Popsicle II /ポプシクル(改)

このフライは前にも紹介したことがありますが、タイイングは紹介してなかったので、その手順です。オリジナルは1980年代にアラスカのガイドであるジョージ・クックが作ったパターンだそうで、主にサーモンスティールヘッド狙いです。日本ではカラーを変えてアメマスやイトウ、白鮭、その他大型トラウトに使えます。

私の改造パターンは水流にもまれた時にフライが萎まないようにシャンクの根っこにサーモンエッグを忍ばせているのが特徴。それ以外はほぼオリジナルに近い巻き方なので、皆さんも色々と工夫をして、各地のサーモンや大型トラウトフィッシング用として巻いてみてください。

ではでは、始まり〜。

Hook :Salmon Hook #4〜2/0
Body:マイラーティンセル+エッグヤーン
Wing:スーパーマラブー各色+クリスタルフラッシュ+ギニアフォウル

まずはスレッドをシャンクに巻き、マイラーティンセルをフックアイから1cm程度のところに巻き止めます。取り付けたマイラーティンセルは、フックベンド(向かって左)へ螺旋状に巻き、往復します。往復なので、スレッドの巻き止め位置は写真の場所と同じ場所になります。
マイラーティンセルを巻き止めたら余分をカットし、同じ場所にエッグヤーンを一片巻き止めます。
さらに同じ場所の下側にもう一片を巻き止めます。この時スレッドは切れる寸前ぐらいの力で、同じ場所に6〜8回巻き止めます。スレッドはフックのアイ側で一旦ハーフヒッチ(仮止め)をして、スレッドを切ります。
エッグヤーンの上を全部持ち上げて約5mmぐらいのところでいっぺんにカット。同じ要領で下側もカットすると、こんな具合にエッグが出来上がります。エッグを作ったら再びその前にスレッドを巻いて、ウイングを取り付ける準備をします。
スーパーマラブーの軸の先端から約5cm位の所を、今作ったエッグのすぐ前に巻き止めます。最初のカラーはオレンジですが、この順番はお好きにどうぞ。
先端をしっかりと巻き止めたら、ハサミの裏やボドキンを使い、巻き込む方(この場合画面上側の軸)のファイバーの根元に擦り付け、ファイバーが巻き込まないように癖を付けます。シザースは写真の向かって左側へ動かせば、反対側のファイバーの根元は全て左向きに揃います。
分かりにくい写真でスミマセン。スパーマラブーの軸をハックルプライヤー で持ち、シャンクに右回転で3回転巻き付けます。巻きつけたらスレッドで巻き止め余りはカットします。ハックルが解けないようにしっかりと巻き止めましょう。
巻き終えた同じ場所に、2本のクリスタルフラッシュの真ん中を巻き止めます。前に出た半分の余は折り返してテール方向(ベンド方向)に折り返し、その根元をさらに巻き止めます。
次にピンクのスーパーマラブーを巻き止めますが、手順はオレンジ色のスーパーマラブーと同じ。約3回転で巻き止めて余分をカットするとこの状態。エッグがチラ見えしてます。
さらに三色目にブルーかパープルを同じ要領で巻き止めます。このフライはトリカラーが基本(だと思います)。
さらにオリジナルにはないギニアフォウルフェザーのパープルを巻きます。多く巻き過ぎないように片側を削いだギニアフォウルフェザーの先端を巻き止めます。
表が全て見えるように丁寧に2〜3回転巻き、巻き止めます。そして余りはカットして完成。真ん中に巻いたエッグの効果で、水流を受けても細く萎まないのがこのフライの良い所。ボリューミーでいて軽いので、根がかりも少ないです。サーモンを狙うときはナイロン部分の全長を50cm程度にして使うと、フライは浮き上がりませんし、根がかりしにくいです。
チャートとイエローでトリカラーの別バージョンも作ってみましたが(エッグはチャートリュース)、なんかパッとしません。このカラーだとアメマス用かな。やっぱりサーモン類はオレンジ系が私は好き。ちなみにポプシクルはアイスキャンディのこと。このフライは魚たちにとってのキャンディなのです。