ここ数年、私は6月以降はファーガスロッドの出番が多くなっている。グラファイトロッドはキビキビとした釣りでテンポ良く釣れるので釣果に結びつきやすいが、多少フライをかじってくると数釣りが目的では無くなるもの。その為どうしてもロッドに釣り味を求めるのでグラスロッドの使用が多くなっている。グラスとバンブーロッドのメーカーであるこのファーガスのロッドは、ファストフリット・シリーズを除けば、その釣り味を重視したグラスロッドらしいモデルが多くラインナップ。そのファーガスのグラスロッド群に新たにスムースハイカーがこの秋から加わったので、そのロッドを借りたのでインプレッションしてみます。
ファーガスにはすでにアクティブハイカーという6ピースパックロッドがあるけれど、そちらはややファストフリット寄りのやや全体が硬めのアクションに仕上げている。それに対しこのスムースハイカーはフォレストバムのアクションをよりデリケートに、そしてベンドカーブが6ピースでありながらよどみ無くスムーズに曲がっているのがその特徴でしょうか。
アクティブハイカーがグラファイトからグラスは移行したいアングラーにオススメのパックロッドだとしたら、こちらはすでにグラスアクションに慣れている方向けで、グラスらしい6ピースモデルが欲しいという方のしなやかなアクション。ショートレンジは手首振りだけでロッドのアークを広げてキャスティングをする近距離を得意とするモデル。このモデルに遠投は必要としませんが、中距離以上が必要となった場合はロッドを曲げ過ぎないようにしてロッドティップの距離をより広げる為に肘をスライドしてストロークを増やし、ラインスピードを得るキャスティングスキルを必要になります。
そんなスムースハイカーを今回も出勤前に朝霞ガーデンへ持って行き、それぞれのロッドの感触を楽しんできましたので、そのそれぞれの特徴を記してみます。


f-6083SH/6feet 8inch・3weight・6pcs:私がグラス慣れしているせいか短さを感じずショートレンジを手返しよくキャストを繰り返し続けられるモデル。比較的勾配が少ない河川でシラ泡から飛び出てくるヤマメの姿を想像しちゃいます。

Fine:7フィートのフォレストバムのアクションに似ていますが、よりロッドの曲がりがスムーズで手首を返してポンと振った時のラインからティペットの先までの伝わり具合が気持ち良いです。
Weak:振り抜いた時のラインスピード感はあるのですが大きめのフライをセットした場合、トルク不足さを感じるかもしれません。私だったら大きめのフライをあまり使わない、ヤマメ狙い中心の河川で使います。
f-6113SH/6feet 11inch・3weight・6pcs:8インチモデルよりも3インチ長いので、ほんの少しだけロッドのメンディングが使える様な感じを受けるモデル。この3インチ差の感覚は中々表現するのは難しく、どちらを選ぶかは好みの問題かな。

Fine:ロッドバランスが非常によく取られているロッドなので、8インチモデルと同様にロッドの曲がる感覚をロッドティップを止めた後に展開するフライラインの軌跡を見ていると、とても気持ち良いです。
Weak:あくまでもキャスティングレンジは中距離以下で中距離以上が必要になった場合はロッドティップが暴れ始めるので、距離を必要とした場合は自分の方がにじり寄って魚を狙う必要があると感じます。
f-7023SH/7feet 2inch・3weight・6pcs:7フィートを超えてくるとロッドを曲げてティップがついてくるロード(動き始め点からストップ点へ移動)する時間が、「あぁ、ヤマメ釣りってこのテンポなんだよね。」と思えてくる。グラスらしさはこの柔らかさの中にあります。

Fine:振り抜いた時のロッドの長さ(ロッドを曲げる重さ)の感覚がグラスの面白さを感じさせるモデル。長さが増した分だけアワセ時の衝撃はロッド全体が吸収してくれる感覚が味わえる。
Weak:玄人はどんなロッドでもフルキャストを試みますが、無理です😆。ロッドの暴れをどうねじ伏せてラインスピードをあげようかと試行錯誤しましたが、遠投時は力が入りすぎてロッドティップの暴れは止められませんでした。
f-7053SH/7feet 5inch・3weight・6pcs:個人的にはこのでろんとした感じの7フィート5インチモデルが、管釣りでのレインボートラウトフィッシングを楽しませてくれました。

Fine:22番のミッジから14番の一般的なドライフライまで、細いティペットでフックセットを確実にこなすロッド。さらに寄せる時にはロッドのよどみ無い曲がりがロッドテンションが抜ける事がなく、ランディングまでスムーズにおこなえました。長さが手伝ってロールキャストしてのピックアップは快適。
Weak:普段アクティブハイカーを使っているので、それと比べてバットの弱さは否めない。管釣りで30センチのレインボートラウトを釣るだけでも寄せるのは一苦労(それが楽しいのですが)。尺イワナ狙いでこのロッドを持っていくと、魚に主導権を握られてヒヤヒヤするかもしれません。

総合的に見てこのロッドを必要とする方は以下の様な感じでしょうか。
狙う魚はヤマメがが多くフライは14番よりも小さいものを使う機会が多い。ティペットは5Xよりも細いものが中心で、長めのリーダーシステムを使うリーダーキャストが多い方。射程距離は10m以下が多く、主にフライラインが6m程度が出た状態で扱う事が多い場所で多様。電車旅行が多くパックロッドが必要な状況で、そのターゲットは30センチ以下が多い場合。そんな方々にはこのシリーズはお勧めです。
メイド イン 岩手のこのロッドは全てが岩手県の遠野で作られています。その岩手魂が入ったグラスロッドを体験したい方は、このスムースハイカーのみならず、他のモデルのインプレッションを見て、ロッド購入を検討してみてください。
アクティブハイカーのインプレッション
ファストフリットのインプレッション
フォレストバムのインプレッション
ファインループのインプレッション
