Trial and error

人生も釣りもトライアル・アンド・エラーの連続。沢山の推測と仮定を繰り返し、その中で無駄を排除して答えを見つけていく。先週の穏やかな本栖湖から自分は何を学んだか?そのことを考えながら今週も富士山を見に本栖湖へ行ってきました。

今年の本栖湖は連なる台風の影響で水位は高く、とても釣りづらい状態。今まで大物を手にした年は殆どが水位が低い年で、魚との距離が近く(ブレイクラインが近い)豊富なポイントから選定していた感じ。なのでニーブーツの釣りが多く、今年は苦手なウェーダー必須な本栖湖。バックスペースが取りずらく、そのため先週は時間によるポイントの選定が思う様にいかなかったと自己分析。

そしてもう一つ、フライのカラーや大きさが合っていなかった事。ドライフライは大きいフライにこだわり過ぎている点もあるので、少しダウンサイジング。飛んでいたカメムシに近づけたカラーにチェンジし、引っ張りのウーリーバガーとゾンカーのサイズを調整しての再チャレンジ。

試行錯誤をしている時点ですでに私の妄想では釣れているのですが、その結果はいかに?

暗闇の中で慌ててタックルを用意し、そのままポイントへ。夜明けと共に投げ始めたら、ん?なんんか変。グリップが長いのでいつも使っているマイクロスペイ10ft6inch・#3だと思ったら、なんと9フィート12番のターポンロッドです(笑)。今週も前のめり度70%。車へ戻ってタックルを組み直す時間を考えると時合いが終わっちゃうので、このまま投げる事に・・・。
本栖湖のレインボートラウト
夜明けはいつも引っ張りの釣りですが、仕方なく12番のロッドに8番のシューティングヘッドを入れた状態でキャストを開始。すると数投目にガツンとアタリ。ロッドが殆ど曲がらないのでゴミの様に上がってきた40アップ。なんかなぁ・・。
ブルーバックレインボー
見事なブルーバックですが、残念ながらお手手が欠損。放流されてしばらく経った回復系個体です。オデコが多い私にはとりあえず釣れた事でほっと一安心。
朝の時合いは1時間ほど。まだ湖仙荘さんが開いてなかったので、本栖湖漁観光協会で遊漁証を購入。さて、ドライタックルを組み直して再挑戦です。
先週と同様に午前中から風が少し強め。なので、こんな感じに泡立ったスカムライン(ゴミの集まった場所)を探してサイトフィッシング。ライズを求めて湖畔を走りまわります。
本当だったら湖岸をずっと歩いて探すのですが、場所によっては胸近くまでのウェーディングになっちゃうので、少しでも立てる岩を探し、しばらくその岩の上から様子を伺う事にしました。
2020年モデルスピードスター
新しいスピードスター の本栖湖デビュー。そしてマイクロスペイは手に入れてからはすっかり本栖湖と本流ヤマメ兼用ロッドになりました。本栖湖での使い方はスペイでのドライフライフィッシング。もう一つは状況が変わった時にシングルハンドの8番インタミラインを通して、オーバーヘッドでの引っ張りの釣り。このロッドはスイッチの中では短くて軽いので、シングルハンド7/8番として普通に使えます。
カメムシフライ
いくつ目のポイントだったでしょうか。藪漕ぎをして投げれそうな岩を探してその岩に乗った所、目の前でライズしているのです。で、このカメムシをキャスト。しかしそのフライを咥えたのが20cmほどのチビでフッキングせず。その10分ほど後のこと、そのポイントで突然狂った様にライズが始まったのです。慌ててカメムシフライを投げるも無反応。よく見ると3〜5センチほどの新子のワカサギを7〜8本のレインボーが追い回してます。ライズだと思っていたのはボイル(魚食魚が小魚を追い回し、魚が水面に突き上げられている状態)です。
本栖湖のレインボートラウト
慌ててリールをインタミに変え、フライは小さめのゾンカーをチョイス。カラーはジンジャー系。再度ボイルが起きるのを待ってラインを出しておき、そのタイミングで狙い撃ちする様はイナダのボイル打ちそのものと一緒。ドンピシャ決まってリトリーブを開始するや否や、レインボーはドッパーンと数回跳ねて沖へと走りました。ロッドは満月になり、緊張の時間。トルクフルな彼はバッキングライン の継ぎ目(ライン+ランニングラインの合計分70m)まで引っ張り出す強者でした。丁寧に時間を掛けてやっと上がってきたのは、ロクマルにわずかに届かない見事な魚体。久々の感動です。
本栖湖のレインボートラウト
見事なヒレピンで肉厚。深みを渡り沖にあるドン深岩の先端にいたので、いざとなったら湖に飛び込んで抱きかかえようかと思ってました(笑)
ブルーバックレインボー
太陽を浴びた見事なブルーバック。ルアーの人に一度つられているのでしょうね、エラ上に丸い穴が空いてます。グリップが長いスイッチロッドと横並びにするとあまり大きく見えないのがチト悲しい。
本栖湖のもぐらん
実はその後もしばらくしたらもう一度ボイルが始まったので、同じ様にキャストしたらドンピシャはまり、フッキング。しかし、同じ様に沖へ走って数度跳ねたらハズレちゃいました、残念。サイズ的には同じぐらいかな。今から15年ぐらい前にも一度モグラン付近でレンボーの猛ボイルに遭遇し、夢の様な1時間を過ごした事があるのですが、その時と同じシチュエーション(季節が違いますが)。
本栖湖のレインボー
時合いは1時間でおしまい。その後に別のポイントで釣りをすることも考えましたが、本栖湖の釣り過ぎは体に良くないので、お昼前にて終了。早上がりの時はいつもの様に下道(国道)にて帰宅です。昨日の夜に飲んだビールは格別。さて、今度はランカーシーバスをやっつけないと。私の宿題は山積みです、楽しいなぁ。

アイスクリームと私

私を知る人のイメージは釣り好きのノンベェで甘いものは食べないと思われている。しかし釣りを共にする人からすれば、釣りが終わった後には必ずアイスを握るオヤジだということを皆は知っている。普段は間食などせずに甘いものはあまり口にはしないのだけれど、釣りを終えた帰りにアイスを必ず食べたくなるのは私だけでしょうか?それも行く釣りによって食べるアイスの種類が変わります(「ガリガリ君を毎日食ってたやん!」とのツッコミ、ありがとうございます。50半ばになり恥ずかしさが増し、現在はそのガリガリ君食べ歩きをやめました)。

一昨日は今年最初の相模湾シイラフィッシング親睦会。総勢8名で丸伊丸から出船しました。今年はず〜っと雨と寒さで海へ出ようという気持ちが削がれていたけれど、ここ数日の灼熱地獄で汗を流したおかげで、気持ちの上でもようやくシイラモードへ!

とはいうものの、例年ならばペンペンシイラが皆のロッドを曲げて、「釣れ過ぎてつまらない。」を発しながら、メーターアップを拾い釣りする季節なのですが、魚っ気が非常に少ない状態。魚が居ればサイズは大きいのですが、チャム(餌)を撒いても全くの無反応。なのでその効果がなく、フライを投げまくっていると、たまにスイッチが入っているヤツが喰ってくるような感じ。

結果、私はチャム撒きに徹しロッドを振ることがなく終了、良くある事です。上がった後は釣宿へ戻り冷麦麺をすするという行事は、丸伊丸へ行ったことがある人はご存知の通り。そして頭割りで船代を清算して、個々に帰路へつきます。ここで一旦解散はするのですが、知っている人はその道すがらにある最初の横須賀ICでもう一度集合し、火照った体を冷やすのと疲れた体に喝を入れるために、濃厚なソフトクリームを食べるまでがこの釣り。最後にソフトクリームを食べないと何故か完結した気がしないんだよなぁ。

次回は8月末に船を入れていますが、今年は平日の予約が空いているので、予定表と睨めっこ。でも私の休みが無いのです・・。

前日に慌てて巻いたクラウザーミノー達。ロッドには結んだものの、このフライが海水に浸かることはなかった。
出船は朝の5時ごろでお昼過ぎに起き上がり(釣り終了)。今回は目で見える明確な潮目がなかった事で、ポイントはパヤオに頼るしかなかったので、その殆どを移動時間に費やした。
船の周りをグルグル回るシイラが、気が向いた時だけに食いつくような感じ。なので、通常は散水している船首で釣れるのが常だが、今回はオオドモでもヒットが多かったのがいつもと違うところ。
サイズは60〜110cmまで。船中の半分の人がオデコになってしまいました。それぐらいシイラの群れが少なく、いつもの1/10ぐらいの感じ。
ハーミットのお客様のティボー率は90%以上?私に洗脳された集団と言えます(笑)
シイラは興奮の縞模様からマリンブルーに変わり、ランディングするとこのカラー。イエローに変化するとお疲れモードです。このカラーの美しさは、現場にいないとわかりません。
一応、いっぺんに何本ものヒットがある時間があったのですが、何故かオオドモ。珍しくチャムの効果が殆どないのです。
シイラの釣りは一人でのランディングはかなり厳しいので、手が空いている人が手助けに入りランディング。
船上にあげると大暴れのシイラ君を撮影するには、グローブか手ぬぐいが必携アイテム。

修行(東北遠征のサクラマス)

【修行】:芸術や武術などに励み,それを磨くこと。

ダブハンの技量は芸術の域なのか、はたまた釣りなのか。何れにしても一匹の魚を追い求めるのに前回を含めると8日間も費やしているその時間の中で、アタリというものが殆どないから技術を磨く時間が長すぎて、釣りだということを忘れてしまうのです。あぁ神よ、私が一体何をしたというのか・・・。

今回の移動距離:1,600km
本流での移動範囲:およそ45km
本流で釣れた魚:何もなし(雑魚もなし)
今回のマテリアル代:約5万円(ジャングルコック・WTスペイコックが高額)

最終日最後の一投の後、私は一気に10歳老けた気がします・・・。

他の地域は土砂降りだと言うのに、この地域はこの五日間に雨は降らず、水位は減る一方。魚っ気が全くないので、上へ下へ、今まで行ったことのないポイントまで攻めてみました。
下流部は一つのランが長すぎて、どこで見切りをつけて良いのかわからないくらい長い。とにかく、流しに流しまくりました。
トラウトハンターのビッグゲームって知ってる?日本では売っていないフロロカーボンの太いバージョン。逆輸入して使ってみました。
ヤマメ
午後3時半ごろまで本流で投げ倒した後は、支流へ逃げ込みヤマメ釣り。魚はいっぱい釣れるけれど、今回は大きいサイズが全く釣れませんでした。
本流の下流部で攻めたついでに、有名渓流河川に行ってみた。ところがギッチョン、入漁証を買った店のおばちゃんに勧められたポイントは魚っけなし。4箇所入り直して全くの無反応で坊主。有名河川なんて、嫌い。
ヤマメ
結局癒してくれるのは、ネットでは名前が出てこない無名の川ばかり。
イワナ
本流での釣りは徒労に終わったけれど、やっぱり東北の渓流はどこへ行っても釣れるのです。今回はこの渓流釣りが無かったら、私は廃人になっていたでしょう。

サルベージ

この1週間は体調を整えるためにおとなしくしてたので、先だっての火曜日は今年になって初めて体を休めた1日。というのは嘘で、家で寝続けるなんて耐えられないから、仕事に出てきちゃいました。

そのお休みを利用して諸事情で某所からマテリアルを引き上げてきたため、その仕分けに追われた1週間。というか今だに終わりません。もちろんそんなマテリアルにはお宝は隠れている訳もなく、ただただ時間だけかかっちゃうんですね、費用対効果は限りなくゼロだったりして・・・。

そのマテリアルの中に私の好きなターキーフラットのモットルドがあったので、それをサルベージしてご紹介。このマテリアルはソラックスダンのウイング材によく使われるもので、モットルド(まだら模様)になっているので、ウイングの模様によく似ているのがその特徴でしょうか。

ターキーフラット
使うときは下側のいらないウェッブの生えた部分は削いでしまいましょう。使うのは先端だけ。左右で1本ずつ、1枚で2本巻ける計算です。先端は揃っているので、その先端に並行してシザースを入れます。

今までのパラシュートフライが味気ないと感じる方、またはソラックスダンを思い出して巻いてみたい方、今ならこの材料は豊富に在庫があります。マテリアルメーカーが激減する一途なので一旦なくなってしまうと、その後の入荷はないかもしれません・・。

ターキーフラット
すると長方形のこんな形で切り出せます。これを内向きに三つ折りにします。小さいので、飛ばないように丁寧に行いましょう。三つ折りしにしたら、そのままウイングと同じ取り付け方で巻き留めます。
ソラックスダン
フライの完成イメージはこんな感じ。真ん中のウイングがターキーフラットです。雰囲気あるでしょ?ウイングの長さはシャンクと同等の長さぐらいが良いと思います(写真の撮り方が悪いからウイングが少し長めに見えます)。テール:TMCスピナーテール/アブドメン:グースバイオット/ソラックス:スーパーファインダビング/ウイング:ターキーフラット/ハックル・グリズリーハックル
ターキーフラット
カラーは色々ありますので、自分の巻きたいメイフライに合わせて買いましょう。また貧乏性であれば、捨ててしまう下に生えるウェッブを利用して、菅釣りフライのテールに使うのも良いでしょう。

フェザーウイングについて

サクラマスのシーズンなので相変わらずダンケルドを巻いている私。その割には釣行の話が出てこないぞ、とお思いの貴方。私の修行は来週から始まるのであります。今年は水が無くかなり厳しい状況になっているので、釣りへ行く前に雨乞いをしなくては。まずはテルテル坊主を逆さまに吊ってみようかな?

ダンケルドやグリズリーキングに使うマラードのフェザーウイングの巻き止めは、初めてこのウイングに挑戦する人には至難の技。で、よく聞かれるのが、「どうやって取り付けているの?」という話。ウイングをセットしてから巻き止め手順はクイルウイングとなんら変わらないのですが、ウイングを取り付ける前の作業がいくつかの方法があります。私の場合以下の写真で説明する2パターンを多用してますが、それ以外にも個々に工夫された取り付け方があると思いますので、皆さんの好みで巻き止めてみてください。

それと「サクラマス・ツアーやって欲しい。」というお声がありますが、この釣りは本当に釣りたいと思ったら単独釣行がベスト。一つのラン(フライを流していく一定の区間)を攻めるのに、何人もの人が連なって入ったら、圧倒的に後から入る人が不利になっちゃいます。ですから私の後にお客さんが連なった場合そのチャンスの8割が私になり、その逆であれば私が2割になります。私も皆さんと同じように時間とお金をかけてサクラマスを楽しむいち個人の釣り人なので、魚を一本釣るまでは中々譲り難いので、その辺をご理解いただけると嬉しいです。

もちろんポイントや流し方に関しては来店されるお客様にはお教えしていますが、本流の流れは毎年変わるので私とて毎年そのポイント探しから始まります。なのでポイントに関してはあまり参考にならないでしょう。ただ一つ言えるのは、鮎釣りとサクラマスの両方を楽しんでいる人は、圧倒的に他の釣り人よりも有利だと思います。それはどんな台風や大水が出たとしても、動かない底石を知っているので、毎年変わらないサクラマスの休憩ポイントを知っている事になります。

さてさて、今年はどんな塩梅でしょう?海サクラとは別に川でもサクラが咲く事に期待して、今フライ達に魂を込めています。


Dunkeld

Tail:Golden Pheasant Crest
Body:Flat Tinsel Gold
Rib:Orval Tinsel Silver
Hackle:Orange Hackle(写真のハックルと種類が異なります)
Wing:Bronze Mallard
Eye:Jungle Cook Feather

マラードフェザー
ウイングの取り付けを失敗しない為のコツは、こうして軸(ストーク)を残した状態で巻き止める事。この状態であれば、巻き止めた時の形が悪かった場合、スレッドを巻きほどき、整えてから再度トライすることができます。
マラードフェザーで巻くダンケルド(dunkeld wet)
まずは一対を巻き止めた後に、その上からもう一対を巻き止めます。頭の大きさを気にしないのであれば、全てを一片ずつ取り付ければ(合計4回)かなり綺麗に巻き止められますが、ヘッドはデカくなります。私は三流ですからウイングの取り付けはこの程度ですが、一流の方は、全くシワひとつ入れずに巻きとめる方がいらっしゃいます(作っている最中に気づいたのですが、オーバルティンセルを間違えて細いものを使ってます)。
フェザーウイング・三つ折り
そしてもう一つの巻き止め方法は、三つ折りです。まずは先端部分の約半分を使って長方形のフェザーを切り出します。
フェザーウイング・三つ折り
こんな形に切り出したら、内側へ三つ折りにします(おもて面を外に出して、真ん中へ向かって両方から折る)。先ほどの場合と違い軸から切り離しているので、丁寧にそして力を入れずに三つ折りにする必要があります。
フェザーウイング・三つ折り
その三つ折りにしたものを巻き留めるとこんな感じ。ウイングは真上にしか巻き止める事ができないので、フックシャンクの下側にかぶるフラットウイングタイプとは違い、幅のあるウイングができます。ただし先ほどの方法とは違い、失敗はご法度。一発で決めないといけません。個人的には三つ折りの方がウイングの厚みや水に入った時の柔らかい動きは、このタイプの方が好きです。

巻きたくなる衝動

「好きな事を商売にできるって羨ましいですね。」とよく言われるのですが、ところがどうして、一番のお客さんが自分だったりするので儲かるどころか貧困になってしまうんですな。例えばキャナルさんが見事なジャングルコックケープを持ってきた場合、我先に買ってしまうのは自分なのであります。まぁそんな塩梅だから車を買い替える余裕などなく、16万キロも走っている車を騙しなながら乗っているのであります。

連休も終わりに近づいた頃、キャナルさんが車にマテリアルを満載にしてハーミットへ行商に来ました。ご周知の方が多いですがキャナルさんのマテリアルのクオリティは自身で染めて選別しているので、他のメーカーさんとは比べものにならない発色の良さとクオリティがあります。そんな少ロッド生産のマテリアルなので、ネットに記載されることも少ない希少品が多いのもその特徴の一つ。お店へ並んだ途端に私と同じような人達が、そのマテリアルを見て巻きたくなる衝動に駆られるのであります。

今回の私はこのピーコックバイオットに食いついてしまいました。このカラーを見てどうしてもこのマテリアルを使って巻きたくなったので、お店の開店前にタイイングして楽しみましたヨ。出来栄えは? 自分のイメージにはほど多いけれど、巻けたフライを見ながら今度はそれで掛かる魚達の想像が止まりません。

妄想バンザイ!

ピーコックバイオット
ピーコックバイオットなんて、キャナルさんの目線があるからこそできるマテリアル。でも一羽から何十枚も取れるわけじゃないから、すでにこのカラーの店在庫は2枚だけ。それとダンが2枚のみです。
ピーコックバイオット
グースバイオットよりも大きく、さらにターキーバイオットよりも長いのが特徴で、元色の淡いタンカラーに乗せたイエローで、私はビビビッときました。モンカゲカラーぽいかな。
バイオットパラシュート
グースバイオットよりも一回り大きい、8〜14番ぐらいが巻けますが、パラシュートパターンで巻いてみると、モンカゲカラーというよりは、イエローサリーカラーですね。
バイオットパラシュート
写真はフックサイズ12番。ソラックスはタニッシュイエロー。ウイングはヘアラインのパラポストウイングを丸めました。
ピーコックバイオット
老眼なので、写真のピンを確認せずに載せました、スミマセン。クイルウイングの部分はウェットのウイングにしようかとも思ったのですが、厚みがあったのでコンドルクイルと同様の使い方をしてみました。このクイルファイバーを数本カットしてボディに使います。
フェザーウイングフライ
その数本をボディに巻くと、細かな産毛(フリュー)が立ち、雰囲気のあるボディに仕上がります。リブは3/0のブラックスレッド。ウイングはマラードダックのダイドイエローなので、モンカゲっぽいでしょ?ただ難点は思った以上にボディの長さが取れず、10番が限界でした。

ソフトハックルフライ(テンカラ毛ばり)を巻いてみよう

同じフライをずっと巻いてたら飽きてきたので、遊びで巻いたブログネタのフライ。今回は雉のボディフェザーをハックルで巻いた時に使いどれだけ違いが出るかを検証。ではなく、あくまでも遊びで、雉が一羽あればこんなにテンカラのハリ(ソフトハックルフライ)もこんなに遊べるので、参考にしてみてくださいな。

ボディフェザー
オス雉のボディフェザーは取る場所によって異なるカラーを沢山持っているマテリアル。どの場所もテンカラの蓑毛(ウェットフライのソフトハックル)になりますので、雉が一羽あると死ぬほど毛針が巻けるというものです。
雄雉
コンプリートはこんな感じ。2番の所は、ブラウンカラーとグリーンカラーのものがあって、それに違うカラーが入っているので、フライで言うところのスペックルドカラーになります。フライの場合はそれ以外の部分も全部使うので、余すところがないですね。
オレンジパーマボディ
1番で巻くとこんな感じ。ボディはピーコック(孔雀)とフロスを巻いて、夏虫っぽいイメージ。ソフトハックルのカラーにグラデーションがかかっていて、少し光っている感じ。水に入るとよく馴染んで動きます。ちなみにテンカラ毛ばりはフライのジャンルではソフトハックルウェットと呼ばれます。
蓑毛
2番のブラウンを巻くとこんな感じ。綺麗でしょ?ボディはピーコックハールの産毛(フリュー)をむしったクイルと、その上はむしらないで巻いてみました。フックはTMC3769の10番で巻いてます。このフライの流し方を知っていれば、管釣りにだったら相当数が釣れちゃうでしょうね。
蓑毛
2番のグリーンで巻くとこんな感じ、先端が緑に輝きます。ボディ半分は雉の尾を巻いたものに補強でコパーワイヤーを巻きました。胸の部分はピーコックハールです。
テンカラフライ(蓑毛)
3番の部分で巻くと根元が黒く、先端に向かって緑が輝きます。毛質が柔らかく、水によく馴染んで動くのが特徴でしょうか。尻にオーバルティンセル、ボディ半分は赤のフロス。そしてシルバーワイヤー。もう半分はゼンマイの綿をダビングして巻いてみました。テンカラっぽいでしょ?

フライフィッシングでもテンカラでも使えるソフトハックルパターンは、どちらでも使えるフライ。その違いは釣る時のスタイルだけ。フライフィッシングは主にダウンクロスの釣りなので、釣り人が上流側でポイントが下流にあることがほとんど。テンカラの場合は上流でも下流でも流し込みますので、その違いでしょうか。

今はフライロッドを握る日々ですが、テンカラ竿はしばらく振ってないなぁ。今度引っ張り出して久しぶりに使ってみようかな。

ミセス・シンプソン

ミセスシンプソン

昨日タイイングしている最中にコックフェザントのボディスキンを見ていたら、急にミセス・シンプソンが巻きたくなったので巻きました。このフライが日本でメジャーになったのは私の記憶では西山徹さん辺りが日本に紹介していたからの気がします。随分と昔の話なので間違っているかも知れないので、まぁ、信じないでくださいな。

ニュージランドの必携パターンとして有名なこのフライ。グーグルに『ウォリス・シンプソン』と入れればこのフライの由来となるお方が出てくるので、興味がある方は歴史を学んでみてください(私は全く興味がありませが、それだけ魅了されるフライという意味)。

さて、そんなフライ。ちろん私も雑誌の影響を受けて巻いてたひとり。このパターンはニュージーランドのブラウンキラーと言われていたので、持っていった先は本栖湖と同県のK川そして芦ノ湖です。その成果は芦ノ湖とK川はそこそこのブラウンをこのフライで釣りましたが、未だ本栖湖で火を吹くことはありません。

オリジナルのレシピは忘れましたが(テールがスクイレルテールだったと思う)、ウイングに使う雉のグリーンバックフェザーは何枚が正しいのか?というのを当時は酒を飲みながら論議していたことをふと思い出しました。

せっかく巻いたので、どこで使おうかな。やっぱり本栖湖で釣りたいですねぇ、でっかいブラウン。でも今では夢の夢で、オオニベと同じぐらい難しいことです・・・。

Hook:D-Hook 2421・#6
Tail:カーフテール &雉のバックフェザー
Body:オレンジシェニール
Wing:コックフェザント グリーンバックフェザー(全部で6枚)
Thread:ダンビルマスタースレッド・ブラック
*オリジナルのレシピではありません。

オレンジ&パートリッジ

いつでも使える保険のフライです。先週、芦ノ湖はだいぶユスリカにライズするトラウトがいたので、このフライを使えば手堅く釣れるというものです。こんなちっちゃいフライですが、意外にデッカイのも喰ってくるので、侮れません。

このフライを使うときはラインはフローティングかあるいはインナーミディエイトでを使用してください。リトリーブは長いストロークで細めのティペット(3X〜4X)で引っ張るとビックリするくらいヒットする事があるんですヨ。ただティペットが細いのでアワセは緩くふんわりと、走られたら出来る限りリールファイトで楽しみましょう。

管釣りでもこの時期はバクハツしますので、オススメです。ポンドの管釣りは表層早引きで。渓流の管釣りはダウンクロス(下流斜め対岸)へ向かってキャストし、ラインは引っ張らずにロッドでアタリを取ります。その際はアワセずに向こう合わせで釣りましょう。もちろんテンカラの人も楽しめる一本です。

ちなみにこのフライは説明が要らぬほどタイイングは簡単。ボディをアイからフックベンドへ向かって往復巻きます。そしてパートリッジを巻いてお終い。先ほど巻き始めて40分ほどで12本のタイイング。量産できてボックスいっぱい。でもね、マテリアルをあまり使わなさ過ぎて、フライショップ的には儲からないんで、釣れるフライだけれど内緒にしてます(笑)

Hook:TMC3761・#12
Thread:ダンビル マスタースレッド 6/0・ブラック
Body:シルクフロスオレンジ
Hackle:パートリッジグレー or ブラウン

オレンジ&パートリッジ
ハックルの量はお好みですが、私的にはあまり巻かないのが好き。3回転くらいがベストだと思ってます。真ん中から左がブラウンカラーで、右がグレーカラー。このわずかな違いでも食いが変わってくる事があるので6本ずつ巻きました。
ボディはシルクではなくナイロンフロスでも問題ありません。ハックルの大きさはフックシャンクの長さぐらいが適当。引っ張ってしぼみ、止めると傘の陽に開くこのフライ。イメージは表層に向かって羽化するガガンボです。

Scud Shrimp/スカッドシュリンプ

渓流が解禁したと言うのに、今年に入ってパラシュートフライやスタンダードドライを一本も巻いてない私。まあこの時期だからスペントやイメージャーのパターンが中心なので、いいのかな。

で、本日はなんとなく気分はスカッドです。なぜにスカッド?と聞かれても困りますが、マス類はエビちゃんが好きですから、引っ張りの釣りをする人はウーリーバガーだけではなく、こんなフライを巻いておいた方が良いですよ、と言うマスくん達の別腹フライを紹介。

今回はD-HOOKを使いたくて(消費したくて?)、#10と#8で巻いてます。少し長めのフックに巻くとバランスが良いので、皆さんはお好きなフックで巻いてくださいまし。ではお時間がある方はご覧あれ。

スカッド フライ
まずは目ん玉を作ります。8−10号(30ポンドくらい)の糸を10cmほど用意し、その両先端を黒のマジックで塗りつぶします。
Scud Shrimp
その先端をライターで焼いて丸くし、玉が大きくなってきたところで火を吹き消します。玉に触れると火傷しますので、注意してください。
スカッド シュリンプ
マジックの黒が中に入り、目ん玉はこんな感じに仕上がります。
Scud Shrimp
レッドワイヤーのNO5をシャンクいっぱいの長さを2本用意し、フックシャンクの両側に巻きとめます。上から見たときにシャンクの太さの2倍以上になる感じです。レッドワイヤーは動きやすいので、瞬間接着剤を垂らして固定してください。
スカッドシュリンプ
先程作った目ん玉をシャンクの両側に巻き止めます。長さが今回はなんとなくぴったりになりましたが、ナイロンの余った部分はカットしましょう。
スカッドシュリンプ
今回は手元にフォックスボディのグレーがあったのでそれを使います。なのでボディも同系色を選択。フォックスボディはあまり売ってないので、一般的にはラビットゾンカーの毛を使います。
Scud Shrimp
今巻いているスレッドの他にもう一本、ダンビルのナイロンスレッドを用意し、適当なところから巻きはじめて、テール近くへ持っていき、このいちで後ろ(テール側)によけておきます。
スカッド
テールの付け根にラビングループを作り、ダビングツイスターに引っ掛けます。そしてその間にスカッドダブ95%とアイスダブ5%を混ぜたものを挟み込み、ツイスターでグルグルと巻き挟みます。
スカッド
スカッドダブの毛をなるべく巻き込まないようにして、ボディに螺旋状に巻いていきます。
スカッドシュリンプ
アイ近くまで巻いたらスレッドで固定し、あまりはカット。ボディのスカッドダブが巻き込まれてしまったものは、専用のブラシ(なければ要らない歯ブラシ)で掻き出します。
スカッド
スカッドバックを8-10cmほど用意し、その真ん中をメインのスレッドで固定します。
スカッド(リビング)
真ん中で巻き止めたスカッドバックを全てテール側の方へ持っていき、ずっとテール側で待機していたナイロンスレッドで螺旋状に巻き止めていきます。
スカッド
ナイロンスレッドをアイの前まで巻きます。スレッドが重なっているので1本に見えますが、ナイロンスレッドとメインスレッドが両方とも同じ場所にある状態。
スカッド
アイの前まで巻いたらヘッド部分で数回巻きつけ、その上をメインのスレッドで巻きつけて巻き止めます。写真の角度が悪いですが、これは螺旋状(リビング)に巻いたナイロンスレッドをカットしている図。
スカッド
最後にウィップフィニッシャーで巻き止めて終了です。
スカッド
巻き終えたらフライをひっくり返し、ブラシを使って巻き込んでしまったダビング材を掻き出してボリュームを付けます。引っ掻き出した毛が長い部分はシザースでトリミングします。
スカッド
出来上がりはこんな感じ。モサっとしてして透明感があるボディ。以前スカッドを泳ぐ姿を見たら前に泳ぐので、私のフライはアイが前側にあります。どっちが正解とかはないので、テール側に付ける方もいらしゃいます。表層を引っ張ったり、ちょっと沈めて中層を引いたり、あたりはドーンと強いアタリが来ますよ。