君たちはどう釣るか。天気予報に逆らえない3月氷雨のフライフィッシング

スタジオジブリ作品の『君たちははどう生きるか』がアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞されたとの事でおめでとうございます。さらに『ゴジラ-1.0』も視覚効果賞を取られたそうで、私はどちらも映画館で観ましたがゴジラの方が面白かったかな。

さて昨日の釣りはその前日から天気予報が悪状況を伝えてきたので、行く前から萎えてました。この時期はヤマメがライズし始める時間帯は大体11時を過ぎた頃。しかし氷雨が降り始めるのが9時ごろからとの予報。なので少しでも雨が遅くなる場所を探すと先だってと同じ北関東辺りになり、さらに水温が上がりやすい川を選んで行く事にしたのです。今回の釣りは映画のタイトルを借りれば、その状況を『君たちはどう釣るか』をお天気の神様に突きつけられたようです。

あまり早く行ってもしょうがないので、釣り場への到着は8時後半。今年初めて訪れた川を1キロほど下り、目ぼしいポイントをチェックして用意を始めると、まだ投げる前からの氷雨が降り始めた。あぁ、今日はダメかなぁ、なんて諦めムードでライズが始まるまではニンフをゴロゴロ・・。雨足は時間を追うごとに強くなり、河原をさまよう足はどんどんと重くなって行きます。

♪冷たい雨に打たれて 川をさまよったの〜♪
♪もう釣れてくれたって、いい頃だと思った〜♪

相変わらず昭和歌謡が頭から離れず、ハイファイセットの『冷たい雨』を思い出しながら震えた昨日の釣りは以下のとおり。お暇な方はご覧くださいまし。

ウィンストンロッド
先週僕らが帰った後にこの辺はかなりの積雪があったとか。陽の当たらない斜面には雪がドッサリ。タックルは前回と同様にウィンストンピュア763/4にオービスのCFO。新しいラインに巻き替えるのを忘れてしまいました・・。
北関東の川
私はたいてい川を一通り見てから釣りを始めるので、タックルをすぐに組みません。まずはお散歩のように川を下って退渓点を確認し、良さげなポイントをいくつか覚えておきます。で、自分で釣り上がるスピードを考えて釣り終わりの時間がその退渓点になる様にするので、下流を釣ることが多いのが私の里川スタイル(お客さんと一緒に行くことが多いので、お客さんは駐車位置から上)。今回もそんな感じ。
北関東の川
私は一つの川に何回も通いその川の四季を感じて覚えておきます。そうする事でその翌年はその経験を生かし、思い出して釣りを組み立てることができるのです。しかし自分が思い描いたように上手くいく確率は30%くらいかな。今回はここぞのポイントからの反応は、な〜んにもありません。雑魚にも相手にされず寂しい状態。
北関東の川
そうそう、昨年はこの場所で尺ヤマメを逃したなぁ、なんて思いながらライズがないのでニンフをゴロゴロ・・。この時点でレインウェアは役に立たず全身びしょ濡れ。入渓して2時間半の間に何もないので、とりあえず先週の川へ移動することに。
ヤマメ
すでに雨がかなり降っていて、水面は雨粒が大きくライズなんて見つけることができないかと思いきや、前回と同じ場所でライズしているではありませんか。早速前回と同じくミッジを流すと全くの無反応。投げても投げてもダメ。でも時たまガボッと音を立てて出るライズ。もしかして大きいもの食べているのかと思い20番のパラスピナーに交換したら、一発で出ました。ま、放流ものですけれどね。
ヤマメ
その後、ミッジアダルトでも同じように出たところでもう体は限界。足はビリビリきているし、指先は感覚が薄れていく。もう釣りどころではないので、土砂降りの中ダッシュで着替えて、先週に引き続き味噌ラーメン屋を目指すのでありました。来週は晴れるといいなぁ。

 

私的解禁・8Xと9Xの差を思い知ったミッジオンリーのフライフィッシング

ようやく私の春がやってきました2024年全国一般解禁の初戦。普段お店で私とお話をしている方ならどこへ出向いたかは分かると思いますが、今年も北関東のとある年券を買いに行ってきましたヨ。この川へ通うのも今年で15年位経つと思うのですが、フライフィッシャーマンが多く集まる人気河川は苦手なので、釣れなくても広い川で無心にロッドを振る事ができるこのマイナーな川が好きな私です。

そうは言っても解禁直後はお祭りなので、いつもは閑散としたこの川でも所定のポイントにエサ師がドッと集まって、放流したてのヤマメをビクいっぱいにして嬉しそうに持って帰る方がいらっしゃいます、。私もそれに混じってロッドを振るのがここ数年の恒例行事になっていますが、相変わらずフライフィッシャーマンはほとんど見かけないです、この河川は。

毎年顔を出す漁協事務所を後にし北へ向かった私たちは、今年は全く予備情報を入れずに鉄板ポイントを目指します。すでに5日目だから釣るのは難しいだろうけれど、なんとかドライで取りたいというもの。だって相変わらずニンフを持っていないんだもの・・。

着いたポイントにはエサ師のおじさん達が居るが誰も竿を出しておらず、なんか嫌な予感。おじさんに釣況を聞くと解禁日から爆風が続きミャク釣りは苦戦し、釣果は思わしくないとの事。だけれど、昨年同様に放流はしているから釣れるんじゃない?と、解説をしてくれる当の本人たちは竿を出していない。雲は低く垂れ込み、15時ぐらいから雨予報なので、決着は14時までには着けなければ・・。

そうして釣りを開始したのが10時ごろ。僕らの解禁日が始まるのでした。

以下はその様子ですので、お暇な方はご覧くださいまし。

年券
最近は本流はあまり釣れないので他の河川に本拠地を移しても良いのだけれど、釣り人が少ないので気持ちよく釣りが楽しめるのがその魅力の一つ。と言ってもホント、本流は釣れなくなりました・・。
北関東の渓流
漁協事務所で年券を買い、このポイントまでの移動時間はほぼ1時間。いっ時は本流でも盛んにヤマメやサクラマスの稚魚を放流していたのだけれど、その効果が無いのか本流はいくらライズを探しても全くなし。解禁はとりあえず釣果が欲しいので、ここ数年はエサ師に混じって放流ポイントで楽しんでおります。
TMC2488・24番のミッジフライ
後輩はすぐに用意しライズがまだ無いのでニンフをセット。するとすぐに一本目をキャッチ。むむ、沈めたくても先日YGLで使ったブラッシー20番が一本しかないんだよな。フライの選択にを迷っていると散発ながらライズが始まったので、私はとりあえず24番のミッジでスタート。
放流もののヤマメ
いやらしいライズをしている個体をダウンクロスで丁寧に攻めると、なんとかヒットし1本目をキャッチ。
ドライフライフィッシング
ライズが少しずつ増えてきても、竿を出すのは私と後輩のみ。こりゃ片っ端から釣ってやるぞ、と思ったのですが、やっぱりミッジの釣りはそう簡単にはいきません。
北関東のヤマメ
空振りやヒットしてすぐにバレるなどが続き、ようやく2本目。フライはずっと同じものを使っていたが、ここでストマックポンプを使いヤマメが何を食べているかを確認することにした。
ヤマメが食べていたユスリカ
やっぱり食べているものが小さいのね。24番のフックが大きく見えます。それもカラーが異なっていたので、この後フライを濃いオリーブに変更。そして使っていた8Xのティペットを使い切ってしまったので9Xに変更。
9Xのティペットの効果
フライのカラーを変えた事と、ティペットをさらに細い9X(0.25号)にした事で、さっきまで神経質だったヤマメが楽に釣れるようになったじゃあ〜りませんか! やっぱり9Xは細いんですね。上流でライズするヤマメに向かってキャストしてもティペットの存在が気づかないのか喰いつきます。8Xだとミッジでのアップストリームの釣りはまずヤマメは出ないのにね。
ミッジングで釣るヤマメ
結果ライズが渋くなった14時半で終了するまで8本の釣果。サイズは20〜24センチ程度だったけれど十分に楽しめた北関東の解禁でした。来週に向かって私がまずやらなきゃならんことはタイイングなのですが、インボイス制度にPDF化やらの縛りが多くなった確定申告が思うように進まず、そっちを優先するため泣きそうになりながら日々仕事しております。

おかずを確保するためにメバリストを目指すの巻(時にシーバスのミッジング)

各地の渓流が解禁し、皆さんから早々にその釣果報告が届きます。私も今度の火曜日あたりはどこかへ行く予定ですが、寒の戻りで寒そうなんですよね。さて、フライフィッシングを長く続けているとイワナやヤマメを持って帰って食べると言うことが無いのですが、キャッチ&リリースがルールみたいな意識があるからなんでしょうか。もっとも渓魚の愛くるし顔を見ていると、どうも食べる気にはなれないんですよ。かといって海で釣った魚の場合はその魚料理を想像してしまうと、必要な引数だけ魚を持って帰って酒の肴として食べるのが私の常です。なんか渓流の魚だけ贔屓しているようで申し訳ないのですが、やっぱりアジやメバル、カサゴなど、美味しいですものね。

さて昨日はメバルを食べるためにそれを調達するという計画で、お客様に誘われましたので一緒に行ってきました。今回持って帰るのは5本で、それ以上釣れればリリースするという事で、全国渓流一般解禁の夜に横浜の海へと出かけたのでした。

メバルというのはご周知の通り関東では「春告魚」と言われ春先が旬の魚で、最近ではスーパーで1匹千円以上する高級魚。底がガレ場で常夜灯が近くにあるような場所で群れている事が多く、小型のシーバスを狙うときのゾンカーやクラウザーミノーなんかで釣ることができます。今回はシーバス&時々メバルと考えてゾンカーなどを中心に使いましたが、もう少し専門的に狙うのであれば、アジやカマスを狙う為のもう一回り小さいフライで狙う方が良いかもしれません。

ハーミットから横浜へ向かう首都高速の道は大雨に見舞われ、こんな日に釣りかぁ、なんてゲンナリしてましたが、到着すれば雨は小降りになり雰囲気は上々。ニュージーランド帰りのリュウちゃんの土産話を聞きながら、まずはシーバスの入れ喰いでも味わいましょうと、ポイントへ向かうのでした・・。

メバル&シーバスフライ
いつもは25センチもある大きなフライでシーバスを狙う私ですが、この時期はバチ(ゴカイ)や小さめのカタクチイワシを意識してフライは4〜5センチほどで6番フックを使用。まかり間違って大物シーバスが喰ってくることを考えて、ティペットは16ポンド02Xを使いますが、メバルだけを狙うのであれば1〜2X位が良いでしょう。
シークロボート
雨が小降りになったタイミングで出港。「まずはシーバスの入れ喰いを楽しみましょう。」なんて言ってたら、その入れ喰いポイントにはシーバスボートの行列。うむむ、順番待ちなんて耐えられないので、その近くのポイントでお茶を濁すこととなった。とはいうものの、そこもそこそこ釣れるポイント。停泊船の際を攻めるのですが、最初に狙ったご主人は直ぐに船にフライを引っ掛けてしまい選手交代し奥様がキャスト。何回か投げてキャストが決まり始めた頃、最初のアタリがガツーン。
ハチマルオーバー
9フィート7番ロッドがバットから曲がり、ロッドが立たない状態。「あれ?もしかして大きいの?」ラインを全てリールに収めリールファイトに切り替えるが、ロッドティップは海に突き刺さったままロッドが立たない状態。その様子を見てランディングネットは中サイスから大サイズへ変更。なんとか踏ん張ってもらい上がってきたのはこのサイズ。ジャスト80センチをキャッチされました! おめでとうございます。これで3年間は記録更新は難しいだろうなぁ。
横浜のシーバス
久しぶりの大物に船中は盛り上がり、次は私が釣ってやろうと交代して狙うのですが、二匹目のハチマルはおらず。といってもソコソコの良型揃いに大満足です。
シーバス
私がシーバスを釣ったところでメバル釣りへ変更することに。この日の前半は風もなく穏やかだったので、うす暗い海にヤマメのようなライズリングが広がるのですが、それがメバルのボイル。シーバスで使っていたゾンカーをそのまま投げていると全然釣れないんです。で、フライはどんどん小さくなり、管釣りで使うような#8〜10サイズのオキアミフライ。普段はこのフライでアジやカマスを釣っているのですが、それをバースの影へ打ち込むと、ようやくメバルが掛かったかと思えばシーバスくん。大きな魚体に小さなフライは、まるでシーバスのミッジングの様。吐き出すシーバスのゲロには2センチにも満たない小さな魚が沢山が入ってましたので、マッチザベイトです。
シーバスとメバル
その後はシーバスまじりでメバルをようやくゲット。メバルは予定の5本を超えてその後はリリース。入れ喰いとはなりませんが、ポイントを変えるたびにポツポツと釣れる状況でした。
横浜のメバル
今回メバルのサイズは20〜25センチほど。メバルはヤマメと一緒で尺を釣るのが難しく、それを超えれば立派なメバリスト。しかし私はまだ尺越えした事がなく、これは大きいぞと測ると大体いつも27〜28センチなんですね、精進いたします。

解禁前の練習がてらに『丹沢 ヤドリキY.G.Lスポーツフィッシングエリア』へ行ってみた

明日から渓流の全国一般解禁ですが、皆さんの準備はいかが? 私はというと相変わらず釣りへ行く直前にフライを少し補充するという形をとっているので、フライの持ち玉が少なく非常に困っています。来週の火曜日までにはフライをたんと巻かにゃならんのですが、その前に海へ行く予定があったり、いい加減確定申告をヤラネバと、忙しい日々を送っております。

とはいうものの、休みを返上して仕事に励む選択は釣具屋店主には毛頭無く、お客様に釣りへ行って頂く為に、何か良い場所はないかと画策するのです。このブログでは冬の間に東京から近いC&Rや管釣り場を順番に紹介してきたのですが、そろそろネタ切れ。仕方なくインターネットの力を借りて過去を思い出しながら探っていると、ふと寄居のYGLを思い出したのです。早速ググると、残念ながら2010年5月で営業は終わってしまっていたのですね。では同じYGLといえば 寄(ヤドリキと読む)はまだやっているのかとそちらを調べれば、こっちは営業しています。

そういえばこのYGLってどんな意味なんでしょうか? 勝手にこの二つの管釣りは関連の管理釣り場だと思っていましたが・・。最初の『Y』はどう考えても『寄』だと思うのですが、そのあとの『GL』はなんなのでしょうね? このページを見て後日、『丹沢 ヤドリキ Y.G.Lスポーツフィッシングエリア』へ行く方は、YGLの意味を是非聞いてきてくださいな。

今思えば私が最後にヤドリキYGLに訪れたのは、世附川にC&Rがあった頃だったでしょうか。当時はどちらかで入漁証を買うと、どちらにも行けるというシステムで、世附川で半日遊んだら午後はヤドリキという遊び方をしていましたっけ。という訳で17〜8年振りに出掛けたヤドリキですが入漁料は安く、驚くほど良い渓相へ様変わり。そんな今週のヤドリキの様子は以下の通り。お時間がある方は、一般河川へ挑む前の練習場として楽しんでくださいな。


丹沢 ヤドリキY.G.Lスポーツフィッシングエリア
交通:新東名高速 新秦野IC下車・県道710線で中津川上流方面へ10分ほど
入漁料:基本料金 ¥2,500(5時間)延長は1時間¥500
入場上限あり:上限15名様まで(途中で帰る方がいらっしゃるので、午前と午後の部5時間づつ各15名と考えるのが良いでしょう。予約はできません)
主なルール:キャッチ&リリース・バーブレス(フライフィッシング・テンカラ・ルアーのみ)
必ず必要なもの:ウェーダー(管理小屋へ行くにも渡渉するので、必ずヒップウェーダー以上の装備が必要です)
備考:駐車場と管理棟は離れています。全て準備をした状態で、管理棟へ向かいますが、下流へ100mほど行った見えない場所にあります。管理棟までは渡渉を2回しなければなりません。また、現地には飲食関係は何もありません。寄交差点入り口にある「セブン-イレブン 秦野菖蒲店」で、用意していきましょう。

ヤドリキ
車は一番上の写真の「YGLヤドリキスポーツフィッシングエリア」の看板の近くに止めましょう。そのすぐ下が川になります。一度離れると車に戻ってくるのが大変なので、全てのタックルと飲食物を確認の上、写真の様に川を対岸へ渡渉し下流へ向かいます。この釣り場はおよそ1kmくらいの区間で下流に向かってその釣り場があります。
YGLの管理小屋
小屋をちゃんと撮影するのを忘れちゃいましたが、以前よりも川が大水により掘られ、一段低いところに川が流れています。小屋に着いたらお支払いし、状況とルールの説明をしてくれます。渡渉のレベルは低いですが、高齢の方は雨の後などの増水時は避けた方が良いでしょう。前日にYGLのfacebookを確認する事をおすすめします。
YGLヤドリキ
渓相は昔とは比べ物にならないくらい雰囲気のある場所になり、一般渓流で釣るのとなんら変わりがありません。魚のコンディションは抜群なので、その理由をお聞きすると「魚のサイズは20センチ前後しか離していません。」との事。要は遊泳力のないボロボロなマスは入れても落ちてしまうだけなので、入っていません。よってコンディションの良い魚体で育った魚ばかり。さらに、ヤマメが多いのもその特徴。
ハヤ
で、例によって私はフライを全く巻かずに来て、さらにドライで釣れるだろうと思い、ニンフなし。しかしこの日は強風と寒さでライズが全く無い。いくらドライを流しても何も反応はなく、ハヤだとわかっている魚をミッジでようやく一本釣るという、しょうもない私。というか、しばらくハヤを釣ってなかったのでちゃんと狙って釣ったのデス。立派でしょ、このハヤ。
YGLで遊ぶ
ヤバイこの状況。車に戻ってもニンフは無いので、フライパッチを見回すと、端っこの方に12番ほどのクリーム色の壊れたビーズヘッドピューパがありました。それを使ってみると、すぐにヒットし一安心。
レインボートラウト
レインボートラウトの平均は25センチ程度。ヒレは綺麗な鱒ばかり。
レインボートラウト
ちゃんとニンフを用意している後輩はイレグイです。暖かい日は普通にカゲロウが飛ぶのですが、この日は強風と寒さに翻弄されてしまい、ニンフオンリーの展開。とはいうものの定点でフィーディングする立派なヤマメを発見し、それに向かってドライを投げ倒す私。しかし無反応。ニンフ無いしどうするか考えた挙句、ミッジボックスに入っていたブラッシー20番(コパーワイヤーを巻いたミッジピューパ)。を流して見ました。
ヤマメ
フライは軽いのでサーフェイスフィルムに浮いてしまい、表層をトロ〜ンと流れると、そのミッジピューパをゆっくりと加えるのでした。してやったりのこの魚体。ギンギラギンのヤマメ(サクラマス系)です。
YGLのポイント
各ポイントにはアルファベットの看板がA〜Eまであり、最下流部のEまで行くとその先はゴルジュ帯になり降られません。この釣り場は自然渓流と遜色ないレベルなので、数釣りをするというところではなく、一匹のプロセスを楽しむ数釣りに飽きた方がレベルアップしたい人向けです。良い季節に入れば普通にレインボーがバンバン釣れますが、ヤマメを狙って釣るのはそれなりに難しいので、それを楽しんでください。
YGLのヤマメ
その後、1個しかないビーズヘッドピューパが壊れるまでレインボーを釣り続け、渓谷に陽が入らなくなった時間を見計らって退渓しました。初心者にはチョット厳しい釣り場ですが、最近の管釣りはとても入漁料が高いのでココは安心して楽しめます。仮に土日に行って人がいっぱいで入れなかった場合は、ゆっくりと自然を楽しみながら管理人のお母さんと一緒にお喋りをお楽しみください。イブニングにはきっと良いヤマメを釣る事が出来ますヨ。

 

鯉に恋した後はビールで乾杯、さらに昭和スナックで「銀恋」を歌うコイ三昧

釣りにまつわる銀座といえば、私には芦ノ湖の ”ブラウン銀座” しか思いつかない。老齢の釣り師はご周知の通り昭和の芦ノ湖でブラウンを釣るといえば、ポイント名で「百貫の鼻」を代表する東西面の急深部(芦ノ湖の湖面図で言うと首のように細くなっている場所)が沢山釣れたので「銀座(ザギン)」と称したのであります。当時はそのザギンのブラウンに恋したものでした。

話は戻り本題は恋の・・いや、鯉の話であります。全国一般解禁を目の前にして、そろそろその準備でタイイングに励まなくてはならないのですが、「今週はユルっと釣りをして昼呑みしようじゃないの!」という提案で、今回は電車で行けるコイのフライフィッシングへ。ただいつものように「パンコイ」(パンを蒔いてフライで鯉を釣るスタイル)だけでは面白くないので、ウェットフライのスイング練習を兼ねてスイングで鯉を釣る二本立ての釣り方を楽しみに出かけてきましたよ。

いつも出かける埼玉県某所の釣り場は、工事が終わって川は真っ直ぐになってしまい、スイングするにはとても良い状況。ダブハンのキャスティングをするのには好条件になった反面、流れの起伏があまりに少なく魚がつきにくい状態になってしまったのであります。なのでコイさんも満遍なく居るのではなく、ある一定の区間でまとまっている感じ。そして今回は2月とは思えない炎天下で「こいのスイング」(こう書くとなんか意味深)をし、後半はパンコイを楽しんだのでありました。しかし思った以上の暑さだったので鯉よりビールが恋しくなり納竿したのは15時頃。

場所を居酒屋に変えてビール片手にマッキーと後輩の3人で今年の釣行計画やら仕事の話をしつつ煽るジョッキ。酒が進むにつれて記憶がおぼろげになってしまうのは昼呑みの悪い所。やがて記憶は急に飛んでしまい、いきなり場面が変わり気がつけば昭和を思い出すスナックのような場所にいるのです。ローテーブルの上には角瓶があり、各テーブルの人々がそれを水割りにして飲んでいる光景。センターには一段高くなったステージがあり、新しい曲が流れるたびに、周りの席から拍手が巻き起こります。

「はい次! 銀座の恋の物語!誰が入れたの?」

これは夢なのか? なんて思いながら、私は後輩の彼女と一緒に銀恋をデュエットし、石原裕次郎を気取り。ハマショーの曲を絶叫した辺りからまた記憶が薄れ、二日酔いの朝を迎える事で現実を知るのでした。鯉に恋して銀座の恋の物語。かなり強引なこじつけでスミマセヌ・・。

大した話ではないですが、以下の写真は週末キャスティングスクールへと遡ります。

ハーミットフライキャスティングスクール
週末のキャスティングスクールは解禁に向かって調整する方と、海外遠征するためにスキルを高める方などなど。今回はイケピー先生と私の二人で教えました。目標がある方は上手になっていくのが早いですね。
白いインストラクターロッド
キャスティングスクール後は朝霞ガーデンへ移動し昼練です。暖かくなると釣り人も虫もにわかに動き出すというわかりやすい状況で、かなり混んでいました。
スペイロッドでスイング
コイのスイングフィッシングに使うのは、スイッチロッド。8フィートポリリーダーのインタミに2Xのティペットを60cm程付けて、フライは巨大なMSCフライで#6〜#8。スイングスピードをかなり抑え気味にするとロッドを抑え込んできます。
コイのフルパワー
ゆっくりとスイングしていると「ヌリュ」っと重くなるので、その後に走り出さなければ根掛かり。急に動き出したら鯉です。最初に掛かった一発目はとんでもないお大物で、とても最後まで寄せ切る気がしないので、プレッシャーを強めにしたら切れました。サイズは3〜5キロのトルクある魚ですので、そりゃそのパワーに恋しちゃいますよね。
パンでコイを釣る
後半はチャム・マスター(チャム=撒き餌)に専念して、二人をフォロー。最初はドバッと蒔いて、魚が沸いたら、沈まない程度の小出し撒き。この手法はかつを釣りのイワシ撒きと一緒。チャムを撒きすぎると、せっかく巻いたパンフライを見切っちゃいますヨ。
コイのフライフィッシング
コイさんは大きいので、スティールヘッド持ちがお似合い。エピックのグラスロッドがギュンギュンしなったパワフルゲームをマッキーは楽しみました。
コイのフライフィッシング
魚を釣った後はポイントを少し休ませて、タイミングを見計らってまたチャミング。ライズが安定したところで、ダウンクロスで狙い通りのヒット。
柳瀬川のコイ
私もデブッチョ鯉にに翻弄されて無事ランディング。何を食べたらこんなに大きなお腹になるんでしょうね。
2月なのに半袖
ご覧の通り、この日は暑くて半袖。午前中は着込んで河原へ集合したのですが、気温とともに暑くなってどんどん脱ぐ始末。最終的には「釣りなんてやっていられないから、どこかビールが飲めるところへ行こうよ。」となるのです。
大ジョッキ生で乾杯
無事16時にはビールで乾杯。その後にどうしてスナックでカラオケになったのかは、私にはわからない・・。とにかく昭和歌謡を、それも僕らの時代を熱唱(絶叫)した夜で締め括ったのでありました。

探せばまだあった、関東圏のC&R区間『鮎沢川 冬季キャッチ&リリース』へ行ってみた

本日の外気温はすでに3月の気温を超えて4月上旬並みとな。地球温暖化を肌で感じる昨今。鮭鱒類は年々その釣り場を追われて釣りづらい状況になってきているので、「いつかは釣りたい。」なんて呟いている方は、その願いはきっと叶わないですよ。釣りたいと思ったら直ぐに行動に移しましょう。

さて、先週の惨敗があったので愛媛の加茂川(2/1解禁は岐阜県と愛媛県の一部)でも行こうかとも考えたのですが、流石に連チャンで遠出は出来ないので今週は大人の恋、ではなく鯉でもしようかな。そもそも3月まではフライを巻かないと例年同様に持ち玉の少なさに解禁どころでは無いのでタイイングに力を入れないとヤバくなってきました。

気持ちはすでに鯉に恋しようと思っていた矢先、お客さんから「管理人さん、まだまだありますぜC&R区間」とブログネタにと紹介されたのは、御殿場にほど近い鮎沢川。ここにC&R区間があるのだけれど、漁協のHPが存在しておらず、情報が少ないので、そのお客さんの情報のみで出かけることになったのであります。

今シーズンは2/20までですが、同じ場所で3/10からはアマゴ釣りで賑わうそうな。ま、将来のために今回はどんな場所かを確認しつつ出かけてきましたので、お時間がある方は以下をご覧くださいまし。


鮎沢川 冬季キャッチ&リリース(鮎沢川漁業協同組合)

場所:東名高速 足柄スマートICを降りて足柄駅方面へ約10分
(電車利用だと足柄駅下車で目の前です)
駐車場:あしがらふれあい公園駐車場利用(こちら
入漁料:2日券¥2,000(温泉利用した場合は1日券)シーズン券¥5,000(釣りチケ・フィッシュパス利用可能)
注意点:冬季C&R区間は2/20まで。一般解禁は3/10予定

鮎沢川漁業協同組合
ここの釣り場は釣りチケやフィッシュパスでチケット購入出来ます。この券を持って近くの「あしがら温泉」に行けばこの券と交換で温泉に入れます。フィッシュパスでの購入だとその恩恵は無い模様。釣り場は足柄駅の真ん前なので、ハッキリ言って電車で来た方が良いかも? 入漁証を購入する「ニューデイリーヤマザキ」は駅前だし、ポイントはその直ぐ裏なので歩いて直ぐです。
鮎沢川
車で来た場合、東名高速道路足柄スマートIC降りて、足柄駅方面へ。その下流にあるあしがらふれあい公園の駐車場を利用とのこと。この金太郎橋下流にある堰堤がC&R区間最下流部。
レインボートラウト
金太郎橋の上でパンを撒くオバサマが白鳥に餌付けしていたのだけれど、そのおこぼれを60cm程あるレインボーが食べてました。その姿を見て簡単に釣れるかと思いきや、最下流部のプールは強敵。なので、少し上流に上がってサイトフィッシングにて別の個体をキャッチ。朝イチは寒いので、サイトニンフィング。
千束橋
千束橋から覗くと大きな魚影。梯子を降りてそっと近づきプレゼンテーション。スレッカラシですが、丁寧に何度もキャストを繰り返すと喰いついてきます。
足柄みずべ公園裏
ニューデイリーヤマザキ(足柄駅前店)裏にある足柄みずべ公園前のプールはお魚がいっぱい見えるポイント。但しスレてます。お昼近くにはコカゲロウのハッチがあるので、ドライフライフィッシングが楽しめました。
レンボートラウト
コカゲロウのハッチに合わせてフライはコンパダンに変えてダウンクロスで流すと、デッカイ個体が喰いついてくれます。ここの魚は平均45〜55センチ前後で、大きものは60センチを超えてきますので、コンパラダン20番に7Xでのやり取りはヒヤヒヤもの。
向田橋
C&Rの最上流部は写真に見える向田橋を超えて上流にある堰堤まで。C&R区間内のほとんどの場所や遊歩道があるので上から見て魚を探し、下へ降りて釣るというスタイルで楽しめるので、ずっとサイトフィッシングが楽しめるからハンティング感覚。魚が大きすぎるから、誰でも見つけることができるでしょう。
レインボートラウト
この日は強風にてライズがあるのは風がおさまった間だけ。その時にうまくダウンクロスで流せるとドライが楽しめます。初心者の方はルースニング(インジケーターの釣り)で、ニンフは16〜20番ぐらいが良いでしょう。
ファイトシーン
めちゃくちゃ浅い所でもお魚は入ってましたので、満遍なく放流されているのでしょう。C&R区間はおおよそ1.5キロくらいかな?ゆっくり釣り上がればたっぷり楽しめます。
レインボートラウト
冬季のC&Rは20日で終わりますが、3/10からの一般解禁からもこの区間はC&R区間であり、尺アマゴの放流があります。尺ものにチャレンジしてみたい方は今後もこの場所でフライフィッシングが9月末まで楽しめるので、チェックしておきましょう。

天気に翻弄されコテンパンにやれてしまった長良川の旅

私の誕生日は大寒に近い頃で、自分の誕生日の前後はいつも東京でも雪が降るのです。ところが今年は雪らしい雪を見ることがなくそのまま2月へ突入。今年も無事に西から解禁し始めたことだし、長良川へ行けば雪でも降るかなと思い、昨年と同じ宿を予約した所、岐阜県はアメ予報。そしてその日の関東は雪予報・・。長良川の雪は釣れるので歓迎だけれど、雨はツライだけなんだよなぁと思いながら、僕らは東京の降雪を見ることなく現地へ向かうのでした。

着いた月曜日の朝は予報通りの雨降り。雨は人の体温を奪うだけでなく、ビショビショになるにつれて、釣りに注ぐ集中力が削がれてしまうのです。釣り場へ着けば案の定降りしきる氷雨の為か私ら以外には誰もおらず。人がいない事でこのポイントが良いのかどうかわからず疑心暗鬼になり、少しだけロッドを振っては見るものの、雑魚さえの生命反応も無いので、あえなくポイントを移動。

移動した先は毎年フライフィッシャーマンが訪れる広いプールが続くポイント。しかしこのポイントでさえあまりの雨足に釣り人はわずか一人。まぁ、人がいるだけ安心できるかなとロッドを出すことになったのです。この時点で既にレインウェアは役に立たずに体が冷えてきている状態。ザーザー振りの中でライズを探すとライズはたまにするものの、散発過ぎて手も足も出ず。仕方なく終了間際に22番のソフトハックルを引っ張ってみるとヒットはしたものの、ランディングネットを忘れてきており、寄せている最中であえなくサヨナラするのでありました。

翌日は晴天になったのは良かったものの、お昼から風速6メートル予報。こりゃ午前中の勝負だなと昨日のポイントへ行ってみると、釣り人が集まってはいるものの、ライズが始まったのは11時半で13時には風が強くなって断念しました。

昨年は梅干しを食べても釣れたから、今朝は梅干しを3個食べたのが、それがダメだったのかなぁ、なんて思いながら夕方には長良川を後にするのでありました。という事で私の渓流はまだ解禁しておりませぬ。そんな塩梅なので郡上八幡の中旬解禁を待ってもう一度行こうかと思ったら、今年の郡上八幡地区は2/1解禁だったのですね、ガックシ・・。

ミッジはたくさん余ったので、どこか他で使ってきま〜す。

武儀川
ザーザー振りでカメラもビショビショでこんな塩梅。冬の氷雨はホント辛いです。ありがたく感じたのは宿の温泉だけ。
ぎふ旅コイン
昨年も頂いた、ぎふ旅コイン1,000ポイント。ありがたく道の駅でお土産を購入させていただきました。最近はご当地ポイントを発行するところが増えましたよね。
武儀川
次の日はピーカンですが午後から強風予報。一見釣れそうですが、この時期はライズが始めるのがが遅いのです。よってライズが始まる頃には風が強くナリマシタ。仕方なくライズを求めて別の場所へ。
オイカワ
以前良かった場所へ行ってみると一尾だけそれらしきライズ。でも近寄った途端に沈んでしまい、しばらく待つ事に。再度ライズが始まったと思ってキャストしたら、緩い流れに入ってしまいオイカワがヒット。その後、お魚は浮いてきませんでしたとさ。
武儀川
気がつけば朝9時から夕方4時まで一度も座る事なく立ち続けましたが、何も異常なしで撃沈です。さぁ安全運転で帰りましょうかと高速道路の交通状況を調べると、中央高速道路は駒ヶ根から韮崎まで通行止め。その先も行けるのかどうかも分からず、とりあえず東京方面へ行ける真東名高速道路を使い、なんとか夜遅くに帰宅できたのでありました。

私の管理釣り場の原点である「加賀フィッシングエリア」に久しぶりに行ってみた

私は根っからの釣り好きで、物心ついた時から何かしら釣り続けていた漁師みたいな輩。なので小学校高学年の頃にはすでに釣具屋へ入り浸り。家の近所にも釣具屋さんはあったのだけれど、圧倒的な品揃えでワクワクが抑えられない上州屋・池袋店は私の宝箱のような存在で、よく通ってました。

冬休みになると暇な日は釣具に囲まれたくて上州屋へ出向くと、顔馴染みになった店長さんが「ポスターと一緒に入っていた優待券があるから、行くのだったらあげるよ。」と、加賀FAの招待券を頂いたのがキッカケで管釣りへ行くようになりました。当時はお正月に釣り大会があり、その告知のために各釣具屋さんへポスターが配布され、それと一緒に1枚優待券が送られていたのです。

昭和50年頃の管理釣り場といえばエサ釣りの場所が多く、「⚪︎⚪︎国際マス釣り場」と看板を掲げているのところが多かったのですが、この国際と名が付く所はそもそも進駐軍相手だったので、その名残りで国際の名前がついていたそうな。でも、ルアー・フライ専用の場所なんてなかったので、私にとっちゃタダ(優待券)で行ける加賀フィッシングエリアは夢のような世界だったのです。

気がつけばあれからほぼ50年経っているので、当時と今とでは周りの様相は大違い。オープン当初は大きな砂利穴みたいなイメージで、周りに植え付けられた小さな苗木だった桜は今では立派な大木になり、自分が桜の樹と共に成長しジジイになった事を実感するのです。

思い出を話すとキリがないので、とりあえず昨日の様子は以下の通り。相変わらず入れ喰いで、楽しませてくれる管釣りでありました。


加賀フィッシングエリア

住所:栃木県佐野市山形町48
電話番号:0283-65-0337
料金:1日¥5,500・午前or 午後券¥4,500
営業時間:6時〜17時(時期によって終了時間が異なります)
ルール:引っ掛け釣り等のルアー及びフライフィッシングのモラルに反する釣り禁止

加賀フィッシングエリア正門
加賀フィッシングエリアには思い出いっぱい。高校生の頃には彼女をバイクの後ろに乗せて行き、ココでおデートした甘酸っぱい思い出があります。今回はユルユルな時間に行ったのだけれど、朝一番は今でもズラッと車が並んでいるのかな?
加賀フィッシングエリア・旧管理棟
昔はこのプレハブ小屋が管理棟だった。昼食はお弁当を頼んでおくことができ、この大きなスピーカーでお弁当が到着した事を知らせてくれました。また正月の釣り大会ではアルビノマスを釣るとくじ引きできて、クーラーなどの賞品がもらえたり(おぼろげな記憶ですが)。里見さんはこの頃からいらっしゃいまいたよ。
加賀フィッシングエリア
右が1号池で左が2号池。この面の2号池側は釣りができないのと、この周辺にあるパイロン周りはフライキャスティングが禁止。湧水は1号池から2号池へと流れるので、水は下の段に行くほど濁りが少しだけ強くなる感じ。古くからある管釣りはレギュレーションが当時とあまり変わらないので、めんどくさいルールはありません。
加賀フィッシングエリアのレインボートラウト
私はシングルハンドで2号池からスタート。人も多くいたので、一番投げにくい旧管理棟側からシングルスペイで真ん中へキャストを繰り返す。昔のようにシンキングラインで加賀引き(独特なリトリーブ方法)をしようかと思ったけれど、とりあえず9フィート5番で最近やっている、スローな釣り方をすると入れ喰いでした。なのでシンキングラインは出さず、そのまま続けることに。
シングルスペイキャスト
釣り方はフローティングラインを使用し、シングルスペイでキャストできる限界まで投げて(理想はブイが浮く場所)、カウント35秒しスローリトリーブ。その間にラインが走った場合は、その時点から超スローリトリーブすると1キャスト1ヒット。最初のフライが無くなるまでは15本キャッチ。その次のフライが持っていかれるまでさらに12本。その後はティペットをチェックするようにして、2時間余りで50本に近い数を釣ったので流石に飽きました。でも、魚のコンディションは極めて良かったです。
加賀フィッシングエリア3号池
今回の肝はロングディスタンス。お魚は真ん中に固まっていたので、そこまで投げられた人で底付近をユルユルのスピードでフライをトレースできた人だけ釣れます。一つの池が大きいだけに、真ん中まで投げられる方は限られた人だけなので、普段の練習量で釣果の差が生まれてしまいます。私は気持ちを切り替えるためにポイントをレストラン側に移し、スイッチロッドに替えてオーバーヘッドキャスト。ロッドを替えても、ポイントにさえ届けば入れ喰いです。その後は飽きたので、カカシがポイントを見守る3号池へ移動。
レンボートラウト
昔は持ち帰りの制限尾数が無かったので、『加賀プロ』(お魚を持って帰って卸し売りする人)がいたのですが、現在はいないのかな? でも一人だけジモピー風の上手な方がシングルハンドで入れ喰いしてました。ちなみに今回はマッキーズ・エリアフライを1種類ずつ持っていって、その丈夫さや適正ウェイトかどうかなどを検証してきました。マッキーのフライはクオリティが安定していてバランスがとても良かったです。ウェイトは少し軽めかな。
スペシャルポンドの名残り
今は無きスペシャルポンドはオープン当初は確かコイ池だった。現在はその池は残っているものの、スペシャルポンドの営業はやめてしまいました。昔を懐かしみながらポイントをぐるっと一周し、最後は1号池で3本ほど釣った所で今回も早上がりすることに。
加賀フィッシングエリア
このレストハウスはずっと後に建てられたもので、バブル時代にお目見えしたもの。お食事は現在休業されている様です。なので佐野に来たのだからラーメンを食べて帰らないとね。
佐野ラーメン・ラー
「ヘイ、トヨタ! 美味しい佐野ラーメンのお店を教えて!」とナビに聞いてみると、「人気のあるお店は・・。」と答えてくれるので、その店へ行くことに。それにしてもこのナビって、どういう評価で人気や美味しい店の順位を評価しているのでしょうね。ちなみに案内された「Ra(ラー)」という佐野ラーメンは王道のシンプル佐野らーめん。ちぢれ麺であっさり醤油スープは、豚骨ラーメンに飽き飽きした私にはもってこいの味でした。佐野厄除け大師のすぐそばにあります。

 

雨ニモマケズ、風ニモマケズ、キャス練の成果を朝霞ガーデンで試す

「雨ニモマケズ、風ニモマケズ・・。」で始まるのは、ご存知”宮沢賢治”の遺作。先だって氷雨降る中でひたすらロッドを振る僕らの行動は、”褒められもせず、苦にもされず、そういう者に”、僕らはなっていた気がします。

ハーミットのキャスティングスクールは以前から「台風の最中でも行ったことがある。」なんて私が豪語するものだから、こんな日でもきっと教えにくるだろう信じている、ハーミットキャス練信者が集まるのでアリマス。こういった週に1度以上はキャスティングをしていないと手が震えてしまう症状は、キャス練症候群とでも呼ぶのでしょう。

話は変わりますが、うちの愚息は左利きです。ですが、子供の頃にモノを書くのだけは右の方が良いと嫁に強制されたので、書き物だけは右手。いつだったか宿題をしている姿を見ていると、左手に持つ消しゴムで文字を消しながら同時に右手で字を書いているのを見て、常に両手を使っている人は時折不思議な行動を見せてくれるものだと感心してしまいました。なので、彼にフライロッドを握らせると右手でも左手でも振るのです(基本的には左でキャスティング)。そうだ、私もどんな状況でもロッドが振れる様にしなくては・・。

そんな風に思い、今回のキャス練で生徒にそれぞれの課題を与えた後、自分には左手の強化をするという課題を設けた。10年ほど前にその年の目標として、「今シーズンは左手で5魚種を釣ること。」なんてやった年以来、左手でキャスティングなんてトントしていなかったので、左手の動きはギクシャクするばかり。続けているとなんとかダブルホールができる程度にまで戻った。そんな状態を左手が痛くなるまで続け、少しだけ天候が回復した午後に朝霞ガーデンへ左手釣行をしに向かうのでした。

さて、そんな左手で釣る朝霞ガーデンは以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし、と言ってもあまりに暗くて更にビチョビチョだったので、写真はほとんどありませぬ、悪しからず。

雨の中でキャスティング
アメ予報100%。ま、誰もいなかったら少し休んで帰るかななんて向かってみると、3名のアングラーがやる気満々で待っていました。雨が降りしきる中で着替えると、その時点ですでにビチョビチョ。寒さが堪えるので何もしないよりは体を動かした方がマシなので、ロッドを準備してすぐにキャス練を開始するのでした。
フライキャスティング
それぞれの課題があるけれど、その多くはポジティブなラインストップが出来ていないのでロッドの曲がりが使えていないのと、毎回ティップの止まる位置が異なるので、それが一定の場所になる様に練習です。「こんな雨だから、ちょっとやったら帰ろうね。」なんて言っていたのですが、しっかり予定使用時間いっぱいまでキャス練をしてしまいました。
朝霞ガーデン
こんな日は人が少ないだろうと思って行った朝霞ガーデンですが、僕らが着くとなんと誰もおらず貸切状態。これだったら左手フィッシングでも迷惑はかからないだろうと、私は左手で釣りを開始。しかし魚がドライに出ても、ラインを持つ右手を強く引くことが遅過ぎて難儀。
朝霞ガーデンのサクラマス
何度か繰り返して慣れた頃にようやくサクラマスがヒット。しかし今度は手繰る右手がぎこちない。そんな状態で5本キャッチした頃にはイライラし始め、結果その後は右手でずっと釣りましたとさ。季節的なものなのか最近はどこの管釣りへ行ってもサクラマスがいますが、今回の朝霞ガーデンも釣れる2割がサクラマスで、少し大きめでした。持って帰って食べたい方には、今がチャンスかも?デスね。

鱒中毒の私は手が震えるので、嫁を出し抜いて本栖湖へ行ってみた

私がランクルのナナマルで本栖湖釣行をしていた頃のこと。子供がまだ小さかったので、四六時中釣りへいく訳にもいかず、それなりにお父さんをしていたのです。お休みの日には家族を連れて何処かに連れて行かねばならんので、必然的にその行き先は水辺のそば。釣り仲間には「明日は家族サービスだから一緒に釣りへは行けない。」と言いながら、鬼怒川の悪路でその仲間にバッタリ遭遇してしまったりするけれど、その車中には嫁と子供がおり、河原に家族を残して真っ暗になるまでイブニングフィッシングを楽しんでいた悪いお父さんでした。

そんな塩梅だったので、秋から冬にかけては本栖湖方面へ毎週の如く釣りへいくのだけれど、朝は釣りをして10時からは家族の為に遊園地や公園などに行き、付き添い。夕方は「帰りが渋滞するから、少し釣りをしてから帰ろう。」と言い、車に家族を残して、しっかりイブニングの釣りも楽しんでしまう始末。なので、「本栖湖」というキーワードを家族に向かって発する事は鬼門であり、細い目を向けられて軽蔑されるのです。

あぁ、本栖湖へ行きたい。そう思ったのは弁慶堀で釣りをした翌日のこと。家でゴロゴロしている嫁に「今日も釣りへ行ってくる。」とはなかなか言い難く何か策はないかと考えて、こう話を切り出してみた。

「今日は暇なんでしょ? 日帰り温泉にでも連れてってあげようか?」

嫁は大喜びである。

「いつもは1時間ほどしか入っていないから思う存分楽しめてないだろう。今日は好きなだけ入ってていいよ。せっかくのお休みだから今日は少し遠出をしてみよう。」と言い、嫁を外へ連れ出す。

車に乗せて向かうは中央道。「この時期は雪を被った富士山が綺麗なんだよ。」などと余計な説明をし、河口湖インターチェンジを降りた。

さらに先手を打って、「そうだ、帰りは美味しいほうとうを食べて帰ろうよ。」と食事のオマケを付けておいた。

走り慣れた国道139号線を進むと左手に見えてくる「道の駅なるさわ」にある「富士眺望の湯ゆらり」。その駐車場に着いた私は嫁に向かってこう言ったのである。

「今日は好きなだけ日帰り温泉を楽しみな。俺は長湯は苦手だから、ちょっと本栖湖へ行ってきて体が冷えたら戻ってきて温泉に入るかから、15時過ぎには戻ってくるよ。」

そう言い残し、ダッシュで本栖湖へ向かうのであった・・。

あぁ、私の鱒中毒症はかなり重症でございます。
そんな昨日の釣りは以下の通り。

ゆらり温泉
露天風呂からは富士山が目の前にど〜んと見える温泉ゆらり。いつもは本栖湖の爆風で寒さに打ちひしがれた後にやってくるか、あるいは気持ちに余裕がある時に入る。最近は2割がガイジンさん。
本栖湖の釣り
嫁を温泉に残しダッシュで本栖湖へ。妙に暖かく、何か釣れそうな予感。1月に入るとシャローの釣りは運次第になるので、今回は急深の場所を中心に何ヶ所か探ることにした。
本栖湖南岸
陽の当たらない南側の斜面は釣りをしていて、とにかく寒い。この日の外気温は7℃だったけれど、波が打ち寄せる場所は凍っていた。
レインボートラウト
1月の釣りは満遍なく歩いて広く釣るスタイル。人が入らないバックが取れない場所を中心にスペイキャストでチョロ投げ。一投ごとに数歩進みながらポイントを変えていくと、あらま、釣れたじゃありませんか、塩焼きサイズ。今日はキャス練だと思っていたので、小さくても嬉しい一本。
ポーラーシェニール
その後ポイントを移動し、別の場所へ入ると目の前に吹き溜まりの帯が出来ていた。富士山を見ながら何気なくその吹き溜まりを見ていたら、魚がライズしているんです。距離はさほどなかったので、このフライを投げ入れてリトリーブするとガッツーンとアタリが! その瞬間大きな魚体が水面を割り、ジャンプ一発で外れてしまいました、残念ガックシ・・。
フライラインはタイプ3
その後はその周辺をマシンガンキャストしたのですが何も無し。投げるにつれて先ほどの塩焼きサイズでも良いので釣りたくなり、また元のポイントへ戻ってフライを小さくして同じ場所を攻めることにしました。
レインボートラウト
ラインシステムはデルタXのタイプ3に10フィート2X。それに3Xのティペットを60センチほど足しフライは小さめに巻いた10番のウーリーバガー・ブラック。フライをキャストして30〜35秒カウントしリトリーブすると、ランニングラインとヘッドとの継ぎ目あたりまで来たところでアタリが出ます。フライを小さくした効果でそこから立て続けに3本を追加。
本栖湖
狙い続ければまだまだ釣れそうだったのですが、嫁との約束の時間を忘れる訳にはいかないので、後ろ髪を引かれる思いで退散しました。結果、小さくても4本釣れたことで大満足。数日続いた寒い日の後の暖かい日は、やっぱりお魚は釣れますなぁ。今の時期は朝よりもお昼が釣れますので、皆さんもユルユルな気持ちで本栖湖へ出かけてみてください。