フローティング キャンディ(弍号機)はどこで投げる?

過去のタイイング動画を見ていただくと一年ほど前に「チューブキャンディ」を紹介しています。そのフライはサーフキャンディよりも軽く投げやすくて壊れない優れものフライとして活躍中ですが、それをちょっといじったのが前回の初号機であるフローティングミノー。

初号機の大きな問題は下から見たシルエット。フローティング部分の後ろにシンセティックファイバーのみにしたのですが、下から見えるシルエットの透け感が強過ぎてテールがほとんど見えないんです。なのでこの部分を柔らかい素材にして存在感があるマテリアルにする必要があります。

今回仕上がった弍号機のテールにはゾンカーストリップを使いました。これによりスキンが透けないのでその存在感と柔らかい動き、さらに食い込み抵抗が少ない(従来のフローティングミノーと比べて)効果が狙えます。

さてさてこの写真を撮る前に失敗作は2本。チューブとボディウイング材の量を減らすことでいい感じにまとまりました。湖で使うことを前提にワカサギカラーにしましたが、すぐに芦ノ湖へ行く予定はないので、次回は本栖湖かな。その前にシーバスで試そうかと思ってます。

Floating Candy

Hook : D-Hooks #2461・ #4
(バリバスフックは製造中止になりましたので現在はこのフック)

Thread:ビーバス GSP・100D
Tail:ゾンカーラビットスキン
Wing :クラフトファー
Sparkle:EPスパークル
Body:モノチューブ+ファントムチューブ
Eye:フィッシュスカル リビングアイ(4mm)

フローティングキャンディの下巻き
スレッドは適当にシャンクの真ん中あたりからスタートして巻きましょう。GSPスレッドは滑りやすいので、要所で瞬着を使うことをお勧めします。
フローティングキャンディのテールを取り付ける
今回は全体が7センチになるようにしました。なのでゾンカーストリップの長さは約5センチくらい。長く取り付けて後でカットしても良いでしょう。
フローティングキャンディのフローティング部分
中に入れるフォームは6mmのラウンドフォームをこんな形に切りました。このフォームはフックベンドから外へ出ないようにしましょう(長くしても良いですが、それだけ動きの邪魔になります)
フローティングキャンディのフォーム取り付け
フォームはフックアイよりも2mmほど後ろ(通常よりも少し広めのスペース)が良いでしょう。前側がカットしてあるので、今はたった状態。
フローティングキャンディのアンダーボディ
フローティングキャンディのアンダーボディとしてホワイトのクラフトファーをフックの下側に巻き止めますこの材料は折り返すのでフックアイから右側に伸びる材料はフックベンド位置ぐらいまでの長さにしましょう。
フローティングキャンディのオーバーウイング
フローティングキャンディのオーバーウイングボディはワカサギっぽいゴールドにしました。同じように折り返すので、フックアイよりも右側に5〜6センチほど出しましょう。それぞれのクラフトファーは折り返すので材料は少なめにつけることをお勧めします。
フローティングキャンディのスケール
さらにキラキラものとして少量のEPスパークルを同じ場所へ巻き留めます。後で長さはカットして調整しますので、適当です。スレッドはこの位置で巻き留めて一旦カットし、瞬着を垂らします。
フローティングキャンディのボディを逆撫でする。
フローティングキャンディ全体に巻いてあるクラフトファーを均等に逆撫で(全てのファーを左向き)にします。チューブを被せた時に偏りがないように逆撫でしましょう。
フローティングキャンディのモノチューブ
逆撫でしたら、その上からモノチューブを被せます。
フローティングキャンディのファントムチューブ
さらにその上からファントムチューブを被せます。ファントムチューブだけだと色は綺麗なのですが、ボディ全体がボコボコになるので、このようにに二重にしてみました。またモノチューブはテールの絡みどめの効果もあります。
フローティングキャンディの制作1
チューブを被せたら、アイのすぐ後ろの位置でスレッドをキツく巻き留めます。そしてアイよりも右側に余った材料をカットして綺麗に取り除きます。
フローティングキャンディのボディ制作2
前側に余ったマテリアルを綺麗に取り除く方法は、シザースで縦にカットして解けたマテリアルを丁寧に数本ずつ切ると切りやすいです。
フローティングキャンディのアンダーチューブをカット
モノチューブは硬いので、写真のようにフックベンド位置で吊った状態になっています。この部分にシザースを入れてカットしボディが真っ直ぐになるようにしましょう。ベンドより後ろに伸びたモノチューブはそのままにしてテールの絡み留めとして活躍します。このチューブの上にはセメダインスーパーX2クリアを塗っていきます。
フローティングキャンディにセメダインを塗る
セメダインスーパーX2は少しだけドライヤーで温めで柔らかくしましょう(人肌でも良いです)。爪楊枝でぎりぎり垂れない量を2-3回分をボディの全体に塗っていきます。アイ側だけ綺麗に塗れていれば、あとは適当で大丈夫です。
フローティングキャンディのコーティング
適当に塗り終わったら前からドライヤーを当てて接着剤を柔らかくして馴染ませましょう。適当にフライを回転すると5分程度で全体に馴染みます。馴染んだら半乾きの状態で魚の目(アイ)を貼り付けます。あとは一晩乾かせば完成。
フローティングキャンディの完成
セメダインスーパーX2を塗ることで壊れないフライになり、ヌメっとした雰囲気になります。テールはゾンカーストリップなのでよく動きますし、硬さがないので魚の吸い込みが期待できるでしょう。少し前にこのアイデアが浮かんでいたら、前回の芦ノ湖で使っていたろうに。まぁ、とりあえず次回の釣行でどこかで浮かべて、更なる改善点が見つかればまた変化していくことでしょう。そんなに難しいパターンではないので、皆さんも巻いてみてくださいな。