エアフロ スーパーフロ リッジ2.0 パワー テーパーを使ったインプレッション

今回も長たらしい名前なのでハーミット的には、「フロリッジ・パワー」と呼びましょう。スパーフロのパワーテーパーはこの2.0と通常のスーパーフロ、そしてソルトがあります。通販の時に間違えそうでやだなぁ、と思いながら仕事をしてますが、今のところ間違えずに頑張っておリマス。

今回は芦ノ湖へドラワカの釣り用として持って行ったのですが、実際にはこのラインでじっくり釣りをする時間が取れず、ラインの振り心地を含めて正味2時間程度使った話になります。タックルはウィンストンエアの9フィート6番ライトスピード -5+でリーダーはTHトラウト10feet・2x

スーパーフロ・パワーテーパーとの違いはタクティカルテーパーと同様にッジ加工がしてあるかどうかの差で、それ以外はテーパーデザインを含めて全部一緒。リッジ2.0の効果はいかがなものか? に尽きるというところ。タクティカルテーパーと違って今回は距離が必要な遠投のシチュエーションなので、リッジ効果はかなり感じますな。ラインのサラサラ感とガイド離れの良さはかなり違うと感じます。

ウィンストンエアは他のメーカーのハイエンドモデルと比べるとやや柔らかく感じる6番なので、ショートレンジの重さがないシチュエーションであっても、ティップが程よくしなってくれるのでラインデリバリー時に重さが足りない感は無いので、このラインでなくても振りやすい印象。そしてライン癖がなく使っていて気持ちが良い(まだ新しいからですが)。

このラインは番手によりヘッド長が変わりますが、6番ラインの場合は37フィート(約11.1m)。AFFTA規格の規格である30フィート(9m)時の値(重さ)で言うと6.5〜6.8番ぐらいになる計算。私の場合はホールする長さがこのヘッド全体を生かしてキャストするので8番に近い重さでシュートしている事になります。ロッドがボロンロッドということもあるので、その重さでも腰砕けする事は無いので私は思いっきり振り抜いちゃいますが、ラインは適度な硬さがあるので暴れる事なく飛んでいきます。

ラインの表面はサラサラした感じで、リッジのイメージがあまり感じられないのですが、その触り心地が以前のリッジとは全然違う事を感じてます。ただリッジを持たない通常のスーパーフロの方がライン直径がやや細く感じるのですが、これは気のせいかも? ノギスで測りたいところですが、硬い素材では無いので測りづらくその辺はメーカーさんに確認を取らないとその詳細は分かりません。またラインは見た目が鮮やかなカラーで、ランニングラインがオレンジ(ブレイズ)で、ベリー部はシアンブルーなのは個人的に好き。通常のスーパーフロはランニングラインが紫ですからねぇ。

高番手で遠投の場合はリッジの効果は絶大ですから、特に遠投を意識する5番以上のラインを求める方にとっては価格差¥5,000の価値はあると私は思います。

今回使ったこのリッジフロ・パワーテーパーのダメ出しは考えても少ないのですが、あるとすれば今後使用していての耐用年数がどれぐらいかとライン癖が後にどれ位残るかなどの点なので、一年位使ってみないとその様子は分かりませんので、それはそまたどこかで報告いたします。

ラインの使い心地
同じパワーテーパーのスーパーフロは個人的にそのカラーがいただけなかったので、配色は私的には好き。ラインインデックスは以前のものよりもカラーがはっきりしていて、老眼の私でも読み取りやすくなったと感じます。
スーパフロリッジ2.0パワーテーパー
商売だから致し方ないことかもしれないけれど、毎回インプレッションを書くために人柱になってラインを交換するのはかなりの出費。このブログでラインを褒めちぎれば、少しは通販で売れる様になるのかな(笑)。でもそれだとハーミットらしくないので、やっぱりこれからも駄目なところ(というより個人的に気に食わないところ)は指摘していかないとね。
芦ノ湖ブラウンンハント
ちなみにこのラインを使って芦ノ湖ブラウン銀座を少し攻めましたが、同船者が攻められる距離にするとボートポジションが近すぎる状態。なので、魚は出るには出たもののいつもより少ない、ひと流しで3回のコンタクト。そのうち1バイトありましたが、フッキングせずで終了・・・。

やっぱり私はガイドには向いてないと感じた先週の芦ノ湖

ハーミットの歴史はもう25年以上にもなったので、それなりに色々なことがあり時代を感じます。開業当初はインターネットなんてものはなかったので、通信販売と言えば電話とFAXを駆使してをしていたけれど、今はこの便利さ。ピーヒャララなんて表現しても今の人には分からないだろうけれど、今やFAXは年間を通して不要広告が9割という痛手。なので今年初めにその接続をとうとう止めました。とは言うもののスマホを使いこなせない私には時代の進むスピードが速すぎて、ついていくのがやっとな感じ。

2002年頃から2011年までの9年間はシーバスのボートガイド業をハーミットがやっていたのはご存知? その頃の私は30代のイケイケで、週に3〜4日は仕事終わりにシーバスというハードな時間を過ごす日々。それだけ釣りへ出ていればキャスティングは磨かれ知識もついたので、お客様にも是非この楽しさを教えようと始めたのが『世捨て丸』のシーバスガイド。

この話はすでにどこかに書いたかもですが、とある日にシーバスが初めてのお客様がいらっしゃいました。で、慣れていないからキャストが決まらず、アワセが決まらず。バイトは何度もあるものの、フッキングに持ち込めないんです。本来は夜21時に出船して朝2時前には帰港するのだけれど、なかなか釣れないので何とか釣らせたい気持ちで次々とポイントを変えていくと、世が白々と開け始めてしまいました。そしてお客様から一言。

「いい加減にしてくれ。もう疲れたから帰してくれ。」と言われて初めて気づいたんです、釣りに対する温度差ってものがある事を。その一言を頂き、私はガイドに向いてないな、と感じた明け方の釣りでした。

ガイド業というのはお客様を楽しませてナンボのもの。例え釣れなくても、また来たいという気持ちにさせるエンターテイメントを演じなくてはなりません。ですが私のシーバスのガイド業はスパルタだったんですね。なので2011年の東北震災時に、困っている方に船を差し上げたのが丁度良い引き際でした。

あれから10年以上の月日。今はお客様と一緒に釣りへ行ってもガイド料を頂いている訳では無いので少しは気楽ですが、先週の芦ノ湖でやっぱりガイド業は向いてないと感じたのでした。話の続きを知りたい方は以下をご覧ください。

今回の戒め:人と一緒に釣りへ行く時は自分の釣りを貫くか、ガイドに徹するかをよく考えて出掛けるべし。

芦ノ湖のフライフィッシング
名誉のために名前と顔は伏せたAさん。実は今回を含めて芦ノ湖3回目。お仕事の関係上、年間の釣行数は10回くらいかな。リベンジに燃える時には覚えていたキャスティングとフッキングがゼロに近くなってしまいます。なので、最初の数時間は思い出しながらの釣り。
芦ノ湖うえ乃ボート
もう一船出船したお仲間は早川水門前で和気藹々。水深6-7mの底ベタの魚と上に浮いている魚を、どちらもゾンカーなどでコンスタンスに釣ってました。
芦ノ湖の虹鱒
私はというと同船者に釣れるタナを伝えカウントダウンの数からリトリーブ方法を教えながらの釣り。今回は水深6mをカウント20〜30ぐらいのタナだったので、この時期の例年よりは少し深いタナを攻める感じでした。リトリーブは遅めのミドルリトリーブでランダムなストロークを加えます。
魚探を見ながらタナを探る
リールをお忘れになったので、私のバックワインダーにタイプ4を巻いたものを貸したので、カウントは20〜25くらい。私との違いはテンションが掛けられない事と不規則なリトリーブができない事。最大の違いはやっぱり距離でしょうか。私はシックスセンスのフルキャストなので31.5mのキャスティング。それに対してウェットセルのラインは24.4mで、キャストの距離はおおよそフルラインの半分。一回のキャストでリトリーブする距離が私の半分以下になってしまいます。
芦ノ湖のレインボートラウト
ポイントを変えながら一番良さそうなところを点々とするも、Aさんは一度もアタリなし。仕方なく釣らせたくてハーリングを試みましたが、アタリがあってもフルラインの場合どれぐらいの大アワセをしなくてはならないかが掴めず、フッキングが一度も出来ず。つきっきりになって教えることもできず、結局私は自分の釣りに没頭。
芦ノ湖のフライフィッシング
ボートの帰港時刻である16時半までめいいっぱいやった結果。私はいつも通り定数オーバーのキャッチですが、Aさんは残念ながら今回もボウズを喰らい芦ノ湖再リベンジならず。これだけ大差がついたのでさぞ凹んでいた事と思いますが、心を鬼にして「湖タイプの管釣りでシンキングラインの釣りを練習してきてください。」と宿題を出しておきました。年一回の行事ですでに3年目なので、Aさんが芦ノ湖で釣れた日には、私は泣いちゃうかもしれません。
芦ノ湖のフライフィッシング
別船のお二人は面白い釣り方をしていたので紹介しておきます。シンキングの釣りは私と同じなのですが、もう一本フローティングラインを出し、ほっとけドラワカならぬ、ほっとけゾンカーで釣果を伸ばしてました。ただフローティングラインでゾンカーをつけて放置するとラインが突然走り出すのですよ。私も少し真似してみましたが、私には釣れませんでした(使われていたゾンカーが私のものよりも二回り小さい管釣りサイズでした)。