Hermit Fly Shop

このポンプは人間にたとえると、「はーいお口開けて、入れますよ、はいっ、吸い出します。あ～いっぱい出ましたね。夕べは吉野家の牛丼食べましたか？」なんてところでしょうか。毎日会社の上司にいじめられて、胃がチクチクしている人なんかは、胃カメラを入れる時の気持ちを思いだしてしまいそうです。お魚さんはいったいどんな気持ちなんでしょうか。

ストマックポンプを知らない人の為に説明しておきますと、これは魚の胃の内容物を調べる為の吸い出しポンプです。まずポンプに川の水をいっぱい入れ、魚の食道にブスッと挿します。魚が「アイタタタッ」と言いそうな位奥に挿したところで、ポンプ内の水をギュッと押し入れて、ポンプをそっと抜くと、食道から抜ける寸前にポンプ内に水とともに食べたものが戻ってきます（魚を逆さまにするとやりやすいです）。

え？なんでそんなことするかって？フライマンはサディスティックなのです、と言いたいところですが、本当はゲロさせた内容物を調べて、食べている虫に合わせてフライを選ぶ（または巻く）のです。別名ゲロマシンとも言いますヨ。　でも、ストマックポンプを持って、ニヤリと笑うフライマン、はたから見るとやっぱり変です

サイズの違いは細い方が良さそうに思えますが、魚は食べているものが意外に大いので吸い出せない事もしばしば。なので個人的に私が使っているのは昔からあるMサイズ。2021年からポンプ部のカラーとメーカーさんの表記が変わりピペットとなっていますが、分かりにくいのでストマックポンプと表記しました。