夏イワナを求めて東奔西走してみる旅(関東甲信越)

暑い。梅雨はどこへ行ってしまったのか・・。

あまりの暑さに長袖シャツの袖を捲り上げて渓流へ分け入ったものだから、虫刺されの跡が日増しに増えていく私。色々な魚を楽しむ私にとって渓流シーズンはあと1ヶ月半しかないので、腕できた虫刺されの箇所を掻き掻きしながら、毎週の釣行計画を妄想しながら楽しんでおります。

さて、渓流シーズン真っ只中。今年はどこも雪が多かったものだから、川の流れは一昔前を思い出したかのように滔々と流れている。そして各地では「イワナ復活」の話が多く入ってきている。そう、ここ10年近くは雪が少なく渇水が早くに訪れて、イワナの生息域は上へ上へと追いやられていたのだが、今年は最近見かけなくなった場所でイワナが釣れているというのである。実際、私もそう感じているところだったので、今回は中越へ出向いてイワナ釣りを満喫してみようでないの! という旅に行ってきました。

イブニング釣りを終えた私は夜遅くに帰宅した訳ですが、その翌日にはなぜか北関東の渓流に立っていました。二日間の総移動距離は800キロオーバー(東京→中越→東京→北関東)。バカにつける薬はありませぬ。そんな今週の管理人は以下の通り。お暇な方はお付き合いください。

新潟の川
今回はマッキーを引き連れて中越の渓流を5河川周りました。まず毎年訪れるA川は釣り人が激混み。釣れている情報でも蔓延しているのかな? 下流部はヤマメで上流部はイワナの川なんですが、下流部でもイワナ半分のヤマメ半分といった感じで、強い流れの中から7寸サイズ中心で釣れます。でも人が多過ぎてやる気が失せたので、途中でやめました。
雪渓
混雑する場所を避けてかなり上流へ行くと雪渓が。この川で一番遅い時期で雪渓を見たのが7月上旬なので、今年もそんな感じで季節が進みそうです。水はものすごく冷たく、虫っけがありません。
雪が溶けない
近寄るとこんな感じ。外気温は26℃くらいありましたが、溶けているスピードはちょろちょろ。山の斜面で道路が近くにある訳じゃないので、残雪置き場ではありません。この場所以外にも数箇所に残雪がありました。
中越のイワナ
釣れるサイズは7寸中心。ヤマメは6寸半ですが、やはり今年はイワナの方が多く釣れました。「雪が多い=イワナが増える」という図式は本当かもしれません。
中越の渓流
2本目に入ったB川は車止めに2台、途中入渓が1台あったので、川だけ見て釣りは諦めました。さらに次のC川の車止めには車が無かったので、3名でゆっくり前進。最初のプールでマッキーが早々に8寸半サイズをゲット。
イワナ
3名で入る渓流の規模では無かったので、釣れたら交代しながら上を目指します。私の順番では堰堤の反転流で9寸半のイワナが飛び出てきました。これが今回の最大サイズ。
中越の釣り
巨岩が多く、小さなスポットを見つけてキャストすれば、イワナがポツポツ釣れてくれます。この川を決めた退渓点まで行き、4番目の川としてD川へ移動したのですが、その大物ポイントにはルアーマンが入渓。水量が多く釣りが難しい状態だと判断したので、E川へ移ることに決めました。
中越のヤマメ
E川は素直なヤマメが多い川なんですが、今年は雑草の発育が良く背丈と同じ草むらを掻き分けるのに少し勇気がいるのです。だって、こんな看板で脅すんだもの。
中越のヤマメ
久しぶりにこの川へ入ったけれど、例年よりサイズの良いヤマメが次々と顔を出す。と、時々イワナ。この場所でイワナを釣ったのは初めて。イブニングまでめいいっぱいやって家に帰宅したのは22時過ぎとなった中越の旅。

北関東の渓流
爆睡した翌日、体を休めれば良いのに北関東の方へ車を走らせてまた渓流へ入ってしまいました。家で寝転がっているよりも同じ昼寝するのであれば、こんな場所でゴロンとひっくり返る方が気持ちいいですしね。ただ、河原で爆睡すると遭難者と間違えられるので気をつけましょう😆
北関東の渓流
前日に満足のいく釣果があったのに、その翌日にはまた魚を欲している私。適当に釣るつもりが結構真剣に釣りあがっちゃいました。で、やっぱりいつもヤマメが釣れる場所で今回はイワナが多し。
スリープノンの代わり
ハッカスプレーを使う人は多いけれど、このスティックはスプレーと違いすぐに無くなる事がないのが良い点。耳やこめかみ、あるいは手の甲に擦り付けることでスプレー同様に虫除け効果があります。また眠い時は目の下や眉毛にこれを軽く擦ることで眠気が吹っ飛びます。覚えてますか? スリープノン。あんな感じかな。コレの難点は車に入れっぱなしにすると、一旦溶けて変形している事で塗りにくくなります。
北関東のヤマメ
この川の場合、イワナの上にヤマメがいるのですが、それが入れ替わっていることはなく、例年通り同じ場所にヤマメが固まってました。最大8寸半まで。いいかげんやめれば良いのに、魚が釣り続くので、帰る時間を忘れてしまいます。
北関東のヤマメ
イブニングは本流でスイングするつもりでいたのですが、いい気になって釣り上がったので、慌てて退渓。がしかし、退渓してから車までの時間を考慮するのを忘れてしまったので、大移動して本流に着く頃にはすでに日没は愚か真っ暗な世界。流石にこの状態で釣りはできないので、素直にアイスクリームを食べながら帰りましたとさ。

思い出にひかれて再訪した新潟は妄想の釣り旅に

松任谷由実の「カンナ8号線」という曲はご存知?

2番の歌詞がこんな感じなんです。

♪〜
カンナの花が燃えてゆれてた 中央分離帯
どこへ行こうか待ち遠しかった 日曜日
いつか誘って昔のように 笑い転げたい
うらまないのも かわいくないでしょう
だから気にせずに
〜♪

ユーミンが失恋ソングをポップにさらりと歌うのですが、この曲を初めて聴いた時に国道8号線の中央分離帯にカンナの花が咲いているのだと思い、それを見たさにオートバイで独り8号線を目指したのです。当時学生だった私は各地にツーリング(釣〜りんぐとも書きます)へ行っていたのですが、気がついたら国道1〜10号線のうち、7と8号の全線を走ったことがないので、7号線の途中あたりから京都まで目指したのでした。後にこの歌に出てくる8号線は環八だという事が分かり私の妄想だった訳ですが、夏の終わりにRD400と一緒に走ったツーリングの旅は今でも忘れません。今思えばその時は失恋した直後でそんなセンチな気分だったのかもしれません。

単に新潟繋がりで昔話を少ししてみたのですが、今回訪れたのは国道8号線よりはずっと東京寄りの場所。相変わらず釣りに対してポジティブな私は台風の影響が少なそうな場所を探し出してお天気と相談し、「これくらいの増水だったら今までの渇水を相殺して、お魚は入れ喰いになるんじゃない?」とおバカな妄想と期待を膨らませたのでありました。

写真の少なさから昨日がどうだったかはあらかた察しはつくのですが、お暇な方は以下の写真をご覧くださいまし。

新潟の渓流
そもそもあれだけまとまった雨が降った後だから釣りは止めれば良いのに、ついポジティブな考えがよぎってしまうのですな。行ってみれば増水は15センチほど。むしろ夏前の平水ぐらいだから、気分はルンルン。でも、周りで鳴くのは秋の虫達なので、一気にセンチメンタルに。
大堰堤
一本めの川は前回の新潟旅では入らなかった川。最上流部へ行かず少し下流からの入渓でイワナ狙い。
ノコギリクワガタ
今までの水位のラインが渇水だとわかるラインが石にくっきり。それを見るととても良さげな流れも、ついこの前までは流れがほとんど無かった事が分かる。なので、ある程度以上水深がある場所とその前後だけをずっと叩き上がる。そして最初の獲物はノコギリクワガタでした😆
新潟の渓流
3人で釣り上がって1本しか出なかったので川を変えて今度は人気河川へ。すでにお昼近くなので、きっと上は釣りの車でいっぱいだろうと思い、あえて入渓のしやすい下流部から入渓(車だらけでした)。私は彼らにこのポイントを任せて、上流にある大堰堤まで一気に歩いて行った。
大堰堤2
この大堰堤を巻いてさらに1キロほど上がれば、前回尺イワナを見つけたポイント。気持ちはそれを仕留める為に、単なる沢登りとなってしまった。前回はアプローチの仕方が悪かった為にすぐに逃げてしまったのだから、同じ轍は踏まぬと再チャレンジ。しかし居ないんです尺イワナ。じっと待って出てきたのは7寸ほどで、そやつでさえも最初の一投でフライを見切り、二度と浮いてきませんでした、トホホ。
チビイワナ
こうなったらなんでも良いから一本をと、オデコになった事がない河川へ行ってみれば、上流にあるダムからの放水で釣りどころでは無い。右往左往した結果、本流筋で一番入渓しやすい場所ならば、放流ものがすこくらいは残っているだろうと入りました。そして一投目でようやくおチビさんが顔を出してくれた。
川の合流点
この調子で沢の合流点で狙えば大物が出ちゃうかも?なんて、思いながら上を目指しやってきた合流点。色々と投げては見るものの全くの無反応。そして気がつけばもう17時半を廻っていた。帰りを考えて慌てて撤収し車へ戻りましたとさ。昨日は釣りというよりも藪漕ぎと沢登りを楽しみに行ったようなもので、秋の気配は物悲しさを感じる1日でありました。そろそろ湖とシーバスの準備かな。