鱒中毒の私は手が震えるので、嫁を出し抜いて本栖湖へ行ってみた

私がランクルのナナマルで本栖湖釣行をしていた頃のこと。子供がまだ小さかったので、四六時中釣りへいく訳にもいかず、それなりにお父さんをしていたのです。お休みの日には家族を連れて何処かに連れて行かねばならんので、必然的にその行き先は水辺のそば。釣り仲間には「明日は家族サービスだから一緒に釣りへは行けない。」と言いながら、鬼怒川の悪路でその仲間にバッタリ遭遇してしまったりするけれど、その車中には嫁と子供がおり、河原に家族を残して真っ暗になるまでイブニングフィッシングを楽しんでいた悪いお父さんでした。

そんな塩梅だったので、秋から冬にかけては本栖湖方面へ毎週の如く釣りへいくのだけれど、朝は釣りをして10時からは家族の為に遊園地や公園などに行き、付き添い。夕方は「帰りが渋滞するから、少し釣りをしてから帰ろう。」と言い、車に家族を残して、しっかりイブニングの釣りも楽しんでしまう始末。なので、「本栖湖」というキーワードを家族に向かって発する事は鬼門であり、細い目を向けられて軽蔑されるのです。

あぁ、本栖湖へ行きたい。そう思ったのは弁慶堀で釣りをした翌日のこと。家でゴロゴロしている嫁に「今日も釣りへ行ってくる。」とはなかなか言い難く何か策はないかと考えて、こう話を切り出してみた。

「今日は暇なんでしょ? 日帰り温泉にでも連れてってあげようか?」

嫁は大喜びである。

「いつもは1時間ほどしか入っていないから思う存分楽しめてないだろう。今日は好きなだけ入ってていいよ。せっかくのお休みだから今日は少し遠出をしてみよう。」と言い、嫁を外へ連れ出す。

車に乗せて向かうは中央道。「この時期は雪を被った富士山が綺麗なんだよ。」などと余計な説明をし、河口湖インターチェンジを降りた。

さらに先手を打って、「そうだ、帰りは美味しいほうとうを食べて帰ろうよ。」と食事のオマケを付けておいた。

走り慣れた国道139号線を進むと左手に見えてくる「道の駅なるさわ」にある「富士眺望の湯ゆらり」。その駐車場に着いた私は嫁に向かってこう言ったのである。

「今日は好きなだけ日帰り温泉を楽しみな。俺は長湯は苦手だから、ちょっと本栖湖へ行ってきて体が冷えたら戻ってきて温泉に入るかから、15時過ぎには戻ってくるよ。」

そう言い残し、ダッシュで本栖湖へ向かうのであった・・。

あぁ、私の鱒中毒症はかなり重症でございます。
そんな昨日の釣りは以下の通り。

ゆらり温泉
露天風呂からは富士山が目の前にど〜んと見える温泉ゆらり。いつもは本栖湖の爆風で寒さに打ちひしがれた後にやってくるか、あるいは気持ちに余裕がある時に入る。最近は2割がガイジンさん。
本栖湖の釣り
嫁を温泉に残しダッシュで本栖湖へ。妙に暖かく、何か釣れそうな予感。1月に入るとシャローの釣りは運次第になるので、今回は急深の場所を中心に何ヶ所か探ることにした。
本栖湖南岸
陽の当たらない南側の斜面は釣りをしていて、とにかく寒い。この日の外気温は7℃だったけれど、波が打ち寄せる場所は凍っていた。
レインボートラウト
1月の釣りは満遍なく歩いて広く釣るスタイル。人が入らないバックが取れない場所を中心にスペイキャストでチョロ投げ。一投ごとに数歩進みながらポイントを変えていくと、あらま、釣れたじゃありませんか、塩焼きサイズ。今日はキャス練だと思っていたので、小さくても嬉しい一本。
ポーラーシェニール
その後ポイントを移動し、別の場所へ入ると目の前に吹き溜まりの帯が出来ていた。富士山を見ながら何気なくその吹き溜まりを見ていたら、魚がライズしているんです。距離はさほどなかったので、このフライを投げ入れてリトリーブするとガッツーンとアタリが! その瞬間大きな魚体が水面を割り、ジャンプ一発で外れてしまいました、残念ガックシ・・。
フライラインはタイプ3
その後はその周辺をマシンガンキャストしたのですが何も無し。投げるにつれて先ほどの塩焼きサイズでも良いので釣りたくなり、また元のポイントへ戻ってフライを小さくして同じ場所を攻めることにしました。
レインボートラウト
ラインシステムはデルタXのタイプ3に10フィート2X。それに3Xのティペットを60センチほど足しフライは小さめに巻いた10番のウーリーバガー・ブラック。フライをキャストして30〜35秒カウントしリトリーブすると、ランニングラインとヘッドとの継ぎ目あたりまで来たところでアタリが出ます。フライを小さくした効果でそこから立て続けに3本を追加。
本栖湖
狙い続ければまだまだ釣れそうだったのですが、嫁との約束の時間を忘れる訳にはいかないので、後ろ髪を引かれる思いで退散しました。結果、小さくても4本釣れたことで大満足。数日続いた寒い日の後の暖かい日は、やっぱりお魚は釣れますなぁ。今の時期は朝よりもお昼が釣れますので、皆さんもユルユルな気持ちで本栖湖へ出かけてみてください。

釣りをした後に酒が呑みたいので、弁慶堀(池)へ行くことにする

例年の一月は堤防のカマス釣りやコイに管釣りとなるのですが、昨今のアウトドアブームで人が溢れた堤防の釣りが次々に釣り禁止になってしまった為に、今年はカマスのフライフィッシングに出掛けていない。釣り人のマナーの悪さが原因なので致し方無い部分もあるけれど、追いやられた釣り人の為に色々なスタイルが楽しめる釣り公園をもっと増やしてほしいなぁ、と感じるのは私の気持ち。

ハーミットに集まる人々はかなりの確率で呑兵衛が多く、下戸だった人はいつの間にか少し飲めるようになっていたりする。管理釣り場で集まって釣り仲間とワチャワチャ楽しむのも良いのですが、釣りの馬鹿話を居酒屋で語り合うのも同じぐらい大好きな僕ら。なので時にこの二つをセットで楽しめる電車で行けるフライフィッシングは大切な冬の行事なのです。

以前は豊島園のプールでフライフィッシングを楽しんだ後に池袋で飲み歩くなんてのもやってましたが、今はハリーポッターに。残る電車で行く都会派フィッシングの釣り場といえば弁慶堀ぐらいなもの。ちなみに一度だけ車で来て有料駐車場に停めて釣りをしたことがありますが、この界隈の駐車場は上限設定がない所がほとんどで、軽く5千円は取られてしまいます。それだったらその5千円は居酒屋に使った方がずっと有意義ですよね。

このブログでは年に数度は出てくる弁慶堀(池)。最近は冬のレンボートラウトの話題しか書いてませんが、バスが好きな方は4月以降の「フライでバス」も面白いですゾ。今年は時間を見つけて私も弁慶でのバスフィッシングも楽しもうかな。

とりあえず以下は一昨日の弁慶堀のレインボートラウトフィッシングの様子。お暇な方はご覧くださいまし。


弁慶堀(弁慶フィッシングクラブ)
アクセス:地下鉄丸の内線/銀座線「赤坂見附」駅下車、徒歩5分「D」の出口・または地下鉄半蔵門線/有楽町線/南北線「永田町」駅下車、7番出口弁慶橋方面で目の前
料金:ボート代 1日¥3,500
営業時間:9時〜18時
ルール:
オールキャッチ&リリース・岸釣り禁止

赤坂見附弁慶堀
弁慶堀のレインボートラウトは12月の中旬ごろから始まります。放流されるレインボートラウトは鵜に食べられてしまわぬ様に、サイズが大きいのが特徴。ただ大きさゆえに数が少ないので、管釣り感覚で行くとタコりますので、ご注意を! 朝は9時から営業しているのですが、少し温まった10時へ行くと誰もいない・・。やっぱり午後の爆風予報のせいで釣り人はいない?もしくは釣れてないのかな、とちょっと心配。
弁慶池でフライフィッシング
ボート屋さんにお話を聞けば、最深部である場所でそこそこ釣れているとの事。なので、僕らはくの字に曲がった弁慶堀の丁度曲がった部分に固まって船をアンカリングした。
レンボートラウト
今回は水温がとても低く暖まらないので、底いっぱいの部分でじっとしている様子。なので、一度粘土オモリを使ってタナをとり、それよりも5センチほどタナを切ってインジケーターをセット。その深さおおよそ2.4mもある。かなりベタ底に近い状態でようやくアタリが出る感じで渋かったレインボートラウトは45センチほど。
レインボートラウト
一番深そうな場所を探して底ベタでフライをステイさせるやり方で、お仲間のロッドもしなっています。今回はとても寒く本栖湖で釣りをしているのとさほど変わらないほどで、指先も痺れてしまった。
レインボートラウト
お魚は重さがあり元気なのと、インジケーターの位置が2.4mと長いので、リールにラインを入れることができないので、ランディングは四苦八苦。それでもポツリポツリとお魚は釣れてくれます。
赤坂見附
毎年来るたびに周囲のビルが増えていくので、年々陽が当たらなくなっており本当に寒い。さらに予報が的中して14時には爆風になり、寒さに耐えられないほど。私は15時を前に納竿しましたとさ。
釣り堀
あまりの爆風に耐えられず釣り仲間二人も納竿したのですが、マッキーはデコってしまったので、罰ゲーム?として釣り堀内でエサ釣り挑戦。貸し竿代と30分の釣りで¥670で遊べます。こうしてマッキーもオデコを無事逃れたましたとさ(笑)
シムスウェア
「さて何処で呑む?」と言われてもこの辺じゃ高すぎて呑めません。なので下町のセンベロ出来る場所を目指す三人衆。サラリーマンのスーツ姿とは対照的にシムスウェアに身を包む僕らはフライフィッシャーマンの正装姿です。
生ビールが飲みたい
今回たどり着いた場所は赤羽の一番街。「とりあえず生!」から始まり、釣り話は尽きる事なく、昼のみは夜へと突入していきましたとさ。