ブルーライト横浜

コロナによるアウトドアブームが手伝って、外遊びは昨年よりもはるかに混んでいる気がします。先だっての南房は平日なのに堤防はビッシリだし、シーバスボートは予約するのが大変。もう少しだけ朝便のトップウォーターで『ドバ!』を楽しみたかったのですが、トップブームで朝便の予約が取れないので朝を諦め、シークロ岡ちゃんのナイトランカー便へと切り替えての釣行デス。

私的に夜便は世捨て丸で鍛えているので得意分野。世捨て丸の10年間で得たものは、ゾンカーを卒業してエンリコミノー使いになってから、その良さがわかるのに10年は掛かったことかな。どんな事でも当てはめれば同じなのかも知れませんが、タイングは模倣から始まりそれを自分なりにアレンジして釣果を伸ばしたくなるもの。側線を足してみたり、アイを違うものにしてみたりテールを付けてみたり。その結果は良好なのだけれど、タイイングに手間が掛かることに嫌気がさし、今度は引き算を始めるのです。いらないものをどんどん省いていくと、結果的に元の形に近いものに落ち着くんですな、これが。そしてその完成度の高さを知るのです。エルクヘアカディスやパラシュートも然り。遠回りに思えるけれど、その間に得た情報は自分にとってとても大事な場数なんですね。フライフィッシングはつくづく現場とタイイングをセットで考えなければいけないと感じてます。

前置きが長くなりましたが、今回のシークロ・ナイター・ランカー便。いつもならば『ブルーライト横浜』を口ずさみながら釣る私ですが、今回はなぜか瑛人の『香水』が頭から離れず、その口笛を吹きながらの釣行。その結果は以下の通り。

横浜のナイトランカー便はキャスティングスキルが要求されます。写真ではわかりづらいですが、岸壁に付けられた船と堤防の僅かな隙間にフライを入れていきます。それも距離にして15mほど。さらにバックには係留ロープという障害物。キャスティングする前に頭の中でバックキャストとフォワードキャストのシュミレーションをしてキャスティングを開始します。
フライが障害物に引っ掛かる事なくビシッとフライラインが奥の奥まで伸びた時だけ、ロッドに強烈な衝撃が伝わリマス。大物の場合はそのリトリーブする手が引き戻されるほど強烈なアタリの場合も。
使用しているのはエンリコのピーナッツバターアンチョビカラーミノー11~13センチサイズ。リリースを考えて、デッキに上がっている最中はキャプテンがこのようにシーバスのエラを潤してくれます。
隙間フェチのナナマルシーバスは本当に奥の奥へのキャストが決まった時だけヒットします。フッキング後にボートは後退し、シーバスをタイトな場所から引き剥がし広い場所でファイト。しばしのリールファイトを楽しんだ後にその姿を表しますが、デッキにあげて初めてその大きさを知るのです。写真だと対象物がないから小さく見えますね。
ボートの隙間を狙う場合はキャスティングできるのは1名のみ。なので交代でランカーを仕留めていきます。いくつかの高ポイントを攻めてましたが、今の横浜はどこも魚はいたので釣果は安定しているようです。それにしてもオリンパスのToughはiPhoneと違って暗いところに弱くピンボケしまくりですなぁ・・。
一つ一つのポイントを丁寧に攻めてランガンするシークロ・岡本艇。ボートが必要以上に大きくないので、どんなポイントへも入れるのがこのボートの特徴。もちろんポイントにより釣れない所もあるのですが、ちょうど良い具合に40~50センチの入れ喰いポイントを間に挟んでくれるので、釣り人を飽きさせない名ガイド、岡ちゃんは流石です。
名キャプテンのドラマティックな演出があるので、フィナーレへ向かって盛り上がる僕ら。そしてエンリコミノー3/0は安定した釣果をもたらします。
隙間フェチが浮かぶ大物シーバスポイントへ二人同時に投げ込んで二人でナナマルアップをキャッチ。ニコパチ写真が滅多にない私なので、船長が写真を送ってくれました、ありがとうございます。
そして最終決戦は12番ロッドにゲームチェンジャー18センチを結び、ドーン。丸々と太っているので、デッキにあげた時は、鯉のように腹鰭で立ってました。重さは約5キロ。
この重さのハチマルだと12番ロッドでも上げてくるのに手こずるほど。ずっしりとした重さを久々に抱え、ドルチェ&ガッパーナの香り(ではなくケミカル臭)を感じた夜でした。
シークロのナイトランカー狙いをしたい方はシークロ予約時に「ランカー狙いたい」としっかり伝えましょう。但し、ランカーを手にする人は場数とキャス練という修行を積んだ人ほどその確率は上がります。そこそこのサイズの入れ喰いで楽しみたいか、一か八かのランカー狙いでその価値観を上げて楽しむかは、あなた次第です。