フライロッドの正しくない?使い方(キャスティング練習後の遊び)

ハーミットからフライフィッシングをスタートをした方は、私から色々なうんちくを聞かされているので、「フライでは大抵の魚は釣れるけれど、狙わない魚がいる。」という様な話を聞かされた方も多いはず。その狙わない魚の代表としてはタナゴやハゼといった類が挙げられる。タナゴやクチボソはミッジフックに白い糸を少し巻いたものを足元の水路へ糸を垂れれば釣れる魚ではあるけれど、フライリールやラインが機能しないのでフライフィッシングとは呼べない。というか延べ竿の仕掛けに作ったフライを結んだ方がはるかに釣りやすいのである。

ハゼも同じでTMC200Rの#16フックにオレンジのシェニールやラバーレッグを縛ったものをタイイングし、それを浅瀬にキャストしてズル引きすれば、ハゼも釣れちゃうんですな。やっぱりフライフィッシングって魚との距離がないとただの毛鉤釣りになってしまい、急に陳腐化してしまう気がするのです(もっともこのタナゴとハゼは実際にフライでやってみた結果思った自分の感想)。

そんなうんちくをまた言っていると、「じゃぁ、中禅寺湖でボートからのレイクトラウト狙いや、あなたが推奨しているアカハタのフライフィッシングはどう説明するの?」と突っ込まれました・・。

確かに、アカハタやレイクトラウト狙いの様な水深が15m以上もある場合はキャスティングは程々に、あとはその水深へフライが到達するまでにラインを送っているだけだからキャスティングをしているとは言えません。何を持ってフライフィッシングと言うべきかは、その人が判断するものと考えれば、人によってはフライフィッシングのハゼ釣りもアリなんだなぁと。

先だってのキャス練の後に「今からハゼを釣りましょうよ」と誘われ、午後は江戸川放水路に出かけた私。餌釣り用の道具を持ってきていなかったので船宿で借りようと思った時にふと思った。フライロッドで餌釣りをしちゃ行けない理由はないなと思い、ロッドを借りず仕掛けだけ貰って餌釣りをしたのです。フライの道具で餌釣りはフライロッドとしては決して正しい使い方ではないのですが、結局釣りって何をやっても魚信さえ堪能できればなんでも楽しいものだなぁ、と思った瞬間、私の固定概念は簡単に砕け散ったのでありました。

そんな先だっての日曜日の午後はこんな感じ。
お暇な方はご覧くださいまし。

たかはし遊船
その昔、フライでハゼ釣りを楽しんだ時はこの江戸川放水路にビーチサンダルで立ち込み、適当に投げてフライをズル引きするだけで簡単に釣れました。その時は遠投するわけでもなく、その辺に投げ入れて横へズル引くだけれ釣れるので、楽しくないと感じたのでありました。今回はたかはし遊船の桟橋でフライロッドを使っての餌釣り。久しぶりの餌釣りだったので、少年の頃を思い出しワクワクした私。
桟橋でハゼ釣り
仕掛けを購入するとナスオモリと自動ハリス留めの天秤。エサはアオイソメを渡された。フライロッドで餌釣りをする利点は、手バネ竿と違って糸を納めるのが早いこと。または簡単に長さを調整できること。オモリが重いので天秤仕掛けは通常のキャスティングはできないので、ラインを多めに出しておいて、ルアーのフリッピングの様に振り子で送れば遠くへ飛んでいく。着底したら底に引っ掛からない様にロッドで煽りながら手前に寄せて誘うと、プルプルとハゼの小気味よいアタリがきます。
フライロッドでハゼの餌釣り
ベンチに座ってフライロッドを出す。しかしロッドの先にはアオイソメがついている。「フライフィッシングはこうあるべきだ。」と講釈を垂れている私ですが、魚釣りはどんな形でも楽しいものですなぁ。最後にはインジケーターを取り出してルースニングをし、その先にはフライをちょうど良いサイズを加工して釣ってました(ハゼ用にフライを巻いてこなかったので)。でも餌の方がはるかに簡単に釣れます。
ハゼ釣り
ひとくちにハゼと言っても色々な種類が釣れる訳で、マハゼを中心にダボハゼやヌマチチブ、シマハゼなどが釣れました。フライロッドから伝わるハゼのアタリがクセになりそうです。
たかはし遊船
こんなにも小さい魚を相手にしているのですが、魚が掛かる度に少年の様な気持ちになれるのです。昨今は管釣りの値段が高くなったので、こんなお気楽な釣りも良いものですなぁ。
釣り上げたハゼ
キャス練後の移動で釣り場へ行ったので、釣りをしたのはわずか2時間ほど。来年はハゼ用にちゃんとフライを巻いて、このブログでハゼのフライフィッシングを紹介しようかな😀

学びとハプニングの旅になった長崎(バショウカジキ・チャレンジ編)

セールフィッシュ(バショウカジキ)をフライで狙うのは初めてでは無い。かつて鹿児島県の下甑島でその姿を追い回し、マレーシアのロンピンでも挑んだのでそれなりの知識を持っている。このセールフィッシュチャレンジは昨年に予定を組み、今回の釣行に臨んだ訳なのだが、出発の直前に同行予定者がどうしても外せない用事ができてしまい、急遽私一人での釣行となった。

フライでセールフィッシュはどのように釣るのかというと、簡単に言えばフックのついていないトローリングルアーを沢山流して魚を興奮させ、それと入れ違いにフライを投げ込むというもので、アングラー(釣り人)の他に船を操船する人、それにセールフィッシュが来た時にティザーベイト(寄せるためのトローリングルアーまたはその他仕掛け)を回収する人が1〜2名必要になる。今回は船長と二人で一人が2役をしなくてはならず、さらにこのティーザーの用意を人任せにしていた私は、現地調達でティーザーをなんとかしなくてはならなくなった。

現地の釣具屋へ飛び込み、ラビットやヒコウキ(集魚ルアー)を探してもトローリング用品なので意外に置いてない。その中でも使えそうなものを購入して流しては見るものの急ごしらえのそれは効果が薄く、更にそのティーザーベイトを二つ流した上に、自分がフライタックルを持って待機するというのはどう考えてもうまく行かないのですぐに諦めた。考えた挙句は跳ねるカジキの群れを追って、その頭にフライを直接投げ込むという方法しか思いつかなかった。でも空気抵抗があるフライを12番のロッドでキャスティングを繰り返す体力の消耗は半端ない。

結果を先に言えば 2・0・0(ツー・ゼロ・ゼロ)である。トローリングや他の釣りでのコールサインで最初の数字はバイト(ヒット)数、次の数字はファイト数、最後はキャッチ数になる。2バイトはあったものの、フッキング率の悪いこのセールフィッシュをファイトまでには追い込めなかったのである。

ベイトを追い回す興奮したセールフィッシュを今までで一番の数を見たし、ひとグールプ(群で狩をする)の数も1グループで4〜8本ほどいた。船を出した三日のうち荒れた一日以外は常に魚を追い回せる好条件。魚に捕食のスイッチを入れるのはシイラやカツヲであれば散水であり、セールフィッシュにとってはティーザーベイトがとても重要だという事を、改めて痛感した今回の釣行でした。

ということで、以下はその様子なのですが、私一人なので被写体がおらず写真をほとんど撮る事ができなかったので(カジキを追いかけ回している最中は船長も私も興奮しているので)、ロクな写真がありません。付け加えるその文章で、その興奮が伝わると良いのですが・・・。お暇な方はどうぞご覧くださいまし。

佐世保駅
目的地へは羽田から長崎空港まで。そこから路線バスを使って佐世保駅周辺に宿泊し、翌日の釣行に備える。一人でやる事がないので駅周辺をウロウロ。
ラビット
釣具店で見つけた小さなティーザーはラビットやマウスという名前で呼ばれている。しかしいつも使っているティザーはもっと大きくて3〜5個連なるものに、タコベイトなどをつけた波気を出し水面を賑やかにするためのもの。大きなカジキにこの1個ではその効果はたかが知れている・・。写真の撮り方が悪かったが、ボディに2本の羽が生えていて、簡単にいえばルアーで言うクレジークローラーみたいな羽もの。
セールフィッシュ狙い
以前ヒラスズキでお世話になったシーズナルの森下船長。一昔前に僕らが狙っていた下甑島のセールフィッシュが地球温暖化のせいで魚のいる位置が北上し、このエリアになったと言うところ。どれだけいるのかに期待が膨らむ。
鳥山
初日は比較的凪いでいて海を見渡せる。すると所々に鳥が忙しそうに水面を突いている。さらにその周辺でカジキが連続ジャンプを繰り返すのだ。その様相はわざと水面にボディを叩きつけている感じ。今までこんなに多くのセールフィッシュに遭った事がなかったので、最初はその行動はボラの跳ねと同じなのかと思った。しかしよく見ると、カジキは連続ジャンプを繰り返し、その方向は綺麗な円を描いている。要はボディで音を立てることで小魚の群れを追い込み。仲間達が持つセールの方へ追い込み囲い込んでいるのだ。ナショナルジオグラフィックのセールフィッシュの映像でもその光景は無かったので、新たな学びで高揚する。
夜明けから狙いに出かける。
普段の遊泳スピードは遅く、ターゲットへ飛びかかる時だけマックススピードで突進する。イワシの群れを追い込み集団で狩りをする様子は、痛ぶって弱った獲物を得るリカオンやハイエナの様。そんな群れがあちらこちらにあり、ジャジャ馬の様なボートで追い回す。時にそのタイミングがピッタリあって、フライに興味を示し船縁まで追ってくるのだからやめられない。あと一歩、と言うところで喰わせる事ができず1日目は終了。二日目は船を出したものの波が強く魚が水面には出てこないので、ほんの数時間で終了。そして最終日は午後に向かって強風予報なので、夜明けと共に出かける。
セールフィッシュ
朝早い時間は反応は薄かったものの、太陽の上昇と共に鳥山がたち始める。するとその水面にはセールを広げてハンティングを繰り返すバショウカジキ。魚の写真が欲しかったので、船長にはルアーで釣ってもらうようにお願いしたのだが、チェイスは物凄くあるがヒットまでに至らない。その追い方はシイラよりもねちっこく追い回すので、そのビル(角)が船に刺さってしまうのではないかと思うところまでルアーを追い込み船縁を潜っていく。それを見て私は少し方法を変える事にし、キャストしてフライを引くのでは無く、ルアーをティザーと見立てルアーをキャストした方向を見定めてキャストする。 カジキはビルを水面に出しずっとルアーの後についてくるので、フライに近づいた時にフライを急激に動かす。するとカジキは方向を変えてフライへガブリと喰いつくのである。 ヒット!! と言いたいのですが、フライを咥えたセールフィッシュはその場で嫌々した様な首を振り、フッキングしないのである。「ガッデ〜ム!! 」船長と私は雄叫びを上げその悔しさが海上に響き渡る。そんな感じの興奮するチャンスが数回。午後に向かって風とウネリが上がり、盛り上がっているところでフィッシングストップとなってしまった。
フライフィッシング
釣りを終えた今考えることは、ティザーベイトへの知識をもう少し高めて、この釣りを熟知したメンバーで再チャレンジしなくてはと思った。この釣りはワンチャンスに込める気迫とその思い。そしてチームワークが必要なのだと再確認した。さらにセールフィッシュのシーズンが短く、また僕らの意気込みをかって狙ってくれる船が少ないので、まだまだ人に紹介するレベルではない。けれど、いずれは誰でも釣れるシステムになってくれる事を願って来年の予約を入れるのであった。

前回のシイラがどれだけ大きくなったかを確認しに行った(相模湾おかわり)

お魚の成長スピードというのは奇々怪界で、僕らが想像する様な成長をしないのです。例えばイトウの場合はその成長スピードは遅く、1メートルになるには10年から15年掛かると言われています。これが同じような大きさになるシイラはどうかというと、1メートル(全長)になるにはたった一年しか掛かかりません。かつてこの事実をハワイの水族館にあったシイラの説明で私は初めて知った訳ですが、僕らが普段釣っているシイラは幼魚なのかと愕然としたのです。またカジキ類も同じで、1メートルになるには大体1年程度でその後に徐々に大きくなるんですな。なので水槽で飼えそうなカジキなんて見ることは滅多にない訳。私の場合、中学2年生の夏休み中に15センチ身長が伸びたので、これがシイラの成長期と同じになるのかなぁ😆

前回のシイラのフライフィッシングで、ここ数年では珍しくペンペン(40〜50センチ以下の小型)シイラの入れ喰いでしたた。あれから1ヶ月近く経ったので、「もしかしてシイラは一回り大きくなっているんじゃない?」と思い、今期二度目のシイラ船を丸伊丸でチャーターし相模湾の海へ繰り出したのでありました。

暑い日はシイラのパワーに翻弄されドラッグが唸る音を聴きながら雄叫びを上げるのも楽しいものです。そんな夏の終わりを少し感じてしまう先だっての日曜日は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

相模湾の夜明け
前回と同様、相変わらず港の水温が高いので朝の海水温が低い時間帯に長井荒崎港を出船。それともう一つ、朝イチにパヤオへ行って一番最初に狙えば、魚はスレていないのでアリマス。
朝のパヤオ
最初のパヤオまで約40分くらいかな。2.8万円を払って買ったチャム(活きイワシ)は大切に使わなければならないので、昔に比べたらチョロ撒きでスタート。まだ誰も攻めてないのでイワシを撒かなくても撒水だけでお魚はスイッチが入り釣れてくれます。
朝のシイラフィッシング
カツヲ船よろしく、撒水装置が付いている船は左舷ミヨシに設置してあります。そのシラ泡の境にフライを通すと、シイラはイワシだと思い込みフライに喰いついてくれます。シラ泡の切れ目で釣れる点は渓流魚と似ていますね。
シイラ(マヒマヒ)
予想した通り、シイラはこのわずか1ヶ月で20センチほど成長していましたよ。サイズは60〜90センチといったところで、最大メーターアップがキャッチされました。
シイラ(マヒマヒ)
シイラのフライフィッシングは女史にも人気で、キャスティングのスキルに左右される事なく、平等に掛かってくれる事が良い点でしょうか。もちろんフライの良し悪しやフライの誘い方などで左右されるので、釣果に差はでます。
キハダマグロを狙う釣り船の集団
何箇所めかのパヤオでシイラを狙っていると、突然遊漁船の集団が現れ、スパンカー(帆)を立てずに釣り船が魚の群れの様に移動します。それもそのはず、この漁船軍の下にはキハダマグロが移動しているのです。釣れているのでその無線を聞きつけて大きな群れのようになっていく姿は、まるでカツヲ鳥と一緒。
イワシ玉
日が高くなる頃にはイワシ玉を見つけて、それを追いかけながら狙っていたらイワシ玉は船付き(船倉下に着いて鳥からの攻撃を逃れる行為)になりました。イワシの群れの下に見えるグリーンは全てシイラ。やがてその群れの大きさは巨大化し、船よりも大きなイワシ玉に。これを掬えば2.8万円支払った何百倍もの群れなんですが、最終的に仲間の漁船を無線で呼んで大きな網で掬ってました。さていくらになったのでしょう?気になりますなぁ。
ダブルヒット
今回は良いサイズのシイラが最後まで飽きる事なく釣れ続けたので、皆さん相当楽しかった様です。
シイラのランディング
私はイワシを撒き続けているので、ランディングに手が回らないので、手が空いている人たちがランディングを手伝います。
シイラ
群れが大きいとシイラも船付きになるので、船尾でキャスティングしていても掛かります。基本的にシイラのフライフィッシングは左舷側だけで釣るので、いっぺんに釣りができる人数は6名ほどになります。
シイラのフライフィッシング
大きなイワシ玉、イルカの群れ、鯨の潮吹きなどなど。満足のいく釣果の他にも色々な巡り会いがあるのが外海のフライフィッシング。次回もまた、新たな生物に出会える事を期待しつつ、シイラのフライフィッシングを楽しんでいきます。でも今シーズンのシイラフィッシングはこれにておしまいかな。何せ釣りもののジャンルが広すぎる私は、やらなきゃいけない宿題が沢山あるのでアリマス・・。

ボキャブラリーが尽きた私は釣り日誌を淡々と語る(相模湾のシイラ)

ハーミットがこうしてネットに何かを書き始めたのは、ウェッブサイトというものが出来た当初からなので、なんだかんだでフライにまつわる日々を、ネット環境を通じてずっと皆さんに伝え続けている様です。んがしかし、最近の私はブログ更新が停滞中。今回ここに書く内容も火曜日のことだからだいぶ日にちが経っちゃいましたね。

要するに、ブログを書き出すのに何かキャッチーな出だしをと毎回考えているのですが、とうとう思いつかなくなってきたのです。そもそも私は語彙力がそんなにないので、自分が生きてきたお面白エピソードを書き添えてきただけなので、いい加減ネタがないんですね・・。

ということで私のタイピングする意欲が復活するまでは、更新が停滞するか至って普通の釣果報告になってしまうかもしれませんが、勘弁してくださいまし。

以下は先だっての火曜日に行った、相模湾シイラフィッシングの釣果報告。
ペンペンシイラは沢山いたので全員沢山釣れましたが、大物に関しては今一歩といった感じでした。

長井港
地球温暖化の影響はチャム(コマセ)のイワシを買う事にまで影響している。昨年同様に港内の水温が高く船を長時間停めると死んでしまうので、秒殺で出港するのです。さらに水温が上がらない朝早い時間に買い付ける為に、出航は年々早まる一方。暗がりで出航するとすぐに夜が明け始めました。
シイラ
30〜40分も走ると最初のパヤオに到着。それと同時に日の出時間になり、朝日を浴びてシイラフィッシングの開始。ロッドを出してわずか数分で最初の一本がキャッチされます。僕らの間ではペンペン(小さいシイラをこう呼ぶ)とは言わず、このサイズはミニラと呼んでいます。
カンパチ
パヤオ(沖漁礁)にタイトにキャストすると、今年はカンパチの子供が沢山掛かります。サイズはまだまだ小ぶりですが、これからグッと大きく育つ事でしょう。
トリヤマ
朝の早い時間帯は、時折トリヤマ(イワシの群れを追いかけ回す鳥群)が沸いています。この下にイワシがいて、さらに下にシイラやカツヲ、マグロが着く訳ですが、今回の鳥山には大型魚がいませんでした。
富士山とフライロッド
大きく弧を描いたグラスロッドのその曲線美の中には富士山が。なんか贅沢な気分を味わえますなぁ。台風のうねりは思ったほどなく、快適なフライフィッシング。
シイラ
シイラのサイズは大きくても60〜70センチ程度と前年に比べるとやや小振り。それでも飽きない程度にフライロッドに掛かってくれるシイラには感謝しかありません。常に誰かのロッドにシイラが掛かっている状態は、釣れない日を知っているだけに贅沢は言えません。
シイラ
何本かのシイラとカンパチは持って帰り、その日のご馳走となりました。食べるにはこれぐらいのシイラがちょうど良いのです。
チャム用のイワシ
今年のイワシの値段はなんと一杯¥14,000。これ以上高くなったら、もうイワシを買うのはやめてしまうかもしれません。チャムがない時はフックを取ったルアーをキャストして船縁まで寄せて、散水回りにフライをキャストしてシイラを食わせます。
シイラ
チャムが高くて少ししか手に入らなかったので、前半はチャムを巻かずにシイラを釣りました。そして太陽が高くなってシイラの喰いが悪くなり始めた頃にイワシを撒き始めたのですが、ピーカンになるとイワシを撒いても喰いつきは少し悪いです。
シイラ釣り
陽射しが暑いので移動中の皆さんは影に隠れて休憩。私はできる限り船首に立ち、シイラの群れやナガレモノ(漂流物)を探しますが、穏やかな時間が長いと気持ちよくて船首で寝てしまいます。
空を舞うシイラ
かくして、今回も無事シイラのフライフィッシングは幕を閉じました。陸に戻ったらいつもはすぐにアイスクリームを求めて彷徨うのですが、今回は汗をサッパリ流して帰りたいと思いソレイユの丘にある湯へ直ぐに出向きました。しかしこれが失敗。朝が早かった分だけ終わりが早かったので、海と夕日の湯はまだオープン前でしたとさ(14時半からのオープン)。ちゃんちゃん・・。

確定申告が終わらないのに横浜の夜の海に繰り出した

本日は確定申告最終日ですが皆さんはお済みですか? 昨日はテンパって最終チェックをしてようやく提出したのですが、保険関係の提出書類が見つからず、てんやわんやでしたが、なんとか間に合わせました。

そんな状態だったのに先週の金曜日は確定申告も終わらず、アハフタしている状態でありながら釣りを優先してしまうわけですが、まぁこれも仕事ですから致し方ありませぬ。とはいうものの、実際には支払わなければならぬ税金の工面をどうしようかなんて考える苦悩から現実逃避したかったので、金曜日の夜はシークロから出船してシーバスに癒されたかったのです。

そんな中途半端な状態だったので、シーバス戦線に出ていく為の持ち玉をタイイングする余裕やラインにドレッシングするをするなどの前準備をせずに、あるものをまとめてシーバスへ。しかしリトリーブするその所作の最中で、いつもならば「ココで喰っちゃうな。」なんて言いながらキャストしたフライに想いをぶつけバイトを待ち続けるのですが、申告の期限が迫っているものだから、「あれは忘れてないだろうか? 二重うちって全部チェックしたかなぁ・・。」なんて不安を抱えながらのリトリーブ。そのお陰で不意打ちのアタリに手が反応せず、フッキングしないこともしばしば。中途半端な気持ちは良くないなぁ、なんて思ってはみるのだけれど、ひとたびボイルが始まればアングラーは目の前の光景に直ぐに反応して興奮してしまうのです。

釣り人って単純だなぁ、としみじみ感じた金曜日の夜でした。

そしてその翌々日は氷雨の中、朝霞ガーデンで朝練&キャスティングを行い、その後に本降りの状態でマルタウグイを求めるのでした。最近のシーバス状況やここ数日の管理人が何をしているかを知りたい方は、以下写真と共にお楽しみください。

今回の戒め:釣りを100%楽しむには、仕事はキッチリ終えて出掛けよう。

横浜の海
現実逃避で横浜の海へ。魚をつれば気分も晴れるだろうと思ったのだかれど、予報よりも爆風で、沖のタンカー周りのキャスティングは辛い状態でした。
横浜の海
ここのところ釣れているイメージだったので、ポイントへ入ればすぐに釣れるだろうと思ったけれど、最初の数カ所は何も反応せず。横浜を離れて川崎方面へ来てようやくポツポツと反応が出始めた。しかしサイズは40センチ前後が中心。魚が深いのか、フローティングラインにゾンカーのコンビネーションは思っているほどバイトはでなかった。
横浜のシーバス
東京湾の神奈川エリアは攻めるところが沢山あるので、いつもの場所が釣れなければこの時期過去に良かった場所をランガンするに限ります。すると、幾つか目のポイントから急に釣れ始めたのです。この時点で沖は諦め運河内の風裏中心で狙っています。
シーバス
久しぶりにスコットのウェーブ7番を使いフローティングラインのタックル。ゾンカーは首が渋かったので、さらに一回り小さいエンリコのマイクロミノーを使ったら、反応が上がった。でも釣れた個体が吐いたベイトは7センチはあるんですよ。
横浜の海
いつものように大物ねらは隙間を攻撃。しかしどこもお留守でした。季節的に移動しているか魚を探すのも一苦労です。
シーバス
マイクロミノーでひとしきり数釣りを楽しんだら、あるポイントではシーバスボイルが止まらない。そこでフローティングミノーに変更すると、サイズは50センチ止まりでも入れ食い状態になり楽しい時間。
シーバスの嘔吐物
そのシーバスがデッキに上げられると。こんなふうにゲロするんですが、バチゲロは無し。そのほとんどはカタクチイワシでしたが、サッパも混じってましたヨ。
シーバス
魚を探すのに時間がかかり過ぎていつもより遠出したシークロのリュウちゃん丸は、次のお客さんとの時間が迫っていたので最後は慌てて帰港したのでした。さ、家帰ってゆっくり寝ようと思っても、数時間後にはお店で仕事なんだよね。さらに翌朝は朝霞ガーデンで朝練ときたもんだ。ジジイなのに我ながら自分の体力にビビります。
朝霞ガーデン
そしてその翌々日。冬へ逆戻りした様な日に朝練の予定を組んでしまいましたが、案の定、とてつもない寒さと風で、朝霞ガーデンは貸切状態です。その後キャス練へは行ったものの人も集まらなかったので中止にして、近くの川へマルタウグイを探しに行ったのです。
鯉に恋するフライフィッシング
しかし、思った以上に雨が降ったのか、川は泥にごり。その中でも岸の浅いところでテールを出す鯉がいたので、それらに遊んで頂きました。もうこの時点でずぶ濡れ。これ以上確定申告は先送りできないと家に帰り、必死になって申告を済ませた私。あとはゆっくりと風呂に浸かった後にビールを煽ったことは言うまでもありません。しかし、この後に税金の支払いがあるんだよなぁ・・、胃が痛い・・。

 

 

バレンタインデーの夜に人妻からチョコを貰う横浜ナイト・シーバスフィッシング

TVドラマやアニメでイケメン男子が山盛りのバレンタインチョコレートを貰うシーンがよくありますが、身の回りにそんな人っていた事がないので現実にそんな事ってあるんですかねぇ。他人様にチョコなんて貰った記憶なんてほぼ無い私ですが、小学2年生の頃だったかな、クラスの男子を数名を並ばせて不二家のハートチョコレートを配った子から貰ったこと位しか記憶がない・・。ま、呑兵衛の私にはチョコなんて物は無縁なのであります。

最近のシーバスフィッシングは自身がボート予約することは少なくなり、「一緒に来ませんか?」と誘われるボートに便乗するのが多くなったのですが、先だっての金曜日の夜もそんな感じで誘われて横浜の夜へと繰り出したのでありました。

「昨日は寒波爆風だったから出船なんてしなかったのでしょう?」と、シークロのリュウちゃんに尋ねると、風をものともせず出船したそうで、そんな中でもよく釣れたと言うお話。僕らは穏やか風の中で出船したので、今宵は楽勝のフライフィッシングかと思いましたが、釣りを始めた途端に同じく爆風です。しかしながらお魚はどのポイントにもおり、満遍なく釣れる状態。風の冷たさを感じながらも私は適当に釣った所で、皆さんの釣りを見物していました。

ひとしきりシーバスフィッシングを楽しんでまどろんだ頃、ご夫婦の奥様から渡されたチョコレート。そこで今宵がバレンタインデーだと言うことにはじめて気付いたのであります。するとリュウちゃんが一言。

「おぉ、人妻からバレンタインデーのチョコレートを貰った!」

人妻という表現にオトコはつい妙な気分になってしまうのですが、なんか久しぶりに貰ったチョコレートを食べたら、空っぽだった胃袋と心がほんのりと温かくなった夜でした。

そんなシーバスナイトは以下の通り。お暇な方はお付き合いください。

EPミノーならぬ、SAAPミノー
来週にはEPファイバーは入ってくると思うのだけれど、マテリアルがどんどん値上がりしているので、国産のSAAPフロートビズで巻いてみたSAAPミノー。ファイバーの長さの関係があって全長は9センチが最大。でもEPミノーと遜色なく巻けることが確認できた。ということで、この1本を持ってシーバスフィッシングに参戦。
バチゴカイ
シークロの出船場所であるDマリーナへ行くと、桟橋の周りにはたくさんのバチゴカイ。バチシーズン到来ですなぁ。
シークロ
実際には各ポイントにはまだバチ抜けはしておらず、普通にミノーを喰っている様。ポイントはタンカー裏、桟橋のライト、温排水周りなど。どのポイントもお魚は満遍なくいました。ただサイズは慣らしたように40センチ大ばかり。
横浜のシーバス
一本だけ巻いてきたSAAPミノーはご覧の通り丸呑み。ベイトサイズがあっていたのかな。
カタクチイワシ
シーバスが吐き出したのはカタクチイワシ。大きさは7センチ前後といったところ。バチゲロ(バチを食べている時に吐かれる汚いドロドロのもの)は吐かなかったので、実際にはバチ抜けはこれからなんでしょう。
シーバス
今回は数にしたら3人で相当数釣ったのですが、サイズは慣らして同じ。今回はヒラスズキは1本も混じりませんでした。フライはこの一本だけで釣り通したのは、灯りの乏しい状態で老眼鏡無しだと交換するのが面倒だという事・・。
工場夜景
横浜夜景は工場から立ち昇る煙とライトアップされた無機質な工場の前で、シーバスフィッシングが繰り広げられます。煙の角度で風の強さがわかりますヨ。
チョコ
「はい、チョコレート。」と手渡されたチョコボール。普段は甘いものをあまり食べない私ですが、釣りの時は疲れているのでチョコをよく食べます。夜飯をほとんど食べずに出船したので、チョコがお腹に染み渡りました。
シーバス
夫婦でダブルヒットという場面は幾度となくある位、沢山釣れた横浜ナイト。次回はおかずを釣りにメバルでも狙いましょう!

坂本龍一を偲んで船上のメリークリスマス(シークロにて)

私はYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)世代でして、私が若い頃にリリースされたアルバム、「SOLID STATE SURVIVOR』に収録されたライディーンテクノポリスが流行ってました(当時タケノコ族がこの曲で踊ってましたヨ)。その後にサードシングルである「増殖」の要所に挟まるスネークマンショーのパロディにもハマりましたなぁ。

いまだに色褪せないYMOのメロディですが、昨年にフライフィッシャーマンであった高橋ユキヒロさんが亡くなり、それを追うかの様に坂本龍一さんも逝ってしまった事は悲しい限り。私の車のBGMは未だに若かりし頃のものから変わってないので、車から流れるYMOの曲を聴きながらふと思い、タイトルにあるスネークマンショーの様なパロディ企画を先月から考えていたのであります。まぁ、この歳になるとクリスマスは暇なので、たまには弾けてみたくなった訳ですな。

ノリノリの私に賛同して頂いたお仲間と、シークロのリュウちゃんを巻き込んだ今回のシーバスフィッシングは、「クリスマスっぽいフライを巻いてそれでシーバスを釣り、全員が釣れたらケーキを食べながら船上(戦場)のクリスマスをしちゃおう!」というもの。

こんなおお馬鹿な企画に付き合っていただいた釣り仲間とシークロに感謝いたします。昨日の様子は以下のような感じでした。お暇な方はぜひお付き合いくださいまし・・。ハーミットはこれからも遊び心を忘れずにフライフィッシングを楽しんでまいります。

シーバスフライ
今回の企画の為にそれぞれが巻いてきたクリスマスフライ。一番活躍したのは左にあるノッポさんの様なサンタクロースのフローティングミノー。赤白のパターンはやっぱりシーバスはお好きな様です。右上の私が巻いたパターンは見た目重視なので、結果的にクリスマスカラーのゾンカーを中心に実釣。右下のトナカイとサンタはジョイント式。今回は大きいトップへの反応は無いと判断し、このフライは後日別の機会に使う事となりました。
シークロのリュウちゃん
「フォ、フォ、フォ〜! メリークリスマス!」と現れたサンタさん。今日は僕らに60アップのシーバスをプレゼントしてくれるでしょうか? クリスマスイブの夜なだけに期待が膨らみます。
シーバスフィッシング
今回は全員コスプレにての参加。気心知れた仲間だけなので羞恥心はありません😆
トナカイがシーバスを釣る
「全員が釣れないと、ケーキは抜きですからね!」と私が言うと、トナカイさんはいきなり一投目からヒット。今宵はシーバスもクリスマスの演出をしてくれる様です。
サンタガール
サンタガールはそれに続けと直ぐにシーバスをゲット。本当は赤い衣装に身を包んでいるのですが、あまりの寒さに上着を着込み過ぎて見えません。
シーバス
今回のシーバスは僕らの気持ちを汲んでか各所で良型がヒットし、場所によっては入れ食い状態。フライなんて交換する暇もありませんでした。サイズは40〜70センチ弱までで、全員二桁以上は釣ったかな。
横浜の夜
クリスマスイブだから街の灯りはクリスマスカラーに染まるのかと思いきや、横浜の夜はいつもと変わらない景色が広がっていました。
シークロの船上
全員が沢山シーバスを釣ったところで、船上のクリスマス・パーティが始まりました。リュウちゃんサンタも美味しそうにショートケーキを頬張っています。それにしてもリュウちゃんのサンタ姿は似合いすぎ。来年も同じ企画をやるのであれば、3ヶ月前から髭を伸ばしてもらわないとね。
フローティングミノー
サンタクロースのフローティングミノー(左)は釣れ過ぎて見るも無惨な姿に・・。その後二番手に登場したのはトナカイのフローティングミノー(右)。オレンジの角が良い具合に引き波を立てていました。
メリークリスマスな夜
クリスマスイブはクリスマスへと突入し、僕らは大はしゃぎでシーバスのフライフィッシングを楽しみましたとさ。これにて私の2024年フライフィッシングはお終いです。多分・・。

爆風スランプの『Runner』を口ずさむシーバスフィッシング(シークロ)

強風と言われれば、まだ何となくフライフィッシングもできそうですが、爆風と言われると、「今日は中止だな、中止。」と言いたくなる事でしょう。しかしハーミットブログの検索欄に「爆風」と入れてみると、意外に爆風の中での釣りって多いんですな。

ハーミットのシーバスボートフィッシングの歴史は長く、ハーミットが所有していた世捨て丸以前にボスパーというお仲間のボートで釣りをしていた25年以上前のこと。爆風の中で新砂水門の真ん中でシーバスがボイルを続けているものの、あまりの爆風でキャスティングできないんです。そこで船を風上側に回し、風下に向かってフライラインをロッドを持ち上げた状態で伸ばすとそれは凧上げの様になり、海面にフライラインが付きません。その爆風を利用してラインを伸ばすだけ伸ばし、ロッドを下げて水面にラインを着水させて、ノーキャストでシーバスを釣り続けたという事がありました。

先日の金曜日夜はそこまでの爆風ではないものの、風裏を探してポイントへ到着すると風が逆方向になり、その風に翻弄されるという全アングルでのキャスティングが必要な釣りになってしまいました。風が右から吹いたりその逆になったり。そんな時にどんな向きでもキャスティングができるようになっていれば、普段のキャス練の成果が出るんですな。

今年もあと一週間となってしまいましたが、皆さんはフライフィッシング納めへ行かれましたか? 私はあと数回釣りへ行く予定でオリマス。

ということで、金曜日の夜はこんな釣りでした。お暇な方はご覧くださいまし。

『Runner』 歌:爆風スランプ(一部抜粋)

♪〜
かげりのない少年の季節は過ぎ去ってく(今でも僕らは少年の心)
風はいつも強く吹いている(冬の北西風はツライ)

走る走る俺たち(ボートで)
流れる汗もそのままに(キャスティングで汗かいた)
いつかたどり着いたら(シーバスの境地に)
君にうちあけられるだろう(そのパターンを)
〜♪

シークロ
今回の釣りはシークロの伊藤キャプテン艇。よりによって出船した途端に爆風となりました。最初は南が吹いていたのですが途中から北に変わり、のちに北西風です。海面は常に波立っている状態。
シークロ1
最初の数カ所は音信不通でしたが、その後は入るポイントは常に反応あり。海面が波立っている為か、澄み潮でもお魚の喰いは良い状態。
シークロ2
爆風に負けず工夫をしてキャスティングを繰り返せばご覧の通り。フライはホワイトゾンカー。
シークロ3
良い場所はサイズこそ伸びませんが、数釣りが楽しめました。風のせいかお魚はストラクチャーにタイトについている事はなく、どちらかというと灯りの外側についてました。
シーバス
昨年ハチマルを取ったお客様ですが、今年もロッドが中々立たず上がってきたのはこのサイズ。大物は隅っこが好きみたいです😆
シーバス
私はチューブフライを持ち込んでシーバスに遊んでもらいました。今回のシーバスサイズは30〜70弱という感じ。コノシロシーバスシーズンはほぼ終わりましたが、お魚の引きはまだまだパワフルさを感じた横浜の夜です。
シーバス4
これにて今年のシーバスフィッシングはお終い、と言いたいところですが、明日も寒さにめげずに出掛けてきます。皆さんの釣り納めはもう終わりましたか?

オオニベ戦記2024(オオニベ クエストX・目覚めし種族)

イチローはオオニベを求めて10年目の旅に出た。イチローの装備は前回と変わらずこんな感じである。

武器:勇者の如意棒(Scott Kamui 18feet・ロッド)
武器:フロリダの旋風(Tibor Pacific・リール)
武器:願いの毛鉤(一生懸命考えて巻いたフライ達)
防具:釣騎士の袴(Nel-Epic ネオプレーンウェーダー
防具:浮力のむねあて(Simano ライフジャケット)

イチローはまずは今年の情報を得るべく、日向灘の砂浜を歩いた、歩いた・・。さまよい歩き出逢った町人に手当たり次第尋ねてみる。今年はこんな状況であった。

「オオニベはいるちゃ。しかし餌となるベイトがまだ沖合ん方に多い状態かな。場所によっては近場で太刀魚がおって、それを喰うちょるオオニベがおるちゃ。」

イチローは情報を元に河口周辺の砂浜を歩き回り、レミラーマの呪文を唱えてみた。しかし何も起こらなかった。仕方なくイチローは勇者の如意棒をここぞという場所で一日中振り回した結果、HPを100奪われた。しかし、宿へ戻りビール(つきのめぐみ)を煽ることでHPを90回復することができた。

イチローは翌日も浜辺を歩いて歩き回った。するとオオニベを求める勇者たちの集団があった。イチローはその端に仲間として加わった。それぞれが勇者の棒を振り回していたが、30人の勇者の中で一人だけルアーでオオニベを手にするものがいた。イチローはそれを見たことで気持ちが入ってレベルアップした。

イチローは翌日も、その翌日も勇者の如意棒を振り続けた。

その結果は・・・・。

ずっとドラクエ風で書くのがツライので、これ以降は写真と共に普通の文章に戻ります。 お暇な方はご覧くださいまし。

Scott Kamui 18feet
オオニベ戦記に使う如意棒(竿)は今年もスコットのカムイ18フィート。別名、筋トレ棒とも呼ばれる。しかしこのロッドで今まで仕留めた一番大きな獲物はヒラスズキ。イトウに至っては熱海さん(伊東の手前)しか釣っておりません。もはや小物ハンターロッドととして活躍中かな。
日向灘
今回絞ったポイントは3箇所で、いずれも有名河川から1キロほど離れた砂浜。オオニベの餌となるベイトを求めて歩き回るが、情報戦の釣りだけに釣れている場所とそうでない場所の人の量が違いすぎる。フライフィッシングは釣り方そのものが認知されていないので、その人混みに混ざるとトラブルになる可能性が高いので、自分で未開拓のベイトボールを探す必要があるため難儀する。
日向灘
ここのポイントが今回一番人が多かったポイントで、朝方に5本のオオニベが上げられていた。するとその情報はお昼までには広まり、1日を通して常に30名以上の釣り人がルアーを投げる事となる。間に入って投げようかとも思ったが、駐車スペースが少なく問題が発生しているので、遠征組の人は特に駐車場所に注意が必要。
遠投
今回は海の状況はベタ凪。北西風が手伝ってティペット1.5m+リーダー10ft(3m)+フライライン13m+ランニングライン31m(ランニングライン2本連結) =合計48.5mが、きっちりとターンしていた。追い風ありがたし。おかげでルアーの人との飛距離差はほんの僅か。
オオニベ戦記
釣りは毎日、朝5時半〜16時半ごろまで投げ倒し。今回の最大の失敗は霜注意報に翻弄されネオプレーンウェーダーを持って行ってしまったこと。日に数キロ砂浜を歩くものだからサウナスーツ状態。前にもこんなことがあったっけ。
クイチ
太陽が上がり今日も午前中はダメかと思った頃、ロッドがギュイ〜ンと曲がった。ラインをたぐり現れたのは、この輝く側線。おぉ、これはまさしくJewfish(ジューフィッシュ)。別名Mullowayは日本ではオオニベのこと。しかし・・・。
クイチ
しかし、大きめのクラウザーだといえども、オオニベと呼ぶにはチト小さくありませんか・・・。そうです、宮崎では子ニベはクイチと呼ばれ、メーター近くにならないとオオニベと呼べない(プライドがあるので)のデス。この魚は小さくてもオオニベとはいかに。なので、こんな1.5mにもなるこの魚こそ出世魚にしてほしいですなぁ。
オオニベのフライフィッシング
お子様がいるのであればきっとそのお父さんかお母さんも居る筈。そう考えた私は次の日も朝早くから同じポイントを攻めるのですが、何事も起きませんでした。
C&Fラインバスケット
今回の釣行で唯一改善されたのが全てのコーン(突起)の穴開け。これによってコーンが流されることはありませんでした。
フライ達
今回も色々なフライをタイイングして持ち込みましたが、納得がいくものは一つもなく、全て改善の余地アリ。とりあえずビーストもキャストしてみましたが、こちらは空気抵抗が大きすぎて遠投ができません。使ったフライの残骸は右下の通り。帰ってから釣り仲間からのヒントを頂き、次回の釣りに向かってタイイングの意欲だけは湧いてきました。
クイチ
かくしてオオニベ戦記2024年は幕を閉じました。10年一区切りでこの釣りを続けるかどうかを今は悩み中。しかし、近年は種苗放流の効果があってか遠州灘、相模湾、南房総、東京湾で釣れているオオニベ。身近な場所で釣れるのは良いことなのですが、クイチサイズのオオニベをイシモチだと思ってキープして持って帰る人が多いのが現状。この魚は1m以上にもなるので、60センチ以下は是非ともリーリースして頂きたいなぁと願うばかり。その前にオオニベの認知度を上げないといけないですね。その周知活動ガンバリマス。

ハーミットの歴史はインターネットと共に過ごしてきた

お客様に「ハーミットのブログはいったい何ページ書いたの?」と聞かれたので調べてみると、このお話で618話目になりました。このブログ以前は旧ツイッター(X)に呟いていたので、始めた当初から考えると良くもまぁ続いているもんだなぁと自分でも感心します。さらにホームページのお話になると、さらにその前身の『世捨て人倶楽部』のホームページを1998年初頭からスタートしているので(それ以前はそもそもHTTPがほぼないですしね)、ハーミットの歴史はインターネットと共にあると言っても過言ではないでしょう。

そのHTML上で私が一番書いたネタといえばダントツ本栖湖の話が多く、今でも冬ともなれば年に6〜8回ほど通っている訳でアリマス。中学生の頃から行き始めてざっと45年以上も通い続けているけれど、観光地化が進む訳でも無く今も昔も何も変わらないので、そこへ行けば実家へ帰ってきたような気持ちで安心できる場所なんですな。

さて、そんな本栖湖へ先週も行ってきましたが、タコりました。いつも言っている通り毎回釣果が出る場所ではないので、なんら凹むことはありません。そして今週末はオカッパリのシーバスに誘われて、久しぶりに東京湾奥を闊歩してきたのですが、その様変わりぶりにビックリ。

こうしてブログが600回を超えてくるとお話のボキャブラリーが減り、過去の引用はもう引き出しが少ないので、ネタを引っ張りようがなくなるとどうしても文章が短くなってしまいますが、ご勘弁を。とりあえず先週の私がどんな釣りをしていたかは以下の写真の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

本栖湖の霜柱
今シーズンになって初めて霜柱を踏みしめて本栖湖で釣りをしました。一昔前だったら、家の庭でも霜柱が立ったのに、最近ではとんと見ません。フライフィッシャーマンにとって地球温暖化で困るのは、日本のトラウト類の生息域がどんどん狭まっているのを肌で感じることです。
本栖湖の朝焼け
水温と外気温の差が大きいので、本栖湖から立つ朝靄は幻想的。そして湖面に太陽があたるのと同時に風が吹き始めます。とても釣れそうな朝でしたが、ポジティブに考えている私のロッドにはコツリともアタリません。
本栖湖
前回ドライで出ていたポイントは全くの不発。なので気分を変えて水深の深いエリアをタイプ3で探ってみました。しかしこれも不発。この後、風がものすごく強くなったので、昼食タイムにして午後の様子を伺いました。
本栖湖
午後は風が落ちたものの雨が降ってしまい、そのまま雨量が上がってこんな状態。一気に釣り人は減ったけれど、このまま17時のチャイムまで投げ倒して何もナッシング。雰囲気は良かったのですが・・。ちなみに前回放流された場所には釣り人がしっかりとおり、放流ものは釣れていました。
東京湾
そしてその週末の土曜日は久しぶりにオカッパリ・シーバスへ。ネットへ載せようと思っていたので合法的にできる場所を探すと、現在は釣りルールが厳しくなる一方で釣り場がとても少ないんですね。ここ豊洲は晴海側の一部が開放されていますが、あくまでも歩行者優先ですので、トラブルが起きぬように周りへの注意は相当気をつけなければなりません。潮は動いていて釣れそうな雰囲気の中で、一度だけフローティングミノーにバイトがありました。
白鳳丸
豊洲埠頭はルアーマンで混雑していたので、別の場所を散策。世捨て丸時代に散々お世話になったこの白鳳丸は国立の海洋研究船。この船が港にいるとき、このバラストタンクの排水周りにシーバスが付くのです。しかしいつも狙っているのは岸壁側ではなく海側。船に近づいて釣りができないので、指を咥えてみているだけ。
晴海埠頭を望む
帆船 日本丸が晴海埠頭に着いていました。晴海埠頭も合法的にできる場所が少なく、豊洲埠頭側の一部のみ。久しぶりに色々なところを回って思うことは、毎回コインパーキングに車を突っ込みながら釣りをしていると、お金が掛かって仕方ありません。都内はやっぱりレンタサイクルの方が良いですね。この後、京浜運河の懐かしのポイントに向かい、ボラに翻弄されて帰りましたとさ。