冷たい川で足がつる

渓流の開幕と共に河原を何キロも歩く様になるので、私は毎年3月の最初だけ足に筋肉痛を覚えます。そして渓流のシーズンが終わると途端に歩く距離が短くなり、ふくらはぎは運動不足状態。なので秋から初春までは体力の自己管理を考えなきゃなりません。渓流シーズンが終わった途端に歩かなくなった、というのは皆さんの中にもいるんじゃないかな?

さて、この軽い筋肉痛で起こりやすいのが足の痙攣、というか”足がつる”という状況です。釣りの帰り道で「足がつった」という状況はありませんか?私の場合は車がマニュアル車なので、帰路の運転中にクラッチペダルを踏んだ瞬間に足がつった経験が数度。あまりの痛さにどうすることもできず、その激痛に耐えながら運転することがあります。昨日の高速道路上はまさにソレで、右側車線を走っていたので車を止める訳にもいかないしね。

その原因をググると、中高年は軽い筋肉痛になるぐらいの運動がきっかけでなるケースがあるとか。私が釣りの帰りになるケースは、足首の締めつけ過ぎ(冷え防止のために靴下を何重にも履いた為に足下に血が行かない状態)や水分やエネルギー補給(食事)の忘れ、あるいは腰にホッカイロを貼る予防などを忘れると起きるのです。昨日はその三つを全て忘れてました。ま、秋のこの時期に水温の低い川へ長時間浸かる事があまりないので、そんなこと忘れちゃってたいんですね、反省。

皆さんも釣りに夢中になりすぎて、運転中に足がつらない様に予防を心がけてくださいまし。そうそう、昨日の釣りは皆さんの気持ちを煽るための情報とりの釣りで、坂東子持漁協の吾妻川へ。今年もハコスチの季節です。

状況をいうと、ハコスチ専用区であるC&R内の状況はあまり芳しくない感じ。本流の水温は少し高く、放水口よりも下流の水質は青々しく冷たい水。魚は散っておらず本番はこれからといった状況で魚の数も少なめ。C&R内への放流は毎月始めとの事なので、皆さんは11月初旬を目指して行ってくださいな。ここのC&Rは100%ハコスチの放流です。

吾妻川のハコスチ
一緒に行った仲間はインジケーター無しでスイングの釣りでガツンと一発。フライはビーズヘッドマラブーのブラックです。
どうやら底の障害物前に居るらしく、底の状況を探りながらの釣り。時合いは10時半までで、その後はパタリと何もなし。
ハコスチを釣る
私は時折ライズするヤツを見つけて、その周辺へニンフを投入してヒット。でもあとが続きません。魚のサイズは50-55といったところ。
後半はC&Rを外れて下流へ。サイトで魚を見つけてニンフを投入。
ドナルドソンとハコスチの川
そのニンフをパクリと咥えた個体は釣り人の手中へ。ちなみにハコスチじゃないその他ドナルドソン鱒のことを持ち帰り用(食用)なので、通称「頂き鱒」と言うらしいです。これには笑っちゃいました。

ブランド鱒

10月に入り私の心は湖モードで、本栖湖はちと早いので野反湖へ。と行きたいところですが、ストイックな釣りばかりを紹介していると皆さんの足が重くなるので、10月の釣り情報として急遽 “日本のニュージランドを目指す”(というキャッチフレーズを当初はつけていた)へ久しぶりに行って来ました。

昨年お伝えした群馬を代表するブランド鱒であるハコスチが引き続き人気が上々。このレインボートラウトは群馬県下のみに放流され「レインボー放流」とは書かず、「ハコスチ入ってます」的な表現が使われるブランド扱い。通常の放流レインボーは弱い引きとヒレがボロボロなために雑巾鱒と揶揄されることが多いですが、ハコスチはジャンプとダッシュで釣り人のロッドを絞り込み魅了します。昨年に引き続き神流川にも沢山放流されたようです。ですが、今回訪れたは渋川伊香保ICから10分ほどの場所にある利根川水系、坂東子持漁協冬季釣り場

昨年は利根川本流で行われていたこの冬季釣り場は、釣り切られなかったハコスチが見事に育ち、ダブハンを楽しんでいる人々のロッドを絞り込む、新しいターゲットとなっています。今年は元に戻って吾妻川で開催ですが、利根川よりも規模は小さいものの場所が広々としているので、魚が掛かればそのダッシュ力を味わえますヨ。

管理棟を尋ねると「水温は朝で20℃だよ。」と言われたので、流れと水温と影をキーワードに釣ることに。何度も訪れている場所なので、ポイントはそれとなくわかるので、オープンから11時までの3時間でニンフで11本ドライで1本という釣果。サイズは大体55〜65cmくらい。さすがにサイズが良くて腕が痛くなったのと、熱中症になりそうな雰囲気だったので午前中で退散し、下道で帰路へつきました。中山道の下道は久しぶりに走りましたが、国道4号線と同じく、バイパスが多くなり意外と早く帰れるものですね、東京まで2時間半でした。

なんか特別なフライでも使っているのかと思われたくないので、今回のフライは全部店頭に売っているコマーシャルフライを使用。タックルはこんな感じです。

Rod:Scott Radian 905/4
Reel:Lamson Speedster 2
Line:SA Magnum WF5F
Leader:TH Trout 10ft 3X
Tippet:TH Nylon Tippet 4Xを50cm
Fly:ヘアーズイヤー#12・フェザントテールニンフ#12・スティミュレーター#8
Shot:ディンスモア No,1を1個
Marker:CFFストライクマーカー L

タナは場所によって異なりますが、1〜1.5mという感じ。

水温がまだ高いので、狙い目は10月下旬以降くらいでしょうか。水温が下がれば(15℃以下くらい)活性はもっと良くなると思います。ただし、この釣り場は入漁証が¥3,000と管釣り並みなのと、対価を払っても入門したばかりの方々には手強い場所なので(魚が大きい代わりに放流数が少ない)、ある程度川に慣れた人にオススメです。

まだ今月の釣り予定を立てていないあなた。でっかい鱒の引きを楽しんでみてはいかが?

魚の重さと引きで、こんなになっちゃった。2本釣って交換。ちなみにティペットはフライのアイから毎回10cmほど切るか全交換して繋ぎ直さないと切れちゃいますので、ティペットのザラザラ確認は怠りなく。
ハコスチ
図体の割にはフライはちっこい方が良い感じ。ルアーの人よりもフライへの反応の方が良い感じでした。1本をランディングするのに5〜8分かかります。
C&R中流エリアの荒瀬はその隙間を釣っていく感じ。魚の好きな流れを探して、石の頭を釣るのがポイント。魚の影を探すのは慣れしかありません。

 

私は右岸側に登って魚体を探し、サイトニンフィングするのが好き。ただ曇りになっちゃうと途端に見えなくなります。
ハコスチ2
ヒレの回復具合はこんな感じ。スピードとダッシュは他のレインボーよりは引きが強いので、広い吾妻川では掛けた途端にジャンプと走りが釣り人を魅了します。なんて言っていると物凄いことになっている感じに聞こえますが、海外でスティールヘッドを楽しんだことがある人はそこまで期待しないでください。
空のドライシェイクスプレー見っけ。このままにして置くとフライをやる人のイメージダウンに繋がるので、自分のものでなくても持ち帰り自分のゴミと一緒に捨てましょう。
意外にも釣り人の足跡よりも鹿やイノシシの足跡が多かった。ちなみに入渓点が少ないので、行き慣れていない人は魚券を買うときにパンフをもらいましょう。
ヘビのジムグリ
テトラの隙間で日向ぼっこするジムグリ。もうすぐ冬眠するのかな?

 

青空が高いけれど、昨日は外気温高過ぎ。水を忘れて熱中症になりそうだった。ふぅ。
ハコスチ3
お魚は途中から写真を撮るのが面倒になったので、適当な感じ。放流サイズなのでチビは全くおらず、慣らして55-65cm中心。一番走った個体でフライラインを全部持って行った。ドライフライはライズを見つけての狙い撃ち。11本の中で1匹だけ片目くんで、それ以外はまずまずのコンディション。この魚たちが残ったら、ヒゲナガシーズンは面白いでしょう。坂東子持漁協のページはこちらです。