私的な意見ですが、最近はどのラインメーカーさんも結構いやらしくて、大体2年に一回くらいパッケージを変えるんです。すると中身が一緒でも古く見えてしまうので、お店的には古いパッケージのものを早く処分しなきゃとセールにして、お店の商品をごっそり入れ替えるわけですが、コレってメーカーさんの策略のような気がします(ちなみにリーダーやティペットもね)。
さて今回はその逆で、見た目は変わらないのに、商品のほぼ全てを一新しましたというエアフロ。私は一昨年(実際にはまだ1年半くらいしか使ってないのです)にほぼ手持ちのラインを一新したばかりなのに、また新しくなったのかとため息。フライラインの入れ替えに掛かるコストを考えると、また懐が寂しくなってしまう事に肩を落としてしまいます。ま、釣具屋は皆さんのリーダー的存在にならにゃならんので、仕方ないか・・。
そんな訳で単にラインの入れ替えの話をしても面白くないので、今回は同じ番手でモデルがどのように違うかを振り比べてみました。用意したラインはエアフロのWF6番ラインで、「リッジ2.0 スーパーフロ パワーテーパー」と「リッジ2.0 スーパーフロ ユニバーサルテーパー」、「シックスセンス フローティング」そして今まで使っていた 「リッジスーパーフロ パワーテーパー」の4種類。
今回のエアフロラインが一新した理由は、外側の素材に変更があったということ。PVCを使わない環境に配慮したポリフューズを使うのは今まで通りなのですが、さらに浮力をアップさせるためにマイクロバルーンが混入されたことと、それに潤滑作用を持たせた事(要はサイエンティフィックアングラーズが用いている技術をプラスアルファしたって事かな)で、それ以外の変更点はカラーになります。なので各モデルのテーパーデザインは変わりません。
新しいモデルになっての全体的な印象を言えば、ラインがさらに細くなった感じがするのですが、以前のモデルよりもほんの少しだけ体積が減った様に感じます。また表面はサラサラした感じの乾いた音に変わった点。浮力に関しては昨年までのモデルで充分な高浮力を感じていたので、特にその違いは感じません。浮力の持続性やラインの寿命に関しては今後使用して気になったら、どこかでお伝えします。
ではお暇な方はお付き合いください。
Ridge2.0 Superflo Power WF6F Chartreuse/White
6番のラインに求められるのが遠投であるならば、ある程度のラインをホールした時点で、すぐにクイックモーションで遠投が可能なラインといえます。色変わりの位置でホールすればラインはそもそもハーフヘビーウェイト(6番であれば6.5番の重さ)になるので、少し硬めのロッドでも充分に曲げる事ができます。フロントヘビーのラインですから、ショートレンジでもラインの重量が早めに得られるのも良い点で、リッジ2.0加工も手伝ってラインの滑り出しがとてもなめらか。苦手なのはホールするラインを必要以上に長くすると一番重い位置がロッドから離れてしまうので、その際には力がカックンと抜けてしまいシュートしにくくなります。
Ridge2.0 Superflo Universal WF6F Chartreuse/White
エアフロには「Power」・「Universal」・「Tactical」と3種類のテーパーがあるのですが、ラインのカラーが重複しているモデルがあり、以下の写真の様に見た目の違いはありません。ですが、テーパーが異なるので投げ心地はまるっきり別物。ユニバーサルはヘッドが長くバランス良く重量配分がされているので、ホールしている時のライン姿勢がよく、力が抜けた時に落ちていく様子も偏りなく綺麗に落ちていきます。ラインがターンする時に余分なパワーが残らないので、プレゼンテーション時にフライがふわりと落とすことができるのがその特徴。ラインの重量はAFFTA規格通りなので、リッジ2.0加工の滑らかさも手伝って、とても投げやすい。パワーテーパーと違い重さを早めに得られないので、このラインで遠投しようと思う時はホール位置をずっと後方(ホールする長さを12m位)にする事で、重さが乗り遠投が可能になりますが、パワーテーパーよりテクニックが必要な分だけ、やや遠投しにくくなります。
Superflo Sixth Sense2 WF6/7F Peach
現段階でまだハーミットでは店頭在庫していないラインですが、投げて見て非常に気に入ったライン。リッジ加工はされていないので通常のスーパーフロ(断面にボコボコが無い)なので、お値段がリッジ2.0モデルよりも多少お手頃。ヘッド長がとても長く46フィート(14.02m)。ホールするラインを長くできる人ほどそれだけ重さが得られるので、遠投が可能なライン(40フィートの位置でリリースすれば9番ラインの重さ)。要は玄人向けぶっ飛ばしラインとでも言いましょうか、それに合わせてラインの長さも105フィート(32m)あるので、遠投に興味があるひとはぜひこのラインでぶっ飛ばしてフルラインを目指してください。ライン重量は6/7番の30フィートの位置で185グレン(13.61g)あるので、大体一番手上の7番の重さ。