ラムソン・グル 新旧比べ

先月スピードスターの新旧比べをしましたが、「ところでグルはどう変わったんですか?」と聞かれてましたので、グルの方もその違いをインプレッションします。

ラムソンの中で丁度ど真ん中の価格帯に位置するGuru(意味は達人)は、上のモデルとの差別化なのか長いことスプールの底部分に穴が空いてませんでしたが、今回の進化でグッと肉の抜けたリールになりました。なのでマイナーチェンジと言うよりはフルモデルチェンジです。

そしてサイズは5種類から4種類に変更されたので、3と3.5がサイズ的に似た様なモデルだったので一つに集約され、現在の-7+になった感じです。その他の大きな違いはやはりデザインなので、それを写真と共に見ていきましょうか。

Guru 2020
表はライトスピードにグッと寄った感じのデザインで6本の支柱。2019年モデルはハンドルの反対側の部分を穴抜きしないことで、カウンターバランサーにしていましたが、今回のグルはスピードスター同様に、スプールの底部分の穴の空け方を変えて、重量の配分をしています。なので、表の顔はスッキリ。
写真は一番小さいモデルで比べていますが、スプールの直径は4mm小さくなり81mm。ぱっと見はそんなに大きさが変わりませんが、スプール底部分に穴が空いた事で、重量は15g以上軽くなり104.4gに。ハンドルノブは共通の様です。
ドラッグノブの高さは同じですが、角が7つになったことでファイト中にも回しやすいドラッグになりました。左のリールはブレイズというカラーです。
スピードスターと同様に、Vドラッグが格納されているセンターハブも肉抜きをギリギリにするために段差がついてます。
ラムソン リールのクリック音はスプール側についていて、このプラスチックの黒いツメが当たる事で、逆転防止と軽いクリック音を奏でます。そのツメが丁度隠れるギリギリの幅まで削られています。
新しいグルはカラーが3色ありますが、サイズによってカラーが異なります。3と5はこのブレイズとオリーブグリーンの二色展開。ハーミット的には人気は二分しているので、どっちも皆さんに受けいられているのかな。
裏側のドラッグノブとセンターハブのカラーが統一されているので、ブレイズはオレンジ、オリーブグリーンはグレーになります。
大きいサイズの7と9はアークティックとオリーブグリンの二色。なのでオリーブグリーンだけ全機種あります。アークティックはライトソルトウォーターに使う人が多いのでブルーはありですね。オリーブグリーンの方は、スペイリールとして使う人が多いです。
新旧の違いはデザインを除けばやっぱり重さでしょうか。一番大きいモデルだと、約35gの差があるので両方持った時にその軽さを実感できます。スピードスターにはなかなか手が出せない人も多いと思いますが、グルだったら少し奮発すれば買える価格の様な気がします。リールは低い番手の場合はドラッグ性能をほとんど必要としないので、そのデザインを気にいるかどうかです。個人的には今回のデザイン変更は皆さんに受け入れられた様に思います。

Scott Sector(セクター)シリーズ・インプレッション

本日の試投会にてスコットの新シリーズであるセクター4ピースの全モデルを振り倒してきましたので、そのインプレッションです。今回は多くの人に参加頂き貴重な意見もたくさん頂きましたので、私のインプレッション以外にも皆さんの意見も混ぜてお話しします。今回はロッドが多いので、文章が長くなると思うので、皆さんの気になるところだけ読んでいただければ幸いです。

セクターとは:2020年モデルとして発表されたスコットの新しいソルトウォーターロッドです。前作のメリディアンとの違いで気づく点は、まずはガイドの違い。セクターはニッケルチタンの形状記憶合金のリコイルガイドのフレームに、ジルコニアリングをインサートした新しいガイドを採用。通常のリコイルガイドと違いバットガイドの擦れ抵抗が軽減され、ガイドに過度の負担が掛かっても元の形に戻るガイドです。

ブランクはカーボンウェッブという新たな技術が使われ、ブランクの上から細かなカーボン繊維で包み込むというもの。ねじれや安定性、耐久性を向上させています。昔のロッドで言えばダイワのアモルファスウィスカー(カーボン線)のウィスカー的な役目、他のマテリアルで言えば現在のナノシリカと同様の効果をもたらす新しい技術です。

先に総合的な意見を述べますと、今回のこのシリーズは今までのロッドにありがちな番手が上がればそれに応じて単に硬くなるという様な、同じ様なアクションをカテゴリーでまとめたロッドという概念を打ち破り、一つのシリーズでありながら、番手や長さによってかなり個性が強い(というか主張した)ロッドと感じました。特に奇数番手には注目かもしれません。話が長くなるので、そろそろ個別のロッドの話をします。今回は重い番手から順に話していきます。


Sector S90124(9ft 12weight・4pcs):12番の対象魚といえば真っ先にあげられるのがターポン。国内ではシイラやマグロになるでしょうか。求められる投射性や軽さは現在に求められる最高技術が使われたロッドとして頷けるでしょう。

Fine:ラインのデリバリーがこの高番手にしてとても楽でいて、ロッドをめいいっぱいしならせた時のベンドカーブがバットから曲がり綺麗な弧を描きます。大きなフライをデリバリーする復元も持ち備えています。

Weak:綺麗な弧を描く反面グリップからしなるアクションなので、他のメーカーに比べるとバットのトルクに関しては好みが分かれるところ。このロッドは粘り腰のロッド。リフティングパワーを求めるのであれば、Gルーミスか、ウィンストンのエアソルトでしょうか。


Sector S90114(9ft 11weight・4pcs):海外のサイトや前評判で非常に評価が高いモデル。12番が最高番手の風格があるとするならば、ただ一番手下げたアクションではなく、ロッドから伝わるラインの乗りと軽さが12とはひと味違う高番手を感じさせてくれるロッド。

Fine:一番手低くても12番を凌ぐキャスティングパフォーマンス。ループが締め易くキャスター側の体力が温存できる感じがする。投げやすさとバランス感は高評価される理由が納得できた一本。

Weak:12番と同様にベンドカーブがとても綺麗だけれどグリップからしなるアクション。底から魚を剥がすようなタイプのトルクが必要なターゲットには、一抹の不安を感じたのは私以外のお客様も一緒でした。ロッドはとっても粘ります。


Sector S90104(9ft 10weight・4pcs):ターゲットはターポンからシイラ・カツヲなど、重さを感じず大物を狙いたい人に向けた10番モデル。リストが強く無い人でも振りやすい大物志向。

Fine:10番ロッドを振り抜いているのに、手に掛かる負担の少なさがロッドの進化を感じるモデル。パンチのあるループが作り出せるので、大きなフライのデリバリーが楽なモデル。

Weak:そもそもこの番手を私のように一日中振り続ける人はいないと思いますが、やっぱり10番なので集中して投げ続けるとロッドの重量感を感じてしまう番手。まぁ、当たり前ですな。


Sector S84104(8ft 4inch 10weight・4pcs):一昔前はロッドの標準的な長さは8.6フィートだったが、短いモデルはボートフィッシングでの取り回しの楽さを感じることができることを改めて実感。ボート上でバウデッキ(ミヨシ)で釣る場合にこの長さがターゲットへの投射性と手首への負担を減らしてくれることでしょう。

Fine:最初のキャストでその軽さに衝撃を受けた。とにかく快適で軽い。本当に10番を振っているの?という感じを受けてしまう。投射性に優れたモデル。

Weak:このロッドで遠投を試みたが、短い分だけタイミングがとりにくく、アーク(ティップの移動距離)が稼げ無いので、遠投性はやや不向きと言えます。


Sector S9094(9ft 9weight・4pcs):8番で物足りなさを感じる人にその穴を見事に埋めてくれるパフォーマンスがあるモデル。少し大きめのフライを遠投、または飛距離を少し伸ばしたいなどを求めている人向け。

Fine:軽さとキャスティングバラスがよく、今回の試投会で人気があったモデル。8番で物足りなかったトルクを持った絶妙なバランスで、パリッとした投げ心地がある。

Weak:8番モデルを揃えている人が多いので、このロッドに買い替えた場合ラインも用意しなくてはならないといのが懸念? もしくは9番と8番とで同じ魚をキャッチした場合、なんとなく8番で取った方が人には評価される気がするので8番の方が良いのかなぁ、というご意見。


Sector S9084(9ft 8weight・4pcs):早々に私が購入したモデル。ラインを通さない状態ではとても柔らかく感じるロッドで、実は6番よりもバットが細いんです。かといってロッドのパフォーマスはちゃんと8番です。なので8番だけテーパーはファストアクションではなくミディアムファストアクションです。

Fine:ラインを通す前の柔らかさに少し不安を覚えながら振り始めると、投げにくいとされるショートレンジからロッドがよく曲がり快適。ミドルレンジからのキャストからはバットにシャキッとした芯を感じる。ラインの重さを感じながらキャスティングができるディスタンスロッド。

Weak:全体的の意見として柔らかいと感じている人が多い。実際にはフルラインキャストで腰砕けにはならないのですが、初動時のロッドの曲がりがバット近くから少ししなるので、そう感じるのでしょう。硬さを求めている人はGルーミスNRX+の方が良いと思います。


Sector S8484(8ft 4inch 8weight・4pcs):ロッドが短いとこんなにキャスティングが軽くなるの?というのを実感できるボートロッド。手首が弱い方、女性などにお勧めできるシーバスハンター。

Fine:キャスティングが楽過ぎて5番ロッドぐらいを振っている感覚。射的性に優れ体力を温存できるのも良し。手首の弱い人、握力が無い人にお勧めできるモデル。フローティングミノーの釣り、バース下を狙えるピンポイントに威力を発揮。

Weak:中距離を超えてくるとラインコントロールが難しくなり遠投には向かないので、マルチロッドという感じでは無い。すでに9フィート8番を持っている人の2本目以降の竿。


Sector S9074(9ft 7weight・4pcs):8番がしなやかと感じる人には一番手下のこの7番がシャープさを感じるのでオススメできるモデル。番手が軽いはずなのにパフォーマンスは8番以上を感じる、今回の試投会で評価が高かったモデル。

Fine:8番よりも硬く感じるシャープさがあり、遠投へのパフォーマンスの良さを感じたモデル。番手が低い分だけ振り抜きが良く釣り人への負担を感じさせない。

Weak:バットの硬さを感じるので、ラインを回収し短くした後から振りやすい長さ(9m)へ持っていくのに、やや投げにくさを感じる。


Sector S9064(9ft 6weight・4pcs):8番よりも太いバットを持つので、かなりファストアクションですが思っている以上にショート〜ミドルレンジでも快適に振りやすい。最近流行りつつあるクロダイのサイトフィッシングには人気が出そうなモデルです。

Fine:バットにトルクを感じる6番でありながら、ショットレンジからミドルレンジでのラインコントロール性能が良いイメージを受けた。6番で幅広いレンジ(シンキングライン)のラインも使える一本。

Weak:快適だったので、これといってウィークポイントはなし。しいて言うのならば6番のソルト用・4シーズンラインってほとんど売られていないので、これに合わせるラインが欲しい。メーカーさん作って頂戴な。


Sector S8464(8ft 4inch 6weight・4pcs):私が今追加で買おうか迷っているモデル。私の場合このロッドはシーバスのフローティングミノーと芦ノ湖のボートフィッシング(シンキング用)あるいは、フローティングワカサギに良いのではと思ってお悩み中。

Fine:短さが手伝って一日中振れる快適さ。私的感覚は硬い4番に思えます。それぐらい軽い。アキュラシー性能は抜群で、ショート〜ミドルレンジ(15m以内)でそのパフォーマスが発揮されます。手首の弱い女性向き。

Weak:短さゆえにディスタンスは投げ手側のスキルが要求されます。なので、フルラインキャストを求めなければ、このロッドは生き生きする筈です。


長々と書きましたが、今回の試投会での皆さんの評価が高かったのは7・8・9番です。全部を振ってわかるパフォーマンスの違いがあったので今回の試投会は有意義でした。わかった事は奇数番手と偶数番手でなんとなくそのコンセプトが違う気がします(奇数はバットにパワーがありトルクフル。偶数は振りやすさとパフォーマンス重視。でも9ft6番はバットに力強さがあります)。

インプレッションは私的な意見ですので実際にお持ちの方と意見の相違はあると思いますが、高価なロッドですのでキャスティングする機会がない皆さんは、このインプレッションが少しでも参考になれば嬉しいです。

今回使用したラインはメーカーさんから借りたものが多いので、エアフロラインが多かったです。でも試投会に参加した多くの人は自分たちのリールを持ってきてましたので、各メーカーさんのラインを使い投げ倒しました。
知らない人のために余談です。スコットのロッドロゴは全モデル手書き文字です。なので、同じ番手で同じモデルであっても、よく見ると文字は全然違うのです。文字は特徴のある文字を書くので6の数字が読みにくことが、ままあります。
Scott カーボンウェブ
ブランクにクモの巣がかかったように見えるが分かりますか?これが新しいブランクの証拠であるカーボンウェブです。『土塀に藁』と同じで無駄なレジンを減らすので軽くなり、ブランク全体の強度が上がります。
スコットへリプライとセクター振り比べ
スコットのへリプライとセクターの振り比べ。へリプライはハーミットオープン当初に一番人気があったソルトウォーターロッド3ピース(当初の名前はGシリーズのHP)。この間に20年の開きがありますので、その進化にはただ驚くばかり。
新しくなったリコイルガイドのジルコニアリング入り。このようにグニャっと曲げても大丈夫。ただし、垂直についているので、フジのkガイドを知っている人からすれば、この角度はいかがなものでしょうと賛否があると思います。実際使ってみるとフライラインはもともと張りがあるように作られているので、絡みはありません。ただし、フルシンキングラインは柔らかいので10回に1〜2回絡みます。
皆が集まって、あーでもないこーでもないと言っているこの時間は楽しいものです。意見の相違もあってその考え方の違いで欲しいロッドは異なるものだな、と感じました。総勢10名だったかな?お疲れ様でした。

スピードスター新旧比べ

2020年モデルとしてウォーターワークス・ラムソン は今までの表示方法を全て改めたため、全品がマイナーあるいはフルモデルチェンジとなってしまい、総入れ替えで泣きが入っているハーミットでございます。メーカーさんの入れ替え保証なんてありませんから、ホント死にそうな支払いでゴザイマス。

さて、そんなウォーターワークス・ラムソンの中で私のお気に入りであるスピードスター(英語の意味は「スピード狂」) がフルモデルチェンジしました。なので手元にある旧タイプと新タイプの何が違うのかを比べてみました。

今までサイズは細かく6種類あったのですが、それを簡素化し4種類に。よってスピードスターという名前なのに小くて巻取りが決して早く無かったモデル1は廃止。7〜9番サイズが2サイズもいらないのでワンサイズにまとめられた、という感じです。

さて、それ以外ではどんなところが違うか、写真と共に紹介していきましょう。今回比べているのは旧タイプ1.5と新タイプのー3+です。

この二つを比べて分かるのですが、やっぱり明らかに肉抜きが進んでますよね。旧タイプの重量が111gに対し新タイプはなんと91.2gと、100グラムを切ってきました。なので上のグレードであるライトスピードよりも軽いのです。
スプールを外すと分かるのは、パッと見はリールの幅。前のモデルに比べるとやや横幅がある様に見えますが、実際のカタログ値は同じ幅22mm。ドラッグが入る芯のオレンジ部分が少しでも軽くするために段が入っている努力が伺えます。フットを支えるボディ部分も約30%ぐらい肉が削ぎ落とされていますね。
同じサイズでも高さが少し変わり、旧タイプ89mmに対して新タイプは83mmです。でもラインキャパシティは変わらないので、スプールが若干深溝になったのでしょう。リールサイズは小さくなったので、見た目は日本人好みのサイズです。もう一つの特徴は矢印の部分。パッと見た感じ肉抜きを忘れたみたいですが、実はこの部分はバランサーウェイトです。昔のリールには必ずハンドルの対極にブレ防止のオモリがありましたよね、あの役目をココがなしています。
リールフット部分も軽くするために単純な丸穴から強度計算された丸みを帯びた四角形になりました。ほんの数グラムの違いなのでしょうが、こうやって不要な部分から肉を抜くのですね。昨今のロッドの軽さに合わせた努力です。
スピードスターはアルマイトタイプ2加工で傷がつきにくくなっています。一番硬いアルマイトはラムソン ではハードアロックス加工ですが、現在は一番上のフォースシリーズのみ施されています。また今まで良くティペットやランニングラインが引っ掛かっていたドラッグノブですが、丸になったので、今までの様な挟み込みがなくなりました。
旧モデルのデザインも個性的で好きでしたが、2020モデルのフロントマスクは車のホイールを思わせるデザインで個人的には好きです。ポスシェのスピードスターが約3,200万円ですから、ラムソンのスピードスター は超安く感じます(そんな筈ないか・・)。
カラーはミッドナイト(ブルー)とエンバー(オレンジ)の二色展開。私は3と5をミッドナイト、7をエンバーを購入しました。これからの釣りで活躍する事を願ってます。

ASQUITH のダブルハンド振り比べ(シマノ アスキスとGルーミス アスキス)

2018年の9月にTFOディアークリークシリーズが突然製造中止になりました。8月の時点では継続モデルとして聞いていたのですが、本当に突然の事であり何か裏事情があると推測されるけれど、私にとっちゃ死活問題。

ハーミットの商売はご周知の通りフライ用品の販売で中古屋ではありません。日々ブログやHPを直し、私の釣りを通して皆さんの物欲を高めて頂くのが私のお仕事です(笑)。

話は戻りそのディアクリーク。私はその12ft6inch#5/6で遡上するサクラマスのほぼ全てを仕留めている愛竿なのですが、製造中止になってしまうとサブロッドへと成り下がります。理由は簡単、このロッドを褒めちぎって使い続けると、中古市場だけが賑やかになりハーミットは何にもその恩恵を受けないのです。なので、製造中止になると私は新たなロッドを吟味し、そのロッドで勝負しなくてはならないという釣具屋の事情があります。『弘法筆を選ばず』と申しますが、それがどうして、私は未だその域には達していません。竿が変われば新しいロッドに魂を入れる為に相応の時間が掛かってしまうので、シーズン前にして急がなければいけない事案となりました。

さて、昨年中に色々なロッドを吟味し候補として残ったのがウィンストンとGルーミスのアスキス。「あんたはウインストンしか似合わないよ。」という後押しもあったのですが、ウィンストンのダブルハンドはすでに3本使っているし、WinstonのTH1266/4はサクラマスをやるのにどうしてもバットの硬さが気になってしまい、今回は外しました。なので残る候補はアスキス2本。そう、ご存知の通りシマノが出しているシマノ/Gルーミス・アスキスと、Gルーミスが出しているGルーミス/シマノ・アスキスがあります。ややこしいですね。何れにしてもブランクがシマノなので安心して使える一本です。

この2本の細部の違いは以下の写真とともに説明しますが、シマノはアクションがスローでバットが細く、Gルーミスは2番セクションの真ん中あたりまで柔らかく、それ以降は徐々に曲がる感じのしなり。どちらも軽くバランスの良いロッドで感心しちゃいますな、日本の技術は。昨日はこのロッドを某管釣りで振り回し、魚の掛け心地と投げ心地を比べてきた次第。私がこのロッドのどちらを買ったかは後の釣りでわかると思いますが、同じルーミスでも個性が出ており、どちらを選ぶかはアクション重視か、あるいは掛けた後重視かであるかです。

これで今年のサクラマスの釣りは気分一新。新たな相棒と共に技術を磨き、今年もサクラマスに出会えるよう精進いたします。

どちらのアスキスも太陽の下に出るとこんな感じのまだら模様に。表面に巻いたスパイラルがこんな感じで見えるんでしょうね。どちらのロッドもGLoomis とSHIMANOのロゴが表記されてます。
今回はレージコンパクトの360Gで振ってみました。6129-4はティップがよく曲がりラインの乗る感覚がわかりやすい。J1266は少し柔らかめと言っても短い分がけあまり柔らかさを感じず、スローなアクション。シュート時のピリリとした感覚はJ1266。デリケートな感じがするのは6129-4。
トップガイド写真
J1266はトップガイドがSICで、6129-4は一般的なフライのトップガイド。寒い時期に出動することを考えると、小口径のこのガイドはすぐに凍ってしまうので、いただけない。今回はサクラマス用として私的な意見を述べているけれど、引っ張りの釣りの場合はこの口径の小ささにラインの継ぎ目が入るたびに気になって仕方がなかった。ちなみにJ1266はバットから4個目までバットガイドもチタンフレームSiC。
J1266は写真のスピコッドで、バットセクションから上のブランクはアンサンド。6129-4はスリップオーバーで、ポリッシュブランクです。ジョイントはどちらが良いかは好みの問題かな。Gルーミスは免責額内の生涯保障。それに対してシマノは購入後1年以内の免責保証。ロッドの価格に幾分開きがあるけれど、ロッドを事故で折ることが多いんです、私。
アスキス2本の比較としてTFO5/6 126-4Dも一緒に振りました。TFOはこの3本の中では一番柔らかく、キャスト時にグリップからしなるロッド。魚を掛けた時もグリップからしなるので、特に口が弱いサクラマスには有効だと感じてます。持ち重り感がなかったのはアスキス6129-4かな。TFOはかなり軽いのですが、それ以上にアスキスは2本とも軽かったです。
写真右がバットになります。なので、6129-4がリールが下固定になり、J1266が上固定。TFOは上固定でウィンストンが下固定でどちらも使っているので、私的にはこの辺りは気にならない。
J1266にはルーミスのお魚ロゴ入り。バットエンド部分はどちらもラバーコルクを採用し滑りにくく使いやすい。コルクのグレードはJ1266の方が劣る。
最近は『スペシャル釣れないポンド』と言われるこの場所で手っ取り早く魚を釣るにはサイトでエッグフライです(ダブハンのサイトフィッシングは辛かった)。バットパワーはどちらも十二分で50cm弱の魚だとロッドのパワーは半分も使ってないので、すんなり寄っちゃいます。私的にはもう少しバットは弱いほうが好み。
50cm位の魚を掛けた6129-4のしなり。淀みなく綺麗な弧を描いてます。さて、どっちにするかなぁ。早く決めないと新しいロッドで練習ができません。

Winston Air Salt 908
インプレッション

インプレッションになっているかどうかはかなり怪しいので、私がウィンストン好きだという事を加味して話半分で聞いてください(好きな話は長文になります)。

ウィンストンがソルトウォーターボロンロッドを世に送り出してから、全てのモデルを使ってきた私。どんなにヒイキ目に見ても決して褒められない竿が過去にありましたが、批判の話はつまらないので却下。私が過去のシリーズでお気に入りだったのはBoron II Mxシリーズかな。このモデルはGルーミスのNRXシリーズによく似ているアクションで、極めてファーストアクションでありながらティップがお辞儀するのでラインの乗りが非常にわかりやすいロッドでした。それに加えてルーミスよりもずっと軽いですからバランスもとても良かったのですが、そのモデルは4年ほど続きモデルチェンジに。

そのモデル以外にソルトウォーターロッドは色々と売られてましたが、どれもティップが硬く全体的に曲がる点が何処にあるのかわからない万人向けじゃないシリーズが多かった気がします。なのでハーミット的にもソルトモデルはあまり前面に押さず、「クセがあるロッドは私だけ使ってればいいか。」的な扱いになっていたのが今までのハーミット。

しかし今回のエア・ソルトはかなり『ヤバイ』です。いや、今までのウィンストン・ソルト・ロッド史上一番使いやすいと断言しちゃいます。

このシリーズはヨーロッパのフィッシングショーであるEFTTEX2018にてビジター賞(来場者が決める賞)をとりました。ちなみにフライロッド賞はTFOのアクシオム・スイッチです(後日この話も書きます)。来場者が決めた賞をエアソルトが取ったということは、何のしがらみもなく純粋に一般の皆さんが欲しいと思ったものですから、それだけ皆さんが絶賛したモデルです。

ロッドのアクションを簡単に言うと、ウィンストンプラスをマイルドにした感じ。全体のテーパーはプラスに似ていてティップは野暮ったい太さを持つのはウィンストンらしさ。ライン荷重が少ない段階ではセカンドセクションの真ん中ぐらいから少し曲がり始めます。ラインが乗って荷重が大きく掛かるとその曲がる点は少しバット側へ下がりますが、それ以降はロッド全体がしなる感じでバットがガチガチなイメージは受けません。それとコルクグリップの質は大手フライメーカーではダントツ、ウィンストン社の質は良くコルクが沈み込むことはありません。

ロッドはよく曲がるけれど、復元力がとても早く反発力が早く得られる感じで、ロッドが曲がるのにラインスピードは上がる印象です。今までのGルーミスNRXの様なロッドはセカンドおよびバットセクションはビクともしない代わりにロッドのブレを最小限に抑え、手首の強い人が曲げ切って遠投するロッドですが、このエアソルトはそんな釣り人側の負担など感じずスッと軽く飛んでいく印象です。

実は私の開口一番のインプレションは「何だ、プラスより若干柔らかくしただけじゃん。」と思ったのですが、実際にリールをセットした時のバランスはプラスとは比べ物にならず、振り抜いた時の曲がり具合は溺愛したボロンIIIx908よりティップが少しだけ硬い程度で、実際の釣りでのギャップに衝撃を受けた次第です。

ちなみにシーバスで同船したお客様にも振っていただきましたが、持たせた瞬間に発した言葉は「え?これ5番ロッドじゃないんですか?」と言われたほどバランスが良いので、今までの8番ロッド史上最もバランスが取れていると思います。

さて、珍しくウィンストンのソルトボロンを褒めちぎった後には気になる点も書いておきます。価格に関してはハイエンドモデルなので今回はスルー。ブランクのコーティングに関してですが、届いた私のロッドは今までのウィンストンよりもマット感があるのですが、これはこのロッドの特徴なのかな? 他と比べるものがないのでわかりません。それとブランクの野暮ったさは慣れた私には何の違和感もありませんが、初めて手にする人は持つ前にそのティップの太さから重そうなイメージを持つでしょう(実際には軽いです)。あとはウィンストンなので、グリップの直径はそれ程太くありません。なので、手がデカイ人には小振りに感じるかもしれません。また、ロッドに癖がありませんから、玄人向きとは言えないでしょう。

いやぁ、久しぶりに熱く語らせていただきました。このインプレッションを見て買おうなんて思わなくて良いですよ。今までウィンストンのソルトウォーターロッドなんてほとんど売れてなかったので、これからも私一人で密かに楽しみますから(笑)

Winston Air Salt
プラスとの違いはリールシートのカラー。プラスはグリーンでエアソルトはガンメタル。それぞれ左巻きのリールをセットした時にやや斜めでこの社名が見える様になってます。

Winston Air Salt
上がプラスのジャングルロッド。下がエアソルト。相変わらずネーム以外は大きな違いはシートだけ。唯一、ブランクの社名前後のティッピングカラーが異なります(撮り忘れました)。バットガイドはエアソルトの方が一回り小さくて線径が細いチタンガイド。

ベンドカーブがとても綺麗で、ジャンプを繰り返すシーバスでもいなしてくれます。このタックルはリールとラインを含めるとワンセット税込25万円オーバー。あぁ恐ろしや・・。ちなみに私的ソルトロッド番付評価は、現在は次の通り。1位:Winston Air Slat・2位:Scott Meridian・3位:Winston Boron III Plus・4位:TFO Axiom II ・5位:Scott Tidal ・6位:G Loomis NRX。NRXは発売からもう12年経ったので、今の竿と比べちゃうと少し重いのでこの順位(折れにくい肉厚の重さと言えます)。

ウィンストンが好きですがティボーも好きなので、どちらもティボーが付いてます。この2本はプラスがシンキングライン用、エアソルトがフローティング用として使い分けてます。今後エアソルトは芦ノ湖や本栖湖にも連れて行きます。淡水8番ロッドと違い海水8番はどっちも使えて良いですよね。

Scott FS シリーズ
インプレッション

書こう書こうと思ってなかなか時間が取れずにいましたが、あまり先送りすると記憶が飛んでしまうので、そろそろ書いておこうと思います、スコットFSのインプレッション。そう、デモロッドをお借りして実釣したのは、先月28日の事。

このロッドたちの中には4番がありませんでしたので、今回のインプレションは全部で4本。スコットは1973年にハリー・ウィルソンがサンフランシスコでスタートしたロッドメーカーさん。当時はまだグラファイトロッドは作っておらず、グラスロッドからスタートしたメーカーなのです。翌年に誕生した5ピースのグラスロッドがスコットの代表的なモデルとされていたので、今回はそのモデルの復刻ともいえるでしょう。

前作のF2シリーズからの変更点はカラーはもちろんのこと、ホローインターナルフェルールの改良、素材の見直しです。昨今はロッドに使われる樹脂接着剤が飛躍的に変わっていますので、軽く、そして素材を損なわないでアクションが出せる様になったのは、どのメーカーさんも言える事です。

ロッド全体の印象として、モデルチェンジ = 新しい素材 = 軽く硬いというのが私持っているイメージですが、FSシリーズは前作のF2と比べて全体的に硬くなった印象はなく、むしろ少しフレキシブルになった印象を受けます。軽くなったのはもちろんですが、ロッドが描く曲線がとても美しく、どのモデルもグリップからしなります。で、そのロッド達を振った印象は以下の通り。


■ Scott FS 622/4
シリーズ中、私が最も欲しいロッド。フレキシブルな2番で8寸ほどの魚を掛けて遊びましたが、グリップからしなります。2番だからそのくらいのトラウトをねじ伏せるのに丁度よく、これ以上の魚を掛けた時を想像するとワクワクします。ラインはエアフロのジャパンスペシャルのDT2Fでドンピシャで、グラスロッドでありながらループを締めやすいと感じました。

ただ2番ですから得意とするレンジは狭くそして大きなフライや風に弱いロッドと言えるでしょう。長さも短いしね。

このロッドが得意とするシチュエーションは、ボサ川のトンネルで狙うチビヤマメやイワナ、あるいは北海道でオショロコマ専用ロッドとして遊ぶ竿。オイカワと遊ぶのも良いでしょう。小さなトラウトに翻弄されたい方はこのロッドです。


■ Scott FS 583/4
短い分3番の割にはトルクを感じるロッド。5m以内のキャスティングコントロールに優れ大き目のドライフライをねじ込める。ティップの暴れも少なく快適にキャスティングがこなせます。見えるイワナに「エイや!」とピンポイントにプレゼンテーションできます。ロングリーダーなんて使っちゃいけませんゼ。

その反面、短さゆえにメンディングなんてものはほとんできません。アップストリームオンリーロッド。しかし、日本はトンネルの様なボサ側が多いから、使う場面は多いはず。

このロッドが得意とするとするのは、源流域のイワナ狙い。バルキーなフライをねじ込むショートレンジのピンポイントスタイル向き。


■ Scott FS 663/4
このシリーズの中でスタンダードモデルと呼べる6フィート6インチ。ロッドのバランスが良くグラスらしさがよく出ている3番で扱いやすいモデル。グリップまでフレキシブルに曲がるアクションは、掛けた後に魚をいなすのが容易で、バラシなんてほとんどないでしょう。キャスティングレンジは6メートル以内くらいが使いやすい。

デメリット的な要素はまずないが、定番な長さなのですでにこの長さのグラスをお持ちの方には差別化するほどのロッドの個性はないかもしれない。エピックをお持ちの方にはとても良い対比になると思います。

このロッドが得意とするとするのは、沢の釣りあるいはブッシュが多い川をタイトに攻めるのにGood. 扱いやすさと軽さは抜群いよいです。


■ Scott FS 723/5
スコットの原点となる5ピースモデル復刻のイメージ発売されたが、当時のものよりもむしろこのモデルの方が柔らかいのでは?(というか当時3番は出てなかったと思う)7フィート台5ピースなので、3番の中では最もスローに感じるので、ストロークの長いゆったりとしてキャスティングを楽しむロッド。ロッドのしなやかさから見ると、アワセ切れとは無縁な感じがする。

その反面長さと5ピースということもあり、他のモデルよりはややトップヘビー気味で若干の重さを感じる。ラインスピードをあげるのにはそれなりのキャスタビリティが必要になるので、少し玄人向けになるかもしれない。

このロッドが得意とするとするのは、のんびりと過ごす渓流の一日。マイペースな釣りで一つ一つの釣りを丁寧に楽しみたい方向け。5ピースなので仕舞寸法は短いです。得意とするレンジは6mくらいまで。それ以上は投げ手側の能力が試される。


これ以外にFS724/4というモデルがありますが、今回お借りしたデモロッドにはなかったので、その様子はありません。ですが、上記内容からどんな路線のロッドなのかはわかる様な気がします。お店にはすでに何本か在庫していますので、詳細な在庫はお問い合わせください。もしくはお店でその雰囲気をこの内容と比べて見てください。

私は最初スコットの原点である5ピースが欲しいと思ったけれど、フライフィッシングの遊び心を考えると私的には2番が良いかな。今から5月の渓流でこのロッドを振る姿を妄想してマス。

Scott FS663/4
ブランクカラーはイエローカラーからオレンジに変更。太陽の下だとオレンジだけれど、室内光だとシムスオレンジみたい。私的には目立っていいじゃないのと思う。

Scott FS723/5
5ピースの仕舞寸法を測り忘れたけれど、計算すれば多分56cm前後。ベストの後ろに入る長さなので、源流釣行にとても向いています。グラスは丈夫だから折ってしまう可能性も低いので言うことなし。

ジョイント付近の巻き上げは当初のモデルを意識した雰囲気がうかがえる。釣り人が欲しくなる飾り巻きって重要ですよね。

逆光になるとロッドの透け感がわかります。ジョイント部分のペグがどこまで入っているかよくわかりますよね。また、昨今は透け感が流行りなので、とても良い感じに仕上がっていると思います。

Epic Fast Glass II 703/4 インプレッション

私がフライを始めた頃はグラスロッド全盛時代。ブローニングにフェンウィック、そしてシェイクスピアなどが僕らの買えるギリギリの価格だったはず。カーボンロッドなんて高嶺の花で、当時のグラファイトと言えばオービスとフェンウィック。ブランク売りはダイヤモンドバックとルーミス、ラミグラスだったかな。円安だった事もあるのでオービス一本を買うにしても8万5千円もしたのです。なので私のフライフィッシングはシェイクスピアのグラスロッドからスタートして、その後フェンウィックのグラスを購入したのが中学生の頃。

最初のシェイクスピアは入門ロッドでダヨンダヨン。ロッドのバイブレーションを殺して長いストロークで振ることを覚えたロッドだけれど、ダブルホールしてもジャック・チャンセラーのラインは今のラインのような滑らかな皮膜はなく、いくら引っ張っても距離はそんなに伸びなかった。そして2本目のロッドであるフェンウィックに変えた途端にパワフルな腰で大きなフライを綺麗にターンさせてくれたので、ロッドにはお金をかけるものだと実感したのでした。そのFF856-5ボイジャーは芦ノ湖のウェーディングに活躍し、今はバスロッドとして時折使っている老竿。現役なのでビンテージなんて言わないでくださいな。お金がない学生時代に一生懸命貯金して買ったロッドは、そう簡単には手放せないのです。

その後グラスはブローニングやイーグルクロー、フィリプソンなどを使ってましたが、時代はグラファイトへと移り、ようやくオービスとウィンストンのグラファイトロッドを手にした頃には、グラスは過去の物として使うことが少なくなりました。

さて、ここ数年はそのグラスの人気が復活の予感、というかブームなのかな? 昨今のグラファイトの進化でロッドは高反発力で軽量になった代償に、最新の反発力の強いグラファイトシートを使うとショートロッドではアクションが作りにくいと言うのが最近の傾向という感じ。そこでそのショートロッドのジャンルを補うために進化し始めたのが最近のグラスロッド。時代を経てダヨンダヨンのバイブレーションなんて何処へやらで、「玄人はグラスのキャスティングを楽しんでください。」なんて言ってたけれど、今はショートロッドといえばグラスロッドが定番になってきたんじゃないかな。

前置きが長くなってしまいましたが、ようは今日の時点で最新のロッドであるエピックのファストグラスII 703/4のデモロッドを借りてきたので、そのインプレッションを少し・・・。

この7フィート3番とい長さと番手は日本を意識して作ったのでしょうか? 多分源流の藪沢志向でガシガシ使いたいと言う人が一番欲しがる長さと感じで、バンブーを持ち込むと竿を破損が心配な人向け。狭いエリアでも手荒な扱いでも滅多に折れることがないグラス素材は安心して使えます。そしてこのロッドカラーは、自然に馴染む色で嫌みがなく、皆さんにとても好評でした(茂みに投げ込んだら見つからないカラーかも?)。

アクションはいたってグラファイト寄りなので誰でも振りやすく感じることでしょう。でもショートレンジでもロッドが曲がるフレキシブルなしなりは、ちゃんとグラスロッドの感覚。10mを超えた辺りからいい加減な振り方をしているとティップが乱れ始めるので、丁寧に振る必要があります。もっとっもこのロッドに求められているのは10m以内の釣りですが・・。

ロッドバランスはショートロッドという事もあり滅茶苦茶軽く感じますが、それは7フィートだから気のせいです。トップヘビーでない分だけグラファイトの軽いロッドと同様に簡単に振れる分だけタイミングを早く取りがちになるなるので、スローテンポで振る事を心がけて欲しいです。

掛け心地はやっぱりグラスらしいグラス。バット近くまで綺麗なカーブを描いて、魚がジャンプしてもロッドがしなやかに吸収してくれるので、フックが外れる気がしません。掛けてからの楽しみはやっぱりグラスですなぁ。

気になった点はフレキシブルな分だけ各セクションの緩むのが早いので、ジョイントワックスは必ず使った方が良いでしょう。それとのカップ&リング(リールを止める部分)がオービスのCFO IIIだと緩い感じ。ということはハーディのリール全般に少し緩いと考えて方が良いので、ティムコさんのリールシートフィックスなどで、緩み防止をした方が良さそうです。

今年はこの後にエコーのグラスの新しいバージョン、そしてスコットの新しいファイバータッチが発売されます。冬のボーナスまでまだまだ時間がありますので、大いに悩んでくださいな。

朝霞ガーデンで使ってきて自撮り。スムーズな曲がりをみてください、絵になるでしょ?そしてグラスなのでグイグイ引っ張ってもティペットが切れる気がしません。ちなみに私はほとんどの場合、渓流でもライントラブルが嫌いなのでリールファイトです。クリックリールはドラッグテンションが弱いので、掛けた後は右手の薬指がドラッグの補助をします。

皆さんにも振っていただき、その釣り心地を楽しんでいただきました。本日の朝の時合いは30分。その後曇るたびに少しだけ活性が上がるという繰り返し。

Lamson Center Axis
のインプレッション

Lamson Center Axisの外観

1997年のお話。ラムソンリールが一時セージの傘下だった時に、セージロッドからセンターアクシス(ロッドはSPL)が売られていました。それは従来のロッドとリールの組み合わせで起きるリールがロッドのセンター軸から外れるために起きるキャスティング中のブレ(ねじれ)を、できる限り取り除いてよりキャスティングしやすいロッドを目指すというもの。当時のシステムは通常のリールとして転用できるように作られていたので、リールは一体化してはいたものの下側にオフセットしていたので、今回はその究極を極めたシステムが完成したようです。

さて、本日メーカーさんにお借りした2018年の新製品、ラムソンのセンターアクシスを持って河原へ出かけてきましたので、そのインプレッションを一つ。

外観は見てそれがセンターアクシスだとわかる、軸に一番近い位置にリールがおさまっている点がこのロッドの魅力であり売り。一般的なロッドと違い、リールをロッドに固定するのではなく、リールがロッドの一部だと言うこと。リールはネジで固定されているので、左右反転以外では外すことはありません。

ロッドを持ってすぐにわかることはリールがその一部であるため絶妙なバランスを体感でき、全体の中心がリールに向かって引っ張られる感じがありません。そしてラインを通してキャスティングするとすぐにわかることですが、従来のロッドがキャスティング時にどれだけブレ(ねじれ)ていたかを感じることができる、これは新感覚です。

ロッドはメーカーさんのアクションの説明ではミディアムファーストアクションとなっていますが、ショートからミドルレンジの印象としては、やや張りのあるファーストアクションというイメージ。ループは狭くミドルレンジ以上のループコントロールはとても素直なロッドに仕上がっています。

リールはご存知ラムソンのライトスピードであり、このモデル用に作られているので、転用ができません。ただ、セージ時代のモデルと違いリールはラムソンが誇る円すい形ドラッグシステムが装備されている点と、リールより後ろにエクステンションバットが装備されているので、以前のモデルと比べてより一層リールのブレ感がありません。

このシステムは税別で¥98,000という価格から「高い!」という声が聞こえてきそうですが、ライトスピードの価格が税別で大体4万円半ばということを考えると、ロッドは5万円ぐらいということになるので、決してものすごく高いものというわけではないでしょう。

すごく斬新でこのキャスティングしやすい環境を味わいたい反面、唯一の難点をあげるとすれば、リールを選べないこととリールを他に流用できない点でしょうか。このシステムが値段以上に凄いものと感じるかは皆さんの判断ですが、他に類を見ないシステムなので、気になる事は間違いなしです。

さてそんなロッドを持ち出して河原に行ったのだから、このロッドを使ってお魚を釣らないとね。ということで、お魚の話は次のブログへと続きます。

リールが外れないから、専用のケースに収まってます。が、このケースは色々なメーカーが作っている入門用のケースと同じなので、見慣れている分だけちょっと安っぽさを感じてしまう。

ウルトラマンカラーのグラファイトロッド
ロッドのカラーはマットグレーで、ウルトラマンを思い出す。他のメーカーでは見かけないから、一目見てラムソンロッドとわかる点がとても良い。私はこのカラーリングは好き。ちなみにロッドはウォーターワークスラムソンのオリジナル。他社製品を使っている訳ではありません。

センターアクシスのラインナップ
今回お借りしたのは9ftの4番、5番,6番。全て9フィートで統一されているが、やがて認知されればアイテムが増えるのかな?他の長さも欲しいところだけれど、今後のラインナップはみなさんがどれだけ注目しているか否かで変わっていく事でしょう。

HMT of the Year / ROD

私が釣りを始めた幼少期はグラスロッド全盛期。フライフィッシングを始めた頃にようやくカーボンロッドが出てきた時代だから、フライフィッシングを始めて最初のロッドはもちろんグラスロッドでした。シェイクスピアの入門セットで¥9,800くらいだったと思う。その後にお年玉を貯めて買ったのがフェンウィックのFF765というグラスロッドで、当時は5-6番が標準ロッドでした(というか3番なんてなかったもの)。カーボンのフライロッドを手にしたのはそのずっと後で、最初のカーボンはスピードスティックのフライロッドだったかな?余りにも古い話なのでちょっと思い出せない。

グラスロッド時代はその復元力の弱さにキャスティングループに波が入り、それをどう殺して投げるかがキャスターに求められたもの。ロッドは重いのでリールをわざと重くして手元にバランスをくるようにしていたのである。それがグラファイトに変わるとそのバイブレーションは非常に抑えられるようになったが、ロッドテーパーは試行錯誤の時代で、人の好みにより大きく人気が別れたものだった。

フライロッドを40年間振り続けて私が思うことは、今のロッドの進化は本当に凄まじいもの。ロッドのバランス、軽さ、復元力、テーパーのスムーズな曲がり、どれを取っても昔のロッドとは比べ物にならない。メーカーが安易に”effort less”(努力知らず)”を多用するのにも合点がいく。もちろんバンブーロッドやグラスロッドにもメリットは沢山あるけれど、多様性で考えればグラファイトロッドが現代の主軸となっていることは間違いない。ただしグラファイトロッドは優等生が多く個性がなくなったことは事実である。また、古いロッドを良しとする人は玄人であるから、キャスティングが上手な故にわざと難しい方向へ行きたがる傾向なので、自分のキャスティング能力に酔いしれるために懐古主義になるのでしょう。

話が逸れそうなのでここで修正して今年のハーミットが選ぶHMT・タックル・オブ・ザ・イヤー・ロッド部門の話へ。一つだけ紹介しようかと思ったのですが、甲乙つけ難いので、二つあげます。

まずはTFO のBVKシリーズ。こちらのシリーズは発売されてからすでに10年近く経っていると思うのですが、その人気は衰えず価格以上の価値があるとお客様からの声が多いロッド群。私が勧めなくても勝手に売れてくれる素晴らしいロッドです。以前はTFOフィネスがそのような感じで、ネットに広がる持っている人の評価を見て、連鎖的に購入者が多かった感じ。それが現在は時代がもう少し張りのあるロッドを求めているのか、BVKにやや分があるようです。ロッドのコスメには賛否がありますが、グラファイトシートと穴の空いたシートリングなどが今のラージアーバーリールに合うのでしょう。

そしてもう一つのロッドは今年もハイエンドのロッドとしてとても人気があったScottのラディアンシリーズ。スコットの新しいGシリーズはもちろんとても人気があり供給がまだ行き渡ってない状態ですが、発売して間もないので年間のトータルで見てスコットのラディアンに決めました。最近は北海道に遠征する人が多くそのメインロッドとしてラディアンを使う人が多いので、とても活躍しているロッドです。私もその一人で湖のドライと北海道の渓流用に購入したのですが、私のラディアンはとても出番の少ない一年となってしまいました。

ということで今年はこの2シリーズを表彰します。私がウインストン愛が強い人だからWinston・エアを表彰すると思ったでしょ?でもね、エアは少し価格が高いというだけで評価する人の数が少なないんです。リールの表彰と同様に私の気持ちをゴリ押しするのはちょっと違うと思うので止めました。もちろん皆さんにエアの良さを知ってほしいのですが無理強いはしません、ハーミットですから。

今年の写真を見て思うことは、ダブルハンドのロッドを振っている時期がとても長かったこと。そしてエアを入手以降はずっとエアの写真ばかり(笑)。そりゃそうだ、ロッドを手に入れたら誰でもそのロッドで釣りへ行きたくなるでしょ?

Scott new G(GS)シリーズ
インプレッション2

先日のフライキャスティングスクールにて、マーヴェリックさんからスコットのNEW Gシリーズをお借りしたので、前回インプレッションをしたGS844/4を除き、その他モデルをご紹介。モデルが多く話が長くなるので無駄話はなし。全体のイメージはGS844/4のインプレッションをご覧ください。また、全てのモデルを褒め倒してもハーミット的ではないので、それぞれの総合的なイメージと得意とするシチュエーション、不得意とする釣り方を書いてみました。


GS772/4:一昔前のロッドである “アイズ・スリー”が愛されていた時代ならば、このロッドを3番ロッドとして使う人もいるでしょう。しかし、今の時代に求められるのはロッドティップのトラッキング性能(ロッドティップがラインを辿る性能)なので、あえてそのバランスを崩してライン番手をあげるということは、現在はしないでしょう。なので、実際に振ってみた感覚では2番がドンピシャで、3番はループを締めてキャストすることが難しくなります。

Fine : シャープなライン運びでいて水面へのインパクトが少ないモデル。ショートレンジでのシチュエーションを中心とした、ヤマメ、イワナ、あるいはオイカワフィッシングに向いたモデル。藪沢などで小さなフライをプレゼンテーションしたい人には良いロッド。ティペットを細くしてもタカ切れは少ないでしょう。

Weak : 7ft7inchと短めでしなやかなミディアムアクションなので、~30feet(〜9m)までのキャスティングまでが使いやすいレンジで、それを超えたキャストは投げ手側のスキルの問題になります。


GS773/4:多くの皆さんに振っていただいた感想で、低番手では1番の高評価。トータルバランスに優れ、キャスティングが快適。「こりゃ、誰が振っても振れちゃうから、人を駄目にするな。」的な発言もありました。グリップは小さめで日本人向き。一般的な渓流でヤマメとイワナしかやらないという人には、お勧めできる一本。私はその後購入し使っております。

Fine : Gシリーズらしいミディアムアクションの中に、以前よりもはるかに良くなったラインデリバリーがあり、ラインが乱れません。そして以前のモデルよりもバット側までグッと曲がってくる感じなので、極端に短いショートレンジにも攻めやすくなりました。同じテイストのロッドはWinston Pure 763/4です。

Weak : 2番のモデルと同様に7ft7inchと短めなので、得意なレンジは30ft(9m)まで。釣り場のシチュエーションが多彩な川で、それ以上のレンジを求められた時に、少し投げづらくなるかもしれません。


GS775/4:このロッドで何を釣るのか?的な異端児のロッドをイメージするこのモデルは、藪沢で大きめのフライがデリバリーできる5番には珍しいショートスティック。短いロッドですが、アップロックスクリューシートモデルです。

Fine : 皆でたどり着いた回答は「北海道の○○川って湧水の小川だけれど、突然50cmのブラウンが出ちゃうじゃない、あの雰囲気の河川で大物狙いだったら、俺はこれを使うなぁ。」という意見。確かに、短いだけに小渓流で上の障害物が気にならないし、掛けてから安心の5番ロッドでしょう。

Weak : 「ブルーギルと小バスにもいいんじゃない?」と私が皆に投げかけましたが、ギルに10万円かける人がいるのか?というのが大方の意見。このロッドの使い道は使う人に委ねます。


GS843/4:3番ロッドの優等生。773が柔らかいと感じる人、キャスティングレンジを幅広く持ちたい人のためのロッドでしょう。キャスティングループは誰が投げてもある程度締まって飛ぶので、練習嫌いな3番使いのキャスターにはぴったりです。

Fine : 773/4よりもややキャスティングレンジを広げたモデル。一般的には同じシリーズで長さが長くなると柔らかく感じるものだけれど、8フィート3インチモデルはやや張りを持たせたイメージ。日頃は硬いロッドを使う方がもう少し柔らかいモデルが欲しくなったら、しっくりくることでしょう。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 863/4(現在はエア2)です。

Weak : エフォートレス(努力知らず)なロッドだけに、玄人受けしない誰にでも投げやすいロッド。773/4よりも少し張りがあるアクションなので、リーダーキャストは少しやりづらいかもしれない。


GS844/4:こちらは以前書いたインプレッションがあるので、こちらをご覧ください。


GS884/4:少しだけ長めの4番ロッドで、ティップの曲がりをよく感じられる。ロッドバランスが良く、この長さになっても持ち重り感がないのも特徴の一つ。

Fine : ティップの曲がりがラインをコントロールしてくれるイメージで、長さも手伝い大きなメンディングを入れるのに楽なモデル。イブニングの大物狙いなどにも期待大です。

Weak : 距離だけのキャスティング性能で言えば834/4の方が投げやすいイメージ。ある程度以上のロッド負荷(ラインを長く出す)とティップの暴れを若干感じる。


GS885/4:5番モデルの中でティップアクション気味なのがこのモデル。遠投よりも近中距離のニンフィングに向いた、アクション。長さに反してとても軽い。

Fine : 重めのシンカーをつけたダウンショットのニンフや、シンキングリーダーを付けたスイングの釣りなどで活躍しそうなアクション。すでにラディアンを持っている人が違うアクションをお探しであればこのモデル。

Weak : ラインを伸ばしていき、ベリー部分の重さを全部乗せて遠投しようとすると、ロッドティップのお辞儀が大きくなるので、その修正がうまくできないと遠投がしにくい。距離は中距離までが快適。


GS886/4:6番モデルの中でティップアクション気味なのはこちらも同じ。よりパワフルなので、ドデカいドライフライを中流域でキャストしたり、シングルハンドでドラワカフィッシングを楽しみたい人がピンポイントにフライを落としていく感じのモデル。

Fine : 6番モデルのパワーが大物への対処が期待できるのと、ラディアンよりもバット側へグッと曲がってくるので、ロッドで魚のいなしが期待できる。

Weak : 9フィートモデルに比べると、やはり遠投の時にテーリングが起きやすく若干投げにくくなるので、ピンポイント攻略に向いても遠投の投げっぱなしは難しいロッドかもしれない。


GS905/4:今回のお披露目で意外にも9ft5番と6番は皆さんにとても高評価。ラディアンよりもう少し手首に負担がないロッドを求めていた人には、最高のパフォーマンスだったようです。

Fine : 距離を無理なく出せて、9ftの長さを感じさせないモデル。しなやかでウェットフライフィッシングでの食い込みを期待できるアクション。しなやかなモデルだけに細いティペットでも魚をいなしてくれるイメージ。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 905/4(現在はエア2)です。

Weak : ラディアンに比べるとやや腰砕け感があるので、フルキャストでの遠投能力はやや落ちる。


GS906/4:ドワラカやセミで使いたいという人がとても多かったモデル。シンキングラインもタイプ2ぐらいまでは快適にキャスト。使用範囲が広い、中流域と湖のボートフィッシングまで楽しめそうです。

Fine : 6番ロッドの中ではとても曲げやすく、今まで発売されているロッド群の中ではかなりしなやかと感じるでしょう。手首への負担が少なく、一日中快適なキャスティングが期待できます。ラディアンが硬くて合わないと思う方にはお勧めです。同じテイストのロッドはWinston Boron Air 906/4(現在はエア2)です。

Weak : ラディアンに比べるとやや腰砕け感があるものの、ある程度の力量を持った方であればフルキャストは可能です。タイプ3以上の釣りにはロッドが曲がりすぎてキャスティングがしづらいでしょう。


個人的にはGSシリーズは773/4と906/4がお勧め。私はWinston Boron Air 906/4を見ずに買ったのですが、ウインストンよりもこっちの方が私の好みのアクションです(私は比較的柔らかめのロッドが好きな傾向です)。

Scott GS Series
2018年の春現在、私は773/4をとりあえず買いました。私にとっても高価なロッドなので、後は自分の懐次第で844/4か906/4あたりを増やすかもしれません。773/4と772/4と2020年から加わった803/4JSの3種類が下のカップ&リングのシートとグリップ。その他のモデルは上のアップロックスクリューシートとグリップ。ロッドの長さによりグリップを変えてくれているのが嬉しい。

天気がよく風も無かったので、振りやすい環境でのテストでした。