お盆明けの洗礼は堰堤を10基高巻きして1尾

今年のお盆は猛暑が手伝って川や海で泳ぐ方が多かったものだから、先祖に呼ばれて亡くなってしまった方のニュースが多かった気がします。実は我が家の愛猫もこのお盆の最中に亡くなってしまったので、それ以前に飼っていたペット達に呼ばれて逝ってしまったのか、長寿を全うし往生しました。現在の私は1番の話し相手を失い、心のどこかがポッカリと穴が空いてしまったようで、少しだけボーッとした日々を過ごしています。でも何もしないと気が滅入ってしまうので、いつもの様に源流へ赴むく事にしました。

この時期はやっぱり南アルプスか北アルプスを分水嶺とする標高の高い川を主として釣りへ向かうのですが、その中で私がお気に入りとして通うのは8河川ほど。昨日はその中でも今年は初めて訪れる某河川。

天気予報は連日の様に「午後は雷か夕立」と報じているので、午前中勝負で出かけた甲信越地方。いつもより早めに到着したその川は、連日の夕立のおかげで水位はやや多めで若干の笹濁り。コンディション的には凄く釣れそうな感じ。

以前訪れた時と同じ場所からスタートし、天気が悪くなるまで釣り上がろうと決めた僕らはポイントを的確に攻めて上がるのですが、私には岩魚の反応は一向にありません。30分が経ち、1時間が経ち、気がつけば堰堤を幾つも高巻きをして、かなりの上流部に到達。そしてそのまま5時間が過ぎても岩魚の影さえも見る事もなく、フライへのアタックが一度も無し。

やっぱりお盆明けは厳しいのだなと、釣りを半ば諦めて腰を下ろしおにぎりを頬張る私。マイナスイオンをたっぷりと浴びながら、青い空の向こうに行ってしまった愛猫との思い出にゆっくり浸れたので、今日はオデコでもいいかな。

いつもよりも太ももを酷使して最後の堰堤を高巻き、その上にある小さな巻きのポイントへフライを落とすと、最後の最後にたった一度だけイワナが姿を見せてくれました。ひと休憩入れた事で肩の力が良い感じに抜けて、釣りたいオーラが無くなった事がよかったのかな、イワナに感謝。

退渓する時に感じたことは、蝉時雨はいつの間にか穏やかにフェードアウトし酷暑のピークはすでに過ぎた事を感じた昨日の事です。

フライウェイトウェーディングシューズ
左はおよそ一年前におろしたシューズで、ソールは無くなり今にもはげ落ちそうで、側面には穴が空きソックスが見えてます。右は新調した同じ靴。酷使するので来年の今頃は左の靴と同じ状態になっているでしょう。
おんぶバッタとバッタ
河原を歩くとバッタだらけ。こりゃホッパーで入れ食いだな!なんて楽観的になっていた私。しかし源流用ホッパーボックスをもってきていなかったので、手持ちのホッパーは一本のみ。
マダムXグラスホッパー
先に行った後輩は入渓してすぐにホッパーパターンで最初の一本をキャッチ。それに続けとホッパーを結んで叩きまくる私ですが、あれまイワナはどこへやら。
甲信越の川
写真だと分かりづらいけれど、落差は15m以上。場所によっては二段堰堤になっていて、さらに高い堰堤もあります。この川は熊さんに良く会うので、皆さんもその対策は万全に。
甲信越で釣り
ポイント撃ちの漏れがない様に、私はゆっくりと遡上し丁寧に一つ残らず攻めた筈なんですが、退渓寸前まで岩魚の生命反応は一切感じる事がなかったので、普通に沢登り状態。堰堤や滝を高巻く度に太ももの筋肉を酷使している事がわかります。
堰堤
黙々と登るだけだとつまらないので、時にシャワーに近づきその飛沫を浴びて涼みます。
ニッコウイワナ
今日はオデコで帰ろうと思った退渓間近な頃にようやく出た。サイズ的には満足のいく1本。フライはライツロイヤル#10でした。
尺イワナ
この個体もすでに釣られた針傷が反対側にあり、お盆には多くの方がここを訪れたことを物語っています。
源流釣り
気がつけばこんなに上まで来たのかと思うほど、いつもよりずっと長い距離を遡行した二人。帰り道は途中まで川通しでその後は林道を延々と歩くのですが、車に近くなるまで蝉の声は一切なし。車を置いた場所がおよそ1,200mで釣り終わりが1,700m弱。

投稿者:

Hermit55

ハーミット店主の釣行記やよもやま話です。 お店にいる時間の方が長いので、釣りよりも店の話の方が多いかもしれません。漢字変換ミスが多々ありますが、見つけならが直しますので、ご勘弁を。