急激な温度変化についていけず、身震いが止まらなかった本栖湖

温暖化の影響なのか最近はそんな日は滅多にないのだけれど、その昔はリールが凍って巻けないとか、外に出しておいたビールが凍って飲めないなんて普通にあった本栖湖。まぁそれは1〜2月の話ですが、11月でもこんなに寒いのかと思ったのが先日の火曜日のこと。でも外気温計は1℃なので、そんなに寒くない筈なのですけれどね・・・

その前々日はキャスティングスクールの後に朝霞ガーデンで釣り会をやっていたのですが、その際は23〜4℃ほどでTシャツでもいられるくらいの暑さ。あまりの暑さにコーラを飲みながら釣りをするほどで、その様子はまるで9月頃の陽気。それだけ暑いと朝霞ガーデンのお魚の反応はイマイチなんですよね。

朝霞ガーデンの暑い日から中一日で気温差にして20数℃のところで釣りをしているのがどうも良くなかったみたい。そもそも予報は寒いというので身構えて背中にはカイロが2つ貼ってあり、下半身はアンダーウェアにGパン、そしてネオプレーンウェーダー。上半身は6枚重ねと、かなりの厚着で本栖湖へ向かったのです。しかしそんな様相なのに外気温計が指す1℃は嘘ではないかと思うほど手が痺れて凍え、湖から上がると吹き付ける北風に身震いするほとでした。人間ってものは急激に気温が下がると体が慣れていないので実際の温度以上に寒さを感じるのだな、ということを知った一日です。

そんな感じで朝は寒さを乗り切るために風裏を探し、午後は良さそうなポイントで投げ倒した12時間。マッキーと私にはこれが普通なんです・・。そんな本栖湖の最新事情を知りたい方は、以下をご覧くださいまし。

本栖湖
朝の気温は1℃で太陽が顔を出すまでは風がビュービューでホント寒かったです。今回の相棒はスコットのスイング1184/4とハーディのソブリン7/8。
本栖湖の紅葉
太陽が出た途端、風は止んで強張った体が少しずつ動くようになりました。が、魚っけは無く、テロ〜んとした水だと釣れそうな感じはしないんですよね。本栖湖は絶賛紅葉中で、キャスト後につい周りの景色を見回したりして。
本栖湖湖畔
秋は色々なものが実をつけていますが、これはなんでしょう?湖畔へ降りる樹木の隙間にありました。今回はマッキーと二人で本栖湖ポイントめぐり。過去に良かったポイントのその傾向と対策を教えながら巡りました。
本栖湖の紅葉
南岸の川尻側の紅葉はこんな感じ。現在満水でシングルハンドは幾分釣りにくい状況。お昼は湖仙荘でいただき、情報収集。最新の話だと持ち込まれたレイクトラウトの胃袋の中から、レイクトラウトが出てきたそうで、共喰いする例が出てきた様です。日本で合法的にレイクトラウトを楽しむのは中禅寺湖ですからその釣期は短いので、冬のレイクトラウト・フィッシングは皆さん手探り状態。しかしその生態(冬の行動)を知っている方は釣果を伸ばしている感じ。
レインボートラウト
とあるワンドでは50匹ほどのレインボーが見えたのですが全く喰わず。この日はスポーツセンター前で放流があったので、入れ喰いを楽しんでいた方が多数いましたが、それとは別の遠いワンドなのです。そして更に場所を移し午後の良い時間帯にライズ多数を発見。それを狙ってみたら放流もののレインボーでした。ま、オデコじゃないだけマシか・・・。
ヒメマス
更に別の場所でライズを繰り返す群れがあったので色々投げてみましたが、まったく喰わず。サイズも小さかったのでその正体を知るべくオレンジ&パートリッジ#12をキャストすると、ヒメマスがヒット。これがずっと水面を賑やかにしているのです。しかし、ヒメマスがレイクトラウトに喰われていなくなったと言っていたのに、今このサイズを放流したらレイクトラウトの餌となってしまうのでは?と心配です。
本栖湖のヒメマス
私もヒメマスのフライフィッシングを堪能しましたが、コイツだけを釣るのであれば、4番タックルで22番のミッジフィッシングを楽しんだ方が良いかも? です。そんな塩梅なので、現在本栖湖は至る所でお魚の反応があり、紅葉も楽しめて楽しく過ごせます。居つきの大物にはまだ少し水温が高い様ですが、大物爆釣のXデーは近い気がします。

旧精進湖有料道路を駆け上がり午後の本栖湖を堪能す

「うぁ水が透明でとても綺麗。でも風が寒いね。」
なんて言った後、彼女は彼氏に抱きつくカップル。
私の後ろでイチャイチャしやがって! なんて羨ましい・・・。

しばらくすると中国の方々がいらしい集団が来て、
「イーガー ミーリー デ フー。ディアン チェン チー ハンラン。」
(グーグル翻訳で逆引きするとこんな感じで聞こえる)
何を言っているのやら・・。

そして今度は韓国のお方らしき人たち。
「ムォセィ チャブル ス イッセルカ?」
あ、私をそんなに見つめてもそう簡単には釣れませんよ。

そして溶岩隊にはこんな軽装で寒くないの?と言いたくなるヨーロッパ圏の人々。

富士五湖は現在紅葉真っ盛り。日本はどうしてこんな急激にグローバルで多国籍に溢れる国になってしまったのでしょう。ハーミットのある大塚はホテルがたくさんあるので歩いている方の半分は日本人じゃないし、本栖湖観光駐車場にいたっては日本語で喋っている人の方が少ないのではないかと思うくらい。富良野や妙高と同じようにまもなく日本の観光地は全て英語表記で一般言語は英語になり、ラーメン一杯の値段は3,000円に迫るのかもしれない。

そんな釣りに関係のない雑念を振り払うことが出来ず、色々な思考が巡りながらも一本の杭になろうと努力する『河は眠らない/開高 健』信者の私。釣り人は糸を垂れている時間は決して暇ではなく、15分も投げ続けて反応がなければ何が悪いのかと思いを巡らせるのである。糸を細くしてみる、フライを変えてみる、ポイントを少し変えてみる、引き方を変えてみる。一通りの事をやってもダメな時は、前述のように釣り以外の雑念が発動するか、懺悔する禅の世界へと引き込まれていくのである。

時間とは短いものだ。

この繰り返しを何度か行うと17時を伝える町のチャイム音が聞こえてくる。浩庵荘には漁火を思わせるランタンが灯り、竜ヶ岳の上を覆う雲の龍が本栖湖へ舞い降り始める。これが本栖湖終了の合図となる。私の竿に手応えあらず、無事オデコを迎えるのであった。

そんな昨日のお話は以下の通り。お暇な方はご覧ください。

精進湖
連日の釣りモードで睡眠時間が必要になり、今回は午後の本栖湖を目指しての出発。遅い時間帯なので渋滞は覚悟の上だったが、高速道路・大月IC付近の渋滞が全く動かないので、仕方なく甲府南へ廻り、旧精進湖有料道路を使う峠越え。久しぶりに精進湖をぐるりと見廻しました。
本栖湖
ここ数年は11月10〜20日前後に大きいサイズに巡り合っているので、今回は期待がもてるかも?と、いつもながらのポジティブシンキング。本栖湖周辺は落ち葉がドッサリですっかりで秋の装い。午後風はキツいのだけれど、太陽が竜ヶ岳の裾に落ちる頃には落ち着くのである。
本栖湖
午後のコアタイムは私の中では15〜17時。それまでの間は、今日の場所をどこにするかを決めるために湖を一周して見定めるのである。
入漁券
湖仙荘の情報では、今期ルアーの釣り人によって60本のレイクトラウトが持ち込まれたとのこと。取っても取っても減らないレイクトラウトはブラックバス繁栄期を思い出す。人の手によって輸入された外来種の末路は一体どうなるのであろうか。
バックワインダー
ウィンストンのマイクロスペイが入院中なので、今回はセクター908/4とバックワインダーのセット。ラインはインターミディエイト。
本栖湖
今回の釣行で20mほどのキャストできる位置で3度ボイルが起こった。僕らの作ったボイル3秒ルール(ボイルが起きたらそこへ3秒以内にキャストしたら高確率でヒットする)のうちにキャストできたのだけれど、今回は全くの無反応。波気がありすぎたのかなぁ・・。竜ヶ岳の上にある雲が徐々に龍のような形になり、やがて湖に降り立つ景色はイブニングのクライマックスと私は捉えている。
浩庵荘
17時のチャイムを聴く頃には浩庵荘にランタンの燈。まるで海上から熱海の灯りを見ているかの様。コロナ前とは打って変わって人だらけになってしまった本栖湖。せめて釣りをしている私をそっとしておいてくださいな。帰る車中では、1980年代後半に本栖湖へ通っていた際に後輩の車で流れていた、ユーミンの『リフレインが叫んでいる』がリフレインし続けているのでした。

疲れた体を癒しに少年の心に戻れる弁慶堀へ昼寝に行く(赤坂見附)

田舎が無い私は夏休みが始まっても遠出する予定はいつも無かった子供の頃。なので都会に残った数人の友達と一緒に出かける釣り場は決まって近所の弁慶堀。昨日その堀に掛かる橋の中央で首都高4号線とその前に広がる緑に囲まれた弁慶堀を眺め、そっと目を閉じて過去の自分と重ね合わせてみた。聴こえてくるのは行き交う車の騒音に混じる虫たちの聲。そして釣り仲間たちとたわいも無い会話や、数々の思い出。ここへ訪れればいつでも小学6年生頃に戻れるのだなぁ、と。私はいつまで経っても釣りをしている最中は少年の心なのだと悟り、はがゆいやら、恥ずかしいやら・・。

毎年のことですが9月後半はどこへ行こうか悩まされる時期。最近はお店はの暇さからストレスを感じているのか、お疲れ気味の私。いっそ何もせず家でボーッと過ごせば良いのに、家にこもっていると益々調子が悪くなるのが私でして、やっぱり風を感じながら野外で昼寝をする方が似合っているのです。いつもならば前日までに計画を立てて朝早くに目的地に向かって出かけるのですが、今回は気分が気分が乗らず何も考えられず爆寝。翌日考えた挙げ句、赤坂見附にある弁慶堀のボートに乗ってお昼寝する事に決めたのでした。お昼寝といってもロッドはとりあえず持っていき、まぁなんか釣れたらいいなぁ、とお気楽な私。

昨日のユルユルなフライフィッシングは以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

弁慶堀
「暑さ寒さは彼岸まで」と、昔の人々の格言はホント凄いです。お盆が終わった途端に半袖ではいられない気温まで下がった昨日。この大都会のど真ん中でも肌寒さを感じました。三連休開けだから釣り人なんていないのかと思いきや、そこそこボートは出ていました
弁慶堀
12月〜4月中旬までは対象魚がレインボートラウト。それ以外の季節はブルーギルにブラックバス、そして雷魚といったところ。夏の間はウィードがびっしり。少年時代はとにかく魚が釣りたくて、ルアーを投げまくったものです(のちにフライ)。ここで知り合って仲良くなった釣り友達が数多くいます。
シンガマボディフライ
家にある釣具をかき集めてきたので、足りないものだらけ。とりあえずカメムシフライやこのシンガマフライがあったので、これを投げることに。落ちた時の波紋でブルーギルがやって来て突っつきまくるのですが、#10フックでも大き過ぎてフッキングしないチビスケが多い季節。
セミの断末魔(ピンボケ)
蝉ファイナル【semi final】:蝉の最後の意。水面に落下し、鱒(その他魚)に食われる様。この状況を狙い撃ちする釣り師のことを蝉プロと言う。 昨日までの暑さで生き残っていた蝉が私の前にポトリと落ちた。バスに喰われるその断末魔に期待し、ロッドを構えてじっと待つ・・、何事もない・・。
ブルーギル
ギルちゃんはフックサイズを落とせばいくらでも釣れることは分かっているのですが、掛かるサイズがタナゴみたいな大きさになってしまうのです。なので10番フックでずっと釣り続けていると、ようやく釣れた手のひらサイズ。ギル以外では雷魚が掛かったのですが、ギルタックルのままの4Xだったので簡単に切れてしまいました。デカバスはカメムシフライを見るものの、じっと見据えるだけで喰いつく事はありませんでした。
弁慶堀
季節の変わり目で釣況は思わしくない。疲れたところでアンカーを打ってうたた寝😴 緑の隙間からニョキっと映えているのはニューオオタニ。昼寝にはちょうど良い気温と季節。
扇屋
ボートの営業時間いっぱいまで釣りをすると、帰宅ラッシュにかちあってしまうので、4時ごろ退散して夕方呑みへ突入。この居酒屋はいつも昭和歌謡が流れており心地よいのです。その流れで後輩に引っ張られて二次会は昭和歌謡のスナック?に行き、絶叫系の歌を熱唱しストレスを発散するのでありました。

涼を求めて野反湖へ行ったら、朝霞ガーデンよりも水温が高かった件

秋とは程遠い熱波の日々が続いてますが。皆さんはいかがお過ごしですか? 私は相変わらず週に二日ペースで釣りへ行っておりマス。先だっての日曜は秋とは思えない暑さの中でキャスティングスクールを行ったのですが、芝生の雑草は伸び放題でそれはまるで草原の中でのフライキャスティング練習。しかしポジティブな皆さんはそれをウェーディング時の練習として、しっかり時間までキャス練を行う熱の入れ様。こんな方々はすぐにキャスティングが上手になっちゃいますね。

更に午後の外気温は34℃あったので朝霞ガーデンの釣りは断念しようかと思ったのですが、キャスティングスクールにいらっしゃったお客様のほとんどがそのまま朝霞に移動したので、フライポンドは一気に人でいっぱいになり私も必然と参加。こんな暑さじゃ釣れないだろうと思っていたのですが、朝霞の湧水量は豊富なので、水温は20℃あるかないかを保っているのです。そのおかげで皆さんはドライフライオンリーで3時間いっぱいまで遊んでいました。いやぁそれにしても、1日で何リットルの水を飲んだことでしょうか。補水は大事です。

そんな週末の日曜日をめいいっぱいフライ漬けで楽しみ日焼けをした私。その翌々日は第三火曜日定休日なので、火曜日店長研修日としての釣行です。涼を求めて兼ねてから予定していた野反湖へ、カメムシフライを持ってドライフライフィッシングを楽しんでしまおうと言う寸法です。

野反湖は東京から片道3時間半は掛かるので日帰り釣行は敬遠されがちなのですが、僕らは釣りに対してはタフガイなものでして普通に日帰り釣行。それもモーニングライズを狙いたいものだから、家を出発するのは睡眠時間を削って朝1時半。マッキーに至っては僕らを迎える為に12時台の出発という、修行にも近い釣り。夜明けから釣り続ける僕らはほぼ休憩無し(実際には疲れたらその場で仮眠してます)で釣り続け、イブニングまで突入するというおバカな集団です。

そんな週末と野反湖の様子は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

今回の戒め:馬鹿力はロッドを捻じ折る・・

キャスティング練習
キャスティングスクールに集まった人々は総勢10名。雑草の伸び方が半端ない。そしてキャスティング後はフライラインが雑草の油でベトベトになってしまったので、帰った後のフライラインのメンテが必要になりました。
朝霞ガーデン
朝霞ガーデンへ移動したのは13時過ぎ。フライポンドには2名のお客様しかおらず、そこへ僕らが8名お邪魔しました。私は隣の2号池でサクッとドライフライで釣って、釣りはすぐに終了。
朝霞ガーデン
フライポンドに手を突っ込めが水温は低めで安定。そして少し濁りが入っていたのでドライフライフィッシングには良いコンディション。フライサイズも気にせず12番サイズで普通に釣れました。皆さんのロッドが交互にしなります。空は秋色ですね。
野反湖
その翌々日には野反湖の湖畔に立つ私。モーニングライズを釣りたかったので、釣り場に立ったのは日の出の30分前。ライズはかなりあったのですが、朝イチのライズは食べている虫が小さくうまく合わせることができず、ノーキャッチ。ライズは30分ほどで終わりました。
野反湖
ライズが止んだ後のまったりした時間に野反湖へ手を突っ込んでみると、あれま、朝霞ガーデンよりも水温が暖かいじゃありませんか! 本当に9月なのかと思ってしまう水温が余裕の20℃越え。こうなると各流れ込み周辺の水温が低い場所しかお魚は出ません。なので最初の流れ込みはマッキーと後輩に任せ、私は延々と次の大きな流れ込みまで歩くのでした。
湖面に落ちたカメムシ
ニシブタ沢に比べたら沢の水が少ないけれど、水温が低く散発にライズがしている。すると私の耳元を羽音を立てて通り過ぎたカメムシが湖面へポトリと落ちた。それが風に流されしばらくすると大きな音と共に水中へ消えていった。ウム、やっぱりカメムシパターンなのだ、と思った瞬間。
レインボートラウト
フライはモホークとフォームカメムシを交互にキャストし、最初に釣れたのがモホークで釣れたおチビさん。胸鰭がとても長いここ特有の個体なんですが、残念ながら片目が失明してました。
ハコスチ
午後の良い時間帯が近づいたので、マッキーがいるニシブタ沢へ戻るとライズはまだ続いていたが、飛んでいる虫が小さい。なので10番の真っ黒けのテレストリアルに変更し、ライズするポイントへ次々と打ち返すと何度もジャンプを繰り返すハコスチがヒット。サイズは50アップといったところ。
ニシブタ沢
彼らはドライではあまりキャッチできなかったものの、マラブーやMSCニンフで二桁キャッチしていたので、お魚の良いコンディションに入っている。水温があと2〜3℃下がれば、ドライへの反応はもっと良くなるでしょう。
レインボートラウト
小さい各流れ込みでは、野反湖生まれのとても綺麗なレインボートラウトが数多く遊んでくれる。ドライオンリーで楽しむ方はフックサイズの違うフライの種類を沢山持っていくことで、その場の変化に対処できます。私のような持ち玉の少ない人は苦労しますヨ。
神様ちゃんぽん
最近、僕らがハマっている食べ物情報を一つ。関越自動車道・上里サービスエリア内にある神様ちゃんぽんというお店があるのですが、ここのチャンポンがそこそこ美味しいので、寒くなるこれからのシーズンはここを通るたびに食している。写真は海鮮ちゃんぽんだが、おすすめは白ちゃんぽん。ボリューミで満足のいく品(当初と具の内容が若干異なるのは、世の物価高のせいかも・・)。

 

金精峠を駆け上るルート120はフルーツ狩りロード(大尻沼)

今回は一緒に行くお客様のリクエストで大尻沼へ行きましたが、こんなタイトルを付けておいてなんですが、フルーツの写真は一切出てきませんので悪しからず。

群馬県の沼田から目指す金精峠、あるいは日光いろは坂を駆け上り金精峠までの間はフライフィッシングロードといっても過言ではないでしょう。群馬県側では片品川水系で渓流魚はもちろんのこと、数多くの管釣り、大尻沼、丸沼、菅沼がフライフィールド。栃木県側では、大谷川からいろは坂を登り切れば中禅寺湖、湯川、湯の湖と、何も川も湖も楽しめる地域なんです。

ともあれ季節は9月だというのに毎日が30℃超えで、川の水温は高止まりのままの為に現在の釣れるフィールドの選択肢から大尻沼のおかわりと相成りました。目指す大尻沼は沼田インターを降りてルート120を進むのですが、道すがらは訪れた方ならご周知の通りその道路側にはたくさんの果物園があり季節に応じ収穫された果物が露店に並んでいます。ちなみに大尻沼のスタートは6月なので、その頃はさくらんぼ狩り。7月の後半になればブルーベリーやとうもろこし(果物ではありませんが)が並び、8月後半にもなると桃が並び始めるのです。やがてブドウが始まり、9月に入ったので僕らは梨狩りといきたいところですが、梨を食べたくて釣りを少しだけ早めに切り上げ、道の駅を目指すのでした。

さて、肝心の釣りの方ですが、丸沼周辺は日中は25〜6℃でピーカンで、私は日焼け止めサンゲイターを忘れてしまい、見事に日焼けになる始末。水温はやや高めでお魚の浮きはこれからといった感じ。しかし、前回見かけなかった35〜40センチ台が多くいたので、ドライフライでの数釣りは楽しめるので、今月後半からが秋シーズンに突入となるでしょう。そうそうカメムシはまだ飛来してないので、これからがドライ本番。これを見て出掛ける皆さんはモホークとフォームカメムシ、それに少しのテレストリアルを持って出かけてはいかが? そして帰りのお土産は果肉たっぷりの梨とりんごが待っています。

お暇な方は以下の昨日の様子をご覧くださいまし。

丸沼
大尻沼の釣りは前日までに日光丸沼の環湖荘に電話予約を入れる必要がある。ちなみに丸沼の標高は1,430mで、大尻沼はこのすぐ下にあるので、ほぼ同じ標高。野反湖が1,513mなのでこちらもシーズンは今がベストシーズン。因みに大尻沼は隔年オープンで、来年は丸沼の上にある菅沼の年(標高1,713m)
大尻沼
入漁料とボート代のお支払いは7時半からで、大尻沼は朝8時から17時まで釣行が可能。お金を支払ったら、下流部に戻り丸沼高原第二駐車場に車を停めて、大尻沼へ向かう。歩いて5分程度かな。ライフジャケットを持っていない方は、入漁料お支払い時にその旨伝えてライフジャケットを借りましょう。
大尻沼
当日は平日だというのに7人の釣り人(船は1日20艇限定)と少し多め。ゆっくりスタートした僕らは、その半分の人はすでに出られていたので、最初は出船場所中心に魚の姿を探しました。
レインボートラウト
放流があったのか前回見かけなかった35〜40センチ台が元気よく泳ぎ回っていたので、最初はそのサイズのレインボートラウトに遊んで頂きました。
セッション905//4
今回は購入したセッションの9フィート5番の初卸し。色々なレンジのキャスティングを楽しみながら、ロッドのアクションを確認。ラディアンに比べるとややセントリックよりのアクションで、セントリックと比べればそれほどパリッとはしていないので、私には好みのアクション。
レインボートラウト
時間の経過と共に居つきの50〜60センチ台も動き始め、モホークで次々と仕留めていきます。と言いたいところですが、ヒットこそ次々と掛けるのですが年々賢くなるマス達はヒット後にすぐに葦に絡んでいく個体が多いんです。そしてその葦にレインボートラウト自身がフライを擦り付けてフックを外していくので、ヒットしてもその半分もキャッチできません。(C&Rの為にネット内で撮影するので、魚が大きすぎてはみ出てしまう個体もあり写真に収まらず、さらに暴れてすぐに逃げ出すのでロクな写真がないの図)
大尻沼
ど日中に時期を間違えたツクツクホーシが1匹だけ鳴いてましたが、それ以外は風が穏やかだったので無音の世界。太陽の降り注ぐ音が聞こえてきそうなくらい無音です。
レインボートラウト
掛けてもバラしてしまう個体が多いので色々と考えた結果、ティペット部分を葦に絡ませさせない為に掛けたら一旦走らせる事で、葦とフライラインが触れてパラパラと外れて行く事がわかりました。なので強引な寄せをしない事でレインボートラウトの葦外しの術にハマらず、キャッチ率が上がり始めました。
大尻沼
因みに今回のやらかしは、フライボックスをカメムシボックスしか持って行かなかったこと。なのでフライの使用範囲が狭い為に、試したいフライはここにあらず。なのでスレた個体は遠投してボートとの距離を取ることで、ヒットに持ち込めました。最後の方は面白がってフライラインを全部キャストしてバッキングラインとの継ぎ目を持ち大アワセをして遊んでいたのですが、さすがエアフロはラインの伸びがほとんどないのでフッキングするのですな。掛けた時からバッキングラインという状態で遊んでみましたが、魚のサイズが50センチ程度だと、ラインの重さとその抵抗でバッキングラインを出していく力がほとんどないんですね。
レインボートラウト
水面に落ちている虫たちをみましたが、現在は白い蛾と見慣れないテレストリアル(アリを巨大化した感じ?)。樹木は少しだけ黄色になり始め、落ち葉が固まるとその隙間に虫を探すレインボーが見えます。それが一番やる気のあるレインボーなので、狙い撃ちしましょう。
レインボートラウト
ドライへの反応が良かったのは10時半〜12時半くらい。午後の後半は風が無さすぎて釣りづらい状況が続き数は伸びませんでしたが、合計8本の釣果。取れなかった魚は数知れず。そして3Xをぶっちぎっていった強者は3本いました。ドライフライのサイトフィッシングって最高!

天空の湖と呼ばれる野反湖で癒されたい釣り人たち

最近、とっても寂しいのです・・。

釣果が・・。

今年の解禁から本流の釣りは今のところ全て惨敗で釣果は皆無。渓流のヤマメやイワナについては、そつなく数釣りはしているものの大物らしい大物はない。梅雨の時期である筈なのに、まるで夏のような日々が続いているので、今年はこのまま渓魚のシーズンが終わってしまうのではないかと思えてくる。

先日のこと、仕事から帰り出迎えてくれる愛猫をかかえ、ヒシと抱きしめ生命感を感じてみた。生まれたばかりの子供より重い大猫の鼓動を感じ、「あぁこれくらいの魚が釣れないかなぁ。」なんてため息をつきながら独り言を言っている私が、とても虚しい・・・。

先週の南西諸島釣行からネガティブモードに入ってしまった私は、5月病ならぬ7月病に陥ったのかもしれません。ふとに我に帰り今年の釣果に気がついた事で、ポジティブな気持ちだけでは結果が結びつかない事を感じて発症。釣欲が衰えて、胸の中心がシクシクと痛み誰かがギュっと掴んでいるかの様な状態。気が付けば釣りをしばらく休もうかなんて、呟いたりして。結構重症じゃないかなと自己分析。

でも私は釣りが仕事なので止める訳にもいかず、このモヤモヤを晴らしてくれる何かがないかと考えていた。するとマッキーが、「先だって野反湖へ行ってきたのですが、入れ喰いですヨ!」と言う悪魔の囁き。釣りの痛みは釣りで癒やす。あの天空に近い湖で風景を見ながら好釣果が出れば、もしかして少しは気持ちが晴れるかも? しかし”入れ喰い”の言葉にすがるようでは、やっぱり重症だな・・。

朝一番のドライフライを楽しむために到着は夜明け30分前スタートと決めた。朝1時に家を出て現場へ向かったが、到着はやや遅れ気味の4時過ぎ、外気温は16℃。ポイントはすでにエサ師に占拠され、その隙間へ入って釣りをするしかない状態。いつもなら人のいない場所へ行って釣るのだけれど、今回は数釣りで癒されたくてその場を離れる事はなかった。

結果を言えばエサ師が朝の時合いでパタパタと釣れただけで、フライとルアーはほとんどアタリがない状況。しかもドライにこだわった私はそれこそ何もナッシング。仕方なくエサ師に挨拶して間に入れさせて頂いた。釣師というものは自分の釣り自慢はしたい訳で、その餌釣り集団のおじさんの一人がこんな話を始めた。

「昨年の釣行は野反湖だけで約50回。釣り日誌を見ると日に平均4本は釣って持って帰るんだよ。」と。

5本釣れればそれは全てを持ち帰り、食べきれないから近所に配るのだとか。計算するとこの人だけで年間200本の50センチあるレインボーを持ち帰っている事になる。年券購入者のお仲間が皆同じ様にしているのだとすれば、この集団だけで年に1,000〜1,500本もの魚を持ち帰っている計算になる。野反湖ルールは日に5本なのでルール上は全く問題はないのだけれど、フラシに入った腹を向けたレインボートラウトを見ていたら妙に悲しくなり、せめてこの魚達が無駄になっていない事を願うばかりである。

そんなモヤモヤを抱えながら釣りをした昨日は、ドライフライでの釣りは全くもってパッとせず、仕方なく沈めて何本かヒットしはしたものの、帰りの道中は釣行前よりも優れない7月病に陥ってしまった。なので、昨日はシャッターを切るのも忘れてしまい写真数が少ない中からの記載。一応ご報告までに気になる方は以下をご覧くださいまし。

天空の湖の野反湖
現在の野反湖はノゾリキスゲ(ニッコウキスゲ)のシーズン。水位は80%くらいで、湖岸沿いを歩いて散策できます。実際は朝の暗いうちに到着したので、この写真は帰りの風景。
テレストリアル、フライパターン
今回投げまくったドライフライたち。右から2番目のフライはシンガマボディを使ったフライで、浮き輪のような浮力材を使うので、絶対沈まない。しかし、このマテリアルは現在手に入らなくなってしまった。一番右のバッタはこれからのシーズンによく使うイワナパターン。
野反湖の湖岸
ワンドの奥は人が多すぎで入れないので、弾かれたように対岸へ。目の前でライズはするものの、その大物は全てコイだった・・。更に1日を通して曇り空&小雨だったのは良かったのですが、この日は虫が全く飛ばないので、湖面にザワつきを全く感じませんでした。
レインボートラウト
野反湖の将来を考えてせめてもの救いは、レインボーの稚魚がたくさんいるということ。それもサイズが10〜20センチサイズとバラバラなので、稚魚放流ではなく天然繁殖が以前の様に順調に復活しているのでは、と考えられる。この将来を担うチビたちのお陰でオデコは無いのだが、フックサイズを12番より小さいものにしてしまうと、このおチビが入れ喰いになってしまう。
レインボートラウト
あまりにも何も無いのでエサ師の横へ入らせて頂き、沈めてようやく釣れた一尾。ヒレが回復した綺麗な個体でした。
野反湖のドライフライフィッシング
本日も雨にて私が雨男という事が決定。後輩は前半にドライで大きなレインボーを仕留めていましたヨ。この日は寒い1日で日中でも最高気温は22℃ほどだったので、ずっとレインウェアを着っぱなし。
レインボートラウトのテール
テールは回復した痕として歪んでますが、立派に再生し始めています。昔に比べるとドナルドソンはほぼ居なくなり、現在は掛かれば大型の個体はだいたいハコスチになります。
レインボートラウト
イブニングになればきっと入れ喰いになると信じて待ち続けましたが、朝4時過ぎから17時までやって何も起きないので諦めて帰りました(タフな私)。マッキーが行った日から5日目の事ですから、ワンドの魚はエサ師が120本くらいは持って帰った計算です。あぁ、イレグイ情報はどこへやら・・・。野反湖でのカメムシドライでの本格的シーズンはこれからですので(沈めて引っ張ればもっと釣れます)、皆さんも天空の野反湖でフライフィッシングをお楽しみくださいまし。

サイトフィッシングが好きな私は、2年に一度の行事を行う(大尻沼)

私、サイトフィッシングが大好きです。ですが皆さんに私はソルト好きと勘違いされがちですが(もちらんソルトも大好き)、私が一番好きな釣り方はやっぱりヤマメのサイトフィッシング。ヤマメの美しさもさることながら、キャスティングスキルやフライのクオリティを要求される点を含めて、フライで狙えるターゲットの中でダントツ楽しいと感じています。そしてこのヤマメは新緑の春がメインなので、釣れる度に我にかえり、見えてくる周りの風景を含めて好きなんです。

ヤマメの場合、まずはライズを見つけてそのアプローチを考え、フライは何にするべきかを決めてからソイツを釣るまでずっと粘り続けるハンティング的な要素が満載。この釣り方だと狙いをつけたヤマメのライズは定点でしているので繰り返し投げ直しができる訳ですが、これが一撃必中のサイトフィッシングの場合はそうはいきません。

ワンチャンスにかける思いはソルトウォーターでいえばクロダイやヒラアジ類、ボーンフィッシュ、パーミットなど。スピードとタイミング、さらにキャスティングスキルが要求されるのですが、フレッシュウォーターでも湖のドライフライフィッシングで同じようなスタイルを楽しむことが出来ます。

中禅寺湖でセミフライを投げてジッと待つのと違い、私の場合は回遊してくるトラウトを見つけてその鼻先に投げて食いつかせるというスタイルが主なので、素早く魚を見つける目を鍛える必要があります。本栖湖や野反湖、丸沼でそのサイトフィッシングを楽しんでいる訳ですが、もう一つ2年に一度楽しめる湖?が大尻沼で今年はその解禁の年でアリマス。

ボートでのサイトフィッシングに求められるのは、魚を素早く見つける力とその距離感とキャスティングの正確性。スレている時にはさらに食べているフライを絞り込むという所でしょう。ローボートを漕ぐ技術も必要なので(エレキを使っても良いですが)、レインボートラウト1本の価値が自分の中ではかなり高い場所にあるものと思って楽しんでます。とはいえ、C&R(キャッチ・アンド・リリース)がルールのこの場所なので、魚のストック量は保証されているので普通に釣りをしていればまずオデコにはまずならないので、サイトのドライフライにこだわらなければ、誰でも楽しめるのが大尻沼なのです。

さて、今年も良い季節に入ったので大尻沼で遊んできましたが、ココで遊ぶと「野反湖はいつ行こうかな?」と考えてしまいます。本日はお仕事に集中する日ではありますが、こうしてブログを書いている時には既に次の釣行に向けて妄想がいっぱい。いつになっても時間が足りない私・・。

お暇な方は以下の様子をご覧あれ。
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大尻沼 (入漁料取扱:丸沼温泉 環湖荘 群馬県利根郡片品村東小川4658-7 TEL 0278-58-2002)
入漁料:¥2,500
ボート代:一艘¥3,300・2名まで(岸釣り禁止なので合計¥5,800必要・予約制)
ルール:キャッチ&リリース・バーブレス使用・他
解禁期間:5/18〜10/31(開催年事に要確認)

*船は手漕ぎとエレキ用が用意されており、一日20艇が上限。ライフジャケットが無い方は無料で借りる事ができます。釣り券支払い時にお借りしましょう。

大尻沼のルール
今回はサイトフィッシングのスキルをより高いところへ持っていくために、その練習場所として大尻沼を選びました。私はここの釣り時間は8〜4時半と勘違いしてましたが、5時までだったのですね。ちなみに入漁料支払いの受付は7時半からです。今回は釣り人が多く7艇出ていたかな。
放流されたブラウントラウト?
湖についてまずビックリ。ターンオーバーしている最中なのか、水が抹茶色なんです。そしてブルーグリーンの水と入れ替わる境目が出ており、それが時間を追うごとに変わっていきます。その抹茶色の中にスポット的にできたグリーンカラーの場所でバシャバシャとライズしている魚がいたので、投げ込んでみたらコヤツでした。放流したてらしいブラウンは朝だけ入れ喰い状態でしたが、チビを釣り続けてもしょうがないので、数本釣った所でヤメました。でもこのブラウン達は2年後が楽しみ。
レインボートラウト
水の色が抹茶色の場所はサイトフィッシングがしにくく魚を見つけるのが大変だったので、グリーンカラーの場所を中心に魚を探し求め湖の奥へ。朝早い時間は魚は浮いておらず10時ごろから徐々に回遊するレインボーが見え始めました。魚を見つけた時の距離が10m以内だとお魚はフライよりもボートを意識して喰わず、それ以上の距離だと50センチ以内に的確にキャストが決まれば躊躇なくフライを咥えます。
大尻沼のレインボートラウト
最近の傾向として、昔ほど数が居る感じはしませんが、魚のクオリティが年々良くなっており、ボディが太く、健康的なレインボーが釣れてくれます。そして何よりも長年ココに棲んでいる個体なので、ネットが臭くなりません(放流ものは人工飼料の匂いがしてネットが臭くなります)。とはいうものの、シーズン後半戦はリリースが繰り返され、口が真っ赤になっている個体がほとんどで、幾分可愛そうな気もしてきます。
レインボートラウト
天気予報では終日曇りで風はさほどない様に書かれていましたが、意外と風が強くてボートポジションが取りづらい状態。最初は風まかせで流しながらサイトをしていましたが、魚が回る場所はアンカリングして目をこらして遠い魚を探します。
ローボート
私のローボートの漕ぎ方は特徴があるので、すぐに私であることがバレます。ちなみにローボートで静かにポイントへ寄せるテクニックとして「弁慶漕ぎ」という内輪ネタがありますが、これは小さな弁慶堀で静かにポイントへ寄せるテクニックで櫓1本だけを船首で漕ぐカヤック漕ぎ。そうすると音を立てずにポイントへ近寄れます。
大尻沼で使ったフライ。
今回使ったフライはモホークとジバチ、そしてラッピングビートル。すでにブサイクくんしか残っていなかったのですが、写真をパチリ。しかし、蛍光色のパラシュートポストは嫌がる様で、ラッピングビートルは全くの不発。
レインボートラウトの尾っぽ
今回も多くのレインボーをキャッチしましたが、その全てがヒレピンで、昔のように尾が再生して曲がった様な個体やヒレが丸い個体は一本もいません。その代わりに以前のような午前中で20本釣って即帰宅なんて芸当はできません。
雨の大尻沼
予報は降水量0ですが、雨男の私だけあってザーザー振りになりました(笑)。しかしこの雨がブラインドになり、湖面は逆にレインボーを見つけやすくなるので、その最中は簡単にレインボーがヒットします。
レインボートラウト
レインボーのサイズは50〜60台半ばまで。いずれもヒレピンで、数はぎりぎりツ抜けできませんでした。網から魚を出せないので、こんな写真しかなくてスミマセン。しかし、この魚の太さとコンディションは今までで最高な状態です。
レインボートラウト
最近は湖のドライフライフィッシングをより楽しむためにセントリックのC904/4 (4番)を使っているのですが、今回は魚の太さとコンディションの良さに4番ロッドはちょっとパワー不足。ヒット後に寄せることが出来ずに大変苦戦しました。次回はちゃんと5〜6番を持って伺います。

本栖湖戦線異常無し!(大荒れの日は湖でびしょ濡れ体験)

雨をたっぷりと吸い込んだゴアテックスのレインウェアに不快を感じながら、爆風雨の中でロッドを振り続けるが、ロッドから魚信はピクリとも伝わってこない。もっともアタリは無くとも爆風をに煽られているロッドは、それだけで20センチのマスと引っ張りこしているような感覚に陥る程。そして雨水が襟元を伝う冷たさで我に帰り、「俺は一体何をしているんだろう。」という気持ちになる、それが本栖湖の普通。そしてレインウェアの湿り具合から、そろそろ買い替え時だなぁ、と悟った今週でした。

帰ってきて早々シムスのカタログに目をやると、G4プロジャケットは税込12万円弱とな。G3はかろうじて10万円以下だけれど、一緒に行くメンバーが着ているとどうしても違うものに手を出したくなるというもの。2024年のカタログと睨めっこを続けると、今年はカラーが地味すぎる上に選択肢の少なさに購買意欲が萎えてしまう。それにしてもいついつ頃からレイウェアのゴアテックス神話が続いているのでしょう?

私がビンボーだった前職の新人時代に着ていたレインウェアを思い出せば、その時はスミスが輸入していたピーターストームだったかな、カラーはブルーである。カフの部分がG3ガイドジャケットの様に外側の生地がスッキリして引っ掛かる部分が無く、内側の手首部分にはニットの返しがあるというもの。腕を上げっぱなしにするとそのニット部分が水を吸い込んでやがて脇へと染み出してしまうのだが、そこまでいかない弱雨ではとても快適だったのを今でも思い出す。それにこの会社の生地はストレッチ性があり、アウター全体が伸び縮みするモデル。今で言えばゴアテックスのプロシェルみたいなものかな。しかし、生地には透湿性はアリマセヌ。

その頃に新素材としてゴアテックスは既にあったけれど、とても高くてビンボーな私には買える代物ではありませんでした。なので、他のメーカーの透湿性素材であるエントラントやシンパテックスなどの少しでも安いものを選んで着ていましたっけ。

今ではウェーダーのほとんどが透湿性モデルになったけれど、ゴアテックスで作られた初期の各メーカーさんのウェーダーは高価なのにダダ漏れ状態で、そりゃ酷かったものです。今や上から下まで透湿性素材で覆われている雨の日のフライフィッシングシーンだけれど、私みたいに嵐の中に飛び込む様な輩は少しでも良い素材を着て快適な時間を過ごしたいと思うこの頃。

さて何を買おうかなぁ、次のレインウェア。こんな話をしている時点で今週の火曜日は「お前、タコった(釣れなかった)のだろう?」と察しがつくでしょう。その通り。朝から晩(夕方5時まで)まで大雨の中キャスティングをし続けて、な〜んにもありませんでした。

本栖湖戦線異常アリマセン!!

ピータストームと私
1989年アングリング1月号に私が書いたアラスカのサーモンフィッシング話の中で、ピーターストームのレインウェアを来ている私を見つけた、若いなぁ。釣れたシルバーサーモンやレッドサーモンは冷凍にして日本へ持ち帰り、お土産としてクール宅急便で配っていました。
本栖湖
その記事の冒頭は「本栖湖は釣れない」と言うボヤキから始まっていますが、今でも全く同じことをし続けている私なのであります。地元でもないのにざっと計算して今までに250回以上通っているみたい。その間に私に感動を与えてくれた魚はほんの数本程度。でも、オデコがあるから、釣れた時の喜びは倍増されるのでアリマス。
スポセンにある水位計
今回はスポーツセンター前の左端の田村岬から湖岸をずっと反時計回りに歩いて進み、観光駐車場までを釣り続けました。スポセンにある水深計はマイナス20センチ程度なので現在は平水なので、南岸は歩けます。
仏岩
スポーツセンターから右に釣り進むと、遠くに仏様が座っている様に見える仏岩。かつてこの付近でイブニング釣りをやり終えた時のこと、薄暗い中で湖岸を歩く人影を見たが、その人影はやがて湖の上へ・・・。ジジイになった今でも、未だに不思議な体験をする本栖湖。
スコットのスイング
購入してからまだ本領発揮する事がないスイング1184/4。あまりの爆風でスペイキャストができず、この竿でずっとシングルハンド・オーバーヘッドキャストをしていました。私にはもはや12フィート以下はシングルハンドです(笑)
爆風の本栖湖
夕方になったら雨風は落ち着くのかと思いきや、全く変わらず17時まで投げ続けたとさ。私はな〜んもありませんでしたが、一緒に行った後輩はチビを一本キャッチしていたので、お魚の活性は決して悪くはありません。ただ、普通の人はこんな日に釣りはしないと思います・・。

本栖湖でダブルヘッダーを楽しむドライ&ドライ

日増しに温かくなってきたので毎週どこへ行こうかソワソワしている私。しかしまぁ、先週は本栖湖で大物を見てしまった事だし、このまま引き下がるのはどうかと思い、気持ちの上で渓流のフライフィッシングと本栖湖を天秤にかけておりました。

そんな時、マッキーが、

「先だって行ってきたのですが、本栖湖の朝のボイルが凄いですよ。」

と言われたので、ついその気になってしまった私。こりゃ芦ノ湖よりも先に本栖湖のドラワカシーズン到来だわなと勝手に思っちゃった訳で、せっせとドラワカを量産する事に。とはいうものの渓流の釣りも捨て難かったので、ここは久しぶりに本栖湖ドライ&ドライのスタイルを実行しようじゃないのと思ったのでアリマス。

一つ目のドライはドラワカのこと。ご存知の通りワカサギを模したフローティングミノーのフライを浮かべ、それにガボっと出る大物を仕留めてやろうって寸法です。私の見立てでは本栖湖のドラワカシーズンはゴールデンウィーク明けなのですが、ボイルしているというのであれば、すぐに行くしか無いでしょう。

二つ目のドライは、オデコ逃れで日中は本栖湖の裏側へ行って、渓流を楽しんじゃおうというもの。かつては本栖湖の裏にある川に「ヤマメの里」なる施設があって、その下流部で逃げたヤマメを狙うドライで楽しみ、そして夕方にまた本栖湖へ戻るという1日を有意義に(というよりもハードなフライフィッシング)過ごしてたのです。

今回はそんな塩梅で夜明けと共にボイルをパパッとやっつけちゃう作戦で、眠い目を擦りながら家を3時に出発する我ら三人組。その様子は以下へ続く・・。

本栖湖のフライフィッシング
夜明けと共に釣りを開始。すると本当にボイルがあるでないの! 私はすかさずドラワカをキャスト。しかしライズのフォームが変である。よく見るとスプレッシュライズでボイルしている魚のサイズは20〜25センチほどがまとまってライズしている。夜が開けると同時にピタッとライズは止んでしまった。あぁこのライズ、多分ヒメマスですな。慌ててオレンジ&パートリッジに結び変えるも時既に遅し。ワカサギ接岸はまだまだでした。その後は何も無い時間がしばらく続いたが、シンキングラインを引き続けていたマッキーがヒット。
レインボートラウト
私はかなり遠い場所で釣っていたので、走って彼の元へ。足元に横たわっていたのは、40アップのヒレピンレインボー。フライはウーリーバガーです。ロッドは先だって購入したスイング9フィート8インチ8番のシングルハンド。
本栖湖のレインボートラウト
この一本を気にバタバタと釣れるのかと思えばそんな事はなく、その後はうんともすんとも言わず、いつもの本栖湖。第一ラウンド終了デス。
本栖湖の桜
陽はすっかり上がり気温も上がってきたので、本栖みちを降りることにしますか。先週はつぼみだった桜が見事に満開になりました。本栖湖のハイシーズンに突入ですな。
富士川水系
第一ラウンドは8時過ぎまで楽しみ、第二ラウンドは甲州いろは坂を降りてしばらく行ったその先にある川は小さな部落にある渓流。周りの木々が釣り人を拒む場所で蜘蛛の巣だらけ。釣り師が入っていない証拠。
富士川水系のアマゴ
4月なのでサイズはまだまだ育ち盛りのアマゴばかり。これがまた沢山釣れるんですな。あっという間に20本を超えて飽きてしまったので、周りの景色を楽しみながら独りおにぎりを食べました。
アクティブハイカー
今回は初おろしのアクティブハイカーを使用。6ピースって本当に携帯に便利ですな。今年の夏はこのロッドが活躍しそうな予感。
富士川水系のアマゴ
昔はヤマメの川だったと思うのですが、桂川よりも西側なので、アマゴが釣れてもおかしくない地域。胸鰭の黄色と腹鰭の白さがとても綺麗な個体が多かったです。あと2ヶ月もすれば、サイズは立派な7寸半くらいまで育つでしょう。
本栖湖
アマゴのフライフィフィッシングは12時半までやったのですが、キリがないので本栖湖の湖仙荘へ戻りお食事。1時間ほど仮眠した後に第三ラウンドへ突入。ジジイの体にムチを打ち18時30分ごろまで粘ったものの、私には何の手応えもなく、本栖湖はいつもの様にタコリ。帰宅したのは22時を回り、19時間も遊んでいるタフなジジイでした。そしてその翌日に続く・・。

今週は大荒れと知ったので湖二連チャンに挑戦してみた(本栖湖&芦ノ湖編)

今年の火曜日は雨続き。解禁してから晴れを拝んだのは、先週の火曜だけじゃないかな? 今週も雨予報でしかも120mm以上の大雨か・・。こりゃどう考えても川は無理だなと判断。普通の人だったらこの時点で「晴釣雨巻(晴の日は釣りへ出かけ、雨の日はフライを巻く)」が一般的な考えなんでしょう。しかし私にとって春の雨は湖釣行日となるのであります。湖の場合、いくら雨が降ったところでお魚はそもそも水の中だし、水位が上がったところで春の暖かい雨は吉となる筈。ツライのは人間の方でド根性さえあれば、大雨の日って意外に釣れるんですよ。ま、ポジティブシンキングな私的妄想が加味されているので鵜呑みにしないように・・。

天気予報は台風並みの風と雨。普通に考えたら行かないという選択肢だけれど、「こんな日は釣り師はオレ以外いる筈がない、湖独り占め!」的な独占欲と、釣れてしまうのではないかというポジティブな思い込みから中止という選択肢が頭からなくなってしまうのであります。更に翌日も休みだし、それなら今までやったことのない「一泊二日、湖ハシゴ旅、二連チャン」なんてお馬鹿な企画が頭をよぎってしまいました。

雨は夜更けから降り続き、そのピークはお昼過ぎらしいので、正午前到着を目指し午後からスタートしようと家を出たのが午前9時。見事な位土砂降りと強風の中、車は中央道を西へと向かうのでありました・・。

荒天の本栖湖
本栖湖へ着いたのは午前11時半。あまりの雨量で本栖湖道は通行止めなっており、車で奥には行けない状況。かろうじて開いていた本栖館で入漁証を購入し、カツカレーを食べながら外の様子を見るが、来たからにはどんな状況であろうとロッドを振るしかない。爆風の中湖に立つと遠い南岸に人影が。私以外にも釣り馬鹿はいらっしゃいました・・。
本栖湖のもぐらん
波飛沫と大雨と強風を体で受け止め、いつもの半分しか飛ばないがなんとかリトリーブを続けていると、ガツーンとヒット! がしかし、強風に煽られたロッドと水面にジャンプした魚が相反する方向に作用したためにフックオフ、ガッデーム!!  その後少し風が治った頃に、テールが絡まったゾンカーを足下まで追っかけて来て食いつかない大物・・。やっぱり春の雨は魚を呼ぶのです。
御殿場の夜
宿への移動を考えて16時半までキャストし続けましたが、その後は何も無し。あぁ、あと少しだけ風がおさまってくれたならと、後ろ髪を引かれる思いで本栖湖を後にし御殿場の宿へと向かいました。その夜は反省会と称して呑みに走った事は言うまでもありません。
入漁証
翌日は4時半出発で芦ノ湖へ向かう僕ら。うえ乃ボートからエンジン船を駆り、狙うはドラワカでブラウントラウト。うえ乃の杉ちゃん曰く、ワカサギの産卵は始まったばかりで、仕掛けた定置網にはまだワカサギはあまり入っていないとの情報。
芦ノ湖のドラワカフィッシング
陽が昇るまでの間はブラウン狙いと決めて、亀ヶ崎〜立岩を重点的にドラワカをキャスト。太陽が顔を出すまでのわずかな時間で4回ほどブラウンのチェイスがあり、そのうち一回は食い損なったミスバイト。
芦ノ湖のフライフィッシング
水位は大雨で一旦上がったのですが、その分早川水門を開けて放水していたので通常の満水位。なので、せり出した木の枝の下にはちょっと入れにくい状況。その後ムジナ窪〜百貫の鼻までやるも何もないので、とりあえず放流もので良いので釣ることにし、早川水門〜椿の鼻へ移動。
マラブーの釣り
湖尻の早川水門周辺だけボートが固まっているけれど、釣れているのはボートで釣るエサ師のみ。その様子を見ているとベタ底で釣っている様子。なので、一般的なオリーブのマラブーを沈めて底ベタ(タイプ3でカウント35秒)を攻めると時々塩焼きサイズがかかる程度。相変わらず難しいなぁ。
ほっとけメソッド
時折ユスリカにライズする個体がいたので、シンキングラインをほったらかしにして、フローティングラインに変えてライズを狙っていた後輩。しかし置きっぱなしにしていたシンキングラインに良型が喰いついてきたきた。なるほど、インジケーターフィッシングする人はこんな感じなのね。面白がってもう一度3.5mタナで放置するとまたヒット。フライのホットケメソッドを確立した後輩デス(笑)
レインボートラウト
水深8〜10mほどの場所で魚は中層に浮いており、そのタナが3.5mと分かったことで、シンキングラインのカウントを10秒程度に変更。すると、時々当たるようになり釣果が伸び始めた。今回のお魚はサイズが良く、底で釣れるのは塩焼きサイズだが中層で掛かるのは全て50センチ前後サイズ。
ウィンストン好き
僕らはグリーンカラーの竿好き。なので使っているのは全部ウィンストン。エアシリーズとエアソルトの6〜8番を使用。ラインはエアフロのシックスセンスタイプ3。リーダーはトラウトハンターのトラウト10フィート2Xに3Xのティペットを60cmほど。
レインボートラウト
二日間遊び疲れたので16時にて納竿しましたが、飽きない程度に数が伸びたし、サイズが良いので満足した芦ノ湖でした。ドラワカシーズンはあと一週間ほどで突入し、ゴールデンウィーク初め頃まで続くでしょう。本栖湖のドラワカシーズンはその後になります。今週から気温がグッと上がることだし、皆さんも出かけてみませんか?