後追い

もしドラえもんから「タイムマシン」か「どこでもドア」のいずれか一つを貰えるとしたら、あなたはどちらを選びますか?私は迷わず「どこでもドア」かな。毎週400キロオーバーの旅はツライと感じる事がたまにはあるのです。東北遠征に至っては片道700キロ。それを一瞬で解決できる「どこでもドア」があれば仕事の途中に抜け出して、毎日私は川辺に立つことでしょう。

さて昨日はと言うと、いろいろな凹む事がありまして釣欲が失せていたのですが、早起きの習慣で夜明けと共に目覚めたので、あてもなく一般道を北を目指して走り、今年はまだ一度も入っていない渓へ入る事にしたのは8時過ぎ。

入渓点から川にたどり着くまでには谷を降りて7〜8分かかる場所で、最初のポイントには足跡がクッキリ。直前まで雨が降っていたので、間違いなく私のすぐ前に釣り人がいます。乾いた石の上に濡れた足跡もあったしね。

入渓点には私の車しかなかったので、きっと下流から入渓してきて、私が入るタイミングで通り超して行ったのでしょう。ふむ、たまには後追いしてみますか。こんな場合、私は一旦下流へ400〜500m釣りをせずに降りて一旦休憩してタックルを組み、それから釣り上がります。

私の前を行く二人組らしき人が上手なのか後追いでフライを投げるも、いつもよりもグッと反応悪し。というか、水が高すぎてポイントが少ないのです。仕方なくあまり手を出しそうもない小さなスポットばかりを責め続け、結果8寸以上は3本のみ。あとは5寸前後のチビばかり多数ですが、ここ生まれの天然モノがほとんどなので、来年も安心して楽しめるかな。

かつてこの川はイワナが9でヤマメ1という釣果だったのですが、最近はヤマメ一色。イワナ見たさに他の川を覗きに行くと、そこもすぐ前にエサ師がひとり。うむ、こんな日もあるよね。その川も同じ様に下流へ下ってから少し待ち、釣り上がるスピードを2倍ぐらい遅くするも、出たのは痩せこけたイワナ一本というお粗末な結果。

結局三本の沢を釣り歩き魚は程なく釣れたのですが、大物欲しさに本流へ向かうも水がとても高い状態。そして釣りをしたい場所は鮎師が怪しい雲にもめげず多くの竿を出していたので、私は退散いたしました。

「どこでもドア」欲しいなぁ・・。

このサイズは結構釣れますが、フライを小さくしないとフッキングが悪し。
デジテル水温計
水へ浸かっていてなんか冷たいなと感じていたけれど、こんなに水温が低いとは。これ12時丁度の水温ですよ。水も高いし虫っけもほとんどないし。いつもと少し様子が違う。
古くから知る人に聞くと、この川はかなり昔にアマゴを一度入れた事があるのだとか。その後はずっとヤマメの放流だけれど、それが残っている個体がコレ。なので、放流モノは釣れると普通のヤマメ。天然物が釣れると側線にわずかに朱点があります。
今年はどの魚も痩せっぽっち。念の為腹の中を確認すると、イモムシとジバチ、そして細かなテレストリアルなど。この場所のせいなのか、メイフライは入ってません。
透明度は抜群の渓。でもこんな写真を撮るために手を突っ込んでいると、手がビリビリするほど冷たい。
私が釣り上がっていると慌てて逃げていく川鵜。川鵜がいた場所から100mぐらい上に行った場所では痛々しい傷を持つ個体が。この場所は相当山奥なんですが、今はどんな場所でも川鵜はいるんですね。
イワナ
イワナが釣りたくて3本隣の沢を攻める。見えにくい場所でライズしていたこいつだけ仕留めたけれど、今年の魚は皆痩せっぽっち。それにしてもよく歩いたいなぁ。
源流部を離れ本流へ向かう事50km移動。流石にシーズンだけに鮎師が良い流れを占領。空にはこんな雲が・・。案の定、釣り具を片付けるや否や降り出した大粒の雨。本日も雷注意報が出てますので、みなさん気をつけて釣りをしてくださいまし。