FMラジオ(地方局のラジオを楽しみながら・・)

「冷たい雨に打たれて〜♪街(川)をさまよったの〜♪」
by 松任谷由実

車のキーをひねった時、ラジオから流れてきたユーミンの曲。それは私が川をさまよう羽目になるのではないかと案じていたのだろうか。予報ではこの二日間寒さが戻るらしいという情報に、気持ちは少しだけネガティブ寄りになるけれど、少しの望みに賭けて釣り場に立ち続けるのである。あぁ、悲しきかな釣り人の性。

私は道中FMラジオをかけている事が多いけれど、県をまたいだ途端にその音声がプツンと切れる事がある。一昔前ならば自分でスイッチを捻って新たな局を探しチューンし直していたが、現在は車任せでチャンネル設定をする時代。そのおかげで地方局のラジオ放送をよく聴くようになり、最近はラジオベリーが移動中のお供となっている。道中にある温泉のCM、県内出身のバンドやアイドルの活動など、ローカルな話題が新鮮なだけについ耳を傾けているのだけれど、せっかくだからサーフィンの波情報のように、海なし県らしく本日の釣り予報(川の水位や水温、水質など)でも流してもらえないだろうか、と思うこの頃。だって、釣れないんだもん(笑)

昨日の釣りの組み立てはこう。午前中は雪代の影響が少ないだろうから本流で遡上魚を期待した大物狙い。気温が上がった時間を見計らいライズを探し、ヤマメハンティングという具合。本流は雰囲気のある水量と水温にちょっとだけ期待しながらタックルを用意したけれど、ラインを間違えて持ってきちゃった。仕方なく無茶な組み合わせでダブハンを降る羽目になり、思った層を引く事ができずスカに終わりました。

後半はいつものロングドライブの末、やっと見つけた小さくてシブいライズ。それに手を出してようやく釣り上げたら、オイカワ(ヤマベ)じゃありませんか。苦笑いしながらも、とても癒された気分。まだその少し上流でいくつかライズしているから、それをやっつけて帰ろうと思ったら、そのライズは全てヤマメさんでした。

とはいうものの、その後ライズは1時間ほどで止まり、7発掛けて2本しか取れないという体たらく。先週までライズがないから仕方なくニンフをゴロゴロし続けた為に釣り感が鈍ってしまったのか、はたまたフォースの力が弱まっているのか。ベストシーズンになる前に少し釣り感を戻さないとね。

川面にはちらほらと大振りなマダラカゲロウが流れ始めました。

寄りの写真を撮っていたら、口元にはユスリカが。食べられちゃうよ(笑)
投げている最中はいつでも釣る気満々。何の魚信もなくタックルをしまう時は、その肩に哀愁が漂う・・・。
ず〜っとドライフライで釣ってなかったので、外道とはいえとても嬉しかった一匹。今度はオイカワ狙いの時に掛かってね。
水温は幾分上がってきたものの、まだまだ寒々しい青い流れ。川面が騒がしくなるのは今週末ぐらいからかな?
君を釣るために今年はどれだけ苦労している事か。サイズ云々よりもようやくドライで釣れた安堵のため息ひとつ。

もう一つの春告魚(マルタウグイの話)

『春告魚』と書くと、皆さんの中では何が思い浮かぶでしょうか?メバルかニシン、あるいはサワラ(鰆)などが良く耳にする代表格。どれも海の魚だけれど、フライフィッシャーマン的な春告魚と言えばそう、マルタウグイ(マルタハヤ)なのです。

このマルタくんは春に生まれて一年を川で過ごし、海へ下りて大きく育ち、.やがて成魚になって生まれ故郷の川へ戻ってくるのです。コイ科の魚だけあって寿命は10年と長く再び産卵のために川へ戻るけれど、最初の一年を川です過ごすのはサクラマスと同じ。そしてサケやスティールヘッドと同じく立派な遡上魚。彼らは身近で手軽に楽しめる遡上魚であり、気分はアーバンライフ、スティールヘッド!(ちょっと無理があるかな?)

梅が咲き始め桜の蕾が少し膨らんでくる頃の大潮周りで彼らは大挙して現れ、4月を前にしての産卵行動が終わるとまた海へと帰っていく。海での生態はよくは知らないけれど、河川の近い堤防で釣りをしていると時に時折釣り竿に掛かりお目見えする。強い引きで猛ダッシュする銀色のボディを見て、一瞬海サクラかと見間違えそうになるけれど、自分が短パンにTシャツ姿なことで、それが丸太ウグイだということに気づくのです。

さて、そんな丸太くんを本日の朝早く、夜明けとともに楽しんできました。なんの知恵もいらず、多少のドラッグフリーで流すことを覚えれば、誰でも釣れる50cmオーバー。遡上魚らしくフルパワーで釣り人を魅了してくれます。そして桜が咲く頃には誰にも気づいてもらえず、そっと海へ帰っていくのです。釣れる期間はあと3週間ほど。あなたも春の訪れを楽しんで見ませんか?

川面を覗くと大挙して押し寄せてきた彼ら。関東地方の春の訪れを感じられる光景。
やる気のある群れを見つけちゃえば、無限ループで釣れる丸太くん。年に一度の行事です。釣り人のひな祭りみたいなものかな?
皆さんにもラムソンのセンターアクシスを使ってもらい、その感覚を楽しんでいただきました。それにしてもこのロッドカラーは個人的にとても好き。
フライはなんでも良いのですが、蛍光色がお好みのよう。私的にはチャートリュース、イエロー、FLオレンジなどに分があるような気がする。
一年に一度、この鮫肌の感触を味わいます。楽しませていただいた後は、そっとリリース。
おニューのロッドを丸太くんで入魂。5番ロッドが悲鳴をあげてました。

解禁に乾杯×(完敗◯)

「今日は解禁日だったのね。」

漁協へ年券を買いに行ったら、事務のお姉さんに言われた一言。私が年券を買っている漁協さんは渓流解禁日には全くの無頓着です。というのも、この地域は渓流魚を放流してはいるものの、解禁して最初の週末に場所を伝えてドバッと魚を話して、”さあどうぞ皆さんに釣ってください”という感じ。もともと鮎釣りがメインなこともあり渓流魚は最初の週末の余興なのです。

天気予報を見る限り釣りは半ば無理だろうと思っていたので、漁協で年券をピックアップしたら、今回も下見をしながら上流へと向かう作戦。というか本流は豪雨ですでに泥濁りなので、2月に見つけたライズなんて見に行く必要もない。このまま帰ってもつまらないので、わずかな可能性に賭けて最南端の漁協から管轄最北端の解禁放流しているであろう所へ一気に60キロ移動し、とりあえず竿だけ出してみます。

最初に見に行ったポイントは人っこ一人いない泥だらけの増水。解禁日に人がいない = 放流ものはいない、の方程式。すぐに移動し2番目の場所は駐車場がいっぱいで入らないくらいの盛況ぶりなのでパス。そしてたどり着いた場所は最上流部で、朝降った雪がまだ溶けてません。解禁日らしくエサ師のロッドがズラリと並ぶ絵に描いたような光景(写真撮らず)。上流部だけに増水はわずかだけれど、濁りと流れゴミがひどい状態。

水温6度。超強風の予報だけれど外気温が上がるから虫が飛ぶかも?の期待は虚しく、雪代が出てしまい水温が一向に上がりません。釣りはポジティブな釣りしか想定してないから、今年に入ってニンフなんてまいてなんですな。ボックスには数本のニンフのみ。

濁り、増水、低水温、この三拍子が揃っていればエサ釣りの天下。皆さん一人10〜20尾ぐらいの釣果がある感じ。私はというと、皆さんの隙間を探しながらインジケーターの釣りで、一本掛けたけれど掛りが浅くすぐにバレました・・。周りで次々と釣っていく姿にこちらも向きになって粘りすぎ、ハタと気付いて別の川へ移動した時はすでに遅し。太陽は山へ隠れ始めて一気に寒くなり、オデコスタートの2018年渓流シーズンを迎えました。

もっとも、毎年のオデコ率は私の場合は半分ぐらいあるので、なんとも思っちゃいませんが、放流ものに負けた悔しさは半端ないです・・・。

さて、次週火曜日の用意を進めますか。

どこへ行くかって?

もちろん同じ川(水系)です。

実はこの本流で昨年出会ったフライフィッシャーマンは一人だけ。一昨年も二人にしか会いませんでした。それぐらいフライフィッシングがマイナーな川です。有名河川や某湖のポイントの取り合いに辟易する私には、たとえ大物釣りに苦労しても、のびのび釣りができる川が好きなのです。本栖湖よろしく、今年も川は一年通してここがメインかな?

最上流部は今朝方の雪がバッチリ積もってました。
移動した別の河川は30cm以上の増水。いつもは浅い釣り場がズッコケたら大変。
終盤に入った河川は釣り人居らず。この増水と濁りじゃ無理もないですなぁ。
新しいスコットGS773/4にはヤマメの魚信を教えてあげることはできたけれどキャッチならず、とほほ。今年はベストとウェーダーも新調した、全身シムニスト。

お気軽な練習で大物ゲット(パンコイ)

渓流解禁を目の前にして鈍った釣り感を取り戻すために、今年も解禁前にダウンクロス(斜め下流)の釣りを練習へ。今回は大勢を引き連れて近郊の川で恒例の初恋、いや初鯉のチャレンジです。私は2月はじめにすでに楽しんじゃったので、今回は初めて体験する人、あるいは今年初のコイを楽しむ人のサポートとして、チャムラー(撒き餌専門ガイド?)に徹した次第。ロッドは無しでフライとパンだけ持って出かけたのでありました。

ご周知のとおり、早春のヤマメちゃんを見つけてそのライズを釣る時は、基本ダウンクロスでドラッグフリー(フライを流れと同調させる)の釣り。特に解禁当初の釣りは魚は緩やかな流れに出ているために、フライに結ばれている釣り糸が水面に映りその存在が大きく神経質になる魚たち。なので、フライが先に流れに乗せて後からティペット(釣り糸)が流れてくる方法が一般的な釣り方になります。

鯉を釣るのも全く同じ方法なので、この鯉たちを釣ることができれば、ヤマメ釣りも格段にラクになるというもの。鯉さんの場合はパンを巻いて上を向かせて、そのあとに偽物のフライを投げて釣るわけですが、ちょっとでも流れ方がおかしいとヤマメと同様に中々フライには食いついてくれません。いつも土手で練習するフライキャスティングはとても重要ですが、釣りの現場に立つと更にそのラインをどう置くかでフライの流れ方が決まり釣果に直結するのです。

そしてようやくその鯉を掛ける事ができると、ティペット3〜4Xで3キロオーバーの重量を感じながら流れの中でどう魚を寄せていくかというのも、とても良い練習になるというもの。近所で悠々と泳ぐ鯉は簡単に釣れそうで、実は自分のスキルを試される好敵手であるのです。

さて、昨日はそんな練習を真面目に講義しようかと思いましたが、14名も集まってワイワイガヤガヤの賑やかな釣り。気がつけば誰かがキャッチすれば皆で歓喜するほのぼのフィッシング。釣りは難しく考えないのが1番ですね。

そして最後の締めはいつものように宴会で御座います。このお気楽な釣りはすでにハーミットの恒例行事かな?

この釣りに必要なツールの一つは大きなハサミ。釣りをする前にパンを買ってきて、鯉のお口の大きさに切っていきます。集合時間になっても集まらないメンバーをただ待っていても仕方ないので、この時間を利用して駅前で黙々とパンを切る、変な光景。
先に来てすでに鯉を掛けていた彼は近所なので、掛けてから釣り上げるまでとてもスムーズです。腰に下げるのはキビダンゴではなく、角切りのパン。
鯉をヒットさせてからキャッチするまでおよそ5分以上。釣り慣れた人はサポートに回ります。
グラスロッドの腰の弱さに鯉は悠々と泳ぎ続けるの図。低い番手や腰の弱いグラスロッドでやりとりする場合、多少強引なやりとりがベストです。
初鯉をキャッチしてスティールヘッド持ちでポーズするよう、周りのみんなに言われてパシャリ。嬉しい一本です。
今回の参加者は小学校6年生から65歳以上の方まで。年齢に関係なく楽しむことができる、みじかなターゲット。でも手強い相手なので、キャッチできればその価値はとても高いでしょう。
この集まりを『鯉しゃぶの会』と言われるようになったのは、鯉釣りをした後にしゃぶしゃぶ食べ放題へ行くようになったため、略して鯉しゃぶとなりました。わたしは鯉のしゃぶしゃぶは食べたことありません(あるらしいです)。
毎度お世話になっている久兵衛屋さん。予約して大人数で出かけるので、お酒を飲んで食べて¥3,000以下という安値。テーブル毎に食べている量が極端に違っていたけれど、私が座ったテーブルは4人で30皿以上頼んでました(笑)。平均年齢が高いテーブルだったので、確実に食べ過ぎです。

ロケハン


祝解禁!2018年の渓流も中部と北陸の一部が解禁しました。皆さんはタイイングに精をだしていますでしょうか? 例年ならば長良川解禁のお祭りに参加しているはずの私ですが、今月はいろいろと用があるために、いつもとはちょっと違う2月になりそうです。

とは言ってもお休みの日に家でじっとしている私ではないので、先日の火曜日は今年の渓流を見据えて早々とポイント散策してきました。南から北へ向かってただひたすら川を見て歩くドライブ。まだ日が短いので、3時30分ごろには寒くて退散しましたとさ。

今年は雪も多くどこのダムも保水量は問題ないようなので、ちょっと期待してます。

本当のことを言うと、下流部でヤマベ(オイカワ)を釣ろうと出かけたのですが、寒さと風でライズが全然ないので、ひたすら川を見て歩いただけだったりして。ここの年券は13ヶ月遊べるので、3月までの間は券を買わずに昨年の年券で釣りができます(もちろんオイカワ・ハヤもこの券で釣りができます)。
お気に入り尺ヤマメライズポイントは今年も深さとヨレ具合が素敵。3月までのお預けだけれど、このポイントの高活性時期は4月の頭かな。
いつもと違い水がとっても青いので、その冷たさが触らなくてもわかります。川に躍動感が宿るのは、やっぱりもう少し先ですね。

銀世界と鯉(パンコイ)

帰宅難民、都内の交通麻痺。雪に弱い東京と思う前に、歩道をゾロゾロと歩く人の姿を見て、東日本大震災の夜を思い出した一昨日。あっという間の7年ですが、何も改善されない7年のような気がします。オリンピックで盛り上がるのは良いけれど、日本は一体どこへ向かっているのでしょうね。

日本の将来を深く考えるほど大きな器を持っていない私は、渋滞に巻き込まれながら帰宅した駐車場前で雪かきをしながら考えたことは、明日の休みは何もできないだろうな、との思い。なのでゆっくりと起床し、ダメ元で午後から近くの川へ出かけることに。ユルユルで出かけたのに、やっぱり橋という橋はどこも大渋滞。帰るにも引き返すことができず、仕方なく釣り場へ到着。橋下を覗くと思いの外雪代が出ておらず濁りが少ない様子。どうせこのまま帰っても渋滞に巻き込まれるので、フライを少し投げて帰ることにしましたヨ。というか、橋下の鯉が私を呼んでいるような気がしたんです。「餌を頂戴!」と・・。

ここの鯉さんはグルメでして超熟か超芳醇のブランド食パンがお好み。他の食パンではコイを浮かせるのに時間が掛かってしまうので、いつもいずれかをコンビニで調達します。ちょうど昼時でお腹が空いていたので、パンのミミを鯉へ投げ、白い部分はちぎりながら自分のお口へと運ぶ作業。今更ですが、このパンってとっても美味しいじゃないの。何もつけなくても香りと甘さを感じ、コイを寄せる前にあっという間に一枚がなくなっちゃった。

そんな感じでパン一斤を鯉くんと仲良くシェアし新雪の中、初コイを楽しんだ私でした。気がつけば1月も半ば過ぎ。あと一週間もすると長良川が解禁しますよ。皆さんの準備はいかが?

渋滞にはまりながら到着。普通の靴じゃ川に近寄れないのでニーブーツに履き替えて河原へ向かうと・・・。
そのニーブーツは役に立たず、一番深いところで40cm以上の積雪。中に雪が入ってきて、冷たい足先での釣りになっちゃった。
パンを鯉と仲良くシェアして釣り始めたけれど、冷え込みのせいか御機嫌斜め。最初の鯉をヒットするまでに2枚食べちゃった(笑)
橋上から見ると緩い流れにやる気があるコイさん達。それ以外にヤマベ(オイカワ)の大きな群。今回はミッジを巻いてこなかったので、狙いは鯉さんだけ。
ズシッとした重量感とトルクフルな引きが鯉さんの魅力。フライライン一本分まで出されました。
「なぜパンを付けて釣らないんですか?」と、フライフィッシングをしない方に良く言われます。僕らはワザと釣りを難しくして楽しんでいる変な輩なんです。
流れのある場所で鯉を狙う場合、ドラッグフリー(フライを自然な流れに乗せる)が命。なので管釣りで100本のニジマスを簡単に釣ることができる人がこの魚に挑んでも、簡単に釣ることはなかなかできませんので、それだけの価値はあると思います。あとはこのタラコ唇が好きになれるか否かでしょう(笑)

会いたい・・(イトウを求めて北海道遠征)

今年もあと二ヶ月となり、遠征の釣りは今回の釣行が最後の締めくくりという感じになった私。思い起こせば今年の釣りは宮崎のオオニベに始まり、釣れないとされる魚を追い回す一年になってしまった。そして最後に北海道の中でなかなか釣れないという天塩川でイトウに挑戦してみる気になったのは、難しいと言われるからやる気になった冒険心と、混雑する釣り場が苦手なので他を避けて人が少ないこの地を選んだのかもしれない。

北海道北部は私には土地勘がないので、この筋で一番有名な千葉貴彦氏にガイドを頼み、一緒に爆投し続けたこの四日間。記憶に残ったものは静寂と延々と続く広大な川。そして恵まれない天気。今年は釣り運を持ち合わせていないようです。そして、新たな釣りの課題を加えたことで、本命に出会えない時間がさらに過ぎていく。

今年10月までを振り返りブルーになった気持ちをムッチーに打ち明けたら、
「稲見さんの生年月日っていつでしたっけ?」と突然の質問。その問いに答えると、

「あ、今年はダメですね、大殺界(停止)です。」というお答え。

ふむ、残りの2ヶ月あまり、大殺界のせいにして、来年から頑張る?

と言ってはみたものの、釣りの虫は治ることはなく、また明日からどこかへ釣りへ向かう私でゴザイマス。
あぁ、大物に出会いたい・・・。

広過ぎてどこを攻めて良いのやら。交通事故を待つのか、この広大な広さからポイントを絞り込むかで、確率がグッと変わるのでしょう。
小さいものを投げていたらアメマスが掛かっちゃうので、今回も3/0から6/0番のフックのフライを投げまくった。大きさにして13〜18cmくらい。
4/0のフックをガップリ食うおチビちゃん。と言ってもフックが大きいのでそう見えるだけで、実際はアベレージサイズのアメマス。この活性が上がった時合いにうまいことイトウの前にフライが流せるかどうかだろうが、今回はそのタイミングが合うことがなかった。
鮭の産卵は終盤を迎え、岸際には骸がたくさん。

 

スティールヘッド同様、1キャスト3ステップダウン。自分がキャストできる範囲をくまなくフライを流しまくる。非情にも氷雨の日々でミルキーウォーターへ・・・。
少しでも濁りの少ないポイントを選んで流すとアメマス君がお出迎え。サイズがアップするたびに熱海(伊東の手前なので)さんが来たかと、ドキドキする。
フライはイントルーダーからその他諸々。フライを何回交換したことか。
ポイントにはさっきまでいたであろう、生々しい会いたくない方の足跡が。北海道はどこへ行ってもいますので、仕方がありません。
結局どんなにフライを大きくしてもアメマスを避けることができないのでゴザイマス。なので、4/0フックでアメマスを10本取ればその次にはイトウ一匹は掛るだろうという感覚。

夏の終わりは中越でフライフィッシング

9月に入っていきなり秋めいてきた東京。渓流釣りは残り一ヶ月を切った関東地方なので、昨日は夏の終わりを感じるために北関東へ釣りに行きンゴ(行き卍?)。無理やり若者言葉を使って見たけれど、やっぱり違和感がありますな(笑)。

釣りへ行く道中気になったことは日照時間が少ないためか、稲穂についた実は小さくその背丈の低さを感じるけれど、今年のお米は大丈夫かな? 緑から徐々に黄色味を帯びた大地を見ながら目的へ到着したのは6時過ぎ。外気温は13℃でゴザイマス。

私は9月に入るとブナ(婚姻色)の入ったヤマメを釣りたくないので、ヤマメ釣りへはほとんど出かけないのだけれど、今回は釣り仲間の一人が今季初渓流初釣行というので、そのサポートを兼ねてヤマメとイワナの両狙い。今季初釣行とは、いやはやなんとも体に悪いこと。今回の釣行で一気にリフレッシュしてもらいましょう。

夏ヤマメ一里一匹よろしく、やっぱりお盆を過ぎるとそう簡単には良いサイズが出ないかわりに、新子ヤマメはすこぶる元気。なのでフライは彼らが掛からぬよう#12-14を中心に使うけれど、元気の良い奴はそれでも掛かっちゃいます。彼らを避けるために、そして大物を狙うために水深が膝上以上で流れの早い場所探し。さらに岸際に生える雑草が影を落とすポイントだけを探して丹念に攻めると、良型のヤマメがヒットします。ですが、そんなすべての条件が揃う場所はなかなかないので夏ヤマメ一里1匹とは行かないまでも、結局良いサイズは1kmに一本という感じ。風が吹けばバッタが沢山川面に落ちる季節でもアリマス。

日が高くなると開けた河原は影がなくなるので、影を求めて山奥へ入りイワナ狙いへ。同じような条件を満たすポイントからはイワナも次々とヒットします。やっぱりおおらかなイワナはリハビリにはもってこい。

そんなこんなで無休憩で釣り続けた昨日は余裕のツ抜けで、イブニングは秋の虫たちの合唱を聴きながら何事も起きません、残念。冷んやりとした暗がりでウェーダーを脱いでいたら、ちょっとセンチな気分になる初秋の夕暮れ。今年はあと何回渓流へ行けるかな?

チビヤマメならば、釣ろうと思えばいくらでも釣れるかも?でも意外にもフライサイズを小さくすると全ての魚の反応が鈍くなった。
太陽がまだ斜めなので自分の影がモロ入ったけれど、早い流れを丹念に攻めればドーンとこのサイズ、嬉しい一本。魚体は多少サビ色になっていたけれど、ブナが入ってなくてヨカッタ。
影ができている時間は反応がすこぶる快調なヤマメ狙い。ちなみに朝の気温は13℃ととても寒いので、気温の上昇する朝方に良い釣りができるでしょう。イブニングはなーんもなし。
イワナ狙いに切り替えて上流へ。影を求めてシェード打ち。木の下へ慎重にプレゼンテーション。
Epic パックライトは上流部のイワナに大活躍。
木漏れ日も真夏よりも少し柔らかさを感じたこの日。
Winston Boron III LS 804/4マーキス5。夏ヤマメのフルパワーは掛けた後にその魚を追って下流へ20mというドキドキの追いかけっこ。

茶鱒への憧れ

フライフィッシングの対象魚で1番人気は私的見解では多分ヤマメだと思うけれど、北海道ではダントツ、フルパワーのレンボートラウトが人気。本州の人たちは尺ヤマメ(アマゴ)を求めて東奔西走するけれど、関東でレインボートラウトの人気がない理由は、ニジマス=管釣りで釣れるイージーな魚というイメージが色濃く、そして自然再生産している河川がほとんどないからだと思います。

私はFF人生の40年近くを本栖湖へ通いブラウントラウトの影を未だ追いかけ続けている人間ですが、湖の釣りを中心とする本州のフライフィッシャーマンならその人気は多分ブラウントラウトへの憧れが強いでしょう。その理由は関東圏で釣れる魚の順番では数がそれほど釣れないからだと思います(近年中禅寺湖はC&Rの効果も手伝って、随分と釣れるようになりましたね)。そしてなんとなく面構えは強そうでカッコイイといのはブラックバスも通ずるところ。

さてさてそのブラウントラウトですが、関東圏では80年代から数カ所で自然繁殖し現在でもある一定量のストックがある川があります。私がこの場所で最後に竿を出したのが1990年代半ばだったので、その後どうなんでしょう?ということでその川へ久しぶりの釣行が昨日のこと。前日との気温差で魚がびっくりしたのか虫がびっくりしたのか、河川は虫と魚の反応が極めて低い状態。本命の茶鱒は数本しか釣れず、その代わり遡上系のアマゴが数本釣れるというのは初のこと。ここはイワナの生息域のはずなのですが・・・。

平日釣行ができる人たちを引き連れて、十数年振りに訪れた川。歩いた距離に反比例して釣れません。虫っけが全くなかったのが原因?
本日写真を整理してわかったことが一つ。今回はWinston Boron Air 8ft6inch4番を持って釣りをしていたつもりだったが、間違えて9ft6番に4番ラインを乗せて釣っていたことが判明(笑)。お恥ずかしい・・・。

 

フライはライムトルード。虫で言えばブナ虫のイミテートになるのかな?
フライラインが引っかかりそうな木の真下にいました。

 

夕方までお昼寝して入った本命ポイントは、なぜかアマゴが・・・。この川で初めて釣りましたヨ。
「渋いライズはアマゴだよ。」と教え、皆にはフライサイズを下げてもらうように伝えると、すぐに良型アマゴをヒット。ブラウン狙いのはずだったんですが・・。

 

真っ暗になる頃にようやくチビブラウンが反応するのがやっと。久しぶりに真っ暗になるまでロッドを振り続けたとさ。

 

人生はバランスシート

今シーズンは解禁から渓流では思った通りの釣果が出ることがなく、雨と無駄打ちの日々が続いた。特に6月前半までパッとしない日々が続いていていたので、「釣り人生でこういう年もあるんだな。」なんて思っていた。ところがどっこい、梅雨に入るとまるで競馬の予想がドンピシャ当たるかのような日々。釣行前夜の妄想が現実になるというのは、釣り人にとって大変楽しい時間なのでございます。

昨日は車を降りてから約1時間歩いてからの入渓。その川は関東ではかなり人気の河川で、多くのフライフィッシャーマンが訪れている。時期的にそろそろスレッカラシになった頃で釣るのが難しだろうと、谷を下って3人で入渓したのが7時過ぎのこと。皆は初めて訪れる場所なので、私は渓流経験が少ない一人をサポートしながら上がっていくとにした。もう一人を先に行かせ「釣れ始めたらペースを落としてね。」とお願いしたのだが、彼のペースが遅いので一向に前へ進まないのかと思っていた。しかしその彼に目をやると竿は曲がっているではないか。聞けばすでに15本ほどを上げていた。マジで?

その後は3人で並走するように釣り進んだが、一つのポイントで3〜5本釣れるのは普通で、トリプルヒットの時間があったり。サイズも8寸から9寸半で、フライをいくら大きくしても釣れる数は変わらない状態が続く。気がつけばあまりにも前に進むのが遅すぎて計算した退渓点の時間に間に合わないので、1番良いところをすっ飛ばして帰るという有様。真面目にやっていたらツ抜けどころか、3人で三桁は余裕で釣ってしまいそうな勢いは、この川では初めての経験。尺上こそ取れなかったものの、根に潜られて取れなかった大物のことを考えると、「もう今年はイワナはうんざり。」なんて言い合うけれど、目の奥では折を見て出し抜いてやろうという雰囲気がチラついている。

釣り人生は貸借対照表(バランスシート)。釣れない時があるからこそ、釣れる日がひときわ楽しく感じるというもの。そして一年間釣り続けていると私の場合は、どこかで満足の帳尻が合うような気がします。

とは言いつつも、ストーキングをしないと釣果はぐっと下がることになるので、第一匍匐前進に近い状態で近づきます。
釣りの大半はしゃがんでます。ポイントをのぞいたら最後、全部逃げちゃいます。管釣りのように仁王立したら、オデコかもしれません。
溜池作って魚を貯めようかと思ったけれど、なんかいやらしい映像になりそうなので、やめました。
フライは10-12番中心。パラシュートにはスレていて、スタンダードフライへの反応が良かった感じ。

 

いくら釣っても前進できず。うーむ、こんなことって始めてかも。
気持ちに余裕がありすぎて、昼飯にたっぷりと時間をかけたのも、途中をすっ飛ばす羽目になった要因。釣行は計画的に。
一つのプールで1〜2本反応があるので、前に進めないの図。
今年のサイズは例年よりも大きいので、秋には立派な魚に育っていることでしょう。