人混みが嫌いな私は避暑地を求めて山へ分け入る南アルプスの旅

先週の隅田川の花火は盛況だったようですが、今週は戸田橋花火大会なので週末は晴れであることを願います。この花火大会はいたばし花火大会と同時開催なので荒川を挟んで両岸から打ち上げる迫力満点の花火。最近は音楽とシンクロさせて演出され、昔と違ってお洒落なショーを見ているような感覚です。

私の家はこの花火大会に近い場所にあるので、仕事を終えるとその人混みの中を抜けて帰宅するわけですが、私は見知らぬ人の数に圧倒されて、人混みの中でひとりぼっちの寂しさを感じてしまうのです。日々の生活では通勤電車の中で知らない人々に揉まれ、この人々は自分との繋がりが全くないのかと思うと、侘しいとも感じます。

そんな私なのですが、山へ分け入り一人ぼっちでいる時は寂しさを感じる事は全くありません。その訳を考えても理由はよく分かりませんが、少なくとも自然の中でボーッとするひとりの時間は私にとっては心が安らぐとても重要な時間なのでしょう。

関東は連日の酷暑日と熱帯夜。毎週の釣行は暑さが募る度にその行き先は標高が高くなっていきます。先週は1,000mと少しだったので今週は1,500m付近まで行こうかな、と南アルプスへ。その場所はかつては自分の車で行けたのですが、20年ほど前からマイカーは規制されて入れなくなり、現在は登山バスでの入渓のみになりました。

さてさて、今週も涼しさを伝えられるかな?

お暇な方は以下写真をご覧くださいまし。

北岳登山道入口
北岳といえば標高3,193mの富士山に次ぐ日本の第二高峰。この看板を見れば「あぁ、あそこね。」と分かる方がほとんどですが、河川名は伏せておきます。この場所へ辿り着くには登山バスを利用する2ルートがあり、今回は家から近い方のルートを選択。家から遠い方のルートを使う場合は入渓点が下流部になります。この川は流程が長いので、好きな場所は人それぞれ。上を目指すものはテントを背負って二泊三日だったり。私はジジイになってので、ほどほどの場所でやるようにしてます。
北岳へ向かう吊り橋
この橋を見てどこぞの漫画に出てきたなと思った貴方、その場所です。本来はここからさらにバスを乗り継ぎ上を目指すのですが、2019年の台風による崩落以降はこの上の林道は復旧の目処はたっていませんので、乗り継ぎバスはありません(徒歩でも通行できません)。現在、上を目指すには長野県側から入るしかないのです(もしくは川通しでずっと釣り上がる)。
カメムシ
この川はバッタがすごく多いのでホッパーパターンを持参しますが、バッタ以外にカメムシも沢山河原に飛来してました。サイズは野反湖のものより若干小さいくらい。バッタの方は写真を撮らせてくれないので写真なし。
hopper
大きさでいうとTMC5212のフックで10番サイズぐらい。なのでボディサイズは2センチを超えるので結構大きめです。風が吹くと落っこちてスプラッシュライズが見られます。
ニッコウイワナ
現在は入渓点が限られるので、お魚はスレスレ。なのでいかに人が狙わないような小さな場所へフライを落とすかが基本。「イワナは岩を釣れ」を思い出しましょう。ホッパーパターンを使えば岩魚のサイズは平均8〜9寸半くらいで、今回は尺は出ませんでした。
南アルプスの川
真っ青な空に深みを増した緑。その谷間を流れる川。いつもは足をずっと突っ込んでられないほど冷たいのですが、今年は入ったままでも大丈夫。でも外気温が25℃なので、泳ぎたい気分ではありません。
イワナ
スレスレの場所なので、でっかいイワナはチェイスするのは一度だけ。それもある程度深みがある場所で、大きなフライをキャストしてアピールしないと浮いてこないのです。
イワナ
大きいフライばかり投げているとバイトはあってもフッキングがしないので、浅い場所では14番まで落として釣れば、一回り小さいサイズがバンバン出ます。なので釣りたくなったら14番のアントやパラシュートを流すのです。
南アルプスの川
川へは遅くに入ったので他の釣り人を後追い状態。なので、いつもよりもずっと丁寧にそして小さなポイントも全て流して進みます。そのおかげでイワナの顔は沢山見ることができました。
ホッパーで釣る
一つのホッパーで釣り続けていたらヘッド部分がボロボロになってしまったので、色を変えて2番バッターのバッタに交換。大きいフライはすこぶる反応が良いのですが、掛からない個体も数多くあります。
突然の雨
山の天気は何があるか分からない。突然の土砂降りは私が雨男であるからで、天気予報は1日を通して晴れと言っていたのに・・。雨が降れば体が冷えてしまい、長袖1枚で入渓したことを少し後悔したりして。
イワナ
喰いっけがある個体はやっぱり投げにく場所で釣れるんです。そんなヤツは狙われてないからフライをバックり。帰りのバスに乗り遅れると大変なことになるので、あと1〜2箇所やったら帰りの準備。
イワナ
丁寧に攻めたので距離はさほど進んでいませんが、キャッチは多分25〜6本をこえたかと思います。この上に大物ポイントがあるのでゆっくりと狙いたいのも山々ですが、後ろ髪を引かれる思いで撤退。帰りは石和〜大月で大雨に遭い、事故にならないようにゆっくりと帰りましたとさ。

フライフィッシャーマンの特権であるマイナスイオンを浴びに、南アルプスの川へ行く

関東圏は軒並み38℃以上の最高気温がズラッと並び始めた途端、ご来店するお客様の足はパタっと減りました。そして通勤時間帯はかろうじて蝉が鳴いているものの、昼間は暑過ぎるのか、やかましい鳴き声はさっぱり聞こえてきません。この50年間でホントに夏の様子が変わったことを実感してます。なので、年々自分の考えていたパターンがハマらなくなってきてしまい、頭が硬い年齢に入ってきたのに柔軟に考えなきゃならんのです。

さて、先週は歩け歩けの9時間無休憩の釣行。今回は余りの暑さにもう少し標高の高いところへと行かないと、気分的に私が参ってしまいそうなので、プールにでも行く感覚でシャワークライムに行くことにしたのです。

源流のお魚は水温が上がらない早い時間はあまり喰いがよく無いので、現着6時にしてそこから川伝いに2時間ほど歩いたから釣りを買いしようというのがいつものパターン。そう考えるのもこのこの気温じゃ改めなきゃならんかもしれません。そしてこの時期はエサ釣り師は鮎釣りに興じて渓流は空いているものなんですが、最近は若い方の源流釣行が流行りなので、予定通りの時間についても車止めには2台の他府県ナンバーの乗用車。隣りの川へ逃げようかと思ったのですが、その移動だけでも40分以上は掛かるので、そちらで後追いになったことを考えると、このまま入渓した方た得策と判断。いつもならば釣りをせずに1時間以上遡上してから釣りを始めるのですが、今回は入渓して15分ほどだけ歩き、そこから後追いで上流を目指すという事に。なので釣りと言うよりは堰堤や滝についたら、水浴びしてしまおうというマイナスイオンを浴びる感覚を楽しんじゃおうかな。

気がつけば堰堤と滝を合わせて8個も高巻きしたので、本日は珍しく筋肉痛。暑い日が多いので、少しだけ皆さんに涼が届けば嬉しいです。お暇な方は以下をご覧くださいまし。

南アルプスの渓流
こんなに下流部から釣りを始めるのは久しぶりだなぁ。だけれどもつい15年前はこの辺が尺サイズのポイント。早々始めようと思ったら、なんとメインのフライボックスを忘れてきました。この日のために巻いたのに😭 手元には小さいフライ中心だけれど、まぁ丹念に攻めればなんとかなるでしょう。しかし時間帯が早いせいか全くもってこの場所は無反応。むむむ・・・。
渓流にある堰堤
写真だと迫力が薄れちゃうけれど、15mくらいの落差はあるかと思います。堰堤下に近づいてフライをキャストすると、フライは飛沫ですぐに沈んでしまい全身びしょ濡れ。そんな状態ってマイナスイオンを浴びている事になるのでしょうか?
ストーンフライ(オニチョロ)
この場所で標高は1,000m以上ですが、ストーンフライの抜け殻が多数あり。俗に言うオニチョロですな。しかしこの暑さのせいか水面には虫っけがありません。チビは結構見えるのですが、フライには全く持って反応なし。
大きな堰堤
堰堤と滝を数個を高巻きしたところでようやくフライへの好反応。でも使えそうなフライがほとんどないんだよなぁ。手元にある中で一番大きなコンパラダンを結びキャストすると、ポイントの肩から出てきた9寸サイズ。ヒットするも、そのまま下流の下泡に流されてプッツン。少しは魚のやる気が出てきたかな。
上を目指して歩く
暑さのせいなのか、ポイントの肩から出てくる個体は少なく、荒瀬のシラ泡の中から飛び出るヤツの方が多いんです。しかし流れが強いから喰い切れず、かといってフライが小さいからなのか、同じ場所を何度流しても出てきません。
源流のアマゴ
フライボックスを今一度確認すると、一本だけ前回使っていたブナ虫のパラシュートパターンが出てきたのでそれをチョイス。いつもより太い流れを丹念に流していると、岩陰の反転流に魚の形をした白い石らしきものを発見。アレは石だよなと思いつつもキャスト。その反転流にフライを流し込むとパックリと喰いついた石。白石ではなく魚でございました。
フィッシュポンドのベスト&パック
今回、いろいろなものを忘れてきた原因は新調したフィッシュポンドのリッジラインテックパックの為。いつものベストに入っているものを全て入れ替えたのではなく必要なものだけ移行したら、粉のフロータントを忘れたり、フォーセップがなかったり。今一度確認して、次回はこっちのベストを完全武装にします。
滝
その後に尺モノが2本並んでいるポイントがあったのだけれど、なかなか喰わせることができずキャスティングポジションを変えて攻めようとしたところ逃げてしまいました。結果あとはチビを数本追加したのみでこの滝で終了。いつもならこの上にあと滝二つ行ったあたりまで行くのですが、今回は後追いということもあり、午後は雷様予報も出ているので、雷に遭わぬ様に帰りの時間を考えてやめました。もっとも独り釣行だから、この後の高巻きやヘツリはチト危ないしね。
アマゴ
帰りは要所要所で釣具を陸に置いて滝壺へザブンと入りクールダウン、びしょびしょで戻る方が涼しいですヨ。それにしてもこの場所で寒いと感じないのは30年前ではありえない事なんです。そして車へ戻ればさらに気温が上がり、帰りの道中は外気温計が41℃を示していた、昨日の事です。

ジジイになった証なのか、源流釣行の帰りにこむら返りが頻繁に起きる件

日本でフライフィッシングを楽しむ方々の平均年齢をハーミット的に考察すると60〜65歳ぐらいになるでしょうか。年々お店へ訪れるお客様の頭は白くなるのですが、それに伴って病気の話をする方が多くなっています。腰が痛いや肩が上がらないなどから始まり、どこぞの病院は良いぞなんて言う人々が多くなってきたので、ハーミット店内ではいつからか病気自慢は厳禁となりました。いや、マジな話ですよ。ここは夢を見る空間ですから、楽しい妄想を描いてやる気満々の状態でお店を後にして欲しいと願っておりますので。

さて、そんな私も良い歳になりました。どこぞが痛いなんて、痛くても言いません。しかし、歳を重ねると少しずつ釣り仲間があの世へ行ってしまい、その度に誰かに鞭を打たれたかなように釣行に拍車が掛かり、いつ死んでも後悔しないように日々釣り人生を邁進しているのです。

体幹は少し落ちたでしょうか。体力的にはまだまだ問題ありません。一昨日の釣りはひとりで9時間無休で釣りっぱなしの源流歩きですが、何ら問題はなし。と言いたいところですが、釣り終えて車に戻った後が問題なんですよ。

車へ戻り一息入れてウェーダーを脱ごうとすると、突然足が痙攣してこむら返り(足がつる)が起こるのです。その原因は大量に発汗しているのに水分の補給不足、水温からくる足の冷え、加齢からくるものらしく、50歳を過ぎた辺りからその頻度は増すと、いろいろなところに書いてあります。

以前に帰りの高速道路で、ブレーキペダルを踏む右足がふくらはぎと太ももがいっぺんにこむら返りにあってしまい、突然ペダルから足を離すこともできず、つったまま次のパーキングまで走る続ける地獄の苦痛に逢いました。

更にその後に今度は高速へ乗る直前にこむら返りにあいました。その時にふと思い出したのが昔にあった小林製薬の「コムレケア」のコマーシャル。たまたま目の前にツルハドラッグがあったので慌てて入店。足が攣った状態で定員のおばさんに腓返りの最中だと説明すると、「あらま大変ねぇ。」と勧められたのがコムレケアゼリー。水入らずのゼリー状で、服用後にすぐに聞くとのこと。オマケとして頂いたサロンパスを足に貼り、すぐにゼリーを食べると15分ほどで症状が軽くなったのです。

それ以来は車に常備している「コムレケアゼリー」ですが、苦痛を伴ってから慌てて飲むよりも川を降る際に先に「コムレケアa」を服用した方が良いかとも思いましたが、箱には「症状がある時のみの服用にとどめ、連用しないこと」と書いてあるので、事前に飲むのはダメなんですね。そもそもその原因は水も飲まずに休みなく釣り続ける無茶な釣行をする私が問題なのです。魚が思った様に釣れないと目の前の事しか見えず、気がつけばこむら返り地獄。皆さんは私の様にならない為に、気持ちに余裕を持った釣行をお楽しみください。

以下はこむら返りになるまでの一昨日の釣りの様子です。

北関東の釣り
また一人釣り仲間が減ったので、その弔いになればと出掛けた渓流。到着が少し遅かったけれど先客は1台だったので、気にせず入渓点からゆっくりと上を目指すことに。鮎が始まっているので釣り人は一気に減りましたが、魚も少なく敏感になっているので、歩いても歩いてもなかなか釣果がでません。
北関東のヤマメ
ドバッと出る大物は意外と下流部に多く、しかし普段は狙わないチャラチャラの早瀬から飛び出てくる。それも舐めるような感じで一度だけのアタック。それを丹念に攻めていたら時間が掛かるので、釣れそうなところだけ片っ端に攻めていたら、結果的に釣りが雑になってなかなか釣れない。気がつけば一本を釣るまでに3時間も掛かっちゃった。
北関東の川
もっと起伏のある石が多いポイントの方が釣れそうなんですが、そういった場所は荒れていて全く魚が出ず、むしろ何にもないペロンとしたこんな場所で魚が出てきます。それでも人気の河川なので出るのは一発だけで、フライを選んでいる感じは否めません。
ヤマメの胃の内容物
ヤマメにストマックポンプを入れて胃の内容物を採取すると、7月だとメイフライは入っていません。アリだかハチ類だかわからないのテレストリアルがちらほら。フックサイズは16番前後といったところ。
ウェーディングシューズ
このシムスのフライウェイトは使い始めて1年と少しですが、ソールはすでに殆どなく、サイドのシームが剥がれてきました。私の場合は釣行回数が多過ぎて、シューズやウェーダーが2年は持たないんですね。現場で壊れるのは最悪なので、そろそろ書い替え時です。ちなみに足がつる原因の一つとして、シューズの締め付け過ぎもあるかな。私の場合は途中で緩んでくるのが嫌なので、つま先と足首をかなり締め付けてしまうんです。結果的に血が回りづらくなり、足がつる原因になってしまいます。
ヤマメ
釣り慣れた川なので、釣果がいつも少ない場所はすっ飛ばし、上へと目指しますが、その反応は少なくて数はそれほど伸びません。
北関東のイワナ
イワナが釣れ始めたところで川を降る帰りの時間を計算すると、そろそろ上がらなくてはとなり、このイワナを最後に納竿となりました。かなり上まで来たのに合計6本の貧果ですが、一人で物事を考える時間がいっぱいとれたので、気分的にはスッキリしました。
こむら返り(痙攣・足が攣る)
そして冒頭のコムレケアの話となります。こんなパッケージで4包入り。ゼリータイプで飲みやすく即効性があります。私は車に常備していますが、こうならないためにもこまめな休憩とストレッチ。それに水分補給を忘れずに行っていれば、私のようなこむら返り地獄は起こることは少ないでしょう。でも、もしもの為にあなたも車に積んでおいた方が良いですよ。

 

ロイヤルフライファミリーを巻いていたら、渓流へ行きたくなった件

皆さんが一度は使った事があるであろう鉄板フライにロイヤルコーチマンがある。Wikiによるとその起源は1878年にジョン・ヘイリー氏が作った物だそうな。しかし命名したのはチャールズ・オービス(オービス社)らしい。そうそう、オービスは確かコマーシャルフライを製造販売するフライショップがスタートでしたよね、間違ってたらごめんなさい。

私はRoyalと名前が付くから、てっきりイギリス皇室となんか関係あるのかと思いきや、ロイヤルは「素晴らしい・一流の」などの意味もあるので、コーチマンをより丈夫にした「素晴らしいコーチマン」なのですね、知らんかった。

さて、そのロイヤルコーチマンですが、それ以外にもロイヤルの名前が付くものは全て赤いフロスが使われているので、このロイヤルコーチマンから派生して色々なロイヤルフライができたのではないかと私的推測してます(元々あったパターンにレッドバンドを入れたケースがほとんど)。

以下に過去に撮ったその写真と面白がって巻き足したロイヤルフライファミリーを載せてみましたが、せっかくなので個人的な意見を少し書いてみたいと思います。ちなみにこの中で私が最も使うのは、ロイヤルトルードかな。夏イワナ狙いには欠かせないパターンだと思ってますが、皆さんのお気にはどのパターンですか?

Royal Coachman(ロイヤルコーチマン Top写真
Tail:ゴールデンフェザントティペット
(オリジナルはウッドダック・ストライプ)
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

トップの写真がロイヤルコーチマンだけれど、皆さんは使った事がありますか?赤いバンドのくびれを作った事で、ムネアカオオアリっぽくも感じるし、ハチ類にも見えなくはないし、それ以外のテレストリアルにも思えるし、何ともファジーな感じが使う側として夏を感じさせてくれるイワナパターン。ポッカリ浮いて白のウイングが目立つので、視認性も抜群です。難をいえばウイングがちゃんと真っ直ぐ付いていないと、細いティペットを使った時にリーダーがヨレてしまいます。


Royal Coachman Wet(ロイヤルコーチマン ウェット)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Coachman Wet(ロイヤルコーチマン ウェット)
ウェットフライのパターンの方がその雰囲気は起源であるロイヤルコーチマンに近いかもしれませんね。ドライフライバージョンとの違いはウイングが閉じている事と、ハックルが少なめでスロート(喉=下側)にしかありません。ダウンクロスでキャストしてスイングすれば、ロッドにダイレクトなアタリが出ます。源流釣行時に、行きはドライで帰りはウェットなんて事も、ままやります。

Royal Coachman Parachute(ロイヤルコーチマン パラシュート)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Coachman Parachute(ロイヤルコーチマンパラシュート)
スタンダードパターンと違い、水面にペタッっと浮くのがパラシュート。そのシルエットが魚にはっきりとした存在感を出すのと、水面下にフックのポイントが入るので、フッキング率が上がるような気がするのは私だけではない筈。スタンダードはポッカリ浮かぶのでスレている時に使い、パラシュートは魚を探すフィッシュファインダーとしての役目かな?カーフテールは浮力があり視認性が抜群。

Royal Coachman Wolf(ロイヤルコーチマン ウルフ)
Tail:ムースヘア
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Wulff(ロイヤルウルフ)
スタンダードパターンだと、クイルウイングがどうしても取り付けに気を使うので、同じファジーな感じでポッカリ浮かび、さらに視認性があるのがウルフパターン。ウルフパターンはリー・ウルフが考案したものなので、オオカミとは何ら関係ありません。

Royal Trude(ロイヤル トルード)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Trude(ロイヤルトルード)
1900年代初頭にカーター・ハリソン氏によってデザインされたライムトルードが原型で、その派生モデルがロイヤルトルード。ロイヤルウルフ同様に浮力があり、特にウイングの視認性が良くなるので、見失う事がない。ボリュームがあるエサを求めている大イワナ狙いにはコレだと思っている私。

Wright’s Royal (ライツロイヤル)
Tail:なし
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:エルクヘア(ブリーチ)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Wright's Royal(ライツロイヤル)
ライツロイヤルはロイヤルトルードのしっぽ無しバージョンみたいなフライ。ウイングはエルクヘアになり、同じく浮力がある。テールが無いことでよりムネアカオオアリっぽさがあるけれど、ゴールデンフェザントのティペットがないと、なんか色めに味気なさを感じるので私はあまり使わないパターン。

No Name (ノーネーム1)
Tail:なし
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ゴールデンフェザント ティペット
Hackle:コックハックル(ブラウン)

ライツロイヤルを巻いていたら、ウイングは別にコレでも良いじゃんと思って巻いてみたパターン。ゴールデンフェザントティペットをウイングにする事で、より夏虫っぽい感じがしませんか? こうすればマテリアルの必要な種類が一つ減るので良いかもと、勝手に思ってしまいました。

No Name Royal parachute(ノーネーム2・ロイヤルパラシュート?)
Tail:無し
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

No Name Parachute(ノーネームパラシュート)
テールのないクリンクハマーはイワナやヤマメに人気があるパターンですが、ロイヤルコーチマンのパラシュートのテールを取ってカーブフックに巻いて仕舞えば、ロイヤルクリンクハマーになるのかな?(笑)。ついでにパラシュートポストをゴールデンフェザントのティペットにしてしまえば、マテテリアルもそのままなので、良いかも?と思って巻いたフライ。釣れそうなんだけれど・・。
朝霞ガーデン
せっかくヘンテコなノーネームフライを巻いたので、朝霞ガーデンに行って使ったのですが、写真を撮るのを忘れました。ノーネームのフライはどちらも釣れるんですが、ロイヤルトルードやロイヤルコーチマンパラシュートに比べると、ウイングの視認性が悪く、遠投すると見づらい事が判明。なのでもう少しいじって、私が使いたくなるフライに仕上げてみます。

天空の湖と呼ばれる野反湖で癒されたい釣り人たち

最近、とっても寂しいのです・・。

釣果が・・。

今年の解禁から本流の釣りは今のところ全て惨敗で釣果は皆無。渓流のヤマメやイワナについては、そつなく数釣りはしているものの大物らしい大物はない。梅雨の時期である筈なのに、まるで夏のような日々が続いているので、今年はこのまま渓魚のシーズンが終わってしまうのではないかと思えてくる。

先日のこと、仕事から帰り出迎えてくれる愛猫をかかえ、ヒシと抱きしめ生命感を感じてみた。生まれたばかりの子供より重い大猫の鼓動を感じ、「あぁこれくらいの魚が釣れないかなぁ。」なんてため息をつきながら独り言を言っている私が、とても虚しい・・・。

先週の南西諸島釣行からネガティブモードに入ってしまった私は、5月病ならぬ7月病に陥ったのかもしれません。ふとに我に帰り今年の釣果に気がついた事で、ポジティブな気持ちだけでは結果が結びつかない事を感じて発症。釣欲が衰えて、胸の中心がシクシクと痛み誰かがギュっと掴んでいるかの様な状態。気が付けば釣りをしばらく休もうかなんて、呟いたりして。結構重症じゃないかなと自己分析。

でも私は釣りが仕事なので止める訳にもいかず、このモヤモヤを晴らしてくれる何かがないかと考えていた。するとマッキーが、「先だって野反湖へ行ってきたのですが、入れ喰いですヨ!」と言う悪魔の囁き。釣りの痛みは釣りで癒やす。あの天空に近い湖で風景を見ながら好釣果が出れば、もしかして少しは気持ちが晴れるかも? しかし”入れ喰い”の言葉にすがるようでは、やっぱり重症だな・・。

朝一番のドライフライを楽しむために到着は夜明け30分前スタートと決めた。朝1時に家を出て現場へ向かったが、到着はやや遅れ気味の4時過ぎ、外気温は16℃。ポイントはすでにエサ師に占拠され、その隙間へ入って釣りをするしかない状態。いつもなら人のいない場所へ行って釣るのだけれど、今回は数釣りで癒されたくてその場を離れる事はなかった。

結果を言えばエサ師が朝の時合いでパタパタと釣れただけで、フライとルアーはほとんどアタリがない状況。しかもドライにこだわった私はそれこそ何もナッシング。仕方なくエサ師に挨拶して間に入れさせて頂いた。釣師というものは自分の釣り自慢はしたい訳で、その餌釣り集団のおじさんの一人がこんな話を始めた。

「昨年の釣行は野反湖だけで約50回。釣り日誌を見ると日に平均4本は釣って持って帰るんだよ。」と。

5本釣れればそれは全てを持ち帰り、食べきれないから近所に配るのだとか。計算するとこの人だけで年間200本の50センチあるレインボーを持ち帰っている事になる。年券購入者のお仲間が皆同じ様にしているのだとすれば、この集団だけで年に1,000〜1,500本もの魚を持ち帰っている計算になる。野反湖ルールは日に5本なのでルール上は全く問題はないのだけれど、フラシに入った腹を向けたレインボートラウトを見ていたら妙に悲しくなり、せめてこの魚達が無駄になっていない事を願うばかりである。

そんなモヤモヤを抱えながら釣りをした昨日は、ドライフライでの釣りは全くもってパッとせず、仕方なく沈めて何本かヒットしはしたものの、帰りの道中は釣行前よりも優れない7月病に陥ってしまった。なので、昨日はシャッターを切るのも忘れてしまい写真数が少ない中からの記載。一応ご報告までに気になる方は以下をご覧くださいまし。

天空の湖の野反湖
現在の野反湖はノゾリキスゲ(ニッコウキスゲ)のシーズン。水位は80%くらいで、湖岸沿いを歩いて散策できます。実際は朝の暗いうちに到着したので、この写真は帰りの風景。
テレストリアル、フライパターン
今回投げまくったドライフライたち。右から2番目のフライはシンガマボディを使ったフライで、浮き輪のような浮力材を使うので、絶対沈まない。しかし、このマテリアルは現在手に入らなくなってしまった。一番右のバッタはこれからのシーズンによく使うイワナパターン。
野反湖の湖岸
ワンドの奥は人が多すぎで入れないので、弾かれたように対岸へ。目の前でライズはするものの、その大物は全てコイだった・・。更に1日を通して曇り空&小雨だったのは良かったのですが、この日は虫が全く飛ばないので、湖面にザワつきを全く感じませんでした。
レインボートラウト
野反湖の将来を考えてせめてもの救いは、レインボーの稚魚がたくさんいるということ。それもサイズが10〜20センチサイズとバラバラなので、稚魚放流ではなく天然繁殖が以前の様に順調に復活しているのでは、と考えられる。この将来を担うチビたちのお陰でオデコは無いのだが、フックサイズを12番より小さいものにしてしまうと、このおチビが入れ喰いになってしまう。
レインボートラウト
あまりにも何も無いのでエサ師の横へ入らせて頂き、沈めてようやく釣れた一尾。ヒレが回復した綺麗な個体でした。
野反湖のドライフライフィッシング
本日も雨にて私が雨男という事が決定。後輩は前半にドライで大きなレインボーを仕留めていましたヨ。この日は寒い1日で日中でも最高気温は22℃ほどだったので、ずっとレインウェアを着っぱなし。
レインボートラウトのテール
テールは回復した痕として歪んでますが、立派に再生し始めています。昔に比べるとドナルドソンはほぼ居なくなり、現在は掛かれば大型の個体はだいたいハコスチになります。
レインボートラウト
イブニングになればきっと入れ喰いになると信じて待ち続けましたが、朝4時過ぎから17時までやって何も起きないので諦めて帰りました(タフな私)。マッキーが行った日から5日目の事ですから、ワンドの魚はエサ師が120本くらいは持って帰った計算です。あぁ、イレグイ情報はどこへやら・・・。野反湖でのカメムシドライでの本格的シーズンはこれからですので(沈めて引っ張ればもっと釣れます)、皆さんも天空の野反湖でフライフィッシングをお楽しみくださいまし。

世界遺産である南西諸島のアトール(環礁)に棲むゴーストを探して

第二回 国内ソトイワシ調査報告書

前回(6/10〜6/13)の調査は連日の大雨でその生態調査の結果を十分に得られなかった為、急遽再調査するために他の予定を変更し、二週間後に再調査を行うこととした。急な変更の為に直前のエアチケット購入ということもあり出張釣行予算が膨れてしまったので、その予算を抑えるために今回の調査は短くして二泊三日で結果報告をすることにした。

前回の反省点を踏まえて

情報として得ていた釣れた場所の確認が天候不良の為に前回は不十分だったので、梅雨明けのこの時期に再度その確認を行う事。また使用するフライの種類が少なく攻め方に偏りがあったので、まずはフライを色々と投げてみる事。更に実際に釣れている釣法の他に自分たちの考えた仮説で新たなスタイルを試行してみる事とした。(前回の内容はこちら

前回の内容からの改善点

河川が流入する河口部は川エビが流入する為、それがハイマチ(ソトイワシ)の餌になっているのではないか、ということ。現在釣れている情報は河口絡みが中心である。更に地元の証言ではハイマチは満潮時で、夏が良い時期とのこと。満潮時は川と海が繋がり、河口部に潮溜まりができる状態で小規模なフラットができる。その時に色々な種類の魚が入ってきて捕食するのではないかという仮説をたて、それを検証してみる。

使用するフライライン:フローティング・インタミ・タイプ3・タイプ7
使用するロッドの範囲:シングルハンド8番と11フィート8番のスイッチロッド
フライのサイズ:#2〜#10(エビ類・カニ類・環虫類・ミノーのパターン)
ティペットのサイズ:10LB〜20LB
ディスタンスキャスティング時の 遠投範囲:シングルハンドで25〜33m・スイッチロッドで30〜35mほど


かくして2回目の日本でボーンフィッシュをキャッチする計画が再度行われた。その様子は以下の写真がその調査報告となる。お暇な方はご覧あれ。

エンブラエル170
島民のおじさんが「夏になったらおいで。」と言うのであれば、それを直ぐに実行。あれから2週間、南西諸島の梅雨が明け、前回とは違いずっと青い空から燦々と降り注ぐ太陽を浴びてまいりました。ちなみにこの飛行機(E170)は前回の旅行で気に入った機体。Wifiのサービスはないけれど、とても静かで安定していているエンブラエル社製(ブラジル)。
南国のアトール(環礁)
島には朝10時前に到着するので、10時半には釣りがスタート出来るのがこの場所の強み。今回は日程が短いので無駄のない時間を過ごす為に潮見表を事前にチェックし、潮高に合わせてポイントを決めていた。潮が低い時間帯は前回その姿をハッキリ見て掛けるまでに至った場所。ターゲットはボーンフィッシュのみに絞ったので、その場所に仁王立ちになり偏光レンズを駆使して魚を探しまくる。その結果、泳ぎ回る個体のおよそ95%がボラで、残りはクロダイやゴマモンガラなど。そして待てど暮らせど、その場所ではボーンフィッシュが接岸する事は無かった・・・。
南国の川エビ
潮が満潮に近くなった所で潮溜まりができる場所へと移動し、接岸するであろうソトイワシを探す。チェックインの時間を過ぎても釣りをしたのだが、手応えは何もない。おまけにあれだけ居た川エビが皆無ときた。考えてみればあの時は毎日雨で川の水は平常時の5倍くらい。上流から落ちてきたエビを喰らいたくて、お魚が集まっていたのでしょう。思っていた状況と異なる悔しさに、宿でその川エビを食らうの図。
宿からのサンセット
宿からはこんな景色を見た所で、野郎同士で「綺麗だね。」と囁きあってもロマンスは生まれない。この旅で求めているのはロマンスではなく、漢のロマンなのである。今回は本気モードなので飲みはそこそこに朝4時半起きをして、朝食前にも釣りへ行く。かくして「いっぱい投げれば釣れるんじゃね〜の?」作戦。もちろん適当では無くその事前準備は計り知れない。
川の河口
ちなみに川の河口は干潮の時はこんな感じでプールになります。小魚やエビが泳いでいた筈なんですが、エビは上流へ登ってもいませんでした。前回の時の洪水警報で流れちゃったのかなぁ・・。
エビちゃんは活躍せず
ブラインドフィッシングはひたすら投げまくって底をとり、エビに似せて動かすのみ。深い場所はタイプ7まで使い、ウィードガード付きのフライでトレースするのだけれど、他の魚さえ掛かりません。浜ではインタミ〜タイプ3まで使って、後輩が一度アタったのみで、私にはピクリともきませんでした。
色々なポイント探り
潮止まりの時間を利用して、新たなポイントを探る為に数箇所の確認を行いました。前回から導き出した仮説があるので、川エビがたくさん獲れるのが有名な川の河口部を中心に色々と行ってみたのだけれど、「川エビ+雨=流される」という条件なので、ピーカンが続く渇水の河口部にはエビちゃんは全くいないのです。読みが甘かったなぁ・・。
カニさんは何処?
カニ穴が沢山あるエリアはやっぱり川の河口付近なので、そう考えるとエビ(海エビが多い場所もあります)を中心に考えるよりもカニを中心に考えたほうが良いのかもしれません。砂浜が絡む場所ではカニかヤドカリが歩いた跡があり、その干潟が穴だらけであれば、色々な魚がそのアトール(環礁)に集まるのです。
穏やかな漁港の朝
朝は4時半に起床し、ポイントには5時前に入りスタート。朝焼けの中でナブラが起きるかと思いましたが、堤防の下を走るGTやブルーフィンを見ただけ。ロッドから伝わる振動は根掛かりの流木ばかり。フライを何個無くしたことか・・。島民に会えば釣況を聞いてみるのだけれど、皆が口を揃えて「潮が悪いね。」だって。潮色は幾分濁りがある黄色味がかった潮で、透明度は微妙な感じ。
足元を泳ぐ小さなカニ
潮が下がればまた同じように環礁と川がつながる場所で魚を待つも魚の気配が何も無し。しょうがないので足元のカニさんを観察。後ろ足を見るとワタリガニの仲間? 逃げる時に片方の鋏を真横に伸ばしてダッシュする姿は、まるで平たいエビの様。大きさにして3センチほどで、逃げる時は5センチほど。
ミーバイ
サイトフィッシングは何も無い時間が過ぎてしまい暑さで休憩していると、少し遠めのポイントでブルーフィンらしき魚影がベイトを追っていた。今回はボーン以外は狙わないと決めたのですが、ブルーフィンならばとフライをクラウザーミノーに変えて、ジャストのタイミングでフライを投げ込んだつもりですが、コイツが掛かりました、あ〜ぁ。
強い陽射し
潮が上げ始めたので凪でいるビーチへ行き、ひたすら遠投する作業はオオニベ仕込みで鍛えてあります。投げ続けていると私よりも後ろにボラがおり、穏やかなのでビーチはフラット状態になりスケスケでお魚丸見え状態。その中に明らかに尾鰭がボラと違う魚種を泡の中に発見。最初に見つけた時はビックリしたのですが、ライトブラウンカラーにお口の先っちょが少し濃く、縞々が入っている、あのゴースト(亡霊)。慌ててスイッチロッドをシングルハンドに持ち替えて、浅瀬の波頭にそのゴーズトを探す私。すると15m先の方から3本が私に向かって泳いでくるので、すかさずキャスト。その魚たちはフライを追うのですが、あと一歩という所で喰いません。そしてスプーク(怯えて逃げる)。
ツバメコノシロ
波がブレイクするとその泡の中から突如として現れる魚たち。そんな中、尾鰭が大きく割れていはいるものの、さっきの魚と違い縦縞が無い魚が単体でやって来た。しかし、この魚はフライを追いはするもののフライへの興味が薄い。前回の記憶を思い出しもしかして?と、フライサイズを8番まで落としてみる。ブレイクする泡づたいに浜辺を並行して歩くと、また泡の中からその魚影が現れた。タイミング良くキャストが決まると、フックを小さくした効果がありソヤツがパクりと喰いついた。ヒット!! と叫びたかったけれど、掛けた瞬間にわかるボーンフィッシュとはまるで違う引きで、その引きはクロダイと同じくらいか、やや劣る感じ。上がってきたのは、私の妄想が膨らみ恋焦がれていたモイ(ツバメコノシロ)、初めて釣りました。しかし、夢描いたその引きとは全く異なり、50センチはある大きさなのに、ボーンと比べたら似て非なるもの。とはいうものの、この魚のサイトフィッシングは確立できたので、その釣り方は皆さんに伝授できます。
環礁のゴーストを求めて・・。
かくして三日に渡り爆投し続けて、帰りの飛行機までの時間いっぱい投げ続けましたが、その努力が報われる事はありませんでした。思えば今の私は先急いでいる訳でも無いのに色々な夢を追いかけ過ぎて、一つの夢に集中せずあれこれ手を出している事に気付かされます。メーターオーバーのシーバス、メーターオーバーのイトウ、さらに未だ手応さえ感じられないオオニベ。サクラマスなどは歳を取るごとに釣れる感触が薄くなっている気がします。あまりにもポジティブに考え過ぎた日々が反省され、珍しくとっても落ち込んでおり、虚しさ(寂しさ)まで感じている始末。いつも熱く語っている私ですが、立ち直るまでしばらく時間が掛かりそう。少し釣りを休もうかなぁ・・。

サイトフィッシングが好きな私は、2年に一度の行事を行う(大尻沼)

私、サイトフィッシングが大好きです。ですが皆さんに私はソルト好きと勘違いされがちですが(もちらんソルトも大好き)、私が一番好きな釣り方はやっぱりヤマメのサイトフィッシング。ヤマメの美しさもさることながら、キャスティングスキルやフライのクオリティを要求される点を含めて、フライで狙えるターゲットの中でダントツ楽しいと感じています。そしてこのヤマメは新緑の春がメインなので、釣れる度に我にかえり、見えてくる周りの風景を含めて好きなんです。

ヤマメの場合、まずはライズを見つけてそのアプローチを考え、フライは何にするべきかを決めてからソイツを釣るまでずっと粘り続けるハンティング的な要素が満載。この釣り方だと狙いをつけたヤマメのライズは定点でしているので繰り返し投げ直しができる訳ですが、これが一撃必中のサイトフィッシングの場合はそうはいきません。

ワンチャンスにかける思いはソルトウォーターでいえばクロダイやヒラアジ類、ボーンフィッシュ、パーミットなど。スピードとタイミング、さらにキャスティングスキルが要求されるのですが、フレッシュウォーターでも湖のドライフライフィッシングで同じようなスタイルを楽しむことが出来ます。

中禅寺湖でセミフライを投げてジッと待つのと違い、私の場合は回遊してくるトラウトを見つけてその鼻先に投げて食いつかせるというスタイルが主なので、素早く魚を見つける目を鍛える必要があります。本栖湖や野反湖、丸沼でそのサイトフィッシングを楽しんでいる訳ですが、もう一つ2年に一度楽しめる湖?が大尻沼で今年はその解禁の年でアリマス。

ボートでのサイトフィッシングに求められるのは、魚を素早く見つける力とその距離感とキャスティングの正確性。スレている時にはさらに食べているフライを絞り込むという所でしょう。ローボートを漕ぐ技術も必要なので(エレキを使っても良いですが)、レインボートラウト1本の価値が自分の中ではかなり高い場所にあるものと思って楽しんでます。とはいえ、C&R(キャッチ・アンド・リリース)がルールのこの場所なので、魚のストック量は保証されているので普通に釣りをしていればまずオデコにはまずならないので、サイトのドライフライにこだわらなければ、誰でも楽しめるのが大尻沼なのです。

さて、今年も良い季節に入ったので大尻沼で遊んできましたが、ココで遊ぶと「野反湖はいつ行こうかな?」と考えてしまいます。本日はお仕事に集中する日ではありますが、こうしてブログを書いている時には既に次の釣行に向けて妄想がいっぱい。いつになっても時間が足りない私・・。

お暇な方は以下の様子をご覧あれ。
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大尻沼 (入漁料取扱:丸沼温泉 環湖荘 群馬県利根郡片品村東小川4658-7 TEL 0278-58-2002)
入漁料:¥2,500
ボート代:一艘¥3,300・2名まで(岸釣り禁止なので合計¥5,800必要・予約制)
ルール:キャッチ&リリース・バーブレス使用・他
解禁期間:5/18〜10/31(開催年事に要確認)

*船は手漕ぎとエレキ用が用意されており、一日20艇が上限。ライフジャケットが無い方は無料で借りる事ができます。釣り券支払い時にお借りしましょう。

大尻沼のルール
今回はサイトフィッシングのスキルをより高いところへ持っていくために、その練習場所として大尻沼を選びました。私はここの釣り時間は8〜4時半と勘違いしてましたが、5時までだったのですね。ちなみに入漁料支払いの受付は7時半からです。今回は釣り人が多く7艇出ていたかな。
放流されたブラウントラウト?
湖についてまずビックリ。ターンオーバーしている最中なのか、水が抹茶色なんです。そしてブルーグリーンの水と入れ替わる境目が出ており、それが時間を追うごとに変わっていきます。その抹茶色の中にスポット的にできたグリーンカラーの場所でバシャバシャとライズしている魚がいたので、投げ込んでみたらコヤツでした。放流したてらしいブラウンは朝だけ入れ喰い状態でしたが、チビを釣り続けてもしょうがないので、数本釣った所でヤメました。でもこのブラウン達は2年後が楽しみ。
レインボートラウト
水の色が抹茶色の場所はサイトフィッシングがしにくく魚を見つけるのが大変だったので、グリーンカラーの場所を中心に魚を探し求め湖の奥へ。朝早い時間は魚は浮いておらず10時ごろから徐々に回遊するレインボーが見え始めました。魚を見つけた時の距離が10m以内だとお魚はフライよりもボートを意識して喰わず、それ以上の距離だと50センチ以内に的確にキャストが決まれば躊躇なくフライを咥えます。
大尻沼のレインボートラウト
最近の傾向として、昔ほど数が居る感じはしませんが、魚のクオリティが年々良くなっており、ボディが太く、健康的なレインボーが釣れてくれます。そして何よりも長年ココに棲んでいる個体なので、ネットが臭くなりません(放流ものは人工飼料の匂いがしてネットが臭くなります)。とはいうものの、シーズン後半戦はリリースが繰り返され、口が真っ赤になっている個体がほとんどで、幾分可愛そうな気もしてきます。
レインボートラウト
天気予報では終日曇りで風はさほどない様に書かれていましたが、意外と風が強くてボートポジションが取りづらい状態。最初は風まかせで流しながらサイトをしていましたが、魚が回る場所はアンカリングして目をこらして遠い魚を探します。
ローボート
私のローボートの漕ぎ方は特徴があるので、すぐに私であることがバレます。ちなみにローボートで静かにポイントへ寄せるテクニックとして「弁慶漕ぎ」という内輪ネタがありますが、これは小さな弁慶堀で静かにポイントへ寄せるテクニックで櫓1本だけを船首で漕ぐカヤック漕ぎ。そうすると音を立てずにポイントへ近寄れます。
大尻沼で使ったフライ。
今回使ったフライはモホークとジバチ、そしてラッピングビートル。すでにブサイクくんしか残っていなかったのですが、写真をパチリ。しかし、蛍光色のパラシュートポストは嫌がる様で、ラッピングビートルは全くの不発。
レインボートラウトの尾っぽ
今回も多くのレインボーをキャッチしましたが、その全てがヒレピンで、昔のように尾が再生して曲がった様な個体やヒレが丸い個体は一本もいません。その代わりに以前のような午前中で20本釣って即帰宅なんて芸当はできません。
雨の大尻沼
予報は降水量0ですが、雨男の私だけあってザーザー振りになりました(笑)。しかしこの雨がブラインドになり、湖面は逆にレインボーを見つけやすくなるので、その最中は簡単にレインボーがヒットします。
レインボートラウト
レインボーのサイズは50〜60台半ばまで。いずれもヒレピンで、数はぎりぎりツ抜けできませんでした。網から魚を出せないので、こんな写真しかなくてスミマセン。しかし、この魚の太さとコンディションは今までで最高な状態です。
レインボートラウト
最近は湖のドライフライフィッシングをより楽しむためにセントリックのC904/4 (4番)を使っているのですが、今回は魚の太さとコンディションの良さに4番ロッドはちょっとパワー不足。ヒット後に寄せることが出来ずに大変苦戦しました。次回はちゃんと5〜6番を持って伺います。

中越のC&Rへ癒されに行ったつもりが、雨乞いしたくなった新潟釣り旅

『雨』というキーワードは、このブログを見て頂いている皆様には馴染みのワード。もはや雨の昭和歌謡ネタは出尽くした感があるので、今頭の中に思い浮かんだ曲は過去に登場しているから使いません。ハイ・・・。

「ハーミットの管理人は雨男なんだろう?」は、もはや否定はしません。先だっての南国釣行は全日程が大雨だったし、そもそも雨は嫌いじゃないしね。特にこの時期の雨は今後の釣行に左右するし、今時期のシトシト雨は釣り人は萎えて釣り場から減るし魚の活性は上がるので、むしろ喜んで出かける私。

今回、中越にある五十嵐川にあるC&Rへ行く気になったのは、今シーズンに入ってスイングの釣りでは全くと言って良いほど魚が掛からず、雑魚さえも釣れないのでロッドから伝わる魚信をすっかり忘れてしまいました。なのでその感覚を呼び起こそうと思ったので魚がいるC&R釣行へ足が向いたのデス。本当は7月の上旬に行こうと思ったのだけれど、「今年は水が無くてヤバイ。」という話が多く聞こえてきたので、他の釣りと振り替えて前倒しで行くことにしました。先だっての離島では雨がヤバイくらい降り過ぎてどうにもならなかったけれど、今の関東には程々の雨が降って欲しいのです。梅雨入りはいるになるのかなぁ・・。

新潟県にある五十嵐川は東京から約350kmの道のりになるので今回は一泊二日。そしてそのスタートはまたしても雨。ここのところずっと雨が降っていないので、良いお湿りで釣りには影響ないだろうと、事前情報も無しに適当にC&R区間の上の方に入ったのですが、その水量を見て愕然。ネットで見る渓相とは水量が全く違うローウォーターではありませんか。水はユルユルと流れ、スイングするほどの水量と水深がないのです・・。

そして今回も迷走の旅が始まるのでした。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。


五十嵐川C&R(いからしがわ)
新潟県信濃川支流(五十嵐川漁業協同組合)

C&R区間:こちら(PDF)
入漁料:¥1,000

五十嵐川入漁証
東京から約350kmの場所にある五十嵐川のC&R区間。田園が広がるその上流域にC&R区間があります。その区間はとても長く、ざっと7km程度。僕らはセブンイレブン滝谷店で購入したのですが、その場所から橋が4つ上の白山橋から上流の守門川(すもんがわ)合流までの区間です(一部禁漁区あり)。
渇水の五十嵐川
C&R区間はとても長いので、どこで釣って良いのやら右往左往しましたが、あまりにも水が無かったので少しでも水がある所を探した結果、たどり着いた場所がココ。この看板が設置してある所が、どうやら放流エリアっぽいです。車を停めるのもこの看板ある場所の周辺は駐車スペースがありました。
レインボートラウト
川を見た瞬間にスイングを諦めてシングルハンドのドライを早々に始めた後輩。開始早々すぐにレインボーをキャッチ。
五十嵐川
私はというと、せっかくスイングを楽しみにきたのだからとスイッチロッドを選択。この場所からずっと500mほど降りましたが、水がユルユルすぎてスイングできず、一度もアタリは無し。そしてピックアプする時、水面に浮き上がったウェットフライに飛びつくレインボートラウトを見て、スイングを諦める事に・・。
レインボートラウト
シングルハンドに持ち替えてドライフライを浮かべれば、ハイこの通り。サイズは30センチサイズ中心しか取れませんでしたが、イブニングまで待てば深みのあるプールでお大物が出るのかな? 丹念に叩けばそれなりに数釣りが楽しめます。
ヤマメ
渇水で浅いポイントが多いので水深の無い瀬を丹念に攻めると、ギンギラギンのヤマメさんがヒット。その後はC&Rを外れて上流部を釣り歩いたのですが、水が無い上に虫っけが全く無く釣果が伸びそうも無かったのでイブニングを待たずに宿へ移動。
アパホテル
東京から距離がある場所なので、今回は一泊二日の旅。そして初めてのAPA体験。それにしてもあまりの水の無さに翌日も同じ場所をやる気にならず。この日は午前中を中心にまとまった雨が降ったのですが、中越地方はこの辺から北側はほとんど降らなかったのです。なので各河川の降水量を調べて出した結果は、東京に近い新潟エリアの方が降水量が多かったので、翌日は慣れたエリアで釣りをすることにしました。
渇水の新潟
しかし訪れてみればご覧の通り。前日に降った雨では川の渇水から回復させるだけの水量は無く、難しい展開。とはいうものの、渇水事は魚のいるところがはっきりしてくるので、問題ありません。渇水時の釣り方で気をつけなくてはならないのは、近寄りすぎない事で、いつもより距離を長めにとってアプローチが必要。更に、釣りの格言である『イワナは岩を釣れ』(岩に擦り付けるぐらいギリギリにフライを入れろ)を忘れないように。
イワナの釣り
それを頭に入れておけば、9寸サイズが釣れてくれます。入れ喰いとまではいかないとしても、ここぞというポイントからは魚の反応があります。ただし、渇水事はいつものアプローチで川面を覗きながら釣りをするとイワナはスプーク(怯えて逃げる)してしまうので、いつもよりも距離を取るのでロングレンジの上にキャスティングコントロールがとても重要になります。
新潟の川
入渓点に水が無くとも、上流へ行けば伏流して増えている場所もあるのですが、それは通っていないとわからない事。大水が出ても壊れにくいプール状の深いポイントを覚えておくのも良いでしょう。
新潟のイワナ
イワナのサイズは6寸半〜9寸までで、一本目の川では5本のキャッチ。そのままずっと釣り続けようと思ったのですが、気分を変えて移動する事に。
水が無い新潟
2本目の川はこんな感じで入渓点の水はスッカラカン。しかしプールのあるポイントを思い出してそこまで降ると、ほぼ止水に近い状態なのですが、ポカーンと浮かぶ余裕の尺越えイワナ。相当慎重に近づいたのですが、後方15mまで近づいた時に歩く音で逃げてしまいました。ガックシ・・。
新潟のイワナ
水がある上流へ移動すれば、パラダイスとはいかないまでも、やはり7〜8寸半程度がたくさん遊んでくれます。最近の傾向として上流へ登り過ぎる方が多いので、あえて入りにくい中流域を選ぶと竿抜けしている事が多いので、皆さんもそんな場所を探してイワナのフライフィッシングをお楽しみください。それにしても雨が少な過ぎる上信越地方。本日の東京は雨ですが、今日の上信越も晴れなんですよねぇ・・。お米がちょっと心配。

南国に晴れ間無し。ロマンを求めた離島の釣り旅

皆さんはソトイワシという魚をご存知?

ソトイワシは英名でボーンフィッシュと言い、海外のフライフィッシングではとても人気のターゲット。その魅力はなんといってもスタートダッシュのスピードで、10ポンドオーバーになると100mのバッキングラインなんて、あっという間に引き出すダッシュ力。私は以前ハワイでビリーペイトのボーンフィッシュリールに巻かれたバッキングラインをほぼ全部引っ張り出された後に、リーフの外へ出て行かれてプツリと切れてしまった事があるくらい、大物は15ポンドを超えるサイズに成長します。

海外ではこのボーンフィッシュとパーミット、それにターポンの三種類を1日の間に釣るとソルトフライのグランドスラムと言われています。パーミットという魚は日本ではマルコバンアジが一番似た魚になるけれど、これは日本の南国に行けば釣る事が出来る魚。最後のターポンはサイズこそ本家のアトランティックターポンには至らないけれど、近似種のパシフィックターポン(イゼゴイ)が沖縄や奄美大島で釣る事ができるのです。

かつて『フライの雑誌』で日本の南国で獲れたボーンフィッシュを持って都心のビル屋上で撮影した写真が記載された事で、日本にも居るんだということを認識し、調べたところ鹿児島県以南に生息している事がわかった。当時から今まで実際フライで釣られた例が極めて少なく、私の知る限り沖縄本島で2例あり、他のものを狙って偶然釣ったというもの。狙って釣るには魚のストック量が極めて少ないのだと感じて諦めていた魚の一つ。

昨年に旅行代理店である『トラウトアンドキング』のエビちゃんが日本でボーンフィッシュをフライで釣ったという話を発端に、その後その離島へ行った人がそれなりにキャッチしてくるので、とうとう日本でもボーンフィッシュの釣りが確立された様。なので今回はその島にその様子を知るために、トラキンさんにお願いして3泊4日のソルトウォーターフィッシングのロマンを求めて遊んできました。

その結果は以下の内容の通り。

すでにその場所をリークしている方は多数いらっしゃるとは思いますが、元々の情報元はトラウトアンドキングさんですので、ここではその細かな釣り情報はなるべく伏せることにします。興味を持った方は是非とも、トラキンさんからこの旅に出掛けてみてください。

漢のロマンであるジャパン・ソルトウォーターフライ・グランドスラムは、この離島にあるかもしれません。

いざ南の島の離島へ
飛行機の翼を見ながらポジティブな私はいろいろなことを想像しちゃったりして。しかし世の中はそんなに甘くはないのです。空の青を拝んだのはこの雲の上を飛ぶ飛行機の上だけで、今回はそれ以降太陽を拝むことは二度とありませんでした。
離島の闘牛
現地へ着くと雨はずっと降り続く状態。時折ポツポツにはなるものの、止むことはない。闘牛が有名なこの島は、砂浜でこんな光景が見られる。初日は教えてもらったポイントをサラッとやってみて、実際にどこが良いかを感じながらさらに絞り込んでいく事に。
ビールで乾杯
そもそも今回の目的は酒を楽しく飲む事であり、私を含めて集まったのは酒豪4名。その割には釣りはおろそかにせずに、朝9時から17時までみっちりキャスティングをしました。まぁ初日はこんなもんだと、まずは乾杯。ちなみに呑兵衛は夜飯など一切食わず、ずっとおつまみを注文のヘビーローテーション。酒飲みはここにとても金が掛かるのです・・。
レッツゴー
あまりにも雨がヒドイので雨足がおさまり掛けたところで、それぞれが釣れると思ったポイントへ散らばっていきます。
南国のフラット
そもそも下半身は海へ入水しているので豪雨は耐えればなんとかなるのですが、それに体が持っていかれるほどの強風が混じるので、投げ続ける事が出来ません。しかしサイトフィッシングをしようと思っていたので、この状況では全く見えず。さらにこんな状態じゃ水温も下がってお魚は喰いしぶり。そして毎日、全身ずぶ濡れ。
カンモンハタ(イシミーバイ)
サイトフィッシングができないので、適当に投げるとお目見えするのが、このイシミーバイ(カンモンハタ)。投げ入れてすぐにリトリーブを開始しないと、知らぬうちに珊瑚礁の中に引っ張り込まれて根掛かりしてしまうので、ゴツんと強いアタリがあったらラインを緩めずに潜られないようにします。
フラットの外道
エソはどこでも釣れる嫌われ者? これはアカエソになるのかな。
ムラサメモンガラ
こちらはムラサメモンガラ。モンガラハギは種類が沢山あるけれど、コイツは大きいのを見たことは無いので、これ以上成長しないのかも。
南国の海
カメラを水中に突っ込むとこんな風景が。時にブルーフィントレバリー(カスミアジ)が私たちの前を素通りしていきます。
大雨の釣り
日を追うごとに釣り場は悪くなり、海はミルキーカラーからブラウンカラーに。良いとされた場所が釣りになったのは4日間のほんの数時間だけ。それ以外は濁りの少ない場所を求めて島中を散策。
慰霊碑
あまりにも海がドチャ濁りと強風だったので、少し観光をする事に。ここには戦艦大和の慰霊碑があり、その戦没者の名前に私と同じ苗字の人がいました。私の苗字は全国順位で1901位で、わりかし同じ名前に出会う事はないので、同じ苗字を見て神妙な気持ちになります。
情報交換
休憩の時にそれぞれの釣りを情報交換。地元住民にも色々な情報を貰い、沢山の宿題を抱えて帰ってきました。
ミナミクロダイ
ミナミクロダイはサイトで狙うことも出来ますが、今回は抹茶色な海だったので、湖の釣りのようにただひたすらリトリーブを繰り返した時にゴツンときます。
サイトフィッシング
色々と調べてココぞというポイントをようやく見つけたのが三日目。その場所は魚がとても集まる場所で、ボラの群れが見えてました。最大で60センチくらいあるので、そいつでも喰わないかなぁと遊んでいたら、40センチほどのボーンフィッシュが2本私に向かって泳いできました。心臓が止まりそうな瞬間だけれどキャストをせずにやり過ごし、私から15mほど離れてボーンのスピードが落ちたところでその横へキャスト。フライを追い始めガツンと喰いました! が、イシミーバイを釣りすぎた為かアワセを強くし過ぎたので、ティペットの継ぎ目からバツンと切れてサヨナラ・・。興奮しながらその場にとどまり新たな体制を整えると、その20分後にまた2本が揃って(別の個体?)私の方へ来たのです。充分な距離があると思ってキャストしたのですが、フライが目の前に落ちてしまい、スプークしてしまいました。そのカラーはハワイのボーンよりもライトブラウンといった感じで、ちゃんと縦縞が入っており、唇が少し濃い色をしてました。その場所で石のように動かず待ち続けましたが、それでお終い・・。
ツバメコノシロ
遠くへ魚を探しに行った仲間がシルバースレッドフィン(ツバメコノシロ)を釣って帰ってきました。実はこの魚、私の憧れの魚で一度も釣った事がありません。下顎が短く、髭の様なスレッドがあるひょうきんな魚ですが、ハワイではモイと言います。とても美味しい魚で、サイズは50センチほど。コイツはボーンフィッシュとは違い、低いジャンプをなん度も繰り返すので、ハワイのガイド曰く「フライラインがジャンプにならってドラゴンになる(龍のようになる)」という言葉を聞いて、その様子を妄想している日々が続いてます。しかし「ジャンプですか? しませんでしたよ。」日本のはちょっと違うのかなぁ。
ヤケ酒
釣れた時の様子を聞くとシルバースレッドフィンが釣れたポイントがかなり良さげだったのでそちらへ移動し、11フィート8番のスイッチロッドで遠投することに。すると開始早々5投目でアタリが。先ほどは大アワセでぶっ千切れたので、今度は軽く合わせた後にラインのテンションを緩めに保っていると沖へ一気に入り出すフライライン。スピード感ある持っていき方でフライライン一本以上持っていった所でボーンフィッシュだと確信。ラインが全部出切った所でリールファイトに切り替えた時に一瞬だけ弛みが出てしまい、ラインがスッと軽くなった。充分に走らせたので確実にフッキングはしたのだと思った私が馬鹿ですね。バラした瞬間に大声を上げてしまい、後ろで見ていた仲間は弛んでいるラインを見て哀れんでいました。よってその夜は部屋でもヤケ酒。
ボーンフィッシュ
この場所で地元釣師に色々と聞いたところ、このツバメコノシロはあまり釣れないが、「ハイマチ」はよく釣れるらしい。それはとても良く引く魚なのだけれど、骨っぽくて不味いのだという。ネットで検索してもそんな名前の魚が出てこないので、ソトイワシの写真を見せた所この魚だと言われた。よく聞けばこの地域だけの言葉との事。ちなみにボーンフィッシュとはこんな魚(オアフ島・ハワイ)。カラーは保護色なので、その場所によって変わるけれど、今回目撃したのはライトブラウンだった。最終日は飛行機の時間であるギリギリまで粘ってはみたものの、抹茶色の濁り水と大雨には勝てず。地元民には「夏になったらまたおいで。」と言われたのでありました。

 

東京は暑いという予報なので、山奥へマイナスイオンを浴びに行った

この釣り道中の前から耳から離れない昭和歌謡。

『♪今日は渋谷で5時〜♪』(「渋谷で5時」鈴木雅之

最近は昭和歌謡を取り上げる番組が多く、それをたまたま観ていたりすると頭から離れなくなってしまうのです。もちろんおバカな釣り人である私は、この歌詞を替え歌にして車の中で熱唱してしまいます。

♪今日は河原で5時〜♪
♪仕事をサボタージュ〜♪
♪ちょうどライズは5時〜♪
♪そう今から釣りが始まる〜♪

とはいうものの昨日のメインは山奥へマイナスイオンを浴びに行くのがテーマ。余力があればイブニングは下流へ行ってPM5時から大物狙いを始めようという魂胆。

ここのところ私の遊漁管轄内は激混みであり、ブログで紹介しているせいかフライフィッシャーマンが増えてきた感じ。さらにフィネスベイトを好む若いルアーアングラーとエサ師は、夜が開け切らないうちから林道を歩いて上流を目指しているので、平日なのに人だらけなのであります。

なので、今回は林道歩き無しの河原を1時間ほど歩き登って、上流を楽しもうという魂胆。川通しで遡行する場合、車止めに先行者の車が止まっていれば諦めて他の川へ行くので、あらかじめ2本の河川を予定して出発。

少しゆっくりめに出たので先行者がいる可能性があったのだけれど、ラッキーなことに今回は誰もおらず。とはいうものの、林道は無く川通しの遡行で途中に高巻きが2回あるので、好きな人じゃないとこういう所へは行かないよね。

そしてその結果、太腿を酷使したのと充分な釣果だったので、来週の遠征のことを考えて『河原で5時』をする事なく、早々にアイスを食べながら退散するのでありました。もう少し暖かくなったら、ゲーターを穿いてもう一度行こうかな。

お暇な方は以下の写真で今回の様子をご覧ください。

今回の戒め:遠征前に行くような場所じゃないな(怪我したら遠征は松葉杖になってしまう)

高巻きの降り
残置ロープを信用してはならないけれど、あるものを利用して高巻き。一旦上がると今度は河原まで降り。これが怖い。まだ水が冷たくてとてもゲーターという気分ではなかったのでウェーダーで行ったけれど、身動きがやっぱり制限されるんです。
源流のイワナ
こんな塩梅で河原を歩いたり高巻たりしながら、入渓点から約1時間ほど歩いた所でようやくロッドを出す。すると目の前には4〜5本の8寸〜尺サイズ。それを慎重ににじり寄って狙います。ほふく全身に近い身のこなしでフライをひょいとキャストすると、イワナは何も考えずにくわえます。
胃の内容物
ストマックポンプを刺して何を食べているかを確認してみると、ドロドロに溶けてほとんど分からず、目ぼしいものはブナ虫っぽいもの。確かにブナ虫は至る所に吊り下がっていました。
イワナ
ちょっと進めばすぐに釣れるので、こんな感じで記念撮影を繰り返します。彼はこの後に尺をゲットしていました。
源流のイワナ
私はパラシュートアントやロイヤルコーチマンを中心にイワナ釣りを楽しみました。常に入れ喰いということはなく、やっぱり水温が上がり始めた10時過ぎぐらいからお昼が良い時間帯です。
アクティブハイカー
ロッドを担いで山へ分け行ったので、今回の相棒はアクティブハイカー733-6オービスのCFO III。パックロッドはベストの後ろに入ってしまうので、何かと便利です。
源流のイワナ
こうやって水中撮影してはみたものの、まだ水が冷たすぎて長い時間手を浸けることができません。この川で大物狙いであれば、今月末ぐらいからかなぁ。今回私は尺には遭遇せず、8寸半どまりでした。
滝
魚止めの滝に到着。お昼近くなのですが、滝から出る飛沫がミスト状に広がり、マイナスイオンが全開で放出されています。しかし、その冷却効果と外気温の寒さから、長袖1枚じゃとても寒くてしょうがないので、レインウェアを着っぱなし。
遠征
ある程度釣れた所で帰りの事を考えて、今回は納竿することに。でも行きに逃した大物釣りたさに、ロッドを組んだままそのポイントを目指しましたが、不発。やっぱりライズがあるのはほんのひと時で、タイミングが重要なのですな。さて、来週の遠征に向かってフライを巻かなきゃね。あれ、考えてみたら先週も遠征だったなぁ・・。