翌朝ポートランド空港に無事到着。空は薄曇り。早速予約してあったレンタカーを借りて、高速道路を南に向かう。殆ど眠ってないが元気一杯だ。この辺の道は良く知ってるので地図も必要無い。約4時間の運転でNorth Umpquaへの入り口、Roseburgに到着。見慣れた町並みだ。3年の間に何も変わってない気がする。North Umpquaのフライ専用区間が始まるIdleyld Parkへはこの町から138号線に乗って30分弱だ。途中、大きいスーパーで食料を買い込み、Danielsson Reel北米販売担当のRon Larson氏宅へ寄ってちょっと話をする。この辺りはまだ西岸内陸部特有の乾燥した風景、短い草や雑木が生えている。
しばらく行くと、行く手に次第に緑に覆われた山並みが見えてくる。North Umpquaの水源だ。2年前までUmpqua Feather Merchantsが本拠を構えていた町、Glideを通り、North Umpqua川をまたぐ橋を渡ってIdleyld Parkへ入る。
まずはJoe Howell氏と話して行こうと、Blue Heron Fly Shopに立ち寄ってみる。見慣れた丸く人なつっこい顔が笑顔で迎えてくれ、「しばらく見なかったなぁ。まだ日本に住んでるのか?」と切り出してきた。それからちょっと日本の釣りについて話して、Umpquaの釣りの状況について話をする。やはり非常に厳しいらしいが、少数ながら魚が入っているのは入っているとの事。昨日の雨で水位がほんの僅かながら上がって、水温もちょっと下がったので、気温が余り高くならなければチャンスはあると言う。貴重な地元のショップを僅かながらでも応援するジェスチャーとして、マテリアル、フック等の小物を数十ドル買って、予約してあるDogwood Motelへ向かう。
ここはフライ専用区間の最下流部近くにあり、比較的良心的な値段で釣り人に宿を提供してくれるありがたいロッジだ。オーナー兼マネージャーのNormanと暫く話して、11泊分の代金をまとめて精算してもらう。その額はなんと$444.40。日本ならとんでもなく縁起の悪い数字だ。勿論そんな事は全く気にしない私は「ふん、よくもまぁ4が4つも重なったもんだ。」で済ませてさっさと釣りへ出る準備に取り掛かった。12日間にわたるSteelheadingの始まりだ!