昨年からずっと考えていた湧水河川でのドライフライフィッシングを楽しむ為に、釣り仲間3名で出掛けた一泊二日の旅へ出かけたのは月曜日のこと。渓流へ分け入るこの梅雨空の下では色々な動物たちと触れ合える事ができるのです。
この時期河原に立てば、僕らの目線をかすめるように水平に飛び回るツバメ達は、僕らにとっては虫がどれだけ飛んでいるかのバロメーター。その中に時折空の色を色濃く写したかのようなカワセミが横切ります。英名ではキングフィッシャーと言われる釣り名人がいる川は、きっと魚が溢れているはずです。
林道を歩けば猿達がこちらをうかがうかのように森の隙間から鋭い眼光で睨んでいる事しばし。安全だとわかると猿の群れは木から木へと渡り歩く。家族を抱えたコロニーの大移動が見られます。
霧の中をさ迷うかの様に林道を車で走れば、すぐ前を鹿がギリギリのタイミングで横切る事が多いのは何故なんでしょう。慌ててブレーキを踏むと、その後に何頭かの鹿が横切り、一瞬立ち止まり我々の顔を見てすぐに森の中へ消えていきます。
そして梅雨空の下で小さな沢へ分け入れば、大きな巨体を揺らす熊の姿。最初に見つけた仲間は呪文の様に小さな声で「クマ、クマ、熊。」と言葉を繰り返す。熊は他の動物と違い機敏に逃げる行動はせずに、「釣りですか?では私は森へ消えます。」と言わんばかりに静かにその貫禄を見せながら姿を消していくのです。
今回はそんな動物達に会えた旅でした。
あれ?なんで釣りの話が出てこないんだ?
お察しの良い方は僕らの気持ちを汲んでくださいまし。
タイトル間違えたな、「こてんぱんの旅」でした・・。