あなたはフロータントを何種類持っていく?管理人の持ち物公開(フロータント編)

ようやく釣果が出たので休憩する気になった時、ふと思った事はフィッシングベストってドラえもんのポケット状態だってこと。「あれ、こんなものも入れていたっけ?」なんて、色々と出てきませんか? 私の場合は携帯食品(エナジーバー)やおにぎりの食べカス(外装フィルム)が至る所から出てきたりして、うっかりするとおにぎりの化石と遭遇するのです(笑)

一昔前は一眼レフをぶら下げながら釣りをしていたので、それが一番重い持ち物だったけれど、私のベストってなんで今だに重いのだろう?と思うのですが、フライフィッシャーマンは心配性だから色々なものを突っ込むのですね。ちなみにフライは数があるほど安心が生まれるので、常時持ち歩くフライボックスは大体5個かな。でも最近はその中身がスカスカ・・。

ちなみに今回持ち込んだフロータントの数は全部で7個。これでもいつもに比べると少ないんですが、そんなフロータントの良い点や使い分けについてご説明。そのついでで、昨日の釣果報告となりますので、「お前の釣りには興味がない!」という方はフロータントのハウツーだけお楽しみください。

kty 3フロータント(リキッドタイプ):液体ドブ漬けタイプでは速乾性が高く軽い(イメージ?)。フライを選ばずなんでも使える、持続性も○。魚を連チャンで釣りたい時に、水分だけ飛ばせばすぐに使える。主にパラシュートやスタンダードフライに使用。難点は部分塗りができない。

ドライシェイク(パウダータイプ):高浮力で使う人が多いフロータント。私の場合は主にフライドライヤーと同様に乾かす為のものとして考えている。なので、魚を釣った後の乾かし役。持続性は×。

フライディップ(リキッド+パウダータイプ):最近ハマっている、高浮力持続性タイプの粉もの。パウダーの付着性が高くドライシェイクやスプレーパウダータイプよりも持続性がある。しかし一匹釣った後は浮力が復活しないので、一回乾かしてからもう一度漬ける必要がある。また、速乾性はKty3よりも劣る。

ルーンダスト(パウダーハケ塗り):ミッジのインジケーターポストやイマージャーの浮力を得たい部分だけ塗布し、フライを半沈状態にする為のもの。なので使うのはラストチャンスクリップルやミッジ中心。今の時期は必要無いかもね。

⑤リフトフォース(リキッドスプレータイプ):液体のスプレータイプ。速乾性はないけれど、半乾きでも浮力はある。高圧ガスを使ってないので遠征時に持っていく人が多い。浮力の持続性が高く役目はkty3と同じかな。でも塗布直後はフライが水面につくと油膜ができるので、それを見ていると環境に悪い事をしている気分になる。

kty 激粉スプレー(パウダースプレータイプ):お店で一番売れるのはドライシェイクスプレーだけれど、それよりも白さが少ないので、フライが真っ白けよりは少しマシなので、巻いたフライのカラーの認識ができる。手軽さゆえに最初にコレを吹く事が多い。手間をかける時はパワーフロートを少量塗りこんだ後に、このスプレーを拭くと、さらに持続性が増す(と思っている)。

パワーフロート(ペーストタイプ):ルーンダストは浮力が高いけれど、持続性がない高浮力の部分塗り。こちらは浮力の持続性が高く、部分塗りが可能。なので最初にコレを塗って、浮力が落ち始めたところでルーンダストを塗ることが多い。もしくはその両方かな。ペーストはなんだかんだで万能なので、一つしか持っていけないとすれば、このパワーフロートが良いかな。

釣具屋の私なので、お店で販売しているフロータントはどれも使ったことがありますが、最近はこの7つに収まってます。ちなみにシーバスのフライフィッシングにもフロータントを持っていくのですが、フローティングミノーとリーダーにはシルバートラウトのUBFホットデイを塗ります。

余談ですが、最近フロータント以外の工業用グリースや防水スプレーをフロータントとして紹介するページを見受けますが考えることは皆同じで、もちろん私も過去に色々と試しました。結果、衣料に使う防水スプレー類はフライに防水効果はあるものの浮力はほとんどないので銀幕を覆ってフライは沈みやすいです。工業用グリースは粘度が高くフライの産毛が潰れてしまい、つけ過ぎると重くなりその効果はほとんどありませんし、CDCに向いていません。やっぱりフライメーカーさんは色々と配分を考えて製品を出しているのだなぁと思うのが私の意見です。

フロータントをこんなに持ち歩きたくない方は、最初の一本はペーストタイプを買いましょう。CDCフライを使わないのであれば、アクエルもオススメできます。私はペーストフロータントをドバッと大量に付けますが(染み込ませたほうが効果が長続きする様に思えるので)、一般的には薄く伸ばして浮かせたい部分だけに塗ります。

さて、フロータントの話はこの辺にして、後半戦は昨日の釣りのお話。

岩陰から魚
最近はフライが足りていないので、手元にあるフライでなんとか釣りをしている次第。なのでお店で売っているコマーシャルフライを使うか、色目だけ夏っぽいフライだけれど季節感がないフライを使っていたりして・・。そして今回訪れたこの場所も車を降りて2時間以上渓流を歩きました。渓に入ってみると既にヤマメの盆隠れが始まってました。
夏はポイントまでが遠い
この木の実がいっぱい落ちている時点でどこの県にいるかお分かりですね。
イワナ
この川はかなり深く入り込んでもイワナとヤマメの混棲。落ち込み前や岩陰にはイワナ。早い流れの筋や流れの頭ではヤマメが釣れます。
ヤマメ
ヤマメはすっかり黒ずんでしまい、レッドバンドが色濃くなりました。時折見かける大物はとても浅い細かな砂利上で定位し、見つけるとすぐに深みへ逃げてしまいます。仮に見つからないようにして上手くキャストしても、フライが通ると逃げちゃいます。まだペアにはなっていませんが、すでに産卵モードに入ってしまった個体がいるようです。
山奥の渓流
どシャローの強敵を見つけてはチャレンジはするものの、何を投げても一投目で逃げてしまいます。なので、見えた尺に近いヤマメは一つも取れず。元気が良いのはまだ食欲旺盛な6〜7寸サイズのヤマメ達。
イワナとヤマメ
イワナもヤマメもそこそこに釣れたのですが、ツ抜けは出来ず。見えている大物は一つもキャッチできません。更に渓流には虫っけは何もなし。アブさえもいません。イワナ狙いならばもう少し釣りにはなるでしょうが、これからのヤマメは釣れても婚姻色が強くなるので、私の中では今シーズンの渓流釣りはこれで終わりだと感じました。
ナースローグ
こんな場所をかき分けて斜面を降りると、この川があります。様々な紅葉樹に支えられたこの森は、朝方に雨が降って気温が上がったので、退渓するために下流へ降った時に要所でなんとも言えぬカツラの甘い匂いが漂っていました。もうすぐ秋ですねぇ。
2023年渓流シーズン終焉
今月の火曜日は残すところあと一回ですが、私の2023年渓流シーズンは幕を閉じましたので、あとはみなさまに任せます。秋になれば湖の釣りやシーバスが忙しくなるのですが、まずはフライを巻かないことには、すべてのフライボックスがエンプティ状態です。明日はタイイングできるかなぁ・・。

投稿者:

Hermit55

ハーミット店主の釣行記やよもやま話です。 お店にいる時間の方が長いので、釣りよりも店の話の方が多いかもしれません。漢字変換ミスが多々ありますが、見つけならが直しますので、ご勘弁を。