プリンター死す(時代と共に変化するプリンターの価格)

思えばハーミットの歴史で考えると、元はデザインの仕事が重要だった私なので、プリンターは重要なお仕事をしてました。オープン当初はポストスクリプトのプリンターにフォントを搭載するのにお金を費やし、その後A3のカラーレーザーやらその他プリンターを買ってましたが、昔は高いものは一台70〜80万円近くしたのですよ。当時はPCよりも高いのがプリンター、今の人には信じられないでしょう? 計算すれば今までのプリンター代の合計は安い車一台分は使ったのですね、オソロシイ。

時代は変わって今は印刷の仕事なんてほぼなし、皆無なんです。このA3プリンターは10年は使っていたので長寿を全うしましたが、今ではプリンターが活躍する仕事は殆どないので代替え品は超安い物に買い替えます。

気がつけば皆さんがネットに費やす時間が長くなるのに比例して広告デザインを含めて私の紙媒体の仕事は無くなりました。現在では釣り関係を問わずどの雑誌社も青息吐息。私も本といえば最近は文庫本以外は殆ど読まなくなったかもしれない。このままフライ関係の雑誌も無くなっちゃいそうな勢いですが、これも時代として割り切った方が良いのでしょうか、ちょっと悲しい。

このまま紙を使うことがなくなるのであれば、僕らは少しでも多くの人にフライフィッシングを認知してもらうために、このネット社会を利用してどう目立っていくかが使命。ハーミットの生き残り、いえフライ業界の生き残りの術を、フライフィッシングが好きな皆さんで一緒に少し考える時期が来ていると思うこの頃です。この楽しさ、どう伝えたら良いんでしょうね。

フライフィッシングのターゲットは、小さなものはオイカワから、大きなものはカジキにマグロまで。毛鉤なので、その大きさを変えて挑めばどんな魚にもチャレンジできちゃう釣りですが、知らない人も多い筈。そしてハーミットに訪れるお客さんは多種多様の楽しみ方ですが、40世代を境にFF人口は極端に少なくなります。このまま黙って見ているだけだと、ハーミットは10年持たないかもね。今楽しんでいる人だけで終わって行く釣りか、布教を続けていくべきか。先が見通せない不安なフライ業界。
Canon TS5130
世の中のスピードは何事も早く、壊れた翌日には新しい Canonが届いた。これでハーミットのヘッダー印刷を再開できます。