Zonker / ゾンカーをタイイングしてみる

私が中学生の頃、当時はラパラルアーで芝浦ふ頭のシーバスを楽しんでましたが、フライでも釣りたくなって道具を持ち出したのがシーバスフライの始まり。最初のヒットフライは確かモンタナだったかな?色々試してみてチャートリュースのウーリーバガーなどが釣れることがわかって、最終的には白に落ち着いたけれど、当時の獲物の大きさはシーバスと呼べるサイズには程遠いセイゴ。そしてその当時はゾンカーというフライパターンがが日本ではまだ紹介されてなかったんですな、多分ですが(似ているものでマツーカはよく使ってました)。

一昔前までゾンカーといえば私の中では芦ノ湖と本栖湖のキラーパターンとして活躍したフライ。そのゾンカーはソルトウォーターフィッシングの進歩とともに定番フライとなっているのは皆さんもご周知の通り。私がEPミノーやフローティングミノーを投げる前は、ほぼゾンカーのみの釣りでして、カラーはホワイトを中心にチャートリュースやオリーブなど。特にこれからの時期はバチ抜けのシーズンに突入するので、そのカラーバリエーションは色々と巻きたいところ。

今回は「シーバスはゾンカー頼み」というハーミットの格言があるので、そのフライを巻いた時の写真で紹介。ここで登場するゾンカーはオリジナルではありませんが、アレンジは皆さんの想像力で色々とお試しあれ。サイズとカラーを巻いて持っていけば、シーバスに限らず、湖の引っ張りの釣りでも大活躍してくれます。

ゾンカーのタイイング1
今回のフックはTMC9394の4番。まずはフックシャンクにレッドワイヤーNO,3を5〜6回転をこの位置に巻く。ウェイトを入れるかどうかはその時次第なので、入れないで巻くことも普通です。
ゾンカーのタイイング2
スレッドはユニスレッドの3/0ホワイトを使いました。まずは下巻き。レッドワイヤーの瞬間接着剤をたらし、その上からスレッドを巻いて固定します。
ゾンカーのタイイング3
フライはオリジナルではないので、今回はソラックス(胸)の部分にシールズファーのレッドを巻きました。よく見ると変でしょ?巻いている方向が逆でフックアイからベンド方向へ巻き進めています。巻き終えたこの位置に、今度はスパークルブレイドのシルバーを巻きとめます。
ゾンカーのタイイング
スレッドを先にベンド方向へ移動させておいて、その後を追いかけるようにスパークルブレイドを密にベンド方向へ巻き進めます。写真の位置まで巻き進めたら、スレッドで巻きとめて余りをカットします。見た感じ、ピーターロス(ウェットフライ)みたいです。
ゾンカーのタイイング
モノチューブMをシャンクの1.5倍ぐらいの長さにカットし、写真のようにスレッドの位置とものチューブの端を合わせます。ものチューブの余分をたくさん出すと、後でカットするのが面倒なので、ギリギリを巻きとめます。
ゾンカーのタイイング
ものチューブは滑りやすいマテリアルなので、巻きとめたらすぐに瞬間接着剤を一滴垂らして固定してください。
ゾンカーのタイイング
ゾンカーテープの毛を根本から分け目を付け、その分け目を同じ位置に巻きとめます。巻き止める回転数は4-5回で大丈夫。そしてこの場所でハンドタイ(右手でウィップフィニッシャーと同じ動き)をして巻きとめ、もう一度瞬間接着剤を垂らします。ハンドタイがわからないというお声があれば、今度動画を撮ってみますが、いかがでしょう?
ゾンカーのタイイング
スレッドをカットし、後ろ部分の止めは完了。その後写真のようにものチューブを上に抜いて、その前にスレッドを再び巻きとめます。
ゾンカーのタイイング
ウェットのウイングを止めるようなつもりで、ものチューブを巻きとめます。余りをカットした状態が写真の状態。
ゾンカーのタイイング
最後にフィニッシュして完成・・。多分みなさんはここで御終いですが、ここからさらに一手間。この写真に写っているガードヘア(太い毛)がとても長いのと全体の動きが鈍るので、ガードヘアは手でむしり取ります。毛を逆撫でして、長いものだけを摘んで引けば簡単に取れます。
ゾンカーのタイイング
綺麗に取るとこんな感じ。すっきりしてるでしょ?シンプルですがこのゾンカーがミノーであり、バチでありテールのニョロニョロとした動きでお魚を誘います。バチ抜けシーズンはホワイトの他に、オレンジ、オリーブなども良いです。特にオリーブは湖でもよく使いますので、巻いておけばどちらでも使えますヨ。
ゾンカーのタイイング
私がゾンカーに凝り出すと超めんどくさいフライを巻きますが(こちら)、よく使うのは上のパターンとこのギニアフォウルのスロートハックルを巻いたパターンです。皆さんも色々とアレンジして巻いてみてくださいな。このフライは裏切りません。