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ヘンリーズフォークは雪に埋もれています
一年中釣りができるようになったアイランドパークダム下流
トラウトハンターの裏でも釣りができますが、寒いです
一昨年 パインへブンで解禁直後にでた24インチ
アシュトンの下流の魚
パインへブンを下るとこんな看板があります
ティートンの山々は絶景です
チズの肉うどんはホッとする日本の味
■変わりゆくもの、変わらないもの

 日本は梅の開花や長良川の解禁で春がもうすぐなのでしょうが、こちらは2月に入っても寒さがまだまだ続きます。今日はヘンリーズフォークにXCスキーにいってきましたが、トラウトハンターもヘンリーズフォークアングラーズもこんな感じ。雪の山に埋もれています。週末なのでスノーモービルの人たちがたくさんきていました。

 さて今年は円高、ゴールデンウィークも長い感じですから海外釣行をお考えの方も多いと思います。でもゴールデンウィークのころ以前もお話しましたがこちらはあまりいい釣りの時期ではありません。マジソン川上流部やイエローストン国立公園内、ヘンリーズフォークのランチセクションはまだ禁漁期間中で釣りはできませんし、マジソン川下流やイエローストーンリバーは年によっては雪代で、ま茶ッ茶で釣りどころではないことがあります。スプリングクリークも、3月4月はスポニングの虹鱒があがっていますが、5月前半はみんなイエローストーン本流に帰っていくのと目立ったハッチがないので、期待はずれのことがよくあります。

 でもそんなリスクを負っても ゴールデンウィークにしか長期の休みが取れないという方に今年から年中釣りがオープンになったところがあります。それは、ヘンリーズフォーク上流部ボックスキャニオンから皆さんに有名なお立ち台より上流です。(ランチセクション、ハリマンステートパークは以前と同じ、6月15日が解禁ですので気をつけて)ということはAbarやトラウトハンターの裏でも釣りが一年中できるということなのです。

 1月1日にトラウトハンターに「2011年初の魚を釣りたい」といってきたお客さんがいたそうですが、今の時期は雪が深くて川に行くまでが大変です。マジソンのレイノルズブリッジあたりはスノーシューやXCスキーで行く人もいますが、「氷点下の中釣りしなくたって」と思ってしまいます。(笑)でも5月なら暖かくなってくるころですし、ボックスキャニオン下流はアイランドパークダムで水量がコントロールされていますので比較的水量が安定していますので釣りができる可能性は大だと思います。

 ハリマンステートパークを出た下流のパインへブン付近も今年から一年中釣りができるようになったのですが、ここに行くためのウッドロード16は、5月雪がまだたくさんあり除雪はされていませんし、たとえ雪がなくてもぬかるんでアクセスするのが非常に大変です。ぬかるみにハマって牽引車さえ立ち往生したくらいですからお薦めしません。

 あと下流部のアシュトンにあるバーニンブリッジ下流も以前から年中釣りができるのですが、このストレッチが結構大物が連れて楽しい部分です。ここはパブリックアクセスが整備され、パーキングエリアもちゃんとあります。ガイドを雇って、チェスターダムやファンファームまでのフロートトリップも大物を狙うにはいい手段です。またこのあたりから見るグランドティートンは絶景です。

 余談ですがほとんどの日本からのFFマンたちは釣りだけでずっとヘンリーズフォークで過ごされるようですが、それは自慢にはなりません!!(笑)。ここまできたらグランドティートンに行ってください。本当に本当に気持ち洗われる美しい景色です。パタゴニアのイヴァンシュナードさんなど多くの著名人も夏はこのティートンですごされるそうですし、カップルでいらっしゃった方で必ずといっていいほど女性は「ティートンは素晴らしかったし、ジャクソンは楽しかった。」とおっしゃいます。

 アシュトンまで行ったついでに私はよくセントアンソニーまで足をのばし、「CHIZ」というレストランによく行きます。小さなお店でカウンターしかないのですがいつも満員。おいしくて大盛り、値段の手ごろさが人気の秘密のようです。ここのお薦めは「ポークヌードル」。給食にでた「肉うどん」とそっくりです。乾麺ですが、日本食がほとんどたべることができない私にはご馳走。実はこのお店のオーナーチズさんは日本の血を引く方だそうで、道理でお店が日本のラーメン屋さんみたいな雰囲気。息子さんのスコットさんとレネハロップさんはお友達だそうで、「よくお寿司を作ってもらったよ」とおっしゃっていましたし、マイクローソンさんもこの「ポークヌードル」が大好きだそうです。こんな小さな町で日本の味に会えるとは思ってもいませんでした。

 第二次世界大戦中、アイダホの有名なスプリングクリークシルバークリークのちかくのミネドカやワイオミング州には日本人強制収容所があったそうで、そのせいかアイダホフォールズなどには結構日系アメリカ人の方がいらっしゃるようです。戦争当時の悲しい出来事を感じる一面です。

 釣りのレギュレーションは毎年変わることがあるので、いつもシーズンはじめにはチェックしなければなりません。モンタナでは今フェルトソールの使用について論議されているようで、近い将来つかえなくなるような方向にいくのではないかと数日前のニュースでいっていました。(2011年は使用可能です。)

 またこのアシュトンセントアンソニー周辺のヘンリーズフォークではレネさんやマイクさんらたくさんのフライフィッシャーたちが反対運動したにもかかわらず、モーターボートの使用が可能になりました。ここでは、釣りやハンティングの違反は重罪。知らなかったでは済まされません。個人的には上流部の釣りについて、夏釣り人が大勢集まって釣りをして魚にストレスを与えるのですし、だいたい11月から4月までは雪は多いし、寒くて釣りどころではないので、冬の間だけでも魚たちを休ませてあげたいと思っていますし、モーターボートの使用には疑問を持っていますが、多くの議論の結果ですので、それに従わなければなりません。

 レギュレーションのように一年ごとに変わっていくものもあれば、チズさんの「肉うどん」の味やグランドティートンの山並みのようにずっと変わらないものもあります。自分も時代の変化に対応しながらも、「自然や魚を愛する」気持ちは変わらずにいたいと思っています。

PS 春先は禁漁期間の部分も多く分かりにくいので必ずフライショップで確認してください。