ランディングネットよりも大切なものは・・

朝方に見かけたオオクママダラの乱舞を思い出し、とりあえず結んでみた12番のスペントスピナー。これで雑魚は掛かることが無いだろうとフライをペシペシと叩きながらヤマメの反応を探し戦闘開始。一番魚が居そうな適度な流れの場所、急流の脇にできる巻き、どちらも異常なし。ふむ、ならばその上に広がる深さのある淵の肩はどうだろう。こんな場所はきっとカワムツが出るんだろうなといい加減にキャスト。すると一番深い場所から大きな魚体がもんどりうってフライに喰らいついた。マジか!って思った時はすでに遅し。大アワセをし過ぎで見事なアワセ切れ、やっちまった。

こんな話は皆さんにも結構ある事だと思います。

「さっきのはデカかったなぁ。」と悔やみながら、あともう一本だけある同じフライを結び直してその流れの少し上へキャストしてみた。同じことは二度は無いだろうなぁと肩の力を抜いていると、今度は三角波を立ながら流している筋とは全く関係のないところから魚が突進してきてフライを咥え込んだ。ロッドにはズシリと手応えが・・。

同じ場所で二度出てきた事に大慌て、それもロッドをかなり絞り込んでいる銀色のヤツ。ロッドを絞り込む一方で中々上がってこないが、ヤマメだという事は出てきた時の三角頭で確信した。久々に手応えのある大きさに緊張し慎重にやりとりをしていると、そのヤマメは最後の悪あがきなのか流れの肩を乗り越えて下の激流へ突っ走っていった。私は慌ててラインを送り出して対処。さらに周りの葦が邪魔をしているので、それを取り払いながらさらに下流へ下る。

激流は長く続くのでこのまま降りきるのは危険だと思った私は、激しい流れの中に少しだけ緩んだ場所を探し、ランディングを試みることに。ネットを取り出しまだ引きがおさまらない中で強引にランディングしようとしたら、ネットが葦に引っ掛かり私の手から離れてしまった。一瞬の出来事の中で私は流れていくネットを見送り、魚のキャッチを優先する。激しい流れにネット無しでランディングは少し無謀とも思った。さらにはティペットは葦に引っ掛かってしまい今にもヤマメは外れてしまいそうな状態。もうこれは一か八かでランディングするしかない。体制を崩しながらロッドを草むらに放り投げ、その瞬間に弛んだ糸で逃げようとする魚を手でキャッチして陸に向かって放り投げた。その瞬間、私の体はバランスを崩し見事に水中へ。半沈でゴザル。

一本のヤマメに対してその代償は大きいのである。しかし、持つべきものは釣り友ですな。

今回の戒め:ランディングネットよりも大事な尺ヤマメ。持つべき友は下流で狙う友。

スイングの釣り
今週も朝はダブハンを投げては下るキャスティング練習かな。ヒゲナガカワトビケラ、オオクママダラカゲロウ、ウルマーシマトビケラなどの複合ハッチがあるものの、水面は静かなものです。雑魚のアタリさえもありません。この時点で外気温はすでに20℃近く。
本流の流れ
開始時点の水温は13℃。次の場所では釣れちゃう!的なポジティブな気持ちで投げ続けたけれど、雑魚からの魚信もなし。魚のやる気が全く感じられないので前週と同様にヤマメを求めて大移動する事に。最初に目星をつけた移動先のポイントは大人気で3名の先行者。仕方なくその場を離れ、魚の顔見たさに別の川へ移動。
里川
比較的穏やかな流れの川は叩いていけば釣れる筈。同行のH君は下流のポイントを選んだので、私はそこから300mほど歩いて上の流れを釣ることに。すると前述のヤマメが。
ヤマメ
撮影道具のネットがないのでロクな写真がありませんでした。魚を撮す場所が無かったので、私は流れに押されながら浸かった状態で撮影。魚は葦の上へ放り投げたので、撮影前に葦の隙間へ逃げていくヤマメを探すのに一苦労(笑) 余裕の尺超えですが銀毛した個体だったので、最近多い試験放流されているサクラマスの放流ものかと思いました。
油ビレ
油ビレは切られていなかったので、試験放流のサクラマスではないようです。それにしてもコイツのファイトはすごかったなぁ。激流の中へ入った時は半ば諦め気味でしたが、半沈してでもランディングできただけ良かったです。
ヤマメ
日中はとても暑かったので一旦メシを食べて休憩。その後14時半から別の場所で再開し、そこでもさらに大物の珍事があったのですが、話が長くなるのでそれはまた今度。後半はサイズはそこそこに数釣りに。その水中写真を撮っていたら、こんな面白い写真が撮れました。合成じゃないですヨ。
春の訪れ
先週とは違い河原は一気に彩りが増えました。もっと色々な草花が咲いてましたが、緑と艶やかな花を見ていると心が和みます。
ブルックトラウト
そうそう、なぜか後半のイブニング間際にブルックトラウトがヒット。そして同行のH君も尺ヤマメを筆頭に数多くのヤマメをキャッチして大満足。イブニングの釣りはまだ始まったばかり、これからが楽しみ。
釣り友
最後にその後のランディングネットのことを伝えておくと、流れていくネットを見送りながら考えていた事は、探せば何処かに引っ掛かっているか下流にいるH君が回収しているだろうと思ってました。案の定私のネットをぶら下げて彼が帰還。持つべきものは下流にいる釣友です(笑)

今年の春は寒いなぁ、とヤマメも言っております

渓流シーズンに入って忘れ物が特に多い私。ブログを読み続けているとわかると思いますが、まぁ私は慎重に行動する事は無くかなりな大雑把な人間です。自分が掲げる家訓は「人生はなんとかなる。」で、何とも楽観的なのであります。だからその準備も気合が入らない時ほどいい加減で、緑のロッドケースを数本を車へ投げ込み、現場へ着いたらソルトウォーターロッドだったなんて事もあったり。前回はラインを忘れましたが、ウェーダー忘れて冷たい水に挑んだりする事もあったりして。

こりゃ歳のせいだな、と思ったけれど、今に始まった事ではないので持って生まれた性格なんでしょうね。そもそもフライフィッシングって相違工夫を楽しんでいるので、イレギュラーな事が好きなのかもしれません。自分で作った災難にどう立ち向かう的なものを。あ、これって多分言い訳ですね。話の内容が前回の続きになってしまいましたので軌道修正しないと。

先週は寒さにやらて撃沈。今週は釣りへ行く前からまる二日間の雨後なので、増水している事は容易に想像がつく状態。願わくば泥濁りだけは勘弁して欲しいなぁと、午後には水位が少しは下がる事を期待しての遅めの出発。しかし今だに朝の外気温が寒いんだよなぁ。今年って何時になったら最低気温が10℃以上になるのかなぁ。

今回の戒め:釣欲を高める為に、前日はポジティブな要素を見つけよ

北関東の桜
川に立つと分かる事って沢山ありますよね。例えばこの桜。東京の開花は平年並みだったとの事ですが、この場所は昨年よりも少しだけ遅いかも。そして河原の緑も心なしか色付きが遅い感じ。本流の水位は予想通り増水気味ですが思っていたほど濁りはなし。しかし虫っけがあまりにもないので、今回本流のひと流しはパスして良い時間に合わせてヤマメを狙おうということになりました。なのでダブハンは振らず。
北関東の渓流
上に行けば増水の影響は少ないだろうと、移動に1時間と少し。濁りは無くこの感じなら釣れるだろうと、車を置いて少し歩きして一通り見てから釣り上がることに。水温は7℃で上がる気配はなし。写真を撮り忘れましたが、周りの山々は昨日に雪が降ったらしく真っ白け。水位が上がらないにしても雪代が出ている感じが拭えませんでした。
北関東の渓流
昨年沢山釣った場所で粘ってみるものの、全くのライズなし。最もその時期よりもちょっと早いので仕方ないですな。それにしても虫が飛ばないので、別の里川へ行くことにしました。
チビヤマメ
浅い瀬が続くこの川ならば水温が少しは高いだろうと思って来たのですが、虫は飛んでました。しかし雑魚のライズが少しある程度で、ヤマメさんはどこへやら。仕方なくランガンでフライを打ちまくってようやくこの一尾。大きな沈み石の周りを流しまくってようやく釣れてくれた、今年2年生になるチビスケ。
鎌の穂
河原を歩き廻って投げ続けたので、疲れちゃった。空の青が一番良い春までもう少しなんだよなぁ。
春の渓流
たまに本命らしきヤマメがライズするのですが、虫の少なさにその感覚は10分以上。寒さに震えてやる気無しって感じ。春の釣りをする時に私が見ているのは毎日の最低気温でして、今年はずっと低め。最低気温が低いと、昼に水温が温められても夜にグッと落ち込むので結果的に水温がなかなか上がらないんですヨ。
チビヤマメ
爆投し続けた結果、釣れたのはこの一尾のみ。なので、同じ魚の写真を二度使います(笑)。救いはチビスケだけれど、胸鰭の黄色い川育ちものだということかな。
オナシカワゲラの一種
唯一多く乱舞していたのがオナシカワゲラの一種で大きさは18番ぐらい。フライボックスを探りましたが、同じようなフライはありませんでした・・。早春のヤマメ釣りは持ち玉の種類の多さで、その結果に大きく影響します。
イブニングは何もナッシング
そんな外気温が温まりきれない1日ですが、先週の寒さでもイブニングは少しライズがあったのでそれを期待してまたもや別の川へ。しかし18時まで待ってな〜んもありませんでした。とまぁ、これが私の普段のヤマメ釣り。今年は季節進行がとても遅いかと思いましたが、ブログを読み返せばそんな事もないんですね。あと二週間もすればオオヤマカワゲラの季節がやってきます。昨日の結果よりも次の二週間を先読みセネバ・・。

釣り人あるある、オデコになると言い訳を沢山考える

いつだったかシークロの船長に、「これだけ頑張ったのに魚が出ないなんて。きっと魚が居ないか機嫌が悪いかですね、しょうがない。」と、5時間ほど爆投の後にこんなお慰みの言葉をいただいた。精一杯頑張ったのにオデコになって項垂れている時は、こんな優しい言葉を誰かにかけて欲しいものです。しかし釣り人の努力は現場にいない人には見えないから、少しでもそのショックを和らげようと、釣り仲間への報告の言い訳を沢山考えるのです。

言い訳1:天候や自然のせいにする
これは一番あるあるかな。急に水温が下がったとか、爆風あるいは無風だったとか、増水で手も足も出ないとか。もしくは虫が飛ばないなど、自分が努力しようと思ってもこればかりはしょうがない的なアピール。私も良く言うワードです。

言い訳2:魚のせいにする
魚が見当たらない。自分のフライを見向きもしない。魚の気持ちはいつだって分からないから、自分の推察がまるで当たらない。それって自分ではどうにもならないでしょうアピール。魚がいるのに最終的に釣れなかった場合、たいていは食い気が無かったなどと宣うのです。

言い訳3:道具のせいにする
私の場合良くやるのが忘れ物。持って来たリールロッドの組み合わせが違う、またはラインを忘れたからあるものでなんとかしようとしたけれど、やっぱりうまくいかなかったアピール。もっともこのあ場合は自分が悪いのだから、いくら言い訳してもしょうがないんですが・・。

とまぁ、これ以外にも色々あるんですが、とにかく釣れなかった時にどうしてこんなにも言い訳を考えるんですかねぇ。あ、これは自分の事だから皆さんは違うかな?

今回の戒め:仕事優先に物事を考えず、釣行前日は余裕をもった準備を心がけよ

ダブルハンドのスイング
前日のギリギリまで、まるで関係のないポッパーを巻いて更にお店の用事をしていたものだから、その準備を怠りました。まずはメインのリールを忘れたために、ロッドが使えずサブロッドに。そしてそのサブロッド用のラインをワレットごと忘れた為にとりあえず車にあったものを使うという、すでにやりたい釣りが成り立ってない状態。流しては見たものの根がかりのオンパレード。あぁ、無念・・・。
デジタル水温計
ついでに自然のせいにしてみる言い訳。予報では東京と同じぐらいの気温と聞いていたので暖かいかと思ったら、外気温はめちゃくちゃ低い一桁台。手足が痺れて雪でも降るんじゃないかと思ったほど。本流の水温は2週間前よりも少し低下で、支流はさらに低い水温。どうやらダムからの冷たい雪代を流している様子。4月を目の前にした本流の釣りでガウンを着込むとは思わなんだ。
ヒゲナガのシャック
虫が飛ばないという言い訳はできなかった。昨夜にハッチしただろうという、ヒゲナガのシャックはそれなりにあった。でも午前中は全くというほど虫っ気がなく川に生命感がないという言い訳はしておきましょう。なので本流は断念して手堅く支流でライズの釣りへ。しかしその支流へ到着すると更に寒くなり、冷たい風が吹き付ける。
寒い流れ。
1時間ほどかけて移動してきた釣れそうなライズポイント。一番ゆるくて良さげな場所はエサ師が陣取っていました。川面を覗くといかにも寒そうな流れ。昼だというのに更に冷え込んできたので、ダンジャケットを着込んでようやく寒さを凌いでます。水温は7℃と低く、ユスリカミッジとガガンボが少し。ライズが何にもないので車に戻ってニンフを探し、唯一ある数本のニンフを流し込むとガッツーンとアタリが。しかしアワセ切れしました・・。その後数回ライズを見つけてドライで挑むも、すっぽ抜け。イブニングまで寒さに耐えて仁王立ちするも何もなし。
埃まみれの車
爆走して埃まみれになった自分の車を見ていたら、急にユーミンのDestinyが頭に流れ込んできた。

ホコリだらけの車に〜♪ 指で書いた
True zero, my true zero
本当に釣れなかったんだと〜♪

久しぶりに昭和懐メロで締めくくりでゴザイマス。

春を探して河原をさまよい歩いた4週間

朝マズメを狙った後の仕事は眠いのなんのって、午後は仕事が出来るかなぁ。朝から釣りなんてまるで6月の私ですが、その頃はとてもハードな1日を過ごします。

朝マズメを狙うために1時半に起きて高速代をケチって国道を直走り本流へ。朝焼けから6時ぐらいまで釣りをすると川の雰囲気が変わるので、その後は1時間掛けて上流へ移動し源流でイワナハントをする。朝が早いので大体14時ごろには力尽きてしまうので1〜2時間ほど仮眠し、再び本流で大物狙いのライズ待ち、あるいはスイングの釣り。それを終えて家に着くのは大体22時を回ってしまう。そんなハードな釣りを5〜6月はこなしています。

しかし、まだハイシーズンではないのになんでこんなにしゃかりきになって朝マズメの釣りをしているかというと、私に春がこないのです。そう私にとっての春告げ魚であるマルタウグイが何故か見つかりません。

巷ではもうすでに遡上が終わったとか、先日はあそこが良かったとかという様なお客様の情報に右往左往し、私はその後追いをして翻弄するいつもとは逆の立場。皆さんは沢山釣ってらっしゃるのに、今年のマルタは神出鬼没でまるで亡霊を追いかけるかのよう。釣りそのものはそれほど難しい釣りではないので、ただやる気のある群れを見つければ良いだけなのですが・・。

そんなこんなで四週目。「情報は熱いうちに射て。」とばかりに、昨日釣れたという情報をもらって本日朝の出撃となりました。

今回の戒め:マルタは足で釣れ(歩いて探し回って釣れ)

マルタの産卵行動
この四週間(と言っても週に一度の釣行)の敗因は”いつもの場所”というキーワードでそこしか見に行っていなかったのが問題。川は毎年その様相を変えるので、必ずしも同じ場所で産卵するとは限らない。原点に帰って思うキーワドは、「上流に浅瀬を持つ深み」。産卵はシャローの砂利。行為が終わるとその休憩場所として適当な深みがないと駄目だってこと。そいうえばいつもの場所は相当浅くなってたよなと、今更ながらに気づく。ちゃんと魚が見つかれば、こんな感じで水飛沫をあげています。
マルタウグイを求めて
情報をもらった場所へ行くとその場所は下流に立派な深みがありました。そしてすでに産卵も終わりに近づいているのか、マルタウグイと同じ数だけの鯉がいます。彼らは先に産卵するマルタウグイの卵を食べにきている訳で、マルタの群れの下までフライを流しちゃうと鯉が掛かっちゃいます。で、最初きたのはとんでもないサイズの鯉でして、ずっとこんな感じで深みにへばりついて上がってきません。私はマルタが釣りたいので、最終的には15分ほどやり取りしてもラチが開かないので、わざとバラしました。
マルタウグイ
気を取り直して何度かニンフを流し込んでようやくヒット。こやつの鮫肌をナデナデしてようやく私にも春が来ました。
マルタウグイ
彼らがフライに食いつくのは鮭の産卵行動の時と同じようで、産卵床を作るのに遺物を排除するのか、はたまた卵を守るために流れていく卵を咥えるという説。いずれにしても食い気がある訳ではないので、いっぱい流したら反射的に喰ったヤツが一回アタる感じです。
婚姻色
なのでエッグパターンが一番掛かるような気がします。魚のサイズは50〜60cmといったところ。このまま出勤する事を考えると釣る時間は無いので今回は2本釣ってサクッと帰ります。
ソメイヨシノかな?
釣りを終えてふと見上げれば今年も数輪の桜が開いてました。やっぱりどんな魚でも川面に桜が咲く頃に活気が出て来るのですね。気持ちも晴れて本日は意気揚々と出勤と言いたいところですが、この場所からお店までガッツリ渋滞ハマって2時間の通勤。今はこのまま椅子に座ってうたた寝したい気分です。

 

サクラ大戦2022開幕、釣り人は一本の杭になる

なんか昔、パチンコだかのCMで宣伝していたのがサクラ大戦でしたっけ? 私はアニメや漫画はほとんど読まないのでその内容は全く知りませんが、桜とサクラは好きです。フライフィッシャーマンからすればサクラ = サクラマスでして、それに人生を賭けちゃう釣り人も多い訳で、だからその魅力を語ったら一晩呑み明かしても足りないなぁ。

昨今の情勢を見ると大戦なんて書くと少し不謹慎かもしれませんが、私はこのコロナ禍の二年間は行動制限されていたのでまともにサクラマスと戦う事を許されていませんでした。なので今年はまさに私にとっちゃ大戦なのであります。何せマイルールは「サクラマスは釣り過ぎ注意、年に一本。」という目標を掲げてますから、この2年はまともなサイズにお目にかかる事なく時間が過ぎた訳です。人生残りの春を数えると、激流に浸かれる年齢はあと20年もないと思うのに、そのうちの2本分が失われたのですから、私にとっちゃ死活問題ですな。

さて、そのサクラ大戦ですが、例によってまずは関東近郊の河川でチェクから始まります。なんか聞こえが良いですが、関東地区でまともなサイズを取る事は至難の業なので、ダブハンの練習に行っていると言った方が良いでしょう。今年もそんな一投入魂が始まりました。ひと昔前に自前で作った『1万分の5(イチマンブンノゴ)』では1万回キャストすると5本のスティールヘッドをキャッチできると言う意味でそのタイトルを付けましたが、本州のサクラマス、特に関東近郊では10万分の1くらいの確率かなぁ、なんて思います。

これだけ書けばその後の内容がどうだったかは、あらかた察しがつくと思いますが、私はただ水に立ち一本の杭になっているだけで楽しいのです。釣れる釣りを楽しんでる時期が過ぎて20〜30年もすると、フライフィッシャーマンの境地はそんなところにあるのかもしれません。

初心者へのメッセージ:最初の一年はとにかく魚を沢山釣り続け、次の一年は工夫の年。3年目は管釣り(C&R)を卒業し更なる境地を探し求めよ。

ウィンストン ボロンIII TH マイクロスペイ 1063/4
私の釣りはいつでもポジティブシンキング。河面に立っただけで、「今日は釣れちゃうかも?」と思ってしまう。なので本流スイングも飽きる事なく投げ続けられるのかもね。
ヒゲナガカワトビケラのシャック
スイングを楽しんでいる最中に次々と流れていくヒゲナガのシャック(抜け殻)。昨夜は相当な量のヒゲナガカワトビケラがハッチ(羽化)したんだろうなぁ。さらに暖かいものだから、この時期にはまだ早いマダラカゲロウやコカゲロウの乱舞。ヤバイ、もしかして釣れちゃう?
デジタル水温計
更なるポジティブキーワード、水温が思っているよりも高いじゃありませんか。こりゃもしかして釣れちゃう?
ダンケルドとシルバーマーチブラウン
お昼に差し掛かる頃には虫の流れもピークに達し、この時期ではありえないくらいのメイフライの流下。もしかして釣れちゃう? もしかしたらヒカリ(サクラマスになる前に川に居る一年目の個体)がいるかもしれないから、シルバーマーチブラウンも付けちゃおうかと、スケベ根性を出したドロッパーシステム。
本流のスイング
最後の一投まで私は、「今日は釣れちゃうかも?」と思っていましたが、全ての好条件に反して雑魚からの魚信さえもなし。世の中そんなに甘くないよね。だいたいこの10年でこの川の傾向を考えると、一番早い年でもアタリが増え始めるのは大体3月の20日過ぎぐらいからなので、これが至って普通なのであります。しかしながら今年の状況を見て回るには有意義な1日でございました。私はマルチフライフィッシャーマンなので、本流で釣る時間はベテランの方々の1/10ほどの時間ですが、今年もドスンというアタリが来る日を待ちわびて流し続けます。

解禁はやっぱり釣りたいから、放流ポイントでエサ師に混じって竿を出す

祝・全国渓流一般解禁 2022年。今年は火曜日が初日になってしまったので、あの混雑に交わらにゃならんのです。かといってドライフライ縛りのフライフィッシャーマンとって居着きの天然物狙いは、この時期はライズ待ちしてもな〜んも起こらない可能性の方が高い。昨今の世界情勢で私の気持ちは落ち込んでいるので、少しは釣果を出す事で明るく解禁を迎えたいので、昨年と似たようなポイントで解禁を迎えることにしました。

皆さんは解禁日、あるいは解禁から最初の土日の釣りは経験済みですか?その日の放流場所の様子は、まぁ一種の管釣りというかお祭りみたいなもんです。解禁の数日前にヤマメは放流され、解禁日を待ちわびた釣り人が大挙し夜明けと共に一斉にロッドを振り回すのです。それもしょっぱなからオデコにはなりたく無いので放流ポイントを目指す気持ちは皆一緒。最初の一投は一斉にオマツリ(仕掛けが絡まる方の話)になったりして、皆さんの釣欲はハンパないっす。

そんな様子を幾度となく経験している私ですが、そうは言っても解禁からオデコはやっぱり嫌なので、今年も遅い時間を見計らって参戦する訳です。もっともフライフィッシングの場合は早くに行ってもエサ釣り師の竿数に閉口しロッドを振り回すスペースなんてありゃしない。それにこの時期は朝早い時間帯に水面を流れる虫は無いので、ドライフライを流したところでな〜んも出ないので、水温が温まった10時ぐらいからが勝負とになります。

馴染みの漁協へ行って新しい年券を手にし、予定通りポイントへ着いたのは10時ごろ。放流ポイントには駐車スペースが無いほどの有様。その隙間を見つけて駐車し川面を見ると釣り人の数はざっと20名。両岸に陣取り隣りとの距離はわずか数メートルという、ソーシャルディスタンスはギリギリの間隔かな。複数のロッドは上流へ向かって投げ込まれるのだけれど、器用にもロッドの波はぶつかる事なく振り込まれている芸当。

こんな状態じゃロッドを出すところなんて無いなぁ、なんて眺めていたら、幾度も餌の仕掛けが流される間でいくつかのヤマメがライズしているじゃありませんか。さて、あの隙間にどうやってフライを入れようか。そんな事を考えながらの昨日でした。

今回の戒め:エサ師の嫌がらせ行為にキレることなくスマートな釣りを目指す

コンパラダン
前日に巻いたのはユスリカミッジ12本とコンパラダン8本の補充。最初はコレを結んでみたけれど、ミッジを食べているのを確認して変更。エサ釣り師がたくさんいるポイントから外れてライズしているヤマメを発見。そのわずかな隙間を見つけてライズを狙ったら、私がキャストするや否や嫌がらせのようにその場所へ仕掛けを入れっぱなしにするのです。ライズする魚は沈めて釣る餌では釣れる筈もなく、いくらやっても釣れないエサ師だけれど、ずっとそのライズを譲ってくれませが、私はめげません。対岸のエサ師とこちら側のエサ師が仕掛けを抜くわずかな時間の隙間で釣ってやりました。
キャッチ&リリース
魚が釣れて撮影しているとあっという間にそのポイントはエサ師で埋まります(笑)僕らはリリースですが、彼らはこの1日で一人当たり3〜10匹以上は持って帰るのでしょう。ちょっと計算すればわかる事ですが、1週間以内に放流ものはほぼいなくなる計算です。楽しみ方は人それぞれですが、全てを持って帰ると遊び相手が居なくなってしまう事を考えていないのかなぁ。川の資源は無限ではありません。
ミッジ22番
フライはユスリカミッジの22番に8Xのティペット。リリースする僕らを不思議そうな顔で見ている僕らよりも年配の方々。
キャッチ&リリース
後輩も同じような仕打ちをずっと受けましたが、タイミング良くキャスティングが決まりヒット。
キャッチ&リリース
そしてしばしの記念撮影をしてリリース。エサ師の年配方とお話をしましたが、放流ものは鵜に喰われるのだったら釣り切って僕らが食う的な話でした。なるほど、考え方の相違があるんですね。私達以外は全てエサ釣り師のため居心地が悪いので退散です。
早春の渓流
とりあえずオデコを逃れるために釣ったので場所を変えて居着き探し。しかしこの時期はライズを探すのは地元アングラーではない私達には至難の技。いくら暖かい日だと言っても虫なんて流れてないんですから。基本私はライズハンターなので、この時期に叩き上がりの釣りはしません、ニンフも流しません、というか持って歩かないもんね。なので、数カ所回ってライズがなかったので、別の放流激戦区へ移動となりました。
解禁日の人出
河川上にある車の数を見てくださいな。これが解禁日のお祭りです。普段釣りをしていない人でも解禁日ならば簡単に釣れるのでは無いかという淡い期待で多くの人が訪れますが、それなりの装備と知識と技を有してない人はやっぱり釣れません。なのでここでは50名ほどいましたが、多分1割はオデコです。
ヤマメ
後半は適当にサイズダウンしたヤマメの数釣り。3時ごろには空気が入れ替わって寒くなってからはライズが止まってしまったので、早々に撤収してきたとさ。来週は気合い入れて本流でライズ探すかな。それとも2尺ヤマメ狙いという名の元のダブハン練習かもね。

恋するフォーチュンクッキーならぬ、鯉する芳醇、クッキーは上げない

相変わらず1週間以上遅延のご報告。本当の事を言うと実はもっと前の話なんだな。

時を戻そう、正月明け最初の休日の事。年始からオデコ覚悟の釣りへ行くのもなんだから、手始めは手頃な管釣りからと雨の中を出掛けたのさ。しかし管釣りだけではつまらないので午後の天気が回復したら後半はコイでも釣りに行こうと、一応その準備をして行ったのです。

雨の管釣りは人がほとんど居らず釣りはなんでもできる状態だったので、思いっきりぶっ飛ばして入れ喰いを堪能。そして3時間が過ぎたところで雨脚が収まってきたので鯉のフライフィッシングへと出かける事となりました。僕らが楽しむコイさんはとてもグルメで超熟超芳醇じゃないと喰いが悪いと言う話を何度かしたかと思います。ポイント近くのコンビニにはその肝心の銘柄が品切れだったので、駄目もとで別ブランドのパンを買ってポイントへと向かいました。

車をコインパーキングに止めるのに難儀し、ようやく釣りはじめたら土砂降り。そして芳醇ではないパンを投げても魚の反応はすこぶる悪く、ずぶ濡れになって帰ったのでした。昼食を抜いて出向いたその帰路でポケットに手を突っ込むと、いつ入れたのか包装されたクッキーが一枚。鯉ごときでなんかなぁと思いながら、その湿気ったクッキーを食べながらオデコを噛み締めました。

それから2週間後のこと。コイ釣りが中途半端であったことに反省し、同じシチュエーションでリベンジ。このお話の続きは以下の写真の通り。

天気が悪い中の管釣り
今思い起こしても寒い雨だったなぁ。レインウェアを着ていても雪と違って長時間釣りをしていると袖口からビチョビチョになっちゃうのです。手を上げた時に伝う冷たい雨水は、不快この上ないのです。ご覧の通り僕ら以外は誰もおりませぬ。こんな天気では当たり前か。
ファストフリットの曲がり
フィッシングプレッシャーが少ないので入れ喰い状態。でも空が暗過ぎて写真を撮ってもパッとしませんなぁ。
パン鯉
そして鯉釣りへ移動。コインパーキングを探して車を止めるのにざっと30分。パンをハサミで刻み、いよいよこれからと言う時にザーザー振り。コンビニ袋に雨水が伝い、時間とともにパンはビチョビチョに。駄目だこりゃと思った二人はロッドを仕舞い、諦めて帰るのでした。
TFO Mangrove Coast
それから2週間後のこと。今度はメーカーさんのサンプルロッドであるTFOのマングローブ・コーストを試投する為に管釣りへ。この日は穏やかに晴れた日なので、お客様も多く釣果はそれなりに。
朝霞ガーデンの放流
いつも放流する時間にいないので、久しぶりに見るこの光景はなんか新鮮。でも放流する頃には3時間が過ぎたので、場所を移してダブルヘッダーであるコイが泳ぐ川へ移動。
パンを撒いてコイを釣る
今回は抜かりなく事前に超芳醇を入手。フライでコイを狙うときは、「鯉する(超)芳醇、(鯉に)クッキーは上げない」です。なんか無理があるけれど、ポケットには自分の餌であるクッキーを忍ばせてね(笑)。パンはこのように事前にハサミでカットして、乾かしておくと投げやすいです。
パンフライで鯉を釣る
フライフィッシャーマンってバカですよね。高級なパンを撒いて(時々自分の口にも入れて)、わざわざ偽物の餌(フライ)で釣るのですから。今回は晴れているので水温も少し高く魚は高活性。でも僕らがイジメ過ぎているから、スレるのも早いです。ランディング前にバラしたこの場所は、その後はいくら撒いても魚が浮きません。
鯉のフライフィッシング
場所を変えると最初は活性が良いのですぐにフライに食い付きます。トルクフルな引きをする鯉はグラスロッドをバットから曲げてくれます。
鯉のフライフィッシング
ようやく上がってきたポッチャリ系、髭ピンのコイサンマン(覚えているかな?ブッシュマン)。この貫禄と大きさなので一本取れれば十分満足です。
鯉の尾鰭
エピックのリールと比べると尾鰭はこの大きさ。重さは5キロ近くありそうだからそのパワーは恐るべし。さて、相方が釣れたとこだし、餌撒き(チャミング)と釣り人が交代。しかし一度掛けた所は反応がありません。仕方なくポイントを休ませた元の場所へ移動。
コイをリリース
移動したその場所には別の釣り人が・・。さらに移動すると今度は子供達の石投げが始まりました。その頃には用意したパンが尽きてしまい、新たに買ってきてやる気力は失せてしまい、私は今回もオデコとあいなりました。う〜む、更なるリベンジする?今度はフォーチュンクッキーでも撒いてやろうかな・・。

続スイングボーイズ、大雨に撃沈す

天気予報は「明日は大荒れの天気となるでしょう。」と伝えたら、貴方はどうしますか? 私はお馬鹿なので、”こりゃ人が来ないから入れ食いじゃない?”と、ポジティブな発想が浮かんでしまうのです。でもね、その選択肢が湖ならば少しは分かるのですが、前回あまり芳しくなかったスイングボーイズのポイントへリベンジとなった訳。

家を出るときはポツポツの空模様。天気が外れてなんとかなんじゃね〜の、と思ったのも束の間。関越自動車道へ入った途端に雨、アメ、あめ・・。それも時たま期待を持たせて穏やかになるものだから、群馬県に突入しても「意外と釣りになるんじゃない?」という相変わらずポジティブな二人。釣り場へ着いても雨足は変わらず。こんな日に釣りへ来るのは僕らぐらいでしょ、と思ったら先客がひとり。こんな男気なスイングボーイがいるのだから、オイラ達も負けてはいられないと慌てて入漁証を買うのでした。

”本当に買うの?” 的な漁協のおじさんの怪訝な顔をよそに、支払いを済ませ早々に用意を済ませる二人。両岸の濁りが多少は出てきたものの、一番良い流れの筋はまだ濁っていなかったので対岸へ渡渉し、すぐに釣りを始めた。

しかしである、ロッドを何度か振り回していると、最初は綺麗だった水がみるみるうちに濁り出し、ものの30分で足元が見えなくなり始めた。ロッドから伝わる魚信と勘違いするアタリは流されて来た落ち葉ばかり。雨足は徐々に強くなりだしたので水位を測るための石を決め、その石が水没したら釣りを中止して渡渉するとにした。川というものは自分の場所が降っていなくても上流の雨が集まり増えてくるものと肝に銘じる。案の定、雨足が弱まりだした頃には濁りが強くなり基準の石はその1時間後に水没し、僕らは釣りを断念。降りしきる雨の中で1時間スイングするために三千円を散財したお馬鹿な二人でありました。

こんな時は温泉入って飯食って帰るに限るよね。釣り場以外は何も知らない私なので、今回は群馬の温泉を堪能し家路へつくのでした。埼玉県を南下する頃には雨は上がっていたけれど、高速が混み始めた為にカーナビは和光北インターで降りるように促してきた。ん? これって釣りをして帰れって事ですか?

今回の戒め:ポジティブな妄想より、冷静な観天望気を

雨の中のスイング
スタートは前回の時と水位は同じ(前回は雨の後)。元々が水位が低いので後10センチぐらい上がったら退渓しようと釣り始めた。竿の振り始めはまだ流心が濁ってなかったので釣れるかも?と、わずかな期待。しかし何もナッシング。
雨の中のスイング
だんだん濁りが強くなり、足元が見づらくなってきた。僅かなアタリは全て流されて来た落ち葉でした。
雨による河川の濁り
くるぶし程度の水位はまだ濁りがないけれど、その前の底が全く見えなくなり始めた。こりゃダメだわ、と目標の浅瀬で退渓。ダメ元で行った釣りなので、仕方ないですね。その後はリバートピア吉岡という温泉に浸かって家路へ。本当はこのまま帰るつもりだったのに、カーナビは和光北インターで降りろというんですよ。
朝霞ガーデン
インターを降りたら必然的に吸い寄せられてしまいました、朝霞ガーデンに。仕方なく?3時間釣りをする事に。結果、レインボーをたっぷり釣って帰りましたとさ、チャンチャン。釣り→温泉→美味しい食事→釣り。コンビニ飯は一切無しの意外と充実した一日。

目指せメーターオーバー(イトウ戦記・編)

今年も残る所あと2ヶ月と少し。振り返ればコロナ禍がほとんだったから例年に比べて釣行回数は少なめ。だからそれに合わせて安全牌の釣りで楽しめばいいものの、私は夢を追いかけての大物狙いが多いので、釣行日数に対してオデコ率は尋常じゃないんですな。勘定はしてないけれど、今季は一体何日間オデコだったかな?

現在の私が目指す「メーターオーバー!」は三種類おり、シーバスイトウ、そしてオオニベになる。さらにオデコに拍車をかけるかのように行っているのが関東圏でのサクラマスで、それらに費やした時間は測り知れない。厳密に言えばなんかしら釣れていたりするので、完デコではないのですが目標値には遠く及ばず、ため息をつく日々が続いてます。ま、簡単に釣れちゃったら面白くないので、これが私の釣り人生ですな。

さて、昨日までの北海道で目指せメーターオーバーと言えば、イトウです。私の中ではこの魚は勝手に名付けた出世魚で、イトウとは言い難いサイズはアタミ、さらに人に釣ったとは言いづらい小物をマナヅル(もしくはオダワラ)と呼びます。関東圏の方ならば何となく御察しが付く事でしょう。

さてその今年のイトウくん狙いへ行って感じた事は、夏の高水温と渇水がニュースで見た通り影響がある様に感じました。毎日大人数で投げ倒しても、アメマスさえもまったく掛らんのです。こんな状況は今年だけであって欲しいなぁ・・。また、今回は常に大人数で(一番多い日は横並びで5名)で釣りをしていたので熊の心配は薄く、そして和気藹々楽しい釣り三昧と夜の宴を楽しんできました。釣果が乏しいですが、そんな道北の釣りをチョビっとご紹介。ちなみにトップの写真は今回キャッチしたイトウではないので、悪しからず。

今回の戒め:投げ倒したその先に究極の境地があるに違いない、きっと・・・。

毎日が藪漕ぎ
本流スイングのイトウ狙いは毎日が藪漕ぎと腕の筋肉を鍛えるトレーニング。獣臭い場所もあるので一人で川へ行くのは勇気がいるが、今回は大所帯で大声出しながら行動していたので、熊に会う可能性は少しは低いだろう。
道北のイトウ狙い
景色はまるでスキナー水系でスティールヘッドを狙っているかの様。この川の場合、いくら投げても釣れない時は上流へ行ってレインボーを狙うのもありだけれど、一投でも多く投げないとそのチャンスは訪れないと思っている私。難しい魚を狙う場合、わかった気になって釣る時間を削るのは良くないと思う。
ウチダザリガニ
凄い大きさ。食べた事ないけれど美味しいのかな?名前はウチダザリガニだけれど、コヤツは外来種。
エンリコミノー
私がイトウを狙うときに使うフライはエンリコミノーをウグイとアメマスの中間的なカラーにしたパターン。フックサイズは2/0〜3/0で大きさにして10〜13cm前後。皆には大きすぎると言われるけれど、このフライでも25センチのアメマスが釣れちゃいます。フライの種類は色々と試しては見るけれど、私の中では実績のあるパターン。難点はフックがデカイので沈めてしまうと根掛かりが多いです。
スペイキャストの練習風景
若者Nくんにキャスティングを教える、イトウ戦記の巨匠。キャスティングの美しさはピカイチ。
スコットのカムイ
車にカムイを立てかけてみたけれど、長いなぁ。考えてみればヒラマサを狙う磯竿である5号5.4mを一日中振り回している様なものだから、日々の体力消耗は計り知れない。帰る頃には腕が太くなる事に合点が行く。
道北のイトウ
最後の最後まで投げ続けた結果、カムイがたった一度だけ微笑んだ瞬間でした。その時合いはわずか15分ほど。本当に神の悪戯としか思えないが、そんな瞬間があるからこそやめられない。でもね、今回私のロッドにきてくれたのは、イトウの手前にあるアタミさんでした。
北海道のイトウ
2/0のフックをガッチリと咥え込んだ彼。共食いする程の魚なので、大きくなるやつはきっと大きいフライへの反応が良いのでは?と私は考えている。ティペットは5号を使用。
北海道のイトウ
悔しいから過去に釣った写真を記載してみました。本当はこんなサイズのイトウを釣る予定だったのだけれど、釣りの歯車はそう簡単には噛み合いません。また挑戦しにきなよ、という事ですな。夢のメーターオーバーは私が生きている間に釣れるかな?

渓流の締めくくりは湯川でリハビリフィッシング

記憶とは当てにならないものですね。昨年のこの時期に湯川へ行ったと思ってましたが、今ブログで確認すると2年前の9月17日でした。コロナ禍は人生の貴重な時間に影響を及ぼし、昨年の記憶は無かった様な一年になっているなんて、悲しい。

私はハーミットを始める前に某釣具関係に勤めていたのですが、その頃の私はオートバイの免許しかありませんでした。北海道釣行もバイクで楽しんでいた輩なので普段の釣りは何ら不都合を感じず。しかし誰かと一緒に行くとなると車の免許がない役立たずなので、皆が私のアッシー君になってました。そんな時代に私のアッシーをしていた後輩のHくんが約25年ぶりにフライを再開するとの事で、そのリハビリ釣行へ。あ、今回は彼がアッシーではなく、若い頃のお礼を兼ねて私がアッシーくんです(笑)

2021年の渓流シーズンもあと僅かという時期なので、やっぱりオデコなんて嫌ですよね。なので確実に魚が居る湯川を最終戦として選んだ訳ですが、ハッチの少ないこの時期は決して簡単なものではありません。渋ちんライズをいかに仕留めるかが鍵です。そういえばひと昔前の禁漁直前の湯川なんて朝は霜が降りるほど寒かったのを思い出し、地球温暖化の進み具合を改めて感じました。

そんな昨日の湯川は以下の通り。楽しい1日でございました。

戦場ヶ原にある木道
今回は赤沼茶屋から入って湯滝手前まで釣り上がり、魚を探しながら往復する釣り。木道歩きが半分、そして藪漕ぎが1/4、さらに水中闊歩が1/4。朝早くはライズが無いけれど、時間と共に魚が浮くので、魚影を見つけて狙うサイトフィッシング。
ライズを見つけて狙う湯川のブルックトラウト
彼が湯川に来るのは初めてだとか。リハビリ釣行なのでライズを見つけてあげて、まずは体を慣らしてもらいましょう。入りやすいポジションだと魚が目の前になっているので、入渓は匍匐前進さながら。低い姿勢で用意して、タイミングをはかります。
ドライフライでヒットしたブルックトラウト
川での釣行が25年振りだというから難儀するかと思いきや体はフライフィッシングを覚えている様で、すんなりと大物を掛けてランディング、流石です。これで一安心して私は自分のお魚探しに入ります。
湯川の秋空
今回のフライフィッシングは今年1番の密(みつ)かな。それは釣り人ではなくジジババ様たちのハイカーがとっても多いから。紅葉はまだですが、こんな景色なので写真は撮りたくなるし、出掛けたくなるのも致し方ないです。
FAGUS ファインループ 6フィート4インチ3番
ブルックトラウトはこんな木の下でライズするのでかなり難儀します。リーダーはかなり短くして6.4フィートのファーガスでフライをねじ込むのが丁度良いシチュエーション。以前の釣行では上流部の方が魚が濃かったですが、今回は青木橋よりも下流の方がライズが多かったです。13時まで掛けて上流を目指しましたが、ライズの少なさにライズの多かった下流部へ速攻Uターン。
湯川のブルックトラウト
これがライズなの?と、思うくらい渋いライズが木が邪魔をする岸ギリギリであります。疑心暗鬼になりながらもそんな場所へ投げるとそれが全部ブルックトラウト。7フィート台のロッドでは長さが邪魔をするのでねじ込むのが難しい事でしょう。さらにキャストの正確さが要求されます。でもね、掛けた所でこのロッドの柔らかさが仇になり、藻化けする事多数発生。
戦場ヶ原の木々
木々は少しずつ黄色みが増してきた感じ。この場所が紅葉渋滞する頃には釣り人の姿は無くなりますが、その頃にはブルックトラウトの産卵を見に行くという楽しみ方があります。私がそれに行くかって? 答えはいいえ、私は他の釣りで忙しいのです(笑)
朱点が宝石のようなブルックトラウト
魚の渋ちんライズを見つけるのに大変苦労したために前半はとても苦労しましたが、パターンさえわかってしまえばこちらのもの。似たような場所を見つけて投げやすいポジションからフライをねじ込みます。そのポジションがたとえ胸近くの水深があるとしても、それを忘れて投げ続けて釣果を伸ばす私。
藻の隙間に隠れるブルックトラウト
先だっての野反湖と同様の時刻の30分だけライズの嵐。写真撮影なんてやめて片っ端から釣れば良いと思っていたのは若かりし頃。今は納得がいく釣りができればそれで十分。最後にリリースしたブルックは藻の中に隠れた自分は完璧だと思っている姿が可愛かったので、その写真を撮影していたら、川面のライズは静かになったとさ。