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夏至がすぎ、やっとBIG SKYがやってきました。でも独立記念日だというのに我が家から見えるタバコルートの山並みにはまだまだ雪が残っています。4月5月になっても雪や低温がつづき、最近急に日中華氏70度をこえる日が続いたので、雪が一気にとけはじめてモンタナ中の河川はどこもかしこも洪水水位をこえる勢いで、全く釣りになりません。ガイドさんたちはフィッシングトリップの場所を探すのに毎日大変だそうです。バンク際でストリーマーをなげて釣ることは可能ですが、水の勢いをみていると身の危険を感じます。一昨日もビッグホールリバーでラフティングをしていた人が転覆して今だみつかっていません。
さて今週末はどうしようと悩んでいたところ、イエローストーン公園内のマジソンでサーモンフライのころかしらいってみることにしました。一応ファイヤーフォールも見てみましたが、水が先週よりも高く、ライズもみられない、人はたくさんというよくない条件でしたので、さっさとあきらめ、大好きなマジソンのポイントにいきました。もちろん水位は高いのですが、濁っているわけではなく、ティーカラー。紅茶の色のように底はみえるし以前よりは落ち着いた感じがして、絶好のサーモンフライフィッシングの条件にみえました。
家から10分だったイエローストーン公園のマジソンリバー。土曜日にもかかわらず、水位が高いので誰も釣りになると思っていないらしく、釣り人は一人もいません。上流のファイヤーフォールのように横のおじさんフィッシャーを気にしないでいいのです。なんとなくどこに魚がついているかわかっているのでそこへオレンジ色のスティミレーターを投げてみると、一発でブラウントラウトが飛び出してきました。見渡すと岩の陰にはサーモンフライの抜け殻もありました。ワイルドフラワーが咲き始め、バッファローが落としていった冬毛もみつけました。なにかフライパターンにつかえるかもと思い持っていきたかったのですが、ここは国立公園。なにも持ち出してはいけないのです。ふっと振り返ると、エルクの群れが川を渡ろうとしています。数匹赤ちゃんエルクも見えて大丈夫かなあと思っていたのですが、5分もたたないで私などは絶対に渡れないがんがん流れるマジソンを渡って向こう岸にさっていきました。野生の動物たちは厳しい自然で生きるすべをちゃんと知っているのですね。
アメリカに釣行なさる人の多くは「たくさんフライをまいて行かなくては」とフライタイイングに励まれるかと思いますが、フライショップには多くのガイドや釣り人が実績をあげているフライがたくさん並んでいます。何人もの日本人の釣り人がお店にきて「なぜつれないのか」と聞かれることが多くありましたが、案外フライパターンがあっていないことが多くありました。オレンジスティミレーターのなどは日本で使うことはあまりないパターンですし、忙しい渡米前はタイイング時間なかなかないことでしょうから、きっぱりフライは現地調達したほうがいいのかもしれません。 繰り返しですが、今年のモンタナ周辺への釣行予定の方は記録的な河川水位ですのでぜひフライショップによって、河川と釣りの情報を聞いてください。そのときいっしょに「どんなフライがいい?」と聞くとちゃんと教えてくれるので、お土産と思ってフライを買ってあげてくださいね。ちゃんと教えてくれるフライショップはベテランがそろっています。 |