思い出にひかれて再訪した新潟は妄想の釣り旅に

松任谷由実の「カンナ8号線」という曲はご存知?

2番の歌詞がこんな感じなんです。

♪〜
カンナの花が燃えてゆれてた 中央分離帯
どこへ行こうか待ち遠しかった 日曜日
いつか誘って昔のように 笑い転げたい
うらまないのも かわいくないでしょう
だから気にせずに
〜♪

ユーミンが失恋ソングをポップにさらりと歌うのですが、この曲を初めて聴いた時に国道8号線の中央分離帯にカンナの花が咲いているのだと思い、それを見たさにオートバイで独り8号線を目指したのです。当時学生だった私は各地にツーリング(釣〜りんぐとも書きます)へ行っていたのですが、気がついたら国道1〜10号線のうち、7と8号の全線を走ったことがないので、7号線の途中あたりから京都まで目指したのでした。後にこの歌に出てくる8号線は環八だという事が分かり私の妄想だった訳ですが、夏の終わりにRD400と一緒に走ったツーリングの旅は今でも忘れません。今思えばその時は失恋した直後でそんなセンチな気分だったのかもしれません。

単に新潟繋がりで昔話を少ししてみたのですが、今回訪れたのは国道8号線よりはずっと東京寄りの場所。相変わらず釣りに対してポジティブな私は台風の影響が少なそうな場所を探し出してお天気と相談し、「これくらいの増水だったら今までの渇水を相殺して、お魚は入れ喰いになるんじゃない?」とおバカな妄想と期待を膨らませたのでありました。

写真の少なさから昨日がどうだったかはあらかた察しはつくのですが、お暇な方は以下の写真をご覧くださいまし。

新潟の渓流
そもそもあれだけまとまった雨が降った後だから釣りは止めれば良いのに、ついポジティブな考えがよぎってしまうのですな。行ってみれば増水は15センチほど。むしろ夏前の平水ぐらいだから、気分はルンルン。でも、周りで鳴くのは秋の虫達なので、一気にセンチメンタルに。
大堰堤
一本めの川は前回の新潟旅では入らなかった川。最上流部へ行かず少し下流からの入渓でイワナ狙い。
ノコギリクワガタ
今までの水位のラインが渇水だとわかるラインが石にくっきり。それを見るととても良さげな流れも、ついこの前までは流れがほとんど無かった事が分かる。なので、ある程度以上水深がある場所とその前後だけをずっと叩き上がる。そして最初の獲物はノコギリクワガタでした😆
新潟の渓流
3人で釣り上がって1本しか出なかったので川を変えて今度は人気河川へ。すでにお昼近くなので、きっと上は釣りの車でいっぱいだろうと思い、あえて入渓のしやすい下流部から入渓(車だらけでした)。私は彼らにこのポイントを任せて、上流にある大堰堤まで一気に歩いて行った。
大堰堤2
この大堰堤を巻いてさらに1キロほど上がれば、前回尺イワナを見つけたポイント。気持ちはそれを仕留める為に、単なる沢登りとなってしまった。前回はアプローチの仕方が悪かった為にすぐに逃げてしまったのだから、同じ轍は踏まぬと再チャレンジ。しかし居ないんです尺イワナ。じっと待って出てきたのは7寸ほどで、そやつでさえも最初の一投でフライを見切り、二度と浮いてきませんでした、トホホ。
チビイワナ
こうなったらなんでも良いから一本をと、オデコになった事がない河川へ行ってみれば、上流にあるダムからの放水で釣りどころでは無い。右往左往した結果、本流筋で一番入渓しやすい場所ならば、放流ものがすこくらいは残っているだろうと入りました。そして一投目でようやくおチビさんが顔を出してくれた。
川の合流点
この調子で沢の合流点で狙えば大物が出ちゃうかも?なんて、思いながら上を目指しやってきた合流点。色々と投げては見るものの全くの無反応。そして気がつけばもう17時半を廻っていた。帰りを考えて慌てて撤収し車へ戻りましたとさ。昨日は釣りというよりも藪漕ぎと沢登りを楽しみに行ったようなもので、秋の気配は物悲しさを感じる1日でありました。そろそろ湖とシーバスの準備かな。