本栖湖でダブルヘッダーを楽しむドライ&ドライ

日増しに温かくなってきたので毎週どこへ行こうかソワソワしている私。しかしまぁ、先週は本栖湖で大物を見てしまった事だし、このまま引き下がるのはどうかと思い、気持ちの上で渓流のフライフィッシングと本栖湖を天秤にかけておりました。

そんな時、マッキーが、

「先だって行ってきたのですが、本栖湖の朝のボイルが凄いですよ。」

と言われたので、ついその気になってしまった私。こりゃ芦ノ湖よりも先に本栖湖のドラワカシーズン到来だわなと勝手に思っちゃった訳で、せっせとドラワカを量産する事に。とはいうものの渓流の釣りも捨て難かったので、ここは久しぶりに本栖湖ドライ&ドライのスタイルを実行しようじゃないのと思ったのでアリマス。

一つ目のドライはドラワカのこと。ご存知の通りワカサギを模したフローティングミノーのフライを浮かべ、それにガボっと出る大物を仕留めてやろうって寸法です。私の見立てでは本栖湖のドラワカシーズンはゴールデンウィーク明けなのですが、ボイルしているというのであれば、すぐに行くしか無いでしょう。

二つ目のドライは、オデコ逃れで日中は本栖湖の裏側へ行って、渓流を楽しんじゃおうというもの。かつては本栖湖の裏にある川に「ヤマメの里」なる施設があって、その下流部で逃げたヤマメを狙うドライで楽しみ、そして夕方にまた本栖湖へ戻るという1日を有意義に(というよりもハードなフライフィッシング)過ごしてたのです。

今回はそんな塩梅で夜明けと共にボイルをパパッとやっつけちゃう作戦で、眠い目を擦りながら家を3時に出発する我ら三人組。その様子は以下へ続く・・。

本栖湖のフライフィッシング
夜明けと共に釣りを開始。すると本当にボイルがあるでないの! 私はすかさずドラワカをキャスト。しかしライズのフォームが変である。よく見るとスプレッシュライズでボイルしている魚のサイズは20〜25センチほどがまとまってライズしている。夜が開けると同時にピタッとライズは止んでしまった。あぁこのライズ、多分ヒメマスですな。慌ててオレンジ&パートリッジに結び変えるも時既に遅し。ワカサギ接岸はまだまだでした。その後は何も無い時間がしばらく続いたが、シンキングラインを引き続けていたマッキーがヒット。
レインボートラウト
私はかなり遠い場所で釣っていたので、走って彼の元へ。足元に横たわっていたのは、40アップのヒレピンレインボー。フライはウーリーバガーです。ロッドは先だって購入したスイング9フィート8インチ8番のシングルハンド。
本栖湖のレインボートラウト
この一本を気にバタバタと釣れるのかと思えばそんな事はなく、その後はうんともすんとも言わず、いつもの本栖湖。第一ラウンド終了デス。
本栖湖の桜
陽はすっかり上がり気温も上がってきたので、本栖みちを降りることにしますか。先週はつぼみだった桜が見事に満開になりました。本栖湖のハイシーズンに突入ですな。
富士川水系
第一ラウンドは8時過ぎまで楽しみ、第二ラウンドは甲州いろは坂を降りてしばらく行ったその先にある川は小さな部落にある渓流。周りの木々が釣り人を拒む場所で蜘蛛の巣だらけ。釣り師が入っていない証拠。
富士川水系のアマゴ
4月なのでサイズはまだまだ育ち盛りのアマゴばかり。これがまた沢山釣れるんですな。あっという間に20本を超えて飽きてしまったので、周りの景色を楽しみながら独りおにぎりを食べました。
アクティブハイカー
今回は初おろしのアクティブハイカーを使用。6ピースって本当に携帯に便利ですな。今年の夏はこのロッドが活躍しそうな予感。
富士川水系のアマゴ
昔はヤマメの川だったと思うのですが、桂川よりも西側なので、アマゴが釣れてもおかしくない地域。胸鰭の黄色と腹鰭の白さがとても綺麗な個体が多かったです。あと2ヶ月もすれば、サイズは立派な7寸半くらいまで育つでしょう。
本栖湖
アマゴのフライフィフィッシングは12時半までやったのですが、キリがないので本栖湖の湖仙荘へ戻りお食事。1時間ほど仮眠した後に第三ラウンドへ突入。ジジイの体にムチを打ち18時30分ごろまで粘ったものの、私には何の手応えもなく、本栖湖はいつもの様にタコリ。帰宅したのは22時を回り、19時間も遊んでいるタフなジジイでした。そしてその翌日に続く・・。

今週は大荒れと知ったので湖二連チャンに挑戦してみた(本栖湖&芦ノ湖編)

今年の火曜日は雨続き。解禁してから晴れを拝んだのは、先週の火曜だけじゃないかな? 今週も雨予報でしかも120mm以上の大雨か・・。こりゃどう考えても川は無理だなと判断。普通の人だったらこの時点で「晴釣雨巻(晴の日は釣りへ出かけ、雨の日はフライを巻く)」が一般的な考えなんでしょう。しかし私にとって春の雨は湖釣行日となるのであります。湖の場合、いくら雨が降ったところでお魚はそもそも水の中だし、水位が上がったところで春の暖かい雨は吉となる筈。ツライのは人間の方でド根性さえあれば、大雨の日って意外に釣れるんですよ。ま、ポジティブシンキングな私的妄想が加味されているので鵜呑みにしないように・・。

天気予報は台風並みの風と雨。普通に考えたら行かないという選択肢だけれど、「こんな日は釣り師はオレ以外いる筈がない、湖独り占め!」的な独占欲と、釣れてしまうのではないかというポジティブな思い込みから中止という選択肢が頭からなくなってしまうのであります。更に翌日も休みだし、それなら今までやったことのない「一泊二日、湖ハシゴ旅、二連チャン」なんてお馬鹿な企画が頭をよぎってしまいました。

雨は夜更けから降り続き、そのピークはお昼過ぎらしいので、正午前到着を目指し午後からスタートしようと家を出たのが午前9時。見事な位土砂降りと強風の中、車は中央道を西へと向かうのでありました・・。

荒天の本栖湖
本栖湖へ着いたのは午前11時半。あまりの雨量で本栖湖道は通行止めなっており、車で奥には行けない状況。かろうじて開いていた本栖館で入漁証を購入し、カツカレーを食べながら外の様子を見るが、来たからにはどんな状況であろうとロッドを振るしかない。爆風の中湖に立つと遠い南岸に人影が。私以外にも釣り馬鹿はいらっしゃいました・・。
本栖湖のもぐらん
波飛沫と大雨と強風を体で受け止め、いつもの半分しか飛ばないがなんとかリトリーブを続けていると、ガツーンとヒット! がしかし、強風に煽られたロッドと水面にジャンプした魚が相反する方向に作用したためにフックオフ、ガッデーム!!  その後少し風が治った頃に、テールが絡まったゾンカーを足下まで追っかけて来て食いつかない大物・・。やっぱり春の雨は魚を呼ぶのです。
御殿場の夜
宿への移動を考えて16時半までキャストし続けましたが、その後は何も無し。あぁ、あと少しだけ風がおさまってくれたならと、後ろ髪を引かれる思いで本栖湖を後にし御殿場の宿へと向かいました。その夜は反省会と称して呑みに走った事は言うまでもありません。
入漁証
翌日は4時半出発で芦ノ湖へ向かう僕ら。うえ乃ボートからエンジン船を駆り、狙うはドラワカでブラウントラウト。うえ乃の杉ちゃん曰く、ワカサギの産卵は始まったばかりで、仕掛けた定置網にはまだワカサギはあまり入っていないとの情報。
芦ノ湖のドラワカフィッシング
陽が昇るまでの間はブラウン狙いと決めて、亀ヶ崎〜立岩を重点的にドラワカをキャスト。太陽が顔を出すまでのわずかな時間で4回ほどブラウンのチェイスがあり、そのうち一回は食い損なったミスバイト。
芦ノ湖のフライフィッシング
水位は大雨で一旦上がったのですが、その分早川水門を開けて放水していたので通常の満水位。なので、せり出した木の枝の下にはちょっと入れにくい状況。その後ムジナ窪〜百貫の鼻までやるも何もないので、とりあえず放流もので良いので釣ることにし、早川水門〜椿の鼻へ移動。
マラブーの釣り
湖尻の早川水門周辺だけボートが固まっているけれど、釣れているのはボートで釣るエサ師のみ。その様子を見ているとベタ底で釣っている様子。なので、一般的なオリーブのマラブーを沈めて底ベタ(タイプ3でカウント35秒)を攻めると時々塩焼きサイズがかかる程度。相変わらず難しいなぁ。
ほっとけメソッド
時折ユスリカにライズする個体がいたので、シンキングラインをほったらかしにして、フローティングラインに変えてライズを狙っていた後輩。しかし置きっぱなしにしていたシンキングラインに良型が喰いついてきたきた。なるほど、インジケーターフィッシングする人はこんな感じなのね。面白がってもう一度3.5mタナで放置するとまたヒット。フライのホットケメソッドを確立した後輩デス(笑)
レインボートラウト
水深8〜10mほどの場所で魚は中層に浮いており、そのタナが3.5mと分かったことで、シンキングラインのカウントを10秒程度に変更。すると、時々当たるようになり釣果が伸び始めた。今回のお魚はサイズが良く、底で釣れるのは塩焼きサイズだが中層で掛かるのは全て50センチ前後サイズ。
ウィンストン好き
僕らはグリーンカラーの竿好き。なので使っているのは全部ウィンストン。エアシリーズとエアソルトの6〜8番を使用。ラインはエアフロのシックスセンスタイプ3。リーダーはトラウトハンターのトラウト10フィート2Xに3Xのティペットを60cmほど。
レインボートラウト
二日間遊び疲れたので16時にて納竿しましたが、飽きない程度に数が伸びたし、サイズが良いので満足した芦ノ湖でした。ドラワカシーズンはあと一週間ほどで突入し、ゴールデンウィーク初め頃まで続くでしょう。本栖湖のドラワカシーズンはその後になります。今週から気温がグッと上がることだし、皆さんも出かけてみませんか?

 

鱒中毒の私は手が震えるので、嫁を出し抜いて本栖湖へ行ってみた

私がランクルのナナマルで本栖湖釣行をしていた頃のこと。子供がまだ小さかったので、四六時中釣りへいく訳にもいかず、それなりにお父さんをしていたのです。お休みの日には家族を連れて何処かに連れて行かねばならんので、必然的にその行き先は水辺のそば。釣り仲間には「明日は家族サービスだから一緒に釣りへは行けない。」と言いながら、鬼怒川の悪路でその仲間にバッタリ遭遇してしまったりするけれど、その車中には嫁と子供がおり、河原に家族を残して真っ暗になるまでイブニングフィッシングを楽しんでいた悪いお父さんでした。

そんな塩梅だったので、秋から冬にかけては本栖湖方面へ毎週の如く釣りへいくのだけれど、朝は釣りをして10時からは家族の為に遊園地や公園などに行き、付き添い。夕方は「帰りが渋滞するから、少し釣りをしてから帰ろう。」と言い、車に家族を残して、しっかりイブニングの釣りも楽しんでしまう始末。なので、「本栖湖」というキーワードを家族に向かって発する事は鬼門であり、細い目を向けられて軽蔑されるのです。

あぁ、本栖湖へ行きたい。そう思ったのは弁慶堀で釣りをした翌日のこと。家でゴロゴロしている嫁に「今日も釣りへ行ってくる。」とはなかなか言い難く何か策はないかと考えて、こう話を切り出してみた。

「今日は暇なんでしょ? 日帰り温泉にでも連れてってあげようか?」

嫁は大喜びである。

「いつもは1時間ほどしか入っていないから思う存分楽しめてないだろう。今日は好きなだけ入ってていいよ。せっかくのお休みだから今日は少し遠出をしてみよう。」と言い、嫁を外へ連れ出す。

車に乗せて向かうは中央道。「この時期は雪を被った富士山が綺麗なんだよ。」などと余計な説明をし、河口湖インターチェンジを降りた。

さらに先手を打って、「そうだ、帰りは美味しいほうとうを食べて帰ろうよ。」と食事のオマケを付けておいた。

走り慣れた国道139号線を進むと左手に見えてくる「道の駅なるさわ」にある「富士眺望の湯ゆらり」。その駐車場に着いた私は嫁に向かってこう言ったのである。

「今日は好きなだけ日帰り温泉を楽しみな。俺は長湯は苦手だから、ちょっと本栖湖へ行ってきて体が冷えたら戻ってきて温泉に入るかから、15時過ぎには戻ってくるよ。」

そう言い残し、ダッシュで本栖湖へ向かうのであった・・。

あぁ、私の鱒中毒症はかなり重症でございます。
そんな昨日の釣りは以下の通り。

ゆらり温泉
露天風呂からは富士山が目の前にど〜んと見える温泉ゆらり。いつもは本栖湖の爆風で寒さに打ちひしがれた後にやってくるか、あるいは気持ちに余裕がある時に入る。最近は2割がガイジンさん。
本栖湖の釣り
嫁を温泉に残しダッシュで本栖湖へ。妙に暖かく、何か釣れそうな予感。1月に入るとシャローの釣りは運次第になるので、今回は急深の場所を中心に何ヶ所か探ることにした。
本栖湖南岸
陽の当たらない南側の斜面は釣りをしていて、とにかく寒い。この日の外気温は7℃だったけれど、波が打ち寄せる場所は凍っていた。
レインボートラウト
1月の釣りは満遍なく歩いて広く釣るスタイル。人が入らないバックが取れない場所を中心にスペイキャストでチョロ投げ。一投ごとに数歩進みながらポイントを変えていくと、あらま、釣れたじゃありませんか、塩焼きサイズ。今日はキャス練だと思っていたので、小さくても嬉しい一本。
ポーラーシェニール
その後ポイントを移動し、別の場所へ入ると目の前に吹き溜まりの帯が出来ていた。富士山を見ながら何気なくその吹き溜まりを見ていたら、魚がライズしているんです。距離はさほどなかったので、このフライを投げ入れてリトリーブするとガッツーンとアタリが! その瞬間大きな魚体が水面を割り、ジャンプ一発で外れてしまいました、残念ガックシ・・。
フライラインはタイプ3
その後はその周辺をマシンガンキャストしたのですが何も無し。投げるにつれて先ほどの塩焼きサイズでも良いので釣りたくなり、また元のポイントへ戻ってフライを小さくして同じ場所を攻めることにしました。
レインボートラウト
ラインシステムはデルタXのタイプ3に10フィート2X。それに3Xのティペットを60センチほど足しフライは小さめに巻いた10番のウーリーバガー・ブラック。フライをキャストして30〜35秒カウントしリトリーブすると、ランニングラインとヘッドとの継ぎ目あたりまで来たところでアタリが出ます。フライを小さくした効果でそこから立て続けに3本を追加。
本栖湖
狙い続ければまだまだ釣れそうだったのですが、嫁との約束の時間を忘れる訳にはいかないので、後ろ髪を引かれる思いで退散しました。結果、小さくても4本釣れたことで大満足。数日続いた寒い日の後の暖かい日は、やっぱりお魚は釣れますなぁ。今の時期は朝よりもお昼が釣れますので、皆さんもユルユルな気持ちで本栖湖へ出かけてみてください。

「本栖に入らずんば鱒を得ず」行かないと釣れないけれど耐寒訓練の釣り

「本栖に入らずんば鱒を得ず」とは、「本栖湖に行かなければ鱒は釣れない」という世捨て人(釣り仲間)の名言造語。「10億円の宝くじなんて当たらないよ。」なんて言っている人は、買ってないから当たらないのである。だから「本栖湖なんて釣れないよ。」と暴言を吐いている人は、そもそも行った事が無いか、数回行っただけでそう判断しているのである。宝くじと全く一緒で、行き続けないとそのチャンスは巡ってこないのです。そうそう、そんな風に私が説教をするものだから、マッキーは本栖湖年券を買ったらしい。ちなみに彼は現在本栖湖は無敗のオトコである。あれ?今年の本栖湖ってやっぱり調子が良いのかな?

先だっての火曜日。例によって本栖湖以外の選択肢はもはや管釣り(もしくはC&R)しかなく、管釣りに限っては新たな環境でないと行く気がせず、かと言って本栖湖と管釣りを天秤にかけたら、やっぱりオデコになっても本栖湖の方が楽しい私なのであります。

そしてお題として、しばらくはチューブフライ推進委員(販売促進)をしているので、今回もウーリバガーのチューブフライと、ワカサギマラブー・チューブフライをキャストし続けて、なんとか一本釣りたいと考えて本栖湖へ行きました。もっとも本栖湖で思い通りに釣れる事なんて稀なんで、今回ダメだったら、新しい管釣りを探してチューブフライを楽しみに行っちゃいます。

週ごとに日の出は遅くなり、現在は6時半を少し過ぎた辺り。日増しに陽が短くなり水温も下がってきたこともあるので、そろそろ朝早い時間の釣りは終わりにしようかな、なんて思っていても到着時間はいつもと同じ。よって薄暗い中でのスタート。

先週はシーバスも本栖湖も暴風の中での釣りで撃沈したのだけれど、今回は無風にて本栖湖は鏡の状態。これはこれで釣れる気がしません。そしてこの時期には珍しい東風。あぁ、この雰囲気は釣れる気がしないと思ったのが午前中の釣りでした。

浩庵荘から見る富士山
湖仙荘さんが外壁改修中だったためにお休みで、仕方なく浩庵荘で入漁証を購入。相変わらずキャンパーの数は半端ないです。午前中はずっと無風で陽が刺すこともなくどんより曇り空。その効果か、富士山はクッキリ見えてますが、この時期の積雪ってこんなに少なかったかなぁ?
本栖湖の釣り
風がないので少しでも風に打ち寄せられたゴミの筋(スカムライン)を探し右往左往。「あ、ボイル!」と叫んだところで、それは遥か彼方。ルアーでも届かない距離です。チラ見え富士山良くないですか?
本栖湖の釣り
今回はアスキスの12.6フィート5/6番を持ち込んでの釣り。あまりにも何もないので、急深の場所でひたすらタイプ3のDX/HEADを投げ続けましたが、なんの手応えも無く追いもなし。爆風は辛いですが、全くの無風は同じく厳しいんです。釣り人本意の風は、多少暖かい微風で晴れ時々曇りの日かな。
本栖湖のワカサギ
色々な場所を歩き回っていると、湖岸に打ち上げられているベイト発見。前回と違い今回はワカサギです。もしかしてこれが引き金になるかも?という予測が少し。しかし行かんせん風がありません。昼食は本陣つかさで蕎麦を食べ、午後はヤマを張ってとあるポイントへ。時間は刻々と過ぎ午後のプライムタイムへ突入。すると100m沖で水面に落ちた物を食べているらしき大きなスプラッシュ。あぁ、こりゃ届かんわな・・。するとその10分後にギリギリ届くかどうかの場所でまたもや何かを喰らったスプラッシュライズ。今回は12.6のダブハンなので届くかなと思いキャスト。
本栖湖のレインボートラウト
さっきボイルしたポイントから2mほどズレたけれど、まぁ仕方ないかとリトリーブを開始するとドスン。そしてジャンプ。おぉ、またしても本栖湖でお魚の手応えがあったじゃありませんか!サイズはヨンマルジャスト位でしたが、あまりにもギンギラギンで尾がくびれていたので、最初はサクラマスを釣ったのかと勘違いしました。
本栖湖のレインボートラウト
頭の丸みと目の周りのブルーのアイシャドウを見るとやっぱりレインボーでした。今回のために巻いてきたチューブ・ウーリーバガーが活躍してくれました。ちなみに今季私が釣った3本には同じキーワードが隠れています。以前(今季4回分)の本栖湖釣行ブログと合わせて文章をよく読むとどんな状態の時に釣れているかが分かりますよ。
チューブ・ウーリーバガー
このチューブフライの良いところは、フックがテールの中にあるので、テールのマラブーが絡まないことと、浅い食い渋りでテールをかじったとしても、フッキングが良い点があげられます。しばらくはこのサイズのウーリーバガーを色違いで量産しようかな。
レインボートラウト
今回のレインボーはスリムでしたが、尾鰭が綺麗なギンギラギンの個体で、うっすらブルーバックでした。4回行って3回キャッチなんて、ホント今年は出来過ぎな本栖湖です。これからの時期は朝が-2〜-7℃くらいになるのでアイスバーンが気になる方は、朝8時頃〜夕方までの釣りを楽しみましょう。ちなみに私が釣った本栖湖最大魚は12月31日に釣ってオリマス。

風というキーワードが良くないこともある、本栖湖戦線異常なし

釣り場で爆風と聞くと、フライフィッシングだと一般的には「釣りづらい」や「投げられない」とイメージしてしまうでしょう。しかしポジティブに捉える人は「人がやらないから釣れる」とか、「水が循環されて良い」などと考えます。私はどちらかというと何事もポジティブに考える方なので、浮ついた気持ちでそそくさと釣りへ出かけるのです。

フライフィッシングはスパゲティのような太い糸を使い、その糸の重みだけでロッドをしならせて飛ばすので、特に風が強くなるとキャスティングスキルが如実に現れるもの。キャス練はしっかりとやらにゃなりませんなぁ。というものの風が吹いたら諦めるという訳にはいきませんから、なんとか釣りたい訳でどうしたら良いかを考えます。

1:風裏を探す
2:投げやすいように利き腕と反対側からの風向きを探す
3:遠投を諦めて手前10mだけを探ってみる
4:サイドキャストを心がけより低い位置でフライラインをターンせてできる限り風を避ける

とまぁ、こんな感じで4つの条件が当てはまればかなり投げやすくはなると思うのですが、人間の都合でポイントを変えるというのが吉と出るかは、お魚のみぞ知る事。

ちなみに4について説明すると、風というのは低ければ低いほどそのスピードが遅いと言われています。特にソルトウォーターで浜辺からのウェーディングの時は海風に晒されているのが常。さらにウェイトの巻かれたダンベルアイのフライなどをキャストする場合、オーバーヘッドでキャストすれば自分が釣れてしまいます。近距離の渓流と違いピンスポットへのアキュラシー(正確性)はそれほど重要視されないので、できる限りスリークォーターからサイドキャストでキャスティングすることでトラブルは減るものです。

とまぁ五択を並べる時点で大方の察しはつくと思いますが、今回の本栖湖は朝から晩まで投げ倒してな〜んも無い、いつもの本栖湖だということを報告しておきます。

ちなみにその数日前に夜のシーバスへも出かけたのですが、そちらも爆風でボイルも無く、撃沈の連続4タコ目へ突入です。私が思うにシーバスは絶滅したのでは無いかと思っておりますデス(泣)

本栖湖
到着時の外気温は7℃。この時期としてはありえないくらい暖かいので、相当な期待をしていたのですが、世が明ける前から爆風で風も舞っているので、キャストの方向を間違えると自分が釣れてしまいます。大潮の満月でお月様の明るさは本が読めるのではと思うほど。
本栖湖・川尻
基本的に本栖湖は風が強いのですが、朝からずっと吹くことは少ないんです。投げにくい場所では利き腕と反対の左手を試したり。とても投げづらいポイントでやっていたので、風裏へ移動したのが9時ごろ。この雰囲気だとシャローにさした大物がいるかと思ったけれど、サイトフィッシングは不発。風は朝から13時ぐらいまでは西風で、その後は真北に変わり激冷えになりました。
ウーリバガー(チューブ)
ハーミットのセールかごに入ったチューブフライの材料を販売促進するために、チューブで巻いたウーリーバガーで釣る予定でした。しかし本栖湖なのでそんなに甘く無いです。午後は気合を入れるために湖仙荘で食事をして仕切り直し。
オイカワ(ヤマベ)
シャローで白く細長いものが浮いていたの拾い上げようとしたら、急に泳ぎ出した小魚。掬い上げてみると小さなオイカワの様。先週の発言で「ワカサギを追い回していた。」というのは撤回で、どうやらこのサイズのオイカワを追い回していた様です。
大荒れの本栖湖
午後になると風は北風になりまるで海のような荒れ具合。本栖湖の波浪警報レベルで、波高50センチ。ディープウェーディングしたら、ウェーダーが浸水してしまいます。またしても風裏を探しながらの釣りで真っ暗になる5時近くまで粘りましたが、な〜んもありませんでしたとさ。さて、来週はどうしようかな?

シーバスの恨みは本栖湖で返す。本栖湖戦線2023秋

もう冬が目の前だというのに、朝3時に起床してマッキーの車を待つ私。今週も例によって本栖湖へ修行へ行ってきたのだけれど、今回はどんな風に本栖湖を攻めているのかをマッキーに伝授する日。そう、ハーミットのお休みである第三火曜定休日は火曜日店長であるマッキーのフライフィッシング研修日なのでアリマス。

なので今回は皆さんにも本栖湖攻略についてちょっとだけそのヒントを書いてみましょうか。そう書くとなんか上から目線ですが、前にも言ったように私とて3回行って1本というペースで釣れるのですから、47年通い続けて何も解っちゃいないので、今年もこうして冬になると通うのですよ。

何度も書いていますが、本栖湖で魚を確実に釣りたいのであれば4月後半〜5月です。この時期は朝はライズしているし、日中はドラワカを楽しんで、1日を通して引っ張りでも釣れるのです。イブニングはライズをドライで狙い撃ちしたり。そんな楽しい本栖湖なんですが、御多分にもれず私も渓流のフライフィッシング好きなので、どうしてもこの時期は鮭鱒類を求めて川へ行ってしまうのです。

ではこの秋から冬に向かっての本栖湖はどうかというと、数は釣れなくてもシャローレンジに刺してくる大物に出会えるチャンスがあるというところでしょうか。毎回朝早くから行っていますが、朝焼けの時間と夕焼けの時間は必ず30分ずつのチャンスがあります。この時間はサイズを問わずなんかしらアタックしてくるので、寒いのを我慢して出撃するんですね。

では昼はどうかというと、基本的には急深部を探してひたすら引っ張りの釣り。もし風が微風で暖かければシャローレンジでドライ撃ちのいずれかでしょうか。よく私に「どこがよく釣れますか?」と質問されますが、私がトラウトを釣ったことがないポイントは、溶岩帯のみなので、どこでも釣れるといって良いでしょう。

溶岩帯は40年以上前にブラウントラウト全盛期の時代に散々通いましたが、人の釣れた話とは裏腹に私が釣ったのは大きなブラックバスだけ。なので、今は溶岩帯だけは行くことが少なくなりました(もちろん、大物をとっている方はいらっしゃいますよ)。

この風と雲の流れならココというポイントは長い経験から思う節はあることはあるのですが、それがいつも思うようにはいかないのです。本栖湖釣り予報を私が出したとしても、釣れる確率が上がるとは到底思えません。やっぱり最後はその場の五感で感じる、第六感(勘または導き出した推測)を信じるしかないんですね。

さて、今回の本栖湖釣行なんですが、前回私は良いサイズを取ることができたので、今回はオデコのつもりで出撃です。あまり事細かに書いてしまうと真似する方が出てくるのでポイントはボヤッと書いておきますが、皆さんも五感を駆使して大物をゲットしてくださいまし。

本栖湖でフライフィッシング
現在の日の出時刻はだいたい6時半。なので、夜明けは5時15分頃から始まります。その暗い時間に到着しても、相変わらず一番人気のポイントはルアー師の車だらけなので僕らは入れません。なので決まった場所は無く、「毎回今日はこの辺が良さそうかな。」という雰囲気(第六感)で入ります。今回は明け始める頃のアタリは全くありませんでした。
本栖湖の水深計
現在の本栖湖はマイナス30センチくらい。そのため南岸は歩きやすいです。朝イチは何も無かったのですが、湖面に陽が差し始めた時にシャローでワカサギを追い回すレインボーを発見。その直後に細身のマラブーフライを投げ入れても喰わず。前回と同様にボリュームがあるフライが良いのかなと思い、ウーリーバガー#8オリーブにチェンジ。大きさにして6センチ位だから丁度これぐらいの大きさだろうと思い、さっきボイルしたポイントへ再びキャスト。

 

本栖湖のレインボートラウト
今回はオデコだと思っていたら、そのフライチェンジが見事にハマった様。フライを変えて一投目でガツーンと手応えのあるコイツがヒット。サイズこそ前回ほどの大きさはないけれど、ジャンプを繰り返すので楽しませていただきました。
レインボートラウト
お魚のコンディションは胸鰭は回復していたものの、尾鰭の両端はピンと伸びているのに真ん中が欠損してました。写真を撮るのにこねくり回すのも可哀想なので早めにリリース。同じパターンが起きるかもしれないと、マッキーはロッドを振る力に熱がこもります。
浩庵荘
風がだんだん強くなってきたので一旦上がり、湖仙荘へ入漁証を買いに行くとまだ開いておらず。仕方なく浩庵荘へ行って入漁証を購入。相変わらず浩庵荘のキャンプ場は大人気で、受付には常に若い女子がいるという、漫画の聖地ブームで雇用が生まれています。
本栖湖のドローン
前回は本栖湖のとあるポイントにステラが付いたダイワのロッドが落ちていた(と言っても長く放置された錆びているもの)けれど、今回はドローンの落とし物。このドローンがあるポイントは風を受けて濁りの帯ができており、「その中を丹念に攻めていれば釣れるよ。」 という私の言いつけを守り、マッキーはブルーバックのレインボーをキャッチしました。私にそれを見せようとぶら下げてきたマッキーなのですが、写真を撮る前にポロンと取れてしまいオートリリース。
日産の四駆
ちなみにマッキーは日産のバンに乗っているのですが、これだけ大きいとダブハンがそのまま入ってしまうのですね、驚きデス。
本栖湖の釣り
お昼は湖仙荘でほうとうを食べて温まり、その後はまた別のポイントへ夕方の時合いまで爆投する事に。陽が傾く夕方の時合いが訪れる頃には一緒に行った3名全てがアタリをもらう事ができたのはラッキー。一人は2Xをぶっちぎられ、直後にジャンプして逃げていくお魚を悲しく見つめた。私はリトリーブを終えた左手を離した直後にドスンと来てアワセることができず。マッキーは木の葉のようなハヤを釣ってました。
本栖湖のレインボートラウト
暗くなる寸前までめいいっぱい投げて終了。アイシャドウをまとったこの子を見て思うことは、今年の本栖湖は調子が良いのかな? いえいえ、そんな言葉を口にすると、きっと次回は痛い目にあうのでですよ。

本栖湖でタコった時に後半戦を桂川ルアー・フライ釣場へ行ってみるという案

最近の本栖湖はレイクトラウトの影響でルアーマンはとても増えたのですが、フライフィッシャーマンの姿はめっきり減っています。そもそも湖好きアングラーはなぜか中禅寺湖と芦ノ湖通いが多く、野反湖や本栖湖へ行く方が少なく感じるのは私だけ? その原因は本栖湖はオールリーズン楽しめる為に解禁という華やかなお祭りが無いので、本栖湖の一番良いシーズンは他の湖へ行ってしまい、釣れない秋冬シーズンに来て「釣れない。」のレッテルを貼ってしまっているのでしょう。

とは言うものの、ハイシーズン中は私も釣りが忙しく、本栖湖詣では秋から冬にかけて行くのでオデコになるのが頻繁であり、結果的に修行僧の様な釣りを強いらるのです。なので1〜2回くらいの連続オデコは慣れっこ。でも3〜4回も続くと流石に辛くなり気持ちはドヨ〜ンとなる精神的なダメージ。そんな時の救いの策として午後に「管釣り」というのはどうかと考えて、今回はそんな企画を実施しました。

まず本栖湖の日釣り券は¥800なので、オデコになったとしてもダメージは少ないのです(年券は¥8,000)。で、お昼近くまで粘って「この状況では午後は釣れそうもないな。」と判断した時は桂川漁協が経営する、「桂川ルアー・フライ釣り場」へ行ってみてはいかがでしょうという案。

移動は河口湖インターから東京方面へ戻り上野原インターを降りてすぐにあり、移動時間は約1時間です。この管釣りは半日券が¥2,500と比較的良心的な管釣りで、グッと東京に近くなり、帰りの渋滞も比較的気にする事なく終了時間いっぱいまで楽しめるので、たくさんのお魚を釣る事ができるでしょう。

さて、そんな昨日の様子は以下の通り。しかし、オデコになると思って出掛けた本栖湖は、時にそうじゃない事もあるんです。
なので本栖湖のお話は写真後半でお話します・・。

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桂川ルアー・フライ釣り場
住所:山梨県上野原市上野原2580
電話:0554-63-0083
一日券:¥3,000
半日券:¥2,500(8時半〜12時半/12時半〜4時半)

桂川フライ・ルアー釣場
話を引っ張るために、まずは午後の話。適当な時間に本栖湖を出たのですが、この管釣りに着いたのは丁度12時半。初めて訪れたので券をどう買うのか分からず右往左往し漁協の方に尋ねたところ「平日の場合は券を買わずに先に釣りをしていて大丈夫です。あとで見回りの時に料金を頂きます。」との事、なんとおおらかな管釣りなこと。
桂川漁協の駐車場
この管釣りは釣り場に駐車場が併設されておらず、道路を隔てて反対側にある、桂川漁協の施設内にあります。
桂川ルアー・フライ釣り場
管釣りの広さは短い方の距離がおおよそ40m程度。長い方の距離が約100mほど。水深は養魚池と同じような深さなのでシンキングラインはいらないでしょう。私はウィンストンエア864/4にフローティングラインのタックルで、9フィート4Xにティペットを4Xを60cmでやりました。沈めるマラブーはゆっくりのズルズル引きでアタリが出ます。ドライフライでもよく釣れますが、魚のサイズは塩焼きサイズが中心です。
レインボートラウト
この釣り場の北面はフェンスと後ろ側の住宅が近いので、主に南側(後方が川に面している)がフライフィッシング向き。北側では主にロールキャストの釣りになります。12時半から入って4時近くまでやりましたが、朝霞ガーデンに比べるとスレていないのでかなり釣れます。魚種はレインボーとヤマメを確認しましたが、大型は少なめといった印象。
入漁券
本栖湖から行ける他の管釣りも考えましたが、いろいろ調べた結果では午後券で一番安く楽しめるのはココであり、帰りのことを考えるとかなり楽なんです。さて、話は前後しますが、ここからは午前中の本栖湖のお話。

本栖湖の入漁券事情
本栖湖への到着は朝まだ暗い5時過ぎだったのですが、やっぱりこの時間の到着ではすでに遅く、一番人気のポイントには車が3台あり入る事ができず(でも、他の場所は全く釣り人はいません)。仕方なく僕らは⚪︎⚪︎⚪︎ワンドに入ることに。ちなみに本栖湖は入漁証は釣行前に買う場所が無いので、漁協員の見回り時に追加料金を含めて¥1,000を払うか、入漁証を売っているお店が開店したら、そこで買うかのいずれか。最近まで本栖湖観光協会にある漁協事務所で買っていたのですが、そこが無くなってしまったので今回は遅くに湖仙荘さんで買いました。
本栖湖でフライフィッシング
さて本栖湖の釣りの話。今回も入りたかったポイントに入れず、別のポイントに入った私たち。朝のパターンで釣れる場所はいくつかあるのだけれど、ここも釣れる時は釣れるので、釣り券の販売時間までやることにしました(写真とは別の場所)。朝の気温はマイナス3℃に対し、水温は13℃ほど。風がややあり、水に浸かっている方が暖かい状態。とりあえずラインを伸ばし探り始めると、なんと2投目でヒット!サイズは大したことなさそうだったので、適当にやっていたら手前まで来てバレちゃいました。今日は活性が高いのかなぁ?
本栖湖のレインボートラウト
それから数十分が経ち、湖面に陽が差し始めると50m沖でボイル。さらに私から20m先でボイル。これなら届くかな、なんて気持ちユルユルでキャストすると、ロッドはいきなりギュイ〜ン! その後すぐにジャンプ! ありゃま、ロッドは満月で大きいではないの。5〜6度のジャンプにヒヤヒヤしながら後輩に救ってもらったヒレピンは、なんとゴーゴーサイズ。
本栖湖と富士山
出発前、私は準備不足だったので今回はオデコ覚悟での出発だったのです。前日が忙しかったのでフライは巻いてないし、使いたかったフライラインを忘れる始末。そしてカメラを忘れたので、今回はiPhoneで撮影したので、個人的にはシャープネスがかかり過ぎたこの富士山の写真は嫌い。しかしポイントへ入った時に2投目からヒットしたので、その後のやる気が湖面の変化に気づいて釣れたのでしょう。
本栖湖のレインボー
私はこの一本でもう満足し、本栖湖の釣りは8時前で魚の感触の余韻に浸ってました。
フィッシュポンドのネット
今回もフィッシュポンドのランディングネット(後輩のもの)が活躍し、メーカーの宣伝写真のようにパチリ。回復した尾鰭はこんなにも立派になります。この後はポイントを変えていろいろと回りましたが、すでにお腹いっぱいだったので、ロッドを握る手はフワフワした感じです。
ゾンカーフライ#2
写真のゾンカーワカサギパターン#2で釣ったと言いたいところですが、朝一番は後ろに引っ掛けるか事が多いので、無くなっても良い使い古しのフライで釣ってしまいました。私の「このフライで釣りたい。」という気持ちとは裏腹に、お魚はスイッチが入っていれば、リアルさなんて要らないものなんです。
レイクトラウトの話
本栖湖レイクトラウト情報をひとつ。相変わらずポツポツ釣れていますが、フライで釣った方は私が確認する限りではまだ誰もいません。釣れているのはルアーの方のみで、超遠投の後にボトもへ落としてしゃくり上げるレイクジギング。フライはレイクのタナには深過ぎて届かないのです。ちなみにレイクは釣れたら再放流禁止。その場で殺して漁協事務所へ持って行いきましょう。
本栖湖のレインボートラウト
「なんか今シーズンの本栖湖は調子良いのかな?」と錯覚してしまいそうですが、次回そう簡単に釣れるとは思えないので、ご安心を。以前にも書きましたが本栖湖は3回通うと1本釣れるので、次のキャッチはきっと年末になるでしょう。そんな塩梅で心は満たされていたのに、この後私は企画を遂行するために、管釣りへ向かうのでした。

冬の本栖湖へ訪れる釣り人はきっと、釣り馬鹿と呼ばれたいに違いない

冬の本栖湖へ訪れるのは何も釣り人だけとは限りません。相変わらず浩庵荘のキャンプ場には氷点下を楽しむ変態的なキャンパーのテントがずらりと並んでいます。そしてキャンプをしている人達もこちらを見て、「この寒さの中、釣りをするなんて馬鹿なヤツだなぁ。」なんて言っているでしょうからお互い様かな(笑)

釣り人って何故か「釣り馬鹿」とか「変態的な釣り師」などと言われても罵声とは捉えず、どちらかというと褒め言葉だと思っている人が多い輩。どれだけその釣りにのめり込んでいるかを、その言葉を掛けられる事でなんだか認めてもらった気分になるのです。そして私みたいにこの変態的な寒さの中へ出かけ、1%の望みにかけてキャストし続ける自分の姿を俯瞰で想像し、陶酔するのです。

ちなみにハーミット的、冬の本栖湖の大物予報を告げるとすれば、今回の寒気が抜けて次の寒気がくる間のポワンと暖かな日、10〜13時頃にドスンとアタリが出る予報。今回の釣行は「一週間早かったかなぁ。」なんて思ってますが、今日から早々と長良川解禁。コロナも治りつつあるので来週はミッジを投げまくらなくてはね。でも例によって私のミッジボックスはエンプティなので、本日から日々10本以上を巻かネバならぬ。

さてさて、昨日の本栖湖放浪記。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。

昨日の戒め:大切なのはポジティブシンキングよりも寒さ対策

本栖湖の冬
富士五湖の中では一番深い本栖湖ですが、日本の深い湖のランキングでは中禅寺湖よりも浅く、水深約122m。水深がある事で夏場のトラウトはより深いところでトラウトは暑さを凌ぎます。
本栖湖のレイクトラウト問題
そして現在問題なっているレイクトラウト。漁協の方によれば、水深20m付近の刺し網によく掛かるそうな。釣り人の捕獲は40センチ程度のものが少し上がっているそう。今のところレイクトラウトはかなり深いところにいるので遠投してジギングで底を狙うルアーの方以外には掛かる事が無いので、フライでキャッチした話はありません。もし間違って掛かった場合リリースは禁止ですので、そのまま捕獲して漁協へ持って行ってください。
冬の本栖湖から見る富士山
とても寒いこの季節は現着9時到着予定にしました。それでも外気温はー5℃と北海道の釣りとなんら変わりません。湖仙荘で入漁証を購入しいざポイントへ。最初のうちは富士山が綺麗に見えてました。
本栖湖の釣り
キャストを4〜5投繰り返すと、ロッドはこの有様。リトリーブ時に伝ってきた雫がコクルクグリップの上でキノコの様に成長し続けます。さらにキャストを続けると小指が痺れ始め感覚がなってしまうので、キャスト後のカウントダウン中は、両手はポケットの中へ。ロッドガイドも凍らない様にロッドを股に挟み、ガイドが全て水面化へ着けて氷がつかないように気をつけます。
碧い本栖湖
風が吹くと顔が寒さで痛いので、指先以外の露出はありません。でも不凍湖だから水温は6℃台で、水中の方が少し暖かく感じる次第。寒いから本栖湖のブルーは一層磨きがかかります。
冬の本栖湖
暖かそうなポイントを探してひたすら投げまくりますが、湖畔はこんな感じでバリバリに凍ってます。写真を写し忘れましたが、南岸は残雪が凍ってバリバリ。南側の道は冬季閉鎖なので、南岸のポイントへ行く人は歩いて行くのですが、この時期は全く陽が当たらないので地獄の寒さ。
耐寒訓練の様な本栖湖
暖かくなってきたと感じたのはわずか1時間ほど。14時には風が吹き荒れフライが再び氷り始めました。そんな塩梅なので15時には退散し、帰り道にある温泉ゆらりで体を温めて帰りましたとさ。

第六感は鍛えられるのかを考えながら本栖湖とランカーシーバスに通う

皆さんはエアフロのシックスセンス(第六感)というシンキングラインを使ったことがありますか? このラインは通常のシンキングラインよりも伸び率がグッと低いコア(芯)を持つのですが、このラインと伸びの少ないフロロリーダーとティペットを使う事で、今まで感じえなかった細かなアタリを感じ取れるようになりました。

このラインが出現する前は私もブレイデッド・コア(ナイロンを編み込んだ繊維の芯)を持つフライラインを使ってましたが、その時は魚なのか藻などが絡んだのかが分からないものに対し効きアワセをしてたりしましたが、明確に分かるこのラインになってからは、その判断は明確にできるようになったと思います。そしてこのラインを手にした事でラインから伝わる些細な伝達がさらに気になるので、それが何であるかを判断したくなります。

こうして五感は研ぎ澄ます事でより次の境地へいける気がするのですが、五感をフルに使って感じるソワソワする気持ちや、なんか釣れそうという直感と言うのは鍛えることはできるのでしょうか? 本栖湖へ45年通い続け一体私は何を習得したのだろうかと、釣りの間は考える時間が沢山あるので、ふとそんな事を考えたりします。そしてランカーシーバスも然り。

先週の夜は同じようにシークロででっかいフローティングミノーを投げ続け、一投ごとに何が悪いかを考え引き方を変えてみたり、ロッドのティップを水中に潜らせて引っ張ってみたり。昨日の本栖湖では先週と同じ場所で同じ時間に同じフライでフライを引っ張ったら、同じ事が起きるのかを検証してみたりして。でもその結果はいつも雲を掴む様で、得られたような何も得られない気にも感じます。

あの釣れそうな時のソワソワ感、込み上げる胸騒ぎは第六感と呼ぶべきものなのでしょうか?

どうやったら鍛えられるかなぁ。

昨日の教訓:直感・運・虫の知らせ・第六感。これら全ては無の境地にいる時に、どこからともなく込み上げてくる気がする。という事は、お坊さんは皆釣りがうまいのか?

横浜のシーバス
先週土曜日の夜はお客様に誘われてシークロにて夜のシーバスへ。最近思うことは試行錯誤を重ねているメガフライは、夜と日中ではその効果が違うような気がするという事。夜のランカー便は闇夜にフライを投げ入れるので、視覚は閉ざされて得られる感覚はロッドから伝わる抵抗感のみ。フライを操作する左手やロッドでその動きがどう伝わっているかが分からないので、試行錯誤する日々。
フローティングミノーで遊ぶ
そんな調子なので、ランカー狙いはバイトがあっても不発が多い。そんなランカー狙いをやめてストラクチャー撃ちをすればシーバスは簡単に釣れるので、これからボートシーバスへ向かう方は心配しないでください、釣れています。
朝の本栖湖
昨日は先週の本栖湖と同じことをしたらどうなるか?の検証。やっぱり夜明け前到着にも関わらず、地元アングラーが多く朝一はお目当てのポイントに入れず、別の場所で狙った結果、何もナッシング。
本栖湖ディープ
その後、先週たくさんブラックバスとレインボーの回遊を見たポイントに移動。そこは崖の上で釣る様な場所で、波があったらまるで磯釣り。しかし今回はブラックバスやレインボーの姿はまった無く、小魚も見られない。一週間でこんなにも状況が変わるのかという感じ。
本栖湖ラインズハンティング
先週との雰囲気が全く違うことを察して、久しぶりにボーンフィッシュフラット(私が付けたポイント名)でサイトフィッシング。しかし、そちらも鯉さえも居らず。延々と歩いた後に風の影響が少ない所でハヤのライズに混じってレインボーのライズらしきもの発見。
クレーンフライ
飛んでいる虫をよく観察すると少し大きめのクレーンフライ(ユスリカ)。フックサイズにして8〜10番ぐらいかな?足の長さを考えると直径2.5センチ位にはなる大きめのシルエット。
モンカゲフライ
手元にそんなに大きなクレーンフライはなかったので、一番似ている感じの小さめのモンカゲフライを爆投。でもレインボーはガン無視です、タイイングの宿題ができました。その後は湖仙荘で食事をしてひと休憩し、午後のあの時間あの場所を目指します。
黄昏の本栖湖
先週と同じ時間、同じ時刻で大物の反応・・、全くなし。ではイブニングで小物釣りの爆釣は・・、無反応。やっぱり魚のご機嫌と居場所はいつも同じとは限りません。せめてどこかにお魚のやる気を呼び起こすスイッチを、僕らが押すことが出来れば良いのですが・・。オデコで引き上げる間際に見える浩庵荘の明かりはまるで海上から見る熱海の様。変わったなぁ、本栖湖・・。

今は亡き伝説の友に呼ばれた気がした本栖湖釣行

ハーミット2番店(現在のお店)の営業があと2週間足らずとなり大掃除が始まったのだが、店の壁に掛かった大きなネットを皆さんはご存知だろうか? ネットの内径が1mある本栖湖大物用ネットで、ハーミット創世記にあった世捨て人倶楽部のニックネーム料理長が作ったものである。私がいつか釣るであろう本栖湖メーターアップの為に当時こしらえてくれたのだが、今は彼の形見となってしまった。

私はすでにその料理長の年齢を追い越したけれど、4つ年上で世捨て人倶楽部の皆から愛される明るい存在だった。当初は倶楽部の部長と呼ばれていたが、野反湖キャンプで振るった料理の腕前からニックネームは改名。しかしそれ以降彼の料理を口にした事はない。

その料理長は釣りの腕は大したことは無いのだが、持って生まれた釣りの運だけはすこぶる良く、特に人に貰ったフライを手にする事で釣り運が200%に増大する。そんな料理長や世捨て人の面々が私に吊られて冬になると本栖湖へ集う訳で、ある時に彼は初めて買ったダブルハンドロッドを本栖湖で投げる事となった。湖へ着くとフライを忘れたとの事で私のフライを上げることになり、どうせ練習だし釣れないだろうからと渡した一番不出来な黒のウーリーバガー。

ダブルハンドを一度も振り回した事がない料理長のキャスティングたるや、とても見ていられるものでは無かった。よせばいいのにヘソ以上の深さにウェーディングし、ラインは水面を叩き、グシャグシャになってすぐ目の前に落ちるのである。しかしその弛んだラインが急に走り出し彼はこう叫ぶのである。

「なんか掛かってる!?」

そんな調子でいとも簡単に初めての本栖湖で60アップを釣ってしまった。その翌年の芦ノ湖解禁でも釣行前日に私にフライをねだりに訪れ、同じように黒のウーリーバガーでヒレピンの60アップを釣り上げてしまう快挙。神がいるのだとすれば、彼は寿命と引き換えにその釣り運を授かったのかもしれない。

そんな事をふと思い出しながら釣りをしていた昨日。当時の掲示板で飛び交う言葉は、他の釣り人に悟られないように世捨て人だけが知り得るポイントの別名が多々あり、その料理長が釣り上げたワンドはサトウワンドとなった。

サトウワンド・うずら岩・クボ岩(別名:ウェーダーイラズ)・銀次郎・タタミ・洗濯機などなど、他にも色々と名前を付けていたなぁ。

気がつけば料理長に呼ばれたのか、サトウワンドであの時刻にロッドを振る私。

この先が気になる方は以下の写真を読み進めて見てください。

昨日の戒め:穏やかなる事を学べ(色々と考え込んでいたので)

本栖湖の釣り
今回も夜明け頃に到着しましたが、地元パワーに負けて入りたいポイントに入れず。結果2番目に良いであろうポイントへ。見る人が見ればすぐにわかるポイント。昔はエサ師がこのポイントでイクラを撒き餌にし、スジコ餌でブラウントラウトを沢山ストリンガーに掛けてました。その様はまるでバナナの様だった遠い記憶。そして彼はダブハン練習中。私はメインロッド忘れました・・。
霧の中の本栖湖
魚っけはあるのに魚信は得られないので、私は魚を探しながら急深のポイントを探ることに。するとあるポイントで久しぶりに見たバスだらけの状況。この際このバスでいいやと思いシングルハンドのフルラインで無理やりシングルスペイ。10mほどしか飛ばないのだけれど、少し沈ませてたぐると、バスとレインボーが同時にフライを追いかけて来た。奪い合ってどちらかが食いつくのかと思ったら、距離が近すぎてどちらもフライを食う事ができず。
おみやげ買うなら湖仙荘。
その後に小さめのサイズをヒット。寄せてくるとその後ろにひとまわり大きいレインボーがついて来るではありませんか。フックに掛かったレインボーは大したサイズでは無かったので、行き合った釣り人と話をしながら寄せていたらバレました。ま、ほとんど釣った様なものだから良いかな、なんて自分を慰めてお昼は湖仙荘へ。
本栖湖のブラウントラウト
飯を食いながら、かつて上がったブラウンを眺めて士気を高めます。
本栖湖
先だってに得た情報通りで動けば午後はココというポイントがあったけれど、水面を覗いてもベイトっけが無し。私の勘所でもここは無いと思い他のポイントへ移動しようと思った所、ふとサトウワンドの記憶が蘇った。そうかこの風でこの雰囲気、この時間。料理長に呼ばれてか、その場所に入ることにした。その場所は何の変哲もない障害物も少ないシャロー。黒のウーリーバガーを結び、あの時なんでこんな場所で釣れたのだろうと思いながらキャストをすると、全く同じ時刻と場所でドスンとアタリが・・。次の瞬間、魚は何度もジャンプした後にラインをどんどん沖に引き出して行った。
本栖湖のレインボートラウト
緊張感のある慎重なやり取りの末、ようやく上がってきたゴーマルアップのヒレピンレインボー。久しぶりにこんなに綺麗な個体を見ました。しかも背中はブルーバック。何を食べているのだか、歯が凄く鋭いです。
本栖湖のレインボートラウト
ついでにお話しすると私の大物ジンクスは売り物フライで、本栖記録は巻く時間が無く店から摘んで行ったコマーシャルフライ。今回はフライを無くしまくったので自分で巻いたフライを温存するために、お店で売れ残っていた不細工なウーリーバガーを持ってきていたので、それをチョイス。そんな不本意な状態の時によく大物が掛かります。
本栖湖の釣り
今が時合いだからと仲間にどんどん釣り進む様に伝え、私はしばし今釣れたレインボーの余韻に浸ります。本栖湖は3回以上通えば、大体お魚が一度は姿を見せてくれるけれど、今回はバラすことなくランディング出来て本当に良かった。料理長は私の後ろできっと笑って見ていた事でしょう。
黄昏時の本栖湖
その後は更にこの時間ならばココというポイントへ移動し、同行の友にその辺り周辺を徹底的にキャストしてもらうと、なんとヒット! が、残念ながらジャンプされた時に2Xのティペットを切られてしまいました。そんな記憶が残ると、もう本栖湖通いはもうやめられません。
本栖湖のレインボー
私も残りの時間を無駄にしないように投げていると同じくヒット。しかしそれもジャンプ一発でフックアウトされた。更にアタリが続くけれどフッキングしないので、大きなフライを管釣りサイズまで落とすとコヤツがヒット。サイズが落ちると魚のコンディションが良くないのが今までのイメージですが、最近は小さいサイズでも尾鰭の欠損が無くヒレピン。大きく育ってまた私を楽しませてね。
本栖湖のレインボートラウト
今回は上出来の本栖湖。5ヒット2キャッチ。どの個体も掛かるとすぐにジャンプをするのでバレが多いですが、そんなスリリングな釣りがこの時期から12月下旬まで続きます。大物を狙うのならば、「サトウワンド」といっても一部の人しか伝わらないですね(笑)。皆さんも本栖湖へ通ってお気に入りのポイントを作ってください。