釣り人の魂は永遠の少年、そして釣欲は止まらない二十歳並み

地方に行くとFM放送を良く聴くのですが、エフエム宮崎(JOY FM)で『YES フレッシュ初老!』と言う合言葉を言うフレッシュ初老列伝という企画があり、それは年齢を重ねた事による笑えるボケの投稿を紹介するというもの。フレッシュ初老というだけあって、投稿する方の年齢は私なんかよりもずっと若いのですが、その内容が自分のことのようで共感してしまうのです。

私なんぞはフレッシュ初老を通り越し、すでに初老。いや、辞書を引けば初老というのは40歳の異称らしいので、初老どころか私は老人に括られるのかもしれませんなぁ。なんか悲しくなってきた。

そんな老人の戯言ですが、軋む身体に鞭打っても気持ちはいつでも20歳で、釣りでの行動は小学校5年生レベルだと感じてます。そんなおバカな私のここ数日の行動は以下の通り。

話を三つぐらいに分けても良いのですが、面倒なので長々書く事にご勘弁を。

朝霞ガーデン
先だっての日曜日は朝練(朝霞ガーデンで朝の練習会)を行うために早起きをして、いざ朝霞へ。渓流シーズンに入ったこともあり、朝霞ガーデンはガラガラでした。こうやって日に数回放流しているのですが、放流したての魚を釣るガツガツした釣り人が全くおりません。
朝霞ガーデンのスジエビ
ちなみに朝霞ガーデンって、色々な生物が住んでいる事をご存知? ホタルの餌になるカワニナがそこらじゅうにいて、さらにカメラを沈めればご覧の通り、スジエビが沢山。これをみてシュリンプパターンを巻いてみようという気になったかな?
オービススーパファイングラファイト
私は朝霞ガーデンで今年の新製品であるオービスのスーパーファイングラファイトの試投をしてました。その後キャスティングスクールへ移動し、スクールの最中もインプレッションを書くために色々なロッドを試し振り。午前中はこれにて終了。午後はお店に戻ってマッキーの仕事を手伝っても良かったのですが、朝霞ガーデンではほとんどロッドの試しぶりをしていただけなので、なんか釣り足りない私。
北関東の渓流
そんな私の午後は高速道路を2時間半走り、北関東の外れにある渓流へ入渓することに。日曜日の渓流は久しぶりでしたが、15時近くの入渓という事もあって、目的の場所から入渓できました。まだちょっと寒々しい感じですが、ヤマメさんは程よく遊んでくれました。その後イブニングは別の場所へ移動しましたが、雨が強くなり18時半にて終了。家に着いたのは22時ごろになってしまいました。

北関東の小さな川
翌日の月曜日は疲れた体にムチを打って仕事でしたが、昨日火曜日はまた朝早くから同じ北関東へとんぼ返り。走る道も同じでデジャブの様。この時期の私は、もはや北関東の住人です。そして選んだ川は今季初めて入る、田んぼの中を流れる小さな川。
ヤマメ
現地の通勤渋滞に捕まり現着は遅めになったのは計算通り。いくら温まりやすい渓相とはいえ、虫が飛び始めるのはこの時期だと10時ごろなんです。魚が掛かるまでは丁寧に色々な場所を攻めた結果、本日は白泡に近い早瀬についている事が判明。
ヤマメのお食事
陽がよくあたる小さな川は水温が温まりやすいので、ハッチの時間帯も他の川に比べると若干前倒し。ヤマメにストマックポンプを入れれば、アカマダラをはじめ、多くのカゲロウやカワゲラを捕食してました。
メイフライ
カワムツを避けるために使ったのはデタッチドボディフライ(ソラックスパターン)。フックサイズは13番で少し大きめ。亡くなった先輩が愛したフライパターンです。
ヤマメ
虫のハッチはあるものの目立ったライズが見えないので、早瀬を中心に攻めて7寸半のヤマメがこんにちは。フライはコンパラダンの#14ブラウン系。お昼を過ぎた頃にはこの渓流を後にし、さすがに睡眠不足の私は河原でお昼寝のインターバルをすること約1時間。そしてメインディッシュである本流へ行くのであります。
北関東の本流
今年に入ってこの川で幾度となくスイングを続けるスイングブラザーズ。この日は水量が多く水面には生命感あふれる虫たちの流下がたくさんあります。ロッドは修理から帰ってきたマイクロスペイ。
ウグイ(ハヤ)
瀬の頭からスイングを開始し、10数投目にきたドスンというアタリ。ついにきたか!と思ったら、#8のグリズリーキングを咥えた大きなグイウーくんです。でも涙が出るほど嬉しかった。何せ、今年初の獲物ですから😆
ヒゲナガカワトビケラ
釣りはここで終わらず、さらにポイントを変えて本流大ヤマメを求めて、ヒゲナガのスイングポイントへ。準備が終わる頃には私の体はこのヒゲナガくんだらけ。
ヒゲナガ不発
真っ暗な中でヒゲナガライズの音に聞き耳を立てていると、私たちより下流に入った方がキャッチした飛沫音が聞こえました。残念ながら僕らには何事も起きませんでした。夜の川面の写真を写せばご覧の通り。水面はおびただしいメイフライとヒゲナガくんのスケーティングで賑やかなのです。
モンカゲロウ
この時期の本流の水面上はとても賑やか。かといって大物の数は少ないので、そのライズを求めて色々な場所でヤマを張ってイブニングを待つしかないのです。今回は水が高い日が多かったので、上流へ遡上しているかと思ったのですが、そうでもなかったみたい。ゴールデンウィークの釣りは皆さんに任すとして、私はまたこのホームグラウンドの次回準備に励みます。

スイングブラザーズK川に死す。そしてその翌日は入れ喰いを堪能の北関東

私のジンクスの一つとして、新しいロッドを手に入れると、その初使用はオデコになるというものがあります。使い込んでいくと魚の釣れる味を覚えて釣れる竿へと変化するのですが、なかには融通の効かないロッドもあり、いつまで経っても魚の釣り味を覚えず、魂が入らないヤツもいるのです。

今期は解禁から本流でウェットフライのスイングを続けているのですが、ホームグラウンドの川は雑魚のアタリさえないので、先だっての火曜日はK川へ浮気することにしました。15年程前に通っていたK川は北関東にあるとても人気のある河川で、今でも多くの人がこの時期にマッチ・ザ・ハッチを楽しんでいる、本流ヤマメが釣れる場所になります。4月に入って大分気温も上がってきたことだし、そろそろスイングの釣りでサイズを気にしなければ何かしらかかるんじゃないかと思い、出掛けたのですが、今年はどこへ行っても例年とはちょっと違う様です。

で、最初の話に戻りますが、なかなか魂が入らないロッドとして、昨年購入したスコットのスイング1184/4が私の持っているご機嫌斜めのロッドです。もちろんこのロッドでお魚は何本か釣ってはいるものの、本命と呼べるサイズが釣れず、そして雑魚さえも掛からない竿として、その釣行が続いているのであります。

久しぶりに訪れたK川で、今回はマッキーを連れて3名でスイングし続けたのですが、結果的にな〜んにもありませんでした。このロッドに魂が宿るのはいつになることやらと、我がロッドの成長を見守るしかないようです。オデコはいつものことだけれど、このまま帰るのもなんか辛いので、翌日もこの北関東に留まって釣ることに決めたのでした。

変わってその翌日は今年手に入れたウィンストン・ピュア2・834/4のお話。このロッドは優等生でして、購入してすぐに最初の入魂はサクッと管釣りで済ませ、今回は2度目の使用。前日のK川を離れ、先々週行こうと思っていた4月解禁の川へ連れて行ったのですが、このロッドは魚を釣ることが嬉しいようで、次々とお魚を吸い寄せるように釣れてくれるのです。

そんなお話は以下へと続きます。ご興味がある方は以下をご覧ください。

K川本流
今回はマッキーとお仲間を連れての3人でのスイング。車を止めたポイントからそれぞれ500m近く離れてしまうので、現場では一緒に釣りをしていません。そして私が一番歩く場所を選ぶので、釣り始めるまでに時間が掛かるんですな。この場所は第4代火曜日の店長であった「ゆ〜じ」と釣りを楽しんだ、うぶゆ裏。そんな風に書いたところで、皆知らないだろうなぁ。
K川散策
K川は有名ですが、この写真でポイントがわかる方は地元民か相当通っている人になるかな。昔よりもアクセスが良くなって河原へはジムニーでなくても入れる様になった。左上は有名な河川との合流点左岸。右上は私が好きなボーンフィッシュフラット。しかし今回は水位が40センチほど高く何もなし。左下はすっかり様変わりした公園裏。そして右下はかつてライズを狙うのに上流から入り込んで真ん中ら辺まで入っていた某堰堤上。いずれも水位が高くどこも釣りづらい状況。
K川の桜
今回はマッキー号で出掛けたけれど、今回この場所の桜は満開が過ぎて桜吹雪状態。良い天気ですが、時折の雨と雷に怯えながら、橋から橋まで流し続けてな〜んもありませんでした。
ニンギョウトビケラ
場所によってはフタバとニンギョウトビケラがハッチしライズをするけれど、その個体は大物と呼べるほどのサイズではない。水が多過ぎてライズする個体が少ないのかな。サーフェイスアウトフィッターズに情報を頂いたのでドライの釣りをしようかと思ったけれど、その場所はひとだらけなのでやめました。
K川は惨敗
結果、イブニング近くまでずっとスイングし続けてな〜んもなし。雑魚さえもアタリません。このロッドは魚を釣る事を拒否している様です。マッキーは翌日ハーミットの仕事があるのでここで別れて私ともう一人が残り、明日は癒されたいという意見で4月解禁の川へ行くことにしました。

某川と桜
その場所は標高が高く早く行っても何も無いので、ゆっくりと現地9時過ぎ着。案の定、桜並木は全く咲いておらず、唯一咲いていた桜の前で釣りをしてみました。
ヤマメ釣り
本日の釣りは釣り上がりとライズを見つけたらマッチ・ザ・ハッチの釣りなので、新調したピュア2を使用。勝手知ったる川なのですが、とある橋下は餌竿だと橋が低過ぎて仕掛けが流せ無いので竿抜けになっているのです。それを知っているのでそこから始めると、あらま、お魚は残り過ぎ。
ヤマメ三昧
橋下は低いのでしゃがんでキャストするのですが、それでも油断するとロッドが上に当たってしまうのでかなり気をつけてキャスト。ゆるい流れでライズする個体を狙うと釣れる、釣れる。昨日があまりにも何も無かったので、その反動でこの橋下で釣れるだけ釣ってやろうと思いました。結果ヤマメが15本、レインボーが3本と3本のバラシ。それ以降は全く反応がなくなったので、ようやく移動開始。それでも午前中だけで25本以上釣りました。良くもまぁ飽きずに釣り続けた私。
ヤマメの胃の中身
ヤマメにストマックポンプを入れると、これまたバラエティに富んだお食事。特定の個体を食べているわけでもなく、手当たり次第という感じが、少し春が進んだ感じがします。フタバ、マダラ、ガガンボにカワゲラ。そして餌師から逃れたのか、ヤナギムシみたいな幼虫が一匹。目にみえるライズはフタバを主体に食べている感じでした。
ヤマメ釣り
下界はTシャツでも良い陽気なのに、ここはとても寒いんです。外気温は10℃で水温は7℃ほど。午後を少し過ぎるとグッと冷え込んできましたが、ライズする奴は片っ端からやっつけて釣果は伸びる一方。私にとっちゃ管釣りに来ている気分ですが、釣れるヤマメの半分は天然ものなので、小さくてもヒレピンの個体は嬉しいですネ。
ヤマメ
本日の最大魚はコイツですが、ネット内枠が31cmあるので尺もの。ま、放流ものですのですから感動はありません。フライはコンパラダンが中心でフライサイズは14〜18番まで。
ヤマメ釣り
お仲間もライズを見つけてはヤマメをヒット。マッチ・ザ・ハッチの釣りを堪能していましたヨ。
ヤマメ釣り
この場所には17時近くまでいたのですが、イブニングは別の漁協へ行くことに決め、釣れ続けるこの川にサヨナラして峠を降りることに。
下流部の釣り
下流にある別の漁協管轄へ行くと水位が50センチも上昇しており、メチャクチャ深くなっている状態。いつも見える石が全く隠れて見えなかったり。水も冷たいし、こりゃライズはないかもなぁ、とみていると対岸の端っこでハヤのようなライズ。あれはヤマメかなぁ、なんて疑心暗鬼になりながらキャスト。
上がりヤマメ
距離があり過ぎてキャストしてもすぐにドラッグがかかってしまうのですが、落ちたタイミングで喰うヤツもいるだろうと、ひたすらキャスト。やっとの思いで掛けると、やっぱりヤマメさんでした。この後もう一本追加し暗くなってしまったので、イブニングの幕を閉じました。今回の釣行でヤマメはゲップが出るほど釣れたのですが、まだまだ水温が低いのでイワナ釣りには出掛けず、もう少し本流のスイングを楽しみながらヤマメを狙うだろう私。今回の釣りでコンパラダンを使い尽くした感じなので、タイイングに励みます。

スイングし続けて10数年。この川は変わったなぁ、と思うこの頃

ハーミットのホームページは26〜7年前からずっとあるので、色々ググっていくと物凄く古いお話や商品の解説に辿り着いたりします。たまに電話でそれを見て「HPに載っている○○ってまだありますか?」と聞かれたりしますが、1990年代に記載したそんな古いものは流石に残っていません。古い記事はフライ業界の記録としてそのまま残してあるのですが、ちょっと考えものですねぇ。削除したほうが迷惑が掛からず良いのかなぁ、なんて思ったりもします。

このブログを書き始めたのはX(旧ツイッター)からブログに切り替えた訳ですが、遡ると2016年からの書き込み。そしてその数年前からK川から今通っているこの川へ切り替え関東の二尺ヤマメを夢見て通い続けているのですが、もう10数年通っている川になります。

そして今年も本流スイングとマッチ・ザ・ハッチを楽しむ季節がやってきました。10年ひと区切りと良く言いますが、すでに解禁から幾度と訪れて思うことは、今年を最後にこの川の本流釣りは引退しようかと考えるこの頃。決して関東での二尺ヤマメを釣る情熱が冷めた訳では無いのですが、この本流があまりにも生命感が無くなってしまったので、スイングしていても何か虚しさを感じる様になったのです。

この川へ始めて訪れたのは今から40年以上も前のこと。春は緩いプールでライズするヒカリ(一年を経て海へ降るサクラマスの子のこと)がライズし、外道はハヤにオイカワがたくさん掛かったものです。鮎が遡る頃にはサクラマスの跳ねがあったし、秋には鮭の産卵を見に訪れたりしてました。その川が今では雑魚さえも泳いで無いんです。雑魚が激減し始めたのは今から5〜6年前頃からで、それ以降年を追うたびにロッドへの魚信が遠退き、スイングをしていても魚がアタる感覚さえ忘れてしまいそうな位。この10年でどの本流も激変したという話が多々ありますが、流石にワンシーズン通して雑魚も掛からず何も無い年が続いているので、この川を引退というよりは、一旦離れて来年は他に様子を見て回ろうかと考えてます(支流の釣りは続きますので、年券購入は継続予定)。

ということで、今年は大好きなポイントへ通い尽くしてみようという年。この春は出来る限りこの川に訪れて、やり切ってみたいと思います。そして一昨日は本流では何も無いだろうと思い、魚の感触を求めて最上流部へ行って釣果を出してから、良い時間だけ本流を楽しむ事という計画。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。

北関東の川
本日の組み立ては温まった午後から本流をやる予定なので、それまでは渓流でヤマメ狙い。まずは水深が比較的浅い水温が温まりやすい支流へ。遠くのお山はまだ雪帽子。例年に比べると桜の開花が少し遅い感じ。そして雪代のせいで水温が低く思っていたようなライズは無し、雑魚も釣れないので即移動。
北関東の川
2本目に選んだ川は本流の上流部で、これが失敗。どうやらダム水を流している様で水量が多く、水が極めて冷たい。プールである筈のポイントは流れが早く釣れそうな気がしないので、こちらもロッドを出さずに即移動。
北関東の川
3本目に選んだ支流は緩い流れでライズしていたが、エサ師が陣取っていた。なので上流を譲ってもらい、少し上へ入る事に。1枚スラブ(岩盤)が続くそのポイントはいつも小型が多いのですが、放流ものでは無いのでとても綺麗なヤマメが釣れる場所。最初は魚っけが全くなかったのですが、時間と共に虫が飛び始めて反応が出始めました。
山女魚
釣れるのはこんなチビっこですが、天然ものは愛おしいです。フライはコンパラダンとパラスピナーなどが良く出ましたヨ。
ヤマメ釣り
しばらく進むと大堰堤が出てきて、上がれなくなるので左右のどちらかを高巻きするのですが、昔はその右岸を登って上がっていたものの、現在は両岸が崩れてこんな感じ。ふと見上げた頭上がこんなだから怖くなってきます。昔は高巻いたこの壁は今では登れる気がしないなぁ・・。
ヤマメ
大堰堤まで釣り上がったところで折り返し元の場所に戻ると、ライズしているポイントのエサ師がお昼休憩。その間にライズを狙ってみれば7.5〜8寸サイズの放流ものがヒット。小型のカゲロウが流下するときだけパタパタっと釣れて、それが終わるとシーンとするの繰り返し。数本釣ったところで午後の本流へ移動のため、この場を切り上げました。
北関東の二尺ヤマメを探す旅
本流スイングはこの暖かさならばヒゲナガが出るだろうと思い、イブニングまでめいいっぱい スイングする予定。そして養殖されたサクラマスを放したという話もあったので、この際放流ものでも良いので、本流でのアタリが恋しくてココへと来た訳です。ロッドはこの川では相性が良いマイクロスペイ。バット折れ修理にて帰ってきたので、ロッドの見た目は新品同様。
本流スイング
長いランをいくつもスイングするのですが、フライはいつもと同じダンケルド。3時半に入渓してどんどん釣り降る私。しかし今回も雑魚さえのアタリも無い。
ヒゲナガカワトビケラ
18時を過ぎた辺りからヒゲナガが多くなり、時間と共に私の風下にヒゲナガ柱ができる。手にとってみれば、今年のサイズはやや小さめ。明るいうちは水面をスケーティングする個体はおらず、闇夜に喰われるのがヒゲナガの宿命。結局真っ暗にまるまでスイングしましたが一度もアタらずに終わりました。唯一やや明るい時間でヒゲナガを喰う個体がいましたが、本流は広いので足場の問題でその場所にはどうやっても届きませんでした。
ヤマメ
結果、本流は全くもって何も無し、ナッシング。釣果は支流のヤマメを数本取ったのみで終わりましたが、ライズの釣りが楽しめただけでもよかったかな。さて、来週はどうしようかと考える間にフライを巻かないとね。

 

釣りへ出掛けてもロッドを出さない日もある+ドラワカの話(芦ノ湖)

渓流のフライフィッシングはドライの釣りに偏っている傾向にあるのは皆さんもご周知の通り。特に解禁から5月あたりまでは昼間のライズが狙えます。流れの緩いところで日中にライズを繰り返すトラウトを探し、自分の対戦相手を決めるのがまず第一歩。そこから魚たちが何を食べているかを推測し、フライをキャストして見事騙されて喰いついてくれるかがスリリングな釣り。しかし、それで釣れたら万事よしではなく、釣れた魚が何を食べていたかをストマックポンプを使って確認し、それがフライと見事にマッチしていれば、私の推測が合っていたのだと満足する訳です。これがいわゆるマッチ・ザ・ハッチの釣り。この釣りをするためには、まずはライズを繰り返す個体を探さねばならん訳ですな。

先だっての火曜日(4/1)の天気を覚えていらっしゃいますでしょうか? 東京は一日雨だったのですが、私の行った地域は見事に雪でした。中禅寺湖の解禁日だったことはすっかり忘れ、4月解禁する川へと車を向けたのです。しかし雪、雪、雪・・。私の車はノーマルタイヤなので山道を少し上がってはみたものの、降りしきる雪をみて断念しました。仕方なく行き慣れた川へ行ってみるのですが、外気温は0℃の降雪の中、2時間近く待ってもヤマメはライズする事がありませんでした。

先週は用事があって釣りができなかったし、今週は釣り場へ行ってもロッドを出すこともなかった火曜日。釣具屋の店主が釣りをしないなんて良いのか? そう思った私は「マッキー店長、お休みをください。」とお願いし、昨日は予定になかった釣りへと繰り出すのでした。

大して面白い話ではないかもしれませんが、お暇な方は以下にお付き合いくださいまし・・。

寒い一日
山を登る前は雨でしたが、目指す方面の山はすでに真っ白け。この辺も時期に降るだろうなと思いながら途中まで山道を登るも、道路が積雪し始めたので断念して降りました。仕方なく車を行き慣れた川へと方向転換。
降りしきる雪
しかし北へ向かえば山道でなくともこんな状態・・。雪が降りすぎると例え魚がライズしていてもフライが見えないんですよね。
車のメーター
私は滅多に雪道を走らないので、初めてこんな表示を見ました。雪国の人はレーダーをどうしているのでしょうか。どこかにオフにするスイッチがあるのかなぁ・・。
渓流の雪
釣り人は皆無。そして雪は強くなる一方。外気温は解禁時よりも寒い0℃。仕方なくもう少し下流へ移動するも、下流部は水温がとても冷たく、そして雨濁り。
ミンク
釣りができそうな少し下流へ行き、いつもライズするプールでライズ待ちをするも、な〜んにもなし。隣でエンジンをかけて川面を見つめる釣り人らしき車も早々に退散。私はその後も粘りましたが何も起きませんでした。川面を見つめているとミンクらしき個体が泳いでました。以前長野県ではミンクの駆除をやっている地域がありましたが、関東圏はどこへ行ってもいる様ですね。結果14時ごろまで粘って何もないので退散しましたとさ。
芦ノ湖での釣り
釣りができない1週間なんて私は耐えられないので、急遽昨日(4/4・金)に芦ノ湖へと行ったのであります。その理由は前回の釣行でうえ乃ボートの杉ちゃんが「ドラワカでもう釣れますよ。」という甘い囁きをされてしまったから。シーバスのフローティングミノーよろしく、水面が炸裂する釣りは興奮度はマックスです。
芦ノ湖のドラワカフィッシング
4月に入るとボート出船は5時半なので、少々早めに到着する予定が5時15分ごろになってしまった。慌てて用意しボートへ乗り込み、いざ出船。 お気に入りのポイントへ到着して5分もしないうちに目の前でボイルが起きました。すかさずそこへキャストすると一発で喰ってきたブラウントラウト。上出来過ぎです。ヒレピンで丸々太った魚体を寄せ、そろそろランディングを・・。 ここでネットを車に忘れてきた事に気づいた。むむむ、50台後半はあるこの個体をどうやってランディングするの?と考えてハンドランディングを試みるも、そっと引いて寄せていたのですがティペットを手で持った途端にトルクフルなブラウンは2Xのティペットをぶっち切って行きましたとさ・・、トホホ。
チューブ・ウーリーバガー
その後ネットをすぐに取りに戻り、芦ノ湖の首の部分をずっとキャストし続けるも何も無し。とりあえず魚を釣っておくかと放流モノを求めて早川水門へ行く事に。情報ではタナは浅いと言っていたけれど、魚探と睨めっこすると連日の冷たい雪のせいで変わっていると感じた。フライはチューブフライのウーリーバガーとモンタナマラブーを使いましたが、相変わらず釣れたのはモンタナマラブーです。
芦ノ湖
なんか前回と同じで水温はとても冷たい6℃。しかし外気温が上昇中なので、時間と共に水温が上がるだろうと思い、水温が上がる時間帯を見計らって魚が濃い湖尻側のキャンプ場前から早川水門口へ移動し、魚探で魚の回遊するラインを探りながらアンカーリングしました。
レインボートラウト
すぐに釣りをせず魚探をかけてジグザグに回ると、お魚は水深7〜7.5mの場所で4〜6mの層を泳いでいる。なので、良い場所を探ってアンカリング。タイプ3のラインでカウント30〜40秒の間で色々と探るとたまに掛かる状態。今年は昨年同様にお魚が固まっていないので、釣れても次の小さな群れが来るまでに時間が掛かります。
魚探
最初の情報では水深5mの場所で底ベタか表層狙いでといわれたのですが、ここのところの雪で様子はだいぶ変わりました。でも、水温が10℃以上になったら突然魚はうわずり始めて動き回るので、最盛期まではあとちょっというところまで来ていますy。
レインボートラウト
午後は朝イチのブラウンを夢見て、平岩〜亀ヶ崎までドラワカを投げまくるも、な〜んもありませんでした。やっぱり水温がまだ低い為なのか、浮いてくる個体がいないのです。ボイルはごく稀にあるものの、都合の良い場所でボイルすることなんて稀ですから、朝イチのブラウンが悔やみきれません。結果、今回も放流ものに遊んで頂いた釣行と相成りました。

大物を夢見て通っていたK川へ久しぶりに行ってみた件

このブログを読み込んでいる方はご周知かもしれませんが、「尺ヤマメ(アマゴ)を釣りたいのならばK川へ行け!」と言っている私。関東南部にはKを頭文字にした川が二つ、そして西に一つ、北関東には一つ。全部で4つあるK川はそれぞれ尺ヤマメ(アマゴ)を釣ることができる河川なのであります(昨今C&Rで釣れる尺ヤマメ・アマゴは放流時から尺ものなので、それは別物です)。

先日の火曜日はマッキーのリクエストで西のK川へ久しぶりに行くこととなりました。富士の湧水を水源とするこの川は10代後半から30代前半までのおよそ10年以上を通った場所で、その後30〜40代は北のK川へ10年以上通い、今はさらに北にあるKがつかない川へ通い始めて12年余り。そろそろ次なる川を探そうなと思ったけれど、原点回帰で20代のフライフィッシング人生を捧げたこの川へ回帰するのもアリかもしれませんね。

今回は釣りというより下流側から各ポイントを見て周り、どのように様変わりしたかを見ていく懐古の旅。そんな風に書いている時点であらかた察しはつくと思いますが、魚の写真がありません。ここ数年の3月は自分の経験からの釣りの組み立てが読み通りできず翻弄されています。

河川名を出すと大騒ぎする人がいるので名を伏せますが、知っている方には懐かしい風景を楽しんでもらえれば嬉しいです。

ではお暇な方は以下の写真にお付き合いください。

山梨県にある漁協
この川はダムから上流部に3つの漁協があり、一番上流部にある漁協は多くのフライフィッシャーマンが通っている場所。ここは市街地にある漁協で、今では車を止める事が一苦労になるので、電車かオートバイで行くのが一番良いでしょうね。20代の私はオートバイで通ってました。
堰堤
その昔、キロワールドから発売されていたVHSビデオで、Sさんが尺ヤマメを釣っていた大きな堰堤上(堰堤周辺は禁漁です)。現在水量がパンパンなのでインレットが見えませんが、そのインレットでは故・細山長司さんが尺ものを良く釣っておられました。個人的にはブラウントラウトを狙っていた思い出の場所です。奈良のおじさんも懐かしい記憶。それにしてもよくこの狭い道を通ってこの場所へランクルやサファリで入って行たなぁ・・。
大きな岩のポイント
ポイント名がこの岩の名前の場所。以前は空き地に止めライズ狙いをしてたけれど、現在は左岸の河原に車が下ろせます。今回はここから一つ上の橋まで川通しで釣り上がったけれど何もなし。途中大きな淵をヘツるのが大変です。
滝
この滝の上の右岸に焼肉屋があったのですが、現在は無く公園駐車場になってました。焼肉屋の裏を通り入渓していたのが懐かしい記憶で、ここの上の橋脚周りとその上の流れがかつての尺ヤマメポイント。今でもお魚はつくのかな?
西のK川
雑誌アングリングで岩井渓一郎さんが紹介したポイントで、岩井プール、または小学校裏と呼ばれたポイント。尺ヤマメが付いていた場所はかなり浅くなっていましたが、川底は溶岩質なので大水が出ればまた元の状態に戻るかもしれません。人気があった時代はポイント渋滞が起きる程人気でしたヨ。
近くに富士急行線
このポイントでライズ待ちの昼寝をしていた時、ビデオクルーを連れ立ってSさんが昼寝している私の横で撮影し始めたのが遠い記憶(笑)。昔のようにライズが起きることを期待して長い時間待ち続けましたが、何も起こりませんでした。
公園駐車場前
今回唯一見つけた魚は公園駐車場の橋上流にいた大きなレインボートラウト。朝方にエサ師が同じようなサイズを釣っていたので、それ以外にまだいたのかと真剣にマッキーに狙わせてみた。しかし後でそのエサ師に聞けば、釣った大きなレインボーはリリースしたとの事だったので、一度釣られた個体を一生懸命に狙ったいた様。どうりで無反応な訳・・。
近くに駐車場がないのが問題・・。
30代の頃にこの場所にある橋の下でフライロッダーズの取材をしたなぁ、というのが25年以上前の思い出。橋下の淵には大物が潜み、それを狙ってイブニングライズ待ちをした事も数しれず。この辺りの区間は護岸が少ないので雰囲気があるのですが、今年は工事により水が高い場所なので、注意が必要。
西のK川
漁協の管轄である一番下流から市街地の二面護岸の地域まで全て見て回ったが、メイフライやウルーマーシマトビケラが飛べどライズは一切無し。仕方なくニンフをゴロゴロするもイブニング時は外気温がマイナス近くに戻り人間が参ってしまいました。17時まで粘ってあえなく撃沈。当時と今を比べて川の雰囲気はさほど変わらないのですが、一番違う事は住宅の密集度が高くなり、車を止めることがとても難しくなってしまった事かな。時間があれば最盛期にもう一度訪れてみようかと考えています。

サクッと釣ってスイングするという予定を遂行するのに1週間

昨日、釣り場にいた餌釣り師のギャラリーから見た私たちは、

「アイツらはポイントへ入ったと思ったらサクッと釣って帰りやがった。」

と、思われた事だろう。

サクッと釣ってすぐに帰る。俯瞰で見た自分たちの姿は他人から見たらカッコよく見えただろうか。なんて思ってみても、実はそこに至るまでに1週間を要した訳でして・・。あ、それで先週の投稿はなかったのね、と言う事なのであります。

先週、僕らの思いはこんな感じ。

すでに2月に渓流解禁していた僕らはお気楽モードなので、「ま、放流モノをサクって釣ったら、本流へ移動しダブハンのスイングで漢気を見せよう。」なんて呑気な事を言っていたのです。そんな能天気な僕らに神は試練を与えたくなったのか、天気予報は見事なマイナス気温予報。日中の最高気温が2℃という真冬の本栖湖並みの寒さに震えながらライズを探した訳ですが、見事に何もなく撃沈したのが先週の事。しかし、その場所に放流された魚たちはほとんど釣れていなかったので、それを求めて今週はそこに残した宿題をやっつける為に、馳せ参じた訳。

1週間にわたって移動した距離は600キロ以上。ヤマメ一匹に幾ら掛かったなんて計算するのはやめましょう。僕らが楽しんでいるのは夢と妄想の間で逃げ惑う魚たちなんですから。という事で、今回もタメにならない珍道中がどんなだったかを知りたい方は、以下をご覧くださいまし。

北関東の解禁
2月の愛媛県にも持ち出したファーガスのグラスロッド。細いティペットでタカ切れを防ぐには衝撃を吸収してくれるグラスが一番。しかしコントロールと遠投が犠牲になるので、ポイントが比較的近い時に活躍してくれる。到着時の外気温は0℃。極小ミッジのハッチにライズするのはオイカワばかり。
ミッジピューパ
フライはミッジピューパの22〜26番。老眼鏡は必須なのであります。ティペットは7Xを使うと、もはや棒のように硬く感じる。かと言って10Xを使うと、髪の毛よりもずっと細くて見えないので結べないジレンマ。
北関東の雑魚たち
ヤマメさんのライズがないので、仕方なく雑魚どもを狙って片っ端から釣る私。明らかにヤマメ以外のライズだけれど、釣り続ければひょっとして一本くらい混じるかも?なんて考えは甘かった。その後に20番のニンフを沈めてヤマメを掛けたのだが、結果ランディング前にバレてお終い。ライズがないだけでヤマメはいるのです。
ヤマメ
そしてその一週間後の同じ場所。ライズする時間帯を狙って行ったら餌師の先客。その仕掛けを打ち込む間でライズを繰り返すヤマメたち。しばらくエサ師が釣った所で世間話のコミュニケーションをして、ライズする場所を譲ってもらうことが出来た。ライズする魚を狙わせて頂けるのであればこっちのもの。サクっと一本釣ってシングルハンドはすぐに納竿です。
ヤマメ
すぐに釣れたので、一緒に行った仲間と交代。そして彼もサクッと釣りました。二人がロッドを出して釣るまでに要した時間はざっと10分かな。写真を取ってリリースし、すぐに立ち去る僕らを見ていたエサ師には「もう帰るの?」というお言葉。颯爽と去るイメージはあるけれど、僕らがこの1匹を釣るために一週間を要した事は誰も知らない。
本流の釣り
2月のうちに目星をつけていた今年の本流のポイントへ移動。そう、ここで早くダブルハンドを振りたかったのです。滔々と流れる水の中に僕らの夢が泳いでいる筈。きっと・・。
本流の釣り
移動に1時間以上要して着いたのが11時ごろ。ちょうど良いタイミングでコカゲロウとマダラカゲロウのハッチが始まり、川面を次々と流れていく。聞こえてくるのは湛えた水が流れゆく軽やかな音色のみ。虫を啄む魚影は雑魚さえもいない。これが今の現状。10年前と比べると見た目が綺麗であっても、死の川と表現しても過言ではない。
ハーディウルトラライトシリーズ
釣り仲間がハーディのウルトラライトシリーズのダブルハンドを購入。これ幸いと振らせてもらった感想。最初に感じた印象はまず「軽い」という事。そしてシャープでブレの無い硬さが今風の優等生さを感じさせてくれた。6ピースか、私も欲しいなぁ・・。買っちゃう?
関東でサクラマスを狙う
次の一投で「ドンッ!」という衝撃が来るに違いないといポジティブな気持ちを持ち続けて二つのランを延々と降る。その結果は何も起きなかった。入れ喰いに夢は無し。僕らが求める魚はいつも遠い場所を泳いでいるツレない素振りだが、たまには思わせぶりな魚で良いので遭えないものだろうか・・。

 

祝2025年解禁・予定外の連続だった四国縦断のフライフィッシング旅

先だって年が明けたかと思いきや、早くも1ヶ月が過ぎ今年も早い場所では渓流が解禁しました。例年であれば岐阜県の長良川にて開幕戦を託すのですが、年末に四国の釣友と会った際に四国の一部で2月解禁があり、アメゴ(アマゴ)が釣れる場所があるという。そこで今年の解禁は行ったことのない場所でユルユルな時間を過ごそうと言うことになったのです。

しかしながら何故か宿泊地が高知県。その話をすると長くなるので割愛して話すと、ソルトウォーターフライフィッシングを高知で楽しむ予定は波浪にて全て中止。そのソルト道具が全体の荷物の半分を占めていたので、淡水のタックルはグラスロッド1本のみ。フライボックスは二つとフロータントを1個という最低限のものしか持ってこなかった為に、アメゴの釣りは殊の外難しい釣りと相成りました。

今回は全ての予定が現地で様変わりしたので、夜は日本酒を呑んだくれの旅となり。しかし、そんな珍道中の中で懐かしの釣友に現場でバッタリ会ったり、急に呼び出しても駆けつけてくれる釣友がいたりして、思い出話に花が咲き楽しい時間を過ごす事ができました。

さて、あと一週間もすると今度は長野県の一部が解禁ですな。ここの所の豪雪でそっち方面へ出かけるかはまだペンディングですが、今年も私の釣り旅でどんなハプニングがあるか楽しみです。

そんな今回の珍道中に興味がある方は以下をご覧くださいまし。

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仁淀川(高知県)・冬季あまご釣り場(キャッチ&リリース)
仁淀川漁業協同組合 :https://www.niyodogawa-gyokyo.com
釣期:10/1〜2/末日
日釣り券:¥1,000
主なルール:ルアー、テンカラ、フライのみ
キャッチ&リリース・シングルフック・バーブレス・他
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加茂川(愛媛県)
加茂川漁業協同組合:http://www.kamogawagyokyou.or.jp
釣期:2/1〜9/30
日釣り券:¥2,000
C&R区間内ルール:ルアー、テンカラ、フライのみ
キャッチ&リリース・シングルフック・バーブレス・他
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愛媛県・加茂川
ソルト釣行が中止になったために、当初の釣行予定には入っていなかった愛媛県の加茂川へ。だって高知からの移動距離が100キロ以上で、高速道路移動で1時間半も掛かるんだもの。解禁三日目なので、フライフィッシャーマンでいっぱいでした。現場で杉坂研治さんにお会いし情報をお聞きすると、丁度入れ違いでお帰りになる所でした。C&R区間の前にはこんな案山子が番をしています。
フライフィッシング
解禁三日目にして渋々。寒波到来にて「昨日までは良かったんだけれどねぇ。」と、釣り場あるある。渋いながらも午後になるとライズが少しはじまるも、魚が散っておらずポイントが狭い。なので皆さん譲り合って釣りをされてました。そんな中に私も混ぜて頂きありがとうございました。
アメゴ(アマゴ)
良いポイントを譲ってもらったにも関わらず、掛けてもランディングする前にバレてしまう連続。強風の中柔らかいグラスロッドを使うのは至難でした。フライは22番のミッジ。この翌日は大雪だったので、この日に釣りができてラッキーだったかも。
釣り仲間
ハーミット創世時代に、世捨て人倶楽部なるものを作っていたのですが、その初期に一緒にいたお仲間「抜きゴム」さんに釣り場でバッタリ会った。尤も釣り人の行動なんて皆同じだから、香川在住の彼と会う確率は偶然というより必然なのかもしれません。あだ名が「抜きポン」になった理由は、話すと長いので、知り合いは直接本人に聞いてください。
高知の呑兵衛が集まる場所
高知の毎夜はひろめ市場にて日本酒とカツヲの叩きを堪能。酔った勢いで高知在住の釣り友を呼び出したら、車で2時間かけて来てくれた、ありがたや。次回は一緒にバスのフライフィッシングを楽しもうね。
仁淀川のC&R
仁淀ブルーと言われるほど綺麗な水が流れる仁淀川の上流部はやっぱり山間なので寒い。寒波の強風と相まって陽が当たらない場所は地獄。そしてライズもほとんどなし。色々な場所を見て回ったけれど、お魚がある程度まとまっている場所は1箇所しかなかった。
アマゴ
この寒さじゃライズはほとんどないでしょうなと思いながら狙っていると、ヨレでライズする魚を発見し、同行の釣友がすぐに釣り上げた。それにしても寒く、ラインが凍り始めたらしく、ロッドに当たる音がザラザラ言い始めた。
シムス ヘッドウォータースリングパック
そうそう、新しいヘッドウォーターのスリングパックを使い始めました。使ってみると容量が大きいのでなんでも入る凄さ。おにぎりからパンとボトル2本を収めても釣具を入れる余裕は大変広く、仕切りが大活躍。引っ掛かる要素になるものが少ないのが良いし、トップ部がフラットなのがそこで作業できるのでとても使いやすい。しかし外側にカメラを入れるスペースが欲しかったのでネルエピックのカメラケースをベルト部につけました。難点は飲料ボトルが中になるので、頻繁に取り出すもののスペースは外に欲しかったかな。
アマゴ
釣っている時の体感温度が本栖湖よりも寒く感じる寒波の中、なんとか釣れたアマゴさん。放流ものですが比較的大きく綺麗。
アマゴ
釣りをするよりも寒さが堪えてましたが、あと1本釣れたら止めようと、これを釣って午前中いっぱいで終了。あ〜寒かった。
吾北むささび温泉
仁淀川の釣り場のすぐ近くにこの「吾北むささび温泉」があったので、速攻でこちらへ移動。JAF会員は¥100引きなので、アプリ提示をお忘れなく。温まりますヨ。
名越屋沈下橋
帰りの飛行機まで時間があったので、空港までの道のりを観光することに。これは仁淀川にある名越屋沈下橋。大水が出た時はこのまま沈むので、ガードレールなどがありません。
桂浜
最後は観光客の定番である桂浜が空港から近かったので散策。そこで水族館へ入るつもりでしたが、アカメみたさに¥1,600の入館料はチト高いと思い、¥1,200のアカメのぬいぐるみを買って退散。納得のいくオオニベが釣れた後にアカメを狙おうと決めていたけれど、並行して狙うのもアリかなぁ・・。
アマゴ
かくして私の珍道中は終わりました。今回は滅多に会わない旧友にたくさんあったので「管理人さん、死んじゃうんじゃないの?」と脅されましたが、そんな事が起きない事を願いつつ、今年の渓流シーズン開幕です。

 

 

鯉に恋してスイングするはずが、昭和歌謡のメロディも浮かばず撃沈した件

毎年のことですが、1月のフライフィッシングは何をするかを悩むのです。解禁に向けて管釣りで肩慣らしをするのが一番良いのですが、近所の管釣りは一通りブログで紹介してしまった感があるし、何か新しい企画を考えるにしても年々頭が硬くなっているので、良いアイデアが浮かびません。そんな時は近所の川でコイ狙いかな。そうだ、昨年パンコイ(パンを撒いて鯉を釣る)でのフライフィッシングの他に「ダブハン(スイッチロッド)で鯉のスイングを楽しもうじゃないの。」と提案したのだから、今年はそれをもう少し掘り下げてシングルハンドでより詳しく書こうじゃないのと思い、先だってのお休みはそれを実行するべく、近所の川へ『鯉(恋)のスイング』をしにいくこととなってのです。

はてそれにしても「恋のスイング」って、なんか昔どこかで聞いていたような気がする様な気がしたのでググってみると、やっぱり。1978年に安西マリアさんが歌っているではありませんか。しかし辿り着いたYoutubeで流れる曲は、私には聞き覚えのないものでした(作詞:来生えつこ・作曲:来生たかお)。

そんなことはさておき、恋、いや鯉のお話・・。

今回は誰でも楽しめる様にとシングルハンドでウェットフィッシングを練習する材料として、鯉のスイングフィッシングをここで紹介したいと思います。というか、その予定だったのです。

午前中のユルユルな時間帯に現地へ到着。さて始めようかと思ったら、前日に巻いたフライを自宅に忘れてきました。渋滞に捕まりここまでようやく辿り着いたというのに、自宅まで往復する羽目に、あ〜ぁ。往復数時間を費やしヒップウェーダーを履いていざ鯉のスイングを開始したのは午後一番のこと。

今回用意したフライは大きめのMSCフライみたいなものなのですが、それをドロッパーに結び、リードフライにはそれよりも若干小さいホワイトカラーを結んで、川幅いっぱいをスイングしていきます。

比較的開けた場所でスイングを開始。ダウンクロスで川幅いっぱいに斜め下流へキャストしてスイングするのですが、恋(鯉)の気配が全くないのです。何かおかしいと感じた私は一旦河岸に上がり、高い場所からコイを探したのですが、全然見当たらず。いつもならばそこらじゅうに見える筈の鯉ですが、200mほどの区間で2本しか見つけられず。

スタートが午後だったので、太陽光の角度の加減で見えないのかもと思い、一旦スイングのシステムをしまい、近くのスーパーでパンを買ってパンを撒き、魚が多くいる場所を確認してから再スタートしようと試みました。

しかしです。購入してきたパンで浮いた鯉はわずか3〜4本のみで、一度浮いた鯉はその後はすぐに沈んでしまい二度と浮かず、撒いたパンはただ下流へ流れていくだけ。結果、持っていた一斤のパンはものの数時間で全て撒き切ってしまい、何事もなくただ立ち尽くすだけとなってしまいました。

今年ももはや1ヶ月が過ぎようとしているのに、この私は管釣り以外では何も釣れてないという丸坊主状態・・。今年の釣りが危ぶまれます。

都会の川
1月後半という事もあるのですが、コイのスイングを開始した時間は午後一番なのに私の影はこんなにも伸びています。スイングしやすく真っ直ぐになったのは良いのですが、水深が浅すぎて鯉の付き場が少なくなったせいかもしれません。
恋のスイング
フライはウェイトをしっかり巻いた6〜8番フックのMSCタイプ。ダビング材には細かなラバーが混ぜました。ティペットは3Xでドロッパーからリードフライまでの距離は60センチ。と説明しても、今回は何事もなく時間が過ぎました・・。
パン
今回の原因の一つとして考えられるのは、いつもはパスコの超塾を撒いているのだけれど、セールになっていた40円安いヤマザキのロイヤルブレッドを撒いたので、鯉が拗ねたのかもしれません・・・。
パンの角切り
いつも購入するのは6枚切りで、パンフライの大きさに合わせたサイズにカットします。少し風に当てて乾かすと良い感じのチャム(コマセ)になります。一回に巻く量は6〜7個で、魚が浮いたら少なめに、そして定期的に撒いて魚を定着させるのです。しかし、今回は一度浮いた鯉が連続してパンを捕食しないのです。何か調子でも悪いのかな。それとも「超塾じゃないや。」と一度食べてやめてしまうのか。もっとも鯉の個体が激減しているように感じます。
シングルスペイ
パンを撒き切ってなす術が無くなった私ですが、悔しいので暗くなるまでスイングを続けたものの、今回はコツンともアタる事もなく終了しました。身近に楽しめる鯉のフライフィッシングでずが、やっぱり坊主になるとショックですなぁ・・。ちなみに瀬にはボラの大群がおり、それ以外にオイカワがライズしてました・・。

 

思い出にひかれて再訪した新潟は妄想の釣り旅に

松任谷由実の「カンナ8号線」という曲はご存知?

2番の歌詞がこんな感じなんです。

♪〜
カンナの花が燃えてゆれてた 中央分離帯
どこへ行こうか待ち遠しかった 日曜日
いつか誘って昔のように 笑い転げたい
うらまないのも かわいくないでしょう
だから気にせずに
〜♪

ユーミンが失恋ソングをポップにさらりと歌うのですが、この曲を初めて聴いた時に国道8号線の中央分離帯にカンナの花が咲いているのだと思い、それを見たさにオートバイで独り8号線を目指したのです。当時学生だった私は各地にツーリング(釣〜りんぐとも書きます)へ行っていたのですが、気がついたら国道1〜10号線のうち、7と8号の全線を走ったことがないので、7号線の途中あたりから京都まで目指したのでした。後にこの歌に出てくる8号線は環八だという事が分かり私の妄想だった訳ですが、夏の終わりにRD400と一緒に走ったツーリングの旅は今でも忘れません。今思えばその時は失恋した直後でそんなセンチな気分だったのかもしれません。

単に新潟繋がりで昔話を少ししてみたのですが、今回訪れたのは国道8号線よりはずっと東京寄りの場所。相変わらず釣りに対してポジティブな私は台風の影響が少なそうな場所を探し出してお天気と相談し、「これくらいの増水だったら今までの渇水を相殺して、お魚は入れ喰いになるんじゃない?」とおバカな妄想と期待を膨らませたのでありました。

写真の少なさから昨日がどうだったかはあらかた察しはつくのですが、お暇な方は以下の写真をご覧くださいまし。

新潟の渓流
そもそもあれだけまとまった雨が降った後だから釣りは止めれば良いのに、ついポジティブな考えがよぎってしまうのですな。行ってみれば増水は15センチほど。むしろ夏前の平水ぐらいだから、気分はルンルン。でも、周りで鳴くのは秋の虫達なので、一気にセンチメンタルに。
大堰堤
一本めの川は前回の新潟旅では入らなかった川。最上流部へ行かず少し下流からの入渓でイワナ狙い。
ノコギリクワガタ
今までの水位のラインが渇水だとわかるラインが石にくっきり。それを見るととても良さげな流れも、ついこの前までは流れがほとんど無かった事が分かる。なので、ある程度以上水深がある場所とその前後だけをずっと叩き上がる。そして最初の獲物はノコギリクワガタでした😆
新潟の渓流
3人で釣り上がって1本しか出なかったので川を変えて今度は人気河川へ。すでにお昼近くなので、きっと上は釣りの車でいっぱいだろうと思い、あえて入渓のしやすい下流部から入渓(車だらけでした)。私は彼らにこのポイントを任せて、上流にある大堰堤まで一気に歩いて行った。
大堰堤2
この大堰堤を巻いてさらに1キロほど上がれば、前回尺イワナを見つけたポイント。気持ちはそれを仕留める為に、単なる沢登りとなってしまった。前回はアプローチの仕方が悪かった為にすぐに逃げてしまったのだから、同じ轍は踏まぬと再チャレンジ。しかし居ないんです尺イワナ。じっと待って出てきたのは7寸ほどで、そやつでさえも最初の一投でフライを見切り、二度と浮いてきませんでした、トホホ。
チビイワナ
こうなったらなんでも良いから一本をと、オデコになった事がない河川へ行ってみれば、上流にあるダムからの放水で釣りどころでは無い。右往左往した結果、本流筋で一番入渓しやすい場所ならば、放流ものがすこくらいは残っているだろうと入りました。そして一投目でようやくおチビさんが顔を出してくれた。
川の合流点
この調子で沢の合流点で狙えば大物が出ちゃうかも?なんて、思いながら上を目指しやってきた合流点。色々と投げては見るものの全くの無反応。そして気がつけばもう17時半を廻っていた。帰りを考えて慌てて撤収し車へ戻りましたとさ。昨日は釣りというよりも藪漕ぎと沢登りを楽しみに行ったようなもので、秋の気配は物悲しさを感じる1日でありました。そろそろ湖とシーバスの準備かな。

お盆明けの洗礼は堰堤を10基高巻きして1尾

今年のお盆は猛暑が手伝って川や海で泳ぐ方が多かったものだから、先祖に呼ばれて亡くなってしまった方のニュースが多かった気がします。実は我が家の愛猫もこのお盆の最中に亡くなってしまったので、それ以前に飼っていたペット達に呼ばれて逝ってしまったのか、長寿を全うし往生しました。現在の私は1番の話し相手を失い、心のどこかがポッカリと穴が空いてしまったようで、少しだけボーッとした日々を過ごしています。でも何もしないと気が滅入ってしまうので、いつもの様に源流へ赴むく事にしました。

この時期はやっぱり南アルプスか北アルプスを分水嶺とする標高の高い川を主として釣りへ向かうのですが、その中で私がお気に入りとして通うのは8河川ほど。昨日はその中でも今年は初めて訪れる某河川。

天気予報は連日の様に「午後は雷か夕立」と報じているので、午前中勝負で出かけた甲信越地方。いつもより早めに到着したその川は、連日の夕立のおかげで水位はやや多めで若干の笹濁り。コンディション的には凄く釣れそうな感じ。

以前訪れた時と同じ場所からスタートし、天気が悪くなるまで釣り上がろうと決めた僕らはポイントを的確に攻めて上がるのですが、私には岩魚の反応は一向にありません。30分が経ち、1時間が経ち、気がつけば堰堤を幾つも高巻きをして、かなりの上流部に到達。そしてそのまま5時間が過ぎても岩魚の影さえも見る事もなく、フライへのアタックが一度も無し。

やっぱりお盆明けは厳しいのだなと、釣りを半ば諦めて腰を下ろしおにぎりを頬張る私。マイナスイオンをたっぷりと浴びながら、青い空の向こうに行ってしまった愛猫との思い出にゆっくり浸れたので、今日はオデコでもいいかな。

いつもよりも太ももを酷使して最後の堰堤を高巻き、その上にある小さな巻きのポイントへフライを落とすと、最後の最後にたった一度だけイワナが姿を見せてくれました。ひと休憩入れた事で肩の力が良い感じに抜けて、釣りたいオーラが無くなった事がよかったのかな、イワナに感謝。

退渓する時に感じたことは、蝉時雨はいつの間にか穏やかにフェードアウトし酷暑のピークはすでに過ぎた事を感じた昨日の事です。

フライウェイトウェーディングシューズ
左はおよそ一年前におろしたシューズで、ソールは無くなり今にもはげ落ちそうで、側面には穴が空きソックスが見えてます。右は新調した同じ靴。酷使するので来年の今頃は左の靴と同じ状態になっているでしょう。
おんぶバッタとバッタ
河原を歩くとバッタだらけ。こりゃホッパーで入れ食いだな!なんて楽観的になっていた私。しかし源流用ホッパーボックスをもってきていなかったので、手持ちのホッパーは一本のみ。
マダムXグラスホッパー
先に行った後輩は入渓してすぐにホッパーパターンで最初の一本をキャッチ。それに続けとホッパーを結んで叩きまくる私ですが、あれまイワナはどこへやら。
甲信越の川
写真だと分かりづらいけれど、落差は15m以上。場所によっては二段堰堤になっていて、さらに高い堰堤もあります。この川は熊さんに良く会うので、皆さんもその対策は万全に。
甲信越で釣り
ポイント撃ちの漏れがない様に、私はゆっくりと遡上し丁寧に一つ残らず攻めた筈なんですが、退渓寸前まで岩魚の生命反応は一切感じる事がなかったので、普通に沢登り状態。堰堤や滝を高巻く度に太ももの筋肉を酷使している事がわかります。
堰堤
黙々と登るだけだとつまらないので、時にシャワーに近づきその飛沫を浴びて涼みます。
ニッコウイワナ
今日はオデコで帰ろうと思った退渓間近な頃にようやく出た。サイズ的には満足のいく1本。フライはライツロイヤル#10でした。
尺イワナ
この個体もすでに釣られた針傷が反対側にあり、お盆には多くの方がここを訪れたことを物語っています。
源流釣り
気がつけばこんなに上まで来たのかと思うほど、いつもよりずっと長い距離を遡行した二人。帰り道は途中まで川通しでその後は林道を延々と歩くのですが、車に近くなるまで蝉の声は一切なし。車を置いた場所がおよそ1,200mで釣り終わりが1,700m弱。