昔を思い出して東山湖フィッシングエリアへ久しぶりに行った件

間も無く長野県の一部渓流が解禁しますが、寒波の影響で各地に雪が残っていそうなので、今月は大人しくしていようかなと思う私。かといって家でじっとできる筈もありません。現在、釣りができる場所といえば本栖湖ですが、周辺の道路はバリバリに凍っているだろうからノーマルタイヤの私には本栖湖詣は無理でしょう。考えた挙句、今週はまだ紹介していない管釣りでも行こうかなと、東山湖へ行くことに決めたのでした。

私の管理釣り史はフライフィッシングでは加賀フィッシングエリアがスタートだったと思うのですが、ルアーとフライを主軸とした管釣りは1970年代後半にはまだ少なく、1980年代前半になってようやく東山湖が加わったと記憶してます。当時の私は二輪の免許しか持っていなかったので、東山湖へ行くにしても釣り仲間と一緒に電車を乗り継いで行っていたのでした。

新宿からロマンスカーに乗り、小田急線は松田からJRに乗り入れて御殿場まで。そこからタクシーに乗って現場へ着くのが9時頃だったかな。初期の東山湖の湖岸は全面コンクリートではなく一部が護岸で朝早くに着くと湖は結氷しており、ある程度時間が経たないと釣りにならないので、電車釣行で丁度良いと感じてました。

ある時は帰りの電車がストップしてしまったため、タクシーで御殿場駅から金時山を越えて小田急小田原線まで行ったハプニングや、ロマンスカーの車内販売で変なお土産物(「赤ベコいかがですか〜?」と言いながら赤ベコを売っていた・・)を見つけては、売子さんをからかっていたのが懐かしい思い出です。そういえば、車内では酒盛りでし過ぎて着く頃にはベロベロだった日もあったなぁ・・。

1990年代に入った頃に箱根へ向かう138号線バイパスが東山湖の真横に開通し、その頃には芦ノ湖へ向かう道すがらに東山湖の様子を車から眺め見るだけになり、あまり訪れる事はありませんでした。そう考えるとここへ訪れるのは何年振りなのだろうかと思うほど久しぶりの釣行。

さて、そんな東山湖の最初の頃と今を比べるフライフィッシング。昔話を交えながら昨日の釣りのお話をしてみます。お暇な方はお付き合いくださいまし。
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東山湖フィッシングエリア(https://www.higashiyamako.com)
住所:〒412-0024 静岡県御殿場市東山1077
TEL:0550-82-2161
主なルール:ソフトルアー、ワームの禁止・引っ掛け釣り禁止

東山湖
昔からある管理釣り場はめんどくさい細かなルールが無いのがとても嬉しい。ルアーでのトレーラーも有り、フェザージグも有り。ソフトルアーの擬似餌以外は他の人の迷惑にならない限り、なんでも有りなのは初心者に優しいルール。一昔前のこと、ある管釣りで「ルール説明を読んでから釣りを始めてください。」と取材時に言われた事があるけれど、そのルール説明があまりにも細か過ぎて閉口した事がある。オーナーの理想を追い求めるとそうなるのだろうけれど、ルールはシンプルでわかり易い方が良いと私は思う。写真は東山湖の管理棟。
東山湖の入漁証
ライセンスは頂いた針金に挟んでシールを閉じる方式。そう、この方式は早戸川と一緒なのは、どちらも経営が相模漁業(株)なのでアリマス。例えるならば、リヴァスポット早戸川が数釣りの管釣りならば、東山湖はバラエティに富んだ魚種と大型魚狙いの場所。80年代の僕らは二刀流で、ルアーではラパラやブラウニーのミノープラグを使ってブラウントラウト狙い。フライはシンキングラインを使ってレインボートラウトの数釣りを楽しんでいました。
東山湖の桟橋
東山湖にはTの字型の桟橋があり、湖岸はバックスペースがないのでスペイキャスト中心。桟橋上がシングルハンドの釣りが主になります。写真は箱根側に伸びる桟橋左。先端は東山湖の中で一番の遠浅。昔はミノーイングを楽しむ人はこちらの岸際でルアーを投げてましたが、今は鵜のコロニーと化しています。そのため釣り人は少なめ。
東山湖のポイント
桟橋左から見る御殿場側に伸びる桟橋。写真一番奥から少し右手に排水口があり、そちら側に水が動く為、御殿場側の桟橋が昔から人気。桟橋真下の水深が大体4m弱あり、水温が上がらない冬の午前中は、トラウトはほとんど底ベタにいます。陽が上がると共に動き出し15時半ごろでそのピークが過ぎます。T桟橋の根本とその横棒の付け根が人気のポイント。初心者の子供たちはルアーロッドにウキを付けてその先にはフライという釣り方をしてました。子供は釣れてナンボ、それで良いんです。
レインボートラウト
とりあえず空いている場所に入った僕らの午前中はほぼな〜んもアタリがないまま時間が過ぎました。正面に投げても釣れないので、桟橋下を狙ったらフライラインを引っ張り込むほどのアタリがあり。上がってきたのは65センチほどのレインボートラウト。デカ過ぎて写真に写りません。しかしながら、桟橋真下を狙うとキャスティングが無くなるので、私にとってはチットも楽しくない・・。
東山湖
1660年代は水利に恵まれない土地だったので、江戸小舟町の町人「大坂屋長右衛門」ほか4名が小田原藩に東山新田開発を請願し、箱根外輪山の丸岳から流れる寒沢川の清流を引いて貯水池として作られたのが「東山湖」だそう。元総理大臣である岸信介の自邸であった東山旧岸邸はこの近くにある。
フローティングライン
そもそもココへ出掛けるにあたってシンキングラインを用意してきてないし、普段朝霞ガーデンで使っているものをそのまま引っ張り出してきてやった私。フローティングラインで底付近のトラウトを狙うのはインジケーター無しだと、とても難しい。水深があるのでアタリが出にくいしね。
シンキングラインのリトリーブ
一緒に行ったお仲間はインタミラインを使ってコンスタンスに釣果を伸ばします。「全集中、水の呼吸、拾壱ノ型、凪(なぎ)」心の中でこう叫びながら(声に出して言っても良いけれど一寸恥ずかしい・・)、射程に入った魚をユルユルな気持ちで殺気を殺して仕留める釣法。久し振りに鬼滅の話題にしてみましたが、すでに鬼滅ブームは去ったのかな? シューティングヘッドの継ぎ目が入った辺りでアタリがあるので前集中、桟橋周辺の方が魚が濃いみたい。
サクラマス
今回のお魚はあまり小さいサイズは掛からず、25〜70センチ弱までで40センチ平均。僕らはレインボートラウトとサクラマスでしたが、周りでは色々なハイブリット種が釣れてました。特に桟橋下にいる大物をAG9(バグリールアーで言うアップルグリーン)カラーのシンキングミノーでやたらと釣っているルアーマンがいらっしゃいました。
お魚たち
フライはラビットファーを使った比較的ボリュームのあるパターンが中心。オレンジ・クリーム・ヘアーズイヤーカラー・オリーブ系が良かったかな。広々とした場所なので遠投を楽しむ私ですが、実際に釣れるのは桟橋から10m以内なので遠投は必要ありません😆 インジケーターで釣る場合のタナは2.5〜2.7mなので、ランディングが大変。
鵜の宴会場
気がつけば終了時間いっぱいまで楽しんでしまった僕ら。太陽が沈む頃にはその場を去る釣り人と入れ替えに、「待ってました。」とばかりに鵜が飛び立ち湖に降りるのです。「お前ら!ちゃんと入漁証の金を払えよ! それじゃ無銭飲食じゃないか!」と私が罵声を浴びさせたのですが、そんな事お構い無しに、鵜呑みの宴が始まるのでした・・。

投稿者:

Hermit55

ハーミット店主の釣行記やよもやま話です。 お店にいる時間の方が長いので、釣りよりも店の話の方が多いかもしれません。漢字変換ミスが多々ありますが、見つけならが直しますので、ご勘弁を。