釣り人ならば、佐世保で食べるモスバーガー

私の釣り人生で一つだけ釣りに関係のない仕事をしたのは、学生時代にアルバイトをしたマクドナルドかな。当時のスタート時給は¥380で、最初の1〜2ヶ月はTrainee(トレイニー)と書かれた白帽を被らされ研修期間。試験を受けてようやく当時の一般的な時給がもらえるという仕組み。そもそも何でマクドナルドでバイトかと言うと、カウンターを受け持つ短大生のお姉さん方とお知り合いになれないかという下心デス。

私が入った当初は丁度エッグマックマフィンが新製品で、その作り方をまとめた本も無かったので先輩方々に教わりながら作っていた思い出。バターを引いて(バンズの方に塗ってたかも)輪っかが4個だったか並んだ器具を置き、その中に生卵を入れて蓋をする。タイマーが鳴ったらひっくり返してパテに用意したチーズと別に焼いたハムを乗っけて完成だったかな。とにかく卵のトロッとした食感を出したくて半熟で作るのに燃えてました。今は半熟なんて出したらクレームなのかな。

今と違いハンバーグもちゃんと鉄板で時間を掛けて焼いてましたしね。ミートは通常のサイズの他にひと回り大きいクォーターパウンダーのミートがあり、冷凍庫から出すときにその大きさから手を引っ掛けて血が噴水のように出た傷が、今でも右手にあります。あの頃も15分以上売れ残ると捨ててしまうという徹底ぶりだったので、オーダーは常に社員の方がやっていたかと思います。

某Youtubeで最近のマックは不味いなどの批判がありますが、確かに作業効率やロストを減らすために随分と作り方も変わったので味が犠牲になったのは仕方ないのかも。世の中の時間給が千円を超えているのに、マックのハンバーガー単品価格はあまり変わってない事を考えれば、何かを削るしかないのでしょう。と、ボリューミーな佐世保バーガーを食べていたら、そんな思い出が蘇りました。

話を修正してタイトルのモスバーガーのお話。「お前は何言っとるの?」と多分突っ込まれる事でしょう。もちろん佐世保バーガーはとても美味しく頂きましたよ。今回の遠征初日が荒天で船が出られず、仕方なく水族館で時間を潰した事で生まれたこのタイトル。その真相は読み進めるとすぐに分かる、くだらないお話でゴザイマス。

今回の教訓:荒天時に得るものは、釣り以外の知識と知恵

佐世保バーガー
こちらがこの地域を代表する佐世保バーガー。連れて行ってもらったローカルなお店で、通常のハンバーグの3個分ぐらいのボリュームがあって¥580という安さ。ポテトは一袋でジャガイモを3個は使っているのではないかという量。
ヒラスズキを釣って、もすバーガーを作るという件
初日は船が出られず雨だったので、九十九島(くじゅうくしま)水族館海きららへ。釣り人らしく、対象魚以外は興味がないんだな。そんな感じで順路をプラプラ進むと、地元名の魚当てクイズが。ふむふむ、ヒラスズキは地元(魚河岸)で何と呼ばれているのかなと見てみると、「もす」だそうな。すると、さっき佐世保バーガーを食べた後だからすぐにピンときた。「こりゃヒラスズキを釣って、もすバーガーを作るしかないな。」と(笑)
お世話になったSeasonalの森下船長
翌日は何とか船が出れたので長崎の離れ磯をアイランドホッピング。今回はSeasonalの森下船長にお世話になりました。船は変えたばかりだそうでデッキが広く、荒天時に体を預けられる大きなレールがデッキを覆っています。
磯のフライフィッシング
ヒラスズキはご存知のように磯にできるサラシ(シラ泡の波)が好きで、海が荒れている方がその波ができます。しかし磯場は起伏が激しくちょっと間違えると船が座礁してしまう危険性が伴うので、船長の腕が必要。その安全な射程距離を保ってもらうとフライフィッシングの場合はかなりの遠投が強いられるのが難点。さらに磯の隙間に入れるコントロールを加えて必要なので、足場の不安定さを考えると、ある程度ソルトフライフィッシングをこなせる方々が訪れる狙いものと言えるでしょう。
佐世保のフライフィッシング
揺れる船の上で何とか時合いを逃さずキャッチする事ができました。見ているとルアーの方にはハチマルオーバーの魚体がもんどりうって出る事も。
ヒラスズキのフライフィッシング
沖磯の風裏に行くとこんな風に凪いでいるのですが、ひとたび魚の釣れる表側へ出るとカメラを握る手も危なかっしくなる感じ。
エンリコミノー
マルスズキだとコノシロパターンの様に大きなフライを使いますが、ヒラスズキ狙いの場合は小ぶりなパターンが中心。今回はヒラスズキに合わせて9センチほどにダウンサイジングしたエンリコミノーのサーディンカラー。
ヒラスズキ
ギンギラギンの魚体をまじまじと見ると幅が広いですなぁ。この幅を更に広げて大きくしたのがアカメかな。マルスズキは長さと太さがありますが、ヒラスズキは平べったいのでとてもパワフルなシーバス。
ヒラスズキとアカハタ
一本だけキープしたヒラスズキは釣りが終わった後は船長に神経絞めをしてもらい、鮮度の良い”もすバーガー”の準備に(笑)
日本料理屋でモスバーガーを食す
そして普段こんなことは絶対しない某所の小料理店へ持ち込み、渾身の”もすバーガー”を作って頂きました。もう味は絶品で御座います。もちろんその美味しい ”もすバーガー”を食べるために対価を払った事は言うまでもありません。しかし、こういうネタ大好き(笑) ちなみに釣果の方はあまり数が振るわず、潮まみれで「しおしおのパ〜」です(ブースカを覚えてますか?)。