Fly Fishing Shop
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30周年記念のフライボックス
創業当時のクレッグさんとジャッキーさん
創業当時はお店でフライを巻きました
歴史をかたるタイイングインストラクション
今もフライを巻き続けるクレッグさん
2010年の新しいフライパターン
フライ オブ ザ マンス
ビビアン通信Photo H
有名なエルクやディアヘアのコーナー
ビビアン通信Photo H
ソフトハックルに使うバードスキンも豊富です
ビビアン通信Photo J
ジーロンダビングはヒット商品です
■黄色い石の上にも30年

 いつもの年なら5月後半から晴れの日が続くのに毎日毎日雨が降り、多少水が多くてもベイティスやPMDのハッチが見られるファイヤーフォールでさえ、濁って水かさ増して釣りになりません。このあたりをずっと釣っている人たちは「こんな増水したファイヤーフォールをみたことがない」といっていますし、ウエストイエローストーンの降水量は例年のこの時期の300%以上あるそうですから、この夏の釣りには十分な水が川を流れることとホッとしています。でも去年の10月雪が降り始めてから9ヶ月。グレーの空は気持ちまで暗くします。ということでなかなかいいフィッシングレポートを書くことができません。

 さて私がフライフィッシングをはじめて、はや25年が経とうとしています。1993年4月号フライフィッシャーの表紙をみたときに、「アメリカはこんな素敵な女性も釣りをするんだ」ととても感動したのを今も鮮明に覚えています。その人こそ私の現在のボス、ジャッキーマシューズさん。Blue Ribbon Fliesのオーナーであり、日本でも有名なクレッグ マシューズさんの奥様でした。

 今年でBlue RibbonFliesは創業30周年を迎えます。日本のフライフィッシャーにも有名で訪れてくださった方も多いと思います。モンタナ特にウエストイエローストーンにはたくさんのフライショップがあり(現在7軒)、競争が激しい中30年このビジネスを続け、フライフィッシャーマンなら誰でも知っているお店になるということは並み大抵ではありません。

 ミシガンからウエストイエローストーンの町にチーフ ポリスマンとして移り住んだクレッグさんはフライを巻くのがとても当時から上手くて、ジミーカーター大統領にフライを差し上げたくらいです。その彼が1980年 自らまいたフライを売るお店、Blue RibbonFliesを立ち上げたのです。当時を語る古い地元の新聞の切抜きには、サンケン ストーンを作ったニックニコラス氏、パタゴニア社のポスター写真などで有名なジョン ジュラシック氏、現在バックカントリーアングラーズのオーナー トムスミス氏などと一緒にお店でフライを巻く若き日のクレッグさんが写っています。(右端)

 彼らが実際に川に出て、水生昆虫を観察し、作り上げたフライは現在もフライインストラクションが残されており、有名なスパークルダン、X-カディスなど多くのフライタイヤーがコピーを求めにきます。現在では「Flyof the Month」といって、登録した人にその時期に役立つフライのインストラクションとサンプルフライを毎月送っていらっしゃって、新しいフライの創造に励んでおられます。なんと登録数は200人以上。少しでも発送が遅れると、「いつ新しいパターンを送ってくるの?」と電話がかかってきます。

 お店に来た人にはいつも笑顔で「どこに釣りに行くの?」とフライを巻きながらでも声をかけるクレッグさん。よくしゃべりながら、あんなにフライが巻けるもんだと感心してしまいます。自らハンティングにでかけてはフライタイイングの材料を集め、ジーロンなど新しいシンセティックのマテリアルのプロデュースにも意欲満々。そんな彼を慕って、アメリカ国内はもとより、世界中からお客さんが集まるのです。私の最近のお気に入りのダビングはジーロンをラビットファーをミックスしてつくられた自家製「ジーロンダビング」。ジーロンが混じっているので、かすかな輝きがあって、ニンフのダビングはもとより、カディスなどのファジーなボディーにとても有効です。余談ですが。クレッグさんたちがハンティングしたパートリッジやグラウスなどのコンプリートを私はときどき袋詰めし、売るのですが、鳥の顔がついていて今だに怖い。。。です。

 昨日も今日もクレッグさんの姿が午後から見えません。きっとファイヤーフォールに釣りにいかれたのでしょう。生きた情報を即明日のお客さんに伝え、どんなフライが有効かを伝えます。そしてお客さんも朝夕集まってきて、隠すことなくハッチの情報、川の様子を伝えてくださいます。今日「あんまり釣れなかった。。。」と残念がるお客さんに、お店にいた皆が「XXにいけ、これを使え!!」と楽しい会話が続きました。釣り情報もBlueRibbon Fliesの大切な財産です。

 「石の上にも3年」いいますが、イエローストーンの大地に30年フライフィッシングそしてビジネスを続けるクレッグさんとジャッキーさん。昨年出版された「Fly Pattern of YellowstoneVol2」の裏表紙のクレッグさんをみてジャッキーさんが「彼の髪がこんなにグレーになっているなんて、全然気づかなかったわ」と一言。30年のモンタナのフライフィッシング歴史を語る彼のポートレートです。

PS クレッグさんもとうとうブログをはじめられました。Blue RibbonFliesのWEB表紙の下のほうにリンクがはってありますから、訪問してみてくださいね。またウイークリーニュースレターを登録すると、(無料)毎週いろんなモンタナの情報がメールで送られてきますよ。