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■テキサス・ホール対岸(上記地図)

 テキサス・ホール(THole)はサンワンでもっとも有名なポイント、ドリフト・ボートの出発点でもある。このポイントの様子は有名なMike Mora氏のHP http://www.fishthesanjuan.com/ 掲載の航空写真で見ることができる。因みに同写真は北側から撮影したもので、南側からのシーンに慣れている者には少々目が回る。

 上流のミドルフラッツでゆったりと広がっていた流れが、ここで一気に深みのある一本の強い流れに絞り込まれる。但し正確には落ち込み寸前の流れは主に三本(即ち南側からキディープールからの流れ、ミドルフラッツ中央からの流れ、北側アッパー・メインチャンネルからの流れと)あって、これらがぶつかり合って作り出すヨレには、大量の流下物が含まれておりそれが渦巻き泡立っている。そしてそれが大から小までたくさんのサカナ、及び釣り人を寄せ集める。ここは間違いなくサンワン・クオリティー・ウォーターで最も魚影と人口密度の濃いポイントなのである。正直なところ、私にとっても釣り初日の肩慣らし用、或いは不調な時に釣り味を求めて割り込む場所として一番頼りになる。とにかくよく釣れる。しかし対岸の方は少々趣が異なる。数釣りが期待できない代わりに、スペイで20"+を狙うことができるのだ。

 ここに着くには、THoleより若干上流の荒瀬を横断する必要がある。川底はとても滑りやすい岩盤なので要注意。また一番北側の流れは滑りやすいばかりか恐ろしく水勢が強い為ウェーディング・スタッフが欠かせない。正直なところかなりの「覚悟」が要る。ダムからの放水量が800cfsを超える時期は挑戦しない方が無難だろう。

 このポイントは背後が切り立った崖である上に、立ち込めるスペースがかなり制約されるのでスペイキャストでないと気持ちよく釣ることができない。狙う層が深いので沈下の速いティップやスプリットショットの用意が欠かせない。河の右岸の釣りで、風は大概アップストリームだからアンカーは左側に打つことになる。右オンリーのキャスターには少々辛い。ウェイディングで釣るフィッシャーは(2005年3月現在)まずいないが、午前中は出船後間もないドリフト・ボートが多数このエリアに屯してゲストにウォーミングアップをさせている。結果、長いスペイロッドをブン回してポイントを長時間独占しているとひんしゅくを買うことにもなりかねないので、午前中は遠慮するか、そうでなければ休み休み譲りながらやるのが良いだろう。

「THole対岸」の18インチ。引きは強い
■THole下のラン(2)

 ここはTHoleの一部なのか否か? 私は分けて考えている。但し名称不明。便宜上「THole下のラン」とでもしておこう。THoleのボートの出船ポイント(ボートランプ)から、テキサス・ホールで一旦一つになった流れが再度本筋と複数のバックチャンネルに分かれるところまでがこの超優良区間である。なかなか立派な川幅と水深のあるランで、南側からそれなりに立ち込んで気持ちよくスペイで釣ることができる。即ち河の左岸での釣りで、風が吹くとすればやはり大概アップストリームなので右利きキャスターには有難い。因みに対岸(北側)はドン深の様子でウェイディングでの釣りは多分不可。そもそもアクセスすらできないのではないか。

 午前中はドリフトボートが多少いるもののTHoleほどには気にならない。背後に背の高い潅木が河にせり出さんがばかりに密生しているのでオーバーヘッドでは非常に釣り辛いからウェイディングでの釣り人が(2005年3月現在)極めて少ない。今回スペイでの初釣果はこのポイントであげた。その後も数尾釣ることができて、初の試みとしてはまずまずと自分を誉めてやることにしよう。いずれも16モ以下と少々小振りだったが、対岸のバンク際には大物が潜んでいる気配が濃厚だ。

THole下のランで釣れた中型グリーンバック
このランだけを釣る場合のアクセス方法は、Lot#2(教会近くの駐車場)に車を停めて、ボートランプ脇から入渓ということになる。駐車場から入渓点まで2〜3分。こんなにアクセスが良くてしかもほとんど釣り人のいない広々としたスペイ・ポイントというのはサンワン中探してもここ以外には(今のところ)無い。