ロイヤルフライファミリーを巻いていたら、渓流へ行きたくなった件

皆さんが一度は使った事があるであろう鉄板フライにロイヤルコーチマンがある。Wikiによるとその起源は1878年にジョン・ヘイリー氏が作った物だそうな。しかし命名したのはチャールズ・オービス(オービス社)らしい。そうそう、オービスは確かコマーシャルフライを製造販売するフライショップがスタートでしたよね、間違ってたらごめんなさい。

私はRoyalと名前が付くから、てっきりイギリス皇室となんか関係あるのかと思いきや、ロイヤルは「素晴らしい・一流の」などの意味もあるので、コーチマンをより丈夫にした「素晴らしいコーチマン」なのですね、知らんかった。

さて、そのロイヤルコーチマンですが、それ以外にもロイヤルの名前が付くものは全て赤いフロスが使われているので、このロイヤルコーチマンから派生して色々なロイヤルフライができたのではないかと私的推測してます(元々あったパターンにレッドバンドを入れたケースがほとんど)。

以下に過去に撮ったその写真と面白がって巻き足したロイヤルフライファミリーを載せてみましたが、せっかくなので個人的な意見を少し書いてみたいと思います。ちなみにこの中で私が最も使うのは、ロイヤルトルードかな。夏イワナ狙いには欠かせないパターンだと思ってますが、皆さんのお気にはどのパターンですか?

Royal Coachman(ロイヤルコーチマン Top写真
Tail:ゴールデンフェザントティペット
(オリジナルはウッドダック・ストライプ)
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

トップの写真がロイヤルコーチマンだけれど、皆さんは使った事がありますか?赤いバンドのくびれを作った事で、ムネアカオオアリっぽくも感じるし、ハチ類にも見えなくはないし、それ以外のテレストリアルにも思えるし、何ともファジーな感じが使う側として夏を感じさせてくれるイワナパターン。ポッカリ浮いて白のウイングが目立つので、視認性も抜群です。難をいえばウイングがちゃんと真っ直ぐ付いていないと、細いティペットを使った時にリーダーがヨレてしまいます。


Royal Coachman Wet(ロイヤルコーチマン ウェット)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Coachman Wet(ロイヤルコーチマン ウェット)
ウェットフライのパターンの方がその雰囲気は起源であるロイヤルコーチマンに近いかもしれませんね。ドライフライバージョンとの違いはウイングが閉じている事と、ハックルが少なめでスロート(喉=下側)にしかありません。ダウンクロスでキャストしてスイングすれば、ロッドにダイレクトなアタリが出ます。源流釣行時に、行きはドライで帰りはウェットなんて事も、ままやります。

Royal Coachman Parachute(ロイヤルコーチマン パラシュート)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Coachman Parachute(ロイヤルコーチマンパラシュート)
スタンダードパターンと違い、水面にペタッっと浮くのがパラシュート。そのシルエットが魚にはっきりとした存在感を出すのと、水面下にフックのポイントが入るので、フッキング率が上がるような気がするのは私だけではない筈。スタンダードはポッカリ浮かぶのでスレている時に使い、パラシュートは魚を探すフィッシュファインダーとしての役目かな?カーフテールは浮力があり視認性が抜群。

Royal Coachman Wolf(ロイヤルコーチマン ウルフ)
Tail:ムースヘア
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Wulff(ロイヤルウルフ)
スタンダードパターンだと、クイルウイングがどうしても取り付けに気を使うので、同じファジーな感じでポッカリ浮かび、さらに視認性があるのがウルフパターン。ウルフパターンはリー・ウルフが考案したものなので、オオカミとは何ら関係ありません。

Royal Trude(ロイヤル トルード)
Tail:ゴールデンフェザントティペット
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:カーフテール(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Royal Trude(ロイヤルトルード)
1900年代初頭にカーター・ハリソン氏によってデザインされたライムトルードが原型で、その派生モデルがロイヤルトルード。ロイヤルウルフ同様に浮力があり、特にウイングの視認性が良くなるので、見失う事がない。ボリュームがあるエサを求めている大イワナ狙いにはコレだと思っている私。

Wright’s Royal (ライツロイヤル)
Tail:なし
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:エルクヘア(ブリーチ)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

Wright's Royal(ライツロイヤル)
ライツロイヤルはロイヤルトルードのしっぽ無しバージョンみたいなフライ。ウイングはエルクヘアになり、同じく浮力がある。テールが無いことでよりムネアカオオアリっぽさがあるけれど、ゴールデンフェザントのティペットがないと、なんか色めに味気なさを感じるので私はあまり使わないパターン。

No Name (ノーネーム1)
Tail:なし
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ゴールデンフェザント ティペット
Hackle:コックハックル(ブラウン)

ライツロイヤルを巻いていたら、ウイングは別にコレでも良いじゃんと思って巻いてみたパターン。ゴールデンフェザントティペットをウイングにする事で、より夏虫っぽい感じがしませんか? こうすればマテリアルの必要な種類が一つ減るので良いかもと、勝手に思ってしまいました。

No Name Royal parachute(ノーネーム2・ロイヤルパラシュート?)
Tail:無し
Body:ピーコックハール+レッドフロス
Wing:ダッククイル(ホワイト)
Hackle:コックハックル(ブラウン)

No Name Parachute(ノーネームパラシュート)
テールのないクリンクハマーはイワナやヤマメに人気があるパターンですが、ロイヤルコーチマンのパラシュートのテールを取ってカーブフックに巻いて仕舞えば、ロイヤルクリンクハマーになるのかな?(笑)。ついでにパラシュートポストをゴールデンフェザントのティペットにしてしまえば、マテテリアルもそのままなので、良いかも?と思って巻いたフライ。釣れそうなんだけれど・・。
朝霞ガーデン
せっかくヘンテコなノーネームフライを巻いたので、朝霞ガーデンに行って使ったのですが、写真を撮るのを忘れました。ノーネームのフライはどちらも釣れるんですが、ロイヤルトルードやロイヤルコーチマンパラシュートに比べると、ウイングの視認性が悪く、遠投すると見づらい事が判明。なのでもう少しいじって、私が使いたくなるフライに仕上げてみます。

投稿者:

Hermit55

ハーミット店主の釣行記やよもやま話です。 お店にいる時間の方が長いので、釣りよりも店の話の方が多いかもしれません。漢字変換ミスが多々ありますが、見つけならが直しますので、ご勘弁を。