Fly Fishing Shop
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シューズの底には・・・
こんなリーフレットが配られていました
ボートランプにもこんな注意書きがありました
■ 海外釣行、その前後に

 本当は、もっと早くにこのナンバーを書くつもりが、、、「釣りで忙しかった」と言い訳したいところですが、実はあんまり釣りにいけないのです。ご存知かとは思いますが、ウエストイエローストーンは夏はとてもにぎやかですが、冬は食料品店と何軒かのお土産屋、レストランが開いているだけで、ゴーストタウン状態。ということは夏しか働けないので、ほとんど休みがとれず、釣りどころではないのです。。。皆、「いいところに住んでいますね。」とか「釣り三昧?」と聞いてきますが、とんでもない!!ここに住んだら、大金持ち以外は夏なかなか釣りにいけません。加えて今年は六月に雪や雨が多く、それを引きずってか、休みの日は決まって雨でして、神様は私に釣りをさせないのかしらと思ってしまいます。

 それでも、夏はフィッシングガイドたちがあちこちから集まり、フィッシングシャツに短パン、キャップにサングラスといういでたちの、いかにもフライマンという人たちが町を歩いているのをみると、なんだかわくわくします。

 さて、先日Outdoor Clothsで有名な某社とBlue Ribbon Flyのクレッグさんの呼びかけでちょっとしたセミナーに参加してきました。

 その中で大変興味深かったのは、イエローストーン国立公園ので魚や水生植物の担当をなさっているToddさんという博士のナショナルパークの川でニュージーランド・マッド・スネイル(小さな巻貝)が見つかっているという話でした。これは1980年代にアイダホのスネイクリバーで初めて発見されたのですが、いまや国立公園はもちろんのこと、ギャラティンやビーバーヘッドでも発見されているそうです。なぜアメリカでニュージーランドの生態が生息するのか。もう答えはお分かりのはず。

 私は怖くなってふと自分のウェーディングシューズのソールをみてしましました。グラベルガードにもいっぱいなにか植物の種のようなものがついています。以前ワイヤリングディジーズが問題になったとき、地元のフィッシングガイドが、「日本に帰るまえに、熱いお湯でウェーダーとか洗ってから、日本に帰りなさいよ」とアドバイスしてくれたことがありました。ワイヤリングディーズは直接トラウトに関係する病気ですから、結構話題に上りましたが、他にも知らず知らず、私たちFFマンが「動植物の運び屋」になっていることは確かなのようです。私の働くキャンプ場にも、フィッシングボートをよく洗い、他の動植物を他に持ち込まないようにとの注意書きがありましたし、フライフィッシングショップにも同様のポスターが貼ってありました。また私のお友達がワイオミングのある川では川に入るところが決めてあって、そこにはシューズなどを洗う場所があったよと教えてくれました。

 狭い日本でも北は北海道、南は九州までそれぞれの川が独自生態系を持っているのですから、本来なら違う川に入る前に釣り道具をきれいにして、他からの動植物を持ち込まないようにしなければならないのかもしれません。 アメリカ、カナダ、南米、モンゴル、ニュージーランドと世界をまたに駆けて釣りにお出かけの方はぜひとも、海外からお帰りの際には気をつけられてはいかがでしょうか。もちろん日本の生態を運ばないために海外に行く前にもきれいにする必要があります。

「運び屋」にならないための方法がリーフレットに書いてあって日光消毒や酢水や塩水、熱いお湯で洗うようにといったことが書いてありました。ウェーダーとか酢や塩水で洗うのはちょっと心配なので、私はお湯で洗って、太陽の下で乾かすぐらいしかできないのですが、日本でも釣果やタックルの話し、海外での大物釣りの話しだけではなく、もう少しこういう話題が盛り上がって、FFマンの意識が高まり、どういった方法がいいのかが雑誌やフライフィッシングショップ、フィッシングショーなどで示唆されたらいいなあと思いました。実はとても意義深い話しだったからか、Blue Ribbon Flyのお客様感謝パーティーみたいなのがあったときに、Toddさんが同じ話しを一般のFFマンにもレクチャーしておられ、皆一同に「自分たちができること」は何かを考えていたようでした。