解禁前の練習がてらに『丹沢 ヤドリキY.G.Lスポーツフィッシングエリア』へ行ってみた

明日から渓流の全国一般解禁ですが、皆さんの準備はいかが? 私はというと相変わらず釣りへ行く直前にフライを少し補充するという形をとっているので、フライの持ち玉が少なく非常に困っています。来週の火曜日までにはフライをたんと巻かにゃならんのですが、その前に海へ行く予定があったり、いい加減確定申告をヤラネバと、忙しい日々を送っております。

とはいうものの、休みを返上して仕事に励む選択は釣具屋店主には毛頭無く、お客様に釣りへ行って頂く為に、何か良い場所はないかと画策するのです。このブログでは冬の間に東京から近いC&Rや管釣り場を順番に紹介してきたのですが、そろそろネタ切れ。仕方なくインターネットの力を借りて過去を思い出しながら探っていると、ふと寄居のYGLを思い出したのです。早速ググると、残念ながら2010年5月で営業は終わってしまっていたのですね。では同じYGLといえば 寄(ヤドリキと読む)はまだやっているのかとそちらを調べれば、こっちは営業しています。

そういえばこのYGLってどんな意味なんでしょうか? 勝手にこの二つの管釣りは関連の管理釣り場だと思っていましたが・・。最初の『Y』はどう考えても『寄』だと思うのですが、そのあとの『GL』はなんなのでしょうね? このページを見て後日、『丹沢 ヤドリキ Y.G.Lスポーツフィッシングエリア』へ行く方は、YGLの意味を是非聞いてきてくださいな。

今思えば私が最後にヤドリキYGLに訪れたのは、世附川にC&Rがあった頃だったでしょうか。当時はどちらかで入漁証を買うと、どちらにも行けるというシステムで、世附川で半日遊んだら午後はヤドリキという遊び方をしていましたっけ。という訳で17〜8年振りに出掛けたヤドリキですが入漁料は安く、驚くほど良い渓相へ様変わり。そんな今週のヤドリキの様子は以下の通り。お時間がある方は、一般河川へ挑む前の練習場として楽しんでくださいな。


丹沢 ヤドリキY.G.Lスポーツフィッシングエリア
交通:新東名高速 新秦野IC下車・県道710線で中津川上流方面へ10分ほど
入漁料:基本料金 ¥2,500(5時間)延長は1時間¥500
入場上限あり:上限15名様まで(途中で帰る方がいらっしゃるので、午前と午後の部5時間づつ各15名と考えるのが良いでしょう。予約はできません)
主なルール:キャッチ&リリース・バーブレス(フライフィッシング・テンカラ・ルアーのみ)
必ず必要なもの:ウェーダー(管理小屋へ行くにも渡渉するので、必ずヒップウェーダー以上の装備が必要です)
備考:駐車場と管理棟は離れています。全て準備をした状態で、管理棟へ向かいますが、下流へ100mほど行った見えない場所にあります。管理棟までは渡渉を2回しなければなりません。また、現地には飲食関係は何もありません。寄交差点入り口にある「セブン-イレブン 秦野菖蒲店」で、用意していきましょう。

ヤドリキ
車は一番上の写真の「YGLヤドリキスポーツフィッシングエリア」の看板の近くに止めましょう。そのすぐ下が川になります。一度離れると車に戻ってくるのが大変なので、全てのタックルと飲食物を確認の上、写真の様に川を対岸へ渡渉し下流へ向かいます。この釣り場はおよそ1kmくらいの区間で下流に向かってその釣り場があります。
YGLの管理小屋
小屋をちゃんと撮影するのを忘れちゃいましたが、以前よりも川が大水により掘られ、一段低いところに川が流れています。小屋に着いたらお支払いし、状況とルールの説明をしてくれます。渡渉のレベルは低いですが、高齢の方は雨の後などの増水時は避けた方が良いでしょう。前日にYGLのfacebookを確認する事をおすすめします。
YGLヤドリキ
渓相は昔とは比べ物にならないくらい雰囲気のある場所になり、一般渓流で釣るのとなんら変わりがありません。魚のコンディションは抜群なので、その理由をお聞きすると「魚のサイズは20センチ前後しか離していません。」との事。要は遊泳力のないボロボロなマスは入れても落ちてしまうだけなので、入っていません。よってコンディションの良い魚体で育った魚ばかり。さらに、ヤマメが多いのもその特徴。
ハヤ
で、例によって私はフライを全く巻かずに来て、さらにドライで釣れるだろうと思い、ニンフなし。しかしこの日は強風と寒さでライズが全く無い。いくらドライを流しても何も反応はなく、ハヤだとわかっている魚をミッジでようやく一本釣るという、しょうもない私。というか、しばらくハヤを釣ってなかったのでちゃんと狙って釣ったのデス。立派でしょ、このハヤ。
YGLで遊ぶ
ヤバイこの状況。車に戻ってもニンフは無いので、フライパッチを見回すと、端っこの方に12番ほどのクリーム色の壊れたビーズヘッドピューパがありました。それを使ってみると、すぐにヒットし一安心。
レインボートラウト
レインボートラウトの平均は25センチ程度。ヒレは綺麗な鱒ばかり。
レインボートラウト
ちゃんとニンフを用意している後輩はイレグイです。暖かい日は普通にカゲロウが飛ぶのですが、この日は強風と寒さに翻弄されてしまい、ニンフオンリーの展開。とはいうものの定点でフィーディングする立派なヤマメを発見し、それに向かってドライを投げ倒す私。しかし無反応。ニンフ無いしどうするか考えた挙句、ミッジボックスに入っていたブラッシー20番(コパーワイヤーを巻いたミッジピューパ)。を流して見ました。
ヤマメ
フライは軽いのでサーフェイスフィルムに浮いてしまい、表層をトロ〜ンと流れると、そのミッジピューパをゆっくりと加えるのでした。してやったりのこの魚体。ギンギラギンのヤマメ(サクラマス系)です。
YGLのポイント
各ポイントにはアルファベットの看板がA〜Eまであり、最下流部のEまで行くとその先はゴルジュ帯になり降られません。この釣り場は自然渓流と遜色ないレベルなので、数釣りをするというところではなく、一匹のプロセスを楽しむ数釣りに飽きた方がレベルアップしたい人向けです。良い季節に入れば普通にレインボーがバンバン釣れますが、ヤマメを狙って釣るのはそれなりに難しいので、それを楽しんでください。
YGLのヤマメ
その後、1個しかないビーズヘッドピューパが壊れるまでレインボーを釣り続け、渓谷に陽が入らなくなった時間を見計らって退渓しました。初心者にはチョット厳しい釣り場ですが、最近の管釣りはとても入漁料が高いのでココは安心して楽しめます。仮に土日に行って人がいっぱいで入れなかった場合は、ゆっくりと自然を楽しみながら管理人のお母さんと一緒にお喋りをお楽しみください。イブニングにはきっと良いヤマメを釣る事が出来ますヨ。

 

探せばまだあった、関東圏のC&R区間『鮎沢川 冬季キャッチ&リリース』へ行ってみた

本日の外気温はすでに3月の気温を超えて4月上旬並みとな。地球温暖化を肌で感じる昨今。鮭鱒類は年々その釣り場を追われて釣りづらい状況になってきているので、「いつかは釣りたい。」なんて呟いている方は、その願いはきっと叶わないですよ。釣りたいと思ったら直ぐに行動に移しましょう。

さて、先週の惨敗があったので愛媛の加茂川(2/1解禁は岐阜県と愛媛県の一部)でも行こうかとも考えたのですが、流石に連チャンで遠出は出来ないので今週は大人の恋、ではなく鯉でもしようかな。そもそも3月まではフライを巻かないと例年同様に持ち玉の少なさに解禁どころでは無いのでタイイングに力を入れないとヤバくなってきました。

気持ちはすでに鯉に恋しようと思っていた矢先、お客さんから「管理人さん、まだまだありますぜC&R区間」とブログネタにと紹介されたのは、御殿場にほど近い鮎沢川。ここにC&R区間があるのだけれど、漁協のHPが存在しておらず、情報が少ないので、そのお客さんの情報のみで出かけることになったのであります。

今シーズンは2/20までですが、同じ場所で3/10からはアマゴ釣りで賑わうそうな。ま、将来のために今回はどんな場所かを確認しつつ出かけてきましたので、お時間がある方は以下をご覧くださいまし。


鮎沢川 冬季キャッチ&リリース(鮎沢川漁業協同組合)

場所:東名高速 足柄スマートICを降りて足柄駅方面へ約10分
(電車利用だと足柄駅下車で目の前です)
駐車場:あしがらふれあい公園駐車場利用(こちら
入漁料:2日券¥2,000(温泉利用した場合は1日券)シーズン券¥5,000(釣りチケ・フィッシュパス利用可能)
注意点:冬季C&R区間は2/20まで。一般解禁は3/10予定

鮎沢川漁業協同組合
ここの釣り場は釣りチケやフィッシュパスでチケット購入出来ます。この券を持って近くの「あしがら温泉」に行けばこの券と交換で温泉に入れます。フィッシュパスでの購入だとその恩恵は無い模様。釣り場は足柄駅の真ん前なので、ハッキリ言って電車で来た方が良いかも? 入漁証を購入する「ニューデイリーヤマザキ」は駅前だし、ポイントはその直ぐ裏なので歩いて直ぐです。
鮎沢川
車で来た場合、東名高速道路足柄スマートIC降りて、足柄駅方面へ。その下流にあるあしがらふれあい公園の駐車場を利用とのこと。この金太郎橋下流にある堰堤がC&R区間最下流部。
レインボートラウト
金太郎橋の上でパンを撒くオバサマが白鳥に餌付けしていたのだけれど、そのおこぼれを60cm程あるレインボーが食べてました。その姿を見て簡単に釣れるかと思いきや、最下流部のプールは強敵。なので、少し上流に上がってサイトフィッシングにて別の個体をキャッチ。朝イチは寒いので、サイトニンフィング。
千束橋
千束橋から覗くと大きな魚影。梯子を降りてそっと近づきプレゼンテーション。スレッカラシですが、丁寧に何度もキャストを繰り返すと喰いついてきます。
足柄みずべ公園裏
ニューデイリーヤマザキ(足柄駅前店)裏にある足柄みずべ公園前のプールはお魚がいっぱい見えるポイント。但しスレてます。お昼近くにはコカゲロウのハッチがあるので、ドライフライフィッシングが楽しめました。
レンボートラウト
コカゲロウのハッチに合わせてフライはコンパダンに変えてダウンクロスで流すと、デッカイ個体が喰いついてくれます。ここの魚は平均45〜55センチ前後で、大きものは60センチを超えてきますので、コンパラダン20番に7Xでのやり取りはヒヤヒヤもの。
向田橋
C&Rの最上流部は写真に見える向田橋を超えて上流にある堰堤まで。C&R区間内のほとんどの場所や遊歩道があるので上から見て魚を探し、下へ降りて釣るというスタイルで楽しめるので、ずっとサイトフィッシングが楽しめるからハンティング感覚。魚が大きすぎるから、誰でも見つけることができるでしょう。
レインボートラウト
この日は強風にてライズがあるのは風がおさまった間だけ。その時にうまくダウンクロスで流せるとドライが楽しめます。初心者の方はルースニング(インジケーターの釣り)で、ニンフは16〜20番ぐらいが良いでしょう。
ファイトシーン
めちゃくちゃ浅い所でもお魚は入ってましたので、満遍なく放流されているのでしょう。C&R区間はおおよそ1.5キロくらいかな?ゆっくり釣り上がればたっぷり楽しめます。
レインボートラウト
冬季のC&Rは20日で終わりますが、3/10からの一般解禁からもこの区間はC&R区間であり、尺アマゴの放流があります。尺ものにチャレンジしてみたい方は今後もこの場所でフライフィッシングが9月末まで楽しめるので、チェックしておきましょう。

予想外の展開になった白銀の奥会津にあったロストルアーズ

最近は本栖湖の話が多かったので、今週は何か違うことをしようと思った先だっての火曜日。第三火曜日はマッキーを連れての釣り研修の日なので、今回のテーマは行った事のない管釣り探訪ということに。とは言っても意外と方々に顔を出しているので、なかなか良さげなところが見つからなかったのだけれど、この秋に数名のお客様から『ロストルアーズ』さんが面白いという話を聞き、そこへ行ってみたいという気持ちになり下調べ。

「で、それはどこにあるんですか?」
「奥会津です。荒海川の近くになります。」

げ、そんなに遠いの?と一瞬思いましたが、調べてみると東京から約200キロ。白河フォレストへ行くと思えばそんなに距離は変わらないのかな? 車の運転は往復マッキーに頼むことだし、ここは遠出しても良いかなという気持ちで東北道を北へ向かい、行き慣れた西那須野・塩原ICを降りました。

「ところでさ、昨日から日本海側って大荒れじゃない? 奥会津は影響ないのかな。」

なんて呑気に車中で話をしていたら、その道中にある箒川C&Rには少しの積雪。釣り人はチラホラ。こんな寒い日でも僕らみたいなお馬鹿釣り人は他にもいるんだなぁ、なんて思いながら先を急ぎました。塩原温泉を過ぎて尾頭峠近くになる頃には山は真っ白けになり車道には積雪が・・。東京はずっと天気だから全く気にしてなかったので管釣り釣行とあって持ち物は軽装。すでにこの時点で20センチ以上の積雪で、進むにつれて不安は募るばかり。

以前あった上三依のC&Rを過ぎる頃には、周りの風景はすでにスキー場に向かっている雰囲気。私の車はノーマルタイヤなので、スタッドレスを履いたマッキーのキャラバンでホント良かったです。現地に到着する頃にはその雪はさらにマシマシで、到底釣りをするような雰囲気ではありません。私は雪を全く想定しないで来てしまったので靴はスニーカーだし、レインウェアは下を持ってきていなかったので戦意喪失。そんな中マッキーと釣り仲間は、

「さ。やりましょうか!」と、やる気満々。

私はマッキーのレインウェアの下を借り、スニーカーで雪道をラッセルしながら釣るのでした。そんな風景は以下の通り。こんな豪雪じゃない時に行きたかったなぁ・・・。

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ロストルアーズ
住所:福島県南会津郡南会津町滝原字龍沢原1732-1(ヘリコプターでも行けるとHPには書いてあります
TEL:0241-66-3266
入漁料:1日¥4,500
交通:東北自動車道 西那須野塩原IC下車那須塩原温泉方面へ。国道121号線を経て荒海川を少し上流へ行った場所。東京からおよそ3時間弱です。
フライルール:オールキャッチ&リリース・バーブレス使用・16番よりも大きいフック使用・ラバーネット使用・魚に触れないこと・グローバグやペレットフライ禁止・インジケーター禁止
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ロストルアーズ
見てくださいこの雪。前日から降り続いて50センチだそうです。車は駐車場に上げることが出来ず路上駐車。私以外は気合いを入れて用意してます。そもそも論なのですが、どの時期が良いのかも聞かずに来たので、本来はもう少し暖かい時期に行くのが正解なのでしょう。こんな日だったので、もちろん私たち以外は誰もいません。
ロストルアーズのロッジ
名前が「ロストルアーズ」なので、ルアーよりのお堅い管釣りかと思いきや、オーナーさんはとても気さくな方でした。ただお魚は大変大事にされているので、そのルールには従いましょう。特にフライではインジケーターの禁止・ペレットやグローバグの禁止・16番以上の大きなフライを使用という事を覚えておきましょう。お魚はキャッチ&リリース必須です。
ロストルアーズ
釣りのポンドは二つあるのですが、この日は一つのポンドを閉めていて、そちらはお魚の調整池になってました。ポンドの大きさは大体50×100m位かな? 水質はクリアで水深は見る限りそれほど深くない。まずは一周回って様子をみようかと思ったが、何せ私はスニーカーでして、先を行くマッキーに道を作ってもらわないとシューズがビショビショになっちゃいます。
雪のロストルアーズ
先に進んだ二人はすでにお魚キャッチ。誰もいないのでお魚は全くスレていません。私は黒のゾンカーを結び二人が道を作った場所を釣っていきます。
レインボートラウト
噂通りにお魚のコンディションはすこぶる良く、全ての魚が胸ヒレの欠損がなく、尾鰭もピンとしていました。お魚の平均サイズは30センチくらいで大きいものは50センチほど。そしてここ生まれのオチビちゃんがいるので、フックサイズは小さくするとそのオチビが掛かってしまうので、私はゾンカーの8〜10番を中心に使いました。
ロストルアーズ
水深がそれほどないので、タックルはWF5Fにリーダー10フィート3Xを使用。ティペット4Xを50センチほど足してキャスト。着水後10秒後からデッドスローでフライを弾き始めると、その途中でロッドの先から魚信が伝わるのでアワセましょう。大きいフックを使っていればチビはかかりませんので、フックサイズは8〜10番がオススメです。
レンボートラウト
今回のアタリフライはゾンカーのブラックのようで、黒系は終始アタリがある状態。試しに他のカラーのゾンカーも使ってみましたが、ヒット率は圧倒的に黒です。
ロストルアーズ
入れ食い状態は最初の2時間位。その後はスレ始めたので、フックサイズを多少落として黒系やタン系を使うと、ずっと釣れます。ヒレピンなので引きが強くジャンプも良くするので、そのファイトがとても楽しい管釣りです。ついでに白銀の世界は音もなく静かなのですが、管理小屋から流れるクリスマスソングがそんな時期なんだと認識されました。というか、なんかその辺からトナカイが出てきそうな雰囲気(笑)。
レインボートラウトとゾンカー
午前中だけでお腹いっぱいになるくらいつれたので、体も冷えたので撤退しラーメン屋にGO! 今回はこんな雪の中の釣りでしたが、秋の紅葉シーズンの雰囲気を想像すると、再訪したいなぁと思える環境とお魚のコンディション。のんびりゆっくりとした時間を楽しみたい方向けの管釣りです。

本栖湖でオデコを喰らうよりも10倍ダメージを受けたC&R区間のお話

私の釣りは夢を追いかける冒険的な釣りが多いのでオデコなんて茶飯事。だから大抵の事ではへこたれません。しかしこれがC&R区間だったらどうでしょう? お魚がいる事が前提でお持ち帰り禁止ですぐにリリースというルールであれば、お金を払ったらそれなりの魚信があるというもの、と思うのが普通だと思います。

先だっての火曜日の事。そろそろ本栖湖のシーズンなのだけれど、もう少し皆さんに今年のC&Rの情報を提供しようかと、とある漁協が管理するC&Rへと出かけたのです。C&R区間なので釣りは焦る必要も無く、水温が温まる時間に行けば良いのでゆっくりの到着で午前8時。着けば釣り場には人影が全くありません。入漁証を購入する所定の場所には漁協員さんがいたのでその状況を伺いました。

「あれ?本日は僕ら以外に釣り人はいないのですか?」
すると漁協員さんはこう言ったのです。

「ん?これから来ると思いますよ。ただ、放流日は明日なんだよね。」
「?? でもお魚はいるんですよね。」

漁協員さん曰く、解禁日にちゃんと○匹は入れてあるので、色々な場所を探ってくださいとのご返答。ふむ、まぁC&Rだから魚がいないなんて事はないでしょうと、管釣り半日料金並みの入漁料を支払いました。

釣り場は例年に比べるとかなり濁っており水位が少し高め。少し濁っているのでサイトフィッシングは難しそうである。とりあえず手堅く釣りたかったので最初はルースニングでC&R最上流部から探っていき、釣りくだるという戦術で。相方は人気のポイントで粘る戦法なので彼を残し私は延々とフライを流し続け下流へと向かいました。

その結果、最下流部まで流し続けてアタリは一度も無し。そして釣り人は一人もいない・・。この時点で既にお昼過ぎ。かなり焦り始めた二人は良さげなポイントを手法を変えて探るも何もなし。私はルースニングをスイングのウェットにしたり、ドライを投げてみたりと色々と試しましたが、そもそも全くハネもないし魚影もない。アタリのコツンすら無い。

まがりなりとも釣具屋の店主であるから釣れない事は無いとたかを括ってましたが、全ての手を尽くしても何も反応がないのは初めてのこと。陽が傾く制限時間いっぱいまでやって何もありませんでした。

一緒に行った仲間と見合わせて一言、「本栖湖でオデコを喰らうよりも辛い。これだったら本栖湖へ行けば良かった・・。」と同じ愚痴をこぼしました。肩を落としながら帰り支度を済ませ、その場を去ろうとすると、C&Rの終了時間を見計らったかの様に地元ナンバー銀色のジムニーが入ってきた。その場所は釣り以外には全く用が無い四駆しか入れない場所。あぁ、やっぱりな。憶測ではあるけれど、魚がいない訳を実感した一日でした。

本来ならばここに写真を記載してどこの漁協かを書いても良いのですが、他の漁協さんを見習って改善してくれる事を望んでいるので、その漁協さんの名誉の為に場所は伏せておきます。もっともこんな状態が続いたら、長くは続かない事でしょう。

この冬は遊び場がいっぱい、新しい酒匂川C&R区間の様子を報告

いつもの年ならばシーバス三昧か本栖湖でカメムシを浮かべている頃なんですが、皆さんに寒い時期も釣りへ出掛けてもらえるように、新たなフィールド開拓を続けている管理人です。といっても誰でも釣りやすいC&R(キャッチアドリリース)区間のお話デス。

10月の半ばを過ぎると各地で河川を利用した漁協管轄のC&R区間がオープンするのですが、年を追うごとにそのフィールドが増え続けています。現在のC&R区間をざっとあげると群馬県では神流川吾妻川利根川。栃木県には箒川鬼怒川渡良瀬川。埼玉県には浦山川。東京(実際には山梨県)には小菅川。静岡には黄瀬川芝川。そして神奈川県には早川があるのですが、その近所にある酒匂川が今年からC&R区間を始めました。

ちなみにハーミット的お客様に人気があるスポットを三つ上げると、鬼怒川と箒川、それに早川でしょうか。魚が大きくて場所が広い所がその人気を支えているようです。さて、今回訪れた酒匂川の下流には開成フォレストスプリングスがあり、際上流部には丹沢湖や鮎沢川があるのですが、今回オープンしたC&R区間はJR山北駅付近でシーズン中は鮎釣りで賑わう場所。河原は広く丹沢の綺麗な水が注ぐ中流域。マーヴェリックさんはこの近所なので、先だってのイベント用にお借りしたスコットロッドをお返しするついでに行ってみることになりました。

以下は昨日の様子です。お暇な方はその様子をご覧くださいまし。

酒匂川キャッチ&リリース区間の駐車場
都内から約90キロ。東名高速道路の大井松田ICを降りて山北方面へ。東山北駅を左折して道なりに進むと新大口橋に当たります。その直下がC&Rになりますが、入漁証は橋を渡った先にある「セブンイレブン南足柄大口橋店」で購入しましょう。入漁証を購入したら今通った橋をもう一度渡り、そのたもとにある「大口おとり店」の看板を左折します。一見すると工場の敷地内みたいに思えますが、砂利道を奥に進むと河原脇まで出られ車が止められます。この場所以外にも駐車場がありますが、現在河川工事の為、他の駐車場が使えません。
大口橋下の駐車スペースから橋を望む
大口橋の下にあるC&Rを示す看板。この橋を境に上流部は岩瀬橋まで。下流部は文命床止工(尺里川合流下)までの約1.5キロくらいの区間になります。現在は多くの場所で河川工事をしており、釣りはその範囲でできるのですが、下流部は工事箇所が多く、それを避けて通らなくてはならない箇所があります。
大口橋上
到着は8時ぐらいで、まずは大口橋上の直角に曲がるいかにも良さそうなポイントからスタート。この場所には数名の方がいましたが、時間と共に釣り人が増えていきます。しかし、放流されてまだ魚が馴染んでいないのか、ルースニングでいくら流してもアタリがありません。周りの人に聞いてみると、朝イチにルアーの方が釣れたのみで、反応は薄め。
大口橋下流
日が高くなるまで何度流しても全く反応がなかったので、仕方なくポイント移動。大口橋左岸の護岸上から見える浅瀬の中にレインボーを探すと、鮎の群れに混じって3本のレインボーを発見。サイトで狙おうと降りていくと、浅過ぎて魚はすぐにスプークします。これを繰り返すこと何十回。あぁ、こりゃワシにも手に負えないと思い、この場から撤退。
岩流瀬橋下の流れ
岩流瀬橋から下流には良さげが深みがいくつかあるけれど、午前中は釣り人がギッシリで入れなかったが、午後には人がいなくなったので岩流瀬橋に向かって登りながら探ってみた。お魚は深みに40センチ弱ほどのサイズがいくつか見えるのですが、ルースニングでは全くの無反応。一旦一番上までルースニングで探るもインジケーターは一度も沈まず。なので今度は折り返してはウェットに変更し、下流に向かってダウンクロスで流すことに。
酒匂川のレインボートラウト
午後の陽射しが川底まで照らすお陰で丁度良い具合にレインボーの定位するのが見えたので、その魚の前をフライが良いスピードで流れるように調整するとガツンと来ました。サイズは40センチ弱というところ。
魚がキャッチできたことで一安心し大口橋に戻ると、何も無いだだっ広い砂底の上をレインボーが見えるではありませんか。こうなると雰囲気はボーンフィッシュのサイトフィッシング。しかしレインボーはフライを投げると逃げてしまう。なので先にフライを入れておいて魚がその付近を通過するときにフライを動かして誘うと反応してきます。夕方まで粘ればこのポイントでお魚を取る事はできたと思うのですが、マーヴェリックへ行く用事があるので13時半で終了。
レインボートラウト
酒匂川のC&Rは始まったばかりでまだなんとも言えませんが、他のC&R同様に放流し始めてからのしばらくはフライよりもルアーに分がある状態で、魚が馴染んでルアーの反応が悪くなる頃からフライが釣れ始めます。今回は始まった直後で魚は見えても反応が悪い状態だったのですが、時間と共に改善してくると思います(11/3に追加放流があるとのことなので、それ以降が狙い目です)。いずれにせよ、安く遊べるC&Rが増える事は、釣り人には大歓迎なのであります。

HMT・フライスクール&BBQ親睦会2023(リヴァースポット早戸川)

ブログを振り返るとこのイベントが最後に行われていたのは2018年の事なのですね。長かったなぁ、コロナでの封印期。2019年に開催出来なったのは確か台風の影響だった気がしますが、5年ぶりの開催となりました。

その最中にリヴァースポット早戸川は様変わりし、以前は下流部だったルアー&フライ釣り場は、現在は上流がルアー&フライの釣り場になっています。中央にある管理施設から上になるので、BBQは以前エサ釣りエリアで使われていた有料エリアで行う事になり、今回はその施設利用での初開催になります。

このイベントの内容を大まかに説明しますと、午前中は初めてフライフィッシングを楽しむ方のワンツーマンの指導やキャスティングスクール。その最中にメーカー様からお借りした試投用ロッドで実釣したりキャスティングスクールなどをしたり。

昼食は水道橋にあるベースキャンプさんに出張をお願いし、BBQを振る舞ってもらう豪華なランチ。午後にはワンフライトーナメントが行われます。ワンフライトーナメントとは、フライを1個だけ使用し、1時間で何本釣れるかを競うトーナメントで、ハーミットではオープン当初からこの企画を幾度となく行っています。

今回はいつも以上に多くの方にお越し頂き、てんやわんやの一日でしたが、常連さんのサポートやお手伝い頂いたフルックスさんのおかげで何とか乗り切ることができました。今年も事故もなく無事に過ごせたことにお礼申し上げます。また、多くのメーカーさんのサポートがあってこそのイベント。今回もご協賛頂いたメーカー様に深く感謝しております。

ご協賛メーカー:フルックス様マーヴェリック様キャップス様C&F様E&E様ティムコ様キャニオンワークス様・他

今回の参加された楽しそうな皆さんの様子は以下の通り。今後もこのようなイベントが続けていけるように、ハーミットは頑張ってマイリマス。

リヴァースポット早戸川のBBQ施設
以前は河原でタープを張ってその下でBBQでしたが、今回はBBQ施設を2ブロック借りての大所帯となりました。フルックスののぼりを目印に午前7時ごろからの受付で、早めにきた人はBBQ会場で座談会。
夫婦でフライフィッシング
ご夫婦や家族で参加される方が多いのも今回の特徴で、ほのぼのとした光景が各所で見られました。
ルアーからフライフィッシングへ
全く釣りをしたことがない方がフライを始める場合もあれば、手慣れたルアーフィッシングを今回は封印し、フライフィッシングを教わりに来た方もいらっしゃいます。
管釣りは色々な釣り方やフライを試す事ができる実験の場所でもあります。
フルックス社のご協力
用意されたフルックスブースでは、ティペット争奪「じゃんけんぽん」大会など。じゃんけんに勝つと購入したティペットが2倍になります。負けてもオマケがついていたので、かなりお得な企画でした。
ハーディウルトラライトシリーズ
今回試投用ロッドとして用意されたのは、スコットFSシリーズ・GSシリーズ・Gルーミス IMX-PROv2・ハーディウルトラライトシリーズの、それぞれ5番以下を用意。ズラッと並べている写真を撮り忘れちゃいました・・。
ワンフライトーナメント
ワンフライトーナメントに申請された12番のフライたち。ドライで挑戦する人もいれば、ニンフやソフトハックルウェットで挑戦する人も。初心者の方はフライチェンジOKなので、フライの提出をする必要がありません。
管釣りでBBQ
BBQはベースキャンプ提供で行われました。毎回のことですがアルコール類の持ち込みは禁止。なので、乾杯はノンアルコールビールで行います。お肉は鶏肉・豚肉を特製の下味に漬けられたもので、とても柔らかくボリュームがあります。それに寒い日の豚汁は最高です。今回は人数がとても多かったのですが、これ以上人数を増やすこと料理の提供が難しくなる事を感じました。
早戸川でBBQ
BBQはその周りに「焼肉番長」が一人はいないと誰も焼いてくれないので、座席によって肉の無くなるスピードが異なります。
ワンフライトーナメントがスタート
ワンフライトーナメントは幅広い年齢層で公平に戦うために、小学生以下と初心者は1匹釣ると3ポイントが加算、女性は1.5ポイントというルールで行いましたが、毎回そのルールをどのようにするかを悩んでしまいます。13時にスタートしたワンフライトーナメントはフライ1個で1時間という短時間勝負。優勝ラインは毎回10ポイント前後。
ワンフライトーナメント
キャッチのカウントは近くの競争相手に行ってもらいます。人が多い日曜日なので、どのポイントに入れたかでも、キャッチの数が大きく異なります。
3位入賞
今回のワンフライトーナメントにあたり6位同位入賞者の方で1名報告忘れがあった事を深くお詫びいたします。この1時間で釣果があった方は23名。最大釣果は10本で10ポイント。3位入賞のこの方はドライフライで8本の釣果。全体にドライの方が釣れていた雰囲気です。
ワンフライトーナメント同率一位
実は1位は同率10本だったので、2位と書いてありますが、実際には1位です(ジャンケンで負けたので、賞品が2位のもの)。ドライフライで10本をキャッチしたそうですが、壊れたフライを必死に浮かせて釣り続けたそうです。
ワンフライトーナメント
同率1位でのもうお一方はユーロニンフでの釣果。丁度同率1位同士が同じ場所で競っていたそうです。短い時間でどれだけ多くの魚をキャッチできるかは、糸の結ぶ時間やかけてから寄せる無駄な時間を省くなど、フライはもとよりその所作(ルーチンワーク)に無駄がないかにもあります。皆さんもお仲間が集まったら是非こんなトーナメントを試してみてください。釣りが上手になりますヨ。

冬期C&Rはブームなのか、行った事がない渡良瀬川のC&R釣り場へ行ってみた

ブームが来た!と言うよりは、漁協がようやくようやく気づいたって感じ? 内水面漁協で本当に漁業を生業にしている人なんてごく一部だから、実際のところ私に言わせればほとんどの漁協は「管理釣り場協同組合」みたいなものだって事。その漁協が冬は鮭鱒類が禁漁だから他のお魚を放流して楽しんじゃいましょう的な感じになってきた。もっとも禁漁期になって高い管理釣り場の料金を毎週支払うのは、魚を全てリリースしてしまう私達にとってはチョット高いと言うもの。その点漁協が管理するC&Rは管釣りよりもお得に遊べるし、年券所持者はそのまま楽しめると言う利点があるのです(別料金の場合もあります)。

今回訪れた『渡良瀬漁協管轄渡良瀬川C&Rエリア』は、告知がほとんどなく、かなり控えめな感じで実際現場に行っても看板なんてものはありません。なので地元民の年券所持者が楽しむ釣り場といったエリアです。

車で行く場合は北関東自動車道太田桐生ICを降りてすぐの場所で、丁度その北関東自動車道の橋脚下が一番の人気ポイント。電車であれば東武伊勢崎線の野州山辺駅から歩いて10分ほどでC&R区間の最下流部である、森高千里の曲で有名な『渡良瀬橋』に出られます。八雲神社もすぐそばですから、この曲の聖地巡礼って感じですな。ちなみにC&R区間は下流から渡良瀬橋→緑橋→高速下(橋)→鹿島橋の区間で約6kmの区間。

以下はユルユルな釣行で写真は少なめ、渡良瀬川C&Rとその翌日のお話デス。これから行かれる方の少しは参考になるかなぁ。

渡良瀬川漁協
渡良瀬川は上流部に両毛漁協とその下流にはこの渡良瀬漁協があります。渡良瀬漁協は主に鮎を主体としてる川なので、地元の鮎師が年券を買ってその年の冬の遊びとしてこの冬期C&Rがオマケで付いてくる感じ。僕らは日釣り券で¥1,500をフィッシュパスで支払い釣りを開始。今回駐車したのはちょうど北関東自動車道太田桐生IC付近に掛かる橋の真下。それ以外に右岸側上流には渡良瀬パークゴルフ場の駐車場、下流部には借宿緑地にある駐車場が利用できます。左岸側には駐車場はありません。
シングルハンドでスイング
ダブルハンドのスイングで狙うつもりでしたが、またやらかしましてリール忘れ。よって私だけ予備で持って行ったシングルハンドでのスイング。でも普通のラインだからラインの重さが足りずシングルハンドスペイが辛かった・・。レインボーをスイングで狙う場合、私の定番フライは黒であればなんでもOK。主にゾンカー、ウーリバガーで狙います。濡れた姿はただの毛むくじゃら。
高速下は放流ポイントで混んでいたので、私は歩いて鹿島橋まで行き、そこからステップダウン(流しては少しずつ下流へ行く)するやり方。しばらくするとガツーンと言うアタリと共に2Xがぶっち切られました。お魚大きいのかな?と思い0X(3号)まで太くしてもう一度上流に戻り、またステップダウン。すると同じ場所よりやや下流でコヤツがヒット。ここで放流されているレインボーの名前は「頂鱒(イタダキマス)」と言う駄洒落ネーム。
頂鱒(イタダキマス)
食べたら美味しい魚らしいですが、この場所は12月末まではC&R(キャッチ&リリース)。それ以降は持ち帰りOKになります。魚は最大で70センチ近くまで放流されているとの事。コイツはスコットの20インチマークを余裕で超える55cmアップって所かな。フライはブラックのゾンカー。
キャスティング
一本取ったところで私はマッキーのダブルハンド講習に。キャストする姿を見ながら修正点を告げるのですが、彼には相当うるさく聞こえたかと思います。後に教える立場になってもらう人なのだから、仕方ないか・・。
高速下
まだ放流が一回しかされていないので、一番放流量の多い高速道路下はこんな感じ。ダブルハンドの人は橋の下流側を延々とスイングすることができます。さらに左岸へ渡ってしまえば緑橋を経て渡良瀬橋までポイントが広がります。今回はまだ魚が少ないのでこの周辺のみですが、放流二回目以降になれば釣れるポイントも広がり良く釣れるようになるとの漁協さんの談。僕らはこの人混みでスイングを半ば諦めて消化不良でこの日は終了。
ソルトフライの残骸。
翌日も休みだったので、久しぶりのお車掃除。私の車はUSAの釣りガイドの車のようにフライを刺しまくっているんですが、ソルトフライだけでご覧の通り。これを見て思うことは、シーバスが私を呼んでいます。
使ったフライたち
渓流や湖のフライはご覧の通り。一年で随分とフライを消耗する、というか使っては交換しているのですね。色々と予定があったこの日ですが、ことごとくその用事を済ませることができず時間が空いてしまった。昨日は消化不良だったし、このフライたちを成仏させるために午後から少しだけ管釣りへいきましょうか。
MSCマラブー
で、すぐに行けて少し遊べる場所といえば朝霞ガーデン。3時間券を購入し、最初はドライを投げてました。しかし反応があまりにも渋く魚の魚信が欲しいので、パッチにくっ付いていたタン系のMSCマラブーに変更。すると入れ食い状態に。このフライがあれば今週末のワンフライトーナメントは優勝だな!(って行っても私は運営側なので、参加できませんが・・)
朝霞ガーデンのレインボートラウト
現在の朝霞でのヒットパターンはフローティングラインで若干沈めてやや早引き。ワンキャスト1ヒットですぐにツ抜け。最大は40センチオーバーサイズがきました。3時間券を買ったけれど、1時間ほどで飽きてしまったので、退散しました。
朝霞ガーデンの釣り
渓流シーズンよりも秋の方が忙しい私。今週はこの二日間の釣りでしたが、この週末の日曜日はリヴァースポット早戸川に行き、開けて火曜日はまた別のC&R視察。そしてその数日後には朝シーバスという具合で、三日に1度釣りへ行くペース。おかげで毎日爆睡できる秋の夜長。昨今はそこらじゅうに遊べるC&Rがあるので、皆さんも楽しんでくださいまし!

富士山のお膝元に流れる湧水の川、芝川のC&Rでレインボートラウトと戯れてみる

10月に入ってしまうと渓流のフライフィッシングしかやらない方々は静まり返ってしまうのですが、私の若かりし頃はそれでもしゃかりきになって釣り場を探して出かけたものでした。

関東近郊で10月を過ぎても釣りができる河川は静岡県と神奈川県の一部にあり、神奈川の酒匂川水系上流の玄倉川や世附川などが14日まで。静岡県だと河津川は31日までで、潤井川や芝川は14日まで楽しめます。この静岡にある潤井川は富士山の大沢崩れから来る流れで、要所から湧き出る湧水により下流部ほど豊かな流れになります。芝川は多くの管釣りのニジマス類を支える富士養鱒場が上流部にあり、その少し下流にある小学校の裏手でライズするトラウトをよく狙っていました。

がしかし、私が若い頃に通った経験からすると10月に入ると特にヤマメやアマゴは産卵期に入るので、大物は婚姻色が出ていて喰いがとても渋く、釣れるのは産卵に参加しない一年生の猛攻ばかり。産卵前に親魚をいじめるのも気が引けるので、一般河川で10月の渓魚釣りは次第に遠のいてしまったのです。

さて10月に入った事だし新たな話題を提供しなくては皆さんに釣りへ行ってもらえないので、今回は富士宮市を流れる富士の湧水を蓄えた芝川のC&Rを訪ねてみることにしました。この秋の選択肢の一つとして覚えておいてください。


芝川観光非出資漁業協同特別区

場所:〒419-0313 静岡県富士宮市西山872−1
(芝川西山簡易郵便局で入漁証購入)
TEL:0544-65-0640
期間:通年
時間:朝8時〜夕方5時まで(腕章を購入、返却できる時間)
釣り方:フライフィッシング・テンカラ・ルアー(オールキャッチ&リリース)
詳細は漁協のHPにて

富士山
東名高速道路の足柄パーキングエリアから富士山を望む。冠雪はまだなので夕方には赤富士になるのかな。新富士料金所を経て西富士道路を北に走るのですが、その道すがらに見える富士山が立派なこと。富士宮市の方々は毎日この眺望が見られると思うと羨ましい。
芝川西山簡易郵便局
入漁証を購入する郵便局の住所を設定するとここに辿り着きます。簡易郵便局なのでなんでもあるよろず屋さんといった感じ。車は真向かいにある芝川スポーツ広場駐車場に停めます。
入漁証
入漁料は¥2,000(年券を持っている方は¥1,500)で腕章の補償金¥1,000を支払います。釣りが終わった後に腕章を返せば、¥1,000は戻ります。私は本日の3人目らしい。
芝川C&R
入漁証を購入した郵便局のすぐ上流に橋があるのですが、その上流100mは禁漁でC&Rはその上から上流約1キロくらいの区間になります。釣りはこの看板がある場所から上流を釣りすることができます。入渓するには左岸側にある林道を歩いてしばらく行くと、階段になった降りられる場所が出てきます。
入渓点
入渓点はこんな感じ。一つ問題があるとすれば、この入渓点以外から途中入渓することが出来ず(最上流部に退渓点があるそうです)川通しに歩くのですが、川原の雑草がボウボウに生えているので、先行者がいると声を掛けて抜くにしても抜きづらい環境です。
芝川のC&R
すでにテンカラの方が上流部にいらっしゃったので、私は一番下流へ降りてゆっくりと攻めることにしました。この辺が大体最下流部の流れ。目印は小さな堰堤らしいのですが、埋まっているので右岸側に僅かにその堰堤の跡らしきものが少し見えるだけでした。
レインボートラウト
とりあえず何を投げたら良いかわからないので、秋の定番であるバッタ(ホッパー)を投げることに。すると早瀬の中からこんなおチビちゃんが随所から現れます。早瀬で泳いでいる締まった個体のせいか、やたらと引いて楽しませてくれます。
芝川C&Rの中流域の流れ
流れの緩いポイントでは大物が悠々と泳ぐ姿が見えているものの、ドライへの反応は全くなく逃げ回っている状態なので上を目指して登っていきます。早瀬ではどの場所でも20〜25センチくらいの個体が釣れるのですが、ホッパーは大き過ぎてフッキングが悪いので、14番のソラックスメイフライパターンに変えて、数釣りを楽しみました。
レインボートラウト
上流を目指してずっと進もうと思いましたが、先行者の足が止まり動かないので、一旦下流へ下がりライズしている個体を探して楽しむ事に。緩い流れでライズする個体は#20のコンパラダンでヒットしますが渋々。一本釣るとポイントを10分は休めないと再びライズが始まりません。とは言うものの、冷たい水に待っていると、また始まるライズのハントは楽しいですなぁ。
グラスホッパー
大物は釣れないし午前中の数釣りで飽きちゃったので、お昼過ぎには本栖湖へカメムシを浮かべに移動しようかと後輩に提案したところ、その途端のゴボッというライズ音が。「もしかして時合いがきたかも?」と言うことで、あと1時間だけ楽しむことに。するとさっきまで底にへばりついていた大物が中層に浮き、忙しく何かを食べている様子。こりゃバッタだね。
レインボートラウト
フライを再び大きめのホッパーに戻し、何度も流しアピールすると突然ドバッと水面を割って食いついてきたのがコヤツ。フィッシュポンドのミッドレングスリバーアーマーネットのネット長が475mmだから、60cm弱って感じでしょうか。4番ロッドなので重々しい引きを楽しめました。
レインボートラウト
この時合いを逃すまいと後輩も続けてヒット。サイズが良いので寄せてくるのも一苦労。それにしても前日に後輩が購入したこのネットは大物を救うのには柄が長いしラバーネットで本体は浮くので、とても使いやすかったデス。
レインボートラウト2
ランディングされたこの子もドーンと立派なサイズ。フライロッドのグリップがとても小さく感じます。
レインボートラウト3
それぞれ大物をキャッチ出来たことで満足し、僕らは早上がりして浅間神社(せんげんじんじゃ)近くで富士宮焼きそばを堪能して帰るのでありました。帰ってみてわかったことは本日が放流日だそうで、皆さんが行く時は僕らほど苦労せずに大物がキャッチできる事でしょう。ホッパーパターンを忘れずに巻いてくださいな。風が吹くとバッタが落ちます。

祝2023年渓流一般解禁!なのだけれど、私はその前日に男鹿川C&Rへ行く

今年も渓流シーズンがスタート。今週末、皆さんはどちらへ出かけますか? 私の今週末はベースキャンプでタイイングスクールなので、フライを巻きながらその毛鉤で釣れる魚を妄想しながらお酒を呑んでいる事だと思います。

今回私のお休みはよりによって解禁日前日の2月28日。お休みを一日ずらせば良かったと思いつつ解禁日の釣りはマッキーに譲り、私は解禁前夜の前祝い的な釣り場を探す事に。色々と考えた結果、この冬に一度も訪れていない男鹿川C&Rへいくことにしました。

渓流が解禁すれば私の行動はほぼ北関東になり、シーズン中は毎週1〜2回は釣りに訪れているので、ハッキリ言って私は栃木県民みたいなものです。もっと言うと何十年も通い過ぎてカーナビ無しでも栃木県内の何処へでも行ける自信があり、主だった主要路線は行ったことがない道がありません。なので、男鹿川釣行を決めたと同時にその道すがらにある、「そうだ、梅村さんの所へでも遊びに行こう。」となります。

栃木県今市市にある「サーフェイスアウトフィッターズ」は前職が同じ釣り仲間のお店。実は前職からスピンアウトしたお仲間のフライショップは各地にあり、栃木にはこのサーフェイス、埼玉県に「ロックス」、さらに神奈川県に「なごみ」があるので、ハーミットを中心に関東のお仲間フライフィッシングネットワークがあるのです。サーフェイスは栃木県の情報を網羅するお店なので、大谷川やこれから始まる中禅寺湖の情報は、ココに寄って梅村さんから色々教えてもらいましょう。

と言うことで今回は釣りというよりはサーフェイスに寄って昔話と釣り談義をした旅であり、オマケで釣りへ行ったようなもの。ちなみに今回訪れた男鹿川C&Rは解禁後すぐに一般河川の解禁とはならず3/1〜3/20までは短い禁漁期間に入りますので、ご注意ください。

さて、週明けからのフライを巻こうかなと思ったけれど、その前に週末のタイングスクールの準備をしないと・・。いつものことですが、解禁すると時間が足りなくなる管理人です。

男鹿川C&R
サーフェイスアウトフィッターズの営業は12時からなので、とりあえず15時ぐらいまでは釣りに専念することに。入漁証は「かわじいふるさとの駅」にて購入し、車はこの新男鹿橋たもとにある駐車スペースへ移動。下流側に向かってその橋の左岸側に遊歩道があるので、入渓はその要所から簡単にアクセスできます。
男鹿川C&Rの流れ
「先々週は上流でバンバン出ましたゼ。」と後輩に案内されサクッと釣って帰る予定。ところが魚が固まっていたという場所には魚影がありません。まだ時間が早いからかと思い、陽が差し込むのを待って水底を確認しましたが全くいませんでした。その場所に数時間を費やしてしまったので、慌てて魚を探しながら降ります。
男鹿川のレインボートラウト
私はサイトフィッシングは得意なのですぐに下流でお魚を発見。この時期だからライズはしないのでニンフィングなのだけれど、普通の大きさのニンフは全く喰わず。18番まで落としても見切れらるので、22番のフローティングニンフをショット(ガン玉)をつけて無理やり沈ませ、さらに流れを交わすために対岸へと渡りました。そしてようやくヒット。
男鹿川C&R
一本取ったところで余裕が出てその周辺を見て回りましたが、お魚は散っておらず、下流部の開きには全くいません。ちなみにロッドを積み忘れたので、今回は唯一持ってきたエコーのインストラクターロッドを使用。
男鹿川のフライフィッシング
間も無く解禁だからそれに向かってドバッと放流しているわけではないので、思っている以上に苦戦。残っている魚はティペットが6Xよりも細くないと見切られるし、フックも極小じゃないと喰ってこない。なので持ち玉が少ない私は、フライを持って行かれると困るので必然的にやりとりは慎重になります。
レインボートラウト
さらに下流部に降るともう1箇所だけお魚が固まっている場所がありました。C&Rは管釣りと同じと勘違いして仁王立ちでアプローチする方がいますが、そんな状態だと中々釣れません。魚から見えない位置からしゃがみながらキャストすれば一発で喰ってきます。ヒット後はランディングしやすい場所へお魚を誘導しながらやりとりを楽しみます。
男鹿川のフライフィッシング
僕らはそれなりの釣果があったので後はルアーの方にポイントを譲り、早めの納竿。最盛期に入ればお魚は満遍なくいるのですが、今回はピンポイントだけ。だからこんな時は譲りあいが大切です。
サーフェイスアウトフィッターズ
久々に訪れたサーフェイスアウトフィッターズ。ちょっと来ないと街並みが変わっているので戸惑うばかり。歩道が整備され広くなった気がします。梅村さんは変わらずお元気で、お店はハーミットと異なる品揃え。中禅寺湖に必須のマテリアルやセージ、レディントンが欲しい方はこのお店に相談すると良いでしょう。
レインボートラウト
サーフェイスでお買い物をした後は、数軒隣りにある道の駅 日光街道ニコニコ本陣で苺を買って帰りましたとさ。さて、来週は解禁から一週間。難しい釣りになるとは思うけれど、年券を取りに行くつもりで楽しんできます。

最近ウワサの箱根にある早川冬季釣り場へ行ってみた

近年アウトドアブームが手伝って、そこら中に漁協が運営する冬季釣り場が出現している昨今。個人的に内水面漁業協同組合は漁を生業とする組織というイメージなので、最近増えていくC&R区間を見ていると管釣りに近づいているのではと感じてしまう私。しかし実際の漁協の役割は「漁業・養殖業・環境保全・遊魚の管理・釣り人育成」等の活動でその一環であり、こうした禁漁期にロッドを振る場所を増やしてくれる事で皆さんのモチベーションが下がらず、大変感謝しております。

そんな増殖中の冬季釣り場なので私が行った事がない場所が増え、最近ではお客様から新設された場所を教えてもらったりしている位。そんな冬季釣り場の中で「楽しかった」や、「良かった」と言う意見が多い小田原を流れる早川漁協が運営する冬季釣り場。今回はその早川がどんな所かなのかを感じてきました。行ってみて分かったことは、ここの釣り場は安近短。昨今の管釣りが高いと感じる方は是非遊びに行ってくださいまし。

さて今回もその様子は以下に続きます。お暇な方はご覧ください。

今回の一言:もっと暖かい日に釣りがしたかったなぁ

早川冬季釣り場
よりによって雨混じりのメチャ寒い日になりました。着いた時は釣り人少なくちょっと心配な状態。しかし漁協の方曰く、初日は100名程の方が訪れたそうな。
早川冬季釣場
ルールはキャッチ&リリースでバーブレスフック。餌釣りのエリアとルアー・フライ専用区があります。お値段は一般の雑魚券になり、一日¥1,300とお手頃。
早川の流れ
C&R区間内の距離はおよそ1km。水質は透明度があり全体的に浅く広い流れが多い。底石は苔が多くウェーディングは慎重に。魚の放流は全体に満遍なく入れている分散放流なので、人が多くてもあまり気にせず手近なポイントから始めてもお魚はいます。
早川のレインボートラウト
私は少し下流の浅瀬が続くポイントから始めましたが、水温が上がらない早い時間は深みのある場所が優位なようです。入ってすぐに火曜日の店長マッキーは大きなレインボーをキャッチしていました。
早川のレインボートラウト
この日はとても寒くてドライでは釣れそうもない雰囲気だったので、とりあえずニンフを沈めての釣り。お魚のサイズは大体平均はこれぐらいあります。
早川の流れ
マッキーが釣れたのでその上を譲ってもらい、早々に私もヒットです。修理から帰ってきた5番のファストフリットが、バットからギュンギュン曲がります。
早川のレインボー
吾妻川利根川のC&Rと比べるとやや残念な尾鰭ですが、魚は体高があり太っちょ(ホウライマスかな?)。トルクがある引きが味わえます。
早川漁協入漁証
遊魚証(入漁証)は釣りチケアプリでも買えるのですが、漁協の方の巡回時に見せる手間を考えると、指定のローソン風祭店で購入した方が良いと思います。
早川の流れ
この日は曇っていたので魚を見つけにくい状態でしたが、偏光レンズをかけて水中を覗けば魚が大きいので、サイトニンフィングが楽しめます。
早川のレインボートラウト
お魚のサイズは35〜55センチといったところで、30センチ台の魚はコンパラダン(ドライフライ)で釣れました。数もかなり釣れます。
フタバコカゲロウ
お昼過ぎから飛びはじめたフタバコカゲロウ。フックサイズにして18〜20番。サイズの小さい30センチ台のレインボーはメイフライのハッチと共に浅瀬でライズしてました。暖かい日だと多分普通に14番程度のドライフライで釣れるでしょう。
レインボートラウト
お魚のサイズと数釣りに充分満足し、終了時間を待たずに納竿。この場所は水道橋から85キロと、距離が近くて安く遊べ、適当に釣れたところで温泉にでも浸かって帰ってくるという有意義な1日を過ごせる地域。この冬の釣りの選択肢として覚えておいて損はないでしょう。この冬季釣り場は10/23〜年が明けて1/31まで釣りが可能です。