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■忍耐の日々

 今初日、午後3時頃から9時近くまで、自分の好きなランを釣ってまわった。T&T 13' 7番とMeiser 16' 8番を使い分けてかなり効果的に魚が付きそうなポイントを徹底的にカバーして回った。本当に久しぶりのスティールヘッディングだ。いつ腕をひったくられるような凄まじい当たりが来るか分からない。集中力を保って、いつでも当たりに対応できるようにしておかないと駄目だ。この何とも言えない緊張感が凄くいい。久々だったが、自分でも結構納得のいく釣りができた。しかしこの日は成魚らしき当たりは無し。二日目、朝4時半から6時半まで一人で釣る。当たり無し。その後、Leeと一緒に正午くらいまで釣る。

 その後、彼と一緒に食事をして私のちょっと秘密の下流ポイントに案内する。午後は3時頃から9時頃までまた一人で釣りまくる。成魚の当たり無し。三日目、当たり無し。四日目、確かこの日に朝一番で入ったポイントで成魚の当たりがあった。が、まるでウィンターランの当たりの様に、「コン」とフライを一瞬咥えてすぐ離す、活性が低い時や、警戒している時の当たりだった。やはり水温の高さと水位の低さがひびいているようだ。ウィンターランを釣っているなら、すかさず合わせるところだったが、サマーランではこの「コン」の後に「ドーン」と来る事が多いので合わせなかった。この日はこれだけ。

 他のアングラー達に話を聞いてみると、川を熟知している連中やガイドを雇っている連中は二日に一発は掛けている。やはり居ることは居る。最初の二日三日は余裕だったが、このへんで少し焦りを感じ始める。(右上へ)



 Steamboat Innで会ったLeeに「翌朝7時頃から一緒に釣らないか?」と誘われるが、まだ一匹も掛けてないのでとにかく朝は一人でハイペースで釣りたいから、と断る。彼もスティールヘッダーだ。このへんの事は十分理解してくれる。しかも翌日は久々に天気が崩れて一日中雨と曇りの予報だったので、「絶好のチャンス到来!」と気合が入る。翌日は朝から雨の予報。連日の朝3時半起き夜11時就寝でたまっていた疲れを取ろうと、目覚ましはセットしないで寝る。

 朝、6時頃に目が覚める。予報通り雨だ。「ふっふ、今日こそは釣れるぞ!」と気合が入る。最初のランに入ると、すぐに水位が少し上がっているのに気付く。これで魚が動き始め、活性が上がる。一般的に、動いている時と、止まってホールドし始めてすぐがフライに反応しやすい。この日、食事の休憩もそこそこに一日中ガンガン釣りまくる。が、成魚の当たりは無し。夕方には雨も止む。しかし予報では翌日から数日間は涼しい平年並みの気温に戻るというので、まだまだチャンスはある。六日目(だったと思う)、気温も水温も平年並みになったので、ちょっと秘密なフライオンリー区間からかなり下流の大きいランを二つ三つ狙いに行く。ここで20cmから40cmほどのレインボー(スティールヘッドの幼魚も含めて)、俗に「Half Pounders」と呼ばれるスティールヘッドの未成魚、そしてシーランカットを何匹か釣る。午後はまた上流に戻ってよく知っているランを中心にガンガン釣る。が、9時近くまで釣っても成魚の当たりは無し。「何てこった、もう日程の半分が終わったわ。くそぉ~、明日こそは!」と決意を新たにする。(左下へ)


Streamboat inn

 七日目、夜明け前から実績のあるランに立つ。「今日こそは!」と静かに気合を入れて、ようやく流れが見え始めたランにフライをキャストし始める。そして午後9時、この日も当たりが無いまま終わり、疲れた足で車まで戻る。今回は厳しいだろうと覚悟してはいたが、まさかここまでとは・・・ 他のアングラー達からは、活性が上がって、魚を掛けたという話を少し多く聞くようになっていた。「おかしい、何で釣れんのじゃ?う~ん、こうなったら明日は朝一番にStation Holeに入ってみるか。」Station Holeというのは、魚がたまりがちなCamp Waterでも最も数多くの魚が付くので有名な比較的小さなランだ。ここに朝入るには4時にはランプの助けを借りて川を横切り始めなければならない。

翌朝、4時に駐車場に着く。何と、もう先客がある。「これはStation Holeには入れないかもな~」と思いつつ、早足で暗闇の遊歩道をランプを頼りに川に向かう。川に到着し、Station Holeの方向を目をこらして見るが、ライトは見えない。大丈夫そうだ。早速ウェィディングスタッフをセットして川を横切り始める。こうして苦労して確保したStation Holeを最初に釣る権利だったが、フライを三回換えて丁寧に釣ったにもかかわらず不発。ガックリしてそのすぐ下流の好きなランを幾つか釣るが不発。腹も減ったし気分転換もしたいしで、Steamboat Innに行って食事にする。食べていると遅めの朝食を食べに出てきたJimがやってきて、一緒に食事をしながらWild Salmon Centerの話やKlamath川のダム問題の話等で盛り上がる。午前中の貴重な時間を2時間近く失ったが、丁度いい気分転換になった。「今日は釣れるぞ!」と言うJimの声を背中に聞きながらレストランを出て車で下流に向かう。

 この日の午後、Dogwood Motelに近い大きいランで、久々に成魚の当たりがあった。が、やはり「コン」が一度だけ。活性が低い。暗くなるまで釣るが、これ以上は無し。九日目、朝一でCamp Waterでも一番好きな(でも一番アクセスが楽なので他のアングラーに入られやすい)Lower Boatに向かう。このランは、朝一番に入れたら、殆どの釣り人がキャスティングステーションに使う岩の横に付いている魚を狙える。こっそりと近づいてリーダーだけでのキャストで過去に3匹も掛けているポイントだ。4時に着いたにもかかわらず、駐車場に車が二台あったのでどうしたものかと思っていたら、途中のStation Holeには明かりが無い。案の定、Lower Boatでライトがうろうろしている。「畜生、先を越されたか。じゃあStation Holeを確保しよう。」と戻ってStation Holeへ向かってウェィディングを始める。

 その後、Station Holeをじっくり釣り、Upper Boat、Lower Boatと釣ったが当たり無し。駐車場に戻ってみると、一人がロッドをたたんで移動の準備をしている。話してみると、彼はLower Boatの下流を釣っていたらしく、当たりは無かったとの事。が、戻って来る途中でLower Boatを朝一で釣っていた人と一緒になって、その人はLower Boatで6ポンドくらいのを一匹上げたと言っていた、と聞かされた。しかも、その魚がその人のNorth Umpquaでの初めてのスティールヘッドで、キャストをしくじってラインがグシャグシャになってしまったのを解いてラインを手繰ったら魚が付いていた、という何とも笑える話だった。どうやら私の狙っていた岸寄りの岩の一つに、ミスキャストのおかげでたまたまフライが流れてしまったようだ。「あぁ~ド素人にわしの魚を釣られてしもうた~」と嘆くが、5分でも10分でも早く釣り場を確保した彼に賞賛を送りたい気分だった。(実はそういう私も一度だけ似た様な経験がある。)どうやらこれでケチがついた様で、この日はカスリもしなかった。

トリニティ