中越のC&Rへ癒されに行ったつもりが、雨乞いしたくなった新潟釣り旅

『雨』というキーワードは、このブログを見て頂いている皆様には馴染みのワード。もはや雨の昭和歌謡ネタは出尽くした感があるので、今頭の中に思い浮かんだ曲は過去に登場しているから使いません。ハイ・・・。

「ハーミットの管理人は雨男なんだろう?」は、もはや否定はしません。先だっての南国釣行は全日程が大雨だったし、そもそも雨は嫌いじゃないしね。特にこの時期の雨は今後の釣行に左右するし、今時期のシトシト雨は釣り人は萎えて釣り場から減るし魚の活性は上がるので、むしろ喜んで出かける私。

今回、中越にある五十嵐川にあるC&Rへ行く気になったのは、今シーズンに入ってスイングの釣りでは全くと言って良いほど魚が掛からず、雑魚さえも釣れないのでロッドから伝わる魚信をすっかり忘れてしまいました。なのでその感覚を呼び起こそうと思ったので魚がいるC&R釣行へ足が向いたのデス。本当は7月の上旬に行こうと思ったのだけれど、「今年は水が無くてヤバイ。」という話が多く聞こえてきたので、他の釣りと振り替えて前倒しで行くことにしました。先だっての離島では雨がヤバイくらい降り過ぎてどうにもならなかったけれど、今の関東には程々の雨が降って欲しいのです。梅雨入りはいるになるのかなぁ・・。

新潟県にある五十嵐川は東京から約350kmの道のりになるので今回は一泊二日。そしてそのスタートはまたしても雨。ここのところずっと雨が降っていないので、良いお湿りで釣りには影響ないだろうと、事前情報も無しに適当にC&R区間の上の方に入ったのですが、その水量を見て愕然。ネットで見る渓相とは水量が全く違うローウォーターではありませんか。水はユルユルと流れ、スイングするほどの水量と水深がないのです・・。

そして今回も迷走の旅が始まるのでした。お暇な方は以下の写真にお付き合いください。


五十嵐川C&R(いからしがわ)
新潟県信濃川支流(五十嵐川漁業協同組合)

C&R区間:こちら(PDF)
入漁料:¥1,000

五十嵐川入漁証
東京から約350kmの場所にある五十嵐川のC&R区間。田園が広がるその上流域にC&R区間があります。その区間はとても長く、ざっと7km程度。僕らはセブンイレブン滝谷店で購入したのですが、その場所から橋が4つ上の白山橋から上流の守門川(すもんがわ)合流までの区間です(一部禁漁区あり)。
渇水の五十嵐川
C&R区間はとても長いので、どこで釣って良いのやら右往左往しましたが、あまりにも水が無かったので少しでも水がある所を探した結果、たどり着いた場所がココ。この看板が設置してある所が、どうやら放流エリアっぽいです。車を停めるのもこの看板ある場所の周辺は駐車スペースがありました。
レインボートラウト
川を見た瞬間にスイングを諦めてシングルハンドのドライを早々に始めた後輩。開始早々すぐにレインボーをキャッチ。
五十嵐川
私はというと、せっかくスイングを楽しみにきたのだからとスイッチロッドを選択。この場所からずっと500mほど降りましたが、水がユルユルすぎてスイングできず、一度もアタリは無し。そしてピックアプする時、水面に浮き上がったウェットフライに飛びつくレインボートラウトを見て、スイングを諦める事に・・。
レインボートラウト
シングルハンドに持ち替えてドライフライを浮かべれば、ハイこの通り。サイズは30センチサイズ中心しか取れませんでしたが、イブニングまで待てば深みのあるプールでお大物が出るのかな? 丹念に叩けばそれなりに数釣りが楽しめます。
ヤマメ
渇水で浅いポイントが多いので水深の無い瀬を丹念に攻めると、ギンギラギンのヤマメさんがヒット。その後はC&Rを外れて上流部を釣り歩いたのですが、水が無い上に虫っけが全く無く釣果が伸びそうも無かったのでイブニングを待たずに宿へ移動。
アパホテル
東京から距離がある場所なので、今回は一泊二日の旅。そして初めてのAPA体験。それにしてもあまりの水の無さに翌日も同じ場所をやる気にならず。この日は午前中を中心にまとまった雨が降ったのですが、中越地方はこの辺から北側はほとんど降らなかったのです。なので各河川の降水量を調べて出した結果は、東京に近い新潟エリアの方が降水量が多かったので、翌日は慣れたエリアで釣りをすることにしました。
渇水の新潟
しかし訪れてみればご覧の通り。前日に降った雨では川の渇水から回復させるだけの水量は無く、難しい展開。とはいうものの、渇水事は魚のいるところがはっきりしてくるので、問題ありません。渇水時の釣り方で気をつけなくてはならないのは、近寄りすぎない事で、いつもより距離を長めにとってアプローチが必要。更に、釣りの格言である『イワナは岩を釣れ』(岩に擦り付けるぐらいギリギリにフライを入れろ)を忘れないように。
イワナの釣り
それを頭に入れておけば、9寸サイズが釣れてくれます。入れ喰いとまではいかないとしても、ここぞというポイントからは魚の反応があります。ただし、渇水事はいつものアプローチで川面を覗きながら釣りをするとイワナはスプーク(怯えて逃げる)してしまうので、いつもよりも距離を取るのでロングレンジの上にキャスティングコントロールがとても重要になります。
新潟の川
入渓点に水が無くとも、上流へ行けば伏流して増えている場所もあるのですが、それは通っていないとわからない事。大水が出ても壊れにくいプール状の深いポイントを覚えておくのも良いでしょう。
新潟のイワナ
イワナのサイズは6寸半〜9寸までで、一本目の川では5本のキャッチ。そのままずっと釣り続けようと思ったのですが、気分を変えて移動する事に。
水が無い新潟
2本目の川はこんな感じで入渓点の水はスッカラカン。しかしプールのあるポイントを思い出してそこまで降ると、ほぼ止水に近い状態なのですが、ポカーンと浮かぶ余裕の尺越えイワナ。相当慎重に近づいたのですが、後方15mまで近づいた時に歩く音で逃げてしまいました。ガックシ・・。
新潟のイワナ
水がある上流へ移動すれば、パラダイスとはいかないまでも、やはり7〜8寸半程度がたくさん遊んでくれます。最近の傾向として上流へ登り過ぎる方が多いので、あえて入りにくい中流域を選ぶと竿抜けしている事が多いので、皆さんもそんな場所を探してイワナのフライフィッシングをお楽しみください。それにしても雨が少な過ぎる上信越地方。本日の東京は雨ですが、今日の上信越も晴れなんですよねぇ・・。お米がちょっと心配。

水無月はレインウェアと友達になる季節

関東も梅雨入り宣言したかと思えば、一気にそれらしい空模様の日が続く。釣りへ出かける前から「明日は一日中雨です。」なんて言われると、気持ちが萎えちゃうだよなぁ。だけどカッパ(雨具)が湿り気を帯びて肌にまとわりつくのを我慢すれば、お魚の活性は一番良い季節なので、初心者でも釣りやすい季節とも言えます。皆さんは雨が嫌いですか?

梅雨入りの時期である6月はなんで水無月というのかをググってみると、なるほど「無」は「の」にあたる連体助詞「な」になるため、「水の月」という意味らしい。確かに、田んぼは水で満たされ、川は荒々しい雪代が収まり、そして空から降り注ぐしとしと雨。まさに水に満たされた6月です。

予報では朝から晩まで雨。辛うじて昼間は少し収まるが、夕方からまた雨模様みたい。そんな状態なのでまずは各地の河川の水位チェックから始まり、そして外気温、さらに天気予報を重ねて絞り込んだのは、福島会津方面、新潟湯沢方面、山梨中部、木曽福島の4択。その4択からどれを選ぶかは今までの釣り感に頼るのみ。そして今回選んだ場所は以下の写真の通り。

今回の教訓:漁協のおじさんの情報は半信半疑でも真意を確かめよ

山梨県の渓流
今回選んだ地域は山梨県中部。何年か前の台風で渓相が様変わりしたけれど、大分時間が経ったので行ってみたくなった。着いてみると私ら意外に馬鹿はいるもので、林道の車止めには2台の4WD。仕方なく別の川へ。といっても移動に1時間近く掛かるんだよね。そして移動して来たこの川。いつもはもう少し下流へ入るのだけれど、今回は林道を突っ走ってかなり上流へ。
源流のイワナ
今回は川の規模に対して3名での同時入渓なので、適当に感覚を開けて釣り登るのですが、こんな時って、すでに上流へ行った人間が、すでに狙ったかどうか分からないポイントが続くので、取りこぼしが出てしまうのが難点。それでも良い深みにはそれなりにいるので、全員8〜8寸半サイズのイワナを雨の中キャッチ。堰堤が多い川なので巻きが少し面倒だけれど、いっぱい歩いて良い運動になりました。
山梨県で釣りをする。
その川を上り詰めると、上流にはまたしても車が・・、なのでそこで終了。仕方なく下流へ降り入り直すことに。入り直したその場所は以前に熊と遭遇した場所。確かこんな雨模様でこんな感じの日だったなぁと入渓してみましたが、2度目の接近遭遇はありません。
源流のイワナ釣り
熊に警戒しながら恐る恐る釣りをしていると、最初の小さな深みですぐにヒット。上流側に入った仲間もすぐにヒットしてました。
フライフィッシングで釣るイワナ
その後もヒットは続きましたが、200m位進んだところで、魚影はパタリとなくなりました。
渓流釣り
魚影が途絶えたところで漁協の監視員の方に会い、この辺は魚を放していないからいないんだとか。なので僕らが釣っているのは天然物だという事らしい。で、こんなところは釣れないから、もっとずっと下流でやるか、いっぱい釣りたいのならば、◯◯川の◯◯へ行きなさいと言うお言葉。本当かな、その魚影が濃いという場所。ちょっと遠いけれど、行ったことがないポイントだったので、半信半疑で移動することに。そして、この時点で天気予報は外れて、晴れ間が覗いてきた。
山梨県のアマゴ
たどり着いた新たな川はいつもならばずっと下流を釣りしてます。指定の場所へ行ってみると、ありゃ、本当に魚が浮いているじゃありませんか。私は忍者のように入渓し、魚の背後からそっとプレゼンテーション。一発でキャッチ。随分と緩いところにいるなぁと思ったけれど、釣り上げてみればアマゴでした。
いっぱい歩いた渓流
その渓相は樹木が日差しを遮り、木漏れ日が渓流に陰影を作る穏やかな流れ。入渓は割としやすく、遡行は楽だと思います。もうちょっと早い時間に来たかったなぁ、と思いつつもあと数時間で暮れてしまう釣りを堪能します。魚はイワナとアマゴが半々で、とある淵には尺超えアマゴがドーンと浮いてましたが、強敵でキャッチできず。
渓流のアマゴ
今日の予定では15時ごろからは雨予報だったので、午後は早上がりして温泉にでも行こうよ、なんて言ってたのに、暗くなるまでめいいっぱい釣りを堪能しましたとさ。この川はもう一度訪れて、キチッと釣りをしたいですな。

明けおめの釣りは土砂降りの管釣りから

年が明けて早10日過ぎ。年末最後は管釣りで今年の初釣りも管釣りからスタート。本当はね、本栖湖へ行こうと思って用意していたのだけれど、そちら方面は雪予報。そして東京周辺は1日を通して雨予報と言う嬉しくないお休みになってしまった。とは言っても家でじっとしている事が苦手な私なので、サクッと管釣りでも行ってさっと帰ろうという寸法です。そして天気が回復するのであれば、次いでに鯉でも狙ってみようかな。

家を出る時はすでに雨。管釣りへ着いて少しは雨脚がおさまってきたけれど、それでもレインウェアはビチョビチョな位の雨。管釣りは貸切状態でお魚が沢山釣れるのは良いけれど、ずーっと雨だとモチベーションが上がらない。なので今回は人が居ないから管釣り全体を使ってめいいっぱい楽しんじゃいます。まず最初のうちはパイプから流れの筋を川に見立ててダウンクロスのウェットフライのスイング練習。釣ってはワンステップダウンし、流れが緩くなったらロッドで引いて自分でスイングスピードを上げて釣るスタイル。流れがなくなったところで今度はグラスロッドえ遠投する遊び。多少沈めてスローリトリーブをすると、終始アタリがあるのでお魚はかなりのヒット率。こんなことが出来るのは人が来ない土砂降りの日ならではのことですな。

なんだかんだで3時間券をめいいっぱい楽しんだ時点で雨脚はおさまり始めたので、場所を移して今度はコイパン(パンのチャミングでドライフライフィッシング)をする事に、なんか久しぶりだなぁ。

僕らが鯉のフライフィッシングを楽しむ場所の魚たちはとてもグルメでして、パンの銘柄が『超塾』か『芳醇』でないと喰いが悪いんです。いつものコンビニでそれを仕込みに行ったのですが、残念ながら売り切れ。そして駐車スペースは工事にてクローズ。さらにコインパーキングは駅前のせいもあってか、全て満車という追い討ち。でも銘柄の違うパンを買っちゃったから、ロッドを出さないと気が済まないので、パーキングが空くのを待ってようやく第二ラウンドへと突入したのです。

「♪雨・雨降れ降れもっと降れ〜、私のいい人連れてこい〜♪」また口ずさんじゃった八代亜紀。雨から逃れるために車の中で小さく刻んだパンを川へ投げ入れるも、50個撒いて鯉がようやく一匹反応するぐらい反応が悪い状態。「ワシャ、超熟しか喰わんのじゃ!」と鯉が言っていたとかいないとか。僕らはただ氷雨を浴びて、ずぶ濡れの初釣りを終えました。お〜寒ぶ!

この時点で時計は13時30分。どうするよ、と考えた二人は一度車を置きに戻って居酒屋へ足を向けるのでありました。あ〜美味い、たらふく食ったよ、焼き鳥。こんな釣りあなたは真似たいですか?

ファストフリットのしなり。
考えてみれば年末最後の釣りも行くところが無くてひとり朝霞ガーデンに行くと、そこにはやっぱり釣り仲間がひとり。釣り終えた後はやる事ないから居酒屋へ行って焼き鳥食べてましたなぁ、なんかデジャブみたい。
コーホーサーモン
天気が悪すぎて光量が足りず、写真はピンボケばかりなのでまともな写真がありませんでした。釣果のほとんどはレインボーでたまにコーホーサーモンが少し。フライはボックスの隅にあった残骸のみを使用。
コイパン
コイパンとは角切りに切ったパンを撒き、それに寄ってきた鯉をパンに似せたフライで釣ると言う、かなりめんどくさい釣り方。でもそのめんどくささがフライフィッシングなんです。土砂降りの中、そのパンを一斤撒いては見るものの、コイさんの反応は全くと言って良いほどなし。悔しいからもう一斤買ってきて撒こうとも考えたけれど、もうビチョビチョなので心が折れました。その後に飲んだバイスサワーが私の血液を温めてくれるのでした。