雷様に翻弄され甲信越を諦めて北関東へ歩きに行った件

🎵あれがあなたの好きな場所、港が見下ろせる小高い公園〜♪

今回の釣行で何故かオフコースの『秋の気配』が耳から離れなかった昭和ミュージック。これ以外に『もう歌は作れない』や『ロンド』など、何故かまだそんなに売れる前のオフコースばかりの曲が蘇ってくるのです。どれも秋っぽい曲の為にセンチな気分になってしまう曲が思い出されるのは、きっと釣果のせいでしょう。そう、沢山歩いた割には思ったほどの釣果がなかったのです。

関東地方の梅雨明けはまだですが、これだけ暑くなってきたら標高の高い場所へ行って涼み、思い描いた釣果を求めたくなるこの季節。この時期私の好きな場所は甲信越の標高約2500mを分水嶺とする南アルプス周辺にある川で、車止めから2時間半ほど歩き、その後川筋を数回高巻いてようやく辿り着く巨岩隊の釣り場。近年フライフィッシャーマンの平均年齢はかなり高くなっているので、最近では山奥に入って出会う釣り人はエサ師か若いルアーマンしかいませんから、ここで他のフライフィッシャーマンに会った事がありません。

今年もゲーターの季節がようやく始まったなぁと思いながら翌日の準備をしていると、甲信越のお天気はどうやら正午を境に雷予報。どの天気予報サイトを見ても同じで、さらにここ数日間の積算雨量が多いため水位が高め。車を置いて3時間掛けてポイントへ付いても、釣りができる時間は正味3時間程度。歩く時間の方が長い事を考えるとを考えて、当日になって急遽北関東へと場所を変えるのでした。

予報を頼り出掛けたのは行き慣れた源流なのだけれど、そのポイントの車止めにはすでに先行者あり。林道がないその川は退渓時は川通しで戻って来られることを考えると、あえなく断念。2番目に入ろうとした川へ戻ってくると丁度別の方が入渓準備をしてました。こうして私たちは方々を探し歩くポイント難民となり、思い描いた釣りは残念ながら一切できないのでありました。

『秋の気配』一部抜粋:♪大いなる〜 河のように〜 時は流れ戻るすべもない〜♪

今回の戒め:釣りのプライムタイムに自分がどこに立っているかはとても重要である

関東周辺の河川
今回の釣行で思う事は、天気が良い日は釣り師が湧いて出てくるのだと感じた。一つの川(沢)に車4台なんて、平日なのにありえない。昨今のアウトドアブームでリークされた川はどこも釣り人がいっぱい。ようやく辿り着いた場所は今年二度目の入渓になってしまった。ここは昨今は振り返ると後追いの人が見えるほど人気になってしまった。愚痴を少し言わせて頂ければ、魚を持って帰る事は悪い事ではないのですが、魚(資源)は無限ではありません。毎日同じ川から一人20匹づつ天然繁殖の魚を持って帰ったらどうなるか、よく考えて欲しいものです。”他の人もやっているではないか!” と反論する方もいますが、それでは本末転倒です。あなたが釣り続けたいのならば、持ち帰るなとは言いませんが、自身の中でバックリミット(持ち帰り制限尾数)を決めて欲しいものです。
ヤマメを釣る
親となる2年魚以上の大きさはことごとく抜かれてしまい、釣れる最大は6寸前後。今年生まれた、いたいけな幼魚だったら釣れますが、要は今年産卵するであろう個体が少な過ぎる感じを受けます、あくまでも個人的な見解ですが。
ヤマメ釣り
午前の部はいくら登っても魚影の少なさが際立つばかり。こんな川じゃなかったのになぁ・・。釣り上がる程、気持ちが萎えるばかりです。
関東の渓流
午前の部を終了後に少し休憩をして午後は別の川へ移動。車止めの入渓点から入っても良かったのですが、ホリデーアングラーが週末ごとに魚を持って帰る事を考えると下流部は釣る気になれない。仕方なしに釣りをせず1時間歩いたところから釣りをすることに。
関東のイワナ
最近は1時間ごときの歩きじゃ、お魚は釣れません。結局そこからさらに2時間以上釣り上がった所から、ようやく魚が顔を出し始めた。どんだけ歩かされるんだよ、という感じ。既に時間は進み過ぎて日中の活性が高い時間帯を過ぎてしまい、間も無くイブニングタイムという時間。こうなると退渓時間を考えてあと30分で納竿するしかありません。
関東の渓流
区切りの良いポイントを決めてそこで退渓することにしたのですが、釣れ始めたことに後ろ髪を引かれて、後もう少し・・。そんな事やっていたら案の定、予定時間を過ぎてしまいました。
沢イワナ
最後にもう一本オレンジ色のお腹を持った沢イワナを追加して退渓。あぁ、本日はよく歩いたなぁ。
獣の骨
以前退渓時間を見誤って、真っ暗な林道を歩いて帰ったことがある。曇りの日で星もなく本当に真っ暗な上にライトを忘れたので、右手で草むらを感じながら何時間も掛けて降りてきたのです。そんなことが無いように、やっぱり釣れるからと言って遅くまでやるのは厳禁でしょう。今回もかなりギリギリの退渓になったので、大きな獣が草むらでガサガサやってましたが、それが何であったかは確認できませんでした。この森は動物たちの森ですから、僕らはお邪魔させて頂いている認識を持って山へ入る準備をしなくてはなりません。

 

 

投稿者:

Hermit55

ハーミット店主の釣行記やよもやま話です。 お店にいる時間の方が長いので、釣りよりも店の話の方が多いかもしれません。漢字変換ミスが多々ありますが、見つけならが直しますので、ご勘弁を。