夢は大きく「世界を釣る」
無限に広がるフライフィッシングの世界
日本の自然はまだまだ捨てたものではなく、ロッドをしならせる大物たちが各地の湖や川のそこかしこに潜んで、あなたを待っているかもしれない。湖に立ち込んでフライを振り続け一本の杭になってみる。または北海道でアメマスやレインボートラウト、イトウなどにチャレンジするのも良いだろう。海へ出ればカツオやマグロ、シイラなどがロッドを満月にして絞り込む魚たち。フライフィッシングの対象魚に求めるものは引きの強さだったり、その美しさだったり、偏食する魚を釣る難しさだったり、釣り人の好奇心は止まることを知らない。
さらにフライフィッシングの視野を広げて海外へ向けてみてはいかがだろう。中南米の青く広がる海にはターポンやパーミット、ボーンフィッシュといった魚たちがフライフィッシャーマンを魅了する。南米では自分よりも大きなピラルクー(アラパイマ)、アラスカではキングサーモン、アメリカではワイルドなレインボーやブラウン。カナダにはスティールヘッド、ニュージーランドでは牧歌的な風景の中で釣るブラウントラウトがあなたを待っている。
今や先輩たちが引いたレールがあるおかげで、昔に比べるとはるかに簡単に海外釣行への扉は誰にでも開かれている。その昔、開高健さんが「毎日秋刀魚を食べてアラスカへ行きなさい」との明言を残し、それに感化された私の後輩たちはアルバイトでお金を貯めて学生時代にアラスカへ行ったものさえいる。人は本気になれば夢は叶えられるもの。難しく考えず、「いつかは行きたい。」ではなく、本気であるならば、今すぐその準備に入る事をおすすめしたい。