2020年を振り返る(ハーミットの管理人の12ヶ月)

ハーミットの営業も本日が最後。今年も皆様のおかげでなんとか頑張っていけました、ありがとうございます。また、多くのメーカー様、そして私の釣りをサポートして頂いたガイドや地方の皆様にも大変感謝しております。コロナのおかげでネガティブなイメージはまだ抜けませんが、今年一年を振り返って、2020年のブログを締めたいと思います。

そして来年はより一層良い年でありますよう、皆様の健康と御多忙を願っております。ハーミットは年明け3日からスタートいたしますが、新年会はありませんので、お酒を持って集まらないようにお願いいたします。

では今年の一年を写真で振り返ってみましょう。

カマスフライ
1月の写真を見たら、ありゃま、魚の写真がカンツリ以外ないじゃないですか。2019年台風19号の影響もあって、鯉釣りも魚がいない撃沈状態でした。初っ端からついてない2020年なんです。
台風19号の影響
2月はオイカワ釣りをしながら台風の影響を確認した日々。河川は一変し、徒歩でしか入れないポイントが増えました。3月の釣りに備えてだったのですが、結局コロナのおかげでまともな釣りができない日々へと突入。
ヤマメ
何処にもよらず直行直帰のフライフィッシング。釣り場には一円のお金も落ちず、なんかモヤモヤのフライフィッシング。大きく移動することも考えてしまうので、一河川をずっと朝から夕方まで粘って釣りしてましたよ。
4月になったら状況が好転することもなく、釣りへ行くこと自体が悪い事をしているように思われるので、人知れずの場所でそっと釣りをする感じ。なんか楽しくないんです。
遠方へはいけないのでなるべく近い河川でキャス練とフライフィッシング。大物釣りへ出かけられないので、寂しい釣果が続いた5月。
大尻沼
ようやく各地への釣りができるようになった6月。でも東北の漁協のページには関東の方はご遠慮くださいと書いてあったので、関東圏の釣り。午前中は大尻沼で釣って、午後は川でイブニングフィッシング。釣りにかなり飢えてました。
ヤマメの季節はあっという間に過ぎてしまったので、源流部へイワナ釣りの7月。釣りに行けなかった反動から大雨でも出掛けて増水している川の端っこにいるイワナをやっつけるスタイル。
8月は遠征して渓流へブラウンハンティング。歩いて登っての繰り返しの果てにようやくパラダイスが・・、ありませんでしたね。
ヤマトイワナ
9月は渓流へあまり行かない私が珍しく関東を脱出してヤマトイワナハンティング。グラスのフライフィッシングって楽しい〜!
イトウは何処?
10月は北海道のイトウ釣りとシーバス三昧の日々。イトウの結果は小さかったけれど、シーバスは研究した分だけトップウォーターの大物フィッシングが楽しめました。
関東圏のオオニベポイントを探して歩いた11月。その嬉しい外道がヒラメくん。美味しく頂きましたヨ
フライでヒラスズキ
そして12月は某所で釣ったヒラスズキ。サーフキャスティングでロクマルオーバーはとても嬉しい結果。サーフで釣ったことがない魚種をこれからも増やしてみたいです。皆さんの一年はどんなでしたか?私は来年に向かってこの正月はタイイングモードになりそうです。では、良いとお年をお迎えください。

イシモチ(グチ)のフライフィッシング:宮崎県日向灘での釣り

気がつけばあっという間の一年。先だってのクリスマスイブに至ってはそんなことがあったのかを思わせるほど水道橋の夜は寂しく、そして今までにない静けさの中で仕事をしております。ゲームをほぼやらない私ですが、今年の正月は何かしらのゲームにでもハマってみようかな?

さて、今年一年を振り返って私が最後に皆様にお伝えできることは言えば、最近はサーフキャスティングの釣りが多くなり、その中でもイシモチ(シログチ)の釣り方が何となく分かってきたのでその釣り方でも紹介しようかな。

関東ではイシモチ、それ以南ではシログチ(グチ)と呼ばれる魚。大きさは20〜30センチ程度で塩焼きや煮付けで食べる人が多いかな?主に砂地を好むのでサーフキャスティングで釣れる魚の一つです。サーフでは様々な魚がフライフィッシングで釣れますが、表層近くを釣るか、そうでないかで掛かる魚種が決まります。

このイシモチは底にいる環虫類や甲殻類を餌とするので口は下向きであり、底ベタで釣る必要があります。底ベタと聞くとヒラメを連想しますが、彼らは自分たちの上を通る小魚を食べるので底を釣る必要はなく、意外にもかなり海面近くまで餌となる小魚を追いかけて来るので、そんなにベタ底にする必要はありません。

底付近を狙いではアジが釣れる事もあります。しかしながら、サーフで何でもかんでも釣ってやろうと思うと、フライサイズをある程度大きくするので思ったよりもアジ(特に口が弱いので、途中でバレる)やキスは掛かりません。ではフライタックルはどんなものが良いでしょうか?

ロッド:シングルハンドであれば9フィート6〜8番でフルキャスト。スイッチロッドであれば11フィート5〜8番でフルキャストです。基本的に20mも飛べば魚の居るところに届きまますが、フライの場合オモリとなるものがラインになるので、潮に流されやすく底を取りにくいのです。なので、ある程度沈むラインを使い、狙う場所よりも少しだけ遠くへキャストする必要があります。

リール:ラインが収まれば何でも良いです。しかし、イシモチを狙っていて思わぬ大物が掛かることがありますので、バッキングラインは最低でも150m位は巻いておく事をお勧めします。それと砂浜は潮と砂利が入るので、それに対応するリールだと尚良いでしょう。

ライン:おすすめはシンキングライン タイプ3です。タイプ3でもタナが取れてないような気がする場合は、さらに市販のポリリーダーのシンクレート(沈むスピード別のリーダー)で調整してみましょう。

リーダー:フロロカーボン9フィート-2〜0X。またはポリリーダーの10フィートモデルを使用
ティペット:0X〜20ポンド程度。長さは50〜1m

フライサイズ:#4〜#1/0。私が良いと思うパターンはクレージーチャーリー、クラウザーミノー、クラブやシュリンプパターンです。特に少し濁った場所を好むので、フライはティンセルの入ったものが良いと思います。

その他必要なもの:ラインバスケット。ハーミットで売っているラインバスケットが高いと思う方は、以前のブログ(こちら)を読んで自分で作っちゃいましょう。

狙い方:まずは太平洋側のサーフへ繰り出しましょう。波が高い日は却下なので事前に風向きや波の高さをインターネットで検索しておきましょう。目安は1.5m以下の波(凪)です。それと大潮の日も却下。潮が速い日はラインの流されるスピードも速いので、中〜小潮の日をお勧めします。距離的には20m以上を投げて釣りますが、タイプ3だとラインは1秒間に7cmほどしか沈みません。なので20m投げたところが水深が2mだとしても完全に着底するには25秒以上掛かります。私の勘所では大体20秒後に引き始めればその少し上をフライが通るので、その辺が良いと思います。

リトリーブ:そんなに引き方は気にする事なく引いてください。ただし、早すぎるリトリーブは他の魚がかかるでしょう(それも楽しいです)アタリはダイレクト、ある程度重量もあるので、シングルハンドだと相当楽しめるはずです。もし遠投に自信がない方は、キャスティング練習のついでに晩のおかずが釣れるかも?と思いながら楽しんでください。

そんなイシモチに好かれた私ですが、もちろん他の魚を釣るために日夜頑張っているのですが、まだまだ修行が必要なようです。これからも多くのサーフで経験して釣れる魚種を増やしていこうかな?

サーフフライフィッシング
私は他の魚を釣るためにダブルハンドの長いロッドを使ってますが、釣れるのはだいたい足元から二つ目の波間あたり、約20m程度です。ウェーディングは深くすると危ないので、足元に波がかかる程度の場所からキャストしましょう。
ラインバスケット
ラインバスケットは色々なものが出ているけれど、私のお気に入りはC&Fのラインバスケット。黄色いスクリーンは風でフライラインが流れ出ないように刺している、100均の簡易まな板を2枚ガムテーテープで止めたもの。
イシモチ(シログチ)
タナがあえばそんなに難しくないイシモチのフライフィッシング。どちらかというと距離が問題かも?距離が飛ばない人はライン回収最後の最後にソゲ(ヒラメ)かメッキアジ(エバ)が釣れるでしょう。
フライは大きいもので2/0番でも掛かる事がありますが、イシモチ専門で狙うのであれば、4〜2番サイズが良いでしょう。
サーフフライフィッシングでヒラメ
どっちが外道かわからないけれど(笑)、イシモチ狙いだった場合は外道であるヒラメ。私の感覚では最盛期である秋口〜冬間近は岸際10m以内で喰うイメージです。
メッキアジ(エバ)
ミスキャストした時に掛かるメッキアジは、波打ち際の早引きで掛かります。しかしメッキアジは比較的暖かい砂浜でしか釣れないので、関東では南房や伊豆半島南端が中心です。
ヒラスズキ
小魚が多い場所で投げていると時にスズキが掛かります。南へ行けば行ばこのヒラスズキ。関東ではマルスズキが掛かります。
オオニベ
そして最後に間違って掛かって欲しいオオニベ。私はこれが本命なんですが、なかなか掛かりませんなぁ。こっちを本命に釣る場合はショックリーダー(ティペット)は最低でも40ポンド位は使いましょう。

Mole Tail

なんか前回のタイイングと同じじゃない?と思っているあなた、そうです、ほとんど一緒なんです。なんで同じようなフライを載せたかといえば、単にこのドラゴンテールの小さい方を見つけて少しだけ安く入るので、それを載せたいが為に作ったフライ。ちなみに先日ライブ配信でタイイングを行いましたが、皆さんは動画と静止画とどちらでタイイングを見たいですか? 意見を頂けるとありがたいです。

本当は名前をモーラーフライにでもしたいのですが、『モーラー』は増田屋さんの商標ですので、モグラの「モール」とドラゴンテールの「テール」を取って一応名前にしてみました。とはいうもののモグラの尻尾にはチト似ていませんが・・。

仕上がりの大きさは約9〜10cmと一番ミノーらしいサイズ。とりあえずはシーバスに使うカラーの3色を仕入れてみました。元々がおもちゃだから、トラウトに使えそうなカラーがあんまりないので今後カラーが増えることは多分無いと思います(ブラックとかオリーブだったら巻きたいですか?)

水中では存在感のあるボディがレロレロの動き。大きいドラゴンテールと違って重くならずキャスティングも楽なフライです。ゾンカーフライに飽きた人はタイイングしてみてください。

Mole Tail

Hook:Gamakastu S15 #1/0
Thread:Uni THread 3/0
Body:Mole Tail
Flash:EP®Sparkle
Head:LLAMA Fiber
Eye:EP® Plastic Eye

手順はラウンドヘッドストリーマーと一緒なので、サラッと書いていきます。まずは全体に軽く下巻き。ボディーとなるモールテールがズレてこないようにするために行います。
まずはプラスティックアイの装着。フックアイから約2〜3mm後方(写真の位置)に襷掛けで巻き留めます。アイがぐらつかないように何重にも巻き留めて、止めた位置に瞬間接着剤をたらします。
プラスティックアイを取り付けたら、そのすぐ後ろからモールテールを巻き止め、フックベンドの方までしっかりと巻き止めます。このときモールテールの先端は少し長いので、少しカットしましょう(私は5mmカット).
フックベンド付近までスレッドをで巻き止めたら、同じ位置にギニアフォウルを1枚巻き止めます。フェザーを逆撫でして、境目ができたところが巻く位置です。その境目をフックシャンクにしっかりと巻き止めましょう。
巻き止めたギニアフォウルフェザーはハックルで挟んで右手で持ち、左手は全ての毛が左方向に向くように引っ張りながら巻いていきます。
ギニアフォウルフェザーを全部巻くとこんな感じ。スレッドと巻き終えたギニアフォウルフェザーの軸を交差させて材料をしっかりと巻き止めます。右側に出たいらないフェザーと軸はカットしましょう。
次にヘッドとなるラマファイバーの切り出し。長さは9センチ程度にカット。横一列をカットしましたが、使うのはこの1/3くらい。
カットしたラマファイバーの量は9センチ×1センチ程度を取り分け、まずは上半分に巻き止めます。スレッドはプラスティックアイのすぐ後ろまで巻きながら移動しておきましょう。そしてこの位置に前(写真右)に3/2、後ろ(写真左)の位置で巻き止めます。この時気をつけることは、ラマファイバーがフックシャンクの上半分を覆うように巻き止めることです。
今度は下半分を巻き止めます。先程と同じ手順の同じ量でラマファイバーを巻き止めます。すると写真のような感じでフックシャンクが全て隠れ上下にラマファイバーが分かれた状態になります。
さらに同じ位置にEPスパークルを少量巻き止めます(お好みで)。
スレッドはアイの後ろ(左)から前(右)に向かって巻き進め、この位置でラマファイバーをフックシャンクを覆うようにしてしっかり撒き止めます。
前に伸びたラマファイバーは全てテール側へ手で引っ張り、そのすぐ前にスレッドを巻き止めて折り返したヘッドを作ります。この時注意するのは、フックシャンクを綺麗に覆うようにして全体が均一になるようにテール側へ返します。この状態になったらスレッドはウィップフィニッシュしてカット。そして巻き終えたスレッドに瞬間接着剤を塗りましょう。
フライをバイスから外し、ヘッドはクシを入れて整えます。全体が綺麗に整ったら、棒をカットしたプラスティックアイを用意。接着面にはジェル状の瞬間接着剤を塗りましょう。アイは棒が突き出た位置に接着。乾くまでに約30秒ほど掛かります。
はい、フライの出来上がり。とっても簡単で動きがミノーらしいフライが出来上がります。作ってみた感じではこの1/0番が一番使いやすいと思います。
カラーバリエーションはこんな感じ。なんてサイケデリックなフライなんでしょう。一見魚とは似つかわしくない配色ですが、夜のシーバスはUVカラーに反応するので、このカラーで間違いなく喰ってきます。お試しあれ。

 

Fortune(フォーチュン/運勢)

TVを付けると「今日の最も良い運勢は1月生まれのあなた。」なんて言われた後に、チャンネルを変えると別の番組では星座占いや血液型占いをやっていて、それがまた自分に合致していたりして。「お〜、今日はダブルで幸運な日なのか!」なんて喜んじゃいけません。

先だっての月曜日はそんな運勢だった筈、テレビが言うにはね。

普段なら「こんなTVの占いなんてあたらない方が良い。もしその日が最も良い運勢ならば、後は下るしかないのだから、何事もほどほどが良いよな。」と嫁に向かって呟きながら出勤するのだけれど、なまじふたつも重なっちゃうと人間は少しは期待しちゃうじゃありませんか。

今宵はボートシーバスの日で前日よりも生暖かい微風が釣り人心をくすぐる。釣りに関しちゃいつでもポジティブな私だから、ヤバイぜ本日はランカーサイズが出ちゃうかも?

早々に用意してボートに乗り込み、いざコノシロシーバスを求めて夜の海へ。そして現場へ着くなり、魚探が壊れていることが判明。でも昨日まではここでそこそこ出ていたんだよね、という解説で闇に向かって23センチのでかいフライをフルキャスト。魚群を映像で確認という安心を得ないまま3時間以上を投げまくって掛かったのは1本のみで、ランカーとはちょっと言い難いサイズ。その後はお茶を濁して40センチほどのシーバスを数本とってあえなく終了。占いなんてそんなもんさと言いつつ、ふと思いついた。

そうだ今日はこの腹癒せに午後から弁慶池にレインボーでも狙いで行っちゃおう。結構釣れているみたいだしね。自宅には朝3時過ぎに着きその後就寝。

睡眠時間を削って自宅を出たのは11時過ぎのこと。通勤の混雑を避けて永田町駅に着いたのだが、赤坂見附はランチタイムでそこそこの賑わい。その光景とは裏腹に弁慶池に浮かぶボートがないので、平日は空いてて良かったと思った。しかしなぜか一艘も浮いていないのである。不安は的中し、「本日は貸切りにつき一般の方は入場できません。」の貼り紙が・・・。

私の休日はあえなく終わり、その後はベースキャンプで昼呑みしてやさぐれていましたとさ。

世捨て人的格言:釣りは占いに頼るな

自分の中では釣れちゃうオーラを纏っているつもりで、23~25センチもあるフライに一生懸命システムを組む。その気になってたのでこのリーダーストレッチャーごとボートへ持ち込んだのさ。
付かない魚探は飾り物と化した。そうとなれば運と感で闇夜の海原下にいるコノシロにつくシーバスを探すしかない。
さらに追い討ちで、隙間狙いをするためのタンカーが全くいない。外海は暗くとても静かなので、運河の中で良さそうな所を探すしか手立ては無し。
ヒットフライはビースト23センチ。唯一よかったことは、このフライは軽くて投げやすいということ。この一本だけで、あとはお茶濁しでやった埠頭の灯りで釣った小物のみ。筋トレだと思えば有意義な夜でした。
睡眠を削って出掛けた弁慶池。あれ?ボートがない。そして内釣り堀には葉加瀬太郎さん風の方ともう一人が何かの撮影のご様子。
約3ヶ月ぶりに電車に乗って無駄足に。でもベーキャンで独り忘年会ができたから良いかな。師走だというのに何か物悲しい一日。

Round Head Streamer

東京都はコロナのおかげで自粛モードになり、お店が暇です。来店がほとんどないので通販頼りになります。現在は新製品の更新は一通り終わった感があるので、新しく仕入れたマテリアルのその使い方でも紹介しようかと思います。

今ハーミットではタイイングのライブ配信を準備中。ゆくゆくはブログと動画の両方をやっていきますので、私がそばにいなくとも今後は皆様のタイインがよりスムーズになるように願ってます。また、ハーミットに置いてあるマテリアルで使い方などわからないものがあれば、それを使ってタイイングするフライを紹介していきたいので、メールかハーミットFacebookで呟いてくださいまし。

さて今回のタイイングはEP クラフトファーブラシとラマファイバーを使ったフライタイイング。出来上がりサイズは9センチほどで、サイズを変えればトラウト狙いのストリーマーにもなりますので、まずは真似て巻いて見てその後は自分なりにアレンジしてみてください。今回のフライのレシピは以下の通りです。写真は多いですが、タイイングはいたって簡単デス。

A2Z風(ラウンドヘッドストリーマー)

Hook:Gamakatsu S15 #2/0
Thread:Uni 3/0 Thread
Wing:EP® Craft Fur Brush
Flash:HL Ice Wing Fiber
Head:LLAMA Fiber
Eye:Game Changer Eyes or EP® Plastic Eye

フックサイズは色々と試してみたのですが、ソルトフライで使う場合はこの2/0サイズがバランス的に相性が良い気がします。まずは適当に下巻きしてフックのベンド側(写真左)へスレッドを移動しておきます。
写真の位置にクラフトファーブラシを巻き止めます。この商品は芯がワイヤーなので、ニッパーかワイヤーカット専用に丈夫なハサミを用意しましょう。
クラフトファーブラシを写真のように左手で左方向へ引っ張りながら、フライの軸に巻いていきます。一回転するごとに毛が絡まないように左手で何度も撫でながら巻くのがコツです。クラフトファーブラシはフライのシャンク(軸)に6〜7回転重ならないように前方向(写真右)へ巻き進めましょう。
巻き終えたら、スレッドで巻き止めニッパーでカットします。このブラシには3種類のマテリアルが挟み込んであるので、たったこれだけで雰囲気のあるストリーマーウイングが作れます。
今回はプラスティックアイの棒を切らずにたすき掛けでプラスティックアイを止めていきます。止め方はダンベルアイを巻き止めるのと同じ要領。斜めに3回かけたら、同じ要領で反対向きに3回巻き止めます。最後に根本を絞るように巻き止めてアイが動かないようにキツく巻き止めましょう。(今はゲームチェンジャーアイも輸入しまてますので、そちらの方が作りやすいです)
巻き止め終わったらアイが動かないように瞬間接着剤を塗ります。
ヘッドを用意しましょう。ラマファイバーを使います。この材料は好きな長さにカットして使えるのが良いところ。今回は6センチほどにカットしました。
6センチにカットしたラマファイバーを適量(1センチくらい)を巻き終えたクラフトファーブラシのすぐ前に巻き止めます。この時、このラマファイバーはフック全体を覆うようにして巻き留めてください。難しいと思う方は上下に分けて2回巻き止めると良いでしょう。
ラマファイバーを巻き止めた場所にアイスウイングファイバーを適量巻き止めます。アイスウイングファイバーは8インチあるので大体真ん中で巻き留めて手で折り返して左方向に撫でてまとめます。
前に伸びたラマファイバーはクシを使って後ろへ撫でてひとまとめにします。この時に各面からクシを入れて、後ろへ折り返すラマファイバーは偏りなく針軸全体へ折り返すようにしてください。
ラマファイバーを後ろ(写真左)にひとまとめにしたら、そのすぐ前にスレッドを何回か巻きます。
このラマファイバーをつける動作をもう一度やります。現在のスレッド位置にラマファイバーを適量巻き止めます。今度は上下に分けて巻き止めてみました。なので写真は上半分を巻き止めた図。
続いて下半分を巻き止めてスレッドはこの位置(写真右方向)へ巻き進めます。
先程と同じようにスレッドをアイ側へ滑り込ませ、前方に伸びたラマファイバーを写真左へ撫でてひとまとめにします。
ラマファイバーを写真左方向へひとまとめにしたら、スレッドをアイのすぐ前で何回か巻いて、ウィップフィニッシャーを使って結びとめてカットしましょう。
巻き止めたスレッドにはヘッドセメントか瞬間接着剤を垂らしましょう。そしてラマファーバーはクシを入れて丁寧にヘッドの形を作ります。
まとめるとこんな感じ。まだ右目がついてませんね。この状態だと反対側には目があります。もう一つプラスティックアイを用意し、今後は棒の部分をニッパーでカットして半球だけにします。一度裏返ししてアイの位置を確認しましょう。
裏返すとこのようにアイがありますが、この位置の真反対に棒が出ていますので、その位置に専用の瞬間接着剤かエポキシ接着剤でアイを貼り付けて完成です。
写真の数が多いので手順が複雑のように感じますが、いたって簡単に巻けてタイイング時間がかからないフライパターンです。これから初めてシーバスをチャレンジする人もぜひ巻いてみてください。
この6本を巻くのに1時間も掛かりません。色違いを巻いてみましたが、トラウト用に巻く場合はB10Sの#4フックで黒系を巻くと良いでしょう。同じ材料を使う必要はありませんので、あなた好みでアレンジしてみてください。

 

 

100投入魂(キャスティング場所が確保できない現状を打破する為の努力)

フライフィッシングの魅力の一つとして挙げられるのは、フライキャスティングのスキルアップ。もちろんそんなにかしこまって練習しなくてもフライフィッシングは楽しめるのですが、より高みを目指そうとすれば飛距離やコントロールのスキルアップが必要になってくるのは、他のスポーツと同じかもしれません。

例えばゴルフ(私はしませんが)。道具を一式買って次の日にゴルフ場でラウンドするということはまず無理でしょうから、先輩のアドバイスで「打ちっぱなしでまっすく飛ぶようになったら連れて行ってやるぞ。」とか、パターゴルフを楽しむあたりからスタートだと思います。フライフィッシングはそのスタートが管理釣り場であって、投げようと思った場所から数メートル外れて水面に毛針がついたとしても魚は居る訳で、お魚は釣れるし掛けてから取り込むまでの一連の動作を学ぶことができます。でもキャスティングが疎かでも釣れてしまうとそこから抜け出せず、なかなか次のステップへいけないのですね。

なので、そのキャスティングを僕らは釣りから離れて練習している訳ですが、このスポーツ(キャスティング競技があります)の認知度が低過ぎて、年々やる場所が減ってしまい困ってます。

私がフライキャスティングに目覚めたのは、中学生の頃に秋ヶ瀬公園でその練習会やトーナメントがあったので、それに参加したのがきっかけでしょうか。その団体に所属していた訳では無いですが、一緒に練習をしたりトーナメントの様子を眺めることで、色々と勉強になったものです。なので、秋ヶ瀬公園でこのスポーツをしていたのがもう40年以上も前のことなんですね。

時は流れ今はどうでしょう?このスポーツに限らず世の中の人は全てにおいて責任を取りたく無いものだから、公園や広場には禁止事項だらけ。昔からキャスティングをやっていたその場所はマイノリティなクレーム意見が尊重され、どこにも居場所がなくなってしまった訳です。都会でこのスポーツを認知してもらうにはどうしたら良いものでしょう。今更ながら悩ましい日々です。

ということで、昨日は釣りへ行く予定でしたが、前日が23時近くまで仕事をしていた為に釣りへ行く気にならず、キャスティングの自己練習に励んだ次第。その理由はキャスティング場所を求めての河川敷放浪。今まで使っていた場所が河川敷の工事の為に立ち入りができなくなってしまったので、歩きさまよっているのです。健全にできるのであればお金を出してでもやりたいので、どこか良い多目的広場は無いですかねぇ。もう秋ヶ瀬周辺には拘りませんので、東京近郊でできる場所があれば教えてくださいまし。

一人でキャスティングをやっている分にはさほど言われる事はないのですが、10人も集まってキャスティングをすると威圧感があるのか公園管理の方に言われてしまうのです。ゴルフやラジコンは明確に書いてあるのですが、「危険な行為」と書かれている一文に括られてしまうのが、なんとも悲しい。僕らだって他人に迷惑が掛からぬようひっそりと端っこでやっているのにね。で色々と見て回りましたが、台風19号以降手付かずの河原は伸び放題、もしくは河川工事だらけでどこにも開けた場所がありません。
東京都の飲み水である彩湖は釣り禁止です。この周りはサイクリングロードがあり自転車には優しい場所なのですが、多目的スペースというものがなく空いているスペースは野球かテニス、陸上競技しか無いのです。僕らはどこへ行けば良いのやら・・。
水辺でスペイキャスティングの練習でもしようかと思ったけれど、今月はオーバーヘッド遠投の旅があるので今回は却下。対岸ではスイッチロッドらしきものを振っている方がいらっしゃいました。何か釣れたかな?
私は空き地を見つけて独り18フィートカムイでオーバーヘッドキャスティングの練習。50mのスケールを伸ばして練習開始。無風状態ではコンスタンスに飛ばせるのは38〜40mくらい。たまにタイミングがあってうまく行ったケースでも44mちょっとでした。15フィートロッドと距離は変わらないです。トーナメントラインの1/3位の重さだから、こんなものかな。
あまり距離に変動がないのでピック&シュートに切り替えたらなぜか距離が延び始めた。そしてそれを繰り返しフォロワーの風が吹いて「決まったな」と思った状態で、46m。しかしラインは綺麗には落ちてませんから実際の釣りで綺麗にターンした状態を考えると、毎回きちんと飛ばせる距離は38~40m位なのでしょう。この後に2/0のダンベルアイが付いたソルトフライを付けてキャス練しましたが、その重さで距離が伸びるかと思いきや、やっぱり空気抵抗なのか42mちょっとが限界でそれ以上は飛びません。実釣の時はフォロワーで釣りをするので、これよりは少し距離が伸びるかもしれませんが、後ろのバンクが反り上がっているので、キャスティングの角度が変わる為に実際はどうなることやら・・。
今回はAirflo Delta X-Purpose SHST13/14(13.0m)40g/620grainなので、ラインが少し軽いかもしれません。そして18フィートのカムイを続け様に100投すると腕はすぐにパンパンになります。体を捻り過ぎて筋が痛くなった事もあり、100投入魂して帰りましたとさ。