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冬がいつ終わるのかと思っていたら、あっという間に夏がきて気がついたらもう8月。川のほうも同じ状況で、ギャラティンなどはいつまでたっても水が落ち着かないのでなかなか釣りにならなかったのに気がついたらずいぶん水が減って魚たちはとても敏感になっていました。 そんな中、ボーズマンの北西部にあるブリジャースキー場のふもとにあるフィッシュ テクノロジー センターで行われた「WATERSHED Festival」のお手伝いにいってきました。このイベントは今年で16回目。毎年子供たちに水辺の体験をしてもらおうとモンタナ州のフィッシュ テクノロジーセンターと合衆国フィッシュ アンド ワイルド ライフ マネージメント アソシエイトが主催しています。毎年このイベントのことは聞いてはいたものの、子供のいない私は行く機会もなく、またモンタナの魚たちの研究をモンタナ州立大と協力して行われているにもかかわらず、私は一度もこの施設を訪れたことはありませんでしたので、お話をいただいき、センターを訪れるいい機会になりました。 この日は子供のためのイベントなので、センターの中を見学することも、お話を聞くこともできませんでしたが、同僚のルーク君がSIMMSのWEBでセンターでの活動をYOU TUBEで紹介していたのでぜひ見ていただきたいと思います。2014年秋冬に発売される新しいグローブの開発に当たり、グローブで魚を触った場合にできるだけ魚の体表に与える影響の少ないものを選択するための調査をしてくださいました。私の大学院の研究室でも企業とともに商品の開発に調査研究をしていたチームがありましたから、私個人的にはとても興味のある動画です(こちら)。 Simms Glove Technology Research
生きた魚を見たことも触ったこともなく、ましてや自分が釣ってしまってどうしたらいいのかわからない子供たちは声を上げながら大はしゃぎ。付き添いのお父さんやお母さんだって魚など釣ったことのない人が多かったようで大人のほうがどうしたらいいかわからず戸惑っているような場面もみられました。さばいたお魚を氷の入ったビニール袋に入れてもらい、子供たちは今晩のおかずにするんだと自慢げに話してくれました。昔多くのアメリカ先住民たちはエルクや鹿、バッファローそして魚を自分たちでしとめ、食料としていました。そして自分たちの食料となる動物たちへの畏敬の念を忘れなかった。日本の「いただきます。」の気持ちに通じるものがあります。魚を釣る、生きた魚が自分の手の中で大暴れをする、魚をさばく、そして自分の食料となる。スーパーマーケットにいけば何でも食べたいものが手に入る今、子供たちはどう思って釣った魚を口ににしたのかとても興味のあるところです。たぶんぜんぜんそんな生命の営みなど考えず「僕が釣ったんだよ」「おいしいねえ」などと食べたに違いないのですが、大人になったときハンティングやフィッシングに出かけたときにこの体験の意味を考えてくれることを願わずにはいられませんでした。 さて私のお手伝いしたのは、キャスティング体験。フライフィッシングって何???という幼稚園や小学生あいてのですから、レッスンではなくあくまでも体験。この日はリビングストンでFFF公認のキャスティングインストラクターでモンタナの学校をまわって子供たちにフライフィッシングスクールを行っているマットさんがコーディネートしてくださいました。 フライフィッシングの世界はこのアメリカでもまだまだ男性中心ですが、体力などを抜きにすると女性フィッシャーのほうがちゃんと魚を釣るのかもしれません。将来このアンちゃんが立派なフライフィッシャーになってどこかの川でばったり会えることを楽しみにしています。 また昨年はこちらにある子供のための団体のイベントで、フェルトのソール洗い競争を企画しました。大きなウェーダーをはいてクリークを歩く体験をした後に、泥だらけのフェルトソールをごしごしたわしでこすってもらいました。「わーきたないねえ」「変な虫がついている」といいながら楽しそうにソールを洗っている子供たちに、「ねえみんなこの靴を洗わずに、きれいなほかの川にいったら、どうなるかなあ???」と聞くと首を横にふり「いやだねえ」というのです。 私に限られた人生は子供たちに比べればとても短くなりましたし、だんだん体力も記憶力も行動力も衰えてきました。もしお金があって、自由に時間が使えるならもう一度大学に戻って魚とそれをめぐる環境について学びたいとも思いますが、現実はそれを許してくれません。 |