ジジイになった証なのか、源流釣行の帰りにこむら返りが頻繁に起きる件

日本でフライフィッシングを楽しむ方々の平均年齢をハーミット的に考察すると60〜65歳ぐらいになるでしょうか。年々お店へ訪れるお客様の頭は白くなるのですが、それに伴って病気の話をする方が多くなっています。腰が痛いや肩が上がらないなどから始まり、どこぞの病院は良いぞなんて言う人々が多くなってきたので、ハーミット店内ではいつからか病気自慢は厳禁となりました。いや、マジな話ですよ。ここは夢を見る空間ですから、楽しい妄想を描いてやる気満々の状態でお店を後にして欲しいと願っておりますので。

さて、そんな私も良い歳になりました。どこぞが痛いなんて、痛くても言いません。しかし、歳を重ねると少しずつ釣り仲間があの世へ行ってしまい、その度に誰かに鞭を打たれたかなように釣行に拍車が掛かり、いつ死んでも後悔しないように日々釣り人生を邁進しているのです。

体幹は少し落ちたでしょうか。体力的にはまだまだ問題ありません。一昨日の釣りはひとりで9時間無休で釣りっぱなしの源流歩きですが、何ら問題はなし。と言いたいところですが、釣り終えて車に戻った後が問題なんですよ。

車へ戻り一息入れてウェーダーを脱ごうとすると、突然足が痙攣してこむら返り(足がつる)が起こるのです。その原因は大量に発汗しているのに水分の補給不足、水温からくる足の冷え、加齢からくるものらしく、50歳を過ぎた辺りからその頻度は増すと、いろいろなところに書いてあります。

以前に帰りの高速道路で、ブレーキペダルを踏む右足がふくらはぎと太ももがいっぺんにこむら返りにあってしまい、突然ペダルから足を離すこともできず、つったまま次のパーキングまで走る続ける地獄の苦痛に逢いました。

更にその後に今度は高速へ乗る直前にこむら返りにあいました。その時にふと思い出したのが昔にあった小林製薬の「コムレケア」のコマーシャル。たまたま目の前にツルハドラッグがあったので慌てて入店。足が攣った状態で定員のおばさんに腓返りの最中だと説明すると、「あらま大変ねぇ。」と勧められたのがコムレケアゼリー。水入らずのゼリー状で、服用後にすぐに聞くとのこと。オマケとして頂いたサロンパスを足に貼り、すぐにゼリーを食べると15分ほどで症状が軽くなったのです。

それ以来は車に常備している「コムレケアゼリー」ですが、苦痛を伴ってから慌てて飲むよりも川を降る際に先に「コムレケアa」を服用した方が良いかとも思いましたが、箱には「症状がある時のみの服用にとどめ、連用しないこと」と書いてあるので、事前に飲むのはダメなんですね。そもそもその原因は水も飲まずに休みなく釣り続ける無茶な釣行をする私が問題なのです。魚が思った様に釣れないと目の前の事しか見えず、気がつけばこむら返り地獄。皆さんは私の様にならない為に、気持ちに余裕を持った釣行をお楽しみください。

以下はこむら返りになるまでの一昨日の釣りの様子です。

北関東の釣り
また一人釣り仲間が減ったので、その弔いになればと出掛けた渓流。到着が少し遅かったけれど先客は1台だったので、気にせず入渓点からゆっくりと上を目指すことに。鮎が始まっているので釣り人は一気に減りましたが、魚も少なく敏感になっているので、歩いても歩いてもなかなか釣果がでません。
北関東のヤマメ
ドバッと出る大物は意外と下流部に多く、しかし普段は狙わないチャラチャラの早瀬から飛び出てくる。それも舐めるような感じで一度だけのアタック。それを丹念に攻めていたら時間が掛かるので、釣れそうなところだけ片っ端に攻めていたら、結果的に釣りが雑になってなかなか釣れない。気がつけば一本を釣るまでに3時間も掛かっちゃった。
北関東の川
もっと起伏のある石が多いポイントの方が釣れそうなんですが、そういった場所は荒れていて全く魚が出ず、むしろ何にもないペロンとしたこんな場所で魚が出てきます。それでも人気の河川なので出るのは一発だけで、フライを選んでいる感じは否めません。
ヤマメの胃の内容物
ヤマメにストマックポンプを入れて胃の内容物を採取すると、7月だとメイフライは入っていません。アリだかハチ類だかわからないのテレストリアルがちらほら。フックサイズは16番前後といったところ。
ウェーディングシューズ
このシムスのフライウェイトは使い始めて1年と少しですが、ソールはすでに殆どなく、サイドのシームが剥がれてきました。私の場合は釣行回数が多過ぎて、シューズやウェーダーが2年は持たないんですね。現場で壊れるのは最悪なので、そろそろ書い替え時です。ちなみに足がつる原因の一つとして、シューズの締め付け過ぎもあるかな。私の場合は途中で緩んでくるのが嫌なので、つま先と足首をかなり締め付けてしまうんです。結果的に血が回りづらくなり、足がつる原因になってしまいます。
ヤマメ
釣り慣れた川なので、釣果がいつも少ない場所はすっ飛ばし、上へと目指しますが、その反応は少なくて数はそれほど伸びません。
北関東のイワナ
イワナが釣れ始めたところで川を降る帰りの時間を計算すると、そろそろ上がらなくてはとなり、このイワナを最後に納竿となりました。かなり上まで来たのに合計6本の貧果ですが、一人で物事を考える時間がいっぱいとれたので、気分的にはスッキリしました。
こむら返り(痙攣・足が攣る)
そして冒頭のコムレケアの話となります。こんなパッケージで4包入り。ゼリータイプで飲みやすく即効性があります。私は車に常備していますが、こうならないためにもこまめな休憩とストレッチ。それに水分補給を忘れずに行っていれば、私のようなこむら返り地獄は起こることは少ないでしょう。でも、もしもの為にあなたも車に積んでおいた方が良いですよ。

 

黄瀬川C&Rを通り過ぎて、あえて「すそのフィッシングパーク」へ行ってみた

外気温さえもう少し高ければ、ユルユルな時間に出て本栖湖を目指す予定だったのですが、朝の気温が−5℃予報で風が強いらしい。そんな予報にめげたのと、例によって持ち玉(フライ)が無いのです。そんな状況を考えると温かい時間だけサクッと釣りをして帰れるのが、やっぱり管釣りなんですね。

いつもだったら朝4時には家を出る私が6時半過ぎに起床。車へ乗った時点ではまだ行き先は決めておらず。車中でiPadでネット見ながら考えた答えは、今まで紹介していない管釣りへ行ってブログを書くこと。とりあえずネット検索で「おすすめ」と「管釣り」の二つのキーワードを入れてみた。すると一番上に上がってきたのが「大物が釣れる管理釣り場ランキング」なるもの。これから出かけるので東京から150km圏内でないと行けないので、上から順番に見て北海道や長野県は却下。これによるとフィッシュアップ秋川湖は4位とな(以前紹介しているので却下)。先だって行ったロストルアーズは10位に連ねている。そして上位から消去方式で下へ下へと見ていくと、11位に「すそのフィッシングパーク」が出てきた。この場所は何度か行ったことがあるけれど、このブログを始めてからは一度も行って無い事を思い出し、今回の釣り場は「すそのフィッシングパーク」と相成りました。

この管理釣り場は東名高速道路・裾野ICを降りて約15分ほどの場所にある場所。そう、丁度去年の今頃は同じ裾野ICを降りて黄瀬川のC&Rヘ釣りへ行っていたのですよ。しかし車に積んでいるロッドは前回と同じだし、ウェーダーを積んでいないので横目に見つつさらにその先へ進むのでした。

今回もそんなユルユルの釣行ですが、知らない方のための新しい選択肢にして頂ければ幸い。以下はその釣行内容でゴザイマス。


すそのフィッシングパーク
住所:〒410-1125 静岡県裾野市富沢589-1
裾野ICを降りて約15分
TEL:055-993-5514
入漁料:ネット記載金額と相違があるので、直接確認してください
ルール:バーブレスフック・ワーム類の禁止

すそのフィッシングパークの管理棟
国道246号線を県道にそれて少し行くと、アスファルトの再生工場へ入っていくかのような感じで右へ曲がって入っていくと、「すそのフィッシングパーク」の看板が現れます。管理棟は上池(クリアポンド)とストリームエリアの間にあるこの小屋。ここのHPは少し停滞しているようで、ネット記載金額より若干高くなっていた。僕らは4時間を選択し¥4,400だったかな。
すそのフィッシングパークの看板
この管理釣り場は周りが雑木林で囲まれているので、フライを振れる場所が必然的に決まってくる(フライキャスティング禁止エリアもある)。上池(クリアポンド)はほぼロールキャストのみ。中池(マッディポンド)は細長い部分の両端以外は全てロールキャスト。下池(ミックスポンド)は駐車場側が広く取られているので、バックスペースが広く広々振れる。
中池(マッディポンド)
中池(マッディポンド)はこの看板の位置が後ろが抜けているので、キャスティングができるけれど、人気のポジションなので、常に誰かが入っている状態。今回の私は道路側でロールキャストの釣り。この池のお魚は何か(鳥)に怯えるかのように常に魚が跳ねていて、池の中心よりも影の部分か池の淵をグルグルと回遊している(シーズンにもよります)。ドライでの反応がイマイチで、どちらかというと引っ張りかインジケーターの釣り。
レンボートラウト
雑木林のおかげで風は抑えられていたのですが、寒い日なのでお魚の活性はイマイチ。入ってすぐの頃は引っ張りで反応していたのですが、30分もするとスレてこなくなったのでインジケーターの釣りへ変更。フライを動かすとアタリが出ないので、一箇所に30秒以上ステイさせてアタリを取るスタイルで数釣りを楽しみました。この管釣りはイロモノ(ニジマス以外の魚種)が豊富なのですが、今回私には釣れませんでした。
レインボートラウト
フライフィッシングは本来キャスティングを楽しむ釣りですが、この中池(マッディポンド)では、反対側(竹林側)へ回って目の前をインジケーターフィッシングするのが一番釣れます。お魚はこの影に沿って泳いでいるのです。真ん中にいるお魚達は釣れない事は無いのですが、寒いのもあって今回は反応があまり良くありません。
すそのフィッシングパークの下池
下池(ミックスポンド)を駐車場から見るとこんな感じ。駐車場側はバックスペースがあるので、キャスティングを楽しめますが、対岸までの距離はおおよそ15m程度。下池は水がクリアでミッジへの反応がすこぶる良いです。ただ、上の二つの池に比べると現在は魚のサイズが小さめでレンボートラウトが中心。
ミッジのドライフライフィッシング
下池でミッジフライを色々と試しましたが、24〜26番は小さ過ぎるのか反応はイマイチで20〜22番の黒系が調子よく、ワンキャスト・ワンバイト状態。ただミッジを使うと大物が出ることは稀なので、釣れるサイズが塩焼きくんサイズが中心。
静岡県裾野周辺から見える富士山
4時間というのはあっという間に過ぎ、陽が沈む前だったので帰り際の道から見える富士山はとても綺麗でした。この管釣りは他の場所に比べると一日券が少し高めなので、多くの方は1時間単位で釣りたい時間を釣るという方が多いと思います。実際僕らもそうなのですが、例えばシーズン中に静岡県下の川へ行っては見たものの、増水で釣りにならない状況に遭遇した場合、予定を変更して2〜3時間遊んで帰るという使い方にお勧めです。黄瀬川C&Rに挑んでみたものの、難し過ぎると思ったら、ダッシュで戻って来て、ここで1〜2時間遊んでみてくださいな。

お店にあるチューブフライマテリアルを使って色々な魚を釣ってみる

チューブ(Tube)と言えば夏をイメージさせるミュージシャンで、車で聴くカセットテープ夏セレクションとして必要です(古いなぁ)。今時のチューブといえばYouTubeですが、フライフィッシャーマンに必要なチューブといえばパイプを利用したフライのことです。しかし世間一般にはあまり浸透してないですよね。

このチューブフライというものは主に北欧のアトランティックサーモンを狙うのに使われているもので、日本ではあまり馴染みがなく使っている方はごく少数派で、主に本流でのスイングの釣りでしか使われていません。しかし実際はどんなフライパターンでも応用することができ、しかもフックは甘くなれば交換できるという利点があります。なので、フライは魚に壊されるまで永遠に使えるというエコなフライなのであります。

なんか凄く良さげなフライなのにどうしてハーミットで今まで紹介してこなかったのかと言えば、少々複雑な部分があるので、説明するのが面倒臭いの一言。今回思い立ったように私が使い始めた理由は単純で、大塚へ移転の際にそのセール品としてメーカーさんのチューブフライの在庫をセール品として全部買い占めてセールかごにドッサリあるのです。しかしその在庫、私が説明しないので売れるスピードは至って遅くこのままでは不良在庫になりかねないと考えて、その説明をしようということになったという訳。

すでにハーミットのセールかごはごちゃごちゃでネットに載せるほどではないので、このブログを読んだ後にご来店した方は、是非このチューブフライのマテリアルを購入してにチャレンジしてみてくださいまし。きっと新たなパターンで釣り場での選択肢が増えると思いますよ。ということで、チューブフライを使ったフライの話はしばらく続くと思います。

Guide Line FITS ターボ
Guide Lineが発売していたターボという円盤。この効果は水押しで、水流が生まれてフライが苦手とする左右の動きが出るというもの。ようはルアーに少しだけ近い動きになる。円盤のサイズはXS〜Lで直径は4〜12mm。重さは大してないのでLでも0.75gと、投げにくくなることは無い。穴の大きさは全て1.6mmになっている。種類は写真以上に沢山あり、元の価格は¥1,320するのですが、セールかごの中では¥462〜¥495とお買い得。今回はこれを使ったタイイングのお話ですが、従来のフライの前に通して使っても、その効果はあります。
Guide Line FITS Tube
チューブの太さ(直径)はXS1.6mm・S2mm・M2.7mm・3.2mmあります。ターボの円盤はXSが通りますので、このXSを使います。フックのアイをチューブに刺すためにアウターチューブ(外側)を使うので、MサイズにちょうどXSが入るので、そちらも使います。LにはSが入るのですが、Sサイズにはターボシステムが通せないので、結果Sは使うことがほとんどありません。また一番太いLは私がシーバス用のフローティングヘッドを作るのに使っています。
Guide Line Turbo System
こんな風にXSのチューブにターボ円盤が刺さります。Mのチューブ無しでもフライは出来るのですが、今度はフックが遊ばないように、別にシリコンチューブが必要になるので、基本的にはこの二種類のチューブでフライを巻くことをお勧めします。
ターボシステム
例えば全長50mmのフライを作る場合、チューブのXSとMを約20mmの同じ長さににカットします。XSのチューブにはターボ円盤を刺し、ライターで炙るために約1〜2mm前へ出すので、外側のMのフック側にはXSが2mm足りなくなります。その部分にストレートアイのシングルフックを刺す事で、フックの遊びが無くなります。今回使用しているのはがまかつのB10S・#8ですが、ソルト用フックはアイが刺さりません。その際にはホームセンターなどで売っているシリコンチューブを使います。
ターボシステム
そして巻いたフライはこんな感じ。左はワカサギっぽく巻いたグレーオリーブのワカサギフライ。右はウーリバガーです。ターボの円盤は小さいとビーズヘッドフライのような集魚効果のみになりますが、大きい円盤をつけるとリトリーブするとフライに揺らぎが生まれます。大きいほどその効果が感じられ、小さいものは、ビーズヘッドのような集魚効果を狙えます。
ターボシステム
先週の金曜日の夜に、チューブフライゾンカーを持ってシーバスへ行ってきました。フックがかなりテールに近い位置にあることでフッキング率が向上し、またフライは腹筋後直後に上部へ移動するので、ファイティング時にフライが邪魔にならずに(通常フライが重くなるとそこが支点になりバレやすくなります)バレが少なくなります。
中通しのフライ
このシステムを使ったことで、こんなちっこいサバまで掛かってしまいました。いっぱい釣りたい時には良いシステムですし、フックが甘くなったら交換もできるので、フライは無限に使用できます。
シーバス
フッキング率が良くなった事で、サイズを選ばずかかってしまうのでオデコ逃れには良いのですが、ソルトウォーターのシーンではずっと使っていると小物の入れ食いになりますので気をつけましょう。そのうち、管釣りにも持ち込んでいっぱい釣ってみます。

 

アカハタをフライフィッシングで狙ってみたら面白かった件(相模湾編)

赤いマフラ〜なびかせて〜♪」と主題歌が流れると白黒画面に現れるサイボーグ009。後のカラー放送ではそのマフラーが黄色になっていて、ツッコミを入れたことはありませんか(昭和世代でないとわからないネタ)? それとは逆に、「赤いスイートピー」の歌が流行った頃にそんなものは存在せず、後にその歌に合わせて赤のスイートピーが作られたという、逆バージョンのようなお話もあります。

今回のお話はその真っ赤っかのお魚の代表格であるアカハタのお話。日本共産党とは全く関係の無いお魚をフライフィッシングで狙ってみようかという新しい試みです。

そもそも何でアカハタを狙うことになったかといえば、近年シーバスのボートフィッシングが人気の為、その繁忙期である10〜12月初旬に船の予約が取りにくくなったので、他の遊びを探してみようと思ったのがそのキッカケ。夏の間は忙しい丸伊丸さんが10月以降は閑散期に入るので平日だと3名出船で¥36,000で遊べてしまう(土日でも6名で¥60,000)ということもあって、それを利用して何か遊べないかなと。普段は大勢で乗る、あの大きい船にも関わらず少人数で7時間も遊べるのです。船長に「何か釣らせて!」とだけ伝えて予約すると、アカハタが引きが強くて面白いとのこと。フム、ではそれをメインに組み立てて出船してみようではないか、となった訳です。

今回初めてフライフィッシングでアカハタを狙ったのですが、いやぁ思いの外ツボにハマり、面白くて美味しい釣り(ハタ科の魚は何を食べても美味しい!)。この釣りはキャスティングが苦手な方でもできる事が分かりましたので、少し紹介していきたいと思います。お暇な方はこんな釣り方もあるのだなと、サラッと見てくださいまし。


アカハタ狙いのフライフィッシングタックル

ロッド:9フィート6〜8番
ライン:シンキングライン・タイプ5〜8
*シンキングラインのタイプとは沈むスピードの事。タイプ5であれば1秒間に5インチ(約13センチ)沈むということ。
*ロッドとラインに関してはカマス用のフライタックルそのまんまで釣りができます
リーダー:9feet 0X〜02X
ティペット:3〜5号(12〜16LB)50cm
フライサイズ:#2〜#2/0(これより小さくすると外道が掛かります)

キャスティングについて:決してラインは全部投げる必要はありませんので、10mも投げれれば十分です。ただし、水深7〜15mを釣るので、シンキングラインを全部出して(約25m)潮に乗せて釣ります。キャスティングできる人はラインが絡まないようにできるだけ遠投しましょう

ラインについて:市販のラインでタイプ5以上であればなんでも大丈夫ですが、潮が早い時を考えて沈むスピードの違うシンキングラインを2本用意した方が良いでしょう(予備の意味も込めて)。ウェットセルなどの短いシンキングラインは長さが若干足りないので、フライラインの端にランニングラインを10mほど足しておきましょう。そうすることで、手繰る部分が増えます。おすすめはエアフロのシックスセンスで、ラインが長いので改造する必要がありません

リーダーについて:リーダーは9フィート以下でも大丈夫。ナイロンリーダーでも構いませんが、アタリが取りやすいのはフロロカーボンリーダーです。

ティペット:伸びの少ないフロロカーボンが良いでしょう

フライ:エビやカニ、小魚をイメージした、少しボリュームがあるフライをタイイングしましょう。カラーはルアーのアタリカラーを参考にすると良いです(エビっぽいカラーがお勧め)。市販の完成品フライはありません(要望があれば、マッキーがタイイングしてくれるかもしれません)

以下は今回の釣行記ですので、どんな感じなのかを見ていきましょう。

長井荒崎港の丸伊丸
まずは丸伊丸さんに「根魚をフライで釣らせて!」と伝えて、予約しましょう。普段この船に僕らは10〜15名ほど乗って釣りをしているので、6名だと広々使えます。釣りをする時はフライなので片舷だけになります。船長の指示に従って(基本は左舷側)片側だけで釣りをしましょう。
潮と風
マダイのビシマでの釣りを知っている方はソレを想像してください。船はどてら流し(船に風を受けて横向きに流れていく)です。フライは他の釣り方と違いオモリが一点集中では無く、フライライン全体がオモリになるので、潮に乗せてフライラインが斜めに入る状態を作り出します。舟底へフライラインが潜り込んでしまうような場合は潮が逆なので、その場合はラインが外へ払い出す側の舷が釣り座になります。潮と風が噛み合わない事もありますが、全くダメな場合を考えてルアーロッドを一本予備として持っていくのも良いでしょう。昨日は数時間だけ噛み合わない時間帯がありましたが、それも釣りなので、楽しまないとね。
エビっぽいフライ(エビフライ?)
フライをキャスト後カウントを大体30〜50秒もすれば底に着きます(潮の早さにもよります)。フライはガード付きのエビっぽいものを使うので、根掛かりは稀です。フライロッドの先に違和感を感じたらそれが底ですので、効きアワセするように軽くリトリーブするとそれが誘いになり「ググッ!」という明確なアタリが出ますのでアワセましょう。コツコツとアタるのは口の小さい外道です。その外道を釣りたい場合はフックサイズを6番ほどに落とすと色々な魚が釣れます。ラインは常に張った状態ですから、少しずつリトリーブすると、そのうち全くラインに違和感を感じなくなります。それ以降は底を切って上に上がってくるだけなので、もう一度キャストし直しましょう。タナを切っての最後のリトリーブ最中にはその他の魚が掛かってきます。
アカハタがヒット
魚が乗ったら根に潜られないように、最初のひとのしはラインを根から引き剥がすようにラインをたぐります。(丸伊丸船長撮影)
アカハタ
アカハタは20〜40センチくらい。25センチ以下はリリースを心がけましょう。このアカハタは開始一投目で釣れました。水深10mほどでカウントは40秒です。口からは10センチほどの伊勢エビが出て来たので、その大食漢が伺えます。
相模湾の浅い場所
水深が浅いところだと太陽が出るとこんな感じでそこが見えています。目を凝らすと何やら大きな魚が泳いでいたりして。海では何が掛かるかわからないので、上がってくるまではわからないドキドキ感があり、その最中の引き具合で何の魚か想像しながら手繰ります。
フライで釣るカサゴ
釣れる根魚はアカハタの他にカサゴなども。釣れる度にどんな料理にして食べようかと考えてしまいます。
エソ
今回釣れた外道はエソの他にフエフキダイや小さなお魚などなど。アタリだけは常にあるので、管釣りで楽しむシンキングラインの釣りよりも楽しいかも?
オオモンハタ
オオモンハタはタナを切って少し上を引くと喰いついて来ます。アカハタよりも少しさっぱりしたお刺身でした。
アカハタ
今回の最大サイズは40センチ弱までで平均30センチ前後。フライはボリュームがあった方が良い感じでフックサイズを大きくすると小物が避けられます。
オオモンハタ
私もオオモンハタがヒット。アカハタとの食べ比べをしましたが、どっちも酒蒸しは美味かったなぁ。
アカハタのフライフィッシング
おメメの周りにアイシャドウが入っており、胸鰭はウチワの様なアカハタは根魚界隈のアイドルといった風貌でとてもカワイイ(食べちゃいましたけれど・・)。結果終わってみれば面白いぐらいにアタリがあり沢山釣れたので、食べたくなったらまた行く事でしょう。やってみたい方が多いようであればお店で丸伊丸をチャーターするかもしれません。また初チャレンジだけに伸びしろしかないこの釣りですから、皆さんで大いに盛り上げていきましょう。

イエローストーン国立公園北ゲートから入った時に攻める川と宿の場所などの話

先だってのモンタナ釣行は円安の為に日程を短くしたビンボー旅行です。例えば空港で水を一本買うと$3.75(¥560)もしますので、その水さえも貴重です。なので水はスーパーでペットボトル24本(500ml)をセールで$4.00(¥600)しかしない商品を買い込んで、レンタカーのピックアップトラックの中に積みっぱなしにします(水の価格差は尋常じゃないので、スーパーで一気に大量買い)。昼飯の食料はビビさんにクーラーを借りて(いつもは人数が多いのでクーラーを買って頭割りします)、その中に氷と共に仕舞い込みます。昼食は一番安いパンとソーセージやベーコンにレタス。さらにマヨネーズやその他調味料を購入するやり方です。と言っても今回に限らず毎回昼食はそんな方法で安く済ませて夕飯にお金をかけるのです。でも今回はその夕食さえお金が掛けらないのでスーパーで冷凍食品を買い込み、宿にある備え付けの電子レンジでチンしてて食べた日々でした。

そんな塩梅なので滞在中に掛かった費用はガイドフィーがそのほとんどで、それ以外は結果的にいつも以上にコストはかかりませんでした。ガイドを釣行を一日のみとしたことで、あとは行き慣れた河川に行くというパターン。しかしその入漁証も安く済ませる為にあっちこっちに行かず、後半はイエローストーン国立公園で集中的に釣りをする事となりました。

前にもお話ししましたが、公園内に入場するにはその入場料(7日券で$20)と釣り券(3日券で$40で7日券は$55)掛かるので、3日間釣りをすると1日あたり$20(¥3,000)掛かる計算です。フィッシングフィーは年々高くなっていますので、7日券を買って釣行のほとんどを公園内に費やすのも一つの手かもしれません。

国立公園内で釣るメリットがあるとすれば、細かいルールがあるにせよ所定の場所に車を置けば大抵の場所は釣りができるしお魚はいるので、初めての人でもガイドなしでも十分に釣れると私は思います。ちなみに釣り券に関してはビビさんのいるダンベイリーで彼女に頼めば誰でも安心して日本語で購入できるでしょう(パーク内に入る時の入場料は入場ゲートで購入します)。

ちなみにリビングストンに滞在すると宿は安いのですが、国立公園内マモースとリビングストンとの距離は往復約120マイル。さらに釣り場まで往復50マイルほどあり、片道約136kmなので安全運転では約2時間の道のり。運転好きの私には景色を楽しみながらの道のりなのですが、それが毎日なので疲労やその時間がもったいないと感じる方は宿泊代が倍近くになりますが、ガーディナークックシティに泊まるのが良いでしょう。

さて、残りのモンタナ滞在記はそんなイエローストーン国立公園内の釣りをざっと紹介します。お暇な方はどうぞご覧くださいまし。

インディアン・ペールエール
いつもは色々なクラフトビールを買い込んでビールを楽しむのですが、同行のMr.Kはゲコなので呑むのは私だけ。なので酒代も極めて切り詰めて安ビールを宿に持ち込み、12本しか飲みませんでした。あれ、多いかな・・。
ルーズベルトアーチ
北ゲートにあるルーズベルトアーチをくぐり、いざイエローストーン国立公園内へ。少し走ると入場ゲートがあるので、車に乗ったまま入園料を払います。受け取った地図とホチキスで止められたレシートが、以後7日間の入場パス。
今回の相棒はホンダのリッジライン・ダブルキャブ。「釣りで汚すよ!」とレンタカーの人に伝えたらこれを与えられたのです。荷台にはカバーがあり、クーラーやらウェーダーやらをそこに投げ込み放題。まさに釣り向きの車なんですが高いんですよこの車、$4〜$5万します。
スルークリーク
北ゲートから入った場合、主にメインに川はラマー・スルー・ソーダビュート。マモースの街の下にガードナリバーがありますが、谷が深く行かれる方は少ないです(日本ぽい波だった場所が多く、そのポケットを釣っていく釣りで、レインボーやブラウントラウトになります)。私はその中でこのスルークリークが大好き。しかし、このペローんとした流れでライズする魚を相手にするので、ふだん桂川の忍野地区でヤマメだけ狙っている人向きとでも言いましょうか、難しいんです。
スルークリーク
今回のスルークリークはライズする個体が全体の半分もいません。やる気のあるヤツを見つけて、クルージングのサイクルを見測り絶妙なタイミングにフライが落ちた時にバイトします。BWOが飛んでいるものかとそれらのフライをたくさん巻いていったのに、実際にはグリーンドレイクがポツポツハッチしている程度。
ソーダビュート
ソーダビュートの流れは25年前と比べると浅く水量が無く深みが少ないです。なのでポイントからポイントまでがとても遠く、ただひたすら歩くイメージ。
ソーダビュートの流れ
一つのポイントを狙ったあとは、次のポイントはあんなに上かと思うほど遠いのです。それでも結果が出れば良いのですが、時間とタイミングなのでドライフライオンリーだと釣れない時間が続きます。
カットスロートトラウト
いっぱいあるいでナンボ。そう考えると普段不摂生している人は標高も高いし、すぐに息が上がっちゃうでしょう。ちなみにいつも9月頭のレイバーデー(勤労感謝の日)明けを狙って行くのですが、アメリカ国民は連休を取りこぞって訪れるので場所によっては管釣りなみに混んでます。だから、人のいない場所=道路から遠い場所、となります。どうかオオカミに会いませんように、と思いつつ歩きまわります(昔よりも増えたのです)。
ソーダビュート
いくら歩いてもポイントからポイントが遠すぎて、初めて入った場所は2時間ほど釣り上がって見切りをつけ、退却することに決めました。でも空気がカラッとしているので汗はほとんどかきません。
ラマーリバー
写真の場所はラマーリバーとソーダビュートの合流点。奥に見える流れが本流でラマーリバー。あの合流点はつれそうだなぁと思いつつ、一旦下りながら良さげなポイントを探ります。
セージの草原
こんなセージの草っ原をずっと歩いて川へ向かいます。これは釣り終えた時に車へ戻る写真なので、前に見える丘との間に道があります。時にバイソン(バッファロー)がその行手を阻み、迂回することもしばしば。ちなみにバイソンはクローバーが大好き。
カットスロートトラウト
慣れない川で苦労した彼もなんとかカットスロートトラウトをキャッチ。そのパターンがわかるまでとても苦労していた様です。
ホッパーパターン
パターンがわかってしまえばこっちのもの。時合いがくれば入れ喰いです。最初はエルクヘアカディスなどを投げていた彼ですが、バッタに変えた途端にお魚は狂ったように反応します。
グラスホッパー
風もなく無音の世界に一つだけこだまする音、それがこのバッタが羽ばたく音なんです。飛んでいる最中に「チキチキッ」という音を連続して奏でます。時に飛びすぎて川面に落ちるヤツがおり、さらに泳いで岸へ行こうとするので、その波紋が立つのです。魚にアピールしてしまうので、落ちると喰われちゃうんですね。
カットスロートトラウト
パターンが分かってしまえばこっちのもの。魚の食性に訴えてイワナっぽい性格を持つカットスロートのポイントに向かってキャストすれば、ハイご覧の通り。これが彼の最大魚です。
カットスロートトラウト
こんな感じで毎日イエローストーンパーク内を方々歩いてはリビングストンへ帰るという毎日を最後の日まで過ごしました。今シーズンはそろそろ雪が降るのでお終いですが、来年以降にこんな釣りを計画してみてはいかがでしょう? ハーミットはできる限りアドバイスいたします。またその逆に世界の素晴らしい釣り場を知っている皆様には、是非ともそのお話を聞きせて頂けると嬉しいです。

あなたはフロータントを何種類持っていく?管理人の持ち物公開(フロータント編)

ようやく釣果が出たので休憩する気になった時、ふと思った事はフィッシングベストってドラえもんのポケット状態だってこと。「あれ、こんなものも入れていたっけ?」なんて、色々と出てきませんか? 私の場合は携帯食品(エナジーバー)やおにぎりの食べカス(外装フィルム)が至る所から出てきたりして、うっかりするとおにぎりの化石と遭遇するのです(笑)

一昔前は一眼レフをぶら下げながら釣りをしていたので、それが一番重い持ち物だったけれど、私のベストってなんで今だに重いのだろう?と思うのですが、フライフィッシャーマンは心配性だから色々なものを突っ込むのですね。ちなみにフライは数があるほど安心が生まれるので、常時持ち歩くフライボックスは大体5個かな。でも最近はその中身がスカスカ・・。

ちなみに今回持ち込んだフロータントの数は全部で7個。これでもいつもに比べると少ないんですが、そんなフロータントの良い点や使い分けについてご説明。そのついでで、昨日の釣果報告となりますので、「お前の釣りには興味がない!」という方はフロータントのハウツーだけお楽しみください。

kty 3フロータント(リキッドタイプ):液体ドブ漬けタイプでは速乾性が高く軽い(イメージ?)。フライを選ばずなんでも使える、持続性も○。魚を連チャンで釣りたい時に、水分だけ飛ばせばすぐに使える。主にパラシュートやスタンダードフライに使用。難点は部分塗りができない。

ドライシェイク(パウダータイプ):高浮力で使う人が多いフロータント。私の場合は主にフライドライヤーと同様に乾かす為のものとして考えている。なので、魚を釣った後の乾かし役。持続性は×。

フライディップ(リキッド+パウダータイプ):最近ハマっている、高浮力持続性タイプの粉もの。パウダーの付着性が高くドライシェイクやスプレーパウダータイプよりも持続性がある。しかし一匹釣った後は浮力が復活しないので、一回乾かしてからもう一度漬ける必要がある。また、速乾性はKty3よりも劣る。

ルーンダスト(パウダーハケ塗り):ミッジのインジケーターポストやイマージャーの浮力を得たい部分だけ塗布し、フライを半沈状態にする為のもの。なので使うのはラストチャンスクリップルやミッジ中心。今の時期は必要無いかもね。

⑤リフトフォース(リキッドスプレータイプ):液体のスプレータイプ。速乾性はないけれど、半乾きでも浮力はある。高圧ガスを使ってないので遠征時に持っていく人が多い。浮力の持続性が高く役目はkty3と同じかな。でも塗布直後はフライが水面につくと油膜ができるので、それを見ていると環境に悪い事をしている気分になる。

kty 激粉スプレー(パウダースプレータイプ):お店で一番売れるのはドライシェイクスプレーだけれど、それよりも白さが少ないので、フライが真っ白けよりは少しマシなので、巻いたフライのカラーの認識ができる。手軽さゆえに最初にコレを吹く事が多い。手間をかける時はパワーフロートを少量塗りこんだ後に、このスプレーを拭くと、さらに持続性が増す(と思っている)。

パワーフロート(ペーストタイプ):ルーンダストは浮力が高いけれど、持続性がない高浮力の部分塗り。こちらは浮力の持続性が高く、部分塗りが可能。なので最初にコレを塗って、浮力が落ち始めたところでルーンダストを塗ることが多い。もしくはその両方かな。ペーストはなんだかんだで万能なので、一つしか持っていけないとすれば、このパワーフロートが良いかな。

釣具屋の私なので、お店で販売しているフロータントはどれも使ったことがありますが、最近はこの7つに収まってます。ちなみにシーバスのフライフィッシングにもフロータントを持っていくのですが、フローティングミノーとリーダーにはシルバートラウトのUBFホットデイを塗ります。

余談ですが、最近フロータント以外の工業用グリースや防水スプレーをフロータントとして紹介するページを見受けますが考えることは皆同じで、もちろん私も過去に色々と試しました。結果、衣料に使う防水スプレー類はフライに防水効果はあるものの浮力はほとんどないので銀幕を覆ってフライは沈みやすいです。工業用グリースは粘度が高くフライの産毛が潰れてしまい、つけ過ぎると重くなりその効果はほとんどありませんし、CDCに向いていません。やっぱりフライメーカーさんは色々と配分を考えて製品を出しているのだなぁと思うのが私の意見です。

フロータントをこんなに持ち歩きたくない方は、最初の一本はペーストタイプを買いましょう。CDCフライを使わないのであれば、アクエルもオススメできます。私はペーストフロータントをドバッと大量に付けますが(染み込ませたほうが効果が長続きする様に思えるので)、一般的には薄く伸ばして浮かせたい部分だけに塗ります。

さて、フロータントの話はこの辺にして、後半戦は昨日の釣りのお話。

岩陰から魚
最近はフライが足りていないので、手元にあるフライでなんとか釣りをしている次第。なのでお店で売っているコマーシャルフライを使うか、色目だけ夏っぽいフライだけれど季節感がないフライを使っていたりして・・。そして今回訪れたこの場所も車を降りて2時間以上渓流を歩きました。渓に入ってみると既にヤマメの盆隠れが始まってました。
夏はポイントまでが遠い
この木の実がいっぱい落ちている時点でどこの県にいるかお分かりですね。
イワナ
この川はかなり深く入り込んでもイワナとヤマメの混棲。落ち込み前や岩陰にはイワナ。早い流れの筋や流れの頭ではヤマメが釣れます。
ヤマメ
ヤマメはすっかり黒ずんでしまい、レッドバンドが色濃くなりました。時折見かける大物はとても浅い細かな砂利上で定位し、見つけるとすぐに深みへ逃げてしまいます。仮に見つからないようにして上手くキャストしても、フライが通ると逃げちゃいます。まだペアにはなっていませんが、すでに産卵モードに入ってしまった個体がいるようです。
山奥の渓流
どシャローの強敵を見つけてはチャレンジはするものの、何を投げても一投目で逃げてしまいます。なので、見えた尺に近いヤマメは一つも取れず。元気が良いのはまだ食欲旺盛な6〜7寸サイズのヤマメ達。
イワナとヤマメ
イワナもヤマメもそこそこに釣れたのですが、ツ抜けは出来ず。見えている大物は一つもキャッチできません。更に渓流には虫っけは何もなし。アブさえもいません。イワナ狙いならばもう少し釣りにはなるでしょうが、これからのヤマメは釣れても婚姻色が強くなるので、私の中では今シーズンの渓流釣りはこれで終わりだと感じました。
ナースローグ
こんな場所をかき分けて斜面を降りると、この川があります。様々な紅葉樹に支えられたこの森は、朝方に雨が降って気温が上がったので、退渓するために下流へ降った時に要所でなんとも言えぬカツラの甘い匂いが漂っていました。もうすぐ秋ですねぇ。
2023年渓流シーズン終焉
今月の火曜日は残すところあと一回ですが、私の2023年渓流シーズンは幕を閉じましたので、あとはみなさまに任せます。秋になれば湖の釣りやシーバスが忙しくなるのですが、まずはフライを巻かないことには、すべてのフライボックスがエンプティ状態です。明日はタイイングできるかなぁ・・。

初心に戻って入れ食いを楽しむため、Legare(れがーれ)がどれぐらい釣れるか試してきた。

一つの管釣りへ長々とお世話になっている私は、その管釣りで流行りパターンの歴史を感じます。例えば40年前はグローバグ(エッグ)フライを初心者に渡しておけばそれで釣れる楽しさを十分に味わって頂けたものです。今でも十分に数釣りを楽しめるエッグフライですが、いつの時代にも流行があるもので、「釣れる」と言われれば誰しも一度は試したくなるのは心情というもの。ある時に赤バリ(赤チヌ鈎)というカラバリ(現在はほとんどの管釣りで禁止です)が流行ったり、巨神兵と呼ばれるラバーレッグを一本だけ付けたフックサイズの小さいものなどなど。もちろんグローバグ同様にすごく釣れるのですが、キャッチ&リリースが繰り返される管釣りでは、ずっと釣れ続けることは難しいので、いずれの場合も複数のパターンを持ってローテーションすれば、それこそずっと数釣りを楽しむ事ができます。最も入れ喰いをずっと続けていても飽きてしまうし、キャスティングが向上しないので、そんな方は管釣りから抜け出ることはしないのでしょう。

さてそんな流行り物のフライですが、最近でいえばティムコが販売するトラウトガムから派生した色々な動物革の紐フライがあります。そもそもはモカシンシューズなどの牛革で作られた靴紐で、それをただフックに縛っただけのもの。フライの定義は餌と魚皮以外の材料を使ったもので作られた毛バリであるので、ウサギの革を使ったゾンカーなどのパターンはフライであり、靴紐はフライなのです(笑)

そんな訳で私もさらに柔らかく薄い豚革を細切りにしたものをフライに巻いてみた所、吸い込みが良くてよく釣れるのです。そんなフライを初心者用に巻いて売ろうかと豚革を買い込んでましたが、誰しも考えることは同じようなもので、Capsから似たような商品が販売されてましたので、面倒なのでそちらを販売することに。せっかくだからキャス練前の朝霞ガーデンにてこのマテリアルを検証して来ましたとさ。

カンツリーで入れ食いを味わいたい人は、完成品はありませんので、このマテリアルを買って巻いてみてくださいまし。

れがーれを巻いてみた
れがーれ」の他にキャナルさんの「ヘアリーワーム」も巻いてみました。こっちはウサギ革です。いずれも似たようなもので、凝って巻いても適当に巻いても、釣果に差は出ません。でも人に見せる時を考えたら、ただフライフックに巻き付けるだけよりも、ボディ部分は工夫した方が、フライは格好良くなりますよ。
カマス用れがーれフライ
「れがーれ」の大きさを見てふと思ったことは、この豚革だったらカマスにカジカジ噛まれてもマテリアルが壊れなくて良いかも?と、思って巻いたのがこのカマスフライ。次回のブログに登場しますが、ブルーギルや小バス釣りにも使えるフライ。
れがーれで釣る
さてその「れがーれ」を使ったフライですが、いずれのパターンもビーズ、あるいはレッドワイヤーを巻くかである程度の重さをつけてあります。釣り方はフローティングラインでそのまま引っ張っるのとインジケーターを使って釣った場合を比べた結果、一定の水深にステイして釣る方に分があるようで、インジケーターでの釣りではずっと入れ喰い状態でした。引っ張る方は引いた時の波動はマラブーほど動きはなく棒状になってしまうので、よりゆっくり引っ張らないとヒット率が上がりません。
ヘアリーワーム
キャナルのヘアリーワームはサンプルで貰った赤を使いましたが、同じように釣れます。ヘアリーワームの特徴は、アンダーファー(産毛)を残して毛をカットしてあるので、太さもしなやかさもなんとなくミミズをイメージしてしまうマテリアル。
れがーれのフライ
過去に朝霞ガーデンのヒット率カラーデータを作ってくれたお客さんのデータブック通り、水温が低い時期は明るめのクリーム系で入れ喰い。インジケーターとフライとの間隔は約1.2mほどです。釣れ続けるので恥ずかしくて途中でやめました。初めてタイイングする人でもフックに縛るだけなので、この「れがーれ」をお試しあれ。そして自分なりにアレンジして楽しんでね。

渓流釣りの日釣り券(鑑札/入漁証/遊魚料)はどうやって買うの?

私がフライフィッシングを始めて早45年以上の月日が流れました。その当初は釣り計画を立てると大体釣り情報誌を手に漁協へ電話を掛け、どこで券を売っているのかを確認ついでに釣況を聞き出すという買い方。その際に釣り人の手を縛りたい様な大袈裟な情報をくれるのですが、ついその気になって妄想を膨らませたものです。そしてその釣り券を手に入れる先は一般民家である事が多く、恐る恐る朝早くから呼び鈴を押して機嫌の悪いご主人から入漁証を購入したりして一苦労したものが古い記憶。

数年前のいつだったかの事。気持ちがせいてしまい川を見ずにセブンイレブンで入漁証を購入。その際に「今、釣れてますか?」と店員さんに聞いても、釣具屋じゃないから生返事で釣り場マップを渡され自分で確かめてみてください、的にアルバイトくんに接客されました。その足ですぐにポイントへ向かうと増水の泥濁りで釣りどころではなく、入漁証がパァになったなんてのは私には茶飯事のこと。でも最近の釣り券は年々高くなっているので、こんな失態はしたくありませんよね。

前置きが長くなりましたが、昨今の釣り券(入漁証)購入事情はご存じ? 古くから釣りをされている方だと、前述の様に漁協指定の購入場所へ行って購入する人が多い事でしょう。さらにコンビニが掲げる漁協の赤いのぼりを探しまくる人もいるかな?

私は古い人間なのでここに書く購入方法は意外とここ数年で知った事なので、知らない方の為に少し書いてみようかと思った次第です。昔と違って入漁証の購入方法は多様になってきたので、知らない方はその変化についていきましょう。

■漁協指定の販売所で買う:これはネット検索で行きたい川の漁協を見つけて、その販売所を確認する一般的な方法。オヤジの私は昨今の買い方に気づかず、つい最近までやっていた手法です。メリットは人対人なので、直接最近の釣況を聞くことができる事。釣れればまた来てくれるかもしれないので、意外に良いポイントや放流情報を教えれくれます。デメリットは漁協員の一般家庭だったりするので、朝早く行っても対応してくれなかったり、留守だったり。予定通りに事が進まない事が多々あります。

■コンビニで買う:現場近くへ行けば大抵は赤や黄色ののぼりがあるので、そこで買う事ができます。メリットは24時間営業なので、釣りを朝早くからいつでも対応してくれます。デメリットはコンビニの店員さんのほとんどは釣りに無関心なので、缶ジュースを販売するのと同じ感覚なので、何も情報は得られません。また、漁協のHPで記載されたコンビニに行っても、今年はやってないなどと言われ、徒労に終わることもしばしば。

■コンサート感覚でコンビニのチケット販売で買う:最近はコンビニのチケット発券機で簡単に購入出来る事はご存知? この機能については以下の写真で説明しますが、メリットは漁協ののぼりがなくてもどこコンビニでも購入することが可能です。なので、東京で買って栃木県の◯◯川で釣りをするなんてのもできます。場所や枚数、日時指定をして、出てくる紙を持ってレジに行って支払いをすれば、野外フェスのチケットを手に入れるかの様に、入漁証をくれます。デメリットは全ての漁協が対応されていれば良いのですが、登録されている漁協を事前に知っておく必要があります。現在登録されている漁協をここに全て記載しようかと思ったのですが、その登録番号や漁協の内容が日々変わるので、こちらのJTBのページでチェックしてみましょう。

■アプリを使って購入:現地へ行って川を確認し入渓する前に購入することができるのがスマホアプリ。私の知る限り現時点では「フィッシュパス」と「つりチケ」の二つ。メリットは現場で買えるので、川を見て判断し購入出来ること。また、色々な機能がついているので、もしその川が釣れなかったとしても、そこに記載される情報で購入した漁協内の別の川へ移動したり、水位や天候などのチェックができる優れもの。デメリットは全国の漁協が網羅されているわけではない点。電波が届かないと買えません。それに開発半ばだと思われるので、個人的に追加してほしい機能が多々あります(例えば、位置情報はその管轄の購入者全てが見えていれば、入渓時の間隔を取りやすくなるとか)。

とまぁこんな感じです。現在のチケット販売とアプリに関しては以下に写真を少し記載しました。これ以外に購入方法があるかの情報をお待ちの方は教えていただけると幸いです。さて、あなたはこのページを見てどの方法で購入しますか?

鑑札/入漁券
だいぶ処分したけれど、ハーミットに飾ってある入漁証に払った額は安い車が一台買えてしまう額。そんな額を納めているけれど、川を取り巻く自然環境は今も昔も良い方向に向かっているとは思えません。砂防堰堤なんとかならんかなぁ・・。昔の年券はこんな風に木札の漁協が多かったです。
海外の釣り券(入漁証)
海外の場合は一河川で入漁料を収めることは少なく、ほとんどの場合州単位の入漁証。その買い方は様々ですが、書き込む所が多く、住所・電話番号・氏名・生年月日・性別・髪の色・瞳の色・身長・体重などなど。場合によってはパスポートで確認もあります。で、翌年行くとその情報が残っていて、記入しなくても良い場合もあります。フィッシングライセンスの発行のそのほとんどは釣具屋で行います。
JTBレジャーチケット
コンビニでチケットを買う場合の例ですが、これはセブンイレブン。チケットはレジャーチケットか商品番号の直接入力で買えますが、控えてきた番号が変更された為に使えなかったので、レジャーチケットを押して次の画面へ。
JTBレジャーチケット画面
各漁協はその他の項目の最後の方で21〜23ページ目あたりに記載があります。
JTBレジャーチケット
漁協を選択し渓流用の釣り券を押し、使用する年月日や枚数を手順通りに入力すると、レジに持ち込む紙が印刷されます。それを持ってレジへいきましょう。
JTBレジャーチケット
店員さんは慣れておりますので、お支払いを済ませるとコンサートのチケットを手渡すかの様にチケット用の封筒に納めて手渡ししてくれます。
JTBレジャーチケット
これが持ち帰ったいつぞやの一例。細かな注意事項は書いてありませんが、その辺は事前に漁協のページで確認しましょう。ここでは右の欄に氏名住所等を書き忘れましたが、譲渡防止の為に書く様です。
釣り券を購入するアプリ
スマホのアプリは現在フィッシュパスつりチケがあります。現地点ではアプリ内の情報の多さと漁協の扱いの多さではフィッシュパスの方が優位かもしれません。その川の空撮や釣り情報、水位、釣りができる範囲などなど、情報は盛り沢山。フィッシュパスを使うと自分の位置が漁協の人に知らされるので、遠くに離れていても確認できるので漁協の方々にはメリット。この様に両方入れていても、全国全ての漁協は網羅されません。このアプリを見ていると、古い体質の漁協はまだまだこういった新しい波には乗れない様です。
釣り券の話
この入漁証の買い方は統一されてくれれば、釣り人としてはとてもありがたいことですが、そんな日は 訪れるのでしょうか? また、最近の漁協は管理釣り場化している所が多くなっていますが、是非とも自然環境保全や産卵床の保護、釣獲制限などを設け頂きたいと切に願います。

解禁前に自分のキャスティングを再確認

気がつけばあと10日もすれば全国一般解禁。皆さんの準備はいかが?私はというと全くもって全然ダメダメ。何せ釣りばっかり行っているもので持ち玉のフライを巻く時間が取れず、新製品の入荷やら確定申告の準備やらで全くと言って良いほどタイイングが出来ていません。本当はフライボックスいっぱいに巻いてロッドとリールを綺麗に洗って解禁日を迎えたいけれど、ちょっと無理っぽいかも・・。

現在の私が準備できている事があるとすれば、毎週休みなく釣りへ行っているので釣り感は鈍っていないという点と、キャスティングをし続けているのでコントロールなども安定していることかな。ハーミットへ訪れる皆さんはと言うと、毎年の事ながら2月のキャスティングスクールに集結し、そこで自分のキャスティングをチェックして出掛けるのであります。

先月のブログにはバックキャストの話を書きましたが、今回のアドバイスは先日のキャス連でもお話しした滑らかな加速について書いてみたいと思います。

テーリングループ(フライラインの先端がロードしたライン全体よりも下を通る状態)の主な原因として、ロッドを突き上げてロッド先端の軌跡を凹で動かしてしまう事の他に不自然な加速というのもあげられます。これは所定の場所(例えば時計の10時1時の位置とか)でバシッと止めてください、なんて言うと力んで初速が速すぎてロッドが曲がり過ぎて滑らかに動かないと結果的にロッドティップの移動が凹になってしまいがちに。特に柔らかいロッドだとロッドが大きく曲がり過ぎて直線上に動かない事があります。フライラインの軌跡というのはティップの動きを習って行くので滑らかな加速と直進性がないとラインというのは乱れてしまうのです。

滑らかな加速というのは初速は決して早く無く、徐々に加速することでロッドがムラなく曲がってくれるので、力は徐々に加えて最大の加速でロッドをストップする事で、その時に弾き出される落差がループとなって現れます。でも上手な人のループってなんでカミソリみたいに細いのでしょうか? それはストップ位置は所定の位置でしっかり止めた後にループが大きくならないようにティップの位置を修正しているのです(見た目にはわかりづらい行為です)。フォワードキャストの時にロッドが大きくお辞儀していない様に見えます。初心者はそれを真似て9時の位置まで止めずにロッドをそのまま寝かせてしまう事で、結果的にロッドは曲がらないので力が伝わらず今度は扇状の大きなループになってしまいます。

滑らからな加速は車の加速と同じと言って良いかもしれません。表現として良くはありませんが、教習所で見せられるビデオを思い出してください。加速した車がそのまま壁にぶつかる衝撃がロッドを止める位置で、その時にシートベルトをしていないダミー人形が前へ放り出されるエネルギーがフライラインを飛ばす力です。車はいきなり100キロにはなりません。スポーツカーの加速は高弾性のグラファイトロッド。軽自動車の加速が柔らかいグラスロッドかもしれません。しかし不自然な急加速や加速が滑らかでないのはテーリングの原因になると私は考えています。

やっぱり言葉で書くとわかりづらいかな?さらに言葉だと誤解を生んでいる可能性もあるのでここに書いているものを全てを鵜呑みにせず、周りの意見をたくさん取り入れて自分でわかりやすい解釈を取り入れてみてくださいな。長々と書きましたが、春はもうすぐそこ。出掛ける前にあなたも一度キャスティングを再チェックしてみてください。

キャスティング
天気予報はズレ込み朝練に集まった皆様は大雨の中で釣りをしました。この時フライ池にいたのは全て府ライキャスティングスクールに参加する人。9時に移動するのでその後のフライ池はガラガラに・・。
レインボートラウト
冷たい雨でも汲み上げ湧水の朝霞ガーデンの魚は元気元気。辛いのは人間だけ。
スローループ
『スローループ』効果もあって、小学生も朝練とキャス練に参加。フライ人口は少しづつ増えているかもしれません。
レインボートラウト
キャス練へ移動する頃には雨も小降りになり、少し気持ちは楽になったかも?体を温めるにはちょうど良いキャスティング練習です。
フライキャスティング
天気が悪かったので例年より少なめの参加でしたが、それでも10名以上が集結。解禁に向かって皆の気持ちはスイッチオン!!

バックキャストを改善してフルパワーを引き出そう(フライキャスティングのお話)

なんで1月ってこんなに雑用で忙しいんでしょう、ここ数日はずっと雑務に追われてお店のお仕事が進みません。ブログの更新は忘れた訳じゃないんですが、そんな調子で1月前から写真が溜まる一方でタイムリーな情報がお届けできなくてゴメンね。

釣りネタはタイムリーでないとなんか意味がない気もするので、せっかく『フライフィッシングをはじめよう(改訂版)』をやっているので、それに通ずるハウツゥを少し書いてみようかな。

ハーミットのキャスティングスクールは毎月第三日曜日に行っており、毎回多くの方に参加頂きありがとうございます。特に複数回参加する方は皆勤賞の方もいるほどで、そんな方はすぐに上達するんですね。スポーツはやらなくなるとすぐに忘れちゃうので、毎週とは言わないにしてもキャスティングを体に染み込ませる事で目に見える上達が得られます。

では複数回キャスティング練習に来ている人は何を模索しているのでしょうか?

どんなスポーツでも物を飛ばす動作は体の前側で行う事が普通だと思いますが、フライフィッシングは後ろに飛ばすバックキャストのエネルギーが必要になります。体の前半分で勢いをつければそんなもの要らないじゃん、と考える方もいるかもしれませんが、それだと自分の持っている能力の60%くらいしか引き出せていません。大概の方はその60%位で飛距離をなんとか腕力で頑張ろうとしているので、ある一定の距離以上は飛ばないのです。

ルアーとの違い:ルアーの場合は重さが一点に集中しているので、ロッドをテイクバックして前へ振る時に、その重さがロッドを曲げる支点となりロッドを大きくしならせてその反発力で飛びます。

フライでは?:ルアーロッドと同じようにただテイクバックして前へ振るだけではロッドに重みを感じる事が全くできません。したがってロッドが曲がりませんから前へ飛ばすエネルギーが生まれません。

フライラインは一見軽そうに見えますが、AFFTAの規格である9mをフォルスキャストしていればラインの重さは6番で実に10.42gもあるのです。しかしこれをオモリの役目として投げるためにはどうやったらロッドがしなるかを考える必要があります。

ここでフォワードキャストだけを考えてみましょう。うまく飛んだ時ってどんな感じですか? 例えばロッドに重さがグッと感じて飛んで行ったとか、ロッドが滑らかに動かしたらループが綺麗になりラインが真っ直ぐだったとか。そんな時はラインには飛ぶエネルギーがまだ残っているので、リールが鳴ったりロッドがグッと持っていかれる感じがしますよね。その正解のキャストがバックキャストにも必要なのです。

バックキャストがフォワードキャストと同じように決まっていれば、同じようにロッドにグッと重みが感じられ、後ろへ引っ張られる感覚があります。もしくはラインが伸び切った時に余ったラインが引っ張られてロッドとラインが当たる音がしたりします。それが出来るとロッドは後ろに引っ張られ、フォワードキャストに入るタイミングもわかる上にロッドがしなり始めているのでロッドは十分に曲がり、その力が弾き出され力が放出されます。その後ろへ引っ張られるエネルギーをもらえれば、あなたが持っている残りの30〜40%のエネルギーを引き出した事になり、腕力ではなくスムーズな力の入れ方で遠投する事ができます。フライキャスティングは決して腕力だけでは飛ばず、スムーズな力の入力とロッドの曲げ方と放出される方向なのです。

フライキャスティングが上手くなるためのキーワードは実はとても簡単で、『ラインの直進性』というキーワードさえ覚えておけば良いのです。ラインが飛ばしたい方向に真っ直ぐにラインが飛んでいっているか。同様にバックキャストは飛ばしたい方向の180°反対方向に真っ直ぐにラインが伸びているか、などです。しかしその直進性をどう作るかは個々の間違った投げ方を修正する必要がある訳です。

それをブログで解説しても明快な説明が難しいのです。事例がたくさんありすぎるので修正に関してはその人のキャスティングを見ない事には言葉だけ羅列しても上手く伝わりません。少しでも向上心がある方は色々なところで行われているキャスティングスクールに出かけてみてくださいな。自分一人で試行錯誤するよりも、客観的に人からみて貰えば修正するヒントは案外簡単に見つかるものです。(ハーミットのキャスティングスクールはこちら

朝霞ガーデン
ハーミットのキャスティングスクールは朝霞ガーデンのフライフィッシングとセット。通称『朝練』は朝霞ガーデンで釣りの練習をしてからのキャスティングスクールという流れ。皆には逆の方が良いんでないの? とよく言われます・・。
フライキャスティング練習会
先日のキャス練では、私はファーガスのファストフリット8フィート2インチ5番のグラスロッドで楽しみました。よく「30mのフルラインが飛ばせます。」と言う方がいますが、一般的なフライラインは30ヤードで約27m。さらにラインはピンと張っては落ちませんから、私がどう頑張っても(バッキングラインをモノフィラのランニングラインに変えればもう少し飛びますが)26mほどしか飛ばないんです。ちなみにソルトラインは100フィート以上あるモデルは30mを投げる事ができます。
フライキャスティングの練習
自分が今どれぐらいの位置にいるのかを知るために、たまには距離を測ってみるのも良いと思います。次回測る時にはそれを上回る距離が出たら嬉しくなりませんか?
キャスティング練習
3番ではフルラインは無理だと思っている方もいますが、投げ方とロッドの硬さなどを工夫すれば同じように飛ばす事ができます。低い番手の場合はラインの重さが足りないので、WFよりDTの方が飛ばせるって知ってましたか?ダブルテーパーはラインを長くホールするほど出ているラインの重さが得られるので、12m位ホールできれば6番のWFくらいの重さが得られるんです。
フライの練習会
冬はタイイング以外やる事がないとお嘆きのあなた、たまには草原でロッドを振って自分のキャスティングを確認してはいかがかな?