水を得た魚というよりは、魚心あれば水心のヤマメ釣り

♪〜Raindrops are falling on my head〜♪

レインウェアから流れ落ちる雫を見て、今回は八代亜紀の『雨の慕情』や三善英史ではなく、『明日に向かって撃て』のロバレとポールニューマンを思い出しながら、『雨に濡れても』を口ずさみ釣りをしてきました。と言っても、冒頭しか歌えません。今更ながらこの映画の邦題はカッコイイですなぁ。なんせ原題は『Butch Cassidy and the Sundance Kid』ですから。この映画を知らない人は一度観てみてね、スバラシイ作品です。

先週の雨に続き、今週も雨予報。どこへ行っても本降り予報なので、本来ならば川の釣りを諦めても良いところですが、釣りに関してはポジティブシンキングな私。「もしかして釣りになるんじゃないか?」と淡い期待を抱きつつ、ダメ元で釣り場へ向かうのでした。

現地へ着くと曇り空。これは自分の予感が的中して天気はポツポツぐらいで大丈夫なんじゃないかと思いきや、林道を歩き始めると雨が降り始めた。30分の歩きを終えてタックルを用意し、最初の一振りをしようと思った頃にはザーザー降りに。ドライフライは雨に打たれて半沈みになり、何処にあるかを探すのが一苦労な状態。あれ、なんかこの川でこの状況。デジャブ?

本日の教訓:魚にとって雨降りは増水のサイン

グリーンキャタピラーとビートル
前日に巻いたフライたち。そして閉店間際に確認したのが天気予報。海の日を過ぎたので、てっきり晴れだと思ってました。ちなみにイワナを釣るために巻いたこのフライですが、全然活躍しませんでした。
アイムスリップ
本当は別の川へ入る予定でしたが、トイレへ行きたくて、そのルート上にある別の川へ。しかし入った途端に大雨。そしてこの景色に身を置くと、あれ?この川でこの状況、数年前と全く同じシチュエーションに突入。これはデジャブではなくタイムスリップしたかの様です。
雨降りのヤマメ
蒸し暑く大雨。前回はどんな場所から魚が出てきたんだっけ?と、思い出しながら歩き回ると、お魚はくるぶしほどの水深から逃げていく。そうだコレ。雨の日は深みよりも浅瀬、それに近くに逃げ込める隠れ家があるかどうかがキーポイント。
ヤマメ
魚心あれば水心、私がヤマメ好きなのを知ってかイワナを釣りに来た筈なのに、ヤマメが私のフライに吸い寄せられる様に釣れ続けます。リリースしたのに私から離れたらがないヤマメちゃん。
ピーコッククイル パラシュート
とは言いつつも、何を投げても釣れる状態ではなく、そこはグルメなヤマメ様。持ってきたグリンキャタピーラーやビートルには一切喰いつきません。フライを色々とローテンションして突き止めたパターンはピーコッククイルパラシュートの濃いめのイエローカラー。これが抜群に反応しました。
大雨の釣り
言っておきますが、川面はこんな状態。魚が釣れなかったら萎えてロッドを直ぐにしまうところですが、場所を見極めればヤマメさんが飛び出してくるのでやめられません。時にフライを見失い、水中でもんどり打っている魚を見つけますが、それは自分のフライに喰いつきフライを外そうとしている奴。フライを見失うものだから、魚が出ているのに気づかないんですね。
ヤマメ
本来ならばイワナの川なのですが、いくら登っても前回の時と同様にイワナが釣れません。そしてそれぞれに個体差があるヤマメで、この子は側線に沿って桃色カラーが美しい個体。
シリビレ
ヤマメのパーツの中で私は臀鰭のこのカラーが大好き。天然物はこの臀鰭のホワイトティップが印象的。
ヤマメ
魚のサイズは8寸と少しまでですが、大物も数本確認。もう一度何処かのタイミングで行こうかな。でもこの川は人が多く普段はスレスレなので、こんな日が一番良いのかもしれません。
水中撮影
本当は薄暗く水中撮影は不向きな日なのですが、撮影モードを間違えてフラッシュがたかれたら、陽のある日の写真の様に映りました。カメラの使ってない機能がたくさんあることを実感。
イワナ
小さな淵を過ぎたところで、ようやくヤマメからイワナに代わりました。その後はずっとイワナが釣れ続くのかと思いきや、イワナの方がこの水温と増水の変化を嬉しく思っていないようで、景気良く食いついてくれません。そして登れば登るほど釣れないので、この辺でお開きに。ツ抜けしたのでちょうど良い区切りです。
イワナ
自然光の水中ばかりを撮っていたので、フラッシュ撮影が新鮮。そして光量が魚に当たるのでピントはこの方が合うのですね。
大雨のフライフィッシング
この川で良い思いをしたので、午後は別の川でも良いことが起きるのでは?と欲をかき、再度別の川へ入渓。しかし時間と共に増水し水温がグッと下がってしまい全くの無反応になり、その後は何もナッシング。雨の午後は駄目だという事を学びました。