勤労感謝の日はフライタイイング日和

昨日は勤労感謝の日なので、お店はジャニーさんに任せ淡水と海水のダブルヘッダーの釣りへ行く予定でした。でもここのところ釣りへ行き過ぎている為に、どんな魚を狙いに行くにしても、それを仕留める弾なし状態、使えるフライが無いんです・・。選択肢が無い、あるいはフライそのものが枯渇している状態では思う様に攻める事ができないので、ここは一つ持ち弾を増やす為にハーミットへ早朝出勤し開店前までのタイイングとなりました。私のタイイング用品は全てお店にあるので結局勤労感謝だろうと何だろうと、釣り以外のほとんどの時間はお店にいる事になるんですな、何かなぁ・・。

現在集中的に出掛けている「目指せ、メーターオーバー!」のランカーシーバス狙いですが、大型のビースティチェンジャーやタガメンはオープンウォーターで使うのでフライを失くす事はありません。強いて言えば目玉が取れてしまったりするので、外科手術として新しい目ん玉を取り付けるだけでOK。今私に足りないのはそのメガフライのフォローベイトとして使っているEPミノー不足。大きさにすると10〜13センチなのでで十分大きいサイズ。もっとも数年前まで釣っていた数々のランカークラスは全部エンリコミノーだから、メガフライにこだわらなければ本当はこっちがメインと言っても良いのです。

そんなEPミノー(ピーナッツバター)のアンチョビーを3個だけ巻いて出掛けた今朝の横浜の海。朝焼けを見るとつい石川セリの歌を口ずさんじゃう私ですが、今回はこんな感じでした。

今朝の悟り:ランカーシーバスの時期はそろそろ終盤。徐々に日並みの差がが大きくなるので、そろそろ癒しのフローティングミノーで楽しむ時期かな。

使い終わったフライの残骸
ロッドの陳列棚の上には使い終わったフライの残骸が。アイが取れただけのものは再度取り付けて使うけれど、フックポイントが錆びたり傷んだものはご臨終。でもタイイング見本になるので、直る物は元の姿に近い状態に戻してお客様に差し上げてます。
ナナマルシーバス
夜が明けるまでは、手堅く穴撃ちの釣り。ビースティーチェンジャーはピンポイントへのコントロールが難しいので、巻いたばかりのEPミノーで仕留めました。新鮮なフライは気分的に喰いつきが良い様に感じるのは私だけでしょうか?
フライで仕留めるシーバス
シークロ岡本船長に撮って頂いたニコパチ。70台半ってとこ。この時期のシーバスは肥えているので、8番ロッドだとロッドが絞り込まれてエキサイティングです。
横浜港の夜明け
穴撃ちをひと通り終えて朝ボイルポイントへレッツらゴー!はたしてシーバスのご機嫌はいかに?
3/0のフライで釣るシーバス
その前に穴撃ちの件ですが、今朝は強風にて出来るところが少なかったけれど、穴撃ちを決めれば確実に出てきます。今回の相方もそつなく掛けてました。サイズは55cm平均かな。
シーバスのポイント
ココぞと思うポイントで朝ボイルを待ってはみたものの、うさぎ(白波)が立つほどの強風だったので、トップへの反応は無し。ひとしきり投げてうんともすんとも言わないので、まだ夜が開け切らぬうちに追加ポイントへ移動。
ビースティチェンジャー23cm
そんな朝ボイルに投げまくってビースティーチェンジャー23cm、フックは6/0のシングルフック。お目々だけ外科手術をしたのでなんとなく綺麗。今季はこのフライ一つだけでも、ナナマルサイズ以上を何本仕留めたか数えきれない。
横浜の海から見える富士山
気がつけば富士山がハッキリと見える時間まで投げまくり終了となりました。前回のシーホースと同様に朝便は尻つぼみとなってしまいましたが、今朝は強風の影響が大きかった為と思われます。例年だと12月一週目くらいまでは釣れ盛るので、今後出船される方も、良い日に当たればあなたがメーターオーバーをキャッチするかもしれません。さてと、私は今週からタイイング週間となります。来週は釣行記は無いかもネ。

シーバス三銃士が目指すのは合計で2.5メーター

私の釣行はほとんど平日な為、その釣行に付き合ってくれるのは休みの都合が付きやすい個人事業主か、小規模の経営者のお方がほとんど。私の誘いは雑なものだから急に、「明後日行く?」と聞いて即答できる人が必然的に釣行のお供になっちゃうんですね。そんな平日釣行組の中で志ざし高く「目指せメーターオーバー!」に賛同して参加しているメンバーは私を含めて3名。今季は毎週ランカーシーバスの釣行に突っ走ってます。でも流石に三人がそれぞれメーターアップを釣るのはとても難しいので新たな目標をたてたのがこの「3人の総合計で2.5メーター!」です。*通常はフライの場合2名出船ですが、私が真ん中に入りバランスよく順番にキャストしている事で船長の許可を得ています。そんな状態ですから、オープンウォーターのみのという根性の釣り。

これは一回の釣行でそれぞれの最大魚一本の値なので、皆が84cm以上のシーバスを同時に釣らにゃならんのです。最初はいけるんじゃない?なんて甘い考えでしたが、いざ初めてみると相当ハードルが高いじゃないですか。そもそも80アップを釣るのでさえ必死なんですから・・・。

ちなみに前回のシーホースでは合計2.12メーター。残り38センチなんですが、誰か一人が90アップでも上げないと、この数字を達成するのもなかなか難しいものですなぁ。さて、そんなシーバス三銃士が今回も性懲りも無く出撃。果たして前回の記録を越えられただろうか?その答えは以下の写真に続く・・。

本日の戒め:根性で投げ続けるだけではなく、アタらない理由を考え模索することも大事

東京湾をボートでクルージング
やっぱり明るい時間帯の写真には色があって良いですなぁ。まずは朝のボイルポイントまで突っ走って海の真ん中でボイルを探すとありました、本日の猛ボイル。しかしこのボイル魚のサイズがやや小さめで、ナナマルサイズまで届きません。最初からタガメン22センチを投げている私は、50センチ程度のシーバスがバイトしても一向に掛かりません。私がバイトを何度ももらって遊んでいる間にちょっと沈めて釣っている二人はなんなくキャッチ。
シーバス計測中
ボイルがまだ続いているので真上から撮った雑な写真、65アップくらいかな。もう一人も同じようなサイズをキャッチして私だけ、ただ魚をバイトさせて遊んでます。ま、本番はこれからだから、私はココで釣れなくても良いのさ。とこの時点では思ってました。
シーバスとのファイト
ひとしきり朝のボイルを二人は楽しんだので、いざ本命のポイントへ。そこはここ数週間の鉄板ポイントだから、周りはシーバスを狙うボートだらけ。どの船もシャローレンジをドテラ流しでシーバスを狙ってます。でもフライで釣っているのは僕らだけだけれどね。10番以上のロッドを爆投する根性の釣りをする時に私が歌う歌、アニメ「ど根性カエル」の『ど根性でヤンス』を大声で歌い始めると、またまた二人にヒット!サイズもナナマルを越えてきたので、こりゃ前回の記録越えか?
フローティングミノー、タガメン
しかし、私はタガメンとビースティチェンジャーを投げ続けていてもバイトは一向にありません。周辺のルアーの方々も、そんなに釣れてないので本日は少し渋い様。今回は投げ続けても魚の反応が薄いので、私は大物を釣りたい一心でうっちー船長にエロトークをお願いしましたが、その効果もありません。タガメンを投げ〜の、時々ビースティチェンジャーというメガフライ縛りが駄目なのかも・・。そう思って最後の最後にEPミノーにチェンジ。それでもアタリはありません。本日は何も無いまま私だけオデコかも・・。
東京湾のシーバス
「スミマセン時間なので、あと3投でお願いします。」とウッチー船長。う〜む、周りも釣れてないし、コノシロも底ベタか。ならばと私は最後の一投は思いっきり沈めてみたのです、インタミラインでカウント25秒。フルキャストしたので回収する距離も長かったのですが、ちょうどラインが一番深く入ったところから浮き上がった瞬間にドン!。上がってきましたナナゴーです。ラストのキャストでキャッチすることが多い私ですが、最後の最後にこの一本だけ釣れてオデコを逃れた私でした。
港内を徘徊するシーバス
かくして本日は納竿。そして今回の合計は2.11メーターと、1センチの後退。ま、オデコにならなかっただけ良かったね。連日同じポイントにデカイルアーとフライを投げ続けられているシーバスなので、そのプレッシャーとベイトの位置から推測すれば、フライのサイズを若干下げて沈めるというのは当たり前の回答だったのですが、どうもビックベイトに拘りすぎて、発想の転換が遅すぎたのが今回の敗因です。次回また精進してガンバリマス。港へ戻るとそこには人を気にするそぶりも見せないシーバスが、気持ちよさそうに回遊していましたとさ。

初冬の息抜きは久しぶりにプールでニジマス釣り

シーバスへ出撃するたびに少しずつ寒さが増してきましたなぁ、もうすぐオオニベの季節です。一昨日は急にオオニベスイッチが入ってしまい、22時ごろまでお店でタイイングに没頭してしまったため、火曜日の釣りは何にも用意ができず。なので朝起きて決めるお気楽な釣行をする事に。その夜のうたた寝で、「お前、釣れば良いってもんじゃないんだよ!」と突然隣りのおじさんに怒鳴られた日の事を思い出しました。あれは今から35年以上前のことだったかな。

埼玉県の冬はハーミット的な言い方をすれば、初心者に優しい埼玉四湖(プールだけれど)解禁です。ひと昔前はルアー&フライに解放されていたのは確かさいたま水上公園のみでしたが、今では川越・しらこばと加須はなさきの4つが解放されています。

その上尾にある「さいたま水上公園」で昔は暇な時によく釣りをしていたものです。夏にはそのプールへ出向き、真ん中にある島の水中部分はどんな風になっているかを潜って調べた事もあります(笑)。 そんな昔のとある日、私は6番シューティングヘッドのインタミにモノフィラのランニングラインを継いだもので、その島の真ん中までぶっ飛ばして釣りをしていたのです。このプールは最深部が1.4mしかなく(プールなので当たり前か)、コンクリートに固められたプールは早い時期は水温が温まりやすく魚は水温の低い最深部へ、遅い時期になるとコンクリートの為に水温が冷えるのが早いので、やっぱり最深部に固まってしまう傾向です。

それを知っている人はおよそフルラインの距離である25mをぶっ飛ばして釣る訳ですが、キャスティンがままなら無いおじさんは届く訳もなく、飛ばせる人がずっと入れ食いになる訳です(もちろ飛ばす以外に喰わせるテクニックも必要)。すると隣のおじさんが私に近寄り、冒頭の言葉を放ったのです。

「お前、釣れば良いってもんじゃないんだよ!」と。怒鳴られたので思わずスミマセンと言ってしまいましたが、ふと我にかえり、なんで釣っちゃいけないんだ? と困惑。しばし考えてその後も時間いっぱいまでずっと釣り続けました。あの頃の私は大人気ないなぁ、と言いたいですが20代だった私は、まだまだ釣り足りないガキ同然だったんですね。

そして昨日。今でも同じように良く釣れる管釣りとして再認識。上尾まで行くとちょっぴり小旅行気分で楽しいですね。私の朝霞ガーデンネタも飽きた事でしょうから、たまには埼玉四湖で息抜きはいかが?

さいたま水上公園駐車場
駐車場の様変わりにビックリ。もう一つ昔話をすると、当時ここへ来るといつも某有名○○の営業車がこの駐車場にズラッと並んでました。皆さん口裏を合わせて釣りをしている訳で、16時の閉園後に営業へ行くと言ってました(笑)
ルアーフライ釣り場入り口
昔は表の入り口までぐるっと半周して歩いて入っていたのですが、今は駐車場の目の前に入り口がありました。中でやっていた飲食の屋台を期待していたら、やっぱりそんなものはすでに無く、空腹の三時間を過ごす事に。
さいたま水上公園の釣り
一番良いポイントは数カ所ある円形の島が一番近い場所なのですが、もちろんそこは既に先客が。なので、人が居ない一番遠い場所から島狙い。タックルは8.6フィート4番にフローティング。リーダーは付いていた適当なもの。ティペットは4Xで90cmほど。その先にMSC風のニンフかタン系のマラブーを結ぶ感じ。
プールで釣るニジマス
20m以上はぶっ飛ばしラインでアタリを取るリトリーブのスタイルで、ワンキャストワンヒットの入れ食いです。20本ほど釣ったところで太陽が出てきて多少喰いが悪くなったので、今度は少しだけフォールを入れると同じように釣れ続けます。このプールは水車で水を循環しているために、手前と奥の流れの差が生まれるので、そこにできるラインの弛みが大きくならないようにメンディングを入れながら細かなリトリーブをすると、より釣れます(流れに引っ張られるので、スイングの釣りに近いかも)。
さいたま水上公園での釣り
入漁料は一日¥2,620と県営ならではの料金。私は長時間釣り続けてもしょうがないので3時間券の¥2,100で楽しみました。ちなみに埼玉四湖の中でさいたま水上公園(上尾)だけが平日の営業時間が短いです(それぞれ異なるので要チェック)。
埼玉のプールトラウトフィッシング利用規約
私は3時間休まずに釣り続けてざっと50本ほど釣って終了。キャスティングさえしっかり身につけていれば、貴方もきっと入れ食いですので、楽しんでください。ここのルールは一般的な管釣りとほぼ同じ、バーブレスフックで楽しみましょう。
釣り場では必ず後方確認を
この歳になって大人気なく釣り続けましたが、癒されに来ているので釣れる管釣りって楽しいですね。良いキャス練にもなりました。今後もたま〜に、顔を出そうかな。

シーバスフライに両さんの様な太眉を描くと釣れるらしい

フライタイングというのは魚が釣れる様にする為に改良する事は大切ですが、ボックスに並んだ時、真っ先に選びたくなるフライを巻くことも重要です。時に共にするアングラーがボックスいっぱいに白一色の同じフライを持ってくる方がいらっしゃいます。もちろんそれでも釣れるとは思いますが、魚の機嫌はどう変わるかは分からないので選択肢はあったほうが良いでしょう。

「このフライさえあれば絶対大丈夫」的な究極なフライはこの世に存在しません。魚は生き物、僕らがウナギが食いたくなれば鰻を食べるし、寿司が食べたくなったら寿司を食う。お魚さんだって気分が変わるのです。さらにその選択肢に加え自分が使いたくなるフライを巻くことが重要だと私は考えます。今私が使っているタガメンのアイは上向きに付いているので魚には見えないのでまず関係ないと思いますが、有るのと無いのでは自分のモチベーションがかなり変わると思いませんか?

今まで改良し続けたタガメンですが、先週までメガフライに不機嫌だったシーバス達が突然そのフライに興味を示しました。と言ってもそれが正解でずっと釣れ続ける訳ではないですが、フッキング率の向上とバイト数が確実に倍増した事に大満足。しばらくは今回作った「タガメン・零弍式(愛称:両さんタイプ)」を使ってみる事にします。

昨夜の悟り:釣り師の男は魚と女性の気持ちを生涯模索するのだろう

タガメン零弍式
前回のタガメン弍号機は引き波が少し弱い気がしたので、初号機(改)でやっていた水押しをよくするための鼻を付けました。相変わらず漢気で20cm超・シングルフック3/0が一本だけ。新しいこのタガメンをじっと見ていたら、なんかイタズラがしたくなって太眉を描き描き。なんか私の顔見たい(笑)ちなみに零号機がタガメに似ていたのでタガメン(タガメみたいなシルエット)になりましたが、もはやタガメでは無くなってしまいましたね。
シークロのリュウちゃん
「もう予約なんて入れなくて良いですよ〜。」と泣きを入れるリュウちゃん。連日連夜で無休状態で顔が死んでます。可哀想ですが、12月いっぱいまでは僕らのボート予約が続き働いてもらいます。
ビースティチェンジャー
「潮が動くまで小物で遊びましょう。」と言われたけれど、既にデッカイフライしか結んで無いのでそれでキャス練するつもりでキャスト。なんと2投目でビースティチェンジャーにランカーがド〜ン!フライは23センチあるので、それから大きさを推測してね。
ビースティチェンジャー
初っ端から良いサイズを釣ったので一安心。そしてそのまた数投目でド〜ン!先週とは全く違い、今回は良いサイズばかりの連発の夜。お魚の気持ちは全くわかりません。
横浜のランカーシーバス
同船者にもこんなサイズがド〜ン!
横浜の海でシーバス
さらにダブルヒットもある始末。小物じゃありませんよ、両方ともナナマルサイズ。いっぺんに掛かるのだから、今日はお魚のスイッチが入ってます。
太眉のフローティングミノー・両さんタイプ
その後ポイントを変えてタガメンの両さんタイプをキャストすると、立て続けにヒット、ヒット、ヒット! バイト数が向上した上にヒット率は5割近いので改良が上手くいっている様です。それとも太眉の効果か?(笑)いや、そうであって欲しい。次回はちゃんと眉毛を一つに繋げますゾ。
東京湾のシーバス
時間いっぱい12番ロッドとスイッチ8番を投げ続け、今回は両さんタイプのおかげでお腹いっぱい楽しめました。やっぱり自分が使いたくなるようなフライを作ると、必然的にポジティブになるから釣れる気がします。なにせリトリーブして帰ってくる太眉を見る度に、私はほくそ笑むのですから。

続スイングボーイズ、大雨に撃沈す

天気予報は「明日は大荒れの天気となるでしょう。」と伝えたら、貴方はどうしますか? 私はお馬鹿なので、”こりゃ人が来ないから入れ食いじゃない?”と、ポジティブな発想が浮かんでしまうのです。でもね、その選択肢が湖ならば少しは分かるのですが、前回あまり芳しくなかったスイングボーイズのポイントへリベンジとなった訳。

家を出るときはポツポツの空模様。天気が外れてなんとかなんじゃね〜の、と思ったのも束の間。関越自動車道へ入った途端に雨、アメ、あめ・・。それも時たま期待を持たせて穏やかになるものだから、群馬県に突入しても「意外と釣りになるんじゃない?」という相変わらずポジティブな二人。釣り場へ着いても雨足は変わらず。こんな日に釣りへ来るのは僕らぐらいでしょ、と思ったら先客がひとり。こんな男気なスイングボーイがいるのだから、オイラ達も負けてはいられないと慌てて入漁証を買うのでした。

”本当に買うの?” 的な漁協のおじさんの怪訝な顔をよそに、支払いを済ませ早々に用意を済ませる二人。両岸の濁りが多少は出てきたものの、一番良い流れの筋はまだ濁っていなかったので対岸へ渡渉し、すぐに釣りを始めた。

しかしである、ロッドを何度か振り回していると、最初は綺麗だった水がみるみるうちに濁り出し、ものの30分で足元が見えなくなり始めた。ロッドから伝わる魚信と勘違いするアタリは流されて来た落ち葉ばかり。雨足は徐々に強くなりだしたので水位を測るための石を決め、その石が水没したら釣りを中止して渡渉するとにした。川というものは自分の場所が降っていなくても上流の雨が集まり増えてくるものと肝に銘じる。案の定、雨足が弱まりだした頃には濁りが強くなり基準の石はその1時間後に水没し、僕らは釣りを断念。降りしきる雨の中で1時間スイングするために三千円を散財したお馬鹿な二人でありました。

こんな時は温泉入って飯食って帰るに限るよね。釣り場以外は何も知らない私なので、今回は群馬の温泉を堪能し家路へつくのでした。埼玉県を南下する頃には雨は上がっていたけれど、高速が混み始めた為にカーナビは和光北インターで降りるように促してきた。ん? これって釣りをして帰れって事ですか?

今回の戒め:ポジティブな妄想より、冷静な観天望気を

雨の中のスイング
スタートは前回の時と水位は同じ(前回は雨の後)。元々が水位が低いので後10センチぐらい上がったら退渓しようと釣り始めた。竿の振り始めはまだ流心が濁ってなかったので釣れるかも?と、わずかな期待。しかし何もナッシング。
雨の中のスイング
だんだん濁りが強くなり、足元が見づらくなってきた。僅かなアタリは全て流されて来た落ち葉でした。
雨による河川の濁り
くるぶし程度の水位はまだ濁りがないけれど、その前の底が全く見えなくなり始めた。こりゃダメだわ、と目標の浅瀬で退渓。ダメ元で行った釣りなので、仕方ないですね。その後はリバートピア吉岡という温泉に浸かって家路へ。本当はこのまま帰るつもりだったのに、カーナビは和光北インターで降りろというんですよ。
朝霞ガーデン
インターを降りたら必然的に吸い寄せられてしまいました、朝霞ガーデンに。仕方なく?3時間釣りをする事に。結果、レインボーをたっぷり釣って帰りましたとさ、チャンチャン。釣り→温泉→美味しい食事→釣り。コンビニ飯は一切無しの意外と充実した一日。

12番を振り続けると8番ロッドが鉛筆になる

現在売られているフライロッドの番号は0から15番ぐらいまでかな? この15種類の番号の他に長さがあるからロッドを全て揃えようとすると無限大に広がりますが、釣具屋の私であっても持っていない欠番は結構あります。私はなるべく手持ちを30本以内に抑えているので欠番は意外に多く、0・1・9・11の4種類。でもって高番手は14/15番という表示だったりするから実際には13番以上は一括りになっちゃいますが・・。また13番以上のロッドはキャスティングするためのしなやかさは無くなり、リフトパワー重視でキャスティングを繰り返す竿じゃないので、実際にちゃんとキャスティングを行う上限は12番なのです。

この12番のラインの重さはAFFTAの規格で先端から9mの重さは約25g・実際には最近のラインは重めに設定されているので(ラインの詳しい話はこちら)、1オンス以上(28g + フライの重さ)のものを片手で投げていることになります。ルアーで1オンスを遠投すると言えば両手で投げるのが普通ですが、フライはシングルハンド(片手投げ)。しかも前後に数回振ってから投げ放つので、一回のキャストでルアーの動作の数倍の労力を使うんです。そんなロッドを毎回振り回していれば、そりゃ誰だって筋力がつきますヨ。ちなみにシングルハンドのトーナメントロッドに使うラインの重さは38gです、あ〜恐ろしや。

そもそもこの12番ロッドの用途は海外遠征時の大物狙い(ターポンやセールフィッシュ)と国内ではシイラやマグロに使っているのですが、ここ数年はシーバス用の大型フライを投げるために出番が多くなっています。しかし、その思いとは裏腹に散々振り回しても、20センチ以上のフライへの反応がうんともすんとも言わない日だってあるのです。そうなる保険として「とりあえず釣っときますか。」となる訳で、ロッドを8番へ持ち変える訳です。今まで30g以上のものを片手で振り回していたのが、突然半分の重さ(1/2オンス)になると、8番ロッドはもはや3番ロッドと同じくらい軽く振る感じで、気分は鉛筆を振りまわしているかの様。言い過ぎじゃないですよ、ホント。

昨晩はスイッチロッドとその12番を振り倒していたのですが、結果的にメガフライ(20cm以上のフライ)への反応は一度も無し。なので龍ちゃんから「とりあえず釣っておきましょうか。」の一言でフライを小さくするのです(といっても#3/0のフライ)。しかし今回は気合を入れすぎてシングルハンドは12番しか持ち込まなかったので、それで釣ることに。そのまま同じロッドを使ったのですが、今まで使っていたフライの重さと空気抵抗が凄かっただけに、#3/0・10センチ程度のフライに変えただけて腕への負荷が無くなり、感覚としては8番ロッドを振っているかの様。私のフライフィッシングはもう病気の域ですな。皆さんは真似しないように。

昨夜の教訓:日々のキャスティングは筋トレなり。振れば振るほどロッドは軽くなる(感じる)

シークロの益田船長
昨夜の相棒はヒガシセンセとリュウちゃんのガイド。出陣の時はいつでもポジティブです。
夜の横浜の海
ナイターの場合メガフライを投げ倒すのは真っ暗な場所のオープンウォーター。なので、写真がありません。今回は投げ続けても一度も手応えがなくそのキャストは徒労に終わりました。
横浜のシーバス
「とりあえず釣っときますか。」と言われロッドは12番のままフライはEPミノー3/0へチェンジ。魚がいるところはまとまっていて、バンバン掛かります。釣れていると写真撮りに余裕がなく、結果魚の写真ばかり、夜だから仕方ないか。
横浜のシーバス
最大サイズは前回のシークロで釣ったサイズとほぼ同じで、結果的にパワフルな引きを存分に楽しめました。3/0を使っている時点で小さい魚は掛からないしね。
シーバスをリリースする
いくつかのポイントで入れ食い状態で二人とも釣果に満足して帰路へ。ゼロかイチかで投げ倒す覚悟だったけれど、10センチのフライでも大物は釣れるので、意地張ってメガフライに固執しなくてよかったです。さて、ランカーシーバスへの挑戦はまだまだ続きます。次回に乞うご期待!

足腰を鍛える健康的なサーフフライフィッシング

フライフィッシング人口平均年齢58歳(ハーミット適当調べ)にお勧めする、2022年に始めたいエクササイズは、サーフ・ウォーキング・フライフィッシングです。

フライフィッシングはそもそも健康的なものですが、最近の皆さんは管釣り頼りの思考になっていませんか? 管理釣り場は癒しの効果はありますが、車から釣り場まで余りに近く、そして遠投を必要としません。筋力を鍛えるという部分では渓流のフライフィッシングと比較しても劣るでしょう。また、釣果から得られる達成感は一般渓流の半分以下ですので、管釣りばかりを行き続けると、マンネリ、倦怠感、夫婦仲に影響を及ぼします。9月までの季節ならば管釣り時々渓流に分け入り、足腰を鍛えたいところですが今は禁漁期。そんな秋から冬場は砂浜を歩きながらフライフィッシングをし体を鍛えましょう。

フライフィッシングはトラウトを釣るものだ、なんて言うのはもう過去の話。現在は色々なジャンルが数多く開拓されました。しかしまだまだ砂浜でフライフィッシングをする方の人口は少ない理由は、釣果が伴わないと言う事でしょう。そこで頭を切り替えて私はエクササイズをしに来たのだ、と思ってサーフへ行きましょう。そうすれば例え釣果が伴わなくとも、あなたの体幹、筋力、精神力が養われる、有酸素運動が行えます。これであなたも80歳まで若々しくフライフィッシングの人生を過ごせます。

サーフ・ウォーキング・エクササイズに必要なものは一般のフライフィッシングと装備が少しだけ異なりますので、以下のようなものを用意しましょう。

装備:ウェーダー・ウェーディングシューズ・ライフジャケット・ラインバスケット・帽子・変更グラス・サンマスク・水分補給を忘れずに

タックル:9〜11feet・7〜10番 ・インターミディエイトライン・リーダー2〜-2X・ティペット2X〜20ポンド

このエクササイズで重要な事は目的とするポイントに近い駐車場に車を入れない事です。釣れそうな場所を見つけたら1キロは離して車を止めて砂浜を歩きましょう。また、砂浜で歩いている最中は水辺でベイトボール(小魚の群れ)を見つけるかもしれませんので(そんな時は釣れるチャンス)、いつでもキャスティングできる準備が必要です。フライラインは投げれる距離分だけリールから事前に出して、ラインバスケットに収めていつでも投げれる状態にすることが重要です。

釣れる魚は地方により異なりますが、主にシーバス・ヒラメ・ギンガメアジ・サゴシ・イナダ・イシモチ・ニベなどになります。

釣果とエクササイズの効果は歩いた距離に比例します。歩いているだけでも大臀筋、腸腰筋などを通常の数倍使います。さらにフライキャスティングをする事で上腕三頭筋、前腕筋を鍛えることができます。釣果がともわなくてもいつの間にかあなたの弛んだ贅肉もスッキリすることでしょう。

暑い日差しの日はフライ平均年齢の方にはシミの原因になります。日焼け止めローションと偏光レンズ、サンマスクは必ず準備しましょう。このエクササイズは着替えを用意してウェーダー着用をやめて裸足になれば、さらに足へのマッサージ効果、血流の向上が得られることでしょう。

さぁ、あなたもサーフ・ウォーキング・フライフィッシングを始めてみませんか?

PS:ここに記載した内容は科学的根拠はありませんが、これだけ運動して筋力がつかない筈はありません。また、たくさん歩いたのに釣れないなどの釣果に関する苦情はお受けしません(笑)

カマスを狙うためのフライ。
こんな釣りから離れた話を書いた時点で大方察しがつくことでしょう。今回も色々やらかしました。風があるのにラインバスケットを忘れ、その流されたラインが堤防に付いた貝に挟まり、プッツン。仕方なく車に積んであったショックリーダー50ポンドをランニングラインの代わりにして釣るのでした。
外道のクサフグ、スレがかり
そんな有様なので、釣りをしているよりもラインを解いている時間がほとんどで、おまけに解いている間にラインが沈み、根掛かり多数。朝8時ごろにはフライがエンプティになったのでした。水面はクサフグだらけですが、まともにラインが投げられた時に、時々カマスが掛かります。
ソルトの釣りはラインバスケットが必要
そんな塩梅なので、一緒に行った仲間はラインバスケットを持ってきたし、「タイバンド付けてなさい」の言いつけを守ったので、快適なフライフィッシング。私の数倍の釣果でお楽しみ。写真を撮り忘れましたが、アジも釣ってましたヨ。
ゾンカーで釣ったカマス
私はカマス用に巻いたフライが無くなってしまったので、仕方なくゾンカー投げてみました。ま、釣れますね。フライのシャンクが長いと歯で切られることがなくて良いです。
ラインバスケット
快適にラインをさばく彼はまずまずの釣果。しかし堤防の人々は餌でもルアーでもサビキでも意外に釣れないんです。カマスって横移動に反応が良いものだから、層を引く事ができるフルシンキングラインが一番釣れます。
磯混じりの砂浜
堤防で使う小さなフライがなくなってしまったので私は半ば強引に「砂浜か磯に行って大物狙うぞ。」と釣り物を強行チェンジ。しかしラインバスケットが無いので、磯場なんて到底無理。ならばと移動して砂浜へ。
フライでサーフフィッシング
車を置いて延々と歩き、ポイント探し。ある場所でベイトボールを見つけたけれど、私はラインが波に揉まれて絡んでいるだけで釣りになりません。なので、仲間を呼び寄せ、その場所で狙ってもらうことに。
サーフのフライフィッシングで釣れた、ソゲサイズのヒラメ
ハイ、釣れました。餌となる小魚さえいれば、それを狙うプレデターは必ずいるって事ね。まだまだソゲクラスなのでこの後も狙って行こうと言いたいところですが、私は全く釣りにならないため、午前中にて釣りは強制終了。このあとは延々と歩いて車へ戻り、飯を食って帰りましたとさ。今回の教訓:サーフの釣りは偏光グラスよりもラインバスケットの方が大事である