本栖湖戦線異常なし!(フライングアントを試せなかった件)

10月に入り湖モードに突入した私は野反湖のドライフライフィッシングを堪能した後、その翌週は丸沼へ。いずれもフライングアントのドライフライフィッシングを満喫したので、この流れで「本栖湖もフライングアントでいけるんじゃね〜?」的な安直な考えで山梨へ出掛けてきました。

本栖湖へ通い始めて50年近くが経ったけれど、ここ5〜6年は季節の変わり目である9〜10月は昔に比べると本当に外気温が高くなったと感じてます。私が秋の本栖湖を目指す目安は現地の最低気温が10℃以下の日が数日以上続いた後に行く様になるんですが、どうも今年の秋も昨年同様に様子が違う様。

本栖湖へ到着したのは朝焼け前には間に合わず午前6時頃。河口湖インターから本栖湖へ延びる国道138号線は鳴沢村から青木ヶ原樹海を経て本栖湖へ入るのだけれど、そのほとんどが霧の中。本栖湖へ付けば先だっての丸沼同様に霧が立ち込め、対岸を拝むことができないんです。「もしかして?」と湖に手を突っ込むと、外気温が12℃に対し体感では20℃位で、冷えた手の甲よりも暖かくまるでぬる湯の温泉に浸かっているかの様。

行ったからには竿を出す訳なんですが、浩庵荘で入漁証を購入し南岸中心に攻めては見るものの、まるで何事もなく帰ってきました。
お魚の写真はありませんが、現在の本栖湖近況を知りたい方は以下をご覧くださいまし。

本栖湖
先だってレイクトラウト駆除の目的で本栖湖で初のレイクトラウト大会が開かれたそうな。参加人数が170名以上で釣り上げられたのは合計19本という貧果。そりゃそうでしょうなぁ、ここ数年駆除し続けている訳ですから。レイクはヒメマスを食べてしまう外来種だから駆除しようという動きなんですが、そもそもヒメマスだって人が放流しなけれはこの湖にはいなかった訳です。利権が絡んだ人のエゴとしか言いようがありません。また、レイクトラウトは中禅寺湖から持ち出し出来ないものがこの湖にいる事でこの騒ぎになりましたが、そもそもヒメマスの養殖事業をやっている場所は北海道の一部と十和田湖、中禅寺湖の三ヶ所(私の知る限り)。ですから、もし中禅寺湖からヒメマスを移送した経歴があるのであれば、それに混じったレイク稚魚が放たれたと考える方が妥当ではないでしょうか? 最も私の推論、憶測ですからその真意はわかりません。いずれにせよ、何の罪もないお魚達が外来種騒ぎで無駄死にする姿を見ていて、私は悲しくなるばかりです。それとこの看板に書いてある2行目の文章がどうも引っかかります・・。
本栖湖
現状、レイクトラウトは水深40m付近に多いそうなので、フライフィッシャーマンの僕らには関係のないお魚(産卵期は浅瀬に来ますが)。なので僕らはヒレピンのブルーバックレインボーを追いかけるのみ。そして漁種調査によって外来種扱いされているブラウントラウトが刺し網で上がっている事実を知って、それが間違ってかからないかと、わずかな夢を追っているのです。今回は東風が巻き込んでいたので風裏を探し本栖湖を一周。釣り人は長崎のみいましたが、風をモロに受けて釣りづらそうでした。私は川尻からスポーツセンター前の南岸を中心に風裏のゴミ溜まり探し。しかし湖の温度を知るとドライで釣れる気がなくなりました(ウグイなら釣れたかも)。
本栖湖
あまりにも湖が生温かったので、ポイントを急深の場所に変えてラインをタイプ3と5にして沈めてみた。モンタナマラブーをカウント60秒とってもまるで何も無し。氷層水温があと5℃ほど下がって欲しいのですが、あと2週間くらいかかるかなぁ・・。
本栖湖
普段あまり入らない急深の場所に立ち沈めまくりましたが、リトリーブ最後で手前の石にフライが喰われてしまうばかりでした。なんか足湯に使っている様でこのまま釣り続けても何もないと感じた私は12時まで粘って本栖湖を後にするのでした。

アカハタを釣る予定が奈良子釣りセンターになった件

どんなに努力してもお天道様だけは僕らの思い通りにはなりません。特に海釣りは天気が良くても波浪や強風になれば船がコントロール出来なくなるので、観天望気はとても重要なこと。陸だけ見ていると一見大丈夫そうでも沖は全く違うコンディションで船は出せないことがあるのです。それが先だっての月曜日の事。丸伊丸をチャーターしてアカハタのフライフィッシングをする予定だったのですが、台風接近によって見事に流れてしまいました。楽しみにしていただけにちょっと残念。

海は大荒れでも陸は雨も降らない釣り日和。こんな日にじっとはしていられる訳もなく、結局釣り師は水辺に立ちたくなる訳で、何か他の釣りを考えることになります。で、出した答えはこのブログでちゃんと紹介していなかったような気がしたので、「奈良子釣りセンター」へ船に乗れなかった数名で行くことにしました。

このブログを辿ると最後に訪れたのは2022年で、この時も本栖湖が悪天候に見舞われ急遽奈良子での釣りになっていたようです。そんな釣り場の様子は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。


奈良子釣りセンター(HPこちら)
住所:山梨県大月市七保町奈良子10番地
TEL:0554-24-7636
営業時間:6:30〜17:00
定休日:HPにて確認
ルール:バーブレスフック・ワーム禁止・パワーエッグ禁止
*持ち帰り制限尾数の制限あり

奈良子釣りセンター
この釣り場は東京から約100キロほどの距離なので、それほど遠くありません。中央自動車道大月インターチェンジで降りて、国道139号線を小菅村方面(小菅村には漁協のC&Rがあります)へ向かい、奈良子川支流を左折。曲がってから約9キロほど走ると左側にこの看板が見えてきます。ここを左折したところに大きな駐車場があります。今回、帰ってから写真を確認すると足りない写真だらけ。もう少し細かく撮影すればよかったとちょっと反省。
奈良子釣りセンター・駐車場
釣り場の駐車場は写真左側。釣り場は写真右の坂道を降った先にあります。昔は釣り場にも車が何台か駐車できたのですが、現在は全ての車はこの駐車場に停めます。
ならご池
ここの魅力はポンドと川の両方が楽しめる点。そして上流のC&Rエリアは本格的な装備(ウェーダー必須)が必要になり、渓流デビューの練習場として使えます。写真の池は「ならご池」でフライに慣れた人だとほぼ入れ喰い状態なので、自分の釣りスタイルを楽しみましょう。写真を撮り忘れましたが、小さな 上池はアマゴが多くいます。ニジマスを避けてアマゴだけ選んで釣れたら、エリア・フライ・プロと呼ばれるかもしれません。
レインボートラウト
ここで魚をいっぱい釣る方法はいろいろありますが、私はドライフライに拘って釣りました。が、一般的な12〜14番だと出る回数が少ないので、私は主に18〜24番を使ってニジマスに遊んでもらいました。
フライでヒット
池の大きさは朝霞ガーデンのフライ池と比べたらその半分ぐらいといったところ。遠投よりもアキュラシー(正確性)重視のエリア。食い気のある個体を探し、その50センチ前にフライを落とせば、かなりの確率でバイトしてくれます。
奈良子のBBQ施設
釣り場のすぐ横にバーベキュー施設があり、釣りをする僕らは一人¥500で利用できます。自分で食材を持って行くもよし、入場時に予約してBBQセットを楽しむのもよし。大勢で来た時はここでワイワイガヤガヤしながら楽しんでください。今回は半日券で楽しんだので、施設利用はしませんでした。
奈良子釣りセンター
ストリームエリアは奈良子川をそのまま利用した場所なので、流れのある釣りが楽しめます。規模はそれほど大きくはありませんが、むしろ初心者にはそれほど飛ばす必要もなく、誰でも楽しむことができます。
奈良子川の渓流
本格渓流エリアはこのロープより上流になり、渡渉して上流を目指すのでウェーダーが必要になります。生い茂ったV字谷なので、一般的な沢でのフライフィッシングはこんな感じになりますので、これから渓流デビューする人は、一度渓流のフライフィッシングにはどんなトラブルが潜んでいるかの疑似体験する場所として役立てるのが良いでしょう。
レインボートラウト
ランディングネットはラバーネットを貸し出ししてくれるので、持っていかなくても大丈夫。本格渓流エリア以外であれば、普通のスニーカーで釣りを楽しむことができます。
アマゴ
で、私はと言うと、アマゴを狙い続けたのですが、ドライだと先にレインボートラウトが喰ってしまうので、なかなか釣れず。最後の手段としてマッキーフライを使って沈めて釣っちゃいました。この時期だから体色は産卵カラーでサビサビ。
休憩室
寒くて仕方がない季節はこの休憩室で暖を取ります。お湯をもらってカップラーメンを食べたり、コーヒーを飲んだり。つい釣りに夢中になって目が吊り上がってしまいますが、一息入れることで心を穏やかにしてくれることでしょう。
奈良子釣りセンター
半日券だとお魚は5匹まで持ち帰り可能(2キロ以内)。一日券だと10匹だったかな。僕らは持ち帰らなかったですが、その場で釣れた魚の塩焼きを頼んで食べている方もいました。と言うことで、ゆるっとした時間から始めて終了時間いっぱいまで楽しく過ごさせていただきました。アットホームでコンパクトにぎゅっと詰め込んだ様な管釣りは一度行くとリピートしたくなる事間違いなしです。

秋のシーバス祭り開催中(横浜港沖のフライフィッシング)

一昨日、横浜の海へと繰り出したら思っていた以上に釣果があったので「秋のシーバスまつりや!」なんて叫びながら釣りをしていたのですが、その時に「ヤマザキパンのパン祭りって今でもやっているのかな?」なんてふと思いました。先ほどググってみるとそのパン祭りは1981年からスタートし今年も行っているので、もう44年も続くイベントになっていました。それもそのプレゼントは一貫して白のお皿(フランスのデュラン社製)。Wikipediaによれば今までに5億枚が配布されているというのも驚き。

それにしても人間の記憶というものはいい加減なもので、パン祭りは私の中では秋だと思っていましたが春だったのですね。まぁ、応募をしたことがない私のいい加減な記憶の中の印象に残ったTVコマーシャルがわずかに刷り込まれた訳で、自分が作り出した過去の記憶なんでしょうなぁ。

さて、シーバスの近況を皿の話だけにサラッとご報告😆

9月まで異常に暑かったためにシーバス船が暇するほど釣れていませんでしたが、台風接近(22号)を境に季節はしっかりと秋モード。今は中型サイズまでは大分湾奥まで入り込んできました。現在はまさしくシーバス祭り開幕です。しかしながら大物はまだ釣れている感じは少なく、カタクチイワシやコノシロが喰われること無く湾内を多く泳ぎ回っている状態。季節は少しだけ例年よりもズレている感じですが、どこかで追いつくので大物祭りはどこの週で爆発するかわかりません。でも良い時期に入ったのは間違いないです。

そんな一昨日の夜はこんな感じ。お暇な方は以下をご覧くださいまし。

横浜の海
「まだそんなに釣れてませんよ。」という話だったので、まぁ釣れれば良いかなという事で、皆さんもご存知通称「クラゲ」からスタート。風はそれほどありませんでしたが、入った時はまだ潮が早かったです。
セイゴクラスの入れ喰い
シーバスは釣れるものの、言われた通りサイズがイマイチどころか、20センチほどのセイゴが入れ喰い状態。真面目に釣ったら大変なので、適当にお遊び程度に釣りました。
横浜のタンカー周りを攻める
海はまだ少し生暖かいくらい。でもベイトの反応はどこへ行ってもあります。適当に小物釣りが飽きた頃に運河を離れて外海のタンカー周りを探ると、そちらは魚のサイズが良く最低でも55センチ以上のサイズ。
シーバス1
チビシーバスを避けるために僕らはエンリコミノー3/0にチェンジし、タンカー周りのキワキワを攻めれば立派なサイズの秋シーバス。というより、強引な引きでグイグイ底へ持っていく感じは夏シーバス。今自分はこのサイズのシーバスが一番元気。
シーバス2
私もリュウちゃんに写真を撮ってもらいニコパチ。上がってくるシーバスは60アップが多かったです。
シーバス
シーバスをバス持ちすると手が擦り切れてしまうので、私は掴む時にストリッピーを親指にはめます。シーバスはこのバケットマウスで、大きなコノシロをそのまま吸い込んでしまうのですよ。
シークロのリュウちゃん
今回のキャプテンはリュウちゃん。いつもならばこの季節は半分死んだ顔になっているのですが、9月が暇だっただけに、まだ睡眠不足ではないようです。
シーバス
この日はタンカーがあまり浮いていなかったので、その後は船を南へと走らせ昔良かったポイントで拾い釣りをした所、この状況判断が良かったようで、風の当たる全ての面で同サイズのシーバスが次々とヒット。数をかなり釣って満足したので、キリの良いところで上がりましたとさ。今回は最大65センチで、後半に釣った魚のほとんどは60アップでした。あ〜楽しかった!さて、次の釣りの準備をしないと・・。

 

 

丸沼の船上で五里霧中になってしまったドライフライチャレンジ

このブログ内のタイトルで五里霧中という言葉を使うのは2度目のこと。釣り場は水辺なので霧に包まれてしまうのは頻繁にあることなんですが、今回は行き先が見えないだけではなく釣りの戦法までが迷わされ手探りな状態に陥りました。まぁ先週の野反湖から何も準備せず、簡単に釣れるだろうと高を括っていた私が悪いのです。

天気予報は曇り。片品村は1日を通して外気温が上がらない予報。沼田インターチェンジを経て最近はその道すがらにある「すき家」で朝食を済ませるのだが、それが朝7時半の頃。予報とは違い思っていた以上にここ沼田では雨が降っていた。そこから奥日光へ向かう国道120号線を登り始めると、その雨は霧になり丸沼の湖上は一寸先が見えず霧に包まれていた。外気温は11℃。

丸沼の岸辺には4〜5名のダブルハンドキャスターとルアーマンがいるけれど、湖上は霧に覆われていてどれだけ船が出ているか分からない状態。この季節はいつもならばダムサイト付近が釣れるので、行く手を拒む霧に惑わされないように、岸辺近くを伝ってダムサイトを目指す。かつてハーミットがシーバスガイド船をやっていた頃、こんな霧の状況で船を出した事があるが、マリンコンパスがあるにも関わらず全くどこにいるのか分からず、遠くの大型船が放つ霧笛を聴きながら船を進める恐怖を少し思い出した。

なんとかダムサイトに辿り着くが、湖面にはライズはなく寒くて虫が全く飛んでいない状況。さらには霧は小雨になり5番ロッド一本しか持って来ていないので、沈めてリトリーブする事もできず。仕方なくインジケーターを付けてニンフを沈めると、イワナが掛かったかと思ったらニゴイが釣れる始末。あぁ、まさしく八方塞がりの五里霧中。こんな時、あなただったらどうしますか?

そんな昨日のフライフィッシングは、以下の通り。
帰ろうかと思った午後に一筋の光が見えたのでした。

日光丸沼
丸沼に着いてはみたものの、湖面はこんな状況で全く先が見通せない。うむむ、どうする、私。
丸沼の釣り
丸沼は野反湖よりもやや低い1,400m台。でも先週の野反湖よりも寒い一日。今シーズン初めて背中にホッカイロを貼りました。ボート代¥2,900+入漁料¥2,500を環湖荘に収めていざ出発。
ライフジャケットとオール置き場
湖畔のすぐ左側にワンボックスのバンがあり、この中のオールとライフジャケットを借りて出船します。自前のライフジャケットを持っている人はこのオレンジを切る必要はありません。漕ぐ体力を奪われないように、オールの面が小さいもので長さが短いものを選ぶように私はしています。
タックルは5番ロッド
手漕ぎボートのフライフィッシングは荷物が少なくて良いですね。雨が降った翌日は船に水が貯まっているので、船に積まれた空き缶か柄杓で水を掻き出してから出航しましょう。
霧の丸沼
晴れてきた、と思ったらまたすぐこの後は霧の中・・。湖の真ん中を通って進むと危ないので、国道側の岸辺を確認しながらダムサイトを目指しました。しかし着いてその様子を見るといつもと違い、無の世界。寒く、虫飛ばず、ライズ無く・・。ボート場付近の水温は生暖かく、ダムサイトは水温が2℃以上低い感じ。
ニゴイ様
待てど暮らせど虫は飛ばずライズなし。ただボ〜ッと浮かべても釣れないので、仕方なくインジケーターを付けたニンフフィッシングをする事に。岸際に向かってキャストし、20秒待ってチョコチョコと動かしながら手前に引くと、アタリがありヒット!。尾が切れ込んでいるので岩魚を釣ったと思い喜んでいたら、なんとニゴイ様。引きは楽しいのですがコイ科の魚を狙ってはおりませぬ・。
静まり返る湖面。
寒くて無の世界が続き、さらに追い討ちをかけるように小雨が降り始めた。木々から雨粒が湖面に落ち、そんな状態でお昼を回ってしまった。やることがなく八方塞がり状態。寒さに負けてもう帰ろうかなと思った。そう思った瞬間、雨は止み一瞬温かみがある空気に入れ替わった。それを機に木々から落ちる雨粒に混じってレインボーの鼻面が顔を出す。待ってましたとすかさずキャスト。
丸沼のレインボートラウト
前回の野反湖で活躍したフライングアントをキャストすればすぐに出たこの一尾。レッドバンドの50センチ台はもの凄く引きました。ただ、暗さのせいでカメラのファインダーを覗かず(偏光レンズをかけていると見えないので)適当に写真を撮ったので、魚の写真が全てちょん切れて写ってました。
丸沼のフライフィッシング
それからは怒涛のラッシュ。上記の魚をリリースした後は木から垂れる雫と一緒に落ちる昆虫を食べているようで、あちらこちらにライズする魚たち。慌ててキャストを繰り返す私。時に余裕をこいてこんな写真を撮っていたりしたものだから、バラしたり。この魔法のような時間は30分だけ続き、その間に4発掛けて2キャッチ。
レインボートラウト
その後は木々から落ちる雫が無くなると徘徊するレインボーは沈んでしまい、また静かになってしまった。それでも木々の下へ深くフライを捩じ込むとレインボーは時々掛かってくれて、結果5本のレインボーをキャッチ。それも全部50センチ前後で毎回リールファイトを楽しみランディングしたので、大尻沼並みに楽しいひと時でした。
フライングアント
使ったフライはこのフライングアント11番一本のみ。前回の野反湖で使ったフライをそのまま使ったので、コレ一本でどれだけのレンボーをキャッチしたことか。この流れで本栖湖でもこのフライを浮かべてみようかな。
ドライフライフィッシング
今回釣れたいくつかの要素は、(垂れる木・そこから落ちる雫・フライをキャストしにくい奥・風があたる面)でした。午前中は半ば諦めていましたが、午後に釣れた一本の後はその状況を一気に解決でき、釣果へと結びついたのでありました。
丸沼のフライフィッシング
いつもだったら時間いっぱい最後まで楽しむのですが、とても寒いのと左手を捻ってオールが漕ぎづらくなってしまったので、15時で上がりました。丸沼は11月末日まで開いているので、これからも良い日にあたればドライフライフィッシングを楽しめます。もちろん引っ張りやインジケーターのフライフィッシングでも釣れます。紅葉シーズンのこの時期にのんびりと景色を見ながら、この丸沼でフライフィッシングはいかがですか? さて私の来週は海の予定なのですが、お天気がちょっと心配になってきました・・。

 

暑さがひと段落したので、ようやく野反湖に繰り出してみた

秋口からの行動パターンは丸沼や野反湖を経て本栖湖へと移行する湖釣行が多くなる私。しかし今年の9月は暑い日が長いこと続いた事で湖の水温が下がらなかったので、その代わりに渓流へ行き続けてました。で、先日からようやく涼しくなったのでようやく野反湖へいく気になったという感じ。昨年よりもずっと遅く始まった秋の湖シーズンになったなと思いきや昨年を振り返ってみると、やっぱり9月中旬ぐらいまでは暑かったのですね。私が10代後半の頃の野反湖は山の南斜面に万年雪が見られた事を考えると、この40年で一体どれぐらい平均気温が上がったのかと考えさせられてしまいます。

それともう一つ、いつもならば夜はシーバスへ出かけている頃なのですが、東京湾の海水温も落ちないので、こちらも例年よりも全然釣れていない状態なので未だシーバスへ繰り出していないのです。こんな状態がこれからの普通になるのであれば、私の年間行動パターンは少し見直さなければならないなと思うこの頃。そんな事を考えつつ、秋の野反湖へと向かった僕らでありました。

野反湖は11月前半までは釣りが出来るので、あと1ヶ月は楽しめる釣り場。標高がとても高いので、防寒対策を万全に皆さんも時間を見つけて遊んでみてください。

と言うことで今週訪れた野反湖は以下の通り。お暇な方はご覧くださいまし。

秋の野反湖
野反湖の解禁期間は5/1〜11/10まで。40年前の解禁直後は湖が凍っていた事もありましたヨ。今はそんな事は稀だけれど、標高が1,500m以上あるのでメチャクチャ寒いのは今も変わりません。今回は9月末に訪れたのですが、東京の暑さに慣れた状態だったので標高が高くでも長袖一枚で大丈夫だろうと思っていたら、寒いのなんのって! 朝の外気温は9℃でした。フリースを車に積んであってよかった・・。
野反湖の遊歩道
野反湖は湖全体に遊歩道があるので、各所の駐車場から歩いてポイントへ向かいます。いつもだと一番人が少ない西側の山深い場所で攻める私ですが、今年は釣果が乏しいので一番人気のあるニシブタワンド周辺に入りました。
野反湖のドライフライフィッシング
夜明け直後は思っていた以上に寒かったのでライズなし。水温が上がるまでは少しマラブーなどを引っ張ってみましたが、1〜2時間後にはライズが始まったのですぐにドライフライへ変更。しかし季節が遅すぎたのか今年の傾向なのか、カメムシが全く飛ばず。
サイトフィッシング
ライズが始まると湖岸に立たずに高いところから湖を見下ろし、魚の姿やライズの定点を確認する。魚が表層を泳いでいる時は、その方向を見定めてフライをキャストしていく。そんな方法でドライフライをキャストするので、普段のキャス練がものをいいます。
野反湖のレインボートラウト
カメムシパターンには反応が薄かったので、昨年よかったフライングアントにするとドンと出たレインボートラウト。サイズは50センチ前後といったところ。細身ですがよく引く個体でした。
野反湖のイタハヤムシ
風が穏やかになるとこの虫が飛んで来て水面にポトリ。先にハヤが突っつくのですが、ハヤに喰われなかった場合はその後にレインボーが喰いついてきます。虫の名前がわからなかったので先程Google様にお聞きしたところ、イタハヤムシだそうな。やっぱり秋はこういった甲虫類が中心なのですが、野反湖は標高が高いのでバッタ類は見ません。
野反湖のハヤ
フライを小さくし過ぎるとハヤが釣れちゃいます。湖のドライフライフィッシングを楽しむ場合は8〜10番のドライフライが中心かな。
小型のレインボートラウト
未来の希望である小型レインボーは10番でも釣れちゃいました。しかしこのサイズがいることは嬉しい限り。小型がいれば自然再生産している証なので、野反湖の未来はそう悲観するものでは無いと思います。
野反湖のハコスチ(レインボートラウト)
ハコスチは飛んだり跳ねたり忙しく動き回るので、最初のジャンプでバレてしまうヤツも多い。魚は出ても数は伸びません。サイトフィッシングで魚の姿を確認してフライに喰いつく瞬間を見ながら楽しんでいるために、僕らは常に興奮状態。魚がいなくならないのでポイントを変えることなくずっと同じ場所で釣り続けちゃいました。
野反湖のレインボートラウト
今回は湖の水位が少し下がった状態だったので、サイトフィッシングがやり易い状態でした。とは言うものの、お魚は賢くてフライを見切って沈んでいく個体が多数いたのは事実。それとカメムシ中心でフライを用意していたので、フライのバリエーションは大切だと感じたのでした。
野反湖のレインボー
風が吹くとライズがなくなり、また穏やかになると風下にできたゴミ溜まりでライズが再開されます。そんな場所を見極めてフライキャスティングを繰り返す事で、釣果を伸ばしていきます。
展望台から望む野反湖
16時を過ぎた頃には外気温が下がってしまい、虫っけはなくなりドライは終了。充分に堪能した僕らはイブニングはせずに納竿となりました。今回は太陽が出ている暖かい時間が短かったので、ドライよりもストリーマーを引っ張った方が数は伸ばせたかもしれませんが、やっぱり魚を見つけてキャストするサイトフィッシングはエキサイティングなので、僕らはこれぐらいの釣果で満足。さて、次週は何をしようかな。

フライロッドの正しくない?使い方(キャスティング練習後の遊び)

ハーミットからフライフィッシングをスタートをした方は、私から色々なうんちくを聞かされているので、「フライでは大抵の魚は釣れるけれど、狙わない魚がいる。」という様な話を聞かされた方も多いはず。その狙わない魚の代表としてはタナゴやハゼといった類が挙げられる。タナゴやクチボソはミッジフックに白い糸を少し巻いたものを足元の水路へ糸を垂れれば釣れる魚ではあるけれど、フライリールやラインが機能しないのでフライフィッシングとは呼べない。というか延べ竿の仕掛けに作ったフライを結んだ方がはるかに釣りやすいのである。

ハゼも同じでTMC200Rの#16フックにオレンジのシェニールやラバーレッグを縛ったものをタイイングし、それを浅瀬にキャストしてズル引きすれば、ハゼも釣れちゃうんですな。やっぱりフライフィッシングって魚との距離がないとただの毛鉤釣りになってしまい、急に陳腐化してしまう気がするのです(もっともこのタナゴとハゼは実際にフライでやってみた結果思った自分の感想)。

そんなうんちくをまた言っていると、「じゃぁ、中禅寺湖でボートからのレイクトラウト狙いや、あなたが推奨しているアカハタのフライフィッシングはどう説明するの?」と突っ込まれました・・。

確かに、アカハタやレイクトラウト狙いの様な水深が15m以上もある場合はキャスティングは程々に、あとはその水深へフライが到達するまでにラインを送っているだけだからキャスティングをしているとは言えません。何を持ってフライフィッシングと言うべきかは、その人が判断するものと考えれば、人によってはフライフィッシングのハゼ釣りもアリなんだなぁと。

先だってのキャス練の後に「今からハゼを釣りましょうよ」と誘われ、午後は江戸川放水路に出かけた私。餌釣り用の道具を持ってきていなかったので船宿で借りようと思った時にふと思った。フライロッドで餌釣りをしちゃ行けない理由はないなと思い、ロッドを借りず仕掛けだけ貰って餌釣りをしたのです。フライの道具で餌釣りはフライロッドとしては決して正しい使い方ではないのですが、結局釣りって何をやっても魚信さえ堪能できればなんでも楽しいものだなぁ、と思った瞬間、私の固定概念は簡単に砕け散ったのでありました。

そんな先だっての日曜日の午後はこんな感じ。
お暇な方はご覧くださいまし。

たかはし遊船
その昔、フライでハゼ釣りを楽しんだ時はこの江戸川放水路にビーチサンダルで立ち込み、適当に投げてフライをズル引きするだけで簡単に釣れました。その時は遠投するわけでもなく、その辺に投げ入れて横へズル引くだけれ釣れるので、楽しくないと感じたのでありました。今回はたかはし遊船の桟橋でフライロッドを使っての餌釣り。久しぶりの餌釣りだったので、少年の頃を思い出しワクワクした私。
桟橋でハゼ釣り
仕掛けを購入するとナスオモリと自動ハリス留めの天秤。エサはアオイソメを渡された。フライロッドで餌釣りをする利点は、手バネ竿と違って糸を納めるのが早いこと。または簡単に長さを調整できること。オモリが重いので天秤仕掛けは通常のキャスティングはできないので、ラインを多めに出しておいて、ルアーのフリッピングの様に振り子で送れば遠くへ飛んでいく。着底したら底に引っ掛からない様にロッドで煽りながら手前に寄せて誘うと、プルプルとハゼの小気味よいアタリがきます。
フライロッドでハゼの餌釣り
ベンチに座ってフライロッドを出す。しかしロッドの先にはアオイソメがついている。「フライフィッシングはこうあるべきだ。」と講釈を垂れている私ですが、魚釣りはどんな形でも楽しいものですなぁ。最後にはインジケーターを取り出してルースニングをし、その先にはフライをちょうど良いサイズに加工して釣ってました(ハゼ用にフライを巻いてこなかったので)。でも餌の方がはるかに簡単に釣れます。
ハゼ釣り
ひとくちにハゼと言っても色々な種類が釣れる訳で、マハゼを中心にダボハゼやヌマチチブ、シマハゼなどが釣れました。フライロッドから伝わるハゼのアタリがクセになりそうです。
たかはし遊船
こんなにも小さい魚を相手にしているのですが、魚が掛かる度に少年の様な気持ちになれるのです。昨今は管釣りの値段が高くなったので、こんなお気楽な釣りも良いものですなぁ。
釣り上げたハゼ
キャス練後の移動で釣り場へ行ったので、釣りをしたのはわずか2時間ほど。来年はハゼ用にちゃんとフライを巻いて、このブログでハゼのフライフィッシングを紹介しようかな😀

好き嫌いを無くすために、久しぶりに忍野(桂川)へ行ってみた

25年シーズンの私的渓流釣りは終わった発言をしておきながら一体どれだけ渓流へ行っているのさ! と突っ込まれそうなタイトルを書いてしまい、また川へ出かけた事は一目瞭然。今週は長崎遠征から帰ってきてから、なか一日でのお休みだったので野反湖まで遠出する元気が湧かず。更に祝日だという事を間近で気づいたので、釣行場所は当日に決めるという体たらくになってしまった。

ハーミットのブログを見ていると定番と呼ばれる釣り場の話が少ない。その理由は人混みが苦手な私なので、管釣りならともかく一般的な釣り場で人が多い所には近づかないのであります。その中で足が向かない川としては、この忍野もその一つ。ブログを辿るとシークロのリュウちゃんと行ったのが最後なので、7年振りの釣行かな。

普段の渓流スタイルは山奥で誰にも会わない場所でのんびり自分の釣りを楽しんでいるので、人が見える環境はどうしても気になってしまうのです。忍野の場合は町を流れる湧水河川と言う事もあって、民家や施設の裏庭を釣っていると言うのも少し気が引けてしまう原因かもしれません。

しかしながらこうして久々に行ってみると、いざ川へ入って魚のライズに翻弄されれば周りの人々の気配なんてほとんんど感じなくなるし、道路から聞こえる車の走行音も意外と気にならないものなんですね。今回は釣り場の食わず嫌いを治す良いきっかけになったかもね。
そんな忍野の釣りですが、大した内容は書いておりませんが、お暇な方はご覧くださいまし。

忍草(しぼくさ)漁協管
皆さんは忍野(おしの)と呼びますが川としては桂川上流部を管轄する忍草(しぼくさ)漁協管轄内を指します。この漁協の下流部は都留漁協で、更にその下は桂川漁協となります。忍野八海から流れる湧水のおかげで水温が安定しているために、一年を通して虫のハッチが多く魚が育ちます。ただ、放流されているのはニジマスが大半でヤマメは少ないです。また、たまに忍野八海から巨大マスが落ちてきたりするので、とんでもないサイズがいたりするのもその特徴かな。釣り券は近所で購入できますが、「つりチケ」でも買えます。
臼久保橋(自衛隊橋)
この漁協管轄内のほとんどがルアー・フライ専用区ですが、その真ん中あたりにかかるのが臼久保橋。通称自衛隊橋と言われる所以は、この橋の先に陸上自衛隊 北富士駐屯地があるから。この釣り場は町中にあるので、漁協ご指定の駐車場に停めるのだが、この橋の先にさかな公園専用駐車場の上段に、釣り人用駐車場がある。
護岸ポイント
忍野の流れの大半はこんな感じで木が覆い被さり、ロールキャストを強いられる。また、シーズン後半は草木が伸びているので、そこらじゅうに自分のフライを引っ掛けるので、この釣り場に慣れない人は、釣りをしている時間よりも周りの草木に引っ掛けたフライを取るのに時間を割く事になる。
レインボートラウト
湧水のおかげで魚は常にライズしているので、フライフィッシャーマンは俄然やる気が出る。しかし釣り人の多さからそのプレッシャーは半端なく、狙った魚を釣るのはとても難しい。初心者はたくさんフライを流すことで意図しない場所から顔をだす個体が釣れてくれるので問題なし。また、ここの特徴として足場がどこも高いので、必ず柄が長いランディングネットが必要。
レインボートラウトがヒット
私はというと、空いている場所に適当に入りライズを見定める。釣る魚を決めたらその魚を斜め下流になるポジションでキャストしてフライ先行で流す。ティペットを上流側に置くことで、スレている魚はティペットの気配を感じずフライに反応してくれる。簡単に言ってますが、一つの魚を釣るのにそこらじゅうにフライを引っ掛けては解いているのです😆
レインボートラウト
足場が高いところからランディングするので、フィッシングベストやその他のポケットは必ず閉めておきましょう。油断すると携帯やカメラ、フロータントなどを落としてしまい、深いので回収するのに苦労することでしょう。
堰堤上
写真は人が写らないように撮っているので誰もいないように見えますが、臼久保橋周辺だけで20名近くはいました。ある人は上流側を狙い、ある人は下流側を狙うと、同じ魚を狙ったりしてしまいます😀
レインボートラウト
今回は17時ごろまで楽しみましたが、午後は外気温がグッと落ちて午前中よりもドライへの反応は薄くなってしまいました。釣果はツ抜けはしたものの大物は取れず。祭日の釣行だったので、これでも上出来だったかもしれません。忍野は年券¥6,000なので、この場所が近い人はライズは常にあるので毎日行っても飽きない事でしょう。魚を見つけてそれを釣るハンティングの様なマッチ・ザ・ハッチの釣りを学ぶにはやっぱりここで腕を磨くのが良いと私は思います。

学びとハプニングの旅になった長崎(バショウカジキ・チャレンジ編)

セールフィッシュ(バショウカジキ)をフライで狙うのは初めてでは無い。かつて鹿児島県の下甑島でその姿を追い回し、マレーシアのロンピンでも挑んだのでそれなりの知識を持っている。このセールフィッシュチャレンジは昨年に予定を組み、今回の釣行に臨んだ訳なのだが、出発の直前に同行予定者がどうしても外せない用事ができてしまい、急遽私一人での釣行となった。

フライでセールフィッシュはどのように釣るのかというと、簡単に言えばフックのついていないトローリングルアーを沢山流して魚を興奮させ、それと入れ違いにフライを投げ込むというもので、アングラー(釣り人)の他に船を操船する人、それにセールフィッシュが来た時にティザーベイト(寄せるためのトローリングルアーまたはその他仕掛け)を回収する人が1〜2名必要になる。今回は船長と二人で一人が2役をしなくてはならず、さらにこのティーザーの用意を人任せにしていた私は、現地調達でティーザーをなんとかしなくてはならなくなった。

現地の釣具屋へ飛び込み、ラビットやヒコウキ(集魚ルアー)を探してもトローリング用品なので意外に置いてない。その中でも使えそうなものを購入して流しては見るものの急ごしらえのそれは効果が薄く、更にそのティーザーベイトを二つ流した上に、自分がフライタックルを持って待機するというのはどう考えてもうまく行かないのですぐに諦めた。考えた挙句は跳ねるカジキの群れを追って、その頭にフライを直接投げ込むという方法しか思いつかなかった。でも空気抵抗があるフライを12番のロッドでキャスティングを繰り返す体力の消耗は半端ない。

結果を先に言えば 2・0・0(ツー・ゼロ・ゼロ)である。トローリングや他の釣りでのコールサインで最初の数字はバイト(ヒット)数、次の数字はファイト数、最後はキャッチ数になる。2バイトはあったものの、フッキング率の悪いこのセールフィッシュをファイトまでには追い込めなかったのである。

ベイトを追い回す興奮したセールフィッシュを今までで一番の数を見たし、ひとグールプ(群で狩をする)の数も1グループで4〜8本ほどいた。船を出した三日のうち荒れた一日以外は常に魚を追い回せる好条件。魚に捕食のスイッチを入れるのはシイラやカツヲであれば散水であり、セールフィッシュにとってはティーザーベイトがとても重要だという事を、改めて痛感した今回の釣行でした。

ということで、以下はその様子なのですが、私一人なので被写体がおらず写真をほとんど撮る事ができなかったので(カジキを追いかけ回している最中は船長も私も興奮しているので)、ロクな写真がありません。付け加えるその文章で、その興奮が伝わると良いのですが・・・。お暇な方はどうぞご覧くださいまし。

佐世保駅
目的地へは羽田から長崎空港まで。そこから路線バスを使って佐世保駅周辺に宿泊し、翌日の釣行に備える。一人でやる事がないので駅周辺をウロウロ。
ラビット
釣具店で見つけた小さなティーザーはラビットやマウスという名前で呼ばれている。しかしいつも使っているティザーはもっと大きくて3〜5個連なるものに、タコベイトなどをつけた波気を出し水面を賑やかにするためのもの。大きなカジキにこの1個ではその効果はたかが知れている・・。写真の撮り方が悪かったが、ボディに2本の羽が生えていて、簡単にいえばルアーで言うクレジークローラーみたいな羽もの。
セールフィッシュ狙い
以前ヒラスズキでお世話になったシーズナルの森下船長。一昔前に僕らが狙っていた下甑島のセールフィッシュが地球温暖化のせいで魚のいる位置が北上し、このエリアになったと言うところ。どれだけいるのかに期待が膨らむ。
鳥山
初日は比較的凪いでいて海を見渡せる。すると所々に鳥が忙しそうに水面を突いている。さらにその周辺でカジキが連続ジャンプを繰り返すのだ。その様相はわざと水面にボディを叩きつけている感じ。今までこんなに多くのセールフィッシュに遭った事がなかったので、最初はその行動はボラの跳ねと同じなのかと思った。しかしよく見ると、カジキは連続ジャンプを繰り返し、その方向は綺麗な円を描いている。要はボディで音を立てることで小魚の群れを追い込み。仲間達が持つセールの方へ追い込み囲い込んでいるのだ。ナショナルジオグラフィックのセールフィッシュの映像でもその光景は無かったので、新たな学びで高揚する。
夜明けから狙いに出かける。
普段の遊泳スピードは遅く、ターゲットへ飛びかかる時だけマックススピードで突進する。イワシの群れを追い込み集団で狩りをする様子は、痛ぶって弱った獲物を得るリカオンやハイエナの様。そんな群れがあちらこちらにあり、ジャジャ馬の様なボートで追い回す。時にそのタイミングがピッタリあって、フライに興味を示し船縁まで追ってくるのだからやめられない。あと一歩、と言うところで喰わせる事ができず1日目は終了。二日目は船を出したものの波が強く魚が水面には出てこないので、ほんの数時間で終了。そして最終日は午後に向かって強風予報なので、夜明けと共に出かける。
セールフィッシュ
朝早い時間は反応は薄かったものの、太陽の上昇と共に鳥山がたち始める。するとその水面にはセールを広げてハンティングを繰り返すバショウカジキ。魚の写真が欲しかったので、船長にはルアーで釣ってもらうようにお願いしたのだが、チェイスは物凄くあるがヒットまでに至らない。その追い方はシイラよりもねちっこく追い回すので、そのビル(角)が船に刺さってしまうのではないかと思うところまでルアーを追い込み船縁を潜っていく。それを見て私は少し方法を変える事にし、キャストしてフライを引くのでは無く、ルアーをティザーと見立てルアーをキャストした方向を見定めてキャストする。 カジキはビルを水面に出しずっとルアーの後についてくるので、フライに近づいた時にフライを急激に動かす。するとカジキは方向を変えてフライへガブリと喰いつくのである。 ヒット!! と言いたいのですが、フライを咥えたセールフィッシュはその場で嫌々した様な首を振り、フッキングしないのである。「ガッデ〜ム!! 」船長と私は雄叫びを上げその悔しさが海上に響き渡る。そんな感じの興奮するチャンスが数回。午後に向かって風とウネリが上がり、盛り上がっているところでフィッシングストップとなってしまった。
フライフィッシング
釣りを終えた今考えることは、ティザーベイトへの知識をもう少し高めて、この釣りを熟知したメンバーで再チャレンジしなくてはと思った。この釣りはワンチャンスに込める気迫とその思い。そしてチームワークが必要なのだと再確認した。さらにセールフィッシュのシーズンが短く、また僕らの意気込みをかって狙ってくれる船が少ないので、まだまだ人に紹介するレベルではない。けれど、いずれは誰でも釣れるシステムになってくれる事を願って来年の予約を入れるのであった。

どうしてもまだ管釣りに行く気になれず、北関東へ行ったしまった件

先週で今年の渓流シーズンは私の中ではもう終った筈。そして今週もお休みが訪れた訳だが、マッキーガイドの予約が入った為に私の休みは予定よりも一日早くなった月曜日。さて、行った事がない管釣りでも出掛けてみようかと、仕事をそこそこにインターネットを検索した週末。しかしである、連日の暑さも手伝って管釣り気分にはまだならない。季節は9月初め。もう渓流は終わりだな、と言ってもあと3週間も楽しめるでは無いかと・・。

この時期はお店が暇になる時期で、ご来店少ない日はお客様との会話もほとんど無い私。1日を通して人との接点が乏しくなると、人が恋しくて話がしたい衝動に駆られてしまう寂しがり屋。特に満員電車に揺られている時に、間近な人々との接点がまるでない都会の一コマは、ふと孤独を感じてしまう程である。最近の日々がこんな塩梅なのにこのまま独りで管釣りへ出掛けてしまうと、話し相手がいない寂しさが更に酷くなってしまうのではないか。情報を提供する仕事と割り切って行くべきだろうが、やっぱり管釣りは仲間とワイワイやるのが一番なのである。

しかしながら普段は大自然の中で四方に誰もいない環境出て独りで過ごす環境が多い私なのに、そんな中では孤独を全く感じないのは不思議なもの。もちろん私は変人ではない(と思っている)ので、渓流で魚に話かけたりはしませんからね。

とりあえず時計を朝4時にセットして、起きれたら身体が赴くままに渓流を目指す。4時に起きなかったら、適当に近くの管釣りで半日遊ぶという選択肢と決めた。

そんな私はどこへ向かったのか、お暇な方は以下にお付き合いください。

北関東の渓流
魚が俺を呼んでいる。そう思えてならないのか、4時の目覚ましが鳴る10分前には起きてしまった。まだ夜が開けきらぬ事で陽が短くなり季節が変わった事を感じつつ、北に向かって走り出す。辿り着いた先は今年三度目の入渓。森へ分け入り川が見えてくると、あれ?川はどこ?
北関東の川
着いてビックリ。この2ヶ月ほどで川は様変わりし、ブルドーザーで慣らしたかの様に砂礫が広がって何も無くなった。川の流れがまるであさっての方向へ行ってしまい違う川へ来たみたい。水量は渇水なのだが、一気に水位が下がった後がハッキリとあった。連日、夕立ちなのでしょう。とりあえず釣れそうな所がほとんどないので、ヒタヒタの水域はすっ飛ばして上を目指す。
ヤマメ
釣れそうな場所が少ないものの、浅場で大物の影が走った。あぁ、もう産卵なのね。それをみて深場を探すのをやめて、チャラ瀬(産卵場)に近いチョイ深めの荒瀬を流すとヤマメがこんにちは。案の定、側線に沿って婚姻色の桃色を纏ってやや茶色みを帯びていた。まだ婚姻色としては薄いですが、やっぱり私は産卵前の個体をいじめている気がしてダメなのです。ヤマメはイワナと違って「産卵=種族を残して死」ですから、その命をやり遂げて全うして欲しいのです。なのでこの一つを釣って、ヤマメエリアから外れて上を目指すことにしました。
北関東の川
1.5m以上はあった淵は砂礫で埋まったり、逆に新たな大きなプール状のポイントが出現したり。たった数ヶ月でこんなにもポイントが変わるなんてビックリ。この後に台風でもくれば砂礫が減り、更に渓相は変わるんでしょうね。
イワナ
途中をすっ飛ばしてイワナ中心のエリアに入れば7〜8寸中心の釣り。先週と違ってバッタは流れていないのでフライングアントを使っての釣果。
支流を登る
途中で本流を外れて支流へ入渓。更に水が細くなるのですが、こっちの方が水が冷たい。しかしやっぱり渓相が変わり、巨岩が行く手を阻みます。写真だとそのスケールがわかりにくいですが、岩一つが私の身長と同じぐらいかな。ポイントが小さくなっているので、大胆に覗くと逃げちゃいます。
イワナ
渋いライズを見つけてようやく9寸。スレスレで中々喰いつかないので、フライを5回もチェンジしてようやく出た結果。
イワナの尾っぽ
25年の渓流はイワナが復活した感があるのは、今年前半の雪代の多さで魚の生息域が下流域に広がった為に、昔に戻ったといった感じでしょうか。もしこのまま温暖化が進んで雪が年々減ったら、イワナは昭和に戻って幻の魚になってしまうかもしれませんね。
小滝
この小瀧の上は滝が連続し高巻きしなくてはならないので、本日はここで終了。車に戻ると時間は13時半。国道まで戻った途端にバケツをひっくり返したような豪雨に見舞われましたとさ。さて、来週は流石に渓流は無しでしょう。多分、きっと・・・。

 

 

登山者と釣り人は同じ山仲間(日本第二高峰近くでイワナと遊ぶ)

学生の頃、ケルティのフレームザックにテントやシュラフと釣具を詰め込み、上野駅から上越線の夜行列車に乗って一人で釣りへ出掛けていた事をふと思い出した。新潟との県境にある目的の土合駅の下りホームは地下にあり、地上へ出るには幾重の階段を登らなければならない。その途中には休憩できるベンチがある事でその距離が容易に想像できる。釣行初日には一ノ倉沢合流付近にテントを張り、その本流周辺を釣り歩くが、7月後半だと言うのに雪渓があった。翌日はそのまま稜線まで上がりテン泊し、さらにその翌日は登山道を降って新潟側の沢伝いに山を降りて土樽駅から帰るというルートであった。当時の出で立ちはウェーダーを履かずに鮎用のウェットタイツと草鞋姿で釣りをし、川から離れれば登山靴に履き替えて登山するというスタイル。もちろん国土地理院の白地図とコンパスは必須で入山するのである。

思えば何故この川で釣りをしていたかを考えると、当時週刊少年マガジンに連載されていた『おれたちの頂・塀内 真人(夏子)著』の主人公が一ノ倉沢の大氷柱を登る話があったからであろう。その場所を見たかったのがその理由だと思うが、今で言う聖地巡りの様な事をしていた訳である。谷川岳は事故が多い場所だったので、もちろんその沢を見ただけで危ない事はしていない。後に「世界一遭難者を多く出す山」としてギネス世界記録認定されたのは、皆さんもご周知の通り。

今では白地図はGPSデータログを取る道具、あるいは携帯電話ですべての情報が得られるようになった昨今。先だって山の麓から登山バスに乗り継ぎ登山者と一緒にバスに揺られながら南アルプスの山小屋を目指す車中で、そんな昔の事を思い出した。今はその装備はとても軽量でコンパクトになっているのは登山者も釣り人も同じ。その持ち物にはさほど違いはなく、見た目ではロッドを持っているか否かなのだが、最近はコンパクトなトレッキングポールを持っていく方が多いので、その様相はほぼ一緒に見えてしまう。

バスから降りるとそれぞれのペースで山々の頂上を目指す登山者。そして我先にと上流を目指す釣り人たち。いずれも日本の第二高峰に抱かれながら自然を満喫する。山小屋で一泊してゆっくりと頂上を目指す者、またはイワナと戯れて日帰りする者。日常を離れ自然と戯れ、時間がくればまたバスに乗り込んでそれぞれの生活へと戻って行くのである。

そんな先だっての釣行は以下の通り。お暇な方はご覧ください。

広河原山荘
新しい山荘は立派ですね。山荘かテント泊で1泊二日で釣りを楽しむのも良いのですが、歳をとると装備を多くする気になれなくて、日帰り釣行か温泉一泊釣行が多くなります。今年も多くの登山者で賑わっていますが、この釣り場は9月中旬以降は禁漁になってしまいます。
ヤマトイワナ生息地
山梨県はヤマトイワナの生息地が少なくなってしまったので、上流部はそのヤマトイワナを守るためにキャッチ&リリース区間になっています。キャッチ&リリース区間になっていることで、そこが釣れる場所だと勘違いして目指す初心者がいますが、普通の山岳渓流ですから釣り慣れない方は危険なので入渓はやめてください。
吊り橋
なんかスローループのカットでこの場所が出てきますよね。ハイ、まさしくその通り。ココでございます。橋を渡ればテント場。相変わらず各所で砂防堰堤を作っているのが悲しい限り。今回はひとり釣行なのでのんびり、そしてゆっくりと。
OM System TG-7
OMシステム TG-7の情報画面がコレ。標高1,451mで851hPa。外気温は17℃。GPS機能は切っています。最盛期は2番バスで来るのだけれど、今年は暑いので1番バスで入って早めに退渓しようと言う考え。最終的に標高は1,580mくらいまで釣り上がりました。
ニッコウイワナ
太陽がまだ山の斜面に当たらず気温は低いのですが、水は例年と比べてかなり温い・・。いつもと違う雰囲気でロッドを一振り。そしてもうひと振りするとコヤツが掛かった。あれま、簡単に釣れるじゃありませんか。
イワナのフライフィッシング
1本目をリリースしてもうひと振り。また掛かりました。そんな塩梅で30分で5本釣れたので、今日は管釣り並みに釣れちゃうかも?なんて思ってました。フライは前夜に巻いたマダムXホッパー8番。
南アルプスの釣り
自分の居る場所にはなかなか太陽が当たらないので、長袖一枚では少し寒いくらい。だが太陽が出た途端、一気に20℃超え。最終的には26℃まで上がった。
イワナ釣り
まだまだ暑いとはいえ季節は9月。散々皆さんに叩かれた釣り場なので、リリースを繰り返された岩魚はスレッスレ。バッタパターンには無茶苦茶反応があるのだが、フライの大きさもあって、なかなか掛からない。魚釣りたさに11番のフライイングアントに替えて釣果を伸ばした。ちなみにフライをもっと小さくもしてみたが、14番まで落とすと無反応。お魚はボリュームのある8〜11番がよかったです。
ハネナガフキバッタ
この川の夏はいつもこのハネナガフキバッタが流れているので、バッタのフライを巻いていくのですよ。今回は釣りをしている間にコイツが5回ほど流れていて(風が強かったので)、そのうち一度だけイワナが喰いつくのを見ました。腹が硬くボコボコのイワナをココで釣ったら、きっと腹の中はコレで満たされています。
マダムXホッパー
いつもよりも派手目に巻いたマダムXホッパー。大きさは本物と比べてドンピシャ。数匹も釣ると頭の部分が壊れてきます。6本巻いてきたのですが、帰る頃には全部ボロボロになっちゃいました。
三段堰堤
三段堰堤の中段で真っ黒の尾鰭を持つ大きな魚。「あれ?こんな所に鯉っていたっけなぁ?」と、そっと近寄りその魚を確認するとイワナでした。おおよそ40センチオーバー。仕留めてやるぞと意気込みフライをキャスト。見事にレーンに乗って喰ってきた大岩魚。ジャストのタイミングでアワセた筈なんですが、そのままフライはすっぽ抜けました。その後に今度は30〜35センチほどのイワナが4本縦に並んでいるポイントを見つけ、今度はしくじらないようにフライングアントに替えてキャスト。同じように一発で喰ってきたのですが、またしてもすっぽ抜け。シーズン終盤なのでスレまくっていて、ちゃんと喰ってないんでしょうなぁ、ガックシ。
イワナ
魚を出す力はマダムXホッパーは凄いんですが、フライが大きいのでいかんせんフッキング率が悪い。でも数を伸ばしたい訳じゃないので、ひたすら投げまくるとたまに掛かってくれます。掛からないと言っても20本以上は釣ったので、どれだけ魚が出てきたかは予想以上に生息していると言って良いでしょう。
南アルプスの川
イワナは飽きることなくフライに反応はしてくれるのですが、陽が高くなるとその渋さは増すばかり。フッキングは中々してくれません。夢中になって釣り上がるので、つい水分補給を忘れちゃいます。休憩を入れた時にようやく目の前の景色の美しさを感じる、至福のひと時。
イワナ釣り
退渓間近の頃に陽がジリジリと照りつけ始めたら、この場所で初めてミンミンゼミの鳴き声を聞きました。地球温暖化はこんなところで感じるんですね。かくして帰りのバスの時間いっぱいまで釣り、慌てて帰りのバスに乗る私。マイカーがある場所まで1時間は揺られながら帰るので、バス車中でしばしの休息と忘れていたおにぎりを頬張りました。これで私の2025年の夏は終わりかな。