「A列車で行こう」のリズムに乗りながら、スコットのスイングで本流をステップダウンしてみた

「フライはリズムであり音楽」とキャスティングスクール時に良く生徒さんに話をすることがある。フライラインが後方へ伸びるのに1秒かかるとしたら、前方へ伸びていく時間も同じく1秒かかる。映画『リバーランズ・スルー・イット』で、お父さんがメトロノームを持ち出してキャスティングを教えていたが、まさしくアレ。飛ばす距離によってそのスピードは違うけれど、キャスティングの最中は常にリズムを心で刻みながら行うと割とうまくいというもの。私は1970年代のフォークソングを口ずさみながらリズムをとっていることが、ままあります。しかし、目の前で魚が跳ねたりするとそのリズムは途端に崩れて、さかな釣りたさ故にバックキャストの時間が短くなってしまうのは、エキスパートでも同じですな。

「Study to be quiet. / 穏やかなることを学べ」(アイザック・ウェオルトン)

この春からスコットのスイングを手に入れた私は現在本流でこのロッドを振りたくて仕方がないので、いつもの北関東にある本流へ行ってきた。名前がスイングだから行きの車で「A列車で行こう」を聴きながら気持ちを入れて、そのノリノリのリズムのままそのスコット ロッドでスイングしてみた。が、スイングジャズのリズムとスペイでスイングのリズムはなんか違う、ミスマッチ。

そもそも英単語のswingの意味を調べると「揺れ動く、揺らす、素早く動かす、急に方向転換する」などの意味で、ジャズのスイングとフライのスイングは何の関係もなさそうですな。この中で言えば「急に方向転換する」の意味がこのロッドの意味なんでしょう(いや違う、もっと深い解釈があるゾ!という方がいらっしゃいましたら、是非教えてくださいまし)。

そんな調子でいつものように3つのランを自分のキャスティングを確認しつつステップダウンするのでありました。その釣りの様子は以下の通り。お暇かなたはお付き合いあれ。

スイングの釣り
気分はスティールヘッド。でも、何にもありません。ナッシング。キャスティング練習がただ続くだけ。雑魚さえもあたらない。なので一つのランが終わるとまた次のランへ。雑魚でも良いのでコツンとロッドを叩いて欲しいものです。
カワムツ
魚恋しさに3つ目のランに向かうと、そこは小場所なのでロッドをウィンストンのマイクロスペイに変更。すると、緩い流れでコツンとアタリ。雑魚だとは分かってはいたけれど何とか粘って掛けたカワムツくん。カワムツ1匹でこんなに楽しくなれるなんて幸せデス。
スイングのフライフィッシング
緩い流れはそんな感じなので、場所を変えて今度はかなり早い瀬の連続から開けた場所でスイング。するとガツンとあたるのだけれどフッキングせず。その場所で粘っていると、たまにライズするのでシングルハンドに持ち替えてドライフライに変えてはみたものの、いくら投げても無反応。ちょっと考えた末に再びスイッチロッドタックルに小さいウェットフライに変え、今度はポリリーダーをフローティングにして、上っ面をスイングしてみました。
ヤマメ
すると今季初の本流で渓流魚がヒット。何だか放流ものみたいだけれど、嬉しい出会い。サイズは9寸弱ってところ。フライはシルバーマーチブラウンです。
カワムツ
さらにステップダウンを進めていくと再び緩い流れではカワムツくん。いいんです、釣れてくれれば彼でも十分。
本流の放流ヤマメ
もうこの時点で16時半を回っていた。このままここでシングルハンドロッドに持ち替え、ドライフライを結んでイブンングを待って入れば釣れそうな感じ。ただ、ここのところ2連チャンのフライフィッシングを続けていたので疲労困憊の私。それも本日は朝早くから片道160kmの距離を全部下道だものね。ということで、今回はイブニングを待たずの早上がり。次回はまた別の場所でスイングの釣りを楽しみます。

移動ばかりで釣る時間が無くなった、北関東の桜が舞う川へヤマメ釣り

もし私の願いが一つ叶うのならば、残りの我が人生は春は今の3倍以上の長さにして欲しい。季節の移ろいは速すぎてやりきれない釣りが多いので、春が長ければどれだけ釣りが楽しめることか! 私の人生で言えば春はあと20回も無いのですから、この季節は1日も無駄には出来ない訳でアリマス。釣り師の考えってホントしょうもないですなぁ・・。

本栖湖ダブルヘッダーを終えて帰宅すれば、いつもであればビールをかっくらってバタンキュウなのですが、翌日も休みなので考えることはもちろん釣り。体力を温存する為にも酒までも飲むのを止めてしまうなんて、釣り馬鹿に付ける薬はアリマセヌ。

そして翌日の予定はこうだった。

前日がアマゴ釣りだったので、今度はヤマメ狙い。朝ゆっくり家を出て北へ向かい、温まった時間を見計らってスイング開始。所定の時間をやって何もなければイブニングはヤマメの川へ移動し、イブニングまでドライフライを楽しんじゃおうという魂胆。昨日だけですでに往復350キロ以上を往復しているのに、今日はさらに400キロ往復の予定。出発前から疲れているので、アリナミンとモンスタードリンクでドーピングしたのはいうまでもありません。

本栖湖のことばかり考えていたので北の本流の事は何も情報を入れず9時に出発。現地は着いたらなんと本流は濁りと増水。思い描いたスタイルが出来ないのであれば上流へ行ってヤマメだけやって帰ろうと思ったら、上流部もダムの放水で凄く太い流れな上に水温低下。これじゃ釣る気にもならんと更に移動し、もう一つの川へ。タックルを用意して川を右往左往するも、こちらも水温が低くいくら粘っても虫が全く飛びもしません。この時点でもう13時半。あぁどうしよう。

そして私がとった行動は所持している年券地域を諦めて、山道を登ることにしたのであります。

桜
桜が咲く場所は日中にヤマメのライズが起こる場所。この桜並木を過ぎたらそこはパラダイス、の筈であった・・・
北関東の川
本流をやめて向かった上流は渡渉が難しいほどの流れ。どうやら雪代の様でものすごく冷たく、そして青々していた。流されたくないので、この場所は却下。
渓流の桜
お昼過ぎに到着した別の川の上流部は桜は満開で水量は平水位。桜が舞い散る季節はヤマメさんはご機嫌の筈と、移動に時間をかけ過ぎて釣る時間がグッと短くなってしまったので早々釣り竿を出す私。
コンパラダン
よく観察すると16〜18番程度のカディスと18番サイズのコカゲロウがハッチしていたので、コンパラダンの16番(BWO)をチョイス。
ヤマメ
風に煽られてキャストしづらかったけれど、エサ師が手を出さない小場所を探るとお魚の反応はすこぶる良く、次々とヤマメさんが釣れてくれます。
ヤマメ釣り
前日よろしく、あっという間に20本以上をキャッチ。サイズの小さい5〜6寸半は天然もの。7寸以上は鼻が少し白かったり胸鰭が黒ずんだりした放流もの。フライを交換するのも面倒なので、コンパラダンで釣り続けましたとさ。
ヤマメの川
今から20年位前、この場所はヤマメとイワナのC&R区間だったけれど、今は沢に入ってもイワナがとんと釣れなくなってしまった。年々イワナを釣ることが難しくなってきている気がします。
ヤマメ
それこそこの川には40年くらい前から来ているので、昔も今も変わらないポイントがあります。そこは放流ものが貯まる場所でエサ師がロッドを出しづらいのでお魚はいっぱい残っているんですね。充分釣ったのでいい加減やめれば良いのに、放流ものを狂った様に釣り続けるのでありました。
北関東の川
釣り続けた理由は今年から日釣り券がナント¥2,500になってしまい、釣り始めた時間からすると管釣り3時間券並みの料金なので、払った分の対価を求めて暗くなるまで釣りをしてしまいました。この二日間でヤマメとアマゴを合わせた釣果は余裕で50本以上ですが、私は渓流魚を食べませんから、もちろん全てリリース。この川の本番はこれからですので、皆さんもおおらかなヤマメさんと遊んでみてくださいまし(河川名を書くと怒る方がいるので伏せておきました)。

本栖湖でダブルヘッダーを楽しむドライ&ドライ

日増しに温かくなってきたので毎週どこへ行こうかソワソワしている私。しかしまぁ、先週は本栖湖で大物を見てしまった事だし、このまま引き下がるのはどうかと思い、気持ちの上で渓流のフライフィッシングと本栖湖を天秤にかけておりました。

そんな時、マッキーが、

「先だって行ってきたのですが、本栖湖の朝のボイルが凄いですよ。」

と言われたので、ついその気になってしまった私。こりゃ芦ノ湖よりも先に本栖湖のドラワカシーズン到来だわなと勝手に思っちゃった訳で、せっせとドラワカを量産する事に。とはいうものの渓流の釣りも捨て難かったので、ここは久しぶりに本栖湖ドライ&ドライのスタイルを実行しようじゃないのと思ったのでアリマス。

一つ目のドライはドラワカのこと。ご存知の通りワカサギを模したフローティングミノーのフライを浮かべ、それにガボっと出る大物を仕留めてやろうって寸法です。私の見立てでは本栖湖のドラワカシーズンはゴールデンウィーク明けなのですが、ボイルしているというのであれば、すぐに行くしか無いでしょう。

二つ目のドライは、オデコ逃れで日中は本栖湖の裏側へ行って、渓流を楽しんじゃおうというもの。かつては本栖湖の裏にある川に「ヤマメの里」なる施設があって、その下流部で逃げたヤマメを狙うドライで楽しみ、そして夕方にまた本栖湖へ戻るという1日を有意義に(というよりもハードなフライフィッシング)過ごしてたのです。

今回はそんな塩梅で夜明けと共にボイルをパパッとやっつけちゃう作戦で、眠い目を擦りながら家を3時に出発する我ら三人組。その様子は以下へ続く・・。

本栖湖のフライフィッシング
夜明けと共に釣りを開始。すると本当にボイルがあるでないの! 私はすかさずドラワカをキャスト。しかしライズのフォームが変である。よく見るとスプレッシュライズでボイルしている魚のサイズは20〜25センチほどがまとまってライズしている。夜が開けると同時にピタッとライズは止んでしまった。あぁこのライズ、多分ヒメマスですな。慌ててオレンジ&パートリッジに結び変えるも時既に遅し。ワカサギ接岸はまだまだでした。その後は何も無い時間がしばらく続いたが、シンキングラインを引き続けていたマッキーがヒット。
レインボートラウト
私はかなり遠い場所で釣っていたので、走って彼の元へ。足元に横たわっていたのは、40アップのヒレピンレインボー。フライはウーリーバガーです。ロッドは先だって購入したスイング9フィート8インチ8番のシングルハンド。
本栖湖のレインボートラウト
この一本を気にバタバタと釣れるのかと思えばそんな事はなく、その後はうんともすんとも言わず、いつもの本栖湖。第一ラウンド終了デス。
本栖湖の桜
陽はすっかり上がり気温も上がってきたので、本栖みちを降りることにしますか。先週はつぼみだった桜が見事に満開になりました。本栖湖のハイシーズンに突入ですな。
富士川水系
第一ラウンドは8時過ぎまで楽しみ、第二ラウンドは甲州いろは坂を降りてしばらく行ったその先にある川は小さな部落にある渓流。周りの木々が釣り人を拒む場所で蜘蛛の巣だらけ。釣り師が入っていない証拠。
富士川水系のアマゴ
4月なのでサイズはまだまだ育ち盛りのアマゴばかり。これがまた沢山釣れるんですな。あっという間に20本を超えて飽きてしまったので、周りの景色を楽しみながら独りおにぎりを食べました。
アクティブハイカー
今回は初おろしのアクティブハイカーを使用。6ピースって本当に携帯に便利ですな。今年の夏はこのロッドが活躍しそうな予感。
富士川水系のアマゴ
昔はヤマメの川だったと思うのですが、桂川よりも西側なので、アマゴが釣れてもおかしくない地域。胸鰭の黄色と腹鰭の白さがとても綺麗な個体が多かったです。あと2ヶ月もすれば、サイズは立派な7寸半くらいまで育つでしょう。
本栖湖
アマゴのフライフィフィッシングは12時半までやったのですが、キリがないので本栖湖の湖仙荘へ戻りお食事。1時間ほど仮眠した後に第三ラウンドへ突入。ジジイの体にムチを打ち18時30分ごろまで粘ったものの、私には何の手応えもなく、本栖湖はいつもの様にタコリ。帰宅したのは22時を回り、19時間も遊んでいるタフなジジイでした。そしてその翌日に続く・・。

釣りへ連れて行ったウィンストンのエア2 マイクロスペイ 1134-4とスコットのスイングSW1184/4のインプレッションを書いてみる

フライロッドのハイエンドモデルは現在20万円オーバーになってしまったので、金額だけに見ないと買えないという意見が多いけれど、中には「どうせ悩んだって買うんだから。」と、見ないで予約注文を頂けるありがたいお客様もいたしします。とはいうものの、皆さんの購買意欲を高める為に私が新たに手に入れた商品はどんな感じであるかを、できる限りその詳細をお伝えしようかと思います。もっとも自分が買ったものなので、かなり贔屓目になるかもしれませんが、その辺はご勘弁を・・。

昨日は今季初めて本流スイングをすることにしたのですが、まだ水温も低く中流域には遡上魚はないだろうと思い、肩慣らしというか練習会みたいなものですね。今回はお仲間を引き連れて行ったので、私が手に入れたスコットのスイング1184/4の他に同行者のウィンストンのマイクロスペイ エア2 1134-4の二種類(もう一本はすでに販売が終了しているGルーミスのロッド)をインプレッションしてみます(今回は長いブログなので興味のない方はパスしてください)。


Scott Swing 1184/4

スコットのページで紹介されているYouTubeを見る限り、新発売のスイングロッドは一つのジャンルでさまざまな意見を参考に作られたので、同じテイストのものがズラッと並ぶのではなく、それぞれに個性があるモデル。私がこの1184/4を買う気になった理由は、今使っているマイクロスペイ1063-4が場所によっては長さが短すぎて使いづらい一面があるので、もう少し長くてラインウェイトが幾分重いものが背負えるものを探していました。で、輸入販売元であるマーヴェリックに遊びに行った時に、このロッドを素振りした時にピピンと来たので、衝動的に注文してしまった次第デス。

このロッドは最初にロッドティップから1/4が程よくお辞儀し始めた後、ロッド全体が曲がってくるミッドファースト、あるいはクラシックなミッドアクションを持つロッドです。今回はエアフロのレージコンパクト300グレイン+エアフロ 35lbモノフィラ ランニングを使ったのですが、ラインを通して一番最初に思ったことは、曲がり込んでからの戻りは早くもなく遅くもなく、ニュルっと戻る感覚。その際にロッドのティップが暴れないのが、さすがハイエンドのロッドだと感心しました。

私はダブルハンドの釣りはどちらかというと得意とは言えないので、ダブルのロッドに関しては玄人好みの癖を必要としません。また、私はロッドをかなり深く曲げてその反発で飛ばそうとするタイプなので、ロッドが必要以上に曲がった時にロッドティップの軌道がどれだけ修正してくれるかに重点をおきます。その点で言えば、今回持ち込んだ300グレインはやや重いのではないかと思いましたが、ロッドが深く曲がり込んだ際にもロッドティップがうまいこと抜ける点を勝手に修正している感じを受けました。また、キャスティングしている最中にミスキャストだと思ったものが、意外にもティップの軌道がまとまる為にヒドいキャストにならないという点で、あたかもミスがなかったような錯覚に陥る点は、投げている私には大満足。

気になる点があるとすれば、グリップは今までのスコット中では一番細い部類だと思うのですが、TFOのディアクリークに慣れすぎたせいか、これでもまだ太く感じる点でしょうか。また、リールシートの黒は個人的にはあまり好きに慣れず、ウィンストンの様にウッドのフィラーにして欲しかったなぁと思います。次回は270グレインを背負わせてシュパッっと尖ったループが作り出せるかを楽しみたいです。

スコットスイング1184/4
今まで近所の本流はマイクロスペイの10フィート6インチを使ったいたので、このロッドを使うことでキャスト後のメンディングが大分楽になった。今年関東の本流で活躍してくれると嬉しいなぁ。
Swing1184/4
グリップはモデルによって長さと太さが異なるが、12フィート以下のモデルはグリップが細め。コルクのグレードはかなり良い。ロッドと関係ないお話だが、エアフロのモノフィラランニングラインの使い勝手がトラブルが無く、すこぶる使いやすい。これであと20ヤード長かったらなぁ。
スネークガイド
ストリッピングガイドはチタンフレームのタングルフリーのシリコンナイトライドガイドで大口径のものが二つ付いている。スネークガイドはブランクの曲面にあったアールを持つ、スネークブランド社製のユニバーサルガイドを採用。

Winston Microspey Air2 1134-4

2024年よりマイクスペイは エア2モデルになってモデルが一新されました。以前は3〜5のスイッチロッドだったのに対し、今モデルは低い番手のモデルへシフトし2〜4番まで。日本で言えば中流域での本流ヤマメ(サクラマス)狙いのモデルといって良いでしょう。この中で今回フィールドへ持ち込んだのは1134-4という11フィート3インチ4番モデルは一番長くて硬いもの。スイング1184と5インチの差なのですが、2本並べるとその差はほとんど感じません。

私は前モデルの10フィート6インチ・3番モデルを使っていて、その11フィート4番もキャスティングしたことがあるのですが、それと比べるとロッドは少し硬めのテイストになりました。前モデルの5番に近く感じたのはラインがレージコンパクトの270グレイン+エアフロリッジランニングラインだったので、少々軽かったのかな(推奨は250〜300)。ロッドはティップ側から30%位まで曲がりこみ、そこから負荷をかけても全体が曲がり込むというよりは、グッと全体の腰が感じられて反発力を得る様なモデル。スイングよりも深く曲がり込むことはなく、ラインがシュパっと放出される快感があります。持った時の重量感は無く、メチャ軽いのはいうまでもなし。グリップはスコットよりもくびれが大きいので細く感じて、私好みの太さ。シートフィラーがウッドでニッケルシルバーのスクリューが使われているので、何よりも高級感があり対価を払っただけの事はあると実感できます。

スイングよりもやや遠投向きの腰が強いアクションはロッドが仕事をしてくれている感が得られるのは、ボロンバットがそうさせるのかもしれません。マイクロスペイとスイングはどちらもダウンロックで、エクステンションバットはウィンストンの方がやや長めかな。それに何よりもウィンストンカラーのグリーンは良いなぁ(個人的な見解です)。

気になる点は特にありませんでしたが、スイッチロッドに何を求めるか?という点で掛けた後のいなすロッドの性能を求めるのであれば、尺ヤマメサイズがヒットした場合はやや腰が強すぎかもしれません。対象魚として40〜60cmくらいが良い感じかな?このモデルの3番が個人的には欲しいですが、釣具屋は思われている以上にビンボーでして、この金額のロッドをすぐに追加することは困難でゴザイマス。

Winston Microspey
ウィンストンのコルクグレードは折り紙つき。リールシートフィラーはバールウッドでスクリューはニッケルシルバー。ボトムグリップは以前より長めの4インチ(約10cm)。グリップ周りはとても高級感があります。
Winston Microspey Air2 1134-4
ウィンストンは誰がみてもすぐにわかるウィンストングリーンに統一されているので、遠目でみてもすぐにわかるデザイン。
winston Microspey Air2 1134-4
ストリッピングガイドはTichフィニッシュされたナノプラズマリングガイド。トップガイドはラインの太さを考えてオーバーサイズが使用されている。そしてロッドインデクスの上にはウインストンのロゴマーク。

午前中は魚からの魚信は雑魚さえも無いので、それぞれのロッドで練習&リハビリを行い、その後交換してGルーミスを含めてスイッチロッドを3本を振り回したスイング部隊。午後は手堅い釣果を求めて上流へ目指す3人。シングルハンドに持ち替えた後は、手慣れの僕らはまだ育ちきらないヤマメを沢山釣って(イジメて)帰るのでありました。

北関東のヤマメ
本流はうんともすんとも言わないので、1時間掛けて上流へ移動。一箇所めの河川はライズが全くなし。なので、さらに北上し別の川へ。深い流れで沈んでいるヤマメはニンフでやっつけて、背に入っている個体は、ドライで叩いているとそれなりの反応。この時期なのでサイズは5〜7寸までのサイズがほとんど。もういっぱい釣ったので、帰ろうかと思ったけれど、様子見でもう一本別の川を見に行くことにした。
北関東のヤマメ
最後に訪れた川に着いたのは17時少し前。到着の頃に虫は結構飛んでいたのだけれど、ライズは散発。難しいライズに挑戦するもすっぽ抜け多発。暗くなる最後の最後に釣れたのはサイズが大きいのかと思いきや、似たようなサイズが釣れて終了。まぁ、ツ抜けしたので良いかな。3月中は釣れないとボヤいてしまったけれど、お魚は昨年同様に居ました。あとはこれからどこまで成長するかかな。

 

 

君たちはどう釣るか。天気予報に逆らえない3月氷雨のフライフィッシング

スタジオジブリ作品の『君たちははどう生きるか』がアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞されたとの事でおめでとうございます。さらに『ゴジラ-1.0』も視覚効果賞を取られたそうで、私はどちらも映画館で観ましたがゴジラの方が面白かったかな。

さて昨日の釣りはその前日から天気予報が悪状況を伝えてきたので、行く前から萎えてました。この時期はヤマメがライズし始める時間帯は大体11時を過ぎた頃。しかし氷雨が降り始めるのが9時ごろからとの予報。なので少しでも雨が遅くなる場所を探すと先だってと同じ北関東辺りになり、さらに水温が上がりやすい川を選んで行く事にしたのです。今回の釣りは映画のタイトルを借りれば、その状況を『君たちはどう釣るか』をお天気の神様に突きつけられたようです。

あまり早く行ってもしょうがないので、釣り場への到着は8時後半。今年初めて訪れた川を1キロほど下り、目ぼしいポイントをチェックして用意を始めると、まだ投げる前からの氷雨が降り始めた。あぁ、今日はダメかなぁ、なんて諦めムードでライズが始まるまではニンフをゴロゴロ・・。雨足は時間を追うごとに強くなり、河原をさまよう足はどんどんと重くなって行きます。

♪冷たい雨に打たれて 川をさまよったの〜♪
♪もう釣れてくれたって、いい頃だと思った〜♪

相変わらず昭和歌謡が頭から離れず、ハイファイセットの『冷たい雨』を思い出しながら震えた昨日の釣りは以下のとおり。お暇な方はご覧くださいまし。

ウィンストンロッド
先週僕らが帰った後にこの辺はかなりの積雪があったとか。陽の当たらない斜面には雪がドッサリ。タックルは前回と同様にウィンストンピュア763/4にオービスのCFO。新しいラインに巻き替えるのを忘れてしまいました・・。
北関東の川
私はたいてい川を一通り見てから釣りを始めるので、タックルをすぐに組みません。まずはお散歩のように川を下って退渓点を確認し、良さげなポイントをいくつか覚えておきます。で、自分で釣り上がるスピードを考えて釣り終わりの時間がその退渓点になる様にするので、下流を釣ることが多いのが私の里川スタイル(お客さんと一緒に行くことが多いので、お客さんは駐車位置から上)。今回もそんな感じ。
北関東の川
私は一つの川に何回も通いその川の四季を感じて覚えておきます。そうする事でその翌年はその経験を生かし、思い出して釣りを組み立てることができるのです。しかし自分が思い描いたように上手くいく確率は30%くらいかな。今回はここぞのポイントからの反応は、な〜んにもありません。雑魚にも相手にされず寂しい状態。
北関東の川
そうそう、昨年はこの場所で尺ヤマメを逃したなぁ、なんて思いながらライズがないのでニンフをゴロゴロ・・。この時点でレインウェアは役に立たず全身びしょ濡れ。入渓して2時間半の間に何もないので、とりあえず先週の川へ移動することに。
ヤマメ
すでに雨がかなり降っていて、水面は雨粒が大きくライズなんて見つけることができないかと思いきや、前回と同じ場所でライズしているではありませんか。早速前回と同じくミッジを流すと全くの無反応。投げても投げてもダメ。でも時たまガボッと音を立てて出るライズ。もしかして大きいもの食べているのかと思い20番のパラスピナーに交換したら、一発で出ました。ま、放流ものですけれどね。
ヤマメ
その後、ミッジアダルトでも同じように出たところでもう体は限界。足はビリビリきているし、指先は感覚が薄れていく。もう釣りどころではないので、土砂降りの中ダッシュで着替えて、先週に引き続き味噌ラーメン屋を目指すのでありました。来週は晴れるといいなぁ。

 

私的解禁・8Xと9Xの差を思い知ったミッジオンリーのフライフィッシング

ようやく私の春がやってきました2024年全国一般解禁の初戦。普段お店で私とお話をしている方ならどこへ出向いたかは分かると思いますが、今年も北関東のとある年券を買いに行ってきましたヨ。この川へ通うのも今年で15年位経つと思うのですが、フライフィッシャーマンが多く集まる人気河川は苦手なので、釣れなくても広い川で無心にロッドを振る事ができるこのマイナーな川が好きな私です。

そうは言っても解禁直後はお祭りなので、いつもは閑散としたこの川でも所定のポイントにエサ師がドッと集まって、放流したてのヤマメをビクいっぱいにして嬉しそうに持って帰る方がいらっしゃいます、。私もそれに混じってロッドを振るのがここ数年の恒例行事になっていますが、相変わらずフライフィッシャーマンはほとんど見かけないです、この河川は。

毎年顔を出す漁協事務所を後にし北へ向かった私たちは、今年は全く予備情報を入れずに鉄板ポイントを目指します。すでに5日目だから釣るのは難しいだろうけれど、なんとかドライで取りたいというもの。だって相変わらずニンフを持っていないんだもの・・。

着いたポイントにはエサ師のおじさん達が居るが誰も竿を出しておらず、なんか嫌な予感。おじさんに釣況を聞くと解禁日から爆風が続きミャク釣りは苦戦し、釣果は思わしくないとの事。だけれど、昨年同様に放流はしているから釣れるんじゃない?と、解説をしてくれる当の本人たちは竿を出していない。雲は低く垂れ込み、15時ぐらいから雨予報なので、決着は14時までには着けなければ・・。

そうして釣りを開始したのが10時ごろ。僕らの解禁日が始まるのでした。

以下はその様子ですので、お暇な方はご覧くださいまし。

年券
最近は本流はあまり釣れないので他の河川に本拠地を移しても良いのだけれど、釣り人が少ないので気持ちよく釣りが楽しめるのがその魅力の一つ。と言ってもホント、本流は釣れなくなりました・・。
北関東の渓流
漁協事務所で年券を買い、このポイントまでの移動時間はほぼ1時間。いっ時は本流でも盛んにヤマメやサクラマスの稚魚を放流していたのだけれど、その効果が無いのか本流はいくらライズを探しても全くなし。解禁はとりあえず釣果が欲しいので、ここ数年はエサ師に混じって放流ポイントで楽しんでおります。
TMC2488・24番のミッジフライ
後輩はすぐに用意しライズがまだ無いのでニンフをセット。するとすぐに一本目をキャッチ。むむ、沈めたくても先日YGLで使ったブラッシー20番が一本しかないんだよな。フライの選択にを迷っていると散発ながらライズが始まったので、私はとりあえず24番のミッジでスタート。
放流もののヤマメ
いやらしいライズをしている個体をダウンクロスで丁寧に攻めると、なんとかヒットし1本目をキャッチ。
ドライフライフィッシング
ライズが少しずつ増えてきても、竿を出すのは私と後輩のみ。こりゃ片っ端から釣ってやるぞ、と思ったのですが、やっぱりミッジの釣りはそう簡単にはいきません。
北関東のヤマメ
空振りやヒットしてすぐにバレるなどが続き、ようやく2本目。フライはずっと同じものを使っていたが、ここでストマックポンプを使いヤマメが何を食べているかを確認することにした。
ヤマメが食べていたユスリカ
やっぱり食べているものが小さいのね。24番のフックが大きく見えます。それもカラーが異なっていたので、この後フライを濃いオリーブに変更。そして使っていた8Xのティペットを使い切ってしまったので9Xに変更。
9Xのティペットの効果
フライのカラーを変えた事と、ティペットをさらに細い9X(0.25号)にした事で、さっきまで神経質だったヤマメが楽に釣れるようになったじゃあ〜りませんか! やっぱり9Xは細いんですね。上流でライズするヤマメに向かってキャストしてもティペットの存在が気づかないのか喰いつきます。8Xだとミッジでのアップストリームの釣りはまずヤマメは出ないのにね。
ミッジングで釣るヤマメ
結果ライズが渋くなった14時半で終了するまで8本の釣果。サイズは20〜24センチ程度だったけれど十分に楽しめた北関東の解禁でした。来週に向かって私がまずやらなきゃならんことはタイイングなのですが、インボイス制度にPDF化やらの縛りが多くなった確定申告が思うように進まず、そっちを優先するため泣きそうになりながら日々仕事しております。

鯉に恋した後はビールで乾杯、さらに昭和スナックで「銀恋」を歌うコイ三昧

釣りにまつわる銀座といえば、私には芦ノ湖の ”ブラウン銀座” しか思いつかない。老齢の釣り師はご周知の通り昭和の芦ノ湖でブラウンを釣るといえば、ポイント名で「百貫の鼻」を代表する東西面の急深部(芦ノ湖の湖面図で言うと首のように細くなっている場所)が沢山釣れたので「銀座(ザギン)」と称したのであります。当時はそのザギンのブラウンに恋したものでした。

話は戻り本題は恋の・・いや、鯉の話であります。全国一般解禁を目の前にして、そろそろその準備でタイイングに励まなくてはならないのですが、「今週はユルっと釣りをして昼呑みしようじゃないの!」という提案で、今回は電車で行けるコイのフライフィッシングへ。ただいつものように「パンコイ」(パンを蒔いてフライで鯉を釣るスタイル)だけでは面白くないので、ウェットフライのスイング練習を兼ねてスイングで鯉を釣る二本立ての釣り方を楽しみに出かけてきましたよ。

いつも出かける埼玉県某所の釣り場は、工事が終わって川は真っ直ぐになってしまい、スイングするにはとても良い状況。ダブハンのキャスティングをするのには好条件になった反面、流れの起伏があまりに少なく魚がつきにくい状態になってしまったのであります。なのでコイさんも満遍なく居るのではなく、ある一定の区間でまとまっている感じ。そして今回は2月とは思えない炎天下で「こいのスイング」(こう書くとなんか意味深)をし、後半はパンコイを楽しんだのでありました。しかし思った以上の暑さだったので鯉よりビールが恋しくなり納竿したのは15時頃。

場所を居酒屋に変えてビール片手にマッキーと後輩の3人で今年の釣行計画やら仕事の話をしつつ煽るジョッキ。酒が進むにつれて記憶がおぼろげになってしまうのは昼呑みの悪い所。やがて記憶は急に飛んでしまい、いきなり場面が変わり気がつけば昭和を思い出すスナックのような場所にいるのです。ローテーブルの上には角瓶があり、各テーブルの人々がそれを水割りにして飲んでいる光景。センターには一段高くなったステージがあり、新しい曲が流れるたびに、周りの席から拍手が巻き起こります。

「はい次! 銀座の恋の物語!誰が入れたの?」

これは夢なのか? なんて思いながら、私は後輩の彼女と一緒に銀恋をデュエットし、石原裕次郎を気取り。ハマショーの曲を絶叫した辺りからまた記憶が薄れ、二日酔いの朝を迎える事で現実を知るのでした。鯉に恋して銀座の恋の物語。かなり強引なこじつけでスミマセヌ・・。

大した話ではないですが、以下の写真は週末キャスティングスクールへと遡ります。

ハーミットフライキャスティングスクール
週末のキャスティングスクールは解禁に向かって調整する方と、海外遠征するためにスキルを高める方などなど。今回はイケピー先生と私の二人で教えました。目標がある方は上手になっていくのが早いですね。
白いインストラクターロッド
キャスティングスクール後は朝霞ガーデンへ移動し昼練です。暖かくなると釣り人も虫もにわかに動き出すというわかりやすい状況で、かなり混んでいました。
スペイロッドでスイング
コイのスイングフィッシングに使うのは、スイッチロッド。8フィートポリリーダーのインタミに2Xのティペットを60cm程付けて、フライは巨大なMSCフライで#6〜#8。スイングスピードをかなり抑え気味にするとロッドを抑え込んできます。
コイのフルパワー
ゆっくりとスイングしていると「ヌリュ」っと重くなるので、その後に走り出さなければ根掛かり。急に動き出したら鯉です。最初に掛かった一発目はとんでもないお大物で、とても最後まで寄せ切る気がしないので、プレッシャーを強めにしたら切れました。サイズは3〜5キロのトルクある魚ですので、そりゃそのパワーに恋しちゃいますよね。
パンでコイを釣る
後半はチャム・マスター(チャム=撒き餌)に専念して、二人をフォロー。最初はドバッと蒔いて、魚が沸いたら、沈まない程度の小出し撒き。この手法はかつを釣りのイワシ撒きと一緒。チャムを撒きすぎると、せっかく巻いたパンフライを見切っちゃいますヨ。
コイのフライフィッシング
コイさんは大きいので、スティールヘッド持ちがお似合い。エピックのグラスロッドがギュンギュンしなったパワフルゲームをマッキーは楽しみました。
コイのフライフィッシング
魚を釣った後はポイントを少し休ませて、タイミングを見計らってまたチャミング。ライズが安定したところで、ダウンクロスで狙い通りのヒット。
柳瀬川のコイ
私もデブッチョ鯉にに翻弄されて無事ランディング。何を食べたらこんなに大きなお腹になるんでしょうね。
2月なのに半袖
ご覧の通り、この日は暑くて半袖。午前中は着込んで河原へ集合したのですが、気温とともに暑くなってどんどん脱ぐ始末。最終的には「釣りなんてやっていられないから、どこかビールが飲めるところへ行こうよ。」となるのです。
大ジョッキ生で乾杯
無事16時にはビールで乾杯。その後にどうしてスナックでカラオケになったのかは、私にはわからない・・。とにかく昭和歌謡を、それも僕らの時代を熱唱(絶叫)した夜で締め括ったのでありました。

天気に翻弄されコテンパンにやれてしまった長良川の旅

私の誕生日は大寒に近い頃で、自分の誕生日の前後はいつも東京でも雪が降るのです。ところが今年は雪らしい雪を見ることがなくそのまま2月へ突入。今年も無事に西から解禁し始めたことだし、長良川へ行けば雪でも降るかなと思い、昨年と同じ宿を予約した所、岐阜県はアメ予報。そしてその日の関東は雪予報・・。長良川の雪は釣れるので歓迎だけれど、雨はツライだけなんだよなぁと思いながら、僕らは東京の降雪を見ることなく現地へ向かうのでした。

着いた月曜日の朝は予報通りの雨降り。雨は人の体温を奪うだけでなく、ビショビショになるにつれて、釣りに注ぐ集中力が削がれてしまうのです。釣り場へ着けば案の定降りしきる氷雨の為か私ら以外には誰もおらず。人がいない事でこのポイントが良いのかどうかわからず疑心暗鬼になり、少しだけロッドを振っては見るものの、雑魚さえの生命反応も無いので、あえなくポイントを移動。

移動した先は毎年フライフィッシャーマンが訪れる広いプールが続くポイント。しかしこのポイントでさえあまりの雨足に釣り人はわずか一人。まぁ、人がいるだけ安心できるかなとロッドを出すことになったのです。この時点で既にレインウェアは役に立たずに体が冷えてきている状態。ザーザー振りの中でライズを探すとライズはたまにするものの、散発過ぎて手も足も出ず。仕方なく終了間際に22番のソフトハックルを引っ張ってみるとヒットはしたものの、ランディングネットを忘れてきており、寄せている最中であえなくサヨナラするのでありました。

翌日は晴天になったのは良かったものの、お昼から風速6メートル予報。こりゃ午前中の勝負だなと昨日のポイントへ行ってみると、釣り人が集まってはいるものの、ライズが始まったのは11時半で13時には風が強くなって断念しました。

昨年は梅干しを食べても釣れたから、今朝は梅干しを3個食べたのが、それがダメだったのかなぁ、なんて思いながら夕方には長良川を後にするのでありました。という事で私の渓流はまだ解禁しておりませぬ。そんな塩梅なので郡上八幡の中旬解禁を待ってもう一度行こうかと思ったら、今年の郡上八幡地区は2/1解禁だったのですね、ガックシ・・。

ミッジはたくさん余ったので、どこか他で使ってきま〜す。

武儀川
ザーザー振りでカメラもビショビショでこんな塩梅。冬の氷雨はホント辛いです。ありがたく感じたのは宿の温泉だけ。
ぎふ旅コイン
昨年も頂いた、ぎふ旅コイン1,000ポイント。ありがたく道の駅でお土産を購入させていただきました。最近はご当地ポイントを発行するところが増えましたよね。
武儀川
次の日はピーカンですが午後から強風予報。一見釣れそうですが、この時期はライズが始めるのがが遅いのです。よってライズが始まる頃には風が強くナリマシタ。仕方なくライズを求めて別の場所へ。
オイカワ
以前良かった場所へ行ってみると一尾だけそれらしきライズ。でも近寄った途端に沈んでしまい、しばらく待つ事に。再度ライズが始まったと思ってキャストしたら、緩い流れに入ってしまいオイカワがヒット。その後、お魚は浮いてきませんでしたとさ。
武儀川
気がつけば朝9時から夕方4時まで一度も座る事なく立ち続けましたが、何も異常なしで撃沈です。さぁ安全運転で帰りましょうかと高速道路の交通状況を調べると、中央高速道路は駒ヶ根から韮崎まで通行止め。その先も行けるのかどうかも分からず、とりあえず東京方面へ行ける真東名高速道路を使い、なんとか夜遅くに帰宅できたのでありました。

あなたはフロータントを何種類持っていく?管理人の持ち物公開(フロータント編)

ようやく釣果が出たので休憩する気になった時、ふと思った事はフィッシングベストってドラえもんのポケット状態だってこと。「あれ、こんなものも入れていたっけ?」なんて、色々と出てきませんか? 私の場合は携帯食品(エナジーバー)やおにぎりの食べカス(外装フィルム)が至る所から出てきたりして、うっかりするとおにぎりの化石と遭遇するのです(笑)

一昔前は一眼レフをぶら下げながら釣りをしていたので、それが一番重い持ち物だったけれど、私のベストってなんで今だに重いのだろう?と思うのですが、フライフィッシャーマンは心配性だから色々なものを突っ込むのですね。ちなみにフライは数があるほど安心が生まれるので、常時持ち歩くフライボックスは大体5個かな。でも最近はその中身がスカスカ・・。

ちなみに今回持ち込んだフロータントの数は全部で7個。これでもいつもに比べると少ないんですが、そんなフロータントの良い点や使い分けについてご説明。そのついでで、昨日の釣果報告となりますので、「お前の釣りには興味がない!」という方はフロータントのハウツーだけお楽しみください。

kty 3フロータント(リキッドタイプ):液体ドブ漬けタイプでは速乾性が高く軽い(イメージ?)。フライを選ばずなんでも使える、持続性も○。魚を連チャンで釣りたい時に、水分だけ飛ばせばすぐに使える。主にパラシュートやスタンダードフライに使用。難点は部分塗りができない。

ドライシェイク(パウダータイプ):高浮力で使う人が多いフロータント。私の場合は主にフライドライヤーと同様に乾かす為のものとして考えている。なので、魚を釣った後の乾かし役。持続性は×。

フライディップ(リキッド+パウダータイプ):最近ハマっている、高浮力持続性タイプの粉もの。パウダーの付着性が高くドライシェイクやスプレーパウダータイプよりも持続性がある。しかし一匹釣った後は浮力が復活しないので、一回乾かしてからもう一度漬ける必要がある。また、速乾性はKty3よりも劣る。

ルーンダスト(パウダーハケ塗り):ミッジのインジケーターポストやイマージャーの浮力を得たい部分だけ塗布し、フライを半沈状態にする為のもの。なので使うのはラストチャンスクリップルやミッジ中心。今の時期は必要無いかもね。

⑤リフトフォース(リキッドスプレータイプ):液体のスプレータイプ。速乾性はないけれど、半乾きでも浮力はある。高圧ガスを使ってないので遠征時に持っていく人が多い。浮力の持続性が高く役目はkty3と同じかな。でも塗布直後はフライが水面につくと油膜ができるので、それを見ていると環境に悪い事をしている気分になる。

kty 激粉スプレー(パウダースプレータイプ):お店で一番売れるのはドライシェイクスプレーだけれど、それよりも白さが少ないので、フライが真っ白けよりは少しマシなので、巻いたフライのカラーの認識ができる。手軽さゆえに最初にコレを吹く事が多い。手間をかける時はパワーフロートを少量塗りこんだ後に、このスプレーを拭くと、さらに持続性が増す(と思っている)。

パワーフロート(ペーストタイプ):ルーンダストは浮力が高いけれど、持続性がない高浮力の部分塗り。こちらは浮力の持続性が高く、部分塗りが可能。なので最初にコレを塗って、浮力が落ち始めたところでルーンダストを塗ることが多い。もしくはその両方かな。ペーストはなんだかんだで万能なので、一つしか持っていけないとすれば、このパワーフロートが良いかな。

釣具屋の私なので、お店で販売しているフロータントはどれも使ったことがありますが、最近はこん7つに収まってます。ちなみにシーバスのフライフィッシングにもフロータントを持っていくのですが、フローティングミノーとリーダーにはシルバートラウトのUBFホットデイを塗ります。

余談ですが、最近フロータント以外の工業用グリースや防水スプレーをフロータントとして紹介するページを見受けますが考えることは皆同じで、もちろん私も過去に色々と試しました。結果、衣料に使う防水スプレー類はフライに防水効果はあるものの浮力はほとんどないので銀幕を覆ってフライは沈みやすいです。工業用グリースは粘度が高くフライの産毛が潰れてしまい、つけ過ぎると重くなりその効果はほとんどありませんし、CDCに向いていません。やっぱりフライメーカーさんは色々と配分を考えて製品を出しているのだなぁと思うのが私の意見です。

フロータントをこんなに持ち歩きたくない方は、最初の一本はペーストタイプを買いましょう。CDCフライを使わないのであれば、アクエルもオススメできます。私はペーストフロータントをドバッと大量に付けますが(染み込ませたほうが効果が長続きする様に思えるので)、一般的には薄く伸ばして浮かせたい部分だけに塗ります。

さて、フロータントの話はこの辺にして、後半戦は昨日の釣りのお話。

岩陰から魚
最近はフライが足りていないので、手元にあるフライでなんとか釣りをしている次第。なのでお店で売っているコマーシャルフライを使うか、色目だけ夏っぽいフライだけれど季節感がないフライを使っていたりして・・。そして今回訪れたこの場所も車を降りて2時間以上渓流を歩きました。渓に入ってみると既にヤマメの盆隠れが始まってました。
夏はポイントまでが遠い
この木の実がいっぱい落ちている時点でどこの県にいるかお分かりですね。
イワナ
この川はかなり深く入り込んでもイワナとヤマメの混棲。落ち込み前や岩陰にはイワナ。早い流れの筋や流れの頭ではヤマメが釣れます。
ヤマメ
ヤマメはすっかり黒ずんでしまい、レッドバンドが色濃くなりました。時折見かける大物はとても浅い細かな砂利上で定位し、見つけるとすぐに深みへ逃げてしまいます。仮に見つからないようにして上手くキャストしても、フライが通ると逃げちゃいます。まだペアにはなっていませんが、すでに産卵モードに入ってしまった個体がいるようです。
山奥の渓流
どシャローの強敵を見つけてはチャレンジはするものの、何を投げても一投目で逃げてしまいます。なので、見えた尺に近いヤマメは一つも取れず。元気が良いのはまだ食欲旺盛な6〜7寸サイズのヤマメ達。
イワナとヤマメ
イワナもヤマメもそこそこに釣れたのですが、ツ抜けは出来ず。見えている大物は一つもキャッチできません。更に渓流には虫っけは何もなし。アブさえもいません。イワナ狙いならばもう少し釣りにはなるでしょうが、これからのヤマメは釣れても婚姻色が強くなるので、私の中では今シーズンの渓流釣りはこれで終わりだと感じました。
ナースローグ
こんな場所をかき分けて斜面を降りると、この川があります。様々な紅葉樹に支えられたこの森は、朝方に雨が降って気温が上がったので、退渓するために下流へ降った時に要所でなんとも言えぬカツラの甘い匂いが漂っていました。もうすぐ秋ですねぇ。
2023年渓流シーズン終焉
今月の火曜日は残すところあと一回ですが、私の2023年渓流シーズンは幕を閉じましたので、あとはみなさまに任せます。秋になれば湖の釣りやシーバスが忙しくなるのですが、まずはフライを巻かないことには、すべてのフライボックスがエンプティ状態です。明日はタイイングできるかなぁ・・。

続・天然クーラーの旅は雷と共に釣り歩く湯川とトレッキング

今年に入って皆さんは何個のアイスクリームやかき氷を食べましたか?

私は大体5月あたりから釣りの帰りにはコンビニに寄って氷菓子を何かしら買います。その日の気分によってアイスの種類が決まるのですが、メチャクチャ良い釣りが出来た日はソフトクリームや小豆バーになり、駄目だった時はビターチョコレート系が多くなる傾向かな。そして季節が進んで涼しい幽谷から帰ってくると「ガリガリ君」や「ガツン、とみかん」になります。もしくは気持ちに余裕がある時は「白くまくん」でリッチな気分に浸ります。

私のアイス事情はさておいて、今週も暑い日が続いているので、先週の南アルプス同様に天然クーラーの旅に出かける事にした、スイングボーイズ改め釣り馬鹿トリオ。いつもの様にまずは天気予報と睨めっこすると、甲信越方面は朝から雷予報。なので登山バスに揺られて行く釣り旅は、雷から逃げる場所が無いので却下。万が一酷い天気になった場合に車へ退避できる場所を考えていたら、今年はまだ訪れていない日光・湯川へ行こうと決議されました。

今シーズンの湯川の情報は良好で昨年と違い下流から上流まで満遍なく釣れていると聞いていたのでサクッと釣って下山し、コンビニで「白くまくん」を食べるのが理想のコース。釣る前から盛り上がって、「帰るのが面倒だから泊まってもう1日釣りしちゃう?」と言う案が浮かんでしまう自由人、というか個人事業主の集まり。今回もそんな珍道中に興味がある方は読み進めてみてください。

今回の教訓:雷鳴が聞こえたら釣り中断注意報。突然光量が落ちて冷たい風が吹いたら、即中断。

日光湯川 赤沼茶屋
そもそも当てのない旅だったので、この湯川を選んだのも全員が集合した後に決めたので、私が湯川スペシャルと名付けたファーガスのファインループ6フィート4インチ・3番は持ってこなかったので、違うモデルで釣りをする事に。到着するとすでに雨と雷。一度川へ向かうもあまりの豪雨と雷鳴により赤沼茶屋まで退散し、天気回復を待つ。ちなみに入漁証が帰るのが、この赤沼茶屋と湯滝レストハウス、湯ノ湖・釣り事務所で手に入ります。
日光の湯川
外気温は20℃を下回り、さらにこんな大雨に打たれると身体が冷えてしまうので、薄着ではとても無理なほど寒く、フリースを着ようかと思ったほど。雨が少し小降りになったところで、下流から釣り上がる。
湯川の木道と男体山
雨が落ち着くまで、普段読むことがない観光ガイドを読んでみる。ふむふむ、ムカデとヘビの戦場地が戦場ヶ原なのであったのか。右に見えるのが男体山。
ブルックトラウト(カワマス)
気温が中々上がらないのでライズが起きず、仕方なく偏光レンズ越しに目を凝らして魚を探してのサイトフィッシング。ブルックトラウト(カワマス)はウィードのエッジに隠れており、それを見つけてキャストするとご覧の通り。
小田代橋
魚を探しながら歩いて回ると、すでに気がつけば全体の中央よりも上に位置する小田代橋まで来てしまった。まぁ、ここまで来たなら小滝まで釣り上がりますか。今年は情報通りにお魚はいるので、もうことの時点で余裕の釣り。お仲間は8寸半までのサイズを仕留めてます。私はと言うと、40オーバーのヒレピンレインボーが倒木の頭から出てきた時には「あぁ、このロッドでは上がらないな。」と諦めるほど北海道っぽいレインボーが掛かり、すぐに倒木に巻かれてサヨウナラ。結果ブルックの7寸と少しサイズまでしか取れませんでした。
湯川のブルックトラウトは天然繁殖です。
私が小滝に着いた時間は誰もいないのでこりゃ片っ端から釣っちゃうかなと思ったけれど、大物の姿無し。さらに渋すぎて釣るのがとても難しい。夕方まで粘れば沢山釣れるのはわかっているけれど、皆の好きな激安の常宿(一泊2食付きで、飲み代入れても6千円程度)が少し遠いこともあって、釣りは15時で退散する事になりました。
戦場ヶ原
車まで戻る帰りの木道は、こんなにも晴れ上がりました。レインウェアも乾いてラッキー。そして皆が口を揃えて言う事は「早く宿に入って生ビール飲もうぜ!」

北関東の川
安宿で馬鹿話に盛り上がった翌日は、トレッキングの旅。山を2時間ほど歩き目的の場所へ。昨日と違い晴天からのスタートだけれど、この日も雷予報。車止めには車が1台も無かったので今日はラッキーだと、意気揚々に歩いていきます。
北関東のイワナ
2時間歩いてロッドを出すと、お魚は居るにしても反応が渋い。すると小一時間も釣り進まないうちに釣り人が降りてきた。入渓点に車が無かったので、「あれ、車は?」と問うと、止める場所が分からなかったので、それよりもずっと下流に止めたとか。僕らは知らずに人のお尻を追いかけてました・・・。さらにその後も釣り人に会う始末、こりゃついてなかった。
北関東のヤマメ
食い渋りの場所で3名交互に釣りをするので、数が釣れない。先を急ぐとポイントの攻めが甘くなり余計釣れなくなってしまう。竿抜けを作らぬように作戦を練りながら進んでも釣りこぼしが出てしまう。やっぱり小渓流の場合はひとりで釣り上がるのが一番取りこぼしが無くて釣れることを実感した次第。よって私は4匹のチビ釣りで終わってしまった。でも三人を合計すれば最大31.5センチで余裕のツ抜けとなるのです。
大雨の渓流
14時になると予報通りに「ゴロゴロ〜ゴロロ〜」。その後シトシト雨から土砂降りを予感し、心半ばで下山するのでありました。最後は雨で体を冷やしたので、昨日同様に天然クーラーどころか寒い一日。アイスは食べたくなるけれど、ほてった身体を冷やすのではなく、どちらかと言うと疲れた体が甘いものを欲している感じ。それそうだよね、二日間で歩いた山道は25km以上。登山者から見れば大した距離じゃないけれど、登りは釣りをしながら川の周りで大岩を登ったり屁吊ったり。帰りはその半分は川通しで歩くのだから、そりゃ体力を使いますわな。
イワナつり
やっぱりイワナ釣りはお日様の下でおおらかに喰いつく沢イワナを釣りたいかな。今年は暑いからもう少し源流遊びをしようかな。さて、来週はまたシイラのフィッシング。台風の影響はいかに?