気がつくとそこには朝焼けの淡いコントラストに色付けられた高い山々に、綿菓子のような雲が添えられた場所。何かに導かれる様に着いたけれど、夏に触れた魚の感触がきっと忘れられなかったからここへ辿り着いたのでしょう。しかし場所は同じでも川原の虫たちはすっかり秋に変わってました。
先だってのシーバスで気持ちを切り替えた筈ですが、ダメ押しで川へ出掛けてみたくなったのです、それも歩かないと釣れない釣り。そもそもこの時期はヤマメを釣るのが難しくなる時期なので、それ以外の魚としてイワナではなくブラウントラウトを選んだのがここへ訪れる発端。7月に新しく開拓した場所のおかわりというか、もう一度その周辺を探って来年に向けての傾向と対策を考えようというもの。
で、まぁ二日間に渡って釣り続けた訳なのですが、やっぱり自分の思い通りに事は進まないんです。ポジティブに釣り下る私のロッドにはコツリとも当たらず、季節はしっかりと秋なのですね、激シブでした。それにしても日にどれぐらいの距離を歩いたのだろう。足はパンパンになるのは無論のこと、その距離に魚の数は全く比例せず、お魚は大きくなっているだろうという予測も見事に打ち砕かれ、「ヤマメの盆隠れ」ならぬ、「ブラウンの雲隠れ」と相成りました。
今回の戒め:ポジティブな考えを優先する前に先人の格言は肝に銘じよ。