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アルディージャ湖にて

 この湖は昨年行ったタマンゴ湖同様、セロ・カスティージョ地方にあります。この地方は一般に天気が安定していることで知られておりまして、コジャイケが雨でも晴れていることが多いというので勇んで出陣しました。アルディージャは昨年は今一つだったが今年は絶好調というウワサ。昨年のタマンゴ湖でのめくるめくひとときを想起して期待に心は躍ります。いくつも牧草地の柵を開けたり閉めたりして湖畔まで車を乗り入れてみると、な~んとすご~い風。この地点はいつも風下になる場所で総じて向い風が吹いていることが多いとのことでしたが、それにしても強すぎる風にいやな予感が…。

 湖面に出ると、切り立った火山岩が急激に水中に落ち込んで行く好ポイントが連続。そうした絶壁のすれすれにラフトからチェルノブイルアントの黒をキャストしていきます。釣り始めて早々にいい型のブラウンを2匹ゲット。なかなか大きい。幸先よいスタート。が、その後は風も強まり今一つ出が悪くなりました。徐々にガイドも私もムッツリ。1時間ほどして1匹、その後更にしばらくして1匹。それ以降は完全に沈黙。ドライフライには全くライズがなくなり、途中からストリーマーに代えてもコツリとすら当たりがなく、ついにはFFの最終兵器とも言えるハーリング(一応3匹つれました)。最後まで吹き荒れる風はおさまらず、魚の活性も上がりませんでした。

ひれピン!
それでも22inゲット。平均サイズ

アイセン川

 シンプソン川、マニウアレス川その他の中規模河川はコジャイケとプエルト・アイセンの間で合流してアイセン川と名前を変え太平洋に注ぎます。当然アイセン川は大川。2月以降にはキングやコーホといった鮭類も遡上する川ですが、1月はまだ時期早く、釣魚は居着きのレインボーとブラウンになります。全日程を通じて天候不順に悩まされた今回の釣行でしたが、やっぱりこの日も曇りのち小雨という天気。やややけっぱち気味に川にラフトを浮かべていざ出陣。

アイセン川風景

 既に河口に近く、河原が広いこともあってこの川ではテレストリアル系のフライがあまり機能しません。それで最初はボート上から小型のパラシュートでスカムラインをなぞるようにして探って行きましたが、どうも芳しくないようで反応なし。#8ロッドとシンクティップで白のゾンカーを引く釣りに切り替えてからはぼちぼち当たりが。流心からやや外れたかけ上がりでヒット。丸々と太ったレインボーが立て続けに。その後は両岸沿いにずらっと並んだ倒木沿いのポイントで数匹。どれも3kgはありそうな22inくらいのレインボー。垂直に1mもジャンプを繰り返すようなヤツばっかり。I社のクリックリールが悲鳴を上げ、W社のロッドがぐいぐい絞り込まれます。

 当然み~んなひれピン!と思いきや、中にはサイズはでかいが何故か尻尾が丸いヤツが…。うーむ、これはもしかして管釣りでよくみる養殖マス君ではあるまいか??ヒレピン向上委員会に出したほうがいいんじゃないか? でもパタゴニアまで来てボロヒレマスもあるまい…と、ガイドに問いただしたところ、海側にマスの養殖場があり、そこから逃げ出したマスが川を遡って居着いたものである可能性が高い、というご返事でござんした。しばらく『ガツン!→ぐいぐい!』が続いたものの、昼食後2時過ぎには雨風強まり、またしても当たりすらない状況に。全くのお手上げ。雨に体温を奪われ、手が悴んでキャストも嫌になり、単なる雨中のラフティング川下りと化し終点につきました。

ラフトに上がってきた巨大なストーンフライ?(左)
ヒレピン?の22inレインボー