フォルスキャスト2回の間にパパッと数字が浮かばなければ勝負にならない。この辺りの呼吸が完全に合うと、ガイドとの釣りは抜群に楽しい。ガイドはきっちりと自分の見ているものを伝え、船をギリギリまで近づけ、客はきっちりとキャスティングで応える。ビシビシとキャスティングが決まるので一投一釣に近くなる、というわけなのです。
また下手なガイドだと12m先のフライの落下点がほぼスクールの真上に来てしまう場合がままあり、タイミング次第では群れの真上にラインが入って群れは四散、チャンスは台無し、というケースがあるのですが、この点ビクトルは
『40ft、でも心持手前に』『テイリングより1mくらい手前に落とそう』といった具合に慎重に落とす場所を計算して、例え1匹が追ってきてフッキングしたら必死で船ごとその場を 離れるなど、群れを四散させないような工夫もしてくれたので、そのまま同じ群れに第2投という芸当も出来ました。
驚かせないならば、仲間の1匹がフッキングしても群れの他の連中は数メートル移動してまた餌を貪っているというケースがある、ということを勉強いたしました、はい。