歩いて歩いて、歩き尽くした者だけが報われるブラウンハント。信州でブラウントラウトを釣るにはそんなイメージ。先々週の釣りで費やした三日間はイブニングの釣りは、日没後にはヒゲナガがブンブン飛ぶのだと信じて待ち続けたけれど、な〜んにもなかった。きっと季節を読み間違えたのだとポジティブな推測をし、今週はリベンジ釣行となった信州路。今回もまぁ、よく歩いたもんだ。
ブラウンに限らず本流での釣りは魚のスイッチがいつ入るのかが鍵だと私は思う。その一番良い時間帯がイブニングライズの釣りとなる訳だが、ご周知の通り闇に紛れて虫たちが大量に羽化し乱舞するので、それがマス達のディナーとなる訳である。しかしこのハッチ(羽化)する虫頼みというのは打率がどうも低い。前回と今回合わせて5日間のイブニングのライズ待ちをしたのだけれど、そのライズはおよそ二割の確率。それもヒゲナガのスケーティング(水面を泳ぎ回る状態)を期待しているのに毎年河川工事でいじくり回すものだから、良いと思っていた場所で虫の出現が激減していたり。この打率をなんとか上げられないものかと思うこの頃。
例えば捕虫網を持って行くとか・・。
以前行ったモンタナのとあるブラウンポイントでの事。河原を蹴りながら歩いていたら、バッタが逃げ惑い水面へ数匹落ちていった。流れていくバッタを見つめていると、今まで静かだった水面にブラウンが狂ったようにバッタを奪い合う光景に出くわした。それを目にして思いついた釣り方は、上流の河原で草木を蹴りまし、速攻でその下流へ走り流れるバッタを見ながらライズを待つ。すると複数のブラウンがバッタを奪い合うので、間髪いれずにフライをキャストするという方法で大物のブラウンを2本仕留めたのだった。
そうか、捕虫網。日中は捕虫網と虫カゴを持って虫を沢山取り、お気に入りのポイントで上流から撒いて見るというのはどうだろうか、と釣り仲間に提案してみた。いや、フィッシングガイドがそのサービスをやるのはどうだろうか。
「はい、今からモンカゲを10匹撒くので、お客さんはフライの準備してライズ待ちしてくださいね! モンカゲは取るのが大変だから別料金で1匹¥100です!」
という具合。すると釣り仲間は、
「それは、俺の釣りにはないな。」と、一蹴。
確かに、海でイワシを撒くのに抵抗感は少ないけれど、トラウト狙いでそれはないか。
イブニングで虫たちが乱舞する確率があまりにも少ないのでそんな心配をしていたのだけれど、今回の釣行ではっきりわかりました。
チャムは要らない。
という事で、僕らは今回のブラウンハントで少し成長したようです。
その様子がどんなだったか知りたい方は、以下の写真をご覧くださいまし。
相変わらず歩け歩け運動の釣りで、最初はスイングの釣りからスタート。釣り仲間は入渓点から下釣り降りますが、私は1.5キロほど上流へ歩いたから釣り降る。なので釣り場では仲間と離れ離れなので携帯電話で釣れたら報告。
上流へ登る際に良い場所に目星をつけ、降る時に無駄な部分は省いて降るという具合。はっきり言って河原を軽登山しているレベルで、気がつけばとんでもない距離を歩いていたりします。
前回はウインストンのマイクロスペイを使ったので、今回はスコットのスイングとハーディソブリンの組み合わせ。前回は真っ黒けのフライにしか反応がなかったので、ウーリーバガーと、パーソンズアメリカの組み合わせのフライを使用した。
スイングの釣りでは深みのトロ場では反応が無く、ランの終わりか瀬の中で反応。フライはやっぱりボリュームのある方が好きなようで、ウーリーバガーの方がヒット率が多かった。
スイングの釣りは歩いている割には数が釣れず、サイズは30アップ止まり。思っているサイズは中々ヒットしない。
陽が高くなって河原が熱いので、上流へ逃げてライズハント。でもライズを繰り返すヤツはブラウンではなく、めちゃくちゃシビアで、アマゴのようでした。何本か掛けるも途中でバラシたので写真なし。
イブニングまで時間があるからと適当に入った深みのポイントで、遊びで6番のでっかいビートルを投げていたら、このサイズ。前回もそうだったけれど、結果的に日中に大きいフライを投げた方が釣れるという事に気づき始めた僕ら。
「前回と去年の出来事を考えても、フライはセミにした方が良いかも?」でもまだ春蝉は鳴き始めたばかりで、落ちている気配はない。いずれにせよ、この時点でスイングの釣りよりも俄然ドライで釣りたくなってきた二人。
釣り仲間は早々にスイングの釣りを諦め、その後はすっとでっかいフライでドライフライフィッシング。私は二日目の日中まで念の為にスイングで釣り降ってみたが、スイングでやると大物が出ない状態。
2週間経った今、お魚の活性は絶好調? おチビさんはスイングでもドライでも釣れます。レインボートラウトも少し混じりました。
イブニングの釣りはモンカゲとヒラタカゲロウが出現した後にヒゲナガのスケーティングと推測。真っ暗になる前はモンカゲを結んでおく。
イブニングにカゲロウたちのハッチが始まったのですが、実際に一番多く飛んでいたのは、ヒラタカゲロウで、モンカゲのハッチは少なかった。
二日間のイブニングはモンカゲとヒラタあ飛んだものの、圧倒的にヒラタカゲロウのハッチが多かった。ヒゲナガは一才無し。日没の時間が近づくとライズが始まり、モンカゲパターンで釣れた一本。
今回の釣りで思ったことは、ブラウンはヤマメと違い長寿なので、前年にセミを喰べた記憶で大きなフライへの反応が良いのではという推測。とにかく日中のデカイフライへの反応が良いのです。
すっかりデカフライ信者になってしまった釣り仲間は、二日目も6番のデッカいビートルを流すとご覧の通り。まだセミが流れる前の時期なので、これから丸々と太るのだろう。
最終的にフックサイズ2番のハルゼミを投げて、更なる大物をゲット。今回の釣りで思った事は、「もう北海道のブラウンハントは行かなくて良いね。」という感じ。どこに投げても釣れる訳ではないのですが、釣るための必要な条件があって、それさえ知っていれば誰でも釣れる気がします。もっとも、歩くのが嫌いな人はこの釣りはできません。
かくして、僕らは前回とは違いブラウントラウト三昧の二日間で前回よりもサイズアップ。なんとなく時間と場所で釣り方の違いが分かってきた僕らですが、今後もスイングの釣りを止めることはありません。ですが、次回はきっとスイングの時間はグッと短くなることでしょう。さて、ヒラタとセミを巻かないと・・。